JP2008207625A - 車両用シート - Google Patents

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Abstract

【課題】所望の固定強度を得ることができるとともに取付作業が簡単であり、車両用シートを車体から取り外すことを容易にする。
【解決手段】車体10に固定するための締結手段30と、給電により駆動されて締結手段30による締結を解除し、車体10との固定を開放する締結解除手段と、を備えた車両用シート1であって、締結解除手段を駆動制御する制御ユニットと、制御ユニットおよび締結解除手段に給電を行うためのスイッチ手段SWと、を備えたことを特徴とする。スイッチ手段SWは、シートバック3の背面下部に設け、外部電源から制御ユニットおよび締結解除手段に給電するための電源ソケットを設ける。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車両に搭載される車両用シートに関し、特に、車両の衝突事故等の緊急時に容易に取り外すことのできる車両用シートに関するものである。
従来、車両用シートは、自動車等の車体のフロアパネル等に固定された一対のロアレールに一対のアッパーレールが移動可能に設けられ、この一対のアッパーレールに車両用シートのシートクッションにおける一対のクッションサイドフレームの下部がそれぞれ固定されることで、車両用シートが一対のアッパーレールに締結されたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
このような車両用シートでは、一対のアッパーレールと一対のクッションサイドフレームの下部との固定が複数本のボルトを用いて行われるようになっている。
ところで、車両の衝突事故などの緊急時には、乗員を早く救出するために、乗員の周囲に存在しているフロントピラーやインストルメントパネル、さらにはステアリングハンドル等を油圧カッタ等を用いて切断したり取り外したりすることが行われている。
しかし、衝突事故の衝撃の大きさによっては、前記したフロントピラー等を含めて車体フレームや車両用シートが変形する等して切断作業や取り外し作業が煩雑となることがあり、乗員の救出に時間を要することがある。そこで、乗員の救出性の向上に寄与する技術の開発が望まれている。
一方、このような車両用シートの取付構造とは別に、加熱または冷却によってねじ等の保持機能が喪失されるようにした技術が知られている(例えば、特許文献2〜4参照)。
実公昭63−33698号公報 特開2002−5124号公報 特開2003−301815号公報 米国特許第5119555号明細書
そこで、前記した特許文献2〜4に記載されたねじ等の保持機能が喪失されるようにした技術を、前記した特許文献1に記載の車両用シートに対して適用し、緊急時に車両用シートを取り外すことで対処することが考えられる。しかしながら、前記した特許文献2〜4に記載された技術を適用しても次のような問題が生じる。
すなわち、特許文献2,3に記載された技術では、締結部材として半割り中空状のねじシャフトや単なる係止ツメを備えたものを用いているので、車両用シートを所望の固定強度で車体に固定させることが難しい。また、特許文献3に記載された技術では、締結の解除にマイクロ波等が必要であり汎用性にも乏しい。
一方、特許文献4に記載された技術では、ボルトとナットとからなる固定構造であるので、所望の固定強度を期待することができる。
しかしながら、特許文献4に記載された技術では、コイルに電力を供給してこれを発熱させる必要があり、スイッチやコントロールユニット等の機器とコイルとを接続するための電気的配索に手間がかかり、車両用シートを車体に取り付ける作業が煩雑であるという問題があった。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、緊急時等に車両用シートを車体から取り外すことが容易で、車体への取付作業が簡単な車両用シートを提供することを課題とする。
前記目的を達成するために、本発明の車両用シートは、車体に固定するための締結手段と、給電により駆動されて前記締結手段による締結を解除し、前記車体との固定を開放する締結解除手段と、を備えた車両用シートであって、前記締結解除手段を駆動制御する制御ユニットと、前記制御ユニットおよび前記電気機器に給電を行うためのスイッチ手段と、を備えたことを特徴とする。
この車両用シートによれば、締結解除手段を駆動制御する制御ユニットと、制御ユニットおよび締結解除手段に給電を行うためのスイッチ手段とを具備しているので、車両用シートを車体へ取り付ける際に、制御ユニットやスイッチ手段と締結解除手段とを接続するための電気的配索を行う必要がなくなり、車両用シートを車体に簡単に取り付けることができる。したがって、締結解除手段を備えている構成であるにもかかわらず、組み付け生産性が高いという利点が得られる。
また、衝突事故等の緊急時には、スイッチ手段を操作して制御ユニットおよび締結解除手段に給電を行い、締結解除手段を駆動させて締結手段による締結を解除することができる。これにより、車両用シートを容易に取り外すことができ、乗員の安全確保に優れた車両用シートが得られる。
