JP2008208494A - 製紙方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製紙における原料のワイヤー上の歩留向上を目的として塩水中水溶性高分子分散液の有用な溶解方法を検討し、それを製紙原料に添加する製紙方法を提供する。
【解決手段】 抄紙前の製紙原料中に、特定のカチオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを必須として含有する単量体を塩水溶液中で溶解する高分子分散剤の存在下に塩水溶液中分散重合して得た水溶性高分子微粒子からなる分散液を溶解するにあたり、前記水溶性高分子濃度として0.2〜1.0質量%の範囲で溶解した後、さらに希釈水を混合し希釈した溶解液を添加し抄紙することによって達成できる。

【選択図】 なし

Description

本発明は、製紙方法に関するものであり、詳しくはビニル化合物を重合した水溶性高分子微粒子の塩水溶液中分散液の希釈液であって、前記水溶性高分子濃度として高濃度に溶解した後、さらに希釈水により希釈した溶解液を抄紙前の製紙原料中に添加し、抄紙することを特徴とする製紙方法に関するものである。
塩水中水溶性高分子分散液は、溶媒としてオイルを使用することも無く環境保全の観点からは優れたものを有している。しかし、重合過程において溶媒中において不溶化、析出という経過を辿るため、水に溶解しようとする際、独特の挙動を示す。例えば水溶液粘度が低く発現する。この原因として詳細には解明されていないが、水溶性高分子が完全にはとけ切らないのではないかと推定される。このことは使用目的によってプラスにもマイナスにも作用するが、凝集作用を考慮した場合、水溶性高分子が水中で広がった形態を取っていたほうが性能は向上すると考えられる。
塩水中水溶性高分子分散液に見かけは類似した形態に油中水型エマルションがあり、この製品には溶解方法の検討が従来技術として開示されている。
例えば特許文献1は、エマルションに希釈水を混合して一次溶解液とし、該一次溶解液にさらに希釈水を混合して二次溶解液とする方法である。また特許文献2(特開2000−282391)も同様に二段階の溶解法であるが、一次溶解液と二次溶解液の曳糸長の比によって溶解法を規定している。
特開2001−213968号公報 特開2000−282391号公報
本発明の課題は、製紙における原料のワイヤー上の歩留向上を目的として塩水中水溶性高分子分散液の有用な溶解方法を開発することである。
上記課題を解決するため鋭意検討をかさねた結果、以下のような発明に達した。すなわち請求項1の発明は、抄紙前の製紙原料中に、下記一般式(1)及び/または(2)で表されるカチオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを必須として含有する単量体を塩水溶液中で溶解する高分子分散剤の存在下に塩水溶液中分散重合して得た水溶性高分子微粒子からなる分散液を溶解するにあたり、前記水溶性高分子濃度として0.2〜1.0質量%の範囲で溶解した後、さらに希釈水を混合し希釈した溶解液を添加し抄紙することを特徴とする製紙方法である。
一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
請求項2の発明は、前記水溶性高分子の重量平均分子量が、1000万以上であることを特徴とする請求項1に記載の製紙方法である。
請求項3の発明は、前記希釈水を混合し希釈した溶解液の水溶性高分子濃度が0.05〜0.15質量%であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の製紙方法である。
請求項4の発明は、前記抄紙前の製紙原料中における微細繊維分の含有量が10〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載の製紙方法である。
本発明の製紙方法は、抄紙前の製紙原料中に、(メタ)アクリル系及び/またはジアリルジアルキルアンモニウム塩と(メタ)アクリルアミドを必須として含有する単量体を塩水溶液中で溶解する高分子分散剤の存在下に塩水溶液中分散重合して得た水溶性高分子微粒子からなる分散液を溶解するにあたり、前記水溶性高分子濃度として0.2〜1.0質量%の範囲で溶解した後、さらに希釈水を混合し希釈した溶解液を添加し抄紙することを特徴とする。
前記水溶性高分子の重量平均分子量が、1000万以上であるとき、
効果が顕著になる。
また前記希釈水を混合し希釈した溶解液の水溶性高分子濃度が
0.05〜0.15質量%であることが好ましい。
さらに前記抄紙前の製紙原料中における微細繊維分の含有量が10〜40質量%であると効果が顕著である。
本発明の製紙方法において使用する塩水溶液中水溶性高分子分散液
の溶解液は、以下の方法によって調製することを特徴とする。すなわち水溶性高分子濃度として0.2〜1.0質量%の範囲で溶解した後、さらに希釈水を混合し希釈した溶解液とする。再希釈後の水溶性高分子濃度として0.02〜0.2質量%未満であるが、0.05〜0.17質量%であることがさらに好ましい。
