JP3800044B2 - 静電潜像現像用トナー - Google Patents
静電潜像現像用トナー Download PDFInfo
- Publication number
- JP3800044B2 JP3800044B2 JP2001203444A JP2001203444A JP3800044B2 JP 3800044 B2 JP3800044 B2 JP 3800044B2 JP 2001203444 A JP2001203444 A JP 2001203444A JP 2001203444 A JP2001203444 A JP 2001203444A JP 3800044 B2 JP3800044 B2 JP 3800044B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- toner
- particles
- strontium carbonate
- electrostatic latent
- latent image
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Landscapes
- Developing Agents For Electrophotography (AREA)
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子写真、静電印刷等に用いられる静電潜像現像用トナーに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年における複写機やプリンター等の画像形成装置のデジタル化・カラー化に対して、トナーには高流動性が求められるため、流動化剤として微粒子シリカや微粒子チタニア等の無機微粒子がトナーに添加されるのが一般的である。画像形成装置としては、トナーとキャリヤとの混合・摩擦によってトナーを帯電させる2成分現像方式と、トナーを規制ブレード等の規制部材と現像ローラとの間隙を通過させることによってトナーを帯電させる1成分現像方式が知られている。
【0003】
このような2成分現像方式および1成分現像方式のいずれの現像方式でトナーを使用する場合においても、トナーの高流動性を確保するためには流動化剤の添加量が多量になり、流動化剤がトナーから剥がれ易くなるため、現像剤劣化による種々の問題が生じていた。すなわち、剥がれた流動化剤がキャリア、規制ブレード、現像ローラ等に移行して汚染するため、トナーの良好な帯電が行われず、画像上にカブリが発生した。また、剥がれた流動化剤が感光体表面をクリーニングするためのブレードクリーニング機構を有するクリーナー部ですり抜けると共に感光体表面に擦りつけられて、感光体表面の微細な傷の部分等に固着して核となり、これに流動化剤を含むトナー成分が蓄積して感光体表面を汚染するため、画像上にブラックスポット(BS)と呼ばれる画像欠損が生じた。
【0004】
このような問題を解決するために従来から種々の改善策が提案されている。例えば、特開平10-10770号公報では個数平均粒径が80〜800nmのチタン酸ストロンチウム粒子を添加することで、特に感光体のクリーニング時のBSを防止する技術が提案されている。また例えば、特開2000-206730号公報では特にチタン酸ストロンチウム粒子の不純物として存在する炭酸ストロンチウムを完全に除去した疎水性のチタン酸ストロンチウム粒子を添加することで、トナーの帯電性を改善するとともに、感光体のクリーニング時のBSを防止する技術が提案されている。
【0005】
しかしながら、上記の技術によると同一の画像を連続して複写または印字するときの感光体上のBSは防止できるものの、1回の複写または印字毎に異なる画像を形成する間欠モードで長期にわたって繰り返し画像形成したときにBSを完全に防止できないという新たな問題が生じていた。
【0006】
そこで、チタン酸ストロンチウム粒子の粒径を大きくすると、間欠モードでのBSの改善効果はわずかに認められるが不十分であり、感光体表面に傷が付いてしまった。
【0007】
一方、1成分現像方式においては上記のようにトナーを規制して帯電させるため、従来から規制のためのストレスによってトナーが規制ブレードに容易に固着して、現像ローラ上での良好なトナー薄層の形成が阻害され、結果として、画像上に画像スジなどのノイズが発生するという問題が生じていた。
一成分現像方式のトナーに、上述した特開平10-10770号公報、特開2000-206730号公報記載のチタン酸ストロンチウム粒子を添加しても上述した問題を十分に解決することは困難であった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、間欠モードでのBSの発生を防止し、長期にわたってBSやカブリや画像スジのないキメの細かな良好な画像を提供できる、感光体に対するクリーニング性およびキャリアや帯電付与部材(規制ブレード、現像ローラ等)に対する耐汚染性(リフレッシュ性)に優れた静電潜像現像用トナーを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、着色剤およびバインダー樹脂を含有してなるトナー粒子に少なくとも1種の外添剤を混合添加してなる静電潜像現像用トナーにおいて、外添剤がチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子であり、この複合粒子におけるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの重量比率が98:2〜80:20の範囲であり、この複合粒子の個数平均粒径が80〜800nmであることを特徴とする静電潜像現像用トナーに関する。
【0010】
本発明においては、チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子を用いた場合、当該粒子の研磨性の顕著な向上により、トナーの感光体に対するクリーニング性およびキャリアや帯電付与部材に対する耐汚染性が従来よりも大幅に向上し、1成分および2成分現像剤双方の寿命が大幅に向上することがわかった。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明の静電潜像現像用トナーはトナー粒子に、チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子が混合添加されてなっている。