また、車両用シートは、前記スイッチ手段が、シートバックの背面下部に設けられている構成とするのがよい。このような構成とすることによって、スイッチ手段が乗員乗降時の障害となりにくく、良好な乗降性を確保することができる。また、乗員による誤操作を好適に防止することができる。
また、車両用シートは、前記制御ユニットおよび前記締結解除手段に給電する電源を備えている構成とするのがよい。このような構成とすることによって、車体側に搭載された電源と車両用シートとの電気的配索を行う必要がなくなり、車体への車両用シートの取り付けが一層簡単になる。また、締結解除手段の駆動に車体側の電源を用いないので、車体側の電源の容量増加を配慮する必要もない。このことは、車体側の電源の配置スペースのコンパクト化に寄与する。
また、車両用シートは、前記スイッチ手段が、外部電源から前記制御ユニットおよび前記締結解除手段に給電するための電源ソケットを備えている構成とするのがよい。このような構成とすることによって、外部電源、例えば、緊急車両等に備えられた電源や発電機等の外部電源を制御ユニットおよび締結解除手段の駆動用の電源として利用することができる。また、外部電源とすることによって、車体の重量を低減することができる。さらに、製造コストの低減を図ることができる。
また、車両用シートに電源を備えたものにあっては、補助用として外部電源を利用することもできる。また、車体側に搭載された電源や車両用シートに備えた電源に不具合がある場合にも、外部電源を利用することによって、制御ユニットおよび締結解除手段を確実に駆動させることができる。
本発明によれば、緊急時等に車両用シートを車体から取り外すことが容易で、車体への取付作業が簡単な車両用シートが得られる。
以下、本発明の実施の形態を適宜図面を参照しながら説明する。
(第1実施形態)
図1は本発明の第1実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。なお、以下では、「前後」,「左右」,「上下」は、車両用シートを車体に取り付けた状態を基準としている。なお、以下では、自動車の車体に適用される車両用シートについて説明するが、車両用シートが取り付けられる車両を限定する趣旨ではない。
図1に示すように、車両用シート1は、車体10に固定するための締結手段30と、給電により駆動されて締結手段30による締結を解除し、車体10との固定を開放する締結解除手段としてのヒータ40と、を備えており、ヒータ40を駆動制御する制御ユニットとしてのコントロールユニットUと、コントロールユニットUおよびヒータ40に給電を行うためのスイッチ手段SW(以下、緊急スイッチSWと称す)と、を備えている。
車両用シート1は、図1に示すように、シートクッション2とシートバック3とから構成されている。シートクッション2は、図2に示すように、骨格となる左右一対のクッションサイドフレーム2a,2b(一方のみ図示、以下同様に左右一対の部材は一方のみ図示)と、これらのクッションサイドフレーム2a,2b間に架け渡されたシート受け部材2cとを備えており、これらのクッションサイドフレーム2a,2bおよびシート受け部材2c、さらには、クッションサイドフレーム2a,2b間に設けられた図示しない受け材に対してシート2dが載置されて固定されている。
また、シートバック3は、クッションサイドフレーム2a,2bに回動可能に軸支されたバックフレーム3aにシート3bが取り付けられて固定されている。
左右一対のクッションサイドフレーム2a,2bには、これらの下部に支持部材4a,4bがそれぞれ設けられており、これらの支持部材4a,4bの下部に、一対のアッパーレール12,12が固着されている。つまり、左右一対のクッションサイドフレーム2a,2bは、左右でそれぞれ独立して一対のアッパーレール12,12に固着されている。
一対のアッパーレール12,12は、これらの下部に図示しないローラが軸支されており、このローラが一対のロアレール11,11の内側で回転移動することによって、当該アッパーレール12,12のスムーズな摺動を可能とし、シートレールSR,SRを構成している。ここで、一対のアッパーレール12,12は、支持部材4a,4bを介して左右一対のクッションサイドフレーム2a,2bをそれぞれ支持することのできるものであればいかなる形状や構造のものとしてもよいが、この例では、押出成形やプレス加工によって、一対のロアレール11,11の内側に摺動可能に挿入される形状としている。
一対のロアレール11,11は、車体10のフロアに対して固着されるものであり、一対のアッパーレール12,12を前後方向に摺動自在に支持するものである。一対のロアレール11,11は、その前部側が、車体10の図示しないサイドフレーム間(車体10の車幅方向)に架設されたフロアクロスメンバ13にフットブラケット14を介して固定されており、また、後部側が、図示しないサイドフレームやクロスメンバに固定された固定用ブラケット15にフットブラケット16を介して固定されている。本実施形態において、一対のロアレール11,11は、車体10に対して固着されてアッパーレール12の摺動を可能とするものであれば種々の形状、構造のものを採用することができる。この例では、押出成形やプレス加工等によって、上部開口を備えた筒状部材を形成し、これを左右一対配置することで構成している。
