JP2008215695A - 気化フィルタおよび加湿装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】水を気化させて加湿を行う気化フィルタにおいて、圧力損失が低く、容易に洗浄して清潔に保つことができ、水に接触させたときでも泡や水膜が発生しない気化フィルタを提供することを目的とする。また前記気化フィルタを利用した加湿装置を提供することを目的とする。
【解決手段】合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する発泡ウレタン15に塗布することにより、空隙14および基材表面16にアクリル樹脂13とシリカ粒子12が固定化された気化フィルタ11を得ることができる。気化フィルタ42に水を供給し、送風手段であるファン43から送風することにより加湿装置41を提供することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は、気化フィルタおよびそれを利用する加湿装置などに関する。
従来の加湿装置の一例を図7に示す。すなわち、波状やU字状に変形したシート状の気化フィルタ101の端面を水槽102に浸漬し、水を吸い上げたシート状の気化フィルタ101の間隔にファン103で乾燥空気を通過させることにより、加湿空気を得るものである(例えば、特許文献1参照)。
また、この種の気化フィルタには、安定した吸水性と抗菌性を持たせるために、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンを基材に含浸することにより、前記親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを合成樹脂を介して基材に付着させたものもある。すなわち、図8に一例を示すように、水槽202に漬けた状態の気化フィルタ201は、それ自身に親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを担持しており、水を吸い上げた気化フィルタ201に、乾燥空気を接触させることによって、安定した加湿空気を得るものである(例えば、特許文献2参照)。
特許第2514145号公報 特許第3128581号公報
しかしながら、水を吸い上げた気化フィルタに乾燥空気を通過させる方式では、供給される水が含有する珪素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を含む微量の化合物や、細菌やカビなども気化フィルタの内部に入り込んでしまい、洗浄しても容易に汚れが落ちず、清潔に保つことができないという課題があった。
また、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンを基材に含浸する方法では、親水性多孔質微粉末を均一に基材に塗布することが困難であった。すなわち、粗大な粒子径の粉末を用いた場合には、粉末の沈降によって均一性が失われ、微小な粉末を用いた場合には微細な粉末同士の凝集作用によって粗大な2次粒子を形成しやすいという課題があった。また、粒子の凝集を防ぐために界面活性剤を添加すると、作成された気化フィルタ上に界面活性剤が残留し、気化フィルタを水に接触させたときに、泡や水膜が発生し、気化フィルタの圧力損失が高くなるという課題があった。また、気化フィルタの気化性能を得るために、多量の親水性多孔質物質を基材へ添着する必要があり、基材の圧力損失が高くなりやすいという課題があった。
本発明は、このような課題を解決するものであり、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を基材表面に均一に被覆し、圧力損失の低い気化フィルタを提供するものである。
また、水が基材内部に入り込むことがなく、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れたり菌が繁殖したりすることがないため、容易に洗浄することができ、清潔に保つことができる気化フィルタを提供するものである。
また、余剰の界面活性剤を吸着除去し、気化フィルタを水に接触させたときでも、泡や水膜が発生しない気化フィルタを提供するものである。
また、疎水性材料の分散性を向上させ、疎水性材料が基材に均一に塗布された気化フィルタを提供するものである。
また、本発明の気化フィルタを備えた加湿装置を提供するものである。
本発明の気化フィルタは、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴とする。
また、合成樹脂エマルジョンがアクリル、塩化ビニル、酢酸ビニルから選ばれる一つ以上の樹脂成分を含むことを特徴とする。
また、コロイダルシリカの粒子径が合成樹脂エマルジョンの粒子径の1/3以下であることを特徴とする。
また、処理液に抗菌剤および/または防カビ剤を含むことを特徴とする。
また、疎水性材料と合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴とする。
また、疎水性材料を合成樹脂およびコロイダルシリカを介して、空気が通過できる空隙を有する基材に固定化したことを特徴とする。
また、疎水性材料が固体粒子に疎水化処理を施したものであることを特徴とする。
また、疎水化処理の方法がシラン処理であることを特徴とする。
また、疎水性材料がタルク、活性炭、ハイシリカゼオライト、疎水性シリカゲル、疎水性金属から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする。
また、疎水性材料が抗菌性の金属を含むことを特徴とする。
また、合成樹脂エマルジョンが疎水性材料に対し重量比8%以上の固形成分を含むことを特徴とする。
また、基材が3次元網目構造であることを特徴とする。
また、本発明の気化フィルタは、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを水とアルコールの混合液に分散し、基材に塗布することを特徴とする。
また、水とアルコールの体積混合比が、水1に対しアルコールが7以下であることを特徴とする。
また、本発明の加湿装置は、請求項1乃至14いずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段とを備え、前記水供給手段により水を前記気化フィルタに供給し、前記送風手段により前記気化フィルタに空気を送風し加湿を行うことを特徴とする。
また、請求項1乃至14いずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段と、空気加熱手段とを備え、前記水供給手段により水を前記気化フィルタに供給し、前記送風手段により前記気化フィルタに送風される空気を前記空気加熱手段により加熱し加湿を行うことを特徴とする。
本発明によれば、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を基材表面に均一に被覆でき、圧力損失の低い気化フィルタを提供することができる。
気化フィルタ表面に凹凸のある形状を形成することにより、気化フィルタの表面積を大きくすることができ、乾燥空気と水の接触面積が増大し、コロイダルシリカを含まない合成樹脂エマルジョンを使用した場合に比べて、より高い加湿性能を得ることができるという効果を有する。
また、水が基材内部に入り込むことがなく、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れたり菌が繁殖したりすることがないため、容易に洗浄することができ、清潔に保つことができる気化フィルタを提供することができる。
また、余剰の界面活性剤を吸着除去し、気化フィルタを水に接触させたときでも、泡や水膜が発生しない気化フィルタを提供することができる。
また、疎水性材料の分散性を向上させ、疎水性材料が基材に均一に塗布された気化フィルタを提供することができる。
また、本発明の気化フィルタを備えた加湿装置を提供することができる。
本発明の請求項1記載の発明は、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴としたものである。コロイダルシリカは数十から数百nmの微細なコロイド粒子であるため、合成樹脂エマルジョンに混合分散した際に高い分散状態を得ることができる。特許文献2のように、親水性多孔質微粉末と抗菌剤とを配合した合成樹脂エマルジョンよりも、エマルジョンの分散状態が良いため、基材を含浸した時に合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液による均一な被覆ができるという作用を有する。また、コロイダルシリカの粒子径が小さいため、少量の被覆でも十分な効果を発揮することができ、特許文献2のように多量の親水性多孔質物質を基材へ添着する必要がなく、基材の圧力損失を低く保つことができるという作用を有する。
またコロイダルシリカを含む合成樹脂エマルジョンでは、乾燥時に合成樹脂粒子表面のコロイダルシリカによって部分的に樹脂の融着が阻害され、コロイダルシリカで包囲された空孔が生じるため、気化フィルタ表面に凹凸のある形状を形成することができる。このため、気化フィルタの表面積を大きくすることができ、乾燥空気と水の接触面積が増大し、コロイダルシリカを含まない合成樹脂エマルジョンを使用した場合に比べて、より高い加湿性能を得ることができるという効果を有する。
また、コロイダルシリカを含浸、乾燥して得られたシリカ粒子は、耐熱性、耐湿性に優れるために、湿潤と乾燥を繰り返す雰囲気において劣化が少なく、気化フィルタに耐久性を与えるという効果を有する。
空気が通過できる空隙を有する基材として材質はとくに限定しないが、たとえば樹脂や金属やセラミックスなどが使用できる。樹脂としては、ポリアミド、ポリイミド、ポリエステル、ポリスチレン、ポリウレタン、ポリオレフィン、ポリカーボネート、アクリル、セルロース、ポリプロピレン、ポリエチレン、およびこれらの共重合体や誘導体から構成されているものなどが挙げられる。これらの中でも発泡ウレタン樹脂は、内部に多くの空隙を有しているため通気性能に優れている上、安価で柔軟性があり加工が容易である。また、金属であれば、耐久性に優れ、かつ、銀や銅、ニッケル、亜鉛などの抗菌性を持つものを使用した場合、気化フィルタに抗菌性を付加することができ、長期間にわたって衛生的な状態を継続できる。基材が金属のような吸水性でないものであれば、水は表層部にのみ保持され、基材の内部までは入り込まない。セラミックスであれば耐熱性、耐湿性に優れるために、乾燥と湿潤を繰り返す雰囲気下での使用における耐久性が得られる。