本発明において使用されるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子は、酸化チタンと過剰量の炭酸ストロンチウムとの固相反応によって得られる粒子である。
【0012】
酸化チタンと炭酸ストロンチウムとの固相反応はチタン酸ストロンチウム粒子の一般的な製造方法において採用される公知の反応であり、下記化学反応式;
【数1】
によって表すことができる。このような固相反応後、反応生成物を焼結することによって、チタン酸ストロンチウム粒子は得られる。チタン酸ストロンチウム粒子の一般的な製造方法においては通常、炭酸ストロンチウムは酸化チタンに対して等モル量で用いられ、個数平均粒径が1μm未満のチタン酸ストロンチウム粒子を得ようとすると、焼結温度を比較的低温に設定する必要があるため、比較的小粒径のチタン酸ストロンチウム粒子中には微量の炭酸ストロンチウムが残存することが知られている。例えば、特開2000-206730号公報では、炭酸ストロンチウムはチタン酸ストロンチウム粒子中の不純物として扱われ、工業的に製造されたチタン酸ストロンチウム粒子はごく微量残存する炭酸ストロンチウムの存在によって表面活性が低下し、均一な疎水化のための表面処理が阻害されるため、残存する炭酸ストロンチウムを除去することが提案されている。
【0013】
本発明におけるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子(以下、単に「複合粒子」という)の製造方法においては、上記固相反応において炭酸ストロンチウムの使用量を酸化チタンの使用量より過剰に設定し、得られる複合粒子におけるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの重量比率が98:2〜80:20、好ましくは95:5〜85:15の範囲になるように残存炭酸ストロンチウム量を意図的に増加させる。このように残存炭酸ストロンチウム量を積極的に増加させたチタン酸ストロンチウム粒子(複合粒子)は研磨性が顕著に向上し、当該粒子を外添剤として用いたトナーは感光体に対するクリーニング性とキャリアや帯電付与部材に対する耐汚染性(リフレッシュ性)とが向上するため、2成分現像剤および1成分現像剤のいずれの現像剤として使用する場合においても、感光体、キャリアおよび帯電付与部材の表面での汚染を有効に防止できる。その結果、間欠モードでのBSの発生をも防止でき、BSやカブリや画像スジのないキメの細かい良好な画像を長期にわたって提供できる。本明細書中、間欠モードとは1回の複写または印字毎に異なる画像を形成する装置の使用方式であり、同一の画像を連続して複写または印字する連続モードと比較して、BS等の画像ノイズが発生し易い過酷な装置の使用方式と言える。
【0014】
チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子が従来のチタン酸ストロンチウム粒子と比較して研磨性に優れ、良好な画像を長期にわたって提供できる理由は詳細には明らかではないが、以下に示すようなチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムとの特性的な差異によるものと考えられる。
【0015】
1.結晶系:チタン酸ストロンチウムは無色の立方晶であり、炭酸ストロンチウムは無色の斜方晶である。このように異なる結晶系が1の粒子中、所定の比率で混在してなる本発明の複合粒子は感光体、キャリアおよび帯電付与部材の研磨剤として適度な力学的性質、例えば、硬さ等を有することができ、より優れた研磨性を発揮でき、結果として良好な画像を長期にわたって提供できると考えられる。
2.電気特性:チタン酸ストロンチウムは水に不溶性であり、イオン的性質は示さない。一方、炭酸ストロンチウムは水に微溶性であり、アルカリ性を示す。このようなイオン的性質の違いにより、複合粒子はキャリアや帯電付与部材を研磨しながらそれらの表面を適度に電気的(特に、正帯電性側)にリフレッシュさせることができると考えられる。そのことにも起因して、良好な画像を長期にわたって提供できると考えられる。
【0016】
複合粒子中の炭酸ストロンチウムの含有比率が2重量%未満の場合は、研磨性能が小さくなるため望ましくなく、含有比率が20重量%を超える場合は特に高温高湿環境における帯電量低下が大きくなり望ましくない。
【0017】
複合粒子における炭酸ストロンチウム量は、酸化チタンと炭酸ストロンチウムの上記固相反応において、仕込み原料の炭酸ストロンチウムの過剰分を増減させることで任意に制御することができる。酸化チタンと炭酸ストロンチウムの仕込み量を決定するに際しては、複合粒子中の炭酸ストロンチウムの含有率(重量%)と酸化チタンおよび炭酸ストロンチウムの仕込み量との理論的比率を示す下記表1を参考にすることができる。
【0018】
【表1】
例えば、炭酸ストロンチウム含有率が約10重量%の複合粒子を得る場合には、酸化チタン1モルに対して炭酸ストロンチウム1.14モルを使用すればよい。
【0019】
複合粒子中の炭酸ストロンチウム量を測定する方法としては、塩酸などの強酸溶液中で炭酸ストロンチウムを溶出させ、溶出量を測定することで定量可能である。また、チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子であることを確認するにはX線回折による定性分析によってチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウム固有のピークの存在を確認することで可能である。
【0020】
本発明において使用される複合粒子は、個数平均粒径が80〜800nm、好ましくは100〜750nm、より好ましくは200〜700nmである。個数平均粒径が80nm未満では感光体のクリーナー部における当該粒子の研磨効果が不十分であり、一方、800nmを超えると上記研磨効果が強すぎるため感光体キズが発生する。