すなわち実際に製紙マシンに添加する場合、高濃度では製紙マシンの汚れや分散不良による地合の乱れなどの副作用があるため、再希釈を行う必要がある。しかし可能な限り濃度は高めにして添加するほうが好ましい。しかし本発明の効果の機構に関して、直接製紙原料への添加時濃度に溶解しないで、比較的高濃度に溶解し、更に希釈し添加濃度にすると歩留効果が優れているかはまだ詳細には不明である。
塩水溶液中水溶性高分子分散液は重合中、塩水溶液中に不溶化し析出する過程を経る。従って油中の水滴内で重合が進行し、一度も不溶化する過程を通過しない油中水型エマルション製品の粒子とは、粒子中の水溶性高分子はかなり異なった形態を採っていると推定される。すなわち結晶化などのしまった状態である。それが一機に多量の希釈水に接触すると、小さな結晶までにはこわれるが、水溶性高分子はまだ水中に広がっていかない状態である。一方、高濃度で溶解すると見かけ粘性が高く粒子同士が衝突しねられ、粒子中に水が進入していく。しかしこの後希釈しても高濃度で溶解した状態はあまりかわらない。あるいは高濃度で溶解すると高分子鎖同士の絡み合いの程度が高く、希釈してもこの状態が保たれることも考えられる。従ってこれらの結果、初めから低濃度に溶解した場合と、高濃度に溶解し、その後低濃度に希釈した場合では水溶性高分子の溶解状態が異なると推定される。
このようにして製造した本発明で使用する水溶性高分子の分子量は、
光散乱による重量平均分子量において500万より高ければ性能は良い。また上限はとくにないが、現在の重合技術からして分子量はせいぜい2000万である。
従って分子量範囲として500万〜2000万であり、好ましくは1000万〜2000万である。すなわち分子量が高いほうが本発明による溶解法の効果発現が顕著である。これは分子量が高くなるにつれて水への溶解が低下していくことに起因すると考えられる。
本発明の製紙方法において、効果の発現は製紙原料中における微細繊維分の含有量によって異なることが分かった。すなわち微細繊維分の含有量が10〜40質量%である場合、本発明の効果が顕著に現れる。本発明において微細繊維分というのは、200メッシュアンダーのけん濁粒子のうち、填料など無機物質を除いた割合を指している。無機物質は、製紙原料をADVANTECNO.2濾紙にて濾過し、乾燥後525℃で焼却し灰分を測定し、灰分を無機部物質とする。
本発明の水溶性高分子の添加量としては、製紙原料の固形分に対して20ppm〜5000ppmであり、好ましくは50ppm〜1000ppm、更に好ましくは100ppm〜500ppmである。
水溶性高分子の添加場所としては、製紙原料が白水により希釈されるファンポンプ入り口、あるいはスクリ−ン入り口などが考えられる。また架橋型アニオン性水溶性重合体の添加場所としては、スクリ−ン入り口あるいはスクリ−ン出口などが考えられる。
本発明の歩留率及び/または濾水性を向上させる対象となる紙製品として上質紙、中質紙、新聞用紙、包装用紙、カード原紙、ライナー、中芯原紙あるいは白ボールなどである。
本発明で使用する下記一般式(1)及び/または(2)で表されるカチオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを必須として含有する単量体を塩水溶液中で溶解する高分子分散剤の存在下に塩水溶液中分散重合して得た水溶性高分子微粒子からなる分散液は、塩水溶液中で該塩水溶液に可溶な高分子分散剤を存在させ分散重合法により製造した粒系100μm以下の高分子微粒子からなる。具体的に製造方法を説明すると以下のようである。硫酸アンモニウムのような多価アニオン塩の水溶液を調製し、カチオン性高分子の場合はカチオン性単量体として(メタ)アクリレ−ト系四級アンモニウム塩基含有単量体とアクリルアミド、非イオン性高分子の場合はアクリルアミドを、または両性高分子の場合は前記ニ種類の単量体の他(メタ)アクリル酸を加える。この時のpHは2〜6に設定する。混合物を均一に溶解した後、窒素置換により反応系の酸素を除去しラジカル重合性開始剤を添加することによって重合を開始させ、重合体を製造することができる。また、重合開始前に連鎖移動剤や架橋剤などを共存させることは他の重合法と同様である。



一般式(1)
R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1は陰イオンをそれぞれ表わす。
一般式(2)
R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす。
高分子分散剤は、カチオン性あるいは非イオン性高分子のいずれでも使用可能であるが、カチオン性高分子のほうがより好ましい。カチオン性高分子としては、カチオン性単量体である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物などの重合体である。また、前記カチオン性単量体と非イオン性単量体との共重合体も使用可能である。非イオン性単量体の例としては、アクリルアミド、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、N−ビニルピロリドン、N、N−ジメチルアクリルアミド、アクリロニトリル、ジアセトンアクリルアミド、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレ−ト、N−アクリロイルモルホリンなどである。その他イオン性重合系高分子の例としてカチオン変性ポリビニルアルコ−ル、ポリビニルアミン、ポリビニルアミジン、ポリエチレンイミン、ポリエチレンイミン変性物、ブテン/無水マレイン酸のカチオン変性物などがあげられる。