また、合成樹脂エマルジョンがアクリル、塩化ビニル、酢酸ビニルから選ばれる一つ以上の樹脂成分を含むことを特徴としたものである。これらの合成樹脂エマルジョンを用いることで、基材にシリカ粒子を接着することができ、粉落ちを防止することができる。また、耐水性を有する皮膜を形成することができる。また、前記合成樹脂エマルジョンは化学的に安定な物質であるため、長時間放置してもゲル化などの変性を生じにくく、作業性に優れるという作用を有する。
合成樹脂エマルジョンとしては、たとえばα、β―エチレン性不飽和単量体とアクリルシランまたはビニルシランを重合したものなどが挙げられる。α、β―エチレン性不飽和単量体としてはアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ラウリルなどのアクリル酸エステル類、メタアクリル酸メチル、メタアクリル酸エチル、メタアクリル酸ブチル、メタアクリル酸イソブチル、メタアクリル酸2−エチルヘキシル、メタアクリル酸ラウリルなどのメタアクリル酸エステル類、アクリロニトリル、メタアクリロニトリル、スチレン、メチルスチレン、クロルスチレンなどが挙げられる。アクリルシランまたはビニルシランとしては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン、ビニルトリアセトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリクロルシランなどが挙げられる。また、シラン化合物としてアミノシラン、エポキシシランを用いてもよい。
また、コロイダルシリカの粒子径が合成樹脂エマルジョンの粒子径の1/3以下であることを特徴としたものであり、シリカ粒子が合成樹脂の周囲を被覆するように配置されることにより、基材表面に水との親和性の強い表面皮膜を形成することができ、気化フィルタの性能を向上させるという作用を有する。また、微細なシリカ粒子の凹凸によって表面積を増加し、気化フィルタの性能を向上させるという作用を有する。コロイダルシリカとしては、コロイド状に分散させた超微粒子シリカゾルまたは超微粒子粉末シリカなどが挙げられる。また、アルミナゾル、チタニアゾル等の成分が混合されていても特に問題はない。コロイダルシリカの粒子径は、合成樹脂エマルジョンの粒子径の1/3以下であればよいが、特に好ましくは0.01μm以下である。なお、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカは乳化重合され、分子構造の一部が結合していてもよい。
また、処理液に抗菌剤および/または防カビ剤を含むことを特徴としたものであり、処理液の微生物繁殖による変質を抑制することができるという作用を有する。また、処理液を塗布した後の基材に、抗菌性および/または防カビ性を付与することができるという作用を有する。
上記抗菌剤としては、銀・銅・亜鉛などの金属イオンを溶出する無機化合物、銀・銅・亜鉛の金属微粒子、銀ゼオライト、銀含有リン酸ジルコニウム、ヨウ素化合物類、フェノール類、第4級アンモニウム塩類、イミダゾール化合物類、安息香酸類、過酸化水素、クレゾール、クロルヘキシジン、イルガサン、アルデヒド類、ソルビン酸等の薬剤やリゾチーム・セルラーゼ・プロテアーゼなどの酵素製剤、カテキン類、竹抽出物、ヒノキ抽出物、わさび抽出物、からし抽出物などの天然成分抽出物などが挙げられる。
上記防カビ剤としては、有機窒素化合物、硫黄系化合物、有機酸エステル類、有機ヨウ素系イミダゾール化合物、ベンザゾール化合物などが挙げられる。
また、疎水性材料と合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴としたものである。水中に界面活性剤が存在すると、気化フィルタを水に浸漬した際に、水膜の形成や発泡などの現象によって気化フィルタの圧力損失が上がるという課題があった。疎水性材料は界面活性剤を吸着する性質があるため、気化フィルタに疎水性材料を塗布することにより、界面活性剤を除去して圧力損失を低く保つことができるという作用を有する。
また、親水性材料を塗布した気化フィルタでは、水が含有する珪素やカルシウム、マグネシウムなどの元素を含む微量の化合物や、細菌やカビなどが気化フィルタの内部に入り込んでしまい、洗浄しても容易に汚れが落ちず、清潔に保つことができないという課題があった。本発明では、気化フィルタに疎水性材料を塗布しているので、気化フィルタの表面が疎水性となり気化フィルタ上の水がはじかれやすくなっている。フィルタの乾燥が速く、水が基材内部に入り込むことがないため、基材表面は汚れるが、基材内部まで汚れたり菌が繁殖したりする恐れが少ない。そのため、フィルタを容易に洗浄することができ、清潔に保つことができる気化フィルタを提供することができる。