【0021】
本明細書中、個数平均粒径とは平均一次粒径と同意であって、凝集していない粒子の平均粒径を意味し、また個数粒径とは一次粒径と同意であって、凝集していない粒子の粒径を意味するものとする。粒子の個数平均粒径は、粒子を透過電子顕微鏡で観察し、100個の粒子の長径を測定し平均して求めた。測定時の倍率は4万〜6万倍とし、0.5nm以上の粒子を対象とした。
【0022】
複合粒子を製造するに際して、具体的には、酸化チタンに所定量の炭酸ストロンチウムを添加し、水系湿式中でボールミル等の混合機を用いて十分に磨砕混合した後、水洗し、100〜150℃で1〜24時間乾燥させる。次いで、750〜1050℃、好ましくは800〜1000℃で焼結させ、ジェットミル等の混合機で粉砕すればよい。
【0023】
原料として使用される酸化チタンとしてはTiO2組成を有する物質である限り特に制限されず、例えば、硫酸法によって得られたメタチタン酸スラリー(未乾燥の酸化チタン)、酸化チタン粉体等が挙げられる。これらの中で硫酸法によって得られたメタチタン酸スラリーが好ましく使用される。水系湿式中での均一分散性に優れているためである。また、上記酸化チタンの粒子径は平均一次粒径で20〜50nmが好適である。
【0024】
また、炭酸ストロンチウムとしてはSrCO3組成を有する物質である限り特に制限されず、いずれの市販のものも好ましく使用される。平均一次粒径で100〜500nmのものが好適である。
【0025】
焼結温度については、高すぎると得られる粒子の粒径が大きくなりすぎ、一方、低すぎると未反応成分が多くなって安定した粒子の製造が困難になる。
【0026】
以上のような複合粒子のトナー粒子に対する添加量は、特に制限されないが、本発明の効果、すなわち感光体に対するクリーニング性とキャリアや帯電付与部材に対する耐汚染性の向上効果を有効に得る観点から、0.5〜4重量%、好ましくは0.8〜3重量%の範囲が望ましい。なお、添加量は上記範囲の中で研磨性(クリーニング性、耐汚染性)、帯電レベルのバランスを考慮しながら適宜調整すればよい。
【0027】
本発明においては、複合粒子を後述の疎水化剤によって表面処理して用いることを妨げるものではない。
【0028】
本発明のトナーは外添剤として上記複合粒子だけでなく、流動化剤がトナー粒子に混合添加されてなっていることが好ましい。
流動化剤はトナーに流動性を付与することができる添加剤である。流動化剤としては上記複合粒子とは異なる公知の無機微粒子が使用可能であり、好ましくはシリカ、チタニア、アルミナの群から選択される少なくとも1種の無機微粒子が使用される。流動化剤の個数平均粒径は5〜40nm、好ましくは5〜30nmの範囲であることが望ましい。当該粒径が5nmより小さい場合、1成分現像におけるストレスによってトナー粒子への埋没が進みやすくなるため好ましくなく、40nmより大きい場合、トナーへの流動性付与効果が激減するため好ましくない。
【0029】
流動化剤の添加量は、トナーの流動性を容易に確保し、2成分現像でのキャリア劣化と感光体のクリーニング時でのBS発生を有効に防止する観点から、トナー粒子に対して0.3〜4重量%程度が好ましく、トナー粒子のサイズに応じて適宜調整すればよい。例えば、高画質化を目的として3〜7μmサイズの小粒径トナー粒子を用いる場合、流動化剤の添加量は0.8〜4重量%が望ましい。
【0030】
流動化剤には疎水性を付与するために、疎水化剤によって表面処理を施すことが好ましい。疎水化剤としては、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、シリコーンオイル、シリコーンワニス等が使用可能である。シランカップリング剤としては、例えばヘキサメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルクロルシラン、ジメチルジクロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチルクロルシラン、ベンジルジメチルクロルシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、イソブチルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、トリメチルメトキシシラン、ヒドロキシプロピルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、n−ブチルトリメトキシシラン、n−ヘキサデシルトリメトキシシラン、n−オクタデシルトリメトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−メタクリルオキシプロピルトリメトキシシラン、ビニルトリアセトキシシラン等が使用可能であり、シリコーンオイルとしては、例えばジメチルポリシロキサン、メチルハイドロジェンポリシロキサン、メチルフェニルポリシロキサン等が使用可能である。
【0031】
本発明においては、感光体から被記録体へのトナー像の転写性向上のため、個数平均粒径30〜100nmの無機微粒子、好ましくは当該粒径が流動化剤の粒径より10nm以上大きく、かつ100nm以下の無機微粒子を、さらにトナー粒子に混合添加してもよい。転写性向上のために添加される無機微粒子は流動化剤としての無機微粒子と同様のものが使用可能である。かかる無機微粒子の添加量はトナー粒子に対して0.2〜1.0重量%が好適であり、流動化剤の添加量との合計で4重量%以下とすることが好ましい。
【0032】
本発明の静電潜像現像用トナーにおけるトナー粒子は、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有するものである。
本発明において使用される結着樹脂としては、公知の合成樹脂及び天然樹脂ならば如何なるものでも用いることができる。具体的には、スチレン系樹脂、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、ジエン系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリアミド系樹脂、エポキシ系樹脂、シリコーン系樹脂、フェノール系樹脂、石油樹脂、ウレタン系樹脂等の合成樹脂及び天然樹脂が挙げられる。フルカラー用トナーとして用いる場合は、ポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
