JP2008211964A - モータ駆動制御装置、ハイブリッドシステムおよびモータ駆動制御装置の駆動制御方法 - Google Patents

モータ駆動制御装置、ハイブリッドシステムおよびモータ駆動制御装置の駆動制御方法 Download PDF

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Abstract

【課題】本発明は、インバータ等の温度が予め設定されている規定値以上となったとしても、モータと連動するアーム等が無制御状態となることを防止することができるモータ駆動制御装置を提供することを目的とする。
【解決手段】本発明に係るモータ駆動制御装置は、直流電圧を充電することができる充電部4と、充電部4からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ3と、インバータ3により駆動されるモータ10と、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えている。さらに、モータ10の減速動作中に、モータ駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、コントローラは、モータ10の駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定める。そして、コントローラは、モータ10の駆動が停止した後、インバータ3を停止させる。
【選択図】 図6

Description

この発明は、モータ駆動制御装置、ハイブリッドシステムおよびモータ駆動制御装置の駆動制御方法に係る発明であり、例えば建設機械などとして使用される重機に適用することが可能である。
重機に採用されているハイブリッドシステムによれば、エンジンで油圧ポンプを駆動するだけでなく、発電機及び電動機を用いて油圧ポンプを駆動することができる。
具体的には、発電機は、エンジンの駆動によって生じる機械的エネルギーを交流電圧に変換する。当該交流電圧は、AC/DCコンバータにより直流電圧に変換される。AC/DCコンバータから出力される直流電圧は、インバータによって所望の交流電圧に変換されて電動機の駆動に用いられる。さらには、DC/DCコンバータによって所望の直流電圧に変換されて被充電部の充電に用いられる。被充電部は、例えばエンジンだけでは油圧ポンプを駆動できない場合などに、電動機を駆動するために用いられる。
なお、本発明に関連する先行技術として、たとえば特許文献1が存在している。
特開2002−359935号公報
力行(りきこう)・回生運転を繰り返して実施することができる上記ハイブリッドシステムにおいて冷却システムに不備が生じた場合には、上記インバータ等において温度が予め設定されている規定値以上となることもある。
もし、インバータ等の温度が上記規定値以上となった場合には、パワー素子等の回路等の保護の観点から、上記ハイブリットシステムではインバータの運転を緊急停止させていた。
しかし、回生時においてインバータの運転を緊急停止させた場合には、電動機および電動機と連動するアクチュエータはフリーラン状態となる。そして、当該フリーラン状態となると、アクチュエータと接続しているアーム等が無制御状態となる。当該無制御状態は、重機等の作業を行う上で非常に危険である。
そこで、本発明は、インバータ等の温度が予め設定されている規定値以上となったとしても、モータと連動するアーム等が無制御状態となることを防止することができるモータ駆動制御装置、ハイブリッドシステムおよびモータ駆動制御装置の駆動制御方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明に係る請求項1に記載のモータ駆動制御装置は、直流電圧を充電することができる充電部(4)と、前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、前記インバータにより駆動されるモータ(10)と、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置において、前記モータの減速動作中に、前記モータ駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記モータの駆動状況に応じて、前記第1の温度値より高い第2の温度値を定め、前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させる。
また、請求項2に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記モータの加速動作中または等速動作中の場合において、前記所定の箇所の温度が前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記第2の温度値を定めず、前記インバータを停止させる。
また、請求項3に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記所定の箇所の温度が前記第2の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記モータの駆動の停止を待たず、前記インバータを停止させる。
また、請求項4に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のモータ駆動制御装置であって、前記インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知する報知部を、さらに備えている。
また、請求項5に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記コントローラは、前記所定の箇所の温度が前記第1の温度値に到達した時の、前記モータが有する運動エネルギーに基づいて、前記第2の温度値を定める。
また、請求項6に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記所定の箇所の温度は、前記インバータに配設された放熱フィンおよび/または前記放熱フィン付近の温度である。
また、請求項7に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記所定の箇所の温度は、前記インバータ内に配設されている素子および/または前記素子付近の温度である。
また、請求項8に記載のモータ駆動制御装置は、請求項6または請求項7に記載のモータ駆動制御装置であって、前記インバータは、複数の半導体スイッチを含んでおり、前記第2の温度値は、前記半導体スイッチの耐熱温度未満である。
また、請求項9に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記所定の箇所の温度は、前記モータ内部の温度である。
また、請求項10に記載のモータ駆動制御装置は、請求項9に記載のモータ駆動制御装置であって、前記モータは、温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでおり、前記第2の温度値は、前記所定値未満である。
また、請求項11に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記インバータの動作を制御するモータ用コントローラ部を、さらに備えており、前記コントローラは、前記モータ用コントローラ部内に配設されている。
また、請求項12に記載のモータ駆動制御装置は、請求項1に記載のモータ駆動制御装置であって、前記モータの減速動作中に、前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記第1の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する。