非イオン性高分子としては、上記非イオン性単量体の重合体、ポリビニルアルコ−ル、ブテン/無水マレイン酸やスチレン/無水マレイン酸の完全アミド化物などがあげられる。上記イオン性高分子の分子量は、10,000〜300万であり、好ましくは50,000〜100万である。非イオン性高分子の分子量は、10,000〜50万であり、好ましくは10,000〜10万である。
上記高分子分散剤の単量体に対する添加量は、単量体に対して1/100〜15/100であり、好ましくは3/100〜15/100である。
水溶性高分子を重合する際に使用するカチオン性単量体のうち一般式(1)で表される単量体の例としては、三級アミノ基含有単量体の例として、(メタ)アクリル酸ジメチルアミノエチルやジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミドなどがあげられる。また、四級アンモニウム基含有単量体の例としては、前記三級アミノ含有単量体の塩化メチルや塩化ベンジルによる四級化物である(メタ)アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルトリメチルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシエチルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルオキシ2−ヒドロキシプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物、(メタ)アクリロイルアミノプロピルジメチルベンジルアンモニウム塩化物などがあげられる。また、一般式(2)で表されるカチオン性単量体の例としては、ジメチルジアリルアンモニウム塩化物あるいはジアリルメチルベンジルアンモニウム塩化物などである。
非イオン性単量体として(メタ)アクリルアミド以外の単量体は、N,N−ジメチルアクリルアミド、酢酸ビニル、アクリロニトリル、アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、ジアセトンアクリルアミド、N−ビニルピロリドン、N−ビニルホルムアミド、N−ビニルアセトアミド、アクリロイルモルホリンなどがあげられる。
本発明では両性水溶性高分子も使用することが可能であるが、その場合使用するアニオン性単量体は、スルホン酸基でもカルボキシル基でも使用可能であり両方を併用しても良い。スルホン酸基含有単量体の例は、ビニルスルホン酸、ビニルベンゼンスルホン酸あるいは2−アクリルアミド2−メチルプロパンスルホン酸などである。またカルボキシル基含有単量体の例は、メタクリル酸、アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸あるいはp−カルボキシスチレンなどである。
カチオン性水溶性高分子の分散液を製造する場合のカチオン性単量体のモル比は、10〜70モル%であり、好ましくは20〜50モル%である。両性水溶性高分子の分散液を製造する場合は、カチオン性単量体10〜70モル%、好ましくは20〜70モル%である。また、アニオン性単量体は、5〜50モル%が好ましく、さらに好ましくは5〜40モル%である。アクリルアミドは20〜85モル%であり、好ましくは45〜85モル%である。
また、N,N−メチレンビスアクリルアミドやエチレングリコ−ル(メタ)アクリレ−トなどの多官能性単量体、あるいはN,N−ジメチル(メタ)アクリルアミドやN,N−ジエチル(メタ)アクリルアミドなど熱架橋性単量体を共重合して架橋や分岐した重合体を合成し、改質することも可能である。
重合条件は通常、使用する単量体や共重合モル%によって適宜決めていき、温度としては0〜100℃の範囲で行う。重合開始はラジカル重合開始剤を使用する。これら開始剤は油溶性あるいは水溶性のどちらでも良く、アゾ系,過酸化物系、レドックス系いずれでも重合することが可能である。油溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビスイソブチロニトリル、1、1’−アゾビス(シクロヘキサンカルボニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、2、2’−アゾビス(2−メチルプロピオネ−ト)、4、4−アゾビス(4−メトキシ−2、4ジメチル)バレロニトリルなどがあげられ、水混溶性溶剤に溶解し添加する。
