JP2008212219A - 眼内レンズ挿入器具 - Google Patents

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信司 長坂
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Abstract

【課題】 折り曲げられた眼内レンズを嚢内で開放する際の眼内レンズの回転運動の開始やその回転量を術者自身によって好適にコントロールする。
【解決手段】 眼内レンズ保持するとともに眼球に設けられた切開創に眼内レンズを挿入するための挿入部と、該挿入部が先端に設けられた筒構造の挿入器具本体と、前記挿入部から眼内レンズを押し出すために前記挿入器具本体の筒内で軸方向に進退移動可能に設けられた押出手段と、を備え変形可能な眼内レンズを眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具において、前記挿入器具本体は、鍔部と、該鍔部もしくは該鍔部の近傍に設けられ,前記眼内レンズの押出動作の際に挿入器具本体を軸中心に回転させるための補助となる指掛部と、を持つ。
【選択図】 図6

Description

本発明は、眼内レンズを眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具に関する。
眼内レンズを眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具としてインジェクターを用いる場合、折り曲げられた眼内レンズを嚢内で開放する際の眼内レンズの開放状態に合わせて術者がインジェクターを徐々に軸中心に回転させ、眼内レンズの回転角度を変化させることにより、開放時における眼内レンズ支持部による嚢への負担を抑えることが可能である。
このようなインジェクターの回転動作を助けるために、眼内レンズを押し出すピストン(プランジャーと呼ばれる押出棒)に螺旋状のガイド溝を設け、ピストンの押し出し操作時にこのガイド溝に沿ってピストンが所定量回転することにより、眼内レンズ開放時の回転角度変化を行うものが知られている(特許文献1)。
特開2003−144480号公報
しかしながら、ピストンにガイド溝を設け、押し出し量に応じてピストンを回転させる(眼内レンズを回転させる)ようにする場合、その回転運動の開始やその回転量を術者が好むようにコントロールすることは難しい。
本発明は、上記従来技術の問題点に鑑み、折り曲げられた眼内レンズを嚢内で開放する際の眼内レンズの回転運動の開始やその回転量を術者自身によって好適にコントロールすることが可能な眼内レンズ挿入器具を提供することを技術課題とする。
上記課題を解決するために、本発明は以下のような構成を備えることを特徴とする。
(1) 眼内レンズ保持するとともに眼球に設けられた切開創に眼内レンズを挿入するための挿入部と、該挿入部が先端に設けられた筒構造の挿入器具本体と、前記挿入部から眼内レンズを押し出すために前記挿入器具本体の筒内で軸方向に進退移動可能に設けられた押出手段と、を備え変形可能な眼内レンズを眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具において、前記挿入器具本体は、鍔部と、該鍔部もしくは該鍔部の近傍に設けられ,前記眼内レンズの押出動作の際に挿入器具本体を軸中心に回転させるための補助となる指掛部と、を持つことを特徴とする。
(2) (1)の眼内レンズ挿入器具において、前記指掛部は前記鍔部からさらに挿入器具本体に対して外側に突き出た状態で形成されていることを特徴とする。
(3) (1)の眼内レンズ挿入器具において、
前記指掛部は、前記押出動作を行う術者の手の中指であって、挿入器具本体の下端側に位置される中指の末節部もしくは中節部が引っ掛けられる指掛部であって、
該指掛部に引っ掛けられた中指が術者によって掌側に閉じられることにより前記挿入器具本体が回転されることを特徴とする。
(4) (1)の眼内レンズ挿入器具において、