また、請求項13に記載のハイブリッドシステムは、回転軸(11;111,112)と、前記回転軸に接続され、前記回転軸を回転するエンジン(6)と、前記回転軸に接続され、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換して前記回転軸を回転させる電動機及び前記回転軸を回転させる機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する発電機のいずれの機能をも実現可能な回転機(7)と、前記回転軸の回転によって駆動される被駆動部(9)と、前記回転軸に接続され、前記回転軸を回転可能なモータ(10)と、前記回転機を前記電動機として機能させ、前記回転機に前記回転軸を回転させる制御と前記モータに前記回転軸を回転させる制御とを並行して行って、前記エンジンを始動させる制御部(5)とを備える、ハイブリッドシステムであって、直流電圧を充電することができる充電部(4)と、前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、第1の温度値が設定されているコントローラとを、さらに備えており、前記モータは、前記インバータにより駆動され、前記ハイブリッドシステムの内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記モータの駆動状況に応じて第2の温度値を定め、前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させる。
また、請求項14に記載のハイブリッドシステムは、請求項13に記載のハイブリッドシステムであって、前記コントローラは、前記制御部内に配設されている。
また、請求項15に記載のハイブリッドシステムは、請求項13に記載のハイブリッドシステムであって、前記モータの減速動作中に、前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、前記第1の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する。
また、請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、直流電圧を充電することができる充電部(4)と、前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、前記インバータにより駆動されるモータ(10)と、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(A)前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えることを検知するステップと、(B)前記モータの運動状況を判断するステップと、(C)前記ステップ(B)の結果、前記モータが減速動作中であると判断した場合には、前記モータの駆動状況に応じて、前記第1の温度値より高い第2の温度値を定めるステップと、(D)前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させるステップとを、備えている。
また、請求項17に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(E)前記ステップ(B)の結果、前記モータが加速動作中または等速動作中であると判断した場合には、前記第2の温度値を定めずに、前記インバータを停止させるステップを、さらに備えている。
また、請求項18に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(F)前記所定の箇所の温度が前記第2の温度値を超えたとき、前記モータの駆動の停止を待たず、前記インバータを停止させるステップを、さらに備えている。
また、請求項19に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、請求項16ないし請求項18のいずれかに記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(G)前記インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知するステップを、さらに備えている。
また、請求項20に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(H)前記ステップ(B)の結果、前記モータが減速動作中であると判断した場合には、前記第一の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御するステップを、さらに備えている。
本発明の請求項1に記載のモータ駆動制御装置は、直流電圧を充電することができる充電部と、充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータと、インバータにより駆動されるモータと、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置において、モータの減速動作中に、モータ駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えたとき、コントローラは、モータの駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定め、モータの駆動が停止した後、インバータを停止させる。
したがって、たとえば、モータの先にアクチュエータ等が配設されている場合において所定の箇所で異常温度を検出したとしても、インバータが緊急停止することはない。つまり、モータが停止するまでインバータの緊急停止を実施しないようにすることができる。よって、減速運動中の当該アクチュエータの制御が不能(フリーラン状態)となることを防止できる。
また、請求項2に記載のモータ駆動制御装置は、モータの加速動作中または等速動作中の場合において、所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、コントローラは、第2の温度値を定めず、インバータを停止させる。
モータの加速動作中または等速動作中にインバータを緊急停止したとしても、アクチュエータのフリーランは生じない。したがって、当該加速動作中等に所定の箇所で異常温度を検出したとき、不要な第2の温度値設定処理をせずに、インバータを緊急停止することができる。
また、請求項3に記載のモータ駆動制御装置は、所定の箇所の温度が定められた第2の温度値を超えたとき、コントローラは、モータの駆動の停止を待たず、インバータを停止させる。
したがって、たとえば、第2の温度値をインバータ等の保護の観点から設定することにより、さらなる温度上昇によりインバータ等が破壊されることを防止することが可能となる。
また、請求項4に記載のモータ駆動制御装置は、インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知する報知部を、さらに備えている。
したがって、ユーザは、モータ駆動制御装置内における温度異常の発生によりインバータが停止したことを容易に知ることができる。
また、請求項5に記載のモータ駆動制御装置では、コントローラは、所定の箇所の温度が第1の温度値に到達した時の、モータが有する運動エネルギーに基づいて、第2の温度値を定める。
したがって、不必要に高い第2の温度値設定を防止でき、当該動作状態に応じた適切な第2の温度値設定を行うことができる。
また、請求項6に記載のモータ駆動制御装置では、所定の箇所の温度は、インバータに配設された放熱フィンおよび/または放熱フィン付近の温度である。
当該放熱フィンには温度センサを容易に設置することができる。したがって、インバータの温度に比較的一致する温度を容易に測定することができる。
また、請求項7に記載のモータ駆動制御装置では、所定の箇所の温度は、インバータ内に配設されている素子および/または素子付近の温度である。
したがって、温度上昇にデリケートな素子の温度に応じて、モータ駆動制御を行うことができ、当該素子が高温度により破壊されることを防止できる。
また、請求項8に記載のモータ駆動制御装置では、インバータは、複数の半導体スイッチを含んでおり、第2の温度値は、半導体スイッチの耐熱温度未満である。
このように、第2の温度値は半導体スイッチの耐熱温度未満である。したがって、当該第2の温度値を定めることにより、高温になったとしても当該半導体スイッチの破壊を防止できる。
