JP2008214622A - ポリイミドの製造方法および耐熱性樹脂組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】イミド化率が高く、分子量が大きく、分子量分布の小さい均一なポリイミドを得ることができる製造方法を提供すること。
【解決手段】主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドの製造方法であって、脂肪族多環式3級アミンの存在下、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を含むことを特徴とするポリイミドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明はポリイミドの製造方法に関する。更に詳しくは、主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドについて、低温重合条件でイミド化率が高く、高分子量かつ分子量分布の小さい重合体を得る製造方法に関する。
ポリイミドの製造方法としては、酸二無水物とジアミンを反応させて中間体であるポリアミド酸を合成した後、180℃以上の高温で反応させる方法が知られている。しかし、高温で反応させることにより、得られるポリイミドの分子量が低下すること、および分子量分布が大きくなり、均一なポリイミドが得られないという課題があった。一方、180℃より低い温度ではイミド化を十分に進行させることができないため、イミド化率が高く、分子量が高く、分子量分布の小さいポリイミドを得ることができないという課題があった。
これに対し、触媒を用いて、180℃より低い温度でイミド化を行う方法が開発されている。そのような方法としては、酸触媒の存在下、酸二無水物と芳香族ジアミンを有機極性溶媒中で直接イミド化する方法(例えば、特許文献1参照)、ジシクロヘキシルカルボジイミドを用いてポリアミド酸の脱水反応によりイミド化する方法(例えば、特許文献2参照)などが知られている。しかし、酸触媒を使用する方法では、例えばポリアミド酸が水酸基を有する場合などに副反応を起こしやすく、分子量分布の小さい均一なポリイミドが得られないという課題があった。また、ジシクロヘキシルカルボジイミドを用いる方法では、中間体として生じるポリイソイミドを完全にポリイミドへ変換することが困難であること、および脱水後の副生成物であるジシクロヘキシル尿素が沈殿することにより、得られるポリイミドの純度が低く、実用が困難であった。また、これらの方法では、100℃より低い温度ではイミド化を100%進行させることができず、イミド化率の高いポリイミドを得ることができなかった。
一方、有機カルボン酸無水物と、トリアルキルアミンやピリジンなどの触媒存在下、60℃〜200℃でイミド化を行う方法も開発されている(例えば、特許文献3参照)。しかし、このような触媒を用いた場合でも、イミド化を100%進行させるためには実際には130℃以上の温度が必要であり、このような温度では分子量が十分に大きく、分子量分布が十分に小さいポリイミドを得ることはできなかった。また、100℃より低い温度でイミド化を完全に行うことはできず、そのため、イミド化率が高く、分子量が高く、分子量分布の小さいポリイミドを得ることはできなかった。
さらに、触媒のpKaが8を超える塩基性化合物の存在下で加熱することで低温でのイミド化促進を行う方法も開発されている(例えば、特許文献4参照)。しかしながら、このような強塩基を触媒に用いても100℃より低い温度でイミド化を完全に行うことはできず、イミド化率が高く、分子量が高く、分子量分布の小さいポリイミドを得ることはできなかった。
特開平6−192420号公報 特開平5−310933号公報 特開昭59−199720号公報 特開2006−28417号公報
本発明は、上記課題に鑑み、50℃〜90℃の低温重合でも十分なイミド化を行うことができ、イミド化率が高く、分子量が大きく、分子量分布の小さい均一なポリイミドを得ることができる製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は主として次の構成を有する。すなわち、主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドの製造方法であって、脂肪族多環式3級アミンの存在下、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を含むことを特徴とするポリイミドの製造方法である。
本発明によれば、50℃〜90℃の低温でも十分なイミド化を行うことができ、イミド化率が高く、分子量が大きく、分子量分布の小さい均一なポリイミドを得ることができる。
本発明のポリイミドの製造方法は、主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドの製造方法であって、脂肪族多環式3級アミンの存在下、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を含むことを特徴とする。以下、その製造方法について詳しく説明する。
本発明に用いられる3級アミンは、脂肪族多環式3級アミンである。脂肪族多環式とは、2以上、好ましくは3以上の原子を共有する二環系または多環系であって、そのすべての環が脂肪族環であることをいう。脂肪族多環式3級アミンは、それ以外のアミンと比較すると、窒素原子周りの立体的なかさ高さが小さく、反応活性部位である窒素原子の非共有電子対がむき出しになっている。このことにより、脂肪族多環式3級アミン以外のアミンと比べると、より触媒能が高く、50℃〜90℃の低温でも十分なイミド化を行うことができる。また、脂肪族環が2以上であることにより、窒素原子周囲のひずみがより大きくなり、アミンの触媒能がより大きくなる。このとき、その橋頭原子の少なくとも1つが窒素原子であると、窒素原子周囲のひずみがさらに大きくなり、アミンの触媒能がさらに大きくなることから、より好ましい。なお、本発明において十分なイミド化を行うことができるとは、イミド化率が95%以上になるまでイミド化反応を進行させることができることをいう。
本発明に用いられる脂肪族多環式3級アミンの例としては、トリエチレンジアミン、ヘキサメチレンテトラミン等のほか、下記一般式(1)で表される化合物を挙げることができる。
Figure 2008214622
式(1)中、R〜Rは水素原子または炭素数1〜4の炭化水素基を表す。a個のRおよびRのうちの炭素水素基数は0〜2個が好ましく、b個のRおよびRのうちの炭化水素基数は0〜2個が好ましい。炭化水素基である場合は、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基またはt−ブチル基であることが好ましい。aは3〜8の整数を表し、bは3〜7の整数を表す。中でも、aは3〜6であることが好ましく、bは3〜5であることが好ましい。
また、前記脂肪族多環式3級アミンの酸解離定数(pKa)は9.0以上であることが好ましい。pKaが9.0以上の3級アミンはアルカリ性が十分強いため、50℃〜90℃の低温で特に効率的にイミド化を進行させることができる。このような3級アミンの例としては、1,8−ジアザビシクロ[5.4.0]ウンデセン−7(DBU)、1,5−ジアザビシクロ[4.3.0]ノネン−5(DBN)等が挙げられる。