また、疎水性材料を合成樹脂およびコロイダルシリカを介して、空気が通過できる空隙を有する基材に固定化したことを特徴とする。疎水性材料とコロイダルシリカ間はシラノール基を介して結合するため、より高い接着強度が得られ、疎水性材料の基材からの剥離を防ぐことができるという効果を有する。この結果、長期間にわたって安定した性能を発揮できる気化フィルタを提供することができる。
また、疎水性材料が固体粒子に疎水化処理を施したものであることを特徴としたものであり、固体粒子の表面を疎水化処理することによって、界面活性剤の吸着作用および撥水作用を付与することができる。水が固体粒子から離れやすくなり、固体粒子の空隙間に水膜が形成されることを防ぐため、水膜による通風阻害を防ぐことができ、水と乾燥空気との接触面積が大きく、加湿効率のよい気化フィルタを提供できる。
また、疎水化処理の方法がシラン処理であることを特徴としたものである。材料の疎水化処理方法としてはフッ素処理、シラン処理などが挙げられるが、フッ素処理では合成樹脂およびコロイダルシリカとの結合が弱く、材料が気化フィルタから剥離しやすいので好ましくない。シラン処理としては、シラン化合物を酸またはアルカリで加水分解した液を固体粒子に塗布、乾燥させる方法など公知の方法を利用することができる。
また、疎水性材料がタルク、活性炭、ハイシリカゼオライト、疎水性シリカゲル、疎水性金属から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする。タルクであれば、界面活性剤を吸着する性質があるため、界面活性剤の除去ができると考えられ、また疎水性のため気化フィルタ上の水をはじく性質があり、気化フィルタに水膜が張ることによる通風阻害を防ぐことができる。活性炭であれば、界面活性剤や有色の色素あるいはにおいの原因物質などを吸着除去することができる。ハイシリカゼオライトであれば、においの原因物質、界面活性剤、ミネラル成分などを吸着除去することができる。水中のカルシウムイオンやマグネシウムイオンを吸着除去した場合、スケールが気化フィルタ上に析出して加湿効率が低下するのを防ぐことができるため、気化フィルタの寿命を延ばすことができるという効果を有する。ハイシリカゼオライトとしてはシリカ/アルミナ比が30以上のものが好適である。疎水性シリカゲルであれば、界面活性剤を吸着除去することができる。ここでシリカゲルの疎水化処理として、シラン処理などの公知の方法を用いることができる。疎水性金属としては、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケルなどの表面を脂肪酸や樹脂などで被覆したものなどが挙げられる。二種類以上の酸化還元電位の異なる金属が担持されている場合には、水中に電場が形成され、細菌などが金属表面に引き付けられ吸着し、繁殖を防ぐ効果が期待できる。また、加熱手段のある加湿装置において、金属が加熱手段から発せられる熱を効率よく取り込み、水に伝えることができ、水が気化しやすくなるため加湿効率を高めることができるという作用を得ることができる。疎水性材料の粒子径は2〜55μmであると、気化フィルタの表面に適度な凹凸と空孔が形成され、表面積の大きく効率のよい気化フィルタを得ることができる。
また、疎水性材料が抗菌性の金属を含むことを特徴としたものであり、気化フィルタに抗菌性を付与することができ、微生物やカビの発生を防ぐことができるという作用を有する。抗菌性の金属としては、銀、銅、亜鉛、アルミニウム、ニッケルなどが挙げられる。
また、合成樹脂エマルジョンが疎水性材料に対し重量比8%以上の固形成分を含むことを特徴とする。合成樹脂エマルジョンの固形成分を疎水性材料に対し重量比8%以上含むことで、基材に対する無機材料の接着強度を十分なものとし、無機材料の基材からの剥離を防ぐことができるという効果を有する。
また、基材が3次元網目構造であることを特徴としたものであり、気化フィルタにより多量の水分を保持させて効率よく空気を加湿することができる。また、基材の表面積が大きく、乾燥空気と気化フィルタ上の水との接触面積が増大するために、加湿効率を向上させることができる。また、開口部が大きいために、気化フィルタ上にスケールが析出した場合でも目詰まりを起こしにくく、通風路を阻害しにくいという効果が得られる。
空気が通過できる空隙を有する基材としては繊維を絡ませた形状や発泡形状があり、例えば繊維を絡ませた形状であればスチールウールや、表面部、連結部、裏面部からなる三次元立体編物などが挙げられ、発泡形状であれば発泡金属や発泡樹脂、セラミックフォームなどが挙げられる。例えば発泡ウレタン樹脂は、内部に多くの空隙を有しているため通気性能に優れている上、安価で柔軟性があり加工が容易である。発泡体基材で構成される気化フィルタの場合、通過する風量が1m3/min、面風速0.6m/s程度ならば発泡密度が17セル/25mm以下のものが適する。また、発泡体基材の厚さによって空気が通過する際の圧力損失が変化し、通気性の向上によって水の気化効率が高まるため、最適な厚さがあり、発泡体の厚さが5〜30mmであれば気化フィルタの強度と気化効率のバランスが適度に得られてよい。