水溶性アゾ系開始剤の例としては、2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物、4、4’−アゾビス(4−シアノ吉草酸)などがあげられる。またレドックス系の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムと亜硫酸ナトリウム、亜硫酸水素ナトリウム、トリメチルアミン、テトラメチルエチレンジアミンなどとの組み合わせがあげられる。さらに過酸化物の例としては、ペルオクソ二硫酸アンモニウムあるいはカリウム、過酸化水素、ベンゾイルペルオキサイド、ラウロイルペルオキサイド、オクタノイルペルオキサイド、サクシニックペルオキサイド、t-ブチルペルオキシ2−エチルヘキサノエ−トなどをあげることができる。これら開始剤の中で最も好ましいのは、水溶性アゾ開始剤である2、2’−アゾビス(アミジノプロパン)二塩化水素化物、2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物である。
使用する塩類としては、ナトリウムやカリウムのようなアルカリ金属イオンやアンモニウムイオンとハロゲン化物イオン、硫酸イオン、硝酸イオン、リン酸イオンなどとの塩が使用可能であるが、多価陰イオンとの塩がより好ましい。これら塩類の塩濃度としては、10重量%〜飽和濃度まで使用できる。
(実施例)以下、実施例および比較例によって本発明をさらに詳しく説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、以下の実施例に制約されるものではない。
(塩水溶液中分散液の合成例1)撹拌器、温度計、還流冷却器、窒素導入管を備えた五つ口セパラブルフラスコに、アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物の重合物(20%水溶液、分子量200万)、43.8g(対単量体7.0%)、イオン交換水155.0g、硫酸アンモニウム115.0g、アクリルアミド50%水溶液67.4g及びアクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物、80%水溶液115.0gを仕込み、完全に溶解させた。内温を33〜35℃に保ち、30分間窒素置換後、開始剤として2、2’−アゾビス〔2−(5−メチル−2−イミダゾリン−2−イル)プロパン〕二塩化水素化物の1%水溶液1.9g(対単量体0.015%)を加え重合を開始させた。開始2.5時間後、反応物はやや粘度の上昇が観測されたが、30分間その状態が継続したが、その後収まり分散液に移行していった。開始8時間後、前記開始剤溶液を0.9g追加しさらに8時間重合を行った。得られた分散液のしこみ単量体濃度は25.0%であり、ポリマー粒径は10μm以下、分散液の粘度は370mPa・sであった。また、静的光散乱法による分子量測定器(大塚電子製DLS−7000)によって重量平均分子量を測定した。この試料を試作−1とする。結果を表1に示す。
(合成例2)合成例1と同様な操作によって、表1に示す単量体組成により試作―2〜試作―4を合成した。結果を表1に示す。
(表1)
DMQ;アクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物
DMC;メタクリロイルオキシエチルトリメチルアンモニウム塩化物
DMBC;アクリロイルオキシエチルベンジルジメチルアンモニウム塩化物
AAC;アクリル酸、AAM:アクリルアミド、分散液粘度;mPa・s、
水溶性高分子の溶解液として、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として0.3質量%に溶解し、さらに希釈して0.1質量%としたものを用意した。また製紙原料として、中質紙製造用のDIP:LBKP=60:40となるように調製し、炭酸カルシウム(奥多摩工業社製TP―121)を2.4%(対SS)添加、製紙現場より採取した白水により希釈しpH7.53、SS0.6620%、灰分0.1618%、カチオン要求量0.0146meq/L、微細繊維分24.3%(125P;200メッシュ相当通過分)の物性からなる製紙原料を用意した。ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に製紙原料500mLを投入し、0.1質量%水溶性高分子を対紙料固形分150ppm添加、1200rpmで攪拌開始し、30秒攪拌後、白水を10秒間排出し、30秒間白水を採取する。総歩留率(SS濃度)は白水をADVANTEC NO.2にて濾過し測定した。ワイヤーは125Pスクリーン(200メッシュ相当)を使用し、また乾燥後、濾紙を525℃で焼却し灰分を測定し、歩留率を算出した。測定結果を表2に示す。
(比較試験1)実施例1と同様な試験操作により、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として直接0.1質量%に溶解したものを用いた。測定結果を表2に示す。
(表2)
添加量;対製紙原料(%)、T−OPR;トータルワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)、F−OPR;フィラーワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)液粘性;mPa・s(25℃)