本発明に用いられる脂肪族多環式3級アミンの量は、酸二無水物100モル%に対し好ましくは2モル%以上、より好ましくは5モル%以上であり、好ましくは40モル%以下、より好ましくは30モル%以下である。
本発明の製造方法においては酸二無水物とジアミンは50℃以上90℃以下の温度で反応させる。製造時の安全性の観点から反応温度は低いほど良いとされるが、反応温度が50℃より低いと、本発明で用いられる脂肪族多環式3級アミンを使用した場合でも十分なイミド化を行うことができない。好ましくは60℃以上である。また、反応温度が90℃より高いと、イミド化は十分進行するが、得られるポリイミドの分子量が低くなったり、分子量分布が大きくなったりする。好ましくは75℃以下である。
本発明の製造方法により製造されるポリイミドは、主鎖または末端にフェノール性水酸基を有する。主鎖または末端にフェノール性水酸基を有することにより、アミンとの相互作用によって、より低温でイミド化を完結することが可能となる。ここで、主鎖とは高分子構造の主骨格を形成し、単一の構造単位が繰り返し連結している部分、または複数の構造単位が規則的にないしはランダムに連結している部分を指し、末端は連結が停止する最後の構造単位を指す。
酸二無水物およびジアミンを反応させることによりポリイミドが得られるが、必要により、ポリイミドの末端を末端封止剤により封止してもよい。本発明に用いられる酸二無水物、ジアミンおよび末端封止剤は特に限定されず、公知の酸二無水物やジアミン、末端封止剤を用いることができる。ただし、得られるポリイミドの主鎖または末端にフェノール性水酸基が含まれているよう選択されることが必要である。具体的には、ジアミン、酸二無水物、末端封止剤のうち少なくとも1つにフェノール性水酸基が含まれていることが必要である。末端および主鎖の両方にフェノール性水酸基を有してもかまわない。
酸二無水物の例としては、ピロメリット酸、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,3,3’,4’−ビフェニルテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ビフェニルテトラカルボン酸、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2’,3,3’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸、2,2−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、1,1−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エタン、1,1−ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)エタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(2,3−ジカルボキシフェニル)メタン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)スルホン、ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル、1,2,5,6−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,6,7−ナフタレンテトラカルボン酸、2,3,5,6−ピリジンテトラカルボン酸、3,4,9,10−ペリレンテトラカルボン酸などの芳香族テトラカルボン酸の酸二無水物や、ブタンテトラカルボン酸、1,2,3,4−シクロペンタンテトラカルボン酸などの脂肪族テトラカルボン酸の酸二無水物などを挙げることができるが、これらに限られない。
ジアミンの例としては、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミン、3,5−ジアミノ安息香酸、3−カルボキシ−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのカルボキシル基含有ジアミン、3−スルホン酸−4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのスルホン酸含有ジアミン、ジチオヒドロキシフェニレンジアミン、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、3,4’−ジアミノジフェニルスルホン、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、4,4’−ジアミノジフェニルスルヒド、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、ベンジン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、1,5−ナフタレンジアミン、2,6−ナフタレンジアミン、ビス(4−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノフェノキシフェニル)スルホン、ビス(4−アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス{4−(4−アミノフェノキシ)フェニル}エーテル、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、2,2’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’−ジエチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’,3,3’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、3,3’,4,4’−テトラメチル−4,4’−ジアミノビフェニル、2,2’−ジ(トリフルオロメチル)−4,4’−ジアミノビフェニル、あるいはこれらの芳香族環にアルキル基やハロゲン原子で置換した化合物を挙げることができる。また、脂肪族のシクロヘキシルジアミン、メチレンビスシクロヘキシルアミンなどを挙げることができる。さらにこれらのジアミンは、メチル基、エチル基などの炭素数1〜10の1価の炭化水素基、トリフルオロメチル基などの炭素数1〜10のフルオロアルキル基、F、Cl、Br、Iなどの基で置換されていてもよい。これらのジアミンは、ジアミンとして、または対応するジイソシアネート化合物、トリメチルシリル化ジアミンとして、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。耐熱性が要求される用途では、芳香族ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