前記指掛部は、前記眼内レンズの支持部の眼内での回動を相殺できる範囲だけ、挿入器具を回転させることができる程度の自由度が得られるように配設されていることを特徴とする。
(5) (1)の眼内レンズ挿入器具において、
前記指掛部は、前記眼内レンズの押出動作に伴い前記眼内レンズの支持部が時計方向に回転される構成の場合、前記眼内レンズの押出動作に伴って回転される前記支持部の回転開始時点での前記支持部の傾斜角度が略水平になるように前記挿入器具本体の回転角度が調整された状態において、前記押出手段に設けられた押出部から前記挿入器具本体を見たときに、6時方向から9時方向の範囲内に前記指掛部の引掛面が位置されるように配設され、
前記眼内レンズの押出動作に伴い前記眼内レンズの支持部が反時計方向に回転される構成の場合、前記眼内レンズの押出動作に伴って回転される前記支持部の回転開始時点での前記支持部の傾斜角度が略水平になるように前記挿入器具本体の回転角度が調整された状態において、前記押出手段に設けられた押出部から前記挿入器具本体を見たときに、3時方向から6時方向の範囲内に前記指掛部の引掛面が位置されるように配設されていることを特徴とする。
本発明によれば、折り曲げられた眼内レンズを嚢内で開放する際の眼内レンズの回転運動の開始やその回転量を術者自身によって好適にコントロールできる。
以下に本発明の実施の形態を図面に示しながら説明する。図1は本実施の形態で使用する眼内レンズ挿入器具1の外観を示した概略外観図である。図1(a)は眼内レンズ挿入器具1を上方から、図1(b)は側方から見た状態を示している。
眼内レンズ挿入器具1は、眼球に挿入する側から順に、眼球に形成される切開創に挿入する挿入部を備え、眼内レンズ40(図2参照)を設置するための載置部が設けられたレンズ保持部10(以下、カートリッジという)と、先端にカートリッジ10を装着する挿入器具本体となる筒部20と、カートリッジ10及び筒部20の内部を挿通し、筒部20に装着されたカートリッジ10先端から眼内レンズ40を外部に押し出すための押出機構部30、とからなる。
また、筒部20の後端(基端)にはフランジ(鍔部)20aが形成されている。ここで、カートリッジ10の先端から眼内レンズを押し出すために術者の一方の手の親指にて押出部22が押込まれる(以下、押出動作とする)際に、通常、フランジ20aによって押出動作を行う手の人差し指と中指が引っ掛けられる(係止される)ことで、押出動作がスムーズに行われる。このとき、押出動作を行う手の人差し指と中指にて筒部20が挟持されつつ人差し指と中指の腹側がフランジ20aに当接された状態となる。
また、フランジ20aには、フランジ20aからさらに挿入器具本体に対して外側に突き出た状態で指掛部(突出部)50が形成されている(図4参照)。より具体的には、フランジ20aの外周面20bよりもさらに筒部20の軸方向(長手方向)と直交する方向に突き出された状態で形成されている。
この指掛部50は、眼内レンズ40の押出動作の際に挿入器具本体(筒部20)を軸中心に回転させるための補助となる。より具体的には、指掛部50は、押出動作を行う手の指であって、筒部20を指の間に挟み持った際に下側に位置する指(例えば中指や薬指等)によって引っ掛けられる位置に設けられている。なお、指掛部50は、筒部20のフランジ20aの近傍に設けるようにしてもよい。
図2は眼内レンズ40の構成を示した図である。眼内レンズ40は所定の屈折力を有する光学部41と光学部41を眼内で支持するための支持部42からなる。本実施形態で用いる眼内レンズ40の光学部41は、HEMA(ヒドロキシエチルメタクリレート)等の単体や、アクリル酸エステルとメタクリル酸エステルの複合材料等の従来、折り曲げ可能な軟性の眼内レンズに用いられている材料から形成されている。また、支持部42もPMMA(ポリメチルメタクリレート)等の従来、眼内レンズの支持部として用いられている材料から形成されている。
図3はカートリッジ10の構成を示した図であり、図3(a)は斜視図を、図3(b)はカートリッジ10を上方から見た状態を示している。
