JP2008208978A - 発進装置の油路構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】 ピストンの動きで作動するクラッチ部と、該クラッチ部が作動して係合する際の衝撃トルク及び係合状態でのエンジンのトルク変動を吸収するダンパを備えた発進装置の上記ピストン、クラッチ部、ダンパを収容している外殻内へ潤滑油を供給する油路構造の提供。
【解決手段】 外殻中心から後方へ延びるスリーブ10にはパイプ24を圧入し、該スリーブ10とパイプ24の間に形成される隙間、及び出力軸20とパイプ24間に形成される隙間を利用して、外殻内へ潤滑油を流入する流入油路25と外殻4から流出する流出油路26を設けている。
【選択図】 図2

Description

本発明は、車輌のエンジンと自動変速機の間に介在される発進装置であり、該発進装置へ供給される潤滑油及び作動油の油路構造に関するものである。ここで、発進装置とはフルードカップリングと発進クラッチを対象とする。
一般に、車輌の発進装置として、トルクコンバータ及びフルードカップリング等の流体伝動装置が用いられている。該流体伝動装置は車輌が停止状態にあっても駆動源の回転を継続する内燃エンジンなどにあっては、該流体伝動装置の流体の滑りにより、自動変速機入力軸とエンジン出力軸との間の相対回転を許容し、駆動源の回転を維持している。そして、車輌の発進時にあっては、流体伝動装置の流体の滑りにより滑らかに発進してエンジン動力を自動変速機入力軸に伝達することが出来る。
トルクコンバータなどの流体伝動装置は、上記相対回転及び滑りによる発進を自動的に行って良好な発進機能を有するが、逆に構造が複雑である為に大掛かりな装置に成ってしまい、車輌のコンパクト化及び軽量化の障害と成る場合もある。又、流体を介して動力伝達する為、動力の損失が発生し、それを防ぐためにロックアップクラッチが設けられているが、全体構造は複雑である。しかも、ロックアップクラッチを備えたからといって上記流体による動力損失がなくなる訳ではない。
近年、自動変速機の多段化、さらには無段変速装置(CVT)の出現に伴って、トルクコンバータなどによるトルク比の増大及び変速時の流体による衝撃緩和作用への要求が小さくなり、又上記自動変速機のコンパクト化の要求に基づき、流体を用いない発進クラッチが提案されている。
図10は従来のトルクコンバータを表している。同図の(イ)はポンプインペラ、(ロ)はタービンランナ、(ハ)はステータ、そして(ニ)はピストンをそれぞれ示し、これらはトルクコンバータ外殻(ホ)内に収容されている。そこでエンジンからの動力を得てフロントカバー(ヘ)が回転し、該フロントカバー(ヘ)と一体となっているポンプインペラ(イ)が回転し、その結果、作動流体を媒介としてタービンランナ(ロ)が回る。
そしてタービンランナ(ロ)のタービンハブ(ト)には出力軸(チ)が嵌って、タービンランナ(ト)の回転をトランスミッション(図示なし)へ伝達することが出来る。トルクコンバータは一種の流体クラッチである為、ポンプインペラ(イ)の回転速度が低い場合には、タービンランナ(ロ)の回転を停止することが出来(車を停止することが出来)、しかしポンプインペラ(イ)の回転速度が高くなるにしたがってタービンランナ(ロ)は回り始め、さらに高速になるに従ってタービンランナ(ロ)の速度はポンプインペラ(イ)の回転速度に近づく。しかし作動流体を媒介としているトルクコンバータでは、タービンランナ(ロ)の回転速度はポンプインペラ(イ)と同一速度にはなり得ない。
そこで、同図にも示しているようにトルクコンバータ外殻(ホ)内には上記ピストン(ニ)が設けられていて、タービンランナ(ロ)の回転速度が所定の領域を越えた場合には、該ピストン(ニ)が軸方向(右方向)に移動してクラッチ(リ)が作動する。ピストン(ニ)はフロントカバー(ヘ)と共に回転しており、該ピストン(ニ)が移動してクラッチ(リ)を作動するならば、ロックアップダンパ(ヌ)を介して出力軸(チ)へ動力を伝えることが出来る。