また、上記の中でもビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)スルホン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)メチレン、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシ)ビフェニル、ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)フルオレンなどのヒドロキシル基含有ジアミンを用いると、アルカリ可溶性ポリイミドを得ることができる。この場合、ヒドロキシル基含有ジアミンをジアミン全体の50モル%以上使用することが好ましい。
本発明において、酸二無水物100モル%に対し、ジアミンを好ましくは80モル%以上、更に好ましくは90モル%用いることができ、好ましくは120モル%以下、更に好ましくは110モル%用いることができる。酸二無水物とジアミンの配合量を前記のようにすることで、分子量が大きく、分子量分布の小さいポリイミドを得ることができる。特に分子量を大きくするためには、酸二無水物100モル%に対し、ジアミンを98モル%〜102モル%反応させることが好ましい。
また、ポリイミドの末端を末端封止剤により封止することもできる。末端を封止することにより、分子量分布をさらに均一にすることができる。また、アルカリ可溶性基を有する末端封止剤を用いることにより、得られるポリイミドのアルカリ水溶液に対する溶解速度を好ましい範囲に調整することができる。末端封止剤としては、モノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸等を用いることができる。
モノアミンの例としては、アニリン、ナフチルアミン、アミノピリジン、5−アミノ−8−ヒドロキシキノリン、1−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−ヒドロキシ−4−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−7−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−6−アミノナフタレン、2−ヒドロキシ−5−アミノナフタレン、1−カルボキシ−7−アミノナフタレン、1−カルボキシ−6−アミノナフタレン、1−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−カルボキシ−7−アミノナフタレン、2−カルボキシ−6−アミノナフタレン、2−カルボキシ−5−アミノナフタレン、2−アミノ安息香酸、3−アミノ安息香酸、4−アミノ安息香酸、4−アミノサリチル酸、5−アミノサリチル酸、6−アミノサリチル酸、2−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノベンゼンスルホン酸、4−アミノベンゼンスルホン酸、3−アミノ−4,6−ジヒドロキシピリミジン、2−アミノフェノール、3−アミノフェノール、4−アミノフェノール、2−アミノチオフェノール、3−アミノチオフェノール、4−アミノチオフェノールなどが好ましく使用される。これらのモノアミンは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の例としては、無水フタル酸、無水マレイン酸、ナジック酸、シクロヘキサンジカルボン酸無水物、3−ヒドロキシフタル酸無水物などの酸無水物、3−カルボキシフェノール、4−カルボキシフェノール、3−カルボキシチオフェノール、4−カルボキシチオフェノール、1−ヒドロキシ−7−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−6−カルボキシナフタレン、1−ヒドロキシ−5−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−7−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−6−カルボキシナフタレン、1−メルカプト−5−カルボキシナフタレン、3−カルボキシベンゼンスルホン酸、4−カルボキシベンゼンスルホン酸などのモノカルボン酸類及びこれらのカルボキシル基が酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物及びテレフタル酸、フタル酸、マレイン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、1,5−ジカルボキシナフタレン、1,6−ジカルボキシナフタレン、1,7−ジカルボキシナフタレン、2,6−ジカルボキシナフタレンなどのジカルボン酸類のモノカルボキシル基だけが酸クロリド化したモノ酸クロリド化合物、モノ酸クロリド化合物とN−ヒドロキシベンゾトリアゾールやN−ヒドロキシ−5−ノルボルネン−2,3−ジカルボキシイミドとの反応により得られる活性エステル化合物が好ましく使用される。これらは、単独又は2種以上を組み合わせて使用できる。
上記したモノアミン、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸などの末端封止剤を用いる場合、その添加量は、モノアミンの場合、酸二無水物100モル%に対し1〜40モル%とすることが好ましく、酸無水物、酸クロリド、モノカルボン酸の場合、ジアミン100モル%に対し1〜40モル%とすることが好ましい。
ポリイミド中に導入された末端封止剤は、以下の方法で容易に検出できる。例えば、末端封止剤が導入されたポリイミドを、酸性溶液に溶解し、ポリイミドの構成単位であるジアミン成分と酸無水物成分に分解し、これをガスクロマトグラフィー(GC)や、NMR測定することにより、末端封止剤を容易に検出できる。これとは別に、末端封止剤が導入されたポリイミドを直接、熱分解ガスクロマトグラフ(PGC)や赤外スペクトル及び13CNMRスペクトル測定で検出することが可能である。
上記したジアミン、酸二無水物、末端封止剤のうち、少なくとも1つはフェノール性水酸基を有することが必要である。好ましいフェノール性水酸基当量としては、ジアミンまたは酸二無水物にフェノール性水酸基が含まれている場合、それぞれジアミンまたは酸二無水物全体を100モル%とした場合の10モル%以上が好ましく、50モル%以上がより好ましく、100モル%以上がさらに好ましい。また、末端封止剤にフェノール性水酸基が含まれている場合、ジアミン全体を100モル%とした場合の5モル%以上が好ましく、9モル%以上がより好ましく、20モル%以上がさらに好ましい。フェノール性水酸基の量を上記範囲にすることにより、より容易にイミド化率を高くすることができる。
本発明のポリイミドの製造方法は、脂肪族多環式3級アミンの存在下、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を有する。この工程に先立ち、該3級アミンの非存在下、20℃〜50℃の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を含んでも良い。その場合、反応時間は任意に設定することができるが、特に10分〜4時間とすることが好ましい。