【0033】
また、着色剤としては、公知の顔料及び染料が使用される。例えば、カーボンブラック、アニリンブルー、カルコイルブルー、クロムイエロー、ウルトラマリンブルー、デュポンオイルレッド、キノリンイエロー、メチレンブルークロリド、銅フタロシアニン、マラカイトグリーンオキサレート、ランプブラック、ローズベンガル、C.I.ピグメント・レッド48:1、C.I.ピグメント・レッド122、C.I.ピグメント・レッド57:1、C.I.ピグメント・レッド184、C.I.ピグメント・イエロー97、C.I.ピグメント・イエロー12、C.I.ピグメント・イエロー17、C.I.ピグメント・イエロー74、C.I.ソルベント・イエロー162、C.I.ピグメント・ブルー15:1、C.I.ピグメント・イエロー180、C.I.ピグメント・ブルー15:3等を挙げることができる。また、磁性トナーとして用いる場合は、上記着色剤の一部または全部を磁性体と置き換えればよい。このような磁性体としてはマグネタイト、フェライト、鉄粉、ニッケル等が挙げられる。
【0034】
本発明のトナー粒子には、目的に応じて帯電制御剤や離型剤等の添加剤を結着樹脂中に添加して用いることができる。例えば、帯電制御剤としては、フッ素系界面活性剤、サリチル酸金属錯体、アゾ系金属化合物のような含金属染料、マレイン酸を単量体成分として含む共重合体の如き高分子酸、第4級アンモニウム塩、ニグロシン等のアジン系染料、カーボンブラック等を添加することができる。離型剤としては、特に限定される訳ではないが、炭素数8以上のパラフィン、オレフィン等が好ましく、例えば、パラフィンワックス、パラフィンラテックス、マイクロクリスタリンワックス、低分子量ポリプロピレン、低分子量ポリエチレン等が使用できる。
【0035】
本発明のトナー粒子は、公知の如何なる方法によっても製造できるが、特に混練・粉砕方式による方法が一般的である。すなわち、結着樹脂と着色剤、その他の添加剤を混練機を用いて溶融混練し、これを冷却した後、粉砕し、分級する方法が一般的に用いられる。このようにして得られたトナー粒子は体積平均粒径を3〜12μmの範囲に設定することが好ましい。これより小さいと流動性の低下やカブリの原因となりやすく、また、これより大きいと解像度が低下し、高画質の画像が得られない。近年の高画質化の要求に答えるトナー粒子としては3〜7μm、特に4〜6μmの範囲の粒径を有することが更に好ましい。
【0036】
以上のようなトナー粒子と外添剤(複合粒子)からなる本発明のトナーは、トナー粒子表面に複合粒子が付着した構成を有している。外添剤としてさらに流動化剤を用いる場合は、本発明のトナーはトナー粒子表面に流動化剤が付着し、さらにその上に複合粒子が付着した構成を有していることが好ましい。このような構成とすることによって、本発明の効果、すなわち感光体に対するクリーニング性とキャリアや帯電付与部材に対する耐汚染性(リフレッシュ性)の向上効果が有効に得られるためである。本発明においては、流動化剤が複合粒子表面に付着していたり、または流動化剤および/または複合粒子の一部がトナー粒子表面に固着していることを妨げるものではない。付着とは移動可能に付くことを意味し、固着とは固定されながら付くことを意味するものとする。
【0037】
本発明のトナーを製造するに際して、トナー粒子に外添剤(複合粒子、流動化剤等)を混合する方法は特に制限されるものではなく、公知の方法が使用可能であり、例えば、ヘンシェルミキサー等の公知の混合機を用いればよい。混合に際しては、特に外添剤として複合粒子と流動化剤とを用いる場合、トナー粒子と全外添剤とを同時に混合機に投入して混合してよいが、トナー粒子表面に流動化剤が付着し、さらにその上に複合粒子が付着した構成を有するトナーを有効に得る観点からは、2段階以上に分けて外添剤をトナー粒子に添加混合することが好ましい。このとき複合粒子はできるだけ後の段階で添加混合される。例えば、まず流動化剤をトナー粒子に添加し、混合した後、複合粒子を添加し、さらに混合することが好ましい。
【0038】
本発明のトナーは、キャリアとともに用いる2成分現像剤またはキャリアを用いない1成分現像剤の何れにも適用可能である。特に、フルカラー用トナーとして使用することが好ましく、この場合には2成分現像剤として、あるいはトナー担持体(現像ローラ)にトナー規制部材(ブレード)が圧接配置された1成分現像装置用の非磁性1成分現像剤として使用することが好ましい。
【0039】
【実施例】
以下、実施例によって本発明を具体的に説明する。
<トナー粒子の製造>
(ポリエステル樹脂の製造)
2リットルの4つ口フラスコに還流冷却器、水分離装置、窒素ガス導入管、温度計、撹拌装置を取り付け、マントルヒーター中に設置し、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、フマル酸およびテレフタル酸を、モル比が9:2:5:4になるように重合開始剤(ジブチル錫オキシド)とともに仕込み、フラスコ内に窒素を導入しながら加熱・撹拌して反応させて、数平均分子量Mnが4500、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが3.0、ガラス転移点が59.5℃、軟化点が97.6℃の低分子量体ポリエステル樹脂を得た。
【0040】
また、ポリオキシプロピレン(2,2)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、ポリオキシエチレン(2,0)−2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)プロパン、テレフタル酸およびトリメリット酸を、モル比が7:3:7:2とすること以外は同様の方法で、数平均分子量Mnが5400、重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnとの比Mw/Mnが14.7、ガラス転移点が66℃、軟化点が119.9℃の高分子量体ポリエステル樹脂を得た。