ハニカム形状であれば、より通気性能に優れるため、効率よく空気を加湿することが期待できる。その材質としては、セラミックスや金属等が挙げられる。セラミックスは高温高湿度下における耐久性に優れ、長期間品質を維持するのに好適である。また、強度面で優れた金属素材には、疎水性材料を添着させることにより、ハニカムの強度を向上させることができる。たとえば、タルクを鉄板ハニカムに担持した場合、タルクは鉄板ハニカムの接合部分を覆うようにしっかりと固着するため、より強度を持ち、耐久性にも優れた気化フィルタを得ることができる。
また、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを水とアルコールの混合液に分散し、基材に塗布することを特徴としたものである。アルコールを加えることにより、表面張力が低下し、水のみを使って分散させた液を使用する場合に比べ、基材表面へのなじみが向上し、処理液を基材表面に広く薄く塗布することができる。また、アルコールを加えることにより処理液の揮発性が高まるために、処理液の基材への固定化に要する乾燥時間を短くすることができる。また、処理液の泡立ちを抑える効果を有する。また、製造時に基材に付着している細菌類の殺菌が行え、清潔にすることができる。また、基材の加工時に付着した油脂類を溶解させ、取り除くことができる。なお、アルコール以外の極性溶媒を用いても同様の効果を得ることができ、基材の種類に応じて溶媒を選択すればよい。
また、アルコールなどの極性溶媒を加えることにより、親水性でない、あるいは吸水性のない基材にもなじみがよく、むらなく均一な塗布が可能となる。親水性でない、あるいは吸水性のない基材は、水が基材内部に入り込むことがなく、基材表面は汚れるが、基材内部が汚れたり菌が繁殖したりすることがないため、容易に洗浄することができ、清潔に保つことができるという効果を有する。
水とアルコールの体積混合比が、水1に対しアルコールが7以下であることを特徴としたものであり、水1に対し水以外の極性溶媒が7以下とすることで、合成樹脂エマルジョンを処理液中で安定に存在させることを可能とし、ゲル化を防ぐ効果を有する。
また、請求項1乃至15いずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段とを設けた加湿装置であり、水供給手段から水を供給された気化フィルタに、送風手段からの乾燥空気を通過させることで加湿を行うものである。また、気化フィルタに供給する水や乾燥空気の量を制御することで、加湿量を容易に制御することができる。また、本発明の気化フィルタを用いることで、においの原因物質、界面活性剤などの除去、抗菌、防カビ、スケール付着防止、フィルタ寿命の長寿命化、低圧損化などの効果が得られる。
また、請求項1乃至15いずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段と、空気加熱手段とを設けた加湿装置では、装置内に導入される乾燥空気が加熱されるために、気化フィルタを通過する空気の飽和水蒸気量が上昇し、より高い加湿能力を得ることができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
(実施の形態1)
図1に気化フィルタの断面の一例を示すように、気化フィルタ11は、コロイダルシリカを乾燥させたシリカ粒子12と合成樹脂エマルジョンを乾燥させたアクリル樹脂13を、空気が通過できる空隙14を有する三次元網目構造の基材としての発泡ウレタン15の空隙14や基材表面16に固定化したものである。シリカ粒子12とアクリル樹脂13は、水とエタノールを混合した溶媒中にコロイダルシリカとアクリルモノマーを乳化分散させたエマルジョン液を、発泡ウレタン15に塗布し、乾燥することによって得られたものである。ここで、前記エマルジョン液は水とエタノールの混合溶媒となっているので、発泡ウレタン15への濡れ性がよく、シリカ粒子12とアクリル樹脂13が均一に被覆されている。
合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを基材に塗布する方法としては、合成樹脂エマルジョンと、コロイダルシリカと、水と、アルコールを任意の割合であらかじめ混合し、処理液にしたものを基材表面に塗布する方法や、基材表面に合成樹脂層を形成し、その後にコロイダルシリカを塗布する方法などがある。このとき、合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカが安定に存在できる条件において、アルコールの変わりにアセトンやエーテルなどの水以外の極性溶媒を用いてもよく、低温・短時間で揮発させて、気化フィルタ作成時の乾燥時間が短くすることも可能である。