また、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる際、さらに高分子量化するために脱水剤を添加することもできる。ピリジンなどと組み合わせてイミド化反応に用いられる脱水剤としては、無水酢酸、無水プロピオン酸、無水酪酸、無水イソ酪酸などの有機酸無水物などが知られている。これらの有機酸は、脱水後に脂肪族多環式3級アミンを補足してアミン活性を低下させる場合があるため、本発明においては、酸性化合物の副生のない脱水剤を用いることが好ましい。例としてアセタール化合物などの有機化合物やゼオライト、モレキュラーシーブ、シリカゲルなどが用いられるがこれらに限定されない。より低温でイミド化できるという観点より、アセタール化合物がより好ましい。例として、アセトンジメチルアセタール、シクロヘキサンジメチルアセタールなどが挙げられるが、これらに限定されない。特にアセトンジメチルアセタールは、低温反応での分子量をより容易に高くすることができることに加え、副生物として生成するアセトンが系外に容易に除去できる、点でより好ましい。
脱水剤の添加量は、酸二無水物の重量に対し好ましくは25%以上、より好ましくは100%以上、さらに好ましくは150%以上である。
また、本発明の製造方法により得られたポリイミドを用いて耐熱性樹脂組成物を得ることもできる。このとき、得られたポリイミドの分子量が大きく、かつ、分子量分布が小さいことから、不均一な低分子量成分が少なく、より耐熱性の高い耐熱性樹脂組成物を得ることができる。
本発明の耐熱性樹脂組成物は、本発明の製造方法により得られたポリイミドと、熱架橋剤および/または熱硬化性化合物を含有するものであり、ポリイミドを溶解する有機溶剤を含有してもよい。例えば、ポリイミドを適当な有機溶剤に溶解させたものに熱架橋剤および/または熱硬化性化合物を添加することにより得られる。
熱架橋剤は加熱により架橋するものであれば特に制限はないが、具体的には、エチニル基、ビニル基、メチロール基、メトキシメチロール基などの基を1〜6個有した化合物、またはベンゾオキサジン化合物を挙げることができる。
熱硬化性化合物としてはエポキシ化合物およびオキセタン化合物を挙げることができる。これらを2種以上組み合わせて用いてもよい。
エポキシ化合物としては、例えば、エポキシ基を1つ有するものとしてエポライトM−1230、エポライトEHDG−L(商品名、共栄社化学(株)製)、PP−101(商品名、東都化成(株)製)、NKオリゴEA−1010/ECA(商品名、新中村化学)等、2つ有するものとしてエポライト40E、エポライト100E、エポライト200E、エポライト400E、エポライト70P、エポライト200P、エポライト400P、エポライト1500NP、エポライト80MF、エポライト4000、エポライト3002(商品名、共栄社化学工業(株)製)、“デナコール(登録商標)”EX−212L、“デナコール”EX−214L、“デナコール”EX−216L、“デナコール”EX−850L(商品名、ナガセケムテックス(株)製)、GAN,GOT(日本化薬(株)製)、エピコート828、エピコート1002、エピコート1750、エピコート1007、YX8100−BH30、E1256、E4250、E4275(商品名、ジャパンエポキシ(株)製)、“エピクロン(登録商標)”EXA−9583、HP4032(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)、3つ有するものとして、VG3101(商品名、三井化学(株)製)、“テピック(登録商標)”S、“テピック”G、“テピック”P(商品名、日産化学工業(株)製)、“デナコール”EX−321L(ナガセケムテックス(株)製)、NC6000(商品名、日本化薬(株)製)、4つ以上有するものとして、“エポトート(登録商標)”YH−434L(商品名、東都化成(株)製)、EPPN502H、NC3000(商品名、日本化薬(株)製)、“エピクロン”N695、HP7200(商品名、大日本インキ化学工業(株)製)などが挙げられる。これらのうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
オキセタン化合物としては、“エタナコール(登録商標)”EHO、“エタナコール”OXBP、“エタナコール”OXTP、“エタナコール”OXMA(商品名、宇部興産株式会社製)、オキセタン化フェノールノボラックなどが挙げられる。これらのうち2種類以上を組み合わせて用いてもよい。
有機溶剤としては、テトラヒドロフラン、ジオキサン、エチレングリゴールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジブチルエーテルなどのエーテル類、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピルアセテート、ブチルアセテート、イソブチルアセテート、3−メトキシブチルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチルアセテート、乳酸メチル、乳酸エチル、乳酸ブチルなどのアセテート類、アセチルアセトン、メチルプロピルケトン、メチルブチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロペンタノン、2−ヘプタノンなどのケトン類、ブチルアルコール、イソブチルアルコール、ペンタノール、4−メチル−2−ペンタノール、3−メチル−2−ブタノール、3−メチル−3−メトキシブタノール、ジアセトンアルコールなどのアルコール類、トルエン、キシレンなどの芳香族炭化水素類、その他、N−メチル−2−ピロリドン、N−シクロヘキシル−2−ピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、γ−ブチロラクトンなどの極性の非プロトン性溶媒が挙げられる。
また、ポリイミドとしてアルカリ可溶性ポリイミドを用いる場合、さらに光酸発生剤を含有することにより、光線照射部が可溶化するポジ型感光性を有する耐熱性樹脂組成物を得ることもできる。また、光酸発生剤にかえて光重合開始剤と不飽和結合含有重合性化合物を含有することにより、光線照射部が不溶化するネガ型感光性を有する耐熱性樹脂組成物を得ることもできる。
好ましく用いられる光酸発生剤は、キノンジアジド化合物、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ヨードニウム塩などがある。
キノンジアジド化合物は、ポリヒドロキシ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステルで結合したもの、ポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がスルホンアミド結合したもの、ポリヒドロキシポリアミノ化合物にキノンジアジドのスルホン酸がエステル結合および/またはスルホンアミド結合したものなどが挙げられる。
また、スルホニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩は、露光によって発生した酸成分を適度に安定化させる光酸発生剤として好ましく用いられる。本発明の樹脂組成物にリン等が残存することは環境上好ましくなく、また膜の色調の観点から、これらの中ではスルホニウム塩が特に好ましく用いられる。
好ましく用いられる光重合開始剤は、ベンゾフェノン類、ベンジリデン類、クマリン類、アントラキノン類、ベンゾイン類、グリシン類、オキシム類、α−アミノアルキルフェノン類などが挙げられる。