得られた低分子量体ポリエステル樹脂と高分子量体ポリエステル樹脂とを8:2(重量比)の割合で混合したものを結着樹脂として用いるポリエステル樹脂とした。
【0041】
(顔料マスターバッチ)
・上記ポリエステル樹脂 70重量部
・マゼンタ顔料(C.I.ピグメント・レッド184) 30重量部
上記組成よりなる混合物を加圧ニーダーに仕込み混練した。得られた混練物を冷却後フェザーミルにより粉砕し顔料マスターバッチを得た。
【0042】
(トナー粒子1)
・上記ポリエステル樹脂 93重量部
・上記顔料マスターバッチ 10重量部
・ポリプロピレンワックス(TS-200、三洋化成工業社製) 2重量部
上記組成よりなる材料をヘンシェルミキサーで混合した後、混合物をベント二軸混練装置で混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに分級することにより体積平均粒径5.5μmのトナー粒子を得た。
【0043】
(トナー粒子2)
・上記ポリエステル樹脂 93重量部
・上記顔料マスターバッチ 10重量部
上記組成よりなる材料をヘンシェルミキサーで混合した後、混合物をベント二軸混練装置で混練した。得られた混練物を冷却した後、フェザーミルで粗粉砕、ジェットミルで微粉砕し、さらに分級することにより体積平均粒径5.5μmのトナー粒子を得た。
【0044】
<キャリアの製造>
(キャリア1)
撹拌器、コンデンサー、温度計、窒素導入管、滴下装置を備えた容量500mlのフラスコにメチルエチルケトンを100重量部仕込んだ。窒素雰囲気下80℃でメチルメタクリレート36.7重量部、2−ヒドロキシエチルメタクリレート5.1重量部、3−メタクリロキシプロピルトリス(トリメチルシロキシ)シラン58.2重量部および1,1'-アゾビス(シクロヘキサン−1−カルボニトリル)1重量部を、メチルエチルケトン100重量部に溶解させて得られた溶液を2時間にわたり反応器中に滴下し5時間熟成させた。
得られた樹脂に対して、架橋剤としてイソホロンジイソシアネート/トリメチロールプロパンアダクト(IPDI/TMP系:NCO%=6.1%)をOH/NCOモル比率が1/1となるように調整した後、メチルエチルケトンで希釈して固形比3重量%であるコート樹脂溶液を調製した。
【0045】
コア材として焼成フェライト粉F-300(体積平均粒径:50μm、パウダーテック社製)を用い、上記コート樹脂溶液をコア材に対する被覆樹脂量が1.5重量%になるようにスピラコーター(岡田精工社製)により塗布・乾燥した。
得られたキャリアを熱風循環式オーブン中にて160℃で1時間放置して焼成した。冷却後フェライト粉バルクを目開き106μmと75μmのスクリーンメッシュを取り付けたフルイ振とう器を用いて解砕し、樹脂被覆キャリア1を得た。
【0046】
<複合粒子等の製造>
(複合粒子A:炭酸ストロンチウム1%品)
硫酸法によって得られたメタチタン酸スラリー(TiO2粒子の平均一次粒径20nm)に、TiO2に対するモル比が1.01倍となるように炭酸ストロンチウム(平均一次粒径100nm)を添加し、水系湿式中でボールミルを用いて十分に磨砕混合した後、水洗し、110℃で1日乾燥後、900℃で焼結させ、ジェットミルで粉砕したところ、個数平均粒径300nmのチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子Aを得た。
得られた複合粒子AをX線回折によって定性分析したところ、チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムのピークが検出され、塩酸溶出による炭酸ストロンチウム減量を測定したところ、複合粒子中0.6重量%の炭酸ストロンチウムの含有が認められた。
【0047】
(複合粒子B:炭酸ストロンチウム3%品)
TiO2に対するモル比が1.05倍となるように炭酸ストロンチウムを添加した以外は、上記複合粒子Aの製造と同様にして複合粒子Bを製造した。炭酸ストロンチウムの含有量は複合粒子中、2.6重量%であった。
【0048】
(複合粒子C1:炭酸ストロンチウム6%品)
TiO2に対するモル比が1.08倍となるように炭酸ストロンチウムを添加した以外は、上記複合粒子Aの製造と同様にして複合粒子C1を製造した。炭酸ストロンチウムの含有量は複合粒子中、5.4重量%であった。
【0049】
(複合粒子C2:炭酸ストロンチウム6%品)
平均一次粒径40nmのアナターゼ型酸化チタンに、TiO2に対するモル比が1.08倍となるように炭酸ストロンチウム(平均一次粒径100nm)を添加し、水系湿式中でボールミルを用いて十分に磨砕混合した後、水洗し、110℃で1日乾燥後、1000℃で焼結させ、ジェットミルで粉砕したところ、個数平均粒径700nmのチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子C2を得た。
得られた複合C2をX線回折によって定性分析したところ、チタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムのピークが検出され、塩酸溶出による炭酸ストロンチウム減量を測定したところ、複合粒子中5.8重量%の炭酸ストロンチウムの含有が認められた。
【0050】
(複合粒子D:炭酸ストロンチウム10%品)
TiO2に対するモル比が1.14倍となるように炭酸ストロンチウムを添加した以外は、上記複合粒子Aの製造と同様にして複合粒子Dを製造した。炭酸ストロンチウムの含有量は複合粒子中、8.9重量%であった。
【0051】
(複合粒子E:炭酸ストロンチウム15%品)
TiO2に対するモル比が1.22倍となるように炭酸ストロンチウムを添加した以外は、上記複合粒子Aの製造と同様にして複合粒子Eを製造した。炭酸ストロンチウムの含有量は複合粒子中、13.2重量%であった。
【0052】
(複合粒子F:炭酸ストロンチウム25%品)
TiO2に対するモル比が1.41倍となるように炭酸ストロンチウムを添加した以外は、上記複合粒子Aの製造と同様にして複合粒子Fを製造した。炭酸ストロンチウムの含有量は複合粒子中、24.2重量%であった。
