JP2008215139A - 停車検知装置およびこれを用いた変速機中立制御装置およびエンジンアイドルストップ制御装置 - Google Patents

停車検知装置およびこれを用いた変速機中立制御装置およびエンジンアイドルストップ制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】車速検出値だけでは、センサの構成上、停車を正確に判定し得ない問題を、ブレーキ制動力と、クリープ駆動力との対比判断の付加により解消する。
【解決手段】S1で、発進変速段選択状態の自動変速機を中立状態にすべき変速機中立制御許可条件のうち、停車以外の条件(Dレンジ、ブレーキ液圧Pb>0の制動状態、アクセル開度APO=0、車速検出値VSP=停車判定用設定値未満)が成立していると判定し、S2で、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Tsを超えている(登坂路において後退しない)と判定し、S3で、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上(停車可能)と判定する時、停車と判定して、S4で変速機中立制御を実行する。S5でTb≦TsまたはTb≦所定値<Tcになったと判定する時、S6において、上記の変速機中立制御を解除する。
【選択図】図2

Description

本発明は、停車を正確に検知する停車検知装置、および、これを用いて好適な変速機中立制御やエンジンアイドルストップ制御を行わせるための、変速機中立制御装置およびエンジンアイドルストップ制御装置に関するものである。
停車検知装置は、停車時に行うべき排気浄化触媒活性化促進用の変速機中立制御や、信号待ち等でのエンジンアイドルストップ制御に際して不可欠である。
そして、停車検知が正確でないと、変速機中立制御やエンジンアイドルストップ制御が停車する前の走行中に行われる結果、意図しない制御となって不都合を生ずる懸念がある。
そこで従来、停車検知などに用いる車速の演算を正確に行うことを目的として、例えば特許文献1に記載のごとき技術が提案されている。
この技術は、車速センサからのパルス信号を用い、パルス数およびパルス間走行距離から一定時間毎に車速を演算するに際し、定期的にGPS信号からパルス間走行距離を修正し、当該修正したパルス間走行距離の平均値を用いて上記の車速演算を行うことにより車速の演算精度を高めるというものである。
かように車速の演算精度が高まれば、この車速が0になった時をもって停車と判定する停車検知の精度も高くなる。
特開平07−280926号公報
しかし、上記のようにして車速の演算精度を高めようとしても、それには以下の理由から自ずと限界がある。
つまり車速センサは、車輪駆動系の1回転当たり所定数のパルスを発生するものであり、その構造故に、停車を表す車速=0近辺の回転数のもとでは、単位時間当たりのパルス数が極少なく、前記のようにして車速の演算精度を高めようとしても停車を正確に検知し得るほどには車速の演算精度を高めることができないのが実情であった。
これがため、未だ少しの車速が発生している停車直前の微速走行中なのに車速=0と演算し、これをもって停車と誤判定する懸念を払拭し切れない。
本発明は、車速センサからの信号のみを用いた停車判定による限り上記の懸念を払拭し得ないとの事実認識に基づき、
これと、別の判定因子との組み合わせにより、上記の懸念を払拭し得るような精度で停車判定を行い得て、狙い通りの変速機中立制御やエンジンアイドルストップ制御を実現し得るような停車検知装置を提案することを目的とする。
この目的のため、本発明による停車検知装置は、請求項1に記載のごとくに構成する。
先ず前提となる車両用パワートレーンを説明するに、これは、
エンジンと、発進用摩擦要素の締結により該エンジンからの動力を発進変速比で変速して出力可能な自動変速機との組み合わせに成り、前記発進変速比選択状態でも発進意志のない運転状態ではスリップにより停車を保ち得るようにするためのスリップ式伝動ユニットを有したものである。
本発明は、かかる車両用パワートレーンに対し、以下のようなクリープ駆動力演算手段と、ブレーキ制動力演算手段と、車速検出手段と、停車判定手段とを設ける。
クリープ駆動力演算手段は、上記スリップ式伝動ユニットのスリップ状態での引きづりにより、自動変速機から駆動車輪へ出力されたクリープ駆動力を演算し、
ブレーキ制動力演算手段は、ブレーキ装置の作動により駆動車輪に付与されたブレーキ制動力を演算し、
車速検出手段は車速を検出する。
停車判定手段は、上記3手段からの信号をもとに、車速検出値が0で、且つ、ブレーキ制動力がクリープ駆動力以上である時をもって停車と判定する。
かかる本発明による停車検知装置によれば、
車速検出手段による車速検出値が0であることのみをもって停車と判定するのではなく、車速検出値が0であることのほかに、ブレーキ制動力がクリープ駆動力以上であるという条件が揃った時にはじめて停車と判定するため、
未だ少しの車速が発生している停車直前の微速走行中なのに車速検出値が0になることがあっても、これのみをもって停車と誤判定することがなくなり、ブレーキ制動力がクリープ駆動力以上である条件も揃った本当の停車時にはじめて停車と判定することとなり、停車を正確に検知することができる。
従って、本発明による停車検知装置を用いる場合、これからの正確な停車判定により変速機中立制御やエンジンアイドルストップ制御を狙い通りに実現することができる。
以下、本発明の実施例を、図面に示す実施例に基づき詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施例になる停車検知装置と、これを用いた変速機中立制御装置およびエンジンアイドルストップ制御装置とを具える車両のパワートレーンを示し、このパワートレーンをエンジン1および自動変速機2のタンデム結合により構成する。