好ましく用いられる不飽和結合含有重合性化合物は、アクリルモノマー類を挙げることができる。具体的には、エチレングリコールジメタクリレート、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ジメチロール−トリシクロデカンジアクリレート、エトキシ化ビスフェノールAジメタクリレート、グリセリンジメタクリレート、トリプロピレングリコールジメタクリレート、ブタンジオールジメタクリレート、グリセリントリアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、エトキシ化イソシアヌール酸トリアクリレートなどの化合物を挙げることができるが、これ以外の化合物を使用することもできる。
また、本発明の耐熱性樹脂組成物に、さらにトリメトキシアミノプロピルシラン、トリメトキシエポキシシラン、トリメトキシビニルシラン、トリメトキシチオールプロピルシランなどのシランカップリング剤を含有してもよい。これらを含有することにより、基板に対する接着性を高めるとともに、洗浄などに用いられる酸素プラズマ、UVオゾン処理に対する耐性を高めることができる。
さらに、本発明の耐熱性樹脂組成物には、耐薬品性、耐熱性などを向上するために、二酸化ケイ素や二酸化チタン、酸化ジルコン、酸化セリウムなどの無機微粒子、ポリイミドなどの樹脂の微粒子を含有してもよい。
本発明の耐熱性樹脂組成物からなる樹脂層を金属層上に形成することで、回路基板やハードディスクのサスペンションなどに有用な金属樹脂複合体を得ることができる。ここで用いる金属層としては、アルミ、銅、ステンレス、ニッケル、鉄、クロム、チタン、モリブデンなどを挙げることができるが、これ以外の金属も使用することができる。金属層の厚みは100nm〜1mmが好ましい。また、金属層が10μm以下と薄い場合などには、金属を支えるための基板としてポリイミドフィルム、セラミック基板などを用いることもできる。
金属樹脂複合体の樹脂層のパターン加工は、フォトレジストをマスクに樹脂層を樹脂前駆体や樹脂のエッチング液でエッチングし、レリーフパターンを得る方法、フォトレジストをマスクに、反応性イオンエッチングなどのプラズマ処理によりエッチングし、レリーフパターンを得る方法、レーザー光線を樹脂層の不要部分に照射し、レーザー光線照射部の樹脂をアブレーションにより揮発させてレリーフパターンを得る方法、樹脂層の不要部分をドリル加工により除去してレリーフパターンを得る方法、スクリーン印刷やインクジェット印刷法などで樹脂組成物を必要部分のみ塗布し、レリーフパターンを得る方法などにより行うことができる。また、樹脂組成物に感光性をもたせた場合には、樹脂組成物をスピンコート法、スリットコート法、ディップコート法、スプレーコート法、印刷法などで塗布し、その後紫外線などの活性光線を部分的に照射し、現像液で現像処理をするとネガ型あるいはポジ型のレリーフパターンを得ることができる。
本発明の耐熱性樹脂組成物は、加熱処理をすることで最終的な硬化膜を得ることができる。硬化条件としては例えば220℃で60分間加熱処理することが挙げられるが、120℃から400℃の範囲で1分から10時間処理することもできるし、また、硬化触媒などを加え、室温から100℃程度の低温で硬化すること、超音波や電磁波処理により硬化する方法などを用いて硬化膜を得ることもできる。
また、ポリイミド、セラミックスなどのフィルムや基板の上に銅、アルミなどで配線を形成し、この配線の絶縁膜、保護膜などとして本発明の耐熱性樹脂組成物を適用し、プリント基板などを作ることもできる。さらに本発明の耐熱性樹脂組成物を、配線を部分的に半田付けするための保護膜材料として使用することもできる。
さらに、本発明の耐熱性樹脂組成物は、LSIなど半導体デバイスの表面保護膜、層間絶縁膜、デバイスをパッケージに封入する際の接着剤やアンダーフィル剤、銅のマイグレーションを防ぐキャップ剤などとして好ましく用いることができ、半導体用電子部品、回路基板用電子部品、多層配線用電子部品などを作製することができる。
以下、実施例等をあげて本発明を説明するが、本発明はこれらの例によって限定されるものではない。なお、各実施例および比較例中のイミド化率、分子量、分子量分布および耐熱性の評価は以下の方法で行った。
イミド化率の評価
各実施例および比較例の方法で得られたポリマー粉体をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)に溶解したものを、6インチシリコンウエハ上に塗布し、次いでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、60℃で5分プリベークすることにより、ポリイミド膜を作製した。当該ポリイミド膜の赤外吸収スペクトルを、FT−720(堀場製作所(株)製)を用いて測定した。次に、当該ポリイミド膜を作製したウエハを300℃のホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて5分間キュアを行い、キュア膜を得た。当該キュア膜の赤外吸収スペクトルを測定し、キュア前とキュア後の1377cm−1付近のピーク強度を比較することによって、イミド基の含量を算出して、ポリイミドのイミド化率を求めた。
分子量および分子量分布の評価
各実施例および比較例の方法で得られたポリイミド粉体をNMPに溶解したものを測定サンプルとし、Waters 2690(日本ウォータース(株)製)を用いてポリスチレン換算の数平均分子量と重量平均分子量を測定した。また、あわせて分散を算出し、分子量分布の評価を行った。
耐熱性の評価
6インチシリコンウエハ上に、耐熱性樹脂組成物(以下ワニスと呼ぶ)をプリベーク後の膜厚が12μmとなるように塗布し、ついでホットプレート(東京エレクトロン(株)製Mark−7)を用いて、120℃で2分プリベークすることにより、耐熱性樹脂組成物被膜を得た。膜厚の測定には大日本スクリーン製造(株)製ラムダエースSTM−602を使用し、屈折率1.63で測定を行った。次いでイナートオーブンINH−21CD(光洋サーモシステム(株)社製)を用いて、200℃で1時間熱処理を行い、キュア膜を得た。
得られたキュア膜を47%フッ化水素酸に室温で7分間浸した後、水道水で洗浄し、破れないように慎重にシリコンウエハから剥離した。剥離したキュア膜について、熱重量測定装置TGA−50(島津製作所(株)製)を用い、窒素雰囲気中、昇温速度10℃/分の条件で熱重量減少を測定し、測定開始時重量に対し重量減少率5%の時の温度を求めた。
合成例1 ヒドロキシル基含有ジアミン化合物の合成
2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(セントラル硝子(株)製、BAHF)18.3g(0.05モル)をアセトン100mL、プロピレンオキシド(東京化成(株))17.4g(0.3モル)に溶解させ、−15℃に冷却した。ここに3−ニトロベンゾイルクロリド(東京化成(株)製)20.4g(0.11モル)をアセトン100mLに溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、−15℃で4時間攪拌し、その後室温に戻した。析出した白色固体をろ別し、50℃で真空乾燥した。