【0053】
(チタン酸ストロンチウム粒子1:炭酸ストロンチウム0%品)
上記複合粒子Aを塩酸中で撹拌し、残存炭酸ストロンチウムを全て溶出させ、水洗浄を行い、乾燥後、ジェットミルで粉砕し、個数平均粒径300nmのチタン酸ストロンチウム粒子1を得た。この粒子をX線回折装置で分析したところ、炭酸ストロンチウムの検出が認められず、完全なチタン酸ストロンチウム粒子であることを確認した。
【0054】
(チタン酸ストロンチウム粒子2:炭酸ストロンチウム0%品)
平均一次粒径40nmのアナターゼ型酸化チタンに、TiO2に対するモル比を1.00倍となるように炭酸ストロンチウムを添加し、水系湿式中でボールミルを用いて十分に磨砕混合した後、水洗する。得られたケーキを110℃で1日乾燥後、1100℃で焼成・焼結させ、更にジェットミルで粉砕し、個数平均粒径1000nmのチタン酸ストロンチウム粒子2を得た。得られた粒子をX線回折によって定性分析したところ、炭酸ストロンチウムのピークは検出されず、純粋なチタン酸ストロンチウムであることが確認できた。
【0055】
<流動化剤>
本発明の実施例においては、下記の流動化剤を用いた。
・疎水性シリカ:H2000(クラリアントジャパン社製);1次粒子径12nm
・疎水性チタニア:STT-30A(チタン工業社製);1次粒子径30nm
・疎水性アルミナ:アルミニウムオキサイドC(日本アエロジル社製);1次粒子径13nmに対してHMDS(ヘキサメチルジシラザン)で疎水化表面処理を施したもの
これらの流動化剤はそれぞれ表2中、単に「シリカ」、「チタニア」、「アルミナ」として示す。
【0056】
実施例1〜10および比較例1〜4
<トナーの製造>
表2に示す組成で複合粒子、流動化剤等をトナー粒子1および2に外添剤として添加し、下記の製造条件でマゼンタトナーを製造した。
・製造装置:ヘンシェルミキサーFM10B
・製造条件:トナー粒子1kgのバッチに対し、流動化剤を添加し、羽根回転数3640rpmの条件で3分間混合した後、複合粒子を添加し2分間混合し、その後円形振動篩で篩った。
なお、下記の1成分現像システムでの評価ではトナー粒子1を用いて得られたマゼンタトナーを、2成分現像システムでの評価ではトナー粒子2を用いて得られたマゼンタトナーをそれぞれ使用した。
【0057】
<1成分現像システムでの評価>
(初期HHカブリ)
各実施例・比較例のトナーを1成分現像剤としてカラーレーザープリンタLP-3000C(エプソン社製)のマゼンタ現像器にセットし、HH環境下(30℃/80%)で6時間放置後、マゼンタ単色の文字画像をプリントし、画像上のカブリを以下の基準に基づいて目視で評価した。
○:カブリが全く認められない;
△:カブリがわずかに認められるが、実用上許容レベルである;
×:カブリがひどく、実用に耐えない。
【0058】
(固着)
各実施例・比較例のトナーを1成分現像剤としてカラーレーザープリンタLP-3000C(エプソン社製)のマゼンタ現像器にセットし、画像面積率6%のマゼンタ単色の文字画像を2000枚プリント後の画像と現像器スリーブローラを観察し、規制ブレードに固着したトナーによって発生する画像スジ(固着)を以下の基準に基づいて評価した。
○:画像上に画像スジが全く認められず、現像器のスリーブローラ上にも固着スジは全く認められない;
△:画像には現れないが、現像器のスリーブローラ上にはわずかに固着スジが認められる;
×:固着による太い画像スジが発生し、実用に耐えない。
【0059】
(耐久後カブリ)
各実施例・比較例のトナーを1成分現像剤としてカラーレーザープリンタLP-3000C(エプソン社製)のマゼンタ現像器にセットし、画像面積率6%のマゼンタ単色の文字画像をNN環境(20℃/50%)下で2000枚プリントした後、画像のカブリを以下の基準に基づいて評価した。
○:カブリが全く認められない;
△:カブリがわずかに認められるが、実用上許容レベルである;
×:カブリがひどく、実用に耐えない。
【0060】
(BS)
各実施例・比較例のトナーを1成分現像剤としてカラーレーザープリンタLP-3000C(エプソン社製)のマゼンタ現像器にセットし、画像面積率6%のマゼンタ単色の文字画像をNN環境(20℃/50%)下、2000枚間欠モードでプリント後、感光体に発生するBSを観察した。
○:全くBSが発生しなかった;
△:感光体上にわずかにBSが認められるが、画像上は問題ないレベル;
×:BSが多数発生し、実用に耐えない。
【0061】
(感光体傷)
1成分現像剤を用いた耐久後カブリの評価後の有機感光体表面を目視評価し、感光体表面に傷の無いものを○、感光体表面が薄く曇ったように見えるものを△、感光体表面に引っ掻き傷が見られるものを×として評価した。
【0062】
<2成分現像システムでの評価>
(HHカブリ)
各実施例・比較例のトナーをT/C比が6%となるようキャリア1と混合撹拌し、スタータを作成した。そのスタータをフルカラー複写機CF-910(ミノルタ社製)のマゼンタ現像器にセットし、HH環境下で6時間放置後、文字画像をマゼンタ単色で複写し、得られた画像のカブリを以下の基準に基づいて評価した。
○:カブリが全く認められない;
△:カブリがわずかに認められるが、実用上許容レベルである;
×:カブリがひどく、実用に耐えない。
【0063】
(耐久後カブリ)
各実施例・比較例のトナーをT/C比が6%となるようキャリア1と混合撹拌し、スタータを作成した。そのスタータをフルカラー複写機CF-910(ミノルタ社製)のマゼンタ現像器にセットし、画像面積率15%の原稿をNN環境(20℃/50%)下で1万枚マゼンタ単色で複写した後の画像について、カブリを以下の基準に基づいて評価した。
○:カブリが全く認められない;
△:カブリがわずかに認められるが、実用上許容レベルである;
×:カブリがひどく、実用に耐えない。
【0064】
(画質キメ)
各実施例・比較例のトナーをT/C比が6%となるようキャリア1と混合撹拌し、スタータを作成した。そのスタータをフルカラー複写機CF-910(ミノルタ社製)のマゼンタ現像器にセットし、写真画像をマゼンタ単色で複写し、画像のキメを以下の基準に基づいて評価した。