図に示すように、カートリッジ10は先端に向かうにしたがって、その径が徐々に小さく(細く)なるテーパ形状を有する挿入部11と、眼内レンズ40を設置する載置部12とが一体的に形成されている。なお、カートリッジ10は、その全体が合成樹脂にて形成されており、一度の使用で廃棄する使い捨てタイプとなっている。
挿入部11は中空の筒形状となっており、折りたたまれた眼内レンズ40がこの中空部分を通して外部に送り出されるようになっている。また、載置部12は、2つの半割部材12a,12bから形成されており、図3(a)に示すように半割部材12a及び12bの下縁同士がヒンジ部13によって連結され、開閉可能となっている。14a及び14bは半割部材12a,12bに各々設けられた載置台であり、眼内レンズ40を載せる載置面の形状(壁面形状)は、眼内レンズ40を折り曲げる方向に沿った曲面を有している16はカートリッジ10を持つための把持部である。
また、半割部材12a及び12bを閉じ合わせると、載置台の壁面形状(載置面形状)が変形し、挿入部11の基端側開口形状(半円形状)と略一致するようになっている(図4参照)。また、半割部材12a,12bが閉じ合ったときの載置部12の外形は、後述する筒部20の内壁形状と略一致するようになっている。15a及び15bは半割部材12a,12bの各々に設けられたカバーであり、半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合ったときに、載置台14a及び載置台14bの上方を覆うように形成されている。
このような構成を備えるカートリッジ10は、載置部12が開いた状態(2つの半割部材が離れている状態)のときに、眼内レンズ40を載置台14a及び載置台14b上にセットし、その後、カートリッジ10を筒部20に装着することによって、判割部材12aと半割部材12bとが閉じ合い、眼内レンズ40を折り畳むことができる。使用する眼内レンズは前述したように、既存する折り曲げ可能な眼内レンズを用いることができる。
図4は筒部20の外観構成を示した斜視図、図5は筒部20の内部構成を示した断面図である。
図示するように、筒部20の先端には、カートリッジ10を着脱するための装着部21が設けられている。装着部21は筒部20の先端を略半割した形状であり、その先端には凸部22が、基端には凹部23が筒部20の中心を挿通する押出棒31に対して左右対称に各々形成されている。また、凸部22は筒部20の中心軸よりも若干上方に位置しており、左右に設けられた凸部22間の距離は、筒部20の内径よりも若干狭く(短く)なっている。このような凸部22の形状は、カートリッジ10を装着部21に装着する際に開かれている半割部材12a,12bを閉じ合わせる方向に規制し、その幅を制限するガイドの役目を果たすとともに、装着されたカートリッジ10を係止し、容易に筒部20から外れないようにするスナップイン構造を有している。なお、装着部21の左右の縁部もまた凸部22と同様に半割部材を閉じ合わせる方向に規制するガイドの役目を果たしている。
また、図示されるように、指掛部50は、前記押出動作を行う手の指(ここでは中指とする)における掌側(腹側)末節部によって引っ掛けられる引掛面50aを持つ。なお、フランジ20aに対する指掛部50の配設位置及び配置角度は、挿入部11から射出される際の眼内レンズの開放動作に応じて回転される支持部42の傾斜角度を考慮して決定される。
眼内レンズ挿入器具によって折畳まれた眼内レンズ40を眼内に挿入する場合、ループ状の支持部42は、眼内レンズ40が挿入部11から射出されて開放していくに従って支持部42も回動することとなる。その結果、支持部42の一部が嚢を押さえつけた状態となり嚢に対して必要以上の負担(荷重)がかかってしまう。そこで、これを防ぐために眼内レンズ40の開放(支持部42の回動)に合わせて、支持部42の回動を相殺する(打ち消す)ように眼内レンズ挿入器具を回転させる(1/4回転〜半回転程度)ことが好ましい。したがって、筒部20に設けられる指掛部50は、支持部42の眼内での回動を相殺できる範囲だけ、挿入器具を回転させることができる程度の自由度が得られるように、軸中心に所定の回転角に位置するように配設されていることが好ましい。より具体的には、指掛部50は、眼内レンズ支持部42の射出が開始されたときに患者眼の嚢の赤道面に対して支持部42が略水平になるように筒部20の角度が調整された状態で、支持部42の眼内での回動を相殺できる範囲だけ、挿入器具を回転させることができる程度の自由度が得られるようにフランジ20aに対して配設されていることが好ましい。