得られた白色固体30gを300mLのステンレスオートクレーブに入れ、メチルセルソルブ250mLに分散させ、5%パラジウム−炭素(和光純薬(株)製)を2g加えた。ここに水素を風船で導入して、還元反応を室温で行った。約2時間後、風船がこれ以上しぼまないことを確認して反応を終了させた。反応終了後、濾過して触媒であるパラジウム化合物を除き、ロータリーエバポレーターで濃縮し、下記式で表されるヒドロキシル基含有ジアミン化合物(a)を得た。
Figure 2008214622
合成例2 キノンジアジド化合物(b)の合成
乾燥窒素気流下、TrisP−HAP(商品名、本州化学工業(株)製)、15.31g(0.05モル)と5−ナフトキノンジアジドスルホニル酸クロリド40.28g(0.15モル)を1,4−ジオキサン450gに溶解させ、室温にした。ここに、1,4−ジオキサン50gと混合させたトリエチルアミン15.18gを系内が35℃以上にならないように滴下した。滴下後30℃で2時間攪拌した。トリエチルアミン塩を濾過し、ろ液を水に投入させた。その後、析出した沈殿をろ過で集めた。この沈殿を真空乾燥機で乾燥させ、キノンジアジド化合物(b)を得た。
Figure 2008214622
各実施例および比較例で用いた化合物を以下に示す。
Figure 2008214622
実施例1
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAE)16.01g(0.080モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(SiDA)1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.18g(0.020モル)をNMP80gに溶解した。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例2
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−ヒドロキシフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)4.1g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)加え、90℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例3
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物60.4g(0.1モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例4
乾燥窒素気流下、DAE16.01g(0.080モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.73g(0.025モル)をNMP80gに溶解した。ここに3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物(BPDA)29.42g(0.10モル)をNMP20gとともに加え、次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例5
乾燥窒素気流下、BAHF30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.73g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、ヘキサメチレンテトラミン(東京化成工業(株)製)を1.4g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例6
80℃での撹拌時間を2時間から6時間に変更した以外は実施例5と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例7
乾燥窒素気流下、BAHF30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.73g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、トリエチレンジアミン(東京化成工業(株)製)を1.1g(0.010モル)加え、90℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例8
乾燥窒素気流下、DAE16.01g(0.080モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.73g(0.025モル)をNMP80gに溶解した。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、50℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例9
50℃での撹拌時間を2時間から6時間に変更した以外は実施例8と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例10
反応温度を80℃から60℃に変更した以外は実施例3と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例11
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAE)16.01g(0.080モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(SiDA)1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)0.44g(0.004モル)をNMP80gに溶解した。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例12
3−アミノフェノールの添加量を0.44g(0.004モル)から0.87g(0.008モル)に変更した以外は実施例11と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例13
乾燥窒素気流下、合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物6.04g(0.010モル)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAE)18.01g(0.090モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例14
合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物の添加量を6.04g(0.010モル)から15.1g(0.025モル)、DAEの添加量を18.01g(0.090モル)から15.01g(0.075モル)にそれぞれ変更した以外は実施例13と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例15