○:ザラツキ感がなく、均一できめ細かい画像である;
△:わずかにザラツキ感が認められるが、実用上許容レベルである;
×:ざらついた画像できめ細かさがなく、実用に耐えない。
【0065】
(BS)
各実施例・比較例のトナーをT/C比が6%となるようキャリア1と混合撹拌し、スタータを作成した。そのスタータをフルカラー複写機CF-910(ミノルタ社製)のマゼンタ現像器にセットし、画像面積率6%の文字画像をNN環境下、1万枚間欠モードでマセンタ単色で複写し、感光体に発生するBSを観察した。
○:全くBSが発生しなかった;
△:感光体上にわずかにBSが認められるが、画像上は問題ないレベル;
×:BSが多数発生し、実用に耐えない。
【0066】
(感光体傷)
2成分現像剤を用いた耐久後カブリの評価後の有機感光体表面を目視評価し、感光体表面に傷の無いものを○、感光体表面が薄く曇ったように見えるものを△、感光体表面に引っ掻き傷が見られるものを×として評価した。
【0067】
【表2】
【0068】
・樹脂のガラス転移点(Tg)の測定法
示差走査熱量計(DSC-200:セイコー電子社製)を用いて、リファレンスをアルミナとし、10mgの試料を昇温速度10℃/minの条件で20〜120℃の間で測定し、メイン吸熱ピークのショルダー値をガラス転移点とした。
【0069】
・樹脂の軟化点(Tm)の測定法
フローテスター(CFT-500:島津製作所製)を用い、ダイスの細孔(径1mm、長さ1mm)、加圧20kg/cm2、昇温速度6℃/minの条件下で1cm2の試料を溶融流出させたときの流出開始点から流出終了点の高さの1/2に相当する温度を軟化点とした。
・トナー粒子の粒径はコールターマルチサイザー2を用いて測定した。
【0070】
【発明の効果】
本発明のトナーは研磨性が顕著に改善されたチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子を含むため、感光体に対するクリーニング性およびキャリアや帯電付与部材に対する耐汚染性(リフレッシュ性)が顕著に改善される。このため、間欠モードでのBSの発生を有効に防止でき、長期にわたってBSやカブリや画像スジのないキメの細かな良好な画像を提供できる。
Claims (6)
- 着色剤およびバインダー樹脂を含有してなるトナー粒子に少なくとも1種の外添剤を混合添加してなる静電潜像現像用トナーにおいて、外添剤がチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの複合粒子であり、この複合粒子におけるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの重量比率が98:2〜80:20の範囲であり、この複合粒子の個数平均粒径が80〜800nmであることを特徴とする静電潜像現像用トナー。
- 前記複合粒子におけるチタン酸ストロンチウムと炭酸ストロンチウムの重量比率が95:5〜85:15の範囲であることを特徴とする請求項1記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記複合粒子の個数平均粒径が100〜750nmであることを特徴とする請求項1または2記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記複合粒子とは異なる無機微粒子を疎水化剤で表面処理した疎水性無機微粒子が前記外添剤としてトナー粒子にさらに混合添加されてなることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記無機微粒子がシリカ、チタニアおよびアルミナからなる群から選択される少なくとも1種の無機微粒子であることを特徴とする請求項4記載の静電潜像現像用トナー。
- 前記トナー粒子の体積平均粒径が3〜7μmであることを特徴とする請求項1〜5何れかに記載の静電潜像現像用トナー。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203444A JP3800044B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 静電潜像現像用トナー |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001203444A JP3800044B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 静電潜像現像用トナー |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003015349A JP2003015349A (ja) | 2003-01-17 |
JP3800044B2 true JP3800044B2 (ja) | 2006-07-19 |
Family
ID=19040080
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001203444A Expired - Fee Related JP3800044B2 (ja) | 2001-07-04 | 2001-07-04 | 静電潜像現像用トナー |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3800044B2 (ja) |
Families Citing this family (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4702950B2 (ja) | 2005-03-28 | 2011-06-15 | キヤノン株式会社 | 電子写真感光体、プロセスカートリッジおよび電子写真装置、ならびに、電子写真感光体の製造方法 |
WO2007078002A1 (ja) | 2006-01-06 | 2007-07-12 | Canon Kabushiki Kaisha | 現像剤及び画像形成方法 |
JP2010254533A (ja) * | 2009-04-28 | 2010-11-11 | Nippon Chem Ind Co Ltd | 炭酸ストロンチウム粒子粉末の製造方法 |