エンジン1は、信号待ちなどにおいて燃費を向上させるために一時的に運転を停止するためのエンジンアイドルストップ制御装置付きとし、このアイドルストップを燃料噴射停止および点火停止により実現するものとする。
また自動変速機2は、エンジン1からの動力をトルクコンバータT/Cを経て入力され、この入力回転を、発進用摩擦要素2aやその他の複数の変速用摩擦要素の選択的締結により得られた対応変速段(対応変速比)で変速して出力し、駆動車輪(図示せず)に向かわせるものとする。
なおトルクコンバータT/Cは、自動変速機2が発進変速段(発進変速比)選択状態でも発進意志のない運転状態ではスリップにより停車を保ち得るようにするスリップ式伝動ユニットの用をなす。
なお自動変速機2は、駐車(P)レンジ、後退走行(R)レンジ、中立(N)レンジ、前進走行(D)レンジを有し、これらレンジのうち希望する変速形態に対応するレンジを運転者がセレクトレバー3により手動選択するものとする。
前進走行(D)レンジにおいて自動変速機2は、発進用摩擦要素2aを含む複数の変速用摩擦要素の選択的締結により、最ロー側の発進変速段(発進変速比)を含む対応変速段(対応変速比)を選択し、
駐車(P)レンジおよび中立(N)レンジにおいて自動変速機2は、変速用摩擦要素の全てを解放状態にされて動力伝達を行わない中立状態となり、
後退走行(R)レンジにおいて自動変速機2は、変速用摩擦要素のうち後退変速段用の変速摩擦要素を締結されて、入力回転を逆方向にすると共に減速して出力する後退変速段選択状態となる。
エンジン1は、本発明が制御対象とするアイドルストップ(一時運転停止)や、アイドル回転数や、燃料噴射量や、点火時期や、バルブタイミングを、エンジンコントローラ4により制御され、
自動変速機2は、コントロールバルブボディー2bを介して変速機コントローラ5により、本発明が制御対象とする発進用摩擦要素2aの締結容量制御を介した変速機中立制御や、変速用摩擦要素の選択的締結や、ライン圧や、トルクコンバータのロックアップを制御される。
これがためエンジンコントローラ4には、エンジン回転数Neを検出するエンジン回転センサ6からの信号や、
トルクコンバータT/Cのタービン回転数Nt(変速機入力回転数)を検出するタービン回転センサ7からの信号や、
アクセル開度APO(アクセルペダル踏み込み量)を検出するアクセル開度センサ8からの信号や、
車速VSPを検出する車速センサ9(車速検出手段)からの信号や、
ブレーキペダルの踏力に応じてブレーキ液圧系に発生するブレーキ液圧Pbを検出するブレーキ液圧センサ10からの信号や、
路面勾配θを検出する路面勾配センサ11からの信号を入力する。
一方で変速機コントローラ5には、自動変速機2の選択レンジを検出するレンジセンサ12からの信号を入力する。
なおエンジンコントローラ4および変速機コントローラ5との間を通信線で相互に接続し、上記の入力信号はもとより、演算結果をも相互に通信し合うものとする。
エンジンコントローラ4および変速機コントローラ5は相互に関連し合って、図2に示す制御プログラムにより以下のごとくに、停車検知を行うと共に、その検知結果を用いて自動変速機2の中立制御を行い、また、
図7に示す制御プログラムにより後述のごとくに、停車検知を行うと共に、その検知結果を用いてエンジン1のアイドルストップを行うものとする。
先ず、図2の停車検知および変速機中立制御を説明するに、
ステップS1においては、前記発進変速段(発進変速比)選択状態の自動変速機2を動力伝達不能な中立状態にすることが許可される変速機中立制御許可条件のうち、停車以外の変速機中立制御許可条件が成立したか否かを判定する。
従ってステップS1は、変速機中立制御許可判定手段に相当する。
ここで停車以外の変速機中立制御許可条件は、例えば、前進走行(D)レンジが選択されているが、ブレーキ液圧Pbが発生している制動状態で、且つ、アクセルペダルを釈放していて(アクセル開度APO=0で)発進意志がなく、且つ、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満である場合を意味し、これら条件の全てが成立した時をもって変速機中立制御許可条件が成立しているとする。
次のステップS2においては、ブレーキ液圧Pbおよび液圧ブレーキ系の諸元を用いてブレーキ制動力Tbを演算すると共に、路面勾配θおよび車両重量を用いて車両に作用する勾配後退力Tsを演算し、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Tsを超えているか否かにより、車両が登坂路において後退しないか否かを判定する。
従ってステップS2は、ブレーキ制動力演算手段および勾配後退力演算手段に相当する。
次のステップS3においては、ステップS2でブレーキ液圧Pbおよび液圧ブレーキ系の諸元を用いて演算したブレーキ制動力Tbと、トルクコンバータT/Cのスリップ状態での引きづりにより自動変速機2から駆動車輪へ出力されるクリープ駆動力Tcとを比較して、Tb≧Tcか否かにより、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcに抗して車両を停車させているか否かを判定する。
ここでクリープ駆動力Tcは、エンジン回転数Neと、トルクコンバータT/Cの速度比Nt/Neから判る効率τおよびトルク比tとを用い、先ずエンジントルクTe=τ・Ne2を求め、このエンジントルクTeにトルク比tを乗じてクリープ駆動力Tc=Te・tを求める。
従ってステップS3はクリープ駆動力演算手段に相当する。