ここで、眼内レンズの押出動作に伴い支持部42が時計方向に回転されるような構成となっている場合、眼内レンズ40の押出動作に伴って回転される支持部42の回転開始時点での支持部42の傾斜角度が略水平になるように筒部20の回転角度が調整された状態において(略水平状態)、押出部33側から筒部20を見たときに、筒部20(押出棒31)の軸中心に対して6時方向から9時方向(180°〜270°)の範囲内(より好ましくは225°付近)に引掛面50aが位置されるようにフランジ20aに対して指掛部50を配設するのが好ましい(図6参照)。なお、上記略水平状態は、前述の患者眼の嚢の赤道面に対して支持部42が略水平になるように筒部20の角度が調整された状態に対応させることができる。この構成は、右手で押出動作及び筒部20の回転動作を行う場合に適している(特に、右利きの場合)。ただし、左手でも使用は可能である。
また、眼内レンズの押出動作に伴い支持部42が反時計方向に回転されるような構成となっている場合、眼内レンズ40の押出動作に伴って回転される支持部42の回転開始時点での支持部42の傾斜角度が略水平になるように筒部20の回転角度が調整された状態において、押出部33側から筒部20を見たときに、筒部20(押出棒31)の軸中心に対して3時方向から6時方向(270°〜360°)の範囲内(より好ましくは305°付近)に引掛面50aが位置されるようにフランジ20aに対して指掛部50を配設するのが好ましい。なお、水平方向は、患者眼の嚢の赤道面と水平な方向に対応する。この構成は、左手で押出動作及び筒部20の回転動作を行う場合に適している(特に、左利きの場合)。ただし、右手での使用は可能である。
なお、指掛け部50の先端側は、前記押出動作を行う手の中指が引っ掛かりやすくなるように、前述の回転方向とは反対の方向に延びる曲線部が形成されている。また、指掛部50を用いた筒部20の回転動作について、詳しくは後述する。
また、図5に示すように、筒部20の内部は中空状となっており、ここに押出機構部30が筒部20の軸方向に進退可能に挿通されている。押出機構部30は押出棒31、軸部32、押出部33から構成されている。押出棒31は軸部32の先端に取り付けられており、軸部32が前方に移動することによって、筒部20先端に装着されたカートリッジ10から眼内レンズ40を前方に押し、筒先から外部へ送り出す役目を果たす。また、軸部32の基端にはネジ孔が設けられており、ネジ34が押出部33の中央に設けられた開口部を介して軸部32のネジ孔に螺合する。押出部33の中央に設けられた開口部はネジ34の直径より若干大きくなっており、押出部33はネジ34が軸部32に設けられたネジ孔に螺合した状態で軸部32(押出棒31)及びネジ34に対して回転可能である。
以上のような構成を備える眼内レンズ挿入器具において、その動作について説明する。
使用者(術者)は、図3に示したカートリッジ10の載置台14a,14b上に眼内レンズ40を置いた後、把持部16を一方の手で掴んでカートリッジ10を持ち、装着部21に設けられた凹部23にカートリッジ10の把持部16(基端側)を嵌合させつつ、載置部12(半割部材12a,12b)の底面を凸部22(または装着部21の左右の縁部)に押し付けるようにする。載置部12の底面(下部)を凸部22(または装着部21の左右の縁部)に押し付けることにより、凸部22が半割部材12aと半割部材12bとを閉じ合わせるようにガイドすることとなる。さらに載置部12を装着部21内に押し込んでいくと、カートリッジ10は半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合った状態で装着部21に装着されることとなる。