また、請求項9に記載のモータ駆動制御装置では、所定の箇所の温度は、モータ内部の温度である。
したがって、異常な温度上昇に起因したモータの異常駆動を抑制・防止することができる。
また、請求項10に記載のモータ駆動制御装置では、モータは、温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでおり、第2の温度値は、所定値未満である。
したがって、当該第2の温度値を定めることにより、高温になったとしてもモータが異常駆動することを防止できる。
また、請求項11に記載のモータ駆動制御装置は、インバータの動作を制御するモータ用コントローラ部を、さらに備えており、コントローラは、モータ用コントローラ部内に配設されている。
したがって、第2の温度値を設定するコントローラを設けたとしても、モータ駆動制御装置全体の体積が増大することを抑制できる。
また、請求項12に記載のモータ駆動制御装置は、モータの減速動作中に、駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えたとき、コントローラは、第1の温度を超える以前の状態と比較して、インバータのキャリア周波数が低減するように、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する。
したがって、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング損に起因した発熱が低減され、結果として、装置全体の発熱を抑制できる。また、モータの渦電流損(鉄損)も低減される。よって、モータの温度上昇も抑制でき、サーマルエラーによるモータ停止も軽減される。
また、請求項13に記載のハイブリッドシステムは、回転軸と、回転軸に接続され、回転軸を回転するエンジンと、回転軸に接続され、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換して回転軸を回転させる電動機及び回転軸を回転させる機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する発電機のいずれの機能をも実現可能な回転機と、回転軸の回転によって駆動される被駆動部と、回転軸に接続され、回転軸を回転可能なモータと、回転機を電動機として機能させ、回転機に回転軸を回転させる制御とモータに回転軸を回転させる制御とを並行して行って、エンジンを始動させる制御部とを備える、ハイブリッドシステムであって、直流電圧を充電することができる充電部と、充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータと、第1の温度値が設定されているコントローラとを、さらに備えており、モータは、インバータにより駆動され、ハイブリッドシステムの内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えたとき、コントローラは、モータの駆動状況に応じて第2の温度値を定め、モータの駆動が停止した後、インバータを停止させる。
したがって、請求項1に記載のモータ駆動制御装置を備えるハイブリッドシステムを提供することができる。よって、当該ハイブリッドシステムにおいて、被駆動部のフリーラン状態を防止することができる。
また、請求項14に記載のハイブリッドシステムでは、コントローラは、制御部内に配設されている。
したがって、第2の温度値を設定するコントローラを設けたとしても、ハイブリッドシステム全体の体積が増大することを抑制できる。
また、請求項15に記載のハイブリッドシステムでは、モータの減速動作中に、駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えたとき、コントローラは、第1の温度を超える以前の状態と比較して、インバータのキャリア周波数が低減するように、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する。
したがって、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング損に起因した発熱が低減され、結果として、装置全体の発熱を抑制できる。また、モータの渦電流損(鉄損)も低減される。よって、モータの温度上昇も抑制でき、サーマルエラーによるモータ停止も軽減されるハイブリッドシステムを提供できる。
また、請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、直流電圧を充電することができる充電部と、充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータと、インバータにより駆動されるモータと、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、(A)駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えることを検知するステップと、(B)モータの運動状況を判断するステップと、(C)ステップ(B)の結果、モータが減速動作中であると判断した場合には、モータの駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定めるステップと、(D)モータの駆動が停止した後、インバータを停止させるステップとを、備えている。
したがって、当該方法をモータ駆動制御装置に実施させることにより、フリーラン状態防止効果を有する請求項1に記載のモータ駆動制御装置を提供することができる。
また、請求項17に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、(E)ステップ(B)の結果、モータが加速動作中または等速動作中であると判断した場合には、第2の温度値を定めずに、インバータを停止させるステップを、さらに備えている。
したがって、モータの加速動作中または等速動作中の場合において、所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、第2の温度値を定めるというステップを省略して、インバータを停止させることができる。なお、モータの加速動作中等の場合には、フリーラン状態は生じ得ない。
また、請求項18に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、(F)所定の箇所の温度が第2の温度値を超えたとき、モータの駆動の停止を待たず、インバータを停止させるステップを、さらに備えている。
当該ステップ(F)により、たとえば、第2の温度値をインバータ等の保護の観点から設定することにより、さらなる温度上昇によりインバータ等が破壊されることを防止することが可能となる。
また、請求項19に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、(G)インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知するステップを、さらに備えている。
したがって、ユーザに当該インバータの停止を認知させることができる。
また、請求項20に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法は、(H)ステップ(B)の結果、モータが減速動作中であると判断した場合には、第一の温度を超える以前の状態と比較して、インバータのキャリア周波数が低減するように、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御するステップを、さらに備えている。
したがって、インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング損に起因した発熱が低減され、結果として、装置全体の発熱を抑制できる。また、モータの渦電流損(鉄損)も低減される。よって、モータの温度上昇も抑制でき、サーマルエラーによるモータ停止も軽減されるモータ駆動制御装置の駆動制御方法を提供できる。
はじめに、一般的なハイブリッドシステムの構成および動作について説明する。
<ハイブリッドシステムの構成>
図1は、ハイブリッドシステムの構成を概念的に示した図である。当該ハイブリッドシステムは、エンジン6、回転機7、クラッチ8、被駆動部9、モータ10、回転軸11及び電圧変換装置100を備える。ここで、回転軸11は、回転軸部111,112を含んでいる。
エンジン6は回転軸部111に接続され、回転軸部111を回転することができる。エンジン6は、例えばエンジンコントローラによって制御される。具体的には、例えばエンジンにはガバナが接続される。そして、エンジンコントローラはガバナに指令値を与えることで、ガバナを介してエンジンを制御する。
回転機7は、回転軸部111に接続される。回転機7には発電機が採用され、回転軸部11を回転させている機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換して、交流電圧を出力する。これによって交流I1が電圧変換装置100へと流れる。
例えば、回転機7を電動機として機能させても良い。この場合には、電圧変換装置100から与えられる電気的エネルギーを、回転軸部111を回転させる機械的エネルギーに変換する。
被駆動部9は、回転軸部112に接続され、回転軸部112の回転によって駆動される。被駆動部9には、例えば油圧ポンプが採用できる。また、油圧ポンプの先には、たとえばアクチュエータや重機のアーム等が配設される。
モータ10は、回転軸部112に接続され、回転軸部112を回転させることができる。モータ10は、電圧変換装置100から与えられる交流電圧によって駆動される。より具体的には、モータ10は、インバータ3により駆動される。このとき、電圧変換装置100からモータ10へと交流I2が流れる。
クラッチ8は、回転軸部111と回転軸部112との間に設けられ、これらを接触することもできるし、非接触にすることもできる。
一般的に、ハイブリッドシステムでは、エンジン6は効率の良いポイントで一定状態で運転される。また、回転機(発電機)7の容量は、当該エンジン6の動作の際に最適な発電効率となるように構成されている。また、油圧ポンプが瞬間的に大きなパワーを必要とするときには、充電部4に蓄えられた電気エネルギーとインバータ3の制御とにより、モータ10を最大パワーで駆動させる。
また、回転機(発電機)7の誘起電圧に関する仕様は、エンジン6の回転数が最大のときに母線電圧が規定値以上とならないような仕様になっている。したがって、通常運転時では母線電圧より低い場合が多く、AC−DCコンバータ7により所定値まで昇圧している。
図2は、電圧変換装置100を概念的に示す回路図である。なお、図1では、電圧変換装置の構成がブロック図で示されている。
電圧変換装置100は、AC/DCコンバータ1、DC/DCコンバータ2、インバータ3、充電部4及び制御部5を備える。
AC/DCコンバータ1は、発電機7から出力される交流電圧を直流電圧に変換し、これを自身が有する出力端子11,12に出力する。出力端子12には、出力端子11よりも高い電位が出力される。具体的には図2で示されるように、AC/DCコンバータ1には、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor:半導体素子、より具体的には半導体スイッチと把握できる)モジュールで構成された3相整流回路が採用できる。そして、出力端子11がIGBTモジュールのエミッタ側に、出力端子12がIGBTモジュールのコレクタ側にそれぞれ接続される。
出力端子11,12の間には、コンデンサC1を接続しても良い。これにより、AC/DCコンバータ1から出力される直流電圧を平滑にすることができる。
DC/DCコンバータ2は、AC/DCコンバータ1から出力される直流電圧を所望の直流電圧に変換し、これを充電部4に与える。
具体的には、DC/DCコンバータ2は、入力端子21,22、出力端子23,24、トランジスタTr1,Tr2、ダイオードDi1,Di2、リアクトルL及びコンデンサC2を有する。図2に示す回路図では、トランジスタTr1,Tr2としてIGBTが採用されている。
入力端子21,22はそれぞれ、AC/DCコンバータ1の出力端子11,12に接続される。
トランジスタTr1は、コレクタが入力端子22に接続される。この内容は、トランジスタTr1のコレクタは、入力端子21,22のいずれか一方であって他方に比べて電位が高いもの(入力端子22)に接続されると把握できる。これは、AC/DCコンバータの出力端子12には出力端子11よりも高い電位が出力されるからである。
ダイオードDi1は、アノードがトランジスタTr1のエミッタに、カソードがトランジスタTr1のコレクタにそれぞれ接続される。トラジスタTr2は、コレクタがトラジスタTr1のエミッタに接続され、コレクタが入力端子21及び出力端子23のいずれにも接続される。リアクトルLは、トランジスタTr1のエミッタと、出力端子24との間に接続される。コンデンサC2は、出力端子23,24の間に接続される。
DC/DCコンバータ2のかかる構成によれば、DC/DCコンバータ2を降圧チョッパとして機能させることができる。よって、AC/DCコンバータ1から出力される直流電圧を所望の直流電圧まで降下させることができる。
充電部4は出力端子23,24に接続され、DC/DCコンバータ3から出力される直流電圧で充電される。
インバータ3は、入力端子31,32を有し、それぞれがAC/DCコンバータ1の出力端子11,12に接続される。インバータ3は、AC/DCコンバータ1から出力される直流電圧を所望の交流電圧に変換する。具体的には図2で示されるように、インバータ3には、IGBTモジュール(半導体素子、より具体的には半導体スイッチであると把握できる)で構成された3相インバータ回路が採用できる。
入力端子31,32の間には、コンデンサC3を接続しても良い。これにより、インバータ3に入力される直流電圧を平滑化することができる。
制御部5は、CPU(Central Processing Unit)51〜53を含む。ただし、制御部5は、例えば一つのCPUで構成されても良い。CPU51はAC/DCコンバータ1を制御し、CPU52はDC/DCコンバータ2を制御し、CPU(モータ用コントローラ部と把握できる)3はインバータ3を制御する。具体的には、CPU51は、発電機7から出力される電流を検出し、これに基づいてAC/DCコンバータ1のIGBTにゲート信号を与えて、IGBTのスイッチングを制御する。また、CPU53は、モータ10に与えられる電流を検出し、これに基づいてインバータ3のIGBTにゲート信号を与えて、IGBTのスイッチングを制御する。これらの制御には例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御が採用できる。CPU52は、トランジスタTr1,Tr2のスイッチングを制御する。
つまり、制御部5は、回転機7を電動機として機能させる。そして、制御部5は、回転機7に回転軸11を回転させる制御と、モータ10に回転軸11を回転させる制御とを、並行して行って、エンジン6を始動させる。
なお、充電部4、インバータ3、モータ10、および各実施の形態で言及するコントローラにより、モータ駆動制御装置が構成されている。
<ハイブリッドシステムにおける力行・回生>
ハイブリッドシステムでは、被駆動部9の先に配設されているアームを旋回動作させる場合、力行(りきこう)および回生が頻繁に繰り返し実施される。
ここで、力行とは、電圧変換装置100(より具体的に、インバータ3やDC−DCコンバータ2等)からモータ10に、エネルギー(電流)が流れる方向の動作であり、モータ10、被駆動部9に仕事を与える動作である。また、回生とは、モータ10から電圧変換装置100(より具体的に、インバータ3やDC−DCコンバータ2等)に、エネルギー(電流)が流れる方向の動作であり、モータ10、被駆動部9が有する運動エネルギーを電気エネルギーとして吸収する動作である。
図3の上段は、ハイブリッドシステムにおける力行・回生に伴うDCバス電圧の変化の様子を示す図である。また、図3の下段は、充電部4の容量をしめしており、説明簡略化のために充電容量が100%の場合を図示している。よって、充電部4へのエネルギーの吸収は起こらない。
図3の上段に示すように、力行時には、発電エネルギーが適正電圧で一定に保持されている。しかし、回生時には、DCバス電圧が上昇する。これは、モータ4等の運動エネルギーが電気エネルギーに変換され、当該電気エネルギーが電圧変換装置100に吸収されることを示す。ここで、充電部4の充電容量が100%未満であれば、当該電気エネルギーの一部または全部は、充電部4に充電される。なお、回生後には、DCバス電圧が適正電圧まで下降する。
また、図4は、インバータ等の温度が正常時であるときのモータ4の回転数等を示す図である。ここで、図4の上段は、力行・回生に伴うモータ4の回転数の変化を示す図である。また、図4の中段は、力行・回生に伴うたとえば電圧変換装置100内の電流の変化を示す図である。また、図4の下段は、力行・回生に伴う放熱フィンまたはモータの温度の変化を示す図である。なお、放熱フィンは、インバータ3内部で発生した熱を外部に放熱するために、当該インバータ3に固着されている。
図4に示すように、力行時には、モータ4の回転数は増加・一定(つまり、加速運動・等速運動)となり、回生時には、モータ4の回転数は減少し、ゼロ(つまり、減速運動・停止)となる。また、電圧変換装置100内に流れる電流は、一般的に力行時と回生時とで、逆方向に流れる。また、放熱フィン等の温度(インバータ3内の温度、半導体スイッチの温度とも把握可能である)は、力行・回生の繰り返しに伴い、上昇・下降する。これは、半導体スイッチの発熱等に起因して起こる。なお、正常運転時には、第1の温度値以上には、放熱フィン等の温度は上昇しない。
ところが、放熱のためのファンが故障により停止、または当該ファンに設置されているフィルターの目詰まりが悪化すると、冷却処理が阻害される。すると、図5の下段に示すように、回生時において、放熱フィン等の温度が第1の温度値に達することがある。従来のハイブリッドシステムでは、放熱フィン等の温度が第1の温度値に達する事態が発生すると、ハイブリッドシステム(特に、インバータ3等を構成する半導体スイッチ素子等)の保護の観点から、インバータ3を緊急停止(つまり半導体スイッチを全オフ状態)させていた。
このような、インバータ3の緊急停止により、電圧変換装置100に流れる電流は、ゼロと成る(図5の中段)。つまり、減速途中のモータが当該緊急停止により、フリーラン状態となる(図5の上段)。当該フリーラン状態になると、それまで減速制御されていたアーム等が無制御状態となる。そして、摩擦等で運動エネルギーが消費されつくされるまで当該アームの無制御状態が継続される。当該無制御状態は、非常に危険である。
そこで、本発明では、以下に説明するコントローラ(図1,2において図示せず)を備える。以下、この発明をその実施の形態を示す図面に基づいて具体的に説明する。
<実施の形態1>
コントローラには、上記第1の温度値が設定されている。さらに、モータ10の減速動作中に、前述したモータ駆動制御装置またはハイブリッドシステムの内部における所定の箇所の温度が、第1の温度値を超えたとき、当該コントローラは、モータ10の駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定める。そして、当該コントローラは、モータ10の駆動が停止した後、インバータ3を停止させる。
ここで、上記所定の箇所の温度とは、たとえばインバータ3に配設された放熱フィンおよび/または放熱フィン付近の温度を採用できる。また、所定の箇所の温度として、インバータ3内に配設されている素子および/または当該素子付近の温度であっても良い。
また、上記第2の温度値は、インバータ3を構成する複数の半導体スイッチ(IGBT)の耐熱温度未満である。つまり、当該半導体スイッチの高熱による破損防止の観点から、第2の温度値の上限は、当該半導体スイッチの耐熱温度未満である。
コントローラは、所定の箇所の温度が第1の温度値に到達した時の、モータ10(被駆動部9の先に配設されているアクチュエータ、アーム等を含む)が有する運動エネルギーに基づいて、上記第2の温度値を定める。つまり、第1の温度値に到達した時点において、稼動部の運動エネルギーを見積もる。そして、当該運動エネルギーを電気エネルギーとして変換し、当該電気エネルギーを電圧変換部100で吸収した場合に上昇しうる温度を評価する。そして、第1の温度値に当該評価後の温度を加えたものを、コントローラは第2の温度値と定める。
モータ10の加速動作中または等速動作中の場合において、上記所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、コントローラは、前述した第2の温度値を定めず、インバータ3を停止させる。
また、第2の温度が設定された場合において、上述した所定の箇所の温度が当該第2の温度値を超えたときには、コントローラは、モータ10の駆動の停止を待たずに、インバータ3を停止させる。
なお、ハイブリッドシステム(または、モータ駆動制御装置)には、報知部(図1,2において図示せず)が設けられている。コントローラは、インバータ3の停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知部を介して報知する。ここで、当該報知方法は、音声によるもの、ブザーによるもの、表示によるもの、光による点灯・点滅によるもの、またはこれらの組み合わせによるもの等を採用することができる。
なお、上記コントローラは、別個独立のCPUにより構成することもできる。また、コントローラを、上記制御部5内に配設されることもできる。また、コントローラを、インバータ3の動作を制御する上記CPU(モータ用コントローラ部と把握できる)53部内に配設されていても良い。つまり、一のCPU53が、上記コントローラの機能とモータ用コントローラ部としての機能を有する構成を採用することができる。
次に、本実施の形態に係るハイブリットシステムの異常温度発生時の動作について説明する。なお、本実施の形態では、コントローラは、インバータ3に対して配設されている放熱フィンの温度(またはインバータ3を構成する半導体スイッチの温度)に基づいて、上記一連の動作を行うものとする。図6は、本実施の形態に係るハイブリットシステムの異常動作発生時の動作の流れを示すフローチャートである。
ハイブリットシステムが力行・回生を繰り返している際に、ファン等の冷却システムに異常が生じたとする。そして、図7の下段に示すように、放熱フィンの温度が、コントローラに予め設定されている第1の温度値に達し、超えたとする(ステップS1)。つまり、コントローラが、放熱フィンに取り付けられている温度センサを監視しており、当該温度センサの検知結果が第1の温度値に達し、超えたことを、当該コントローラが検出したとする(ステップS1)。
ここで、第1の温度値は、インバータ3等を冷却する冷却システムに、異常が発生したこと検知する目的で設定される値である。つまり、冷却システムが正常であれば、放熱フィンの温度は、第1の温度値に達することは無い。
ステップS1後、コントローラは、当該第1の温度値に到達時におけるモータ10(被駆動部9の先に配設されるアーム等も含む)の運動状況を判断する(ステップS2)。
たとえば、コントローラはモータ10の回転数を監視している。そして、ステップS2においてコントローラは、当該モータ10の回転数時間変化の状況から、モータ10が力行状態(稼動部の加速動作および等速動作)であるか、回生状態(稼動部の減速動作)であるかを判断する。
コントローラがモータ10が力行状態であることを検出した場合には、ステップS2で「力行」となり、上述した第2の温度値の設定処理を行うこと無く、コントローラは即座に、インバータ3を停止させる(ステップS3)。そして、当該インバータ3の停止と同時または停止後に、コントローラは報知部を制御し、インバータ3が停止したことをユーザに知らせる(ステップS4)。
このように、力行時にインバータ3を即座に停止させるのは、当該力行状態ではアーム等のフリーラン状態は問題視する必要が無いからである。
ステップS2に話を戻し、コントローラがモータ10が回生状態であることを検出したとする(ステップS2で「回生」)。当該場合には、コントローラは、ステップS2時(つまり、放熱フィンの温度が第1の温度値に到達した時)におけるモータ10(被駆動部9の先に配設されているアームを含む稼動部であると把握できる)が有する運動エネルギーを推定する(ステップS5)。
概略的には、上記運動エネルギー=(力行時に稼動部に供給されたエネルギー)−(ステップS1までに稼動部で消費された回生時のエネルギー)、である。
たとえば、システムの構成上、被駆動部9の先に連結されているアーム等の慣性モーメントは既知である。また、力行時において当該アーム等に付加された慣性モーメントは、モータ10の加速時のモータ電流と応答性から推定できる。当該各慣性モーメントから力行時に稼動部に供給されたエネルギーを求める。さらに、ステップS1までに稼動部で消費された回生時のエネルギーを見積もることができれば、上記運動エネルギーを推定することができる。
次に、コントローラは、モータ10の駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定める(ステップS6、図7の下段参照)。より具体的に、コントローラは、ステップS1,2時点における回生状態のモータ10(稼動部)が有する運動エネルギーに応じて、第2の温度値を定める(ステップS6)。
たとえば、モータ10(稼動部)の運動エネルギーから、放熱フィンにおける上昇温度T[℃]を次式に基づいて、求める。
T=(1/2)・CJv{1−(η/100)} ・・・・(1)
ここで、J[kg・m2]は稼動部のイナーシャである。v[m/s]は稼動部の速度である。η[%]はインバータ効率である。C[℃/W]は、インバータ3を構成する半導体スイッチとヒートシンク(放熱フィン)の熱容量である。
たとえば、稼動部のイナーシャJは、次式で求めることができる。
J=∫tqdt/(v2−v1) ・・・(2)
ここで、v1[m/s]は、加速(減速)前の速度である。v2[m/s]は、加速(減速)後の速度である。tq[N・m]は加速(減速)中のトルク(瞬時値)である。つまり、式(2)より、ある期間中に与えられたトルクの総和を、当該期間中における速度変化で割れば、イナーシャが求まることが分かる。
式(1)では、モータ10(稼動部)を停止するために必要な回収電力からインバータ3の効率を考慮した損失となるエネルギーを算出している。そして、当該損失が熱になるため、半導体スイッチおよび放熱フィンを含む構成部分の熱容量との関係により、ステップS1,2以後からモータ10が停止するまでの放熱フィンにおける上昇温度Tを求めている。したがって、コントローラは、第1の温度値+上記上昇温度Tである第2の温度値を決定することができる。
当該第2の温度値の設定後(ステップS6の後)、コントローラは、モータ10の回転速度を監視する。そして、コントローラは、モータ10の回転速度が「0」、つまりモータ10の回転・駆動が停止したか否かを判断する(ステップS7)。
ステップS7において、コントローラがモータ10の回転速度が0で無いと判断した場合(つまり、モータ10が未だ動いている場合であり、ステップS7で「N」)、モータ10の回転速度が0であると判断するまで、モータ10回転速度の監視およびステップS7の判断を継続し行う。
ここで、ステップS7の判断を断続的・連続的に行っても良いが、ステップS7においてコントローラがモータ10の回転が0で無いと判断した場合には、コントローラは、所定の時間後に、再度ステップS7の判断を行えば良い。つまり、コントローラが離散的にステップS7の判断を行う構成を採用しても良い。
他方、ステップS7において、コントローラがモータ10の回転速度が0であると判断した場合(つまり、図7の上段に示すようにモータ10の駆動が停止した場合であり、ステップS7で「Y」)、コントローラは、インバータ3を停止させる(ステップS8、図7中段の電流値ゼロを参照)。そして、当該インバータ3の停止と同時または停止後に、コントローラは報知部を制御し、インバータ3が停止したことをユーザに知らせる(ステップS4)。
また、図6のフローチャートには図示されていないが、第2の温度値の設定(ステップS6)後に、放熱フィンにおける温度が当該第2の温度値に達し、超えたとする。このような場合には、インバータ3等に配設されている素子や半導体スイッチ(IGBT)等の高温による破壊を防止する観点から、モータ10の駆動の停止を待たずに、インバータ3を停止させる。
以上のように、本実施の形態では、モータ10の減速動作中に、所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、コントローラ(図1,2において図示せず)は、モータ10の駆動状況に応じて第2の温度値を定めている。そして、コントローラは、モータ10の駆動が停止した後、インバータ3を停止させる。
したがって、たとえば、モータ10の先にアクチュエータやアーム等が配設されている場合において所定の箇所で異常温度を検出したとしても、インバータ3が緊急停止することはない。つまり、モータ10が停止するまでインバータ3の緊急停止を実施しないようにすることができる。よって、減速運動中の当該アクチュエータの制御が不能(フリーラン状態)となることを防止できる。つまり、回生動作時に所定の箇所で異常温度検出したとしても、アクチュエータやアームが制御不能となることを回避できる。
また、本実施の形態では、モータ10の加速動作中または等速動作中の場合において、所定の箇所の温度が第1の温度値を超えたとき、コントローラは、第2の温度値を定めず、インバータ3を停止させる。
モータの加速動作中または等速動作中にインバータ3を緊急停止したとしても、アクチュエータやアーム等のフリーランは生じない(または、問題とならない)。したがって、当該加速動作中等に所定の箇所で異常温度を検出したとき、不要な第2の温度値設定処理をせずに、インバータ3を緊急停止することができる。
また、本実施の形態では、所定の箇所の温度が定められた第2の温度値を超えたとき、コントローラは、モータ10の駆動の停止を待たず、インバータ3を停止させる。
したがって、たとえば、第2の温度値をインバータ3に配設される素子(IGBT)等の保護の観点から設定することにより、さらなる温度上昇によりインバータ3等が破壊されることを防止することが可能となる。
また、本実施の形態では、インバータ3の停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知する報知部(図1,2には図示せず)を、さらに備えている。
したがって、ユーザは、モータ駆動制御装置またはハイブリッドシステム内における温度異常の発生により(高温発生により)、インバータ3が停止したことを容易に知ることができる。
また、本実施の形態では、コントローラは、モータ10(アーム等の稼動部を含む)が有する運動エネルギーに基づいて、第2の温度値を定める。
したがって、不必要に高い第2の温度値設定を防止でき、当該動作状態に応じた適切な第2の温度値設定を行うことができる。
また、本実施の形態では、所定の箇所の温度は、インバータ3に配設された放熱フィンの温度である。
当該放熱フィンには温度センサを容易に設置することができる。したがって、インバータ3の温度に比較的一致する温度を容易に測定することができる。なお、所定の箇所の温度は、放熱フィン自体の温度であっても、放熱フィン付近の周囲温度であっても良いことは言うまでも無い。
また、本実施の形態では、所定の箇所の温度は、インバータ3内に配設されている素子(たとえば、IGBT等の半導体スイッチ)の温度である。
したがって、温度上昇にデリケートな素子の温度に応じて、モータ10の駆動制御を行うことができ、当該素子が高温度により破壊されることを防止できる。なお、所定の箇所の温度は、素子自体の温度であっても、素子付近の周囲温度であっても良いことは言うまでも無い。
また、本実施の形態では、インバータ3は、複数の半導体スイッチ(IGBT)を含んでおり、第2の温度値は、半導体スイッチの耐熱温度未満である。
第2に温度値に達し、超えると、モータ10の駆動状況にかかわらずインバータ3を停止させるので、当該半導体スイッチの耐熱温度未満である第2の温度値を定めることにより、第1の温度値より高温になったとしても当該半導体スイッチの破壊を防止することができる。
また、本実施の形態では、インバータ3の動作を制御するCPU(モータ用コントローラ部)53内に、コントローラが配設されている。
したがって、第2の温度値を設定するコントローラを設けたとしても、モータ駆動制御装置全体またはハイブリッドシステム全体の体積が増大することを抑制できる。なお、制御部5内部にコントローラを配設するように構成しても、前記効果と同様な効果を得ることができる。
<実施の形態2>
実施の形態1では、コントローラは、インバータ3に対して配設されている放熱フィンの温度(またはインバータ3を構成する半導体スイッチの温度)に基づいて、図6に示した一連の動作・制御を実施していた。
これに対して、本実施の形態2では、コントローラは、モータ10内部の温度に基づいて、第2の温度値の設定等の一連の動作・制御を実施する。以下、本実施の形態に係る発明について詳細に説明する。なお、本実施の形態では、実施の形態1と異なる事項のみを詳細に述べる。したがって、下記以外の事項は、基本的に実施の形態1に記載した事項と同じである。
モータ10の減速動作中に、モータ駆動制御装置またはハイブリッドシステムの内部における所定の箇所の温度(本実施の形態では、モータ10内部の温度)が、第1の温度値を超えたとき、当該コントローラは、モータ10の駆動状況に応じて、第1の温度値より高い第2の温度値を定める。そして、当該コントローラは、モータ10の駆動が停止した後、インバータ3を停止させる。
ここで、第1の温度値は、モータ10内部に異常が発生したこと検知する目的で設定される値である。つまり、モータ10またはハイブリッドシステム全体が正常であれば、当該モータ10内部の温度は、第1の温度値に達することは無い。
また、モータ10が、温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでいる場合には、第2の温度値は、当該所定値未満である。つまり、当該モータ10を構成する磁石の高熱による特性変化防止の観点から、第2の温度値の上限は、当該所定値未満としている。なお、第2に温度値は、実施の形態1で説明したように、所定の箇所の温度が第1の温度値に到達した時の、モータ10(被駆動部9の先に配設されているアクチュエータ、アーム等を含む)が有する運動エネルギーに基づいて定める。
本実施の形態に係るハイブリットシステムの異常温度発生時の動作は、図6に示した一連の動作の流れとほぼ同じである。ここで、本実施の形態では、図6のステップS1では、モータ10内部の温度がコントローラに予め設定されている第1の温度値に達し、超えたことを、コントローラが検出する。
また、モータ10が、温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでいる場合には、図6のステップS6で設定される第2の温度値の上限は、上記の通り、当該所定値未満としている。
また、式(1)、(2)では、モータ10内部温度の観点から定数等が決定されることは、言うまでも無い。
また、本実施の形態においても、第2の温度値の設定(ステップS6)後に、モータ10内部温度が上記第2の温度値に達し、超えた場合には、モータ10内に配設されている磁石の特性変化防止する観点から、モータ10の駆動の停止を待たずに、インバータ3を停止させる。
以上のように、本実施の形態では、所定の箇所の温度はモータ内部の温度である。したがって、異常な温度上昇に起因したモータ10の異常駆動を抑制・防止することができる。
また、本実施の形態では、モータ10は、温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでおり、第2の温度値は、所定値未満である。
したがって、たとえばモータ10内部に配設されている磁石の特性変化を防止することができる。よって、異常な温度上昇に起因したモータ10の異常駆動を確実に抑制・防止することができる。
なお、一般的なハイブリットシステムでは、モータ10の内部温度よりもインバータ3の内部温度の方が高くなる。したがって、インバータ3内部に配設されている素子等の高温による破壊防止の観点からは、実施の形態1の方が望ましい。
また、各実施の形態では、第2の温度値を運動エネルギーに基づいて見積もった。しかし、電圧変換装置100における電圧変化は電流変化に比べて極めて小さいので、力行時の電圧変換装置100に流れた電流量およびステップS1,2までに回生時に当該装置100に流れた電流量に基づいて、コントローラが第2の温度値を見積もるように構成されていても良い。
<実施の形態3>
本実施の形態に係るモータ駆動制御装置および当該モータ駆動制御装置を有するハイブリッドシステムでは、インバータ3を構成する半導体スイッチのスイッチング動作の制御に特徴を有する。
具体的に、駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が上記第1の温度値を超えたとする。また、このとき、上記コントローラがモータ10の運動状況を判断する(図6のステップS2参照)。この結果、コントローラが、前記第1の温度値を超えたときがモータ10の減速動作中であったと判断したとする(回生状態と判断)。当該場合には、上記コントローラは、第1の温度を超える以前の状態と比較して、インバータ3のキャリア周波数が低減するように、上記半導体スイッチのスイッチング動作を制御する。
ここで、当該スイッチング動作の制御ステップは、図6ステップS2からステップS7までの間の何れかの段階で実施される。なお、後述する本実施の形態に係る発明の効果を考慮すると、なるべく早い段階で、上記制御ステップを実施する方が好ましい。
図8は、第1の温度を超える以前の、キャリア周波数(搬送波)fにおいて、信号波をPWM変調(パルス幅変調)した場合の、半導体スイッチのスイッチング動作状態の一例を示す図である。これに対して、図9は、上記スイッチング動作の制御ステップ実施後に、キャリア周波数(搬送波)を1/2fにし、信号波は同じ波形をPWM変調(パルス幅変調)した場合の、半導体スイッチのスイッチング動作状態の一例を示す図である。図8,9から、当該スイッチング動作の制御ステップの実施前後において、同じ信号波に対してキャリア周波数を低減しても、信号波に対するPWM変調された出力電圧の平均電圧値は変化せずに、スイッチング回数だけが半減していることが分かる。
以上のように、本実施の形態では、コントローラは、インバータ3のキャリア周波数が低減するように、上記半導体スイッチのスイッチング動作を制御している。
したがって、インバータ3を構成する半導体スイッチのスイッチング損に起因した発熱が低減され、結果として、装置全体の発熱を抑制できる。これにより、インバータ3が発熱に起因して停止する事無く、当該インバータ3の駆動できる時間が増加する。したがって、安全にアーム等を停止させることができる。また、モータ10の渦電流損(鉄損)も低減される。よって、モータ10の温度上昇も抑制でき、サーマルエラーによるモータ停止も軽減される。
ハイブリッドシステムの構成を示す図である。 電圧変換装置の内部構成を示す図である。 カ行・回生時における、電圧変換装置内部のDC電圧変化を示す図である。 カ行・回生時における、モータの回転数、電圧変換装置内部の電流、およびシステム内部における所定の箇所の温度変化を示す図である。 従来のハイブリッドシステムにおける異常温度時における動作を説明するための図である。 本発明に係るハイブリッドシステムの動作の流れを説明するためのフローチャートである。 本発明が適用された場合のカ行・回生時における、モータの回転数、電圧変換装置内部の電流、およびシステム内部における所定の箇所の温度変化を示す図である。 第1の温度を超える以前の、キャリア周波数(搬送波)f、信号波、および半導体スイッチのスイッチング動作状態の一例を示す図である。 スイッチング動作の制御ステップ実施後の、キャリア周波数(搬送波)1/2f、信号波、および半導体スイッチのスイッチング動作状態の一例を示す図である。
符号の説明
1 AC/DCコンバータ
2 DC/DCコンバータ
3 インバータ
4 充電部
5 制御部
6 エンジン
7 回転機
9 被駆動部
10 モータ
11 回転軸
100 電圧変換装置

Claims (20)

  1. 直流電圧を充電することができる充電部(4)と、
    前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、
    前記インバータにより駆動されるモータ(10)と、
    第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置において、