ステップS1で停車以外の変速機中立制御許可条件、つまり、前進走行(D)レンジ選択中であるが、ブレーキ液圧Pbが発生している制動状態で、且つ、アクセルペダルを釈放していて(アクセル開度APO=0で)発進意志がなく、且つ、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満の条件の全てが成立していると判定し、且つ、
ステップS2でブレーキ制動力Tbが勾配後退力Tsを超えている(登坂路停車)と判定し、且つ、
ステップS3でブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上(平坦路停車)と判定するとき、停車とみなす。
従ってステップS1およびステップS3は、停車判定手段に相当する。
上記により停車の判定がなされた場合は、発進容量低下手段に相当するステップS4において、発進用摩擦要素2aの締結容量を作動油圧の低下(例えばリターンスプリング相当圧への低下)により下げ、この締結容量低下を自動変速機2が丁度動力伝達を行わなくなる中立状態になるまで継続させる。
しかして上記以外では、つまり、停車判定がなされなかったり、停車判定があっても停車以外の変速機中立制御許可条件が成立しない場合は、ステップS4での発進容量低下制御による自動変速機2の中立制御を行わせず、制御をそのまま終了する。
ステップS4の実行中に選択されるステップS5においては、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になったか否かにより、車両が登坂路において後退するか否かを判定したり、若しくは、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になったか否かにより車両がブレーキ制動力Tbに抗してクリープ駆動力Tcにより走行されるか否かを判定する。
ステップS5で、車両が登坂路上にあって後退する(Tb≦Ts)と判定するか、若しくは、車両がブレーキ制動力Tbに抗してクリープ駆動力Tcにより走行される(Tb≦所定値<クリープ駆動力Tc)と判定する場合、ステップS6において、ステップS4での変速機中立制御を解除すべく上記低下させた発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)を最大値へ増大させて、自動変速機2を中立状態から発進変速段(発進変速比)選択状態に戻す。
よってステップS5およびステップS6は、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる時、発進用摩擦要素2aの締結容量を増大させて変速機中立制御を解除する第1の発進容量増大手段、および、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる時、発進用摩擦要素2aの締結容量を増大させて変速機中立制御を解除する第2の発進容量増大手段に相当する。
上記実施例の動作を、図3〜図5に示すタイムチャートにより以下に説明する。
図3は、平坦路で変速機中立制御を行うときの動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外の変速機中立制御許可条件、つまり、前進走行(D)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS1)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS1)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS3)停車判定がなされると、
発進用摩擦要素2aの締結容量を作動油圧の低下により低下させる変速機中立制御を開始させる(ステップS4)。
かかる発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)の低下によりクリープ駆動力Tcも同様の傾向をもって低下し、発進用摩擦要素2aの作動油圧が例えばリターンスプリング相当圧まで低下する瞬時t2に、その締結容量がついには0となってクリープ駆動力Tcも同様に0となり、自動変速機2は動力伝達を行わない中立状態になる。
かかる自動変速機2の中立状態(変速機中立制御)は、変速機中立制御許可条件および停車判定がなされる限りにおいて継続される。
ちなみに当該変速機中立制御は、例えば、暖機運転中の排気浄化触媒の活性化用にエンジンアイドル回転数を上昇させるに際し、アイドル回転数を所期の目的が達成されるような高い回転数にするのに用いる。
ところで本実施例においては、車速検出値VSPが0(実施例では0に近い停車判定用の微少設定値未満)であることのみをもって停車と判定するのではなく、車速検出値VSPが0であることのほかに(ステップS1)、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上である(ステップS3)という条件が揃った時にはじめて停車と判定するため、
未だ少しの車速が発生している停車直前の微速走行中なのに車速検出値が0になることがあっても、これのみをもって停車と誤判定することがなくなり、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上である条件も揃った本当の停車時にはじめて停車と判定することとなり、停車を正確に検知することができる。
従って、本実施例のように、かかる停車検知装置からの正確な停車判定を用いて変速中立制御を行う場合、これを狙い通りに実現することができて以下のような作用効果を達成することができる。
つまり、停車直前の微速走行中なのにこれを停車と誤判定して変速機中立制御を開始すると、車両が実際に停車するまでの間におけるクリープ駆動力Tcの低下が車両前後加速度の変化を惹起し、これが駆動力抜けショックとなって運転者に違和感を与えるという問題を生ずる。