水溶性高分子の溶解液として、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として0.3質量%に溶解し、さらに希釈して0.1質量%としたものを用意した。また製紙原料として、上質紙製造用の試料を用い、製紙現場より採取した白水により希釈しpH7.59、SS0.8364%、灰分0.1739%、カチオン要求量0.0074meq/L、微細繊維分15.1%(125P;200メッシュ相当通過分)の物性からなる製紙原料を用意した。ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に製紙原料500mLを投入し、0.1質量%水溶性高分子を対紙料固形分150ppm添加、1200rpmで攪拌開始し、30秒攪拌後、白水を10秒間排出し、30秒間白水を採取する。総歩留率(SS濃度)は白水をADVANTEC NO.2にて濾過し測定した。ワイヤーは125Pスクリーン(200メッシュ相当)を使用し、また乾燥後、濾紙を525℃で焼却し灰分を測定し、歩留率を算出した。測定結果を表3に示す。
(比較試験2)実施例2と同様な試験操作により、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として直接0.1質量%に溶解したものを用いた。測定結果を表3に示す。
(表3)
添加量;対製紙原料(%)、T−OPR;トータルワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)、F−OPR;フィラーワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)液粘性;mPa・s(25℃)
水溶性高分子の溶解液として、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として0.3質量%に溶解し、さらに希釈して0.1質量%としたものを用意した。また製紙原料として中性新聞抄造用を用い、炭酸カルシウム(奥多摩工業社製TP―121)を添加、清水により希釈しpH7.54、SS0.8724%、灰分0.5313%、カチオン要求量0.0104meq/L、微細繊維分18.3%(125P;200メッシュ相当通過分)の物性からなる製紙原料を用意した。ブリット式ダイナミックジャ−テスタ−に製紙原料500mLを投入し、0.1質量%水溶性高分子を対紙料固形分200ppm添加、1200rpmで攪拌開始し、30秒攪拌後、白水を10秒間排出し、30秒間白水を採取する。総歩留率(SS濃度)は白水をADVANTEC NO.2にて濾過し測定した。ワイヤーは125Pスクリーン(200メッシュ相当)を使用し、また乾燥後、濾紙を525℃で焼却し灰分を測定し、歩留率を算出した。測定結果を表4に示す。
(比較試験3)実施例3と同様な試験操作により、表1の試料―1〜試料―4を水溶性高分子濃度として直接0.1質量%に溶解したものを用いた。測定結果を表4に示す。
(表4)
添加量;対製紙原料(%)、T−OPR;トータルワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)、F−OPR;フィラーワンパスリテンション(ワイヤー上歩留率(重量%)液粘性;mPa・s(25℃)










Claims (4)

  1. 抄紙前の製紙原料中に、下記一般式(1)及び/または(2)で表されるカチオン性単量体と(メタ)アクリルアミドを必須として含有する単量体を塩水溶液中で溶解する高分子分散剤の存在下に塩水溶液中分散重合して得た水溶性高分子微粒子からなる分散液を溶解するにあたり、前記水溶性高分子濃度として0.2〜1.0質量%の範囲で溶解した後、さらに希釈水を混合し希釈した溶解液を添加し抄紙することを特徴とする製紙方法。
    一般式(1)
    R1は水素又はメチル基、R2、R3は炭素数1〜3のアルキルあるいはアルコキシル基、R4は水素、炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシル基あるいはベンジル基であり、同種でも異種でも良い、Aは酸素またはNH、Bは炭素数2〜4のアルキレン基またはアルコキシレン基を表わす、X1は陰イオンをそれぞれ表わす。
    一般式(2)
    R5は水素又はメチル基、R6、R7は炭素数1〜3のアルキル基、アルコキシ基あるいはベンジル基、X2は陰イオンをそれぞれ表わす
  2. 前記水溶性高分子の重量平均分子量が、1000万以上であることを特徴とする請求項1に記載の製紙方法。
  3. 前記希釈水を混合し希釈した溶解液の水溶性高分子濃度が0.05〜0.15質量%であることを特徴とする請求項1あるいは2に記載の製紙方法。
  4. 前記抄紙前の製紙原料中における微細繊維分の含有量が10〜40質量%であることを特徴とする請求項1に記載の製紙方法。























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