JP2007043848A - 車両の制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の制御装置において、運転者が要求している推進力以上の車両推進力を車両推進装置から出力させないようにし、無駄なエネルギの消費を防止して燃費を向上することにある。
【解決手段】要求制動力検出手段により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、要求推進力検出手段により検出される要求推進力とクリープ力制御手段により決定されるクリープ力とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択する制御手段を設けている。
【選択図】図1
【解決手段】要求制動力検出手段により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、要求推進力検出手段により検出される要求推進力とクリープ力制御手段により決定されるクリープ力とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択する制御手段を設けている。
【選択図】図1
Description
この発明は、車両の制御装置に係り、特に車両のクリープ推進力を制御する車両の制御装置に関するものである。
ガソリンを燃料にするエンジンとこのエンジンに連結した自動変速機とを搭載してエンジンの駆動力で走行する車両や、電気自動車・燃料電池車等の電動モータの駆動力で走行する車両においては、クリープ推進力(アクセルペダルとブレーキペダルとを踏み込んでいない時の推進力)を設定し、一般の運転者が運転した場合の違和感の減少に努めている。
従来、自動変速機を搭載した車両には、クリープ低減装置において、走行レンジのアイドル運転時に、締結力調整手段を作動して走行レンジで締結される摩擦要素の締結力を調整し、トルクコンバータのすべり量等を所定値に制御し、摩擦要素を締結状態に維持しながらトルクコンバータから変速歯車装置ないし駆動輪に伝達されるクリープトルクを減少するものがある。
また、無段変速機を搭載した車両には、クリープ力制御方法において、アイドル回転数制御手段による制御値と記憶した学習値との偏差が所定範囲内に収まるように、クラッチ機構を自動制御し、クリープ力を簡単な構成で、一定の値に自動調整するものがある。
更に、流体トルクコンバータが備えられた自動変速機を搭載した車両には、タービンとステータとの間にクラッチを配設し、ポンプからタービンに伝達されるトルクを減少してクリープ現象の発生を防止するものがある。
特開平3−92678号公報
特許第3429453号公報
実開平6−30558号公報
また、無段変速機を搭載した車両には、クリープ力制御方法において、アイドル回転数制御手段による制御値と記憶した学習値との偏差が所定範囲内に収まるように、クラッチ機構を自動制御し、クリープ力を簡単な構成で、一定の値に自動調整するものがある。
更に、流体トルクコンバータが備えられた自動変速機を搭載した車両には、タービンとステータとの間にクラッチを配設し、ポンプからタービンに伝達されるトルクを減少してクリープ現象の発生を防止するものがある。
ところで、従来、車両の制御装置においては、一定の車両推進力をクリープ推進力として出力する場合に、例えば、渋滞中や下り坂で必要以上にクリープ推進力が大きく、常にブレーキ(制動力)による減速を必要とする場合がある。また、交差点での信号待ち等で、シフト位置が「D:ドライブ」のままブレーキをかけて待つ状態では、この時の推進エネルギが捨てられることになり、エネルギの無駄使いが生じて燃費の悪化を招いていた。
そこで、この発明は、車両の制御装置において、運転者が要求している推進力以上の車両推進力を車両推進装置から出力させないようにし、無駄なエネルギの消費を防止して燃費を向上することを目的としている。
この発明は、運転者が要求する推進力を検出する要求推進力検出手段と、運転者が要求する制動力を検出する要求制動力検出手段と、前記要求推進力検出手段により検出される要求推進力と前記要求制動力検出手段により検出される要求制動力とが共に零の場合で車両が推進するクリープ力を制御可能なクリープ力制御手段とを備えた車両の制御装置において、前記要求制動力検出手段により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、前記要求推進力検出手段により検出される要求推進力と前記クリープ力制御手段により決定されるクリープ力とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択する制御手段を設けたことを特徴とする。
この発明の車両の制御装置は、車両要求推進力量と車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択し、運転者が要求している推進力以上の車両推進力を車両推進装置から出力させないようにし、無駄なエネルギの消費を防止して燃費を向上することができる。
この発明は、運転者が要求している推進力以上の車両推進力を車両推進装置から出力させないようにし、無駄なエネルギの消費を防止して燃費を向上する目的を、車両要求推進力量と車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択して実現するものである。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
以下、図面に基づいてこの発明の実施例を詳細且つ具体的に説明する。
図1〜図6は、この発明の実施例を示すものである。
図1において、2は車両の制御装置、4はこの車両の制御装置2に連絡した車両推進装置である。
車両の制御装置2には、運転者が要求する推進力を検出する要求推進力検出手段であるアクセルペダル位置センサ6と、運転者が要求する制動力を検出する要求制動力検出手段であるブレーキペダル位置センサ8と、アクセルペダル位置センサ6により検出される要求推進力とブレーキペダル位置センサ8により検出される要求制動力とが共に零の場合に車両が推進するクリープ力(Creep)を制御可能なクリープ力制御手段10とが備えられている。このクリープ力制御手段10は、クリープ調節器12からなる。
このクリープ調節器12は、図2に示すように、予め設定された基準クリープ力から減少方向にのみクリープ力を調整可能な調整手段としての調整ツマミ14と、この調整ツマミ14で調整されたクリープ力を示すインジケータ16とから構成される。
また、車両の制御装置2には、ブレーキペダル位置センサ8により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、アクセルペダル位置センサ6により検出される要求推進力とクリープ調節器10により決定されるクリープ力(クリープ推進力:Creep)とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択する制御手段(コントローラ)18が設けられている。
この制御手段18には、図3に示すように、アクセルペダル位置・変化量としてのアクセル量(Accel)と車両要求推進力量(Request)とのマップと、図4に示すように、ブレーキ量(Brake)と車両推進力上限値(Limit)とのマップとが組み込まれている。
図3のマップにおいては、予め基準クリープ力が設定されており、また、この基準クリープ力よりも減少方向でアクセル量が零(0)から第1値(A1)までの間で不感領域が設定され、このアクセル量がこの第1値(A1)から増加するに連れて車両要求推進力量が斜めに直線的に増加し、また、基準クリープ力よりも減少方向では、アクセル量の第2値(A2)で車両要求推進力量が第1値(R1)に設定されるとともにアクセル量の第3値(A3)で車両要求推進力量が第2値(R2)に設定される。
図4のマップにおいては、ブレーキ量が零(0)から第1値(B1)までの間で車両推進力上限値が最大値(max)で設定され且つ不感領域が設定され、この第1値(B1)からブレーキ量が増加するにつれて車両推進力上限値が斜めに直線的に減少し、そして、ブレーキ量が第2値(B2)では車両推進力上限値が零(0)となり、このブレーキ量の第2値(B2)から最大値(max)(B3)までに不感領域が設定されている。このように、図3、図4において、不感領域を夫々設定することにより、車両推進力の制限を緩く設定することができる。
車両の制御装置2の制御手段18に連絡した車両推進装置4は、燃料電池20と、この燃料電池20からの発電力により駆動される電動モータとしての車両駆動モータ22とを備えている。燃料電池20は、水素と空気との化学反応により発電させる。
次に、この実施例の作用を説明する。
図5のフローチャートに示すように、例えば、渋滞時や、交差点での信号待ち等の停車時及び減速時に、アクセルペダル位置・変化量としてのアクセル量を検出する(ステップ102)。
この検出したアクセル量により、図3に示すマップから車両要求推進力量(及び電力)を算出する(ステップ104)。
また、運転者の意思でクリープ調節器12を操作し(ステップ106)、車両駆動モータ22への電力供給を半自動で零(0)まで減少させるように、図3に示すように、クリープ力(Creep)を基準クリープ力以下に調整して決定する(ステップ108)。
そして、前記算出された車両要求推進力量と前記決定されたクリープ力とから最終の車両要求推進力量を算出する(ステップ104)
前記クリープ調節器12により減少させたクリープ力の基準クリープ力への復帰(リセット)は、車速が零(0)で且つブレーキペダルを踏み込んでいる時で、車両が不意に発進しない状況で行う。また、車両を一度でも停止(キーオフ)させた時や、車両に異常を検知した場合には、クリープ調節器12の操作により決定されたクリープ力が解除され、クリープ力が基準クリープ力へ戻される。
一方で、ブレーキペダル位置からブレーキ量を検出し(ステップ110)、このブレーキ量により車両推進力(及び発電電力)に制限をかける車両推進力上限値を算出する(ステップ112)。
そして、前記算出された車両要求推進力量と前記算出された車両推進力上限値とを比較し、小さい方の値を車両推進力(及び発電電力)として決定し(ステップ114)、この決定された値に対応した必要量だけの電力を、車両駆動モータ22に出力する。
図6に示す処理タイミングにおいては、アクセルペダル位置及びブレーキペダル位置が変化すると(サンプリングmax.10ms)、車両推進力決定の一周期が始まり(時間T1)、車両要求推進力量(及び電力)が算出されるとともに、車両推進力(及び電力)上限値が算出され、そして、この算出された車両要求推進力量(及び電力)と車両推進力(及び電力)上限値とが比較され(時間T2)、その後、車両推進力(及び発電電力)が決定され(時間T3)、そして、再び、アクセルペダル位置及びブレーキペダル位置の変化があった時に(サンプリングmax.10ms)、車両推進力決定の一周期が終わる(時間T4)。
また、ブレーキペダルを踏み込んだブレーキ時には、車両駆動モータ22をアイドル運転状態とし、燃料電池20を発電待機とすることも可能である。
更に、交差点での信号待ち等の停車時に、車両駆動モータ22をアイドルストップさせることにより、燃費の向上を図ることができる。
この結果、ブレーキペダル位置センサ8により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、アクセルペダル位置センサ6により検出される要求推進力とクリープ調節器12により決定されるクリープ力とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択したことから、運転者が要求している推進力以上の車両推進力を車両推進装置4から出力させないようにし、減速時、渋滞時、そして、交差点での信号待ちの時に、無駄なエネルギの消費を防止して燃費を向上することができる。
また、クリープ調節器12は、予め設定された基準クリープ力から減少方向にのみクリープ力を調整可能な調整ツマミ14を備えていることから、クリープ力の調整において、運転者が任意にクリープ力を調整できるのは、減少方向のみであるので、不要な推進力の発生の防止と燃費の向上とを両立させることができる。
更に、制御手段18に連絡した車両推進装置4は、燃料電池20からの発電力により駆動される車両駆動モータ22を備えていることから、ハイブリッド車両への適用等を容易にすることができる。
更にまた、図3、図4において、各不感領域を設定したことにより、車両推進力の制限が運転者にとって敏感に反応し過ぎることを防止することができる。
また、車両の制御装置2においては、車速センサ等の部品を不要とし、構成が簡単で、廉価とすることができる。
なお、この発明は、上述の実施例に限定されず、種々応用改変が可能であることは勿論である。
例えば、第1の変形例として、図7に示すように、車両推進力上限値を、零(0)まで下げないように、限度値(L)に設定することにより、車両推進力の制限を緩やかにすることが可能である。
また、第2の変形例として、図8に示すように、バッテリやキャパシタ等の補助電力装置32を車両駆動モータ22に連結することにより、燃料電池20からの電力を補わせ、アイドルストップ制御を容易に行わせることも可能である。
更に、第3の変形例として、図9に示すように、車両推進装置4において、燃料電池の代わりに、ガソリンやディーゼルのエンジン34を置き換え、また、アイドルストップ制御を行わせ、エネルギ消費を低減して燃費を向上することも可能である。
更にまた、第4の変形例として、図10に示すように、バッテリやキャパシタ等の補助電力装置32をエンジン34に連結することにより、エンジン34の駆動力を補わせることも可能である。
車両要求推進力量と車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択することを、他の装置にも適用することができる。
2 車両の制御装置
4 車両推進装置
6 アクセルペダル位置センサ
8 ブレーキペダル位置センサ
10 クリープ制御手段
12 クリープ調節器
14 調整ツマミ
16 インジケータ
18 制御手段
20 燃料電池
22 車両駆動モータ
4 車両推進装置
6 アクセルペダル位置センサ
8 ブレーキペダル位置センサ
10 クリープ制御手段
12 クリープ調節器
14 調整ツマミ
16 インジケータ
18 制御手段
20 燃料電池
22 車両駆動モータ
Claims (3)
- 運転者が要求する推進力を検出する要求推進力検出手段と、運転者が要求する制動力を検出する要求制動力検出手段と、前記要求推進力検出手段により検出される要求推進力と前記要求制動力検出手段により検出される要求制動力とが共に零の場合で車両が推進するクリープ力を制御可能なクリープ力制御手段とを備えた車両の制御装置において、前記要求制動力検出手段により検出される要求制動力から車両推進力上限値を算出し、前記要求推進力検出手段により検出される要求推進力と前記クリープ力制御手段により決定されるクリープ力とから車両要求推進力量を算出し、この車両要求推進力量と前記車両推進力上限値とを比較して小さい方の値を車両推進力として選択する制御手段を設けたことを特徴とする車両の制御装置。
- 前記クリープ力制御手段は、予め設定された基準クリープ力から減少方向にのみクリープ力を調整可能な調整手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
- 前記制御手段に連絡した車両推進装置は、燃料電池からの発電力により駆動される電動モータ、あるいはエンジンを備えていることを特徴とする請求項1に記載の車両の制御装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005226379A JP2007043848A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 車両の制御装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005226379A JP2007043848A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 車両の制御装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2007043848A true JP2007043848A (ja) | 2007-02-15 |
Family
ID=37801309
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005226379A Pending JP2007043848A (ja) | 2005-08-04 | 2005-08-04 | 車両の制御装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2007043848A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010213504A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Fuji Heavy Ind Ltd | 電気自動車の制御装置 |
JP2010279231A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Mitsubishi Motors Corp | モータ駆動電流制御装置 |
CN102248941A (zh) * | 2010-05-20 | 2011-11-23 | 开斋集团有限公司 | 车辆控制方法与系统 |
-
2005
- 2005-08-04 JP JP2005226379A patent/JP2007043848A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010213504A (ja) * | 2009-03-11 | 2010-09-24 | Fuji Heavy Ind Ltd | 電気自動車の制御装置 |
JP2010279231A (ja) * | 2009-06-01 | 2010-12-09 | Mitsubishi Motors Corp | モータ駆動電流制御装置 |
CN102248941A (zh) * | 2010-05-20 | 2011-11-23 | 开斋集团有限公司 | 车辆控制方法与系统 |
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