しかし本実施例の場合、停車判定が正確であることにより、これを用いた変速中立制御は実際に車両が停止している時に行われることとなり、図3の瞬時t1〜t2間における車両加減速度G=0の保持から明らかなように、この間におけるクリープ駆動力Tcの低下によっても、これが駆動力抜けショックとなって運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
図4は、車両が登坂路上にあって変速機中立制御を行う時における上記実施例の動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外の変速機中立制御許可条件、つまり、前進走行(D)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS1)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS1)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS3)停車判定がなされると、
発進用摩擦要素2aの締結容量を作動油圧の低下により低下させる変速機中立制御を開始させる(ステップS4)。
かかる発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)の低下によりクリープ駆動力Tcも同様の傾向をもって低下し、発進用摩擦要素2aの作動油圧が例えばリターンスプリング相当圧まで低下する瞬時t2に、その締結容量がついには0となってクリープ駆動力Tcも同様に0となり、自動変速機2は動力伝達を行わない中立状態になる。
かかる自動変速機2の中立状態(変速機中立制御)は、変速機中立制御許可条件および停車判定がなされる限りにおいて継続される。
その後の瞬時t3よりブレーキペダル踏力の低下によりブレーキ制動力Tbが図4に示すごとくに低下し、このブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる(ステップS5)瞬時t4に、変速機中立制御を終了させる変速機中立制御解除が指令される。
かかる変速機中立制御解除指令に呼応して瞬時t4以後は、変速機中立制御中に低下させていた発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)を図4のごとくに増大させ(ステップS6)、発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)が最大値へ到達する瞬時t7に変速機中立制御解除を終了して、自動変速機2を中立状態から発進変速段(発進変速比)選択状態に戻す。
この際、発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)の増大に伴って大きくなるクリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに達してこれを超えるようになる瞬時t5以後、クリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに抗して車両を走行させ始め、車速検出値VSPが図示のように立ち上がる。
ところで本実施例においては、ブレーキペダル踏力の低下により低下するブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる瞬時t4に、変速機中立制御解除指令を発して変速機中立制御の解除を開始させるため、
ブレーキ制動力Tbが0になる液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6よりも前に変速機中立制御の解除を開始させることとなり、液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6に変速機中立制御の解除を開始させる場合に生ずる登坂路での車両の一時的なずり下がりを回避することができる。
図5は、勾配後退力Ts=0として示すように車両が平坦路上にあって変速機中立制御を行う時における上記実施例の動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外の変速機中立制御許可条件、つまり、前進走行(D)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS1)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS1)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS3)停車判定がなされると、
発進用摩擦要素2aの締結容量を作動油圧の低下により低下させる変速機中立制御を開始させる(ステップS4)。
かかる発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)の低下によりクリープ駆動力Tcも同様の傾向をもって低下し、発進用摩擦要素2aの作動油圧が例えばリターンスプリング相当圧まで低下する瞬時t2に、その締結容量がついには0となってクリープ駆動力Tcも同様に0となり、自動変速機2は動力伝達を行わない中立状態になる。
かかる自動変速機2の中立状態(変速機中立制御)は、変速機中立制御許可条件および停車判定がなされる限りにおいて継続される。
その後の瞬時t3よりブレーキペダル踏力の低下によりブレーキ制動力Tbが図5に示すごとくに低下し、このブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる(ステップS5)瞬時t4に、変速機中立制御を終了させる変速機中立制御解除が指令される。