前部側のフットブラケット14は、図2に示すように、側面視略L字形状を呈しており、その一端部14A側の上面が、ロアレール11の前端下面11aに対して溶接固定されて、ロアレール11の前端に一体的に設けられるようになっている。また、フットブラケット14の他端部14Bには、前記した締結解除手段としてのヒータ40が一体的に溶接固着されて設けられている。つまり、ロアレール11は、その前端に、ヒータ40が一体的に設けられたフットブラケット14を備えて構成されている。なお、ヒータ40の構成については後記する。
また、後部側のフットブラケット16は、図2に示すように、側面視でクランク形状を呈しており、その一端部16A側の上面が、ロアレール11の後端下面11bに対して溶接固定されて、ロアレール11の後端に一体的に設けられるようになっている。また、フットブラケット16の他端部16Bには、前記したヒータ40が一体的に溶接固着されて設けられている。つまり、ロアレール11は、その後端に、ヒータ40が一体的に設けられたフットブラケット16を備えて構成されている。
次に、締結手段30について説明する。なお、フットブラケット14,16を固定するための締結手段30は、同様の構成であるので、以下では、フットブラケット14における締結手段30を例にとって説明し、適宜、フットブラケット16における締結手段30について説明する。
締結手段30は、図3に示すように、ボルト31(棒状の機能性部材)と、このボルト31の端部に螺合されるナット32(挟持部材)とを有し、フットブラケット14およびフロアクロスメンバ13の前部13Bを挟持して締結するものである。
ボルト31は、熱(エネルギー)が加えられることで収縮変形力を発生する形状記憶材料(形状記憶合金)で形成されており、このボルト31に、収縮変形力を発生させた際に破断可能な脆弱部31aが設けられている。つまり、この脆弱部31aを破断させることによってフットブラケット14とフロアクロスメンバ13との締結が解除されるように構成されている。また、ロアレール11の後部側においては、ボルト31の脆弱部31aを破断させることによってフットブラケット16と固定用ブラケット15との締結が解除されるように構成されている。
ボルト31を形成する形状記憶材料としては、熱(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する、例えば、Ti−Ni合金を用いることができる。なお、形状記憶合金に代わる形状記憶材料として、例えば、磁場(エネルギー)を加えることにより収縮変形力を発生する磁性形状記憶合金を用いることも可能である。磁性形状記憶合金としては、例えば、Ni−Mn−Ga合金を用いることができる。磁性形状記憶合金を用いる場合には、磁場を加える手段を備える。
脆弱部31aは、ボルト31の軸部に周状の溝を切り欠くことで形成されており、軸部の他の部分に比べてその断面積が小さくされている。なお、脆弱部31aを形成する周状の溝は、断面V字状に形成したものを例示したが、これに限られることはなく、断面凹状に形成してもよい。
このようなボルト31は、フットブラケット14に一体的に固定されたヒータ40の挿通孔41bを通じてヒータ部42に挿通され、さらに、フットブラケット14に形成された挿通孔14bおよびフロアクロスメンバ13に形成された挿通孔13bに挿通されて、フロアクロスメンバ13の内側でナット32に螺合される。
なお、ナット32は、フロアクロスメンバ13の内側に溶接固着されている。
ヒータ40は、有底円筒状のハウジング41と、このハウジング41内に収納されたコイル状のヒータ部42とを備えており、ヒータ部42に挿入されるボルト31に対して収縮変形力を発生させる熱を加えるように構成されている。ヒータ部42には、ボルト31の軸部が略密着した状態で挿通される挿通部42bが設けられている。挿通部42bには、挿入されたボルト31の脆弱部31aが位置する(図5(a)参照)。そして、ヒータ部42からは、ワイヤーハーネス42aが引き出されており、このワイヤーハーネス42aは、ハウジング41に設けられた不図示の孔部を通じて、ハウジング41の外部に引き出されている。
ここで、ヒータ40から引き出されたワイヤーハーネス42aは、図1に示すように、車両用シート1のシートクッション2に内設されたコントロールユニットUに接続されており、コントロールユニットUを通じて車体10側に設けられた図示しない電源バッテリーBAに接続されている。つまり、車体10側の電源バッテリーBAからの電力がワイヤーハーネスBAを介してコントロールユニットUに入力されるようになっている。
コントロールユニットUは、前記のようにシートクッション2に内設されており、例えば、左右一対のクッションサイドフレーム2a,2b間に設けられた空間部を利用して配置されている。コントロールユニットUには、前記した各ヒータ40からのワイヤーハーネス42a、電源バッテリーBAからのワイヤーハーネスBAの他に、緊急スイッチSWからのワイヤーハーネスSWが接続されており、緊急スイッチSWの操作によって作動し、各ヒータ40のヒータ部42をそれぞれ通電状態に保つようになっている。