JP5875275B2 (ja) * | 2011-07-25 | 2016-03-02 | キヤノン株式会社 | トナー |
-
2001
- 2001-07-04 JP JP2001203444A patent/JP3800044B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2003015349A (ja) | 2003-01-17 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4054494B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP3047900B1 (ja) | 静電潜像現像用トナ― | |
JP3652161B2 (ja) | トナー | |
JP2011186005A (ja) | 静電荷像現像用現像剤用キャリア、静電荷像現像用現像剤、トナーカートリッジ、プロセスカートリッジ、及び画像形成装置 | |
JP4000209B2 (ja) | 静電潜像現像剤用トナー、静電潜像現像剤用トナーの製造方法、静電潜像現像剤、および画像形成方法 | |
JP2008165056A (ja) | キャリアおよび二成分現像剤 | |
JP2007248614A (ja) | 電子写真用キャリア及び静電潜像現像用現像剤 | |
JP4428839B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー及び画像形成方法 | |
JP2010019881A (ja) | トナー | |
JP3800044B2 (ja) | 静電潜像現像用トナー | |
JP4065675B2 (ja) | 電子写真用現像剤及び画像形成方法と装置 | |
JP4310146B2 (ja) | トナー | |
JP3030603B2 (ja) | 静電荷像現像用トナー | |
JP4289964B2 (ja) | トナー | |
JP4528282B2 (ja) | 電子写真用トナーおよび電子写真用トナーの製造方法 | |
US6132920A (en) | Toner for developing electrostatic latent image | |
JP3772631B2 (ja) | 現像剤およびその製造方法 | |
JP4474054B2 (ja) | 画像形成装置 | |
JP2001075309A (ja) | 非磁性1成分系ブラックトナー | |
JP3937882B2 (ja) | トナー | |
JPH05303235A (ja) | 現像剤の製造方法 | |
JP2006259026A (ja) | 画像形成方法及び補給用現像剤 | |
JP7349889B2 (ja) | トナー用外添剤、トナーおよび画像形成装置 | |
JP2007058035A (ja) | 電子写真用トナー | |
JP2007114292A (ja) | トナー用外添剤、電子写真用トナーおよび電子写真用現像剤 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A711 | Notification of change in applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A712 Effective date: 20040426 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821 Effective date: 20040609 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20040609 |
|
RD02 | Notification of acceptance of power of attorney |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422 Effective date: 20040609 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20060110 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20060404 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20060417 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 3800044 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100512 Year of fee payment: 4 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110512 Year of fee payment: 5 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120512 Year of fee payment: 6 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512 Year of fee payment: 7 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130512 Year of fee payment: 7 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R360 | Written notification for declining of transfer of rights |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R360 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |