JP2008209498A - 負帯電性カラートナー - Google Patents

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英樹 池田
Kenji Kihira
顕治 紀平
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亮 藤澤
Tadahiro Tsubaki
忠洋 椿
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Abstract

【課題】 カブリ及び消費量の低減を可能とする負帯電性カラートナー、及びカラー毎の現像性の相違を解消した複数色の負帯電性カラートナーの組合せを提供すること。
【解決手段】結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーであって、前記結着樹脂はポリエステルからなり、前記着色剤は、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された顔料を含むことを特徴とする。
【選択図】 なし

Description

本発明は、負帯電性カラートナーに係り、特に、カブリを防止し、消費量の低減の可能な負帯電性カラートナーに関する。
電子写真方式による画像形成方法は、一般に、静電潜像をトナーにより現像して可視化し、得られたトナー像を用紙に転写することにより行われている。このような画像形成に用いられるトナーの製造方法としては、粉砕法、重合法等があるが、粉砕法が主流を占めている。粉砕法の一般的な製造方法としては、結着樹脂、着色剤、離型剤、帯電制御剤等の原料を乾式で混合したあと、2軸押出機などで溶融混練し、冷却固化した後に粗粉砕を行い混練粗砕物を得る。その後ジェットミルなどで微粉砕を行い、適切な粒度分布になるように分級機で粒度調整を行う。さらにシリカなどと一緒に混合機で混合することで表面処理を行い、トナーを得る。
カラープリンターの場合、一般にマゼンタ、シアン、イエローの3色のカラートナーとブラックトナーを使用し、3色のカラートナーを重ね合わせることで、色再現性を実現している。
このようなカラートナーの現像特性は、顔料の電気的特性により大きく影響を受ける。例えば、古くより、顔料としてブリリアントカーミン6B(C.I. Pigment Red 57.1)を用いたマゼンタトナーが一般に使用されており、この顔料は、最も安価で色調及び透明性に優れたマゼンタ顔料として知られている。しかしながら、このような金属塩類でレーキ化されて得られた顔料は、電気的特性に劣るため、カブリや消費量などが他の顔料に比べ劣っている。
また、カーボンブラックは導電性顔料であるため、しばしばカブリや消費量について改善を求められている。ブラックはユーザーでは最も使用されるトナー色であり、ブラックトナーの性能はプリンター自体の性能を左右すると言われている。
そのため、顔料の表面処理により特性を改善する様々な提案がなされている(例えば、特許文献1〜5参照)。しかし、これらはいずれも顔料の高分散化や、トナーに正の帯電性を付与することを目的とするものであり、カブリや消費量の低減については、何ら考慮されていない。
一方、マゼンタ、シアン、イエロー、ブラックの各カラートナーは、含まれる顔料の相違により、消費量、カブリ、転写性、現像ロール上の単位あたりのトナー量等の現像性の相違が生ずるため、これを解消することが求められている。これまでの技術では、このようなカラートナー毎の現像性の相違を、帯電ブレードの形状、印加電圧、トナー外添条件、電荷制御剤等を調整することにより解消しようとしていたため、部品点数の増加や製造コストの増加を招いていた。
特願2005−135345号公報
特願2003−135327号公報
特願平5−340246号公報
特開昭61−149969号公報
特願昭60−143506号公報
本発明は、以上のような事情の下になされ、カブリ及び消費量の低減を可能とする負帯電性カラートナー、及びカラー毎の現像性の相違を解消した複数色の負帯電性カラートナーの組合せを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明の第1の態様は、結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーであって、前記結着樹脂はポリエステルからなり、前記着色剤は、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された顔料を含むことを特徴とする負帯電性カラートナーを提供する。
このような負帯電性カラートナーは、顔料として、シランカップリング剤又はシラン化合物により絶縁性処理され、金属塩類でレーキ化されて得られた可溶性アゾ顔料を用いるマゼンタトナーに適用することができる。また、顔料として、シランカップリング剤又はシラン化合物により絶縁性処理されたカーボンブラックを用いるブラックトナーに適用することができる。
本発明の第2の態様は、それぞれ結着樹脂及び着色剤を含む複数色のカラートナーの組合せであって、前記着色剤は、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された複数色のそれぞれの顔料を含み、かつ複数色のカラートナーが同一の帯電制御剤を同量含むことを特徴とする複数色の負帯電性カラートナーの組合せを提供する。
このような複数色の負帯電性カラートナーの組合せでは、外添前の複数色のカラートナーのブローオフ帯電量の変動係数を10以下とすることができる。
本発明の第1の態様によると、カブリ及び消費量の低減を可能とする負帯電性カラートナーが提供される。
また、本発明の第2の態様によると、カラー毎の現像性の相違を解消した複数色の負帯電性カラートナーの組合せが提供される。
以下、発明の実施の形態について詳細に説明する。
本発明の第1の実施形態に係る負帯電性カラートナーは、結着樹脂としてポリエステルを用い、着色剤として、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された顔料を含むものを用いたことを特徴とする。
シランカップリング剤の具体例としては、ビニルトリクロルシラン、ビニルトリメトキシシラン、エポキシシクロヘキシル−エチルトリメトキシシラン、グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、スチリルトリメトキシシラン、メタクリロキシシラン、アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アミノプロピルメチルジメトキシシラン、ウレイドプロピルトリエトキシシラン、メルカプトプロピルメチルジメトキシシランを挙げることができる。
シラン化合物の具体例としては、メチルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、トリメチルクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、トリフロロプロピルトリクロロシラン、テトラメトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、テトラエトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ヘキシルトリメトキシシラン、ヘキシルトリエトキシシラン、デシルトリメトキシシラン、トリフルオロプロピルトリメトキシシラン、ヘキサメチルジシラザン等を挙げることができる。
チタネートカップリング剤としては、イソプロピルトリイソステアロイルチタネート、イソプロピルトリス(ジオクチルパイロホスフェート)チタネート、イソプロピル(N−アミノエチル−アミノエチル)チタネート、テトラ(2,2−ジアリルオキシメチル−1−ブチル)ビス(ジトリデシル)ホスファイトチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)オキシアセテートチタネート、ビス(ジオクチルパイロホスフェート)エチレンチタネート、イソプロピルジメタクリルイソステアロイルチタネート等を挙げることができる。
アルミネートカップリング剤としては、アルキルアセトアセテートアルミニウムジイソプロピレート等を挙げることができる。
着色剤に含まれ、上記処理剤により絶縁性される顔料としては、マゼンタ顔料としての、金属塩類でレーキ化されて得られた可溶性アゾ顔料を好適に用いることができる。金属塩類でレーキ化されて得られた可溶性アゾ顔料は、安価で透明性に優れた顔料ではあるが、電気的特性に劣っており、カブリや消費量が多い点で他のマゼンタ顔料より劣っていたが、上記処理剤、特にシランカップリング剤又はシラン化合物による絶縁性処理により、電気的特性を向上させ、カブリや消費量を改善することができる。
金属塩類でレーキ化されて得られた可溶性アゾ顔料としては、C.I. Pigment Red 57.1、C.I. Pigment Red 48.1、C.I. Pigment Red 53.1、C.I. Pigment Red 49.1、C.I. Pigment Red 52.1、C.I. Pigment Red 64.1、C.I. Pigment Red 50.1、C.I. Pigment Red 63.1、C.I. Pigment Red 58.1、C.I. Pigment Red 60、C.I. Pigment Red 243、C.I. Pigment Red 61等を挙げることができる。
着色剤に含まれ、上記処理剤により絶縁性される顔料としては、ブラック顔料としてのカーボンブラックを好適に用いることができる。カーボンブラックは、導電性顔料であるため、しばしばカブリや消費量について改善を求められ、またユーザーでは最も使用されるトナー色であり、ブラックトナーの性能はプリンター自体の性能を左右すると言われているものであるが、上記処理剤、特にシランカップリング剤又はシラン化合物による絶縁性処理により、電気的特性を向上させ、カブリや消費量を改善することができる。
本発明の第2の実施形態に係る複数色の負帯電性カラートナーの組合せは、着色剤として、上記処理剤により絶縁性処理を施された複数色のそれぞれの顔料を含み、かつ複数色のカラートナーが同一の帯電制御剤を同量含むことを特徴とする。
複数色とは、例えば、マゼンタ、シアン、イエロー、及びブラックの4色である。
複数色のカラートナーは、含まれる顔料の相違により現像性の相違が生じており、従来の改善法では、帯電ブレードの形状、印加電圧、トナー外添条件、電荷制御剤等を調整することにより解消しようとしていたため、部品点数の増加や製造コストの増加を招いていた。本実施形態では、上記処理剤により絶縁性処理を施された顔料を用いることにより、同一の帯電制御剤を同量含む場合でも、顔料の相違による現像性の相違を解消することが可能となる。また、複数色のカラートナーは、外添前において、ブローオフ帯電量の変動係数を10以下とすることができる。
顔料の絶縁性処理方法は、例えば、顔料をミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながらメタノールに溶解させた処理剤を滴下し、加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後に冷却することにより行うことができる。
以下、本発明の実施例と比較例を示し、本発明についてより具体的に説明する。
実施例1〜15
ポリエステルからなる結着樹脂100重量部、表面処理マゼンタ顔料4重量部、荷電制御剤(LR147:日本カーリット(株)製)1重量部、及び離型剤(1号カルナバワックス:日本ワックス(株)製)3重量部を、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸抽出機にて溶融混練し、冷却し、衝突板式粉砕機「IDS」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級し、重量平均粒子径が9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「RX200」(日本アエロジル(株)製)1.5重量部を添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、粉体に表面処理を施して、マゼンタトナーを得た。
なお、マゼンタ顔料(可溶性アゾ顔料)の絶縁性処理は、次のようにして行った。
下記表1に示すマゼンタ顔料100gをミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら等重量のメタノールに溶解させたシラン化合物(表1)20mmol/100gを滴下し、200℃で1時間加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後、冷却して、表面が絶縁性処理されたマゼンタ顔料を得た。
比較例1〜8
ポリエステルからなる結着樹脂100重量部、下記表1に示すマゼンタ顔料(可溶性アゾ顔料)をそのまま4重量部、荷電制御剤(LR147:日本カーリット(株))1重量部、及び離型剤(1号カルナバワックス:日本ワックス社製)3重量部を、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸押出機にて溶融混練し、冷却し、衝突板式粉砕機「IDS」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級し、重量平均粒子径が9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「RX200」(日本アエロジル社製)を、1.5重量部添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、粉体に表面処理を施して、マゼンタトナーを得た。
Figure 2008209498
以上の実施例1〜15及び比較例1〜8により得たマゼンタトナーについて、ドラムカブリ、白紙カブリ、及びトナー消費量を検査、測定、評価した。
<検査・測定・評価条件>
印刷評価条件
カシオ計算機(株)製「ページプレストN5」を用い、トナーカートリッジとドラムセットは4色ともイエロー用を用い、上記マゼンタトナーを600g充填した。印刷環境は、23℃±3℃/50%±15%の実験室で行った。
1.消費量評価
印字率5%の画像をA4紙に連続印刷し、トナー交換メッセージが発生した後、トナーカートリッジを良く叩き、再びトナー交換メッセージが発生した際の印刷総枚数をカウントした。消費量を以下の評価基準に基づいて評価した。
A:非常に良好(15500枚以上)
B:良好(14500枚以上、15500枚未満)
C:普通(13500枚以上、14500枚未満)
D:悪い(13500枚未満)
2.ドラム上カブリ評価
白画像の形成途中で画像形成装置を強制的に停止させ、感光ドラム上のベタ白画像部分を、メンディングテープ(住友3M(株)製)でテーピングし、白色紙に貼りつけた。
同じ白色紙に未使用のテープのみを貼りつけ、それぞれの色相を分光色差計(X−Rite938)により測定し、Z値の差をカブリ値として算出した。得られたカブリ値より、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:非常に良好(1.0未満)
B:良好(1.0以上、3.0未満)
C:普通(3.0以上、7.0未満)
D:悪い(7.0以上)
3.白紙カブリ評価
印刷前のA4白紙と白ベタ印刷後の用紙について、それぞれの色相を分光色差計(X−Rite938)で測定し、Z値の差をカブリ値として算出した。得られたカブリ値より、以下の評価基準に基づいて評価した。
A:非常に良好(0.2未満)
B:良好(0.2以上、0.5未満)
C:普通(0.5以上、1.0未満)
D:悪い(1.0以上)
以上の評価結果を下記表2に示す。
Figure 2008209498
上記表2から、次のことが明らかである。即ち、予めシラン化合物で表面処理を行った可溶性アゾ顔料を用いたマゼンタトナー(実施例1〜15)は、表面処理を行わない可溶性アゾ顔料を用いたマゼンタトナー(比較例1〜8)よりも、全ての処理剤及び全ての顔料について、ドラムカブリ、白紙カブリ及び消費量が改善されている。
実施例16〜27
ポリエステルからなる結着樹脂100重量部、表面処理カーボンブラック4重量部、荷電制御剤(LR147:日本カーリット(株)製)1重量部、および離型剤(1号カルナバワックス:日本ワックス(株)製)3重量部を、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸抽出機にて溶融混練し、冷却した後、衝突板式粉砕機「IDS」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級し、重量平均粒子径が9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「RX200」(日本アエロジル(株)製)を1.5重量部を添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、粉体に表面処理を施して、ブラックトナーを得た。
なお、カーボンブラックの絶縁性処理は、次のようにして行った。
下記表3に示すカーボンブラック100gをミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら等重量のメタノールに溶解させたシラン化合物(表3)20mmol/100gを滴下し、200℃で1時間加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後に冷却して、表面が絶縁性処理されたカーボンブラックを得た。
比較例9〜14
ポリエステルからなる結着樹脂100重量部、下記表3に示すカーボンブラックをそのまま4重量部、荷電制御剤(LR147:日本カーリット(株)製)1重量部、および離型剤(1号カルナバワックス:日本ワックス(株)製)3重量部を、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸押出機にて溶融混練し、冷却し、衝突板式粉砕機「IDS」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級し、重量平均粒子径が9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「RX200」(日本アエロジル社製)を1.5重量部添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、粉体に表面処理を施して、ブラックトナーを得た。
Figure 2008209498
以上の実施例16〜27及び比較例9〜14により得たブラックトナーについて、ドラムカブリ、白紙カブリ、及びトナー消費量を検査、測定、評価した。その結果を下記表4に示す。なお、検査・測定・評価条件は、上述した通りである。
Figure 2008209498
上記表4から、次のことが明らかである。即ち、予めシラン化合物で表面処理を行ったカボンブラックを用いたブラックトナー(実施例16〜27)は、表面処理を行わないカーボンブラックを用いたブラックトナー(比較例9〜14)よりも、全ての処理剤及び全ての顔料について、ドラムカブリ、白紙カブリ及び消費量が改善されている。
実施例28
ポリエステルからなる結着樹脂100重量部、絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M1)4重量部、荷電制御剤(LR147:日本カーリット(株)製)1重量部、および離型剤(1号カルナバワックス:日本ワックス社製)3重量部を、ヘンシェルミキサーで十分に混合した後、2軸抽出機にて溶融混練し、冷却し、衝突板式粉砕機「IDS」(日本ニューマチック工業(株)製)を用いて、粉砕、分級し、重量平均粒子径が9.0μmの粉体を得た。