このロックアップダンパ(ヌ)はダンパスプリング(ル)、(ル)・・を備え、ピストン(ニ)が移動してクラッチ(リ)が作動することで、タービンランナ(ロ)の回転速度の立ち上がりに伴う衝撃トルクを緩和することが出来る。そして、このピストン(ニ)はクラッチ(リ)及びロックアップダンパ(ヌ)を介してタービンランナ(ロ)と連結し、タービンランナ(ロ)はピストン(ニ)によって回されることになり、エンジンからの動力をトランスミッションへ、流体を介することによるロスを伴うことなくほぼ100%の高効率で伝達することが出来る。
ところで、上記ピストン(ニ)を移動する為に、出力軸(チ)の中心軸に沿って設けた油路(オ)を作動油が流れ、連通穴(ワ)から油圧室(カ)へ供給されることで該ピストン(ニ)が右方向へ移動する。又、トルクコンバータにはピストン(ニ)を移動させる為の作動油の他に、トルクコンバータ外殻(ホ)の内部には作動油が満たされており、ポンプインペラ(イ)の回転を作動油を介してタービンランナ(ロ)へ伝えている。
この作動油はトルクコンバータ外殻(ホ)へ流入して循環し、出口から流出するように油路が構成されている。オイルポンプ(ヨ)から延びて黒塗り部分として表しているステータシャフト(タ)がスリーブ(レ)に嵌り、出力軸(チ)とステータシャフト(タ)の隙間が流入油路(ソ)を形成し、又ステータシャフト(タ)とスリーブ(レ)の隙間は流出油路(ツ)を形成している。
ここで、上記スリーブ(レ)はトルクコンバータ外殻(ホ)に溶接されて後方へ延び、トルクコンバータを支持すると共に上記オイルポンプ(ヨ)を駆動している。オイルポンプ(ヨ)から送り出される作動油は上記流入油路(ソ)を流れて入口(ネ)からトルクコンバータ外殻(ホ)へ供給され、そして内部を循環した作動油は出口(ナ)から排出されて流出油路(ツ)を流れてオイルポンプ(ヨ)へ戻る。
そして、ステータシャフト(タ)に圧入されたブッシュ(ラ)にて出力軸(チ)を支持している為に、この部分には該ブッシュ(ラ)を避けるように外周側に油路が設けられている。すなわち、トルクコンバータ内に油路を形成するスペースが必要となる。
ところで、トルクコンバータを小型化して軽量化し、イナーシャを低減することで、動力性能を向上させ、低燃費を図る必要がある。その為には軸周辺に形成している油路スペースを小さくしたい。又、従来のトルクコンバータでは同図に示すようにステータシャフト(タ)がトルクコンバータの内部まで延びており、このステータシャフト(タ)を利用して油路が形成されている。その為に、トルクコンバータの油路の為に該ステータシャフト(タ)も変更しなくてはならなくなる。又、ステータシャフト(タ)を構成するオイルポンプ(ヨ)の構造変更が強いられる。
このような問題はトルクコンバータだけでなく、発進クラッチの場合にも発生する。
このように、従来の発進装置には上記のごとき問題がある。本発明が解決しようとする課題はこの問題点であって、中心軸周辺部に形成される油路スペースを小さくして発進装置の小型化、軽量化、イナーシャ低減、動力性能向上、及び低燃費を図ることが出来る油路構造を提供する。
本発明が対象とする発進装置としてはフルードカップリングと発進クラッチであり、その基本構造は従来と共通している。トルクコンバータの場合には、前記図10に示しているようにポンプインペラ、タービンランナ、ステータ、ロックアップダンパ、及びピストンを有している。又、発進クラッチの場合にはクラッチとダンパ、及びピストンを備えている。