合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカと水とアルコールをあらかじめ混合し、処理液にしたものを基材表面に塗布する方法では、基材を前記処理液に浸漬することによって、基材表面にシリカ粒子と合成樹脂の均一な混合皮膜を形成することができる。また、コロイダルシリカと合成樹脂エマルジョンと水とエタノールを混合した処理液を、スプレーなどを用いて基材に対して噴霧することもできる。
基材表面に合成樹脂層を形成した後にコロイダルシリカを塗布する方法では、シリカ粒子が合成樹脂中に埋まってしまうことがなく、均一にシリカ粒子を担持することができるというメリットがある。どちらの方法でも、合成樹脂エマルジョンと水とアルコールの割合を任意に調整することで、処理液と基材との親和性を高めることができ、基材に均一に処理液を塗布することができるため、気化フィルタの表面積を大きくすることができ、加湿効率を向上させることができる。
また、水とアルコールの体積混合比が、水1に対し水以外の極性溶媒が7以下とすることで、合成樹脂エマルジョンを処理液中で安定に存在させることを可能とし、処理液のゲル化など変性を防ぐことができる。
(実施の形態2)
実施の形態1と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図2に断面の一例を示すように、気化フィルタ11は、疎水化処理し界面活性剤の吸着能をもたせた固体粒子としての疎水性シリカゲル17と、コロイダルシリカ含有アクリル樹脂を乾燥させたアクリルシリカ樹脂18を、空気が通過できる空隙14を有する三次元網目構造の基材としての発泡ウレタン15の空隙14や基材表面16に固定化したものである。疎水性シリカゲル17とアクリルシリカ樹脂18は、水とエタノールを混合した溶媒中にコロイダルシリカとアクリルモノマーを乳化分散させたエマルジョン液を、発泡ウレタン15に塗布し、乾燥することによって得られたものである。ここで、前記エマルジョン液は水とエタノールの混合溶媒となっているので、発泡ウレタン15への濡れ性がよく、疎水性シリカゲル17とアクリルシリカ樹脂18が均一に被覆されている。
上記構成において、シリカゲルに疎水化処理を施すことで、シリカゲルと水との反発が強くなるために水が基材としての発泡ウレタン15上からはじかれ、発泡ウレタン15の空隙14に水膜ができるのを防ぐことができ、水と乾燥空気との接触面積が大きく、かつ低圧損の気化フィルタを提供することができる。
また、合成樹脂エマルジョンがコロイダルシリカを含むことで、疎水性シリカゲルとコロイダルシリカ間がシラノール基を介して結合するため、より高い接着強度が得られ、疎水性シリカゲルの基材からの剥離を防ぐことができるという効果を有する。またコロイダルシリカを含んだ合成樹脂エマルジョンでは、乾燥時に合成樹脂粒子表面のコロイダルシリカによって部分的に融着が阻害され、コロイダルシリカで包囲された空孔が生じるため、気化フィルタ表面に凹凸のある形状を形成することができる。このため、気化フィルタの表面積を大きくすることができ、乾燥空気と水の接触面積が増大し、コロイダルシリカを含まない合成樹脂エマルジョンと比較して3〜14%加湿性能が高くなるという効果が得られる。
また、合成樹脂エマルジョンの固形成分を無機材料に対し重量比8%以上含むことで、基材に対する無機材料の接着強度を十分なものとし、無機材料の基材からの剥離が防げるという効果が得られる。
(実施の形態3)
実施の形態1、2と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図3に断面の一例を示すように、気化フィルタ11は、銅19と亜鉛20という2種類の金属材料と、疎水性材料としてのハイシリカゼオライト21と、コロイダルシリカ含有アクリル樹脂を乾燥させたアクリルシリカ樹脂18を、空気が通過できる空隙14を有する三次元網目構造の基材としての発泡ウレタン15の空隙14や基材表面16に固定化したものである。疎水性シリカゲル17とアクリルシリカ樹脂18は、水とエタノールを混合した溶媒中にコロイダルシリカとアクリルモノマーを乳化分散させたエマルジョン液にハイシリカゼオライト21を分散させた処理液を、発泡ウレタン15に塗布し、乾燥することによって得られたものである。ここで、前記エマルジョン液は水とエタノールの混合溶媒となっているので、発泡ウレタン15への濡れ性がよく、ハイシリカゼオライト21とアクリルシリカ樹脂18が均一に被覆されている。
上記構成において、銅19と亜鉛20は抗菌を有する金属なので、水中や気化フィルタ上の細菌やカビの繁殖を防ぐことができる。このとき銅19と亜鉛20を導通させると、銅19と亜鉛20の酸化還元電位の差によって両社の間に電場が形成される。水中の微生物は負に帯電していることが多いため、電場の作用によって亜鉛側に引き寄せられたのち、亜鉛の抗菌作用によって死滅する。このように、二種類以上の酸化還元電位の異なる金属が担持されていれば、水中に電場が形成され、細菌が金属表面に引き付けられ、活動が抑制されるとともに繁殖を防ぐ効果を得ることができる。また、カルシウム、マグネシウムなどの陽イオン性、塩素などの陰イオン性の帯電物も除去することができる。
(実施の形態4)