緊急スイッチSWは、車両用シート1のシートバック3の下部に設けられており、本実施形態では、図4に示すように、バックフレーム3aに設けられたクロスフレーム3cの下部スペースを利用して配置されている。このような緊急スイッチSWは、シートバック3の表面に図示しないスイッチ部を露出させて設けてもよいし、シートバック3の図示しない表層材で緊急スイッチSWの部分を覆うとともに、その覆った部分を開閉可能に設けて緊急スイッチSWが露出可能となるように設けてもよい。
また、緊急スイッチSWは、シートバック3内に埋設してもよい。この場合には、クッション材等に収容スペースを形成したり、クッション材同士の隙間を利用したりして緊急スイッチSWを配置することができる。このように構成すると緊急スイッチSWは、シートバック3の背面下部に露出不能となるが、緊急時に事故現場等に駆けつけた救急隊員等によって、シートバック3のシート3b(表層材やクッション材)をカッタ類で切り開くことによって操作可能に露出させることができる。なお、緊急スイッチSWの埋設位置を示す表示手段を車両用シート1、車体10および内装部材等の人目につく位置に設けてもよい。
また、緊急スイッチSWに接続されたワイヤーハーネスSWが、前記カッタ類によって誤って切断されないように、ワイヤーハーネスSWを図示しないカバー部材で覆うように構成してもよい。
また、コントロールユニットUは、車両用シート1の周りの図示しないフロアスペース等に向けて突出するように配置してもよい。
次に、締結手段30を用いた車両用シート1の固定およびヒータ40による締結の解除について説明する。
図3に示すように、フロアクロスメンバ13の上部13Aに形成された凹部13aに、ロアレール11の前端のフットブラケット14の一端部14Aを載置するようにして、フロアクロスメンバ13にロアレール11を載置する。
そして、フットブラケット14の挿通孔14bとフロアクロスメンバ13の前部13Bの挿通孔13bとを位置合わせして、ボルト31をヒータ40の挿通孔41bからフロアクロスメンバ13のナット32に向けて挿入し、これを螺合する。
これによって、フロアクロスメンバ13にフットブラケット14を介してロアレール11の前部側を締結することができる。なお、図1に示すように、ロアレール11の後部側においても同様にして、ヒータ40にボルト31を挿入して、これを固定用ブラケット15に固着されたナット32に螺合することによって、ロアレール11の後部側をフットブラケット16を介して固定用ブラケット15に締結することができる。
このような締結手段30を用いた締結を左右のロアレール11について行うことによって、車両用シート1を車体10に固定することができる。
次に、車両の衝突事故等の緊急時において、乗員保護の目的等で車両用シート1を車体10から取り外す必要が生じた場合には、車両用シート1に設けられた緊急スイッチSWを操作する。この操作は、衝突事故現場に出動した救急隊員等によって行うことができる。緊急スイッチSWが操作されると、コントロールユニットUを通じて、電源バッテリーBAから各ヒータ40に電力が供給される。
そうすると、ヒータ40のヒータ部42が駆動され、ボルト31が加熱される。ここで、ボルト31は、前記のように収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成されており、締結の際には、引張り力が付与されて伸長した状態に保たれているので、ヒータ40により加熱されると次のように作用する。
すなわち、ヒータ40により加熱されると、図5(b)に示すように、ボルト31は、収縮変形しようとしてさらに引張り力が付与され、ボルト31には、脆弱部31aを境にして同図中矢印を付して示したボルト31の軸方向に引張り応力が発生する。
これによって、図6(c)に示すように、ボルト31は、発生した引張り応力で脆弱部31aから破断する。
そして、ボルト31が脆弱部31aから破断することで、ボルト31とナット32とによるフットブラケット14とフロアクロスメンバ13との締結が解除されるとともに、フットブラケット16と固定用ブラケット15との締結が解除され、車両用シート1と車体10との固定が開放される。これによって、車両用シート1を車体10から容易に取り外すことができるようになる。
以上説明した本実施形態の車両用シート1によれば、ヒータ40を駆動制御するコントロールユニットUと、コントロールユニットUおよびヒータ40に給電を行うための緊急スイッチSWとを具備しているので、車両用シート1を車体10へ取り付ける際に、コントロールユニットUや緊急スイッチSWとヒータ40とを接続するための電気的配索を行う必要がなくなり、車両用シート1を車体10に簡単に取り付けることができる。したがって、ヒータ40を備えている構成であるにもかかわらず、組み付け生産性が高いという利点が得られる。
また、衝突事故等の緊急時には、緊急スイッチSWを操作してコントロールユニットUおよびヒータ40に給電を行い、ヒータ40を駆動させて締結手段30による締結を解除することができるので、車両用シート1を容易に取り外すことができ、乗員の安全確保に優れた車両用シート1が得られる。
また、緊急スイッチSWが、シートバック3の背面下部に設けられているので、緊急スイッチSWが乗員乗降時の