本発明ではステータシャフトを発進装置内部まで延ばすことなく、該発進装置とは切り離して構成し、スリーブ内にはステータシャフトの代わりにパイプを圧入している。そして、圧入したパイプを利用して油路を形成している。該油路はスリーブとパイプの間、及び出力軸とパイプの間であって、周方向に複数の隙間を設けて流入油路と流出油路が設けられる。一方、スリーブではなく出力軸にパイプを圧入することで間に隙間を形成し、これら隙間を利用して油路とすることも出来る。
本発明に係る発進装置の油路構造は、ステータシャフトが装置内部へ延びておらず切り離した構造であり、その為にステータシャフトの形状に左右されることなく発進装置を構成できる。又、オイルポンプの構造を共通化することが出来る。そして、軸周辺部に形成される油路によって、外径側を拡大することはなく、発進装置の小型化及び軽量化が図られ、ひいては動力性能の向上及び低燃費を実現できる。
一方、従来の油路構造では、流入油路と流出油路とが半径方向に分離されるが、本発明では同じ半径上で周方向に分離して複数の油路が形成されることから、流入油路と流出油路を入れ替えることが可能と成る。
図1は本発明に係る油路構造を備えた発進クラッチを表している実施例で、その断面を示している。同図の1はクラッチ部、2はダンパ、3はピストン、4は外殻を夫々表している。エンジンのクランク軸5の先端には連結板6が取着され、発進クラッチの外殻4のフロント部7に溶接された連結板8が上記連結板6と繋がっている。従って、外殻4はクランク軸5と共に回転することが出来る。ここで、発進クラッチはフロント部7の中心にセンターピース9が設けられてクランク軸5の先端穴に嵌り、後方へ延びるスリーブ10は軸受けにて支持されている。
外殻4の内部には上記クラッチ部1、ダンパ2、及びピストン3が内蔵され、しかも潤滑油が満たされた油室と成っている。潤滑油はオイルポンプ14から送り出されてスリーブ10に沿って流れ、上記ダンパ2が取付けられているハブ11に設けた入口穴12から供給されて矢印に沿って流れ、クラッチ部1を冷却して摩擦熱で焼き付くことを防止することが出来る。そして、外殻内を循環した潤滑油は出口穴13から流出してスリーブ10に沿って流れ、オイルポンプ14へ戻る。
ところで、クラッチ部1は複数枚のプレート15,15・・と複数枚のディスク16,16・・から成り、プレート15,15・・とディスク16,16・・は交互に配列している。プレート15はリング状の円盤であり、外周にはスプライン歯形が形成され、外殻4の内周側に形成したスプライン軸穴に係合して取付けられている。従って、プレート15は外殻4と共に回転することが出来る。
一方のディスク16はリング状の円盤であり、内径穴はスプライン歯形を形成しており、ダンパ2と連結しているホルダー19の外周に設けたスプライン軸に嵌っている。そして、ディスク外径はプレート15より小さく、内径もプレート15より小さく成っていて、該ディスク16の外周部はプレート15の内周部と当接し合うことが出来る。そして、プレート15の表面には摩擦材が設けられており、ディスク16と接することで大きな摩擦力を発生する。
ところで、上記センターピース9を設けているヘッド17にはピストン3が取付けられ、該ピストン3は油圧室18へ作動油をポンプで供給することで右側へ移動してプレート15を押圧する。その結果、各プレート15,15・・及びディスク16,16・・は互いに係合して摩擦力を発生し、フロント部7からの動力を得てプレート15,15・・の回転トルクをディスク16,16・・へ伝達し、その結果、ディスク16,16・・が噛み合っているホルダー19を回転し、ダンパ2へと伝達される。そして、ダンパ2からハブ11の軸穴に嵌っている出力軸20を回転することが出来る。ピストン3が移動してクラッチ部1が作動する際に発生する衝撃トルクは該ダンパ2にて吸収される。
上記油圧室18へは、ハブ11の軸穴に嵌った出力軸20の中心穴21を作動油が流れ、ヘッド17に形成した連通穴22から流入する。ピストン3はヘッド17の外周に沿って移動し、作動油が漏れないようにヘッド17との間、外殻4との間にはOリングが介在している。又、油圧室18へ作動油を供給しない時にはクラッチ1が働かないように戻しバネ23,23・・を取付けて、ピストン3をバネ力で押し戻すことが出来る構造としている。
クラッチ1が働いていない時には、プレート15,15・・はディスク16,16・・と係合状態にない為、プレート15,15・・の回転はディスク16,16・・へ伝達されない。しかし、ピストン3が移動してクラッチ1が働くならば、プレート15,15・・がディスク15,16・・と係合して該ディスク16,16・・は回転し、同時にホルダー19及びハブ11が回転する。そして、入力側となるホルダー19とハブ11との間にはダンパ2が介在していることで、クラッチ部1が働く際の衝撃トルクは該ダンパ2によって吸収される。
本発明では上記ダンパ2の具体的な構造は限定しないことにするが、車のアクセルを踏むならば出力軸20の中心穴21から作動油が流れてピストン3が移動し、その結果、クラッチ部1が働くように制御している。そして、クラッチ部1が働いて発生する衝撃トルクは上記ダンパ2にて吸収され、滑らかなトルクとして伝達される。
一方、発進クラッチ外殻4の内部にはピストン3を動かす作動油の他に、クラッチ部1を冷却する潤滑油がハブ11に形成した入口穴12から流入し、外殻4内を循環して出口穴13から流出する。この潤滑油はスリーブ10の回転にて駆動するオイルポンプ14から送り出されて流入油路を流れて入口穴12から外殻4内へ流入し、そして出口穴13から流れ出た潤滑油は流出油路を流れてオイルポンプ14へ戻る。
本発明では上記外殻4の中心から後方へ延びるスリーブ10にパイプ24を圧入し、該スリーブ10とパイプ24との間、及びパイプ24と出力軸20の間に流入油路と流出油路を軸方向に形成している。図2はオイルポンプ14を駆動するスリーブ10にパイプ24を圧入した場合の断面拡大図を斜線にて表している。同図において25が流入油路、26が流出油路を表している。流入油路25はオイルポンプ14からパイプ24に沿って形成され、矢印方向へ流れる潤滑油は入口穴12から外殻4内へ入り、流出油路26は外殻4の出口穴13からパイプ24に沿って形成され、矢印方向に流れる潤滑油はオイルポンプ14へ戻される。
そして、パイプ24にはブッシュ27が圧入され、このブッシュ27にて出力軸20が支持されるが、出力軸20とパイプ24との間に流入油路25を設けているが、ブッシュ27の箇所ではパイプ24とスリーブ10との間に迂回して流入油路25を形成している。流出油路26はスリーブ10とパイプ24の間に形成している。このように、パイプ24の外周面の一部を切欠いて、これをスリーブ10に圧入することで上記流入油路25と流出油路26が簡単に形成される。そして、前記図10に示した従来のトルクコンバータのようにステータシャフト(タ)が発進クラッチまで延びておらず、その為にステータシャフト形状に左右されることなく該発進クラッチを構成できる。
同図の潤滑油の油路構造では、ハブ11に入口穴12を設けて潤滑油をクラッチ部1に向けて流入している。これとは逆に入口穴と出口穴の位置を入れ替えることも可能である。従来のようにトランスミッション側から延びるステータシャフト(タ)がスリーブ(レ)に嵌る構造では流入油路(ソ)と流出油路(ツ)を交替することは出来ない。
図3は発進クラッチを示す他の実施例であり、入口穴12と出口穴13の位置を入れ替えた場合である。発進クラッチとしてのクラッチ部1、ダンパ2、及びピストン3の配置構造は前記図1の場合と同じである。そして、図4はスリーブ10にパイプ24を圧入した場合の断面拡大図を斜線にて表している。同図において25が流入油路、26が流出油路を表している。
流入油路25はオイルポンプ14からパイプ24に沿って、出力軸20とパイプ24との隙間及びスリーブ10とパイプ24との隙間に形成され、矢印方向へ流れる潤滑油は入口穴12から外殻4内へ入り、流出油路26は外殻4の出口穴13からパイプ24に沿って、出力軸20とパイプ24との隙間及びスリーブ10とパイプ24との隙間に形成され、矢印方向に流れる潤滑油はオイルポンプ14へ戻される。この流入油路25及び流出油路26も、パイプ24の外周一部を切欠いてスリーブ10に圧入することで形成されている。
図5は発進クラッチを示す他の実施例であり、発進クラッチとしてのクラッチ部1、ダンパ2、及びピストン3の配置構造は前記図1の場合と同じである。そして、図6は出力軸20にパイプ24を圧入した場合の断面拡大図を斜線にて表している。同図において25が流入油路、26が流出油路を表しているが、出力軸20の外周一部を切欠いて油路を形成している。
流入油路25は出力軸20の外周一部を切欠くことでパイプ24との間に形成され、矢印方向へ流れる潤滑油は入口穴12から外殻4内へ入り、流出油路26は外殻4の出口穴13からパイプ24に沿ってスリーブ10との隙間に形成され、矢印方向に流れる潤滑油はオイルポンプ14へ戻される。この実施例では、スリーブ10とパイプ24の間にブッシュ27が嵌り、その為に流出油路26は該ブッシュ27の箇所を迂回し、出力軸20の外周一部を切欠いて形成している。この場合、パイプ24は出力軸20に圧入されて出力軸20と共に回転する。
図7は発進クラッチを示す他の実施例であり、一種のフルードカップリングである。油路構造を構成する流入油路25と流出油路26は前記図1に示した発進クラッチの場合と同じである。このように外殻4にポンプインペラ28を設け、ポンプインペラ28と対向した位置にタービンランナ29を備えている。従って、外殻4と共にポンプインペラ28が回転し、この回転によって作動油を介してタービンランナ29が回転する。
タービンランナ29はピン30にてダンパ2と連結し、このダンパ2にはクラッチ部1のディスク16,16・・を取付けているホルダー19も連結している。そこで、ピストン3が移動してクラッチ部1が働くことでディスク16,16・・は回転し、回転トルクをダンパ2を介して出力軸20へ伝達するが、タービンランナ29がポンプインペラ28にて回される為に、クラッチ部1が作動する際の衝撃は緩和される。又、クラッチ部1が働いている状態でのエンジンのトルク変動をダンパ2と共にタービンランナ29が吸収する。
図8は発進クラッチを示す他の実施例であり、ダンパ2はフロント側に、ピストン3は後方に取付けられている構造となっている。ピストン3の移動にてクラッチ部1が働いてダンパ2を介して回転トルクを出力軸20へ伝達することが出来、各部の配置が異なるだけで基本的な構造は共通している。
スリーブ10にはパイプ24が圧入され、そしてパイプ24の内周に圧入したブッシュ27は出力軸20を支持している。圧入したパイプ24と出力軸20との隙間は流入油路31としてピストン3の油圧室18へ送られ、該ピストン3を移動させる。ピストン3が左側へ移動することでクラッチ部1のプレート15,15・・を押圧してクラッチ部1が作動する。
一方、発進クラッチの外殻4へ供給される潤滑油は、その流入油路25がスリーブ10とパイプ24との隙間に設けられ、この流入油路25を流れた潤滑油が入口穴12から流入する。そして、外殻4内を循環した潤滑油は出口穴13から流出し、出力軸20の中心に沿って設けた流出油路26を流れてオイルポンプ14へ戻される。ここで、上記流入油路25としては、パイプ24の外周一部を切欠くことでスリーブ10との間に形成される隙間が利用されている。
このように、本発明の油路構造はスリーブにパイプを嵌め、又は出力軸にパイプを嵌めて、該パイプとの間に形成される隙間を利用して流入油路及び流出油路として利用する。上記実施例は本発明に係る油路構造の全てを掲げたものではなく、その他にも色々な形態の油路を構成することが出来る。
本発明の油路構造を備えた発進クラッチの実施例。 図1の油路構造の拡大図。 本発明の油路構造を備えた発進クラッチの実施例。 図3の油路構造の拡大図。 本発明の油路構造を備えた発進クラッチの実施例。 図5の油路構造の拡大図。 本発明の油路構造を備えた発進クラッチの実施例。 本発明の油路構造を備えた発進クラッチの実施例。 図8の油路構造の拡大図。 従来の油路構造を備えたトルクコンバータ。
符号の説明
1 クラッチ部
2 ダンパ
3 ピストン
4 外殻
5 クランク軸
6 連結板
7 フロント部
8 連結板
9 センターピース
10 スリーブ
11 ハブ
12 入口穴
13 出口穴
14 オイルポンプ
15 プレート
16 ディスク
17 ヘッド
18 油圧室
19 ホルダー
20 出力軸
21 中心穴
22 連通穴
23 戻しバネ
24 パイプ
25 流入油路
26 流出油路
27 ブッシュ
28 ポンプインペラ
29 タービンランナ
30 ピン
31 流入油路

Claims (6)

  1. ピストンの動きで作動するクラッチ部と、該クラッチ部が作動して係合する際の衝撃トルク及び係合状態でのエンジンのトルク変動を吸収するダンパを備えた発進クラッチやフルードカップリングの発進装置であって、該発進装置の上記ピストン、クラッチ部、ダンパを収容している外殻内へ潤滑油を供給する油路構造において、外殻中心から後方へ延びるオイルポンプ駆動用スリーブにパイプを圧入し、該スリーブとパイプの間に形成される隙間、及び出力軸とパイプ間に形成される隙間を利用して、外殻内へ潤滑油を流入する流入油路と外殻から流出する流出油路を設けたことを特徴とする発進装置の油路構造。
  2. 上記パイプ内周に出力軸を支える為のブッシュを圧入することで、出力軸とパイプ間の隙間に形成した油路を迂回し、パイプ外周一部を切欠いてスリーブとの間に迂回油路を形成した請求項1記載の発進装置の油路構造。
  3. ピストンの動きで作動するクラッチ部と、該クラッチ部が作動して係合する際の衝撃トルク及び係合状態でのエンジンのトルク変動を吸収するダンパを備えた発進クラッチやフルードカップリングの発進装置であって、該発進装置の上記ピストン、クラッチ部、ダンパを収容している外殻内へ潤滑油を供給する油路構造において、外殻中心から後方へ延びるオイルポンプ駆動用スリーブに嵌めた出力軸にパイプを圧入し、該スリーブとパイプの間に形成される隙間、及び出力軸とパイプ間に形成される隙間を利用して、外殻内へ潤滑油を流入する流入油路と外殻から流出する流出油路を設けたことを特徴とする発進装置の油路構造。
  4. 上記スリーブ内周に出力軸に圧入したパイプを支える為のブッシュを圧入することで、パイプとスリーブ間の隙間に形成した油路を迂回し、出力軸外周一部を切欠いてパイプとの間に迂回油路を形成した請求項3記載の発進装置の油路構造。
  5. ピストンの動きで作動するクラッチ部と、該クラッチ部が作動して係合する際の衝撃トルク及び係合状態でのエンジンのトルク変動を吸収するダンパを備えた発進クラッチやフルードカップリングの発進装置であって、該発進装置の上記ピストン、クラッチ部、ダンパを収容している外殻内へ潤滑油を供給し、又ピストンを移動させる為に油圧室へ作動油を供給する油路構造において、外殻中心から後方へ延びるオイルポンプ駆動用スリーブにはパイプを圧入し、該スリーブとパイプの間に形成される隙間、及び出力軸とパイプ間に形成される隙間を利用して、ピストンを動かす油圧室及び外殻へ流入する流入油路を設け、そして出力軸の中心には外殻から流出する潤滑油が流れる流出油路を設けたことを特徴とする発進装置の油路構造。
  6. 上記発進クラッチの外殻内にポンプインペラを設け、該ポンプインペラに対向して設けたタービンランナをダンパに取付けた請求項1、請求項2、請求項3、請求項4、又は請求項5記載の発進装置の油路構造。
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