かかる変速機中立制御解除指令に呼応して瞬時t4以後は、変速機中立制御中に低下させていた発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)を図5のごとくに増大させ(ステップS6)、発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)が最大値へ到達する瞬時t7に変速機中立制御解除を終了して、自動変速機2を中立状態から発進変速段(発進変速比)選択状態に戻す。
この際、発進用摩擦要素2aの作動油圧(締結容量)の増大に伴って大きくなるクリープ駆動力Tcが、低下中のブレーキ制動力Tbに達してこれを超えるようになる瞬時t5以後、クリープ駆動力Tcが車両を走行させ始め、車速検出値VSPが図示のように立ち上がる。
ところで本実施例においては、ブレーキペダル踏力の低下により低下するブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる瞬時t4に変速機中立制御解除指令を発して変速機中立制御の解除を開始させるため、
ブレーキ制動力Tbが0になる液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6よりも前に変速機中立制御の解除を開始させることとなり、液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6に変速機中立制御の解除を開始させる場合に生ずる平坦路での変速機中立制御の解除遅れに伴う車両の発進性の悪化を回避することができる。
上記した実施例による変速機中立制御域は、路面勾配θおよびブレーキ制動力Tbの二次元マップ上に表すと、図6にAで示すごときものとなり、αは、変速機中立制御を開始させる(OFF→ON切り替えさせる)境界線を、また、βは、変速機中立制御を解除させる(ON→OFF切り替えさせる)境界線をそれぞれ示す。
図1のエンジンコントローラ4および変速機コントローラ5は、上記した停車検知および変速機中立制御を行うほかに、相互に関連し合って図7に示す制御プログラムを実行することにより、以下のごとくに停車検知を行うと共に、その検知結果を用いてエンジン1のアイドルストップをも行う。
ステップS11においては、エンジン1の運転が一時的に不要になる信号待ちなどの間においてエンジン1のアイドル運転を停止させる(アイドルストップさせる)ことが許可されるアイドルストップ許可条件のうち、停車以外のアイドルストップ許可条件が成立したか否かを判定する。
従ってステップS11は、アイドルストップ制御許可判定手段に相当する。
ここで停車以外のアイドルストップ許可条件は、例えば、中立(N)レンジが選択されていて、ブレーキ液圧Pbが発生している制動状態で、且つ、アクセルペダルを釈放していて(アクセル開度APO=0で)発進意志がなく、且つ、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満である場合を意味し、これら条件の全てが成立した時をもってアイドルストップ許可条件が成立しているとする。
次のステップS12においては、ブレーキ液圧Pbおよび液圧ブレーキ系の諸元を用いてブレーキ制動力Tbを演算すると共に、路面勾配θおよび車両重量を用いて車両に作用する勾配後退力Tsを演算し、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Tsを超えているか否かにより、車両が登坂路において後退しないか否かを判定する。
従ってステップS12は、ブレーキ制動力演算手段および勾配後退力演算手段に相当する。
次のステップS13においては、ステップS12でブレーキ液圧Pbおよび液圧ブレーキ系の諸元を用いて演算したブレーキ制動力Tbと、トルクコンバータT/Cのスリップ状態での引きづりにより自動変速機2から駆動車輪へ出力されるクリープ駆動力Tcとを比較して、Tb≧Tcか否かにより、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcに抗して車両を停車させているか否かを判定する。
ここでクリープ駆動力Tcは、エンジン回転数Neと、トルクコンバータT/Cの速度比Nt/Neから判る効率τおよびトルク比tとを用い、先ずエンジントルクTe=τ・Ne2を求め、このエンジントルクTeにトルク比tを乗じてクリープ駆動力Tc=Te・tを求める。
従ってステップS13はクリープ駆動力演算手段に相当する。
ステップS11で停車以外のアイドルストップ許可条件、つまり、中立(N)レンジ選択中であり、ブレーキ液圧Pbが発生している制動状態で、且つ、アクセルペダルを釈放していて(アクセル開度APO=0で)発進意志がなく、且つ、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満の条件の全てが成立していると判定し、且つ、ステップS12でブレーキ制動力Tbが勾配後退力Tsを超えている(登坂路停車)と判定し、且つ、
ステップS13でブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上(平坦路停車)と判定するとき、停車とみなす。
従ってステップS11およびステップS13は、停車判定手段に相当する。
上記により停車の判定がなされた場合は、エンジン停止手段に相当するステップS14において、エンジン1の運転を停止させるアイドルストップを行う。
しかして上記以外では、つまり、停車判定がなされなかったり、停車判定があっても停車以外のアイドルストップ許可条件が成立しない場合は、ステップS14でのエンジン1の運転停止(アイドルストップ)を行わせず、制御をそのまま終了する。
ステップS14の実行後に選択されるステップS15においては、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になったか否かにより、車両が登坂路において後退するか否かを判定したり、若しくは、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になったか否かにより車両がブレーキ制動力Tbに抗してクリープ駆動力Tcにより走行されるか否かを判定する。
ステップS15で、車両が登坂路上にあって後退する(Tb≦Ts)と判定するか、若しくは、車両がブレーキ制動力Tbに抗してクリープ駆動力Tcにより走行される(Tb≦所定値<クリープ駆動力Tc)と判定する場合、ステップS16において、ステップS14でのアイドルストップを解除すべく上記運転停止させたエンジン1の運転を再開させる。
よってステップS15およびステップS16は、ブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる時、アイドルストップを解除してエンジン1の運転を再開させる第1のエンジン運転再開手段、および、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる時、アイドルストップを解除してエンジン1の運転を再開させる第2のエンジン運転再開手段に相当する。
上記実施例の動作を、図8〜図10に示すタイムチャートにより以下に説明する。
図8は、平坦路でエンジンアイドルストップ制御を行うときの動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外のアイドルストップ許可条件、つまり、中立(N)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS11)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS11)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS13)停車判定がなされると、
停車状態が確実であって、エンジンの運転が不要であることから、エンジン1の運転を一時的に停止させるアイドルストップ制御を開始させ(ステップS14)、エンジン回転数Neを図8に示すごとくに低下させる。
かかるアイドルストップによりクリープ駆動力Tcも同様の傾向をもって低下し、アイドルストップの終了によりクリープ駆動力Tcが0になる瞬時t2以後、アイドルストップを解除してエンジンの運転を再開させるべき操作があるまで、当該アイドルストップ状態を継続する。
ところで本実施例においては、車速検出値VSPが0(実施例では0に近い停車判定用の微少設定値未満)であることのみをもって停車と判定するのではなく、車速検出値VSPが0であることのほかに(ステップS11)、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上である(ステップS13)という条件が揃った時にはじめて停車と判定するため、
未だ少しの車速が発生している停車直前の微速走行中なのに車速検出値が0になることがあっても、これのみをもって停車と誤判定することがなくなり、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上である条件も揃った本当の停車時にはじめて停車と判定することとなり、停車を正確に検知することができる。
従って、本実施例のように、かかる停車検知装置からの正確な停車判定を用いてエンジンアイドルストップ制御を行う場合、これを狙い通りに実現することができて以下のような作用効果を達成することができる。
つまり、停車直前の微速走行中なのにこれを停車と誤判定してアイドルストップ制御を開始すると、車両が実際に停車するまでの間におけるクリープ駆動力Tcの低下が車両前後加速度の変化を惹起し、これが駆動力抜けショックとなって運転者に違和感を与えるという問題を生ずる。
しかし本実施例の場合、停車判定が正確であることにより、これを用いたアイドルストップ制御は実際に車両が停止している時に行われることとなり、図8の瞬時t1〜t2間における車両加減速度G=0の保持から明らかなように、この間におけるクリープ駆動力Tcの低下によっても、これが駆動力抜けショックとなって運転者に違和感を与えるという問題を解消することができる。
図9は、車両が登坂路上にあってアイドルストップ制御を行う時における上記実施例の動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外のアイドルストップ許可条件、つまり、中立(N)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS11)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS11)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS13)停車判定がなされると、エンジン1のアイドルストップ制御が開始される(ステップS14)。
かかるアイドルストップ制御の進行によりクリープ駆動力Tcは例えば図示の経時変化をもって低下し、当該アイドルストップ制御によりエンジン1が運転を停止されてクリープ駆動力Tcが0になる瞬時t2以後、当該アイドルストップ状態は、アイドルストップ許可条件および停車判定がなされる限りにおいて継続される。
その後の瞬時t3よりブレーキペダル踏力の低下によりブレーキ制動力Tbが図9に示すごとくに低下し、このブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる(ステップS15)瞬時t4に、アイドルストップを終了させるアイドルストップ解除が指令される。
かかるアイドルストップ解除指令に呼応して瞬時t4以後は、アイドルストップ中に停止させていたエンジン1の運転を始動により再開させ(ステップS16)、これに伴うエンジン1の回転上昇によりクリープ駆動力Tcも0から図示のごとくに上昇する。
そして、エンジン1が始動完了により運転を再開されてクリープ駆動力Tcがアイドリング運転中の所定値に到達する瞬時t7にアイドルストップ制御の解除を終了し、エンジン1を通常のアイドリング運転状態に戻す。
この際、エンジン1の運転再開によりクリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに達してこれを超えるようになる瞬時t5以後、クリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに抗して車両を走行させ始め、車速検出値VSPが図示のように立ち上がる。
ところで本実施例においては、ブレーキペダル踏力の低下により低下するブレーキ制動力Tbが勾配後退力Ts以下になる瞬時t4に、アイドルストップ解除指令を発してアイドルストップの解除を開始させるため、
ブレーキ制動力Tbが0になる液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6よりも前にアイドルストップの解除を開始させることとなり、液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6にアイドルストップの解除を開始させる場合に生ずる登坂路での車両の一時的なずり下がりを回避することができる。
図10は、勾配後退力Ts=0として示すように車両が平坦路上にあってアイドルストップ制御を行う時における上記実施例の動作タイムチャートを示し、
瞬時t1に、停車判定以外のアイドルストップ許可条件、つまり、中立(N)レンジ選択状態、ブレーキ液圧Pbが発生している液圧ブレーキ作動状態、アクセルペダル釈放状態(アクセル開度APO=0)の3条件が成立していると判定し(ステップS11)、更に、車速検出値VSPが停車判定用設定値(0に近い微少値)未満であり(ステップS11)、且つ、ブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tc以上であると判定する(ステップS13)停車判定がなされると、エンジン1のアイドルストップ制御が開始される(ステップS14)。
かかるアイドルストップ制御の進行によりクリープ駆動力Tcは例えば図示の経時変化をもって低下し、当該アイドルストップ制御によりエンジン1が運転を停止されてクリープ駆動力Tcが0になる瞬時t2以後、当該アイドルストップ状態は、アイドルストップ許可条件および停車判定がなされる限りにおいて継続される。
その後の瞬時t3よりブレーキペダル踏力の低下によりブレーキ制動力Tbが図10に示すごとくに低下し、このブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる(ステップS15)瞬時t4に、アイドルストップを終了させるアイドルストップ解除が指令される。
かかるアイドルストップ解除指令に呼応して瞬時t4以後は、アイドルストップ中に停止させていたエンジン1の運転を始動により再開させ(ステップS16)、これに伴うエンジン1の回転上昇によりクリープ駆動力Tcも0から図示のごとくに上昇する。
そして、エンジン1が始動完了により運転を再開されてクリープ駆動力Tcがアイドリング運転中の所定値に到達する瞬時t7にアイドルストップ制御の解除を終了し、エンジン1を通常のアイドリング運転状態に戻す。
この際、エンジン1の運転再開によりクリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに達してこれを超えるようになる瞬時t5以後、クリープ駆動力Tcが勾配後退力Tsに抗して車両を走行させ始め、車速検出値VSPが図示のように立ち上がる。
ところで本実施例においては、ブレーキペダル踏力の低下により低下するブレーキ制動力Tbがクリープ駆動力Tcよりも小さな所定値以下になる瞬時t4にアイドルストップ解除指令を発してアイドルストップの解除を開始させるため、
ブレーキ制動力Tbが0になる液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6よりも前にアイドルストップの解除を開始させることとなり、液圧ブレーキの作動から非作動への状態変化時t6にアイドルストップの解除を開始させる場合に生ずる平坦路でのアイドルストップの解除遅れに伴う車両の発進性の悪化を回避することができる。
なお、図2〜5につき前述した変速機中立制御、および、図7〜10につき前述したエンジンアイドルストップ制御のいずれにおいても、
車速検出値VSP=0(VSP<停車判定用微少値)、且つ、ブレーキ制動力Tb≧クリープ駆動力Tcの2要件の成立をもって停車と判定する上記の停車検知は、エンジン1の冷機時における暖機運転用アイドルアップ中に行うのが効果的である。
その理由は、この暖機運転用アイドルアップ中だとエンジン回転数が高い分、クリープ駆動力Tcが大きくて、前記した停車の誤判定に起因した駆動力抜けショックも大きくなり、解決しようとする課題が顕著になることから、この課題解決効果が本実施例の正確な停車判定により一層顕著に感じられるようになるためである。
本発明の一実施例になる停車検知装置、および、これを用いた変速機中立制御装置、並びにエンジンアイドルストップ制御装置を具える車両用パワートレーンの制御システムを示す概略系統図である。 図1に示したパワートレーンにおける変速機中立制御プログラムを示すフローチャートである。 同変速機中立制御装置が平坦路において変速機中立制御を開始する時における動作タイムチャートである。 同変速機中立制御装置が登坂路において変速機中立制御を開始および解除する時における動作タイムチャートである。 同変速機中立制御装置が平坦路において変速機中立制御を開始および解除する時における動作タイムチャートである。 同変速機中立制御装置による変速機中立制御領域および変速機中立制御解除領域を示す特性線図である。 図1に示したパワートレーンにおけるエンジンアイドルストップ制御プログラムを示すフローチャートである。 同エンジンアイドルストップ制御装置が平坦路においてエンジンアイドルストップ制御を開始する時における動作タイムチャートである。 同エンジンアイドルストップ制御装置が登坂路においてエンジンアイドルストップ制御を開始および解除する時における動作タイムチャートである。 同エンジンアイドルストップ制御装置が平坦路においてエンジンアイドルストップ制御を開始および解除する時における動作タイムチャートである。
符号の説明
1 エンジン
T/C トルクコンバータ(スリップ式伝動ユニット)
2 自動変速機
2a 発進用摩擦要素
2b コントロールバルブボディー
3 セレクトレバー
4 エンジンコントローラ
5 変速機コントローラ
6 エンジン回転センサ
7 タービン回転センサ
8 アクセル開度センサ
9 車速センサ
10 ブレーキ液圧センサ
11 路面勾配センサ
12 レンジセンサ

Claims (9)

  1. エンジンと、発進用摩擦要素の締結により該エンジンからの動力を発進変速比で変速して出力可能な自動変速機との組み合わせに成り、前記発進変速比選択状態でも発進意志のない運転状態ではスリップにより停車を保ち得るようにするためのスリップ式伝動ユニットを有した車両用パワートレーンにおいて、
    前記スリップ式伝動ユニットのスリップ状態での引きづりにより、自動変速機から駆動車輪へ出力されたクリープ駆動力を演算するクリープ駆動力演算手段と、
    ブレーキ装置の作動により駆動車輪に付与されたブレーキ制動力を演算するブレーキ制動力演算手段と、
    車速を検出する車速検出手段と、
    これら3手段からの信号をもとに、車速検出値が0で、且つ、ブレーキ制動力がクリープ駆動力以上である時をもって停車と判定する停車判定手段と
    を具備してなることを特徴とする停車検知装置。
  2. 請求項1に記載の停車検知装置と、
    前記発進変速比選択状態の自動変速機を中立状態にすることが許可される変速機中立制御許可条件のうち、停車以外の変速機中立制御許可条件が成立したのを判定する変速機中立制御許可判定手段と、
    該手段により停車以外の変速機中立制御許可条件の成立が判定され、且つ、前記停車検知装置により停車が判定された時に、前記発進用摩擦要素の締結容量を自動変速機が中立状態になるまで低下させる発進容量低下手段と
    を具備してなることを特徴とする変速機中立制御装置。
  3. 請求項2に記載の変速機中立制御装置において、
    路面勾配に応じて車両に作用する勾配後退力を演算する勾配後退力演算手段と、
    変速機中立制御中、前記ブレーキ制動力演算手段で求めたブレーキ制動力が前記勾配後退力以下になる時、変速機中立制御を解除すべく前記低下させた発進用摩擦要素の締結容量を増大させる第1の発進容量増大手段と
    を具備してなることを特徴とする変速機中立制御装置。
  4. 請求項2または3に記載の変速機中立制御装置において、
    変速機中立制御中、前記ブレーキ制動力演算手段で求めたブレーキ制動力が、前記クリープ駆動力演算手段で求めたクリープ駆動力よりも小さな所定値以下になる時、変速機中立制御を解除すべく前記低下させた発進用摩擦要素の締結容量を増大させる第2の発進容量増大手段を設けたことを特徴とする変速機中立制御装置。
  5. 請求項2〜4のいずれか1項に記載の変速機中立制御装置において、
    前記停車検知装置は、エンジンの冷機時における暖機運転用のアイドルアップ中に前記停車判定を行うものであることを特徴とする変速機中立制御装置。
  6. 請求項1記載の停車検知装置と、
    前記エンジンの運転を一時的に停止することが許可されるエンジンアイドルストップ許可条件のうち、停車以外のエンジンアイドルストップ許可条件が成立したのを判定するエンジンアイドルストップ許可判定手段と、
    該手段により停車以外のエンジンアイドルストップ許可条件の成立が判定され、且つ、前記停車検知装置により停車が判定された時に、前記エンジンの一時的な停止を行わせるエンジン停止手段と
    を具備してなることを特徴とするエンジンアイドルストップ制御装置。
  7. 請求項6に記載のエンジンアイドルストップ制御装置において、
    路面勾配に応じて車両に作用する勾配後退力を演算する勾配後退力演算手段と、
    エンジンアイドルストップ中、前記ブレーキ制動力演算手段で求めたブレーキ制動力が前記勾配後退力以下になる時、エンジンアイドルストップを解除すべく前記一時的に停止させたエンジンの運転を再開させる第1のエンジン運転再開手段と
    を具備してなることを特徴とするエンジンアイドルストップ制御装置。
  8. 請求項6または7に記載のエンジンアイドルストップ制御装置において、
    エンジンアイドルストップ中、前記ブレーキ制動力演算手段で求めたブレーキ制動力が、前記クリープ駆動力演算手段で求めたクリープ駆動力よりも小さな所定値以下になる時、エンジンアイドルストップを解除すべく前記一時的に停止させたエンジンの運転を再開させる第2のエンジン運転再開手段を設けたことを特徴とするエンジンアイドルストップ制御装置。
  9. 請求項6〜8のいずれか1項に記載のエンジンアイドルストップ制御装置において、
    前記停車検知装置は、エンジンの冷機時における暖機運転用のアイドルアップ中に前記停車判定を行うものであることを特徴とするエンジンアイドルストップ制御装置。
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