得られた粉体100重量部に、外添剤として疎水性シリカ「RX200」(日本アエロジル社製)を1.5重量部添加し、10リットル容のヘンシェルミキサーで3200r/min、180秒間攪拌し、粉体に表面処理を施して、マゼンタトナーを得た。
同様に絶縁性処理されたシアン顔料(C1)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y1)、絶縁性処理されたブラック顔料(B1)についても、それぞれトナー化を行い、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーを得た。
なお、各顔料の絶縁性処理は、次のようにして行った。
マゼンタ顔料:セイカファーストカーミン1476T−7(大日精化(株)製)100gをミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら等重量のメタノールに溶解させたN−β−(アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン(信越化学(株)製:KBM603)20mmol/100gを滴下し、200℃で1時間加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後に冷却して、絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M1)を得た。
同様に、シアン顔料:シアニンブルー4920(大日精化(株)製)、イエロー顔料:パリオトールイエローD1155(BASFジャパン(株)製)、カーボンブラック:MOGUL−L(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク(株)製)についても表面処理を行い、絶縁性処理されたシアン顔料(C1)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y1)、絶縁性処理されたブラック顔料(B1)を得た。
実施例29
絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M2)を用いたことを除いて、実施例28と同様にして、マゼンタトナーを得た。
同様に絶縁性処理されたシアン顔料(C2)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y2)、絶縁性処理されたブラック顔料(B2)についても、それぞれトナー化を行、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーを得た。
なお、各顔料の絶縁性処理は、次のようにして行った。
マゼンタ顔料:セイカファーストカーミン1476T−7(大日精化(株)製)100gをミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら等重量のトルエンに溶解させたチタネート系カップリング剤「プレンアクトKR138S」(味の素ファインテクノ(株)製)20mmol/100gを滴下し、200℃で1時間加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後に冷却して、絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M2)を得た。
同様に、シアン顔料:シアニンブルー4920(大日精化(株)製)、イエロー顔料:パリオトールイエローD1155(BASFジャパン(株)製)、カーボンブラック:MOGUL−L(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク(株)製)についても表面改質を行い、絶縁性処理されたシアン顔料(C2)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y2)、絶縁性処理されたブラック顔料(B2)を得た。
実施例30
絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M3)を用いたことを除いて、実施例28と同様にして、マゼンタトナーを得た。
同様に絶縁性処理されたシアン顔料(C3)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y3)、絶縁性処理されたブラック顔料(B3)についても、それぞれトナー化を行い、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーを得た。
なお、各顔料の絶縁性処理は、次のようにして行った。
マゼンタ顔料:セイカファーストカーミン1476T−7(大日精化(株)製)100gをミキサーに入れ、窒素雰囲気下、撹拌しながら等重量のトルエンに溶解させたアルミネート系カップリング剤「プレンアクトAL−M」(味の素ファインテクノ(株)製)20mmol/100gを滴下し、200℃で1時間加熱撹拌し、さらに揮発分を除去した後に冷却して、絶縁性処理されたマゼンタ顔料(M3)を得た。