このように半割部材12aと半割部材12bとが閉じ合った状態では、載置台14aと載置台14bとの幅(間隔)が狭くなっているため、載置台の壁面にて眼内レンズ40を左右方向から押すこととなる。その結果、眼内レンズ40に応力が掛けられた状態となり、眼内レンズ40は載置台14a,14bの壁面(載置面)に沿って折り曲げられることとなる。
装着部21にカートリッジ10を装着後、眼内レンズ挿入器具1を操作して眼内レンズ40の挿入動作を行う。眼内レンズ挿入器具1の持ち方としては、例えば、注射器のシリンジを持つように術者の一方の手の親指を押出部33に当て、押出動作を行う手の人差し指と中指の間に筒部20の後端(フランジ20aの近傍)を位置させるとともに、他方の手を眼内レンズ挿入器具の筒部20の先端側に添えて挿入器具を安定させる。さらに、押出部33の押込による眼内レンズの押出動作を行う際、フランジ20aのカートリッジ10側の側面部によって押出動作を行う手の人差し指が係止された状態となる(加えて、中指の一部が係止される場合もある)。
押出部33を押して、押出棒31を前方に移動させていく。押出棒31は筒内を先端に向かって移動し、眼内レンズ40を前方の挿入部11に押していく。眼内レンズ40は挿入部11内に入り、さらに挿入部11内部の壁面に沿って折り曲げられていく(丸め込まれていく)。その結果、挿入部11の先端から小さく折り曲げられた眼内レンズ40が眼内に押出されることとなる。眼内レンズ40が挿入部先端から出始めると、徐々に開放されていく。このとき、術者は、眼内レンズの開放動作に応じて支持部42の傾斜変化(回動)を打ち消す、いいかえれば、支持部42の傾斜角度(回転角度)が患者眼の嚢の赤道面に対して略水平な状態を保つように、眼内レンズ40の押出動作を行う手の中指を用いて筒部20を所望するタイミングにて筒部20の回転角度を調整する。
図6は指掛部50に引掛けられる中指の末節部の位置と筒部20の回転状態について説明する図である。図6(a)は押出動作の開始時点における図であり、指掛部50の引掛面50aに引掛けられる中指の末節部は、術者の掌に対して開かれた状態となっている。ここで、術者によって筒部20を挟持する中指が掌側に閉じられていくと、これに伴い、中指の末節部に引掛けられている指掛部50が回転方向A(中指が閉じられる方向)に回転移動されていく。これにより、フランジ20aを介して指掛部50に連結されている筒部20a(押出棒)が回転方向A(本来、眼内レンズ40の射出によって支持部42が回転される方向(本実施形態では、時計回り)とは逆方向)に回転移動される。
ここで、眼内レンズの押出に伴い支持部42が回転されていくため、術者は、支持部42の傾斜変化を打ち消すように、指掛部50に引掛けられた中指の末節部を用いて筒部20aを回転方向Aに回転させていく。このようにして、筒部20の回転状態が変更されていくと、図6(b)のような回転状態を介して、図6(c)のような回転状態に至る。図6(c)は押出動作の完了時点での図であり、指掛部50の引掛面50aに引掛けられた中指の末節部は、押出動作の開始時点に対して、術者の掌側に閉じられた状態となっている。なお、図6(a)〜図6(c)に示すように、筒部20の回転によって眼内レンズ支持部42の傾斜角度が水平方向に維持されていることがわかる。
以上のように、指掛部50に引っ掛けられる術者の中指が掌側に閉じられる動作によって、筒部20の回転状態が術者の所望するタイミングにて変更可能であるため、眼内レンズ40の回転動作を嚢内にて好適に制御することができる。また、眼内レンズ40の押出動作及び筒部20の回転動作を術者の片手で行うことができるので、使い勝手がよい。また、上記のような構成によれば、筒部20の回転状態の調整を簡単な構成にて行うことが可能となる。
なお、指掛部50の形状は、上記のような棒状に限るものではなく、指掛部50の引掛面50aに末節部が引っ掛けられる中指の開閉動作によって筒部20aが回転される形状であればよい。例えば、指掛部50をリング形状にしてもよいし、羽根状にしてもよい。なお、指掛部50について、上記のように中指の末節部が引掛けられるような構成が好ましいが、中指の中節部が引掛けられるような構成であっても、一定の効果を得ることは可能である。