合成例1で得られたヒドロキシル基含有ジアミン化合物の添加量を6.04g(0.010モル)から33.2g(0.055モル)、DAEの添加量を18.01g(0.090モル)から9.01g(0.045モル)にそれぞれ変更した以外は実施例13と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例16
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−ヒドロキシフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)4.1g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)、アセトンジメチルアセタールを9.31g加え、90℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例17
アセトンジメチルアセタールの添加量を9.31gから31.02gに変更した以外は実施例16と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例18
アセトンジメチルアセタールの添加量を9.31gから62.04gに変更した以外は実施例16と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例19
アセトンジメチルアセタール9.31gにかえてシリカゲルを62.04g加えた以外は実施例16と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例20
アセトンジメチルアセタール9.31gにかえてモレキュラーシーブ4Aを62.04g加えた以外は実施例16と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例21
乾燥窒素気流下、DAE16.01g(0.080モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.73g(0.025モル)をNMP80gに溶解した。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)、アセトンジメチルアセタールを62.04g加え、50℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、50℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例22
乾燥窒素気流下、2,2−ビス(3−アミノ−4−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン(BAHF)30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−ヒドロキシフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)4.1g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)、アセトンジメチルアセタールを62.04g加え、75℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例23
アセトンジメチルアセタール62.04gにかえてシリカゲルを62.04g加えた以外は実施例22と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例24
アセトンジメチルアセタール62.04gにかえてモレキュラーシーブ4Aを62.04g加えた以外は実施例22と同様にしてポリマー粉体を得た。得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例1
乾燥窒素気流下、DAE16.01g(0.080モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.18g(0.020モル)をNMP80gに溶解した。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、40℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、40℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例2
乾燥窒素気流下、BAHF30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−ヒドロキシフタル酸無水物(東京化成工業(株)製)4.1g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、20℃で1時間攪拌した。次いで、DBN(東京化成工業(株)製)を1.2g(0.010モル)加え、100℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例3
乾燥窒素気流下、BAHF30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.7g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、ピペラジン(東京化成工業(株)製)を0.86g(0.010モル)加え、90℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例4
ピペラジンの代わりにトリエチルアミン(東京化成工業(株)製)1.0g(0.010モル)を用いる以外は比較例3と同様にしてポリマー粉体を得た。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例5
ピペラジンの代わりにピペリジン(東京化成工業(株)製)1.0g(0.010モル)を用いる以外は比較例3と同様にしてポリマー粉体を得た。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例6
ピペラジンの代わりにイソキノリン(東京化成工業(株)製)1.3g(0.010モル)を用いる以外は比較例3と同様にしてポリマー粉体を得た。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例7
乾燥窒素気流下、BAHF30.03g(0.082モル)、SiDA1.24g(0.005モル)、末端封止剤として、3−アミノフェノール(東京化成工業(株)製)2.7g(0.025モル)をNMP100gに溶解させた。ここにODPA31.02g(0.1モル)をNMP30gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、トリエチルアミン(東京化成工業(株)製)1.0g(0.010モル)、脱水剤として無水酢酸10.2g(0.10モル)を加え、90℃で6時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
比較例8