同様に、シアン顔料:シアニンブルー4920(大日精化(株)製)、イエロー顔料:パリオトールイエローD1155(BASFジャパン(株)製)、カーボンブラック:MOGUL−L(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク(株)製)についても表面改質を行い、絶縁性処理されたシアン顔料(C3)、絶縁性処理されたイエロー顔料(Y3)、絶縁性処理されたブラック顔料(B3)を得た。
比較例15
絶縁性処理されていないマゼンタ顔料(セイカファーストカーミン1476T−7(大日精化(株)製))を用いたことを除いて、実施例28と同様にして、マゼンタトナーを得た。
同様に絶縁性処理されていないシアン顔料:シアニンブルー4920(大日精化(株)製)、イエロー顔料:パリオトールイエローD1155(BASFジャパン(株)製)、カーボンブラック:MOGUL−L(キャボット・スペシャリティ・ケミカルズ・インク(株)製)についても、それぞれトナー化を行い、シアントナー、イエロートナー、ブラックトナーを得た。
以上の実施例28〜30及び比較例15により得た4種の4色のカラートナーについて、トナー消費量、A4べた紙上トナー重量、現像ロール上単位面積当たりのトナー重量、及び外添前トナー母粒子ブローオフ帯電量を測定、評価した。
<検査・測定・評価条件>
印刷評価条件
カシオ計算機(株)製「ページプレストN5」を用い、トナーカートリッジとドラムセットは4色ともイエロー用を用い、上記マゼンタトナーを600g充填した。印刷環境は、23℃±3℃/50%±15%の実験室で行った。
1.消費量評価
印字率5%の画像をA4紙に連続印刷し、トナー交換メッセージが発生した後、トナーカートリッジを良く叩き、再びトナー交換メッセージが発生した際の印刷総枚数をカウントした。
2.A4べた紙上トナー重量評価
下記の式により、A4べた紙上トナー重量(mg)Aを求めた。
A=(A4紙ベタ1000枚印字後重量(g)−印字前A4紙1000枚重量(g))
3.現像ロール上単位面積当たり(1cm2)のトナー重量評価
5%印字の画像を10枚程度印刷した後、図1に示すように、現像ロール1上のトナーを、10mm×10mm口径のノズル2を通して掃除機などで吸引捕集し、フィルター3上に捕集したトナーの重量を測定する。10箇所測定した平均値を求めた。
4.外添前トナー母粒子ブローオフ帯電量
ブローオフ帯電量の測定は、ブローオフ粉体帯電量測定装置(東芝ケミカル(株)製)を用い、鉄粉キャリア(Z−150/250)(パウダーテック(株)製)とトナー試料を、サンプル濃度0.3wtでターブラーミキサーにより20分間混合した際の値で示してある。装置条件は、SUS400メッシュ、ブロー圧力1kgf/cm2 、60秒である。測定は、23℃±3℃/50%±15%に調整された実験室内で行った。
なお、変動係数は、下記の式により求めた。
変動係数=(4色トナーを母集団とした標準偏差/4色トナーの算術平均値)×100
以上の評価結果を下記表5に示す。
Figure 2008209498
上記表5から、次のことが明らかである。即ち、実施例28〜30に係る4色のカラートナーでは、様々な印字特性の4色の変動係数が5以下と低いのに対し、比較例14に係る4色のカラートナーでは、変動係数が10を越えている。従って、顔料の絶縁性表面処理を行わない場合、電荷制御剤の種類や添加量、外添剤の種類や添加量、プリンタープロセスの部材や印加電圧などを色毎に調整する必要性が発生する。
現像ロール上単位面積当たりのトナー重量の測定方法を示す図である。
符号の説明
1…現像ロール、2…ノズル、3…フィルター。

Claims (5)

  1. 結着樹脂及び着色剤を含むカラートナーであって、前記結着樹脂はポリエステルからなり、前記着色剤は、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された顔料を含むことを特徴とする負帯電性カラートナー。
  2. 前記顔料は金属塩類でレーキ化されて得られた可溶性アゾ顔料であり、前記処理剤はシランカップリング剤又はシラン化合物であることを特徴とするマゼンタトナーである請求項1に記載の負帯電性カラートナー。
  3. 前記顔料はカーボンブラックであり、前記処理剤はシランカップリング剤又はシラン化合物であることを特徴とするブラックトナーである請求項1に記載の負帯電性カラートナー。
  4. それぞれ結着樹脂及び着色剤を含む複数色のカラートナーの組合せであって、前記着色剤は、シランカップリング剤、シラン化合物、チタネートカップリング剤、及びアルミネートカップリング剤からなる群から選ばれた処理剤により絶縁性処理を施された複数色のそれぞれの顔料を含み、かつ複数色のカラートナーが同一の帯電制御剤を同量含むことを特徴とする複数色の負帯電性カラートナーの組合せ。
  5. 外添前の複数色のカラートナーのブローオフ帯電量の変動係数が10以下であることを特徴とする複数色の負帯電性カラートナーの組合せ。
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