実施の形態1乃至3と同一部分は同一符号を附し詳細な説明は省略する。図4にその概略断面図を示す加湿装置41は、気化フィルタ42と送風手段としてのファン43と水供給手段としての水槽44を備えてなり、気化フィルタ42とファン43の間に空気加熱手段としてヒータ45を配している。ファン43によって加湿装置41内へ取り入れられた乾燥空気46は、ヒータ45で温められた後、気化フィルタ42に接触し抜けていく。このとき、気化フィルタ42は、水供給手段としての水槽44から水47を受けて湿った状態にあるので水が気化し、下流側には加湿された高湿度な空気48が供給される。
上記構成において、ヒータを使用しない場合低電力で加湿を行うことができる。また、ファンの回転数を制御することで、容易に加湿量を制御することができる。
また、空気加熱手段を使用すれば、飽和蒸気圧が高くなるため、より高い加湿能力を得ることができる。上記空気加熱手段は、ヒータである必要は必ずしもなく、ハロゲンランプなど空気を加熱できるものなら何でもよい。
(実施例1)気化フィルタ
コロイダルシリカ含有のアクリルエマルジョンを、水:イソプロピルアルコールを体積比1:1の割合で混合した溶液で10倍に希釈し、処理液とした。作成した処理液を、三次元網状構造を有するポリウレタンフォームの表裏両面にスプレー噴霧した。その後、約100℃で20分間乾燥させて発明品Aの気化フィルタを作成した。また、処理液を塗布しないものを比較品Aとした。
アクリルエマルジョンおよびコロイダルシリカ含有のアクリルエマルジョンを、水:イソプロピルアルコールを体積比1:1の割合で混合した溶液で10倍に希釈し、これにシリカ/アルミナ比が300のハイシリカゼオライトを加え攪拌して処理液とした。作成した処理液を、三次元網状構造を有するポリウレタンフォームの表裏両面にスプレー噴霧した。その後、約100℃で20分間乾燥させて比較品Bおよび発明品Bの気化フィルタを作成した。
図4に示す加湿装置に作成した気化フィルタを組みいれ、20℃、湿度40%での単位時間あたりの加湿量(ml/h)を測定した。気化フィルタとしてポリウレタンフォームのみを用いたとき(比較品A)の値を100%としたときの、各気化フィルタの加湿性能を比較した。結果を表1に示す。
Figure 2008215695
比較品Aと発明品Aの比較から、処理液を塗布することにより加湿性能が向上していることがわかる。またハイシリカゼオライトなどの粒子を添着すると、無処理品である比較例Aよりも加湿性能が向上するが、比較品Bと発明品Bの比較から、コロイダルシリカ含有アクリルエマルジョンを用いた時の方が加湿性能がよいことがわかる。
(実施例2)アクリルエマルジョン安定性
コロイダルシリカ含有アクリルエマルジョンと水とエタノールを任意の割合で混合した処理液の分散安定性を評価した。表2にそれぞれの配合比に対する目視評価による分散安定性を示す。
Figure 2008215695
エタノールと水の体積比は、コロイダルシリカ含有アクリルエマルジョン中に含まれる水の量を考慮して示した。エタノールと水の体積比が5.7でわずかにアクリルエマルジョンの分散状態が悪くなり、7を超えると完全に処理液がゲル化してしまうことが確認された。
(実施例3)アクリルエマルジョンと無機材料の接着強度
合成樹脂エマルジョンを、水:エタノールを体積比1:4.5の割合で混合した溶液で10倍に希釈し、これに疎水性材料を表3に示す割合で加え処理液とし、実施例1の方法で気化フィルタを作成した。なお、疎水性材料としてゼオライトを、合成樹脂エマルジョンとしてコロイダルシリカ含有のアクリルエマルジョンを使用した。アクリルエマルジョンと疎水性材料の接着強度は、作成した気化フィルタを指で軽くこすったときの、疎水性材料の剥離の様子を目視で確認し、判断した。表3にアクリルエマルジョン固形成分の疎水性材料に対する比率と疎水性材料の接着状態を示す。
Figure 2008215695
樹脂固形成分とは、アクリルエマルジョンの固形成分のことを示す。アクリルエマルジョン固形成分が疎水性材料の重量の8%より少ないと、アクリルエマルジョンの接着力が十分でなくなるため、無機材料の剥離が起こることがわかる。
(実施例4)気化フィルタの圧損変化
コロイダルシリカ含有のアクリルエマルジョンを、水:エタノールを体積比1:4.5の割合で混合した溶液で10倍に希釈し、これに固体粒子を加えて攪拌し、処理液とした。作成した処理液を、三次元網状構造を有するポリウレタンフォームの表裏両面にスプレー噴霧した。その後、約100℃で20分間乾燥させて気化フィルタを作成した。固体粒子として、親水性多孔質粒子としてのゼオライト、疎水性粒子としてのハイシリカゼオライト、タルク、疎水化処理したシリカゲルを使用した。図5に作成した各気化フィルタに水をつけ、風速1m/sの風を流したときの圧損を示す。疎水性粒子を用いた場合では親水性多孔質粒子を用いた場合より、圧損が20〜50%低いことがわかる。
(実施例5)極性溶媒の混合による、処理液の基材へのなじみ性の変化
合成樹脂エマルジョンを、水とエタノールの混合比率を変えた溶液で10倍に希釈し、これに疎水性材料としてのハイリシカゼオライトを加え処理液とした。三次元網状構造を有するポリウレタンフォームの表裏両面にスプレー噴霧した。その後、約100℃で20分間乾燥させて気化フィルタを作成した。作成した気化フィルタへの材料の接着状態を電子顕微鏡で観察し結果を図6に示す。