乾燥窒素気流下、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル(DAE)19.01g(0.095モル)、1,3−ビス(3−アミノプロピル)テトラメチルジシロキサン(SiDA)1.24g(0.005モル)をNMP80gに溶解した。ここにビス(3,4−ジカルボキシフェニル)エーテル二無水物(ODPA)31.02g(0.1モル)をNMP20gとともに加えて、40℃で1時間攪拌した。次いで、DBU(東京化成工業(株)製)を1.5g(0.010モル)加え、80℃で2時間攪拌した。攪拌終了後、溶液を水3Lに投入して白色沈殿を集めた。この沈殿をろ過で集めて、水で3回洗浄した後、80℃の真空乾燥機で20時間乾燥した。このようにして得られたポリマー粉体についてイミド化率、分子量および分子量分布の評価を行った。
実施例25
実施例1で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスAを得た。ワニスAを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例26
実施例3で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてHMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製)1g、光酸発生剤としてキノンジアジド化合物(b)1gとともにγ−ブチロラクトン(GBL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスBを得た。ワニスBを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例27
実施例2で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1g、光重合開始剤としてOXE−02(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2g、不飽和結合含有重合性化合物としてPDBE−250(日本油脂(株)製)3.0gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスCを得た。ワニスCを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例28
実施例18で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1g、光重合開始剤としてOXE−02(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2g、不飽和結合含有重合性化合物としてPDBE−250(日本油脂(株)製)3.0gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスDを得た。ワニスDを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例29
実施例19で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1g、光重合開始剤としてOXE−02(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2g、不飽和結合含有重合性化合物としてPDBE−250(日本油脂(株)製)3.0gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスEを得た。ワニスEを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例30
実施例20で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1g、光重合開始剤としてOXE−02(チバ・スペシャリティケミカルズ(株)製)0.2g、不飽和結合含有重合性化合物としてPDBE−250(日本油脂(株)製)3.0gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスFを得た。ワニスFを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例31
実施例21で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1gとともにγ−ブチロラクトン(GBL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスGを得た。ワニスGを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例32
実施例22で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてHMOM−TPHAP(本州化学工業(株)製)1g、光酸発生剤としてキノンジアジド化合物(b)1gとともにγ−ブチロラクトン(GBL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスHを得た。ワニスHを用いて耐熱性の評価を行った。
比較例9
比較例1で得られたポリマー粉体10gを計り取り、熱架橋剤としてニカラックMX−270(三和ケミカル(株)製)1gとともに乳酸エチル(EL)15gに溶解させ、耐熱性樹脂組成物のワニスIを得た。ワニスIを用いて耐熱性の評価を行った。
比較例10
比較例2で得られたポリマー粉体10gを用いる以外は実施例26と同様にして耐熱性樹脂組成物のワニスJを得た。ワニスJを用いて耐熱性の評価を行った。
比較例11
比較例3で得られたポリマー粉体10gを用いる以外は実施例27と同様にして耐熱性樹脂組成物のワニスKを得た。ワニスKを用いて耐熱性の評価を行った。
実施例1〜24、比較例1〜8のポリマー製造条件と評価結果を表1〜表2に、実施例25〜32、比較例9〜11の評価結果を表3に示した。
Figure 2008214622
Figure 2008214622
Figure 2008214622

Claims (5)

  1. 主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドの製造方法であって、脂肪族多環式3級アミンの存在下、50℃以上90℃以下の温度で酸二無水物とジアミンを反応させる工程を含むことを特徴とするポリイミドの製造方法。
  2. 前記脂肪族多環式3級アミンが、その橋頭原子の少なくとも1つが窒素原子であることを特徴とする請求項1記載のポリイミドの製造方法。
  3. 前記脂肪族多環式3級アミンの酸解離定数(pKa)が9.0以上であることを特徴とする請求項1または2記載のポリイミドの製造方法。
  4. 前記酸二無水物とジアミンを反応させる工程において、さらに脱水剤を共存させることを特徴とする請求項1〜3いずれか記載のポリイミドの製造方法。
  5. 請求項1〜4いずれか記載の方法で製造された、主鎖または末端にフェノール性水酸基を有するポリイミドと、熱架橋剤および/または熱硬化性化合物とを含有することを特徴とする耐熱性樹脂組成物。
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