JP4771860B2 - 車両の減速制御装置 - Google Patents
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Description
時刻t1でロックアップOFF(解放)の指令信号が出力されると、ロックアップ制御バルブが作動し、ロックアップクラッチの締結圧(アプライ油圧)が低下し、解放圧(リリース油圧)が上昇する。時刻t2で、両方の油圧差(以下、差圧と呼ぶ)がほぼ0となり、解放状態となる。ロックアップクラッチが解放されると、車輪側からの逆トルクが抜けるので、エンジン回転数が急速に低下し、時刻t3でエンジン回転数が限界回転数Neを下回り、燃料供給が再開される。燃料供給が再開された後、時刻t4でエンジン出力トルクが負の状態から正の状態へと上昇する。そのため、エンジン回転数は限界回転数Neより高くなり、エンジンストールが回避される。
応答時間Aは、主として油温によって変動する。しかし、油温によって応答時間Aが変動すると、燃料カット装置に燃料供給の再開を指令するタイミング、つまり遅延時間Cも油温によって変動することになる。そこで、この実施形態では、油温に関係なく応答時間Aをほぼ一定に制御している。この場合には、油温に応じた応答時間Aのマップを予め設定しておく必要はない。制御方法としては、例えばロックアップクラッチの解放を指令するソレノイド弁への指令信号をONからOFFへ段階的に変化させ、途中に保持時間を設けることで、応答時間をほぼ一定に制御する。低温時には保持時間を0または短くし、高温時には保持時間を長くすればよい。また、指令信号をONからOFFへスイープさせてもよい。このような保持時間またはスイープ時間は、油温による応答ばらつきを低減するためであり、一般的なスリップ制御とは異なり、極短時間の制御である。
この車両は、エンジン1と、ロックアップクラッチ3を有するトルクコンバータ2と、前後進切替装置4と、無段変速装置5と、デファレンシャル装置6とを備える。エンジン出力軸11はトルクコンバータ2のポンプインペラ21に連結され、タービンランナ22は入力軸40に連結されている。ステータ23はワンウエイクラッチ24を介してケースなどの固定部材に連結されている。入力軸40とポンプインペラ21との間にロックアップクラッチ3が設けられている。トルクコンバータ2の入力要素とはエンジン出力軸11またはポンプインペラ21のことであり、出力要素とは入力軸40またはタービンランナ22のことである。ロックアップクラッチ3はこれら入出力要素を機械的に締結する。
図2では、低アクセル開度のロックアップON領域が低車速側に広がった特性を示したが、これに限るものではなく、車速のみでON/OFF領域を規定してもよい。
トルクコンバータの油温が常温以上であれば、差圧は実線で示すように時間A1でほぼ0になるが、油温が低い時には、油圧応答が遅れるため、差圧がほぼ0になるまでの時間A2が常温以上に比べて長くなる。コントローラ7には、OFF指令後、差圧が0になるまでの応答時間Aが油温に応じてマップデータとして設定されている。
燃料カットした状態で、時刻t0 で燃料供給の再開指令が出た場合、減速度が大きい場合には時間B1でエンジン出力トルクが0以上に復帰するように制御し、減速度が小さい場合には時間B2でエンジン出力トルクが0以上に復帰するように制御している。ここで、B1<B2である。このように減速度に応じてエンジン出力トルクの上昇勾配を変化させることで、エンジンストールを防止するとともに、燃料供給再開時のショックの発生を抑制することができる。
スタートすると、まず減速制御中であるかどうかを判定する(ステップS1)。減速制御中とは、アクセル全閉での走行状態であって、燃料カットを実施し、かつロックアップクラッチを締結した状態のことである。減速制御中でなければリターンし、減速制御中であれば、エンジン回転数を限界回転数Neと比較する(ステップS2)。限界回転数Neは、燃料供給を再開する必要のある最低限のエンジン回転数のことであり、エンジン回転数が限界回転数Ne未満であれば、後述するステップS7のようにエンジンストールを防止するために燃料供給の再開を指令する。エンジン回転数が限界回転数Ne以上の場合には、その時の走行状態がロックアップOFF領域にあるかどうかを判定する(ステップS3)。この判定は、図2に示すロックアップクラッチ3のON/OFF判定マップによって判定できる。ロックアップON領域であれば、減速制御を継続するため、以下の制御を行うことなくリターンする。
C=A−B
ここで、AとはロックアップOFF指令からロックアップクラッチ3の差圧がほぼ零となるまでの応答時間であり、Bとは燃料カット装置に燃料供給の再開を指令した後、エンジン出力トルクがほぼ零に上昇するまでの応答時間である。応答時間Aは油温によって求めることができ、応答時間Bは減速度によって求めることができる。そして、ロックアップOFF指令からの経過時間を時間Cと比較し(ステップS6)、時間<Cであれば時間待ちを行い、時間≧Cになれば、燃料カット装置に燃料供給の再開を指令する(ステップS7)。
時刻t1でロックアップOFF(解放)の指令信号が出力されると、ロックアップ制御バルブが作動し、ロックアップクラッチの締結圧が低下し、解放圧が上昇する。時刻t6で差圧がほぼ0となり、ロックアップクラッチは解放状態となる。一方、ロックアップOFF指令からディレイ時間Cが経過した時刻t5で、燃料供給の再開が指令される。この燃料供給の再開は、エンジン回転数が限界回転数Ne以下になったからではなく、ディレイ時間Cによって決定される。時刻t5で燃料供給の再開が指令されると、時間Bの後の時刻t6でエンジン出力トルクが0まで復帰する。この時刻t6は、ロックアップクラッチの差圧がほぼ0になった時と一致する。そのため、ロックアップクラッチが解放されると車輪側からの逆トルクが抜けるが、それと同時にエンジンの出力トルクが正になるので、解放ショックは発生しない。
図7の(a)では、時刻t7でロックアップを解放すべき状態になると、コントローラはロックアップ制御バルブをONとOFFの中間段階に保持時間Δtだけ保持し、時刻t8でOFF状態とする。中間段階とは、ロックアップ制御バルブがリニアソレノイドバルブの場合、最大指令電流と最低指令電流(=0)との中間電流のことである。保持時間Δtは、油温によって可変される時間であり、例えば低温時には保持時間Δt=0とし、常温以上であれば保持時間Δtを長くする。このように保持時間Δtを油温によって可変することで、応答時間Aが油温に関係なくほぼ一定となる。
その結果、ディレイ時間Cを求めるために、油温に応じた応答時間Aのマップデータを設定しておく必要がなく、ディレイ時間Cの演算が容易になる。なお、保持時間Δtは応答時間Aに比べて十分に短い時間であり、従来のスリップ制御のように長時間制御するものではない。
有段変速式の自動変速機の場合、通常走行時には振動防止対策としてロックアップクラッチのスリップ制御を実施することが多いが、エンジン無負荷状態での減速走行時のみスリップ制御を実施せずに、本発明のようにロックアップ締結〜開放という減速制御を実施することも可能である。
一方、無段変速機においては、有段式の自動変速機とは異なり、変速比を連続的に変化させることで振動の共振点をずらすことができるので、スリップ制御を実施することなく不快な振動を容易に低減できる利点がある。一般に、スリップ制御はオイルの劣化を招き、クラッチフェーシング材の磨耗などの問題が発生しやすく、差圧制御も複雑になる。このようなスリップ制御を利用しなければ、上述の問題を解消できるとともに、減速時にロックアップクラッチを短時間で解放でき、エンジンストールを確実に回避することができる。
2 トルクコンバータ
3 ロックアップクラッチ
5 無段変速装置
7 CVT制御用コントローラ
71 駆動プーリ回転数センサ
72 従動プーリ回転数センサ
73 車速センサ
74 油温センサ
8 エンジン制御用コントローラ
81 エンジン回転数センサ
82 アクセル開度センサ
Claims (1)
- エンジンの出力トルクをトルクコンバータを介して自動変速機に伝達する一方、上記トルクコンバータ内に差圧制御により入出力要素を締結又は解放するロックアップクラッチを設け、上記エンジンへの燃料供給を強制的に停止または再開させる燃料カット装置を設けた車両の減速制御装置であって、
上記エンジンの無負荷状態での減速走行時に、上記燃料カット装置が燃料供給を停止させるとともに、上記ロックアップクラッチを締結し、所定の条件を満足した時、上記ロックアップクラッチを解放するとともに上記燃料カット装置が燃料供給を再開する減速制御装置において、
上記ロックアップクラッチの解放指令からロックアップクラッチの締結圧と解放圧との差圧がほぼ零となるまでの応答時間Aを所定値に制御する手段であって、上記ロックアップクラッチへの供給油圧を制御するソレノイド弁への指令信号を、ロックアップクラッチの締結状態から解放状態へと段階的に変化させ、かつその中間段階で保持時間を設けることにより上記応答時間Aを所定値に制御する手段と、
上記燃料カット装置に燃料供給の再開を指令した後、エンジンの出力トルクがほぼ零に上昇するまでの応答時間Bを求める手段と、
上記応答時間A,Bを用いて、上記ロックアップクラッチの差圧がほぼ零となるタイミングと、上記エンジンの出力トルクがほぼ零まで上昇するタイミングとが一致するように、上記ロックアップクラッチの解放指令と上記燃料カット装置の燃料供給の再開指令との間に相対的な遅延時間Cを設ける手段と、を備えたことを特徴とする減速制御装置。
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