なお、図6に示した指掛部50は左手を用いて使用することも可能である。この場合、術者の指の甲側が指掛部50の引掛面50aに引掛けられた状態となり、指を開いていくことにより筒部20が回転される。
以上のように、本実施形態では、押出部33及び回転部材50の両方を押出軸に対して回転可能としているが、これに限るものではなく、押出部33を固定とし、回転部材50のみを回転可能とさせてもよい。
本実施形態における眼内レンズ挿入器具の外観を示した図である。 眼内レンズの構成を示した図である。 本実施形態におけるカートリッジの外観を示した図である。 筒部の外観構成を示した図である。 筒部の側面断面を示した図である。 指掛部に引掛けられる中指の末節部の位置と筒部の回転状態について説明する図である。
符号の説明
1 眼内レンズ挿入器具
10 カートリッジ
20 筒部
20a フランジ
30 押出機構部
40 眼内レンズ
42 支持部
50 指掛部
50a 引掛面

Claims (5)

  1. 眼内レンズ保持するとともに眼球に設けられた切開創に眼内レンズを挿入するための挿入部と、該挿入部が先端に設けられた筒構造の挿入器具本体と、前記挿入部から眼内レンズを押し出すために前記挿入器具本体の筒内で軸方向に進退移動可能に設けられた押出手段と、を備え変形可能な眼内レンズを眼内に挿入するための眼内レンズ挿入器具において、
    前記挿入器具本体は、鍔部と、該鍔部もしくは該鍔部の近傍に設けられ,前記眼内レンズの押出動作の際に挿入器具本体を軸中心に回転させるための補助となる指掛部と、を持つことを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  2. 請求項1の眼内レンズ挿入器具において、前記指掛部は前記鍔部からさらに挿入器具本体に対して外側に突き出た状態で形成されていることを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  3. 請求項1の眼内レンズ挿入器具において、
    前記指掛部は、前記押出動作を行う術者の手の中指であって、挿入器具本体の下端側に位置される中指の末節部もしくは中節部が引っ掛けられる指掛部であって、
    該指掛部に引っ掛けられた中指が術者によって掌側に閉じられることにより前記挿入器具本体が回転されることを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  4. 請求項1の眼内レンズ挿入器具において、
    前記指掛部は、前記眼内レンズの支持部の眼内での回動を相殺できる範囲だけ、挿入器具を回転させることができる程度の自由度が得られるように配設されていることを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
  5. 請求項1の眼内レンズ挿入器具において、
    前記指掛部は、前記眼内レンズの押出動作に伴い前記眼内レンズの支持部が時計方向に回転される構成の場合、前記眼内レンズの押出動作に伴って回転される前記支持部の回転開始時点での前記支持部の傾斜角度が略水平になるように前記挿入器具本体の回転角度が調整された状態において、前記押出手段に設けられた押出部から前記挿入器具本体を見たときに、6時方向から9時方向の範囲内に前記指掛部の引掛面が位置されるように配設され、
    前記眼内レンズの押出動作に伴い前記眼内レンズの支持部が反時計方向に回転される構成の場合、前記眼内レンズの押出動作に伴って回転される前記支持部の回転開始時点での前記支持部の傾斜角度が略水平になるように前記挿入器具本体の回転角度が調整された状態において、前記押出手段に設けられた押出部から前記挿入器具本体を見たときに、3時方向から6時方向の範囲内に前記指掛部の引掛面が位置されるように配設されていることを特徴とする眼内レンズ挿入器具。
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