エタノールを加えない(水:エタノール=1:0)の場合、処理液とポリウレタンフォームとのなじみが悪く、一部は処理液がはじかれたような状態となった。図6(a)の写真からも粒子が凝集して気化フィルタ上に接着されている様子が観察できる。エタノールを溶液中の水の0.9倍入れたときには、添着材の一部の凝集が見られるものの改善する傾向がみられた。水:エタノール=1:3.5までエタノールを増加した時の様子を図6(b)に示す。エタノールの量を増やすことによって粒子が分散し、ポリウレタンフォームに均一に塗布することができることが確認できる。なお、水:エタノール=1:7以上にすると処理液がゲル化しやすくなるので好ましくない。
本発明の気化フィルタは、圧力損失が低く、容易に洗浄して清潔に保つことができ、水に接触させたときでも泡や水膜が発生しないものであり、前記気化フィルタを用いることにより家庭用あるいは業務用あるいは産業用の加湿装置や空調装置などの用途にも適用できる。
実施の形態1の気化フィルタの概略断面図 実施の形態2の気化フィルタの概略断面図 実施の形態3の気化フィルタの概略断面図 実施の形態4の加湿装置の概略断面図 実施例4の気化フィルタの圧損変化を示す図 実施例5の顕微鏡写真((a)水:エタノール=1:0の顕微鏡写真、(b)水:エタノール=1:3.5の顕微鏡写真) 従来例の加湿装置の概略斜視図 従来例の気化フィルタを水槽につけた断面図
符号の説明
11 気化フィルタ
12 シリカ粒子
13 アクリル樹脂
14 空隙
15 発泡ウレタン
16 基材表面
17 疎水性シリカゲル
18 アクリルシリカ樹脂
19 銅
20 亜鉛
21 ハイシリカゼオライト
41 加湿装置
42 気化フィルタ
43 ファン
44 水槽
45 ヒータ
46 乾燥空気
47 水
48 高湿度な空気
101 気化フィルタ
102 水槽
103 ファン
201 気化フィルタ
202 水槽

Claims (16)

  1. 合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴とする気化フィルタ。
  2. 合成樹脂エマルジョンがアクリル、塩化ビニル、酢酸ビニルから選ばれる一つ以上の樹脂成分を含むことを特徴とする請求項1記載の気化フィルタ。
  3. コロイダルシリカの粒子径が合成樹脂エマルジョンの粒子径の1/3以下であることを特徴とする請求項1または2記載の気化フィルタ。
  4. 処理液に抗菌剤および/または防カビ剤を含むことを特徴とする請求項1乃至3いずれかに記載の気化フィルタ。
  5. 疎水性材料と合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを含む処理液を、空気が通過できる空隙を有する基材に塗布したことを特徴とする請求項1乃至4いずれかに記載の気化フィルタ。
  6. 疎水性材料を合成樹脂およびコロイダルシリカを介して、空気が通過できる空隙を有する基材に固定化したことを特徴とする請求項5記載の気化フィルタ。
  7. 疎水性材料が固体粒子に疎水化処理を施したものであることを特徴とする請求項5または6記載の気化フィルタ。
  8. 疎水化処理の方法がシラン処理であることを特徴とする請求項7記載の気化フィルタ。
  9. 疎水性材料がタルク、活性炭、ハイシリカゼオライト、疎水性シリカゲル、疎水性金属から選ばれるいずれか一つ以上であることを特徴とする請求項5乃至8いずれかに記載の気化フィルタ。
  10. 疎水性材料が抗菌性の金属を含むことを特徴とする請求項5乃至9いずれかに記載の気化フィルタ。
  11. 合成樹脂エマルジョンが疎水性材料に対し重量比8%以上の固形成分を含むことを特徴とする請求項5乃至10いずれかに記載の気化フィルタ。
  12. 基材が3次元網目構造であることを特徴とする請求項1乃至11いずれかに記載の気化フィルタ。
  13. 合成樹脂エマルジョンとコロイダルシリカを水とアルコールの混合液に分散し、基材に塗布することを特徴とする請求項1乃至12いずれかに記載の気化フィルタ。
  14. 水とアルコールの体積混合比が、水1に対しアルコールが7以下であることを特徴とする請求項13記載の気化フィルタ。
  15. 請求項1乃至14のいずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段とを備え、前記水供給手段により水を前記気化フィルタに供給し、前記送風手段により前記気化フィルタに空気を送風し加湿を行う加湿装置。
  16. 請求項1乃至14のいずれかに記載の気化フィルタと、水供給手段と、送風手段と、空気加熱手段とを備え、前記水供給手段により水を前記気化フィルタに供給し、前記送風手段により前記気化フィルタに送風される空気を前記空気加熱手段により加熱し加湿を行う加湿装置。
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