    前記モータの減速動作中に、前記モータ駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記モータの駆動状況に応じて、前記第1の温度値より高い第2の温度値を定め、前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させる、
    ことを特徴とするモータ駆動制御装置。
  2. 前記モータの加速動作中または等速動作中の場合において、前記所定の箇所の温度が前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記第2の温度値を定めず、前記インバータを停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  3. 前記所定の箇所の温度が前記第2の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記モータの駆動の停止を待たず、前記インバータを停止させる、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  4. 前記インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知する報知部を、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれかに記載のモータ駆動制御装置。
  5. 前記コントローラは、
    前記所定の箇所の温度が前記第1の温度値に到達した時の、前記モータが有する運動エネルギーに基づいて、前記第2の温度値を定める、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  6. 前記所定の箇所の温度は、
    前記インバータに配設された放熱フィンおよび/または前記放熱フィン付近の温度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  7. 前記所定の箇所の温度は、
    前記インバータ内に配設されている素子および/または前記素子付近の温度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  8. 前記インバータは、
    複数の半導体スイッチを含んでおり、
    前記第2の温度値は、
    前記半導体スイッチの耐熱温度未満である、
    ことを特徴とする請求項6または請求項7に記載のモータ駆動制御装置。
  9. 前記所定の箇所の温度は、
    前記モータ内部の温度である、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  10. 前記モータは、
    温度が所定値以上となると磁力が減少する磁石を含んでおり、
    前記第2の温度値は、
    前記所定値未満である、
    ことを特徴とする請求項9に記載のモータ駆動制御装置。
  11. 前記インバータの動作を制御するモータ用コントローラ部を、さらに備えており、
    前記コントローラは、
    前記モータ用コントローラ部内に配設されている、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  12. 前記モータの減速動作中に、前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記第1の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のモータ駆動制御装置。
  13. 回転軸(11;111,112)と、
    前記回転軸に接続され、前記回転軸を回転するエンジン(6)と、
    前記回転軸に接続され、電気的エネルギーを機械的エネルギーに変換して前記回転軸を回転させる電動機及び前記回転軸を回転させる機械的エネルギーを電気的エネルギーに変換する発電機のいずれの機能をも実現可能な回転機(7)と、
    前記回転軸の回転によって駆動される被駆動部(9)と、
    前記回転軸に接続され、前記回転軸を回転可能なモータ(10)と、
    前記回転機を前記電動機として機能させ、前記回転機に前記回転軸を回転させる制御と前記モータに前記回転軸を回転させる制御とを並行して行って、前記エンジンを始動させる制御部(5)とを備える、ハイブリッドシステムにおいて、
    直流電圧を充電することができる充電部(4)と、
    前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、
    第1の温度値が設定されているコントローラとを、さらに備えており、
    前記モータは、
    前記インバータにより駆動され、
    前記ハイブリッドシステムの内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記モータの駆動状況に応じて第2の温度値を定め、前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させる、
    ことを特徴とするハイブリッドシステム。
  14. 前記コントローラは、
    前記制御部内に配設されている、
    ことを特徴とする請求項13に記載のハイブリッドシステム。
  15. 前記モータの減速動作中に、前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えたとき、前記コントローラは、
    前記第1の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御する、
    ことを特徴とする請求項13に記載のハイブリッドシステム。
  16. 直流電圧を充電することができる充電部(4)と、前記充電部からの直流電圧を交流電圧変換するインバータ(3)と、前記インバータにより駆動されるモータ(10)と、第1の温度値が設定されているコントローラとを、備えているモータ駆動制御装置の駆動制御方法であって、
    (A)前記駆動制御装置の内部における所定の箇所の温度が、前記第1の温度値を超えることを検知するステップと、
    (B)前記モータの運動状況を判断するステップと、
    (C)前記ステップ(B)の結果、前記モータが減速動作中であると判断した場合には、前記モータの駆動状況に応じて、前記第1の温度値より高い第2の温度値を定めるステップと、
    (D)前記モータの駆動が停止した後、前記インバータを停止させるステップとを、備えている、
    ことを特徴とするモータ駆動制御装置の駆動制御方法。
  17. (E)前記ステップ(B)の結果、前記モータが加速動作中または等速動作中であると判断した場合には、前記第2の温度値を定めずに、前記インバータを停止させるステップを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法。
  18. (F)前記所定の箇所の温度が前記第2の温度値を超えたとき、前記モータの駆動の停止を待たず、前記インバータを停止させるステップを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法。
  19. (G)前記インバータの停止後または停止と同時に、当該停止の状況を報知するステップを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項16ないし請求項18のいずれかに記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法。
  20. (H)前記ステップ(B)の結果、前記モータが減速動作中であると判断した場合には、前記第一の温度を超える以前の状態と比較して、前記インバータのキャリア周波数が低減するように、前記インバータを構成する半導体スイッチのスイッチング動作を制御するステップを、さらに備えている、
    ことを特徴とする請求項16に記載のモータ駆動制御装置の駆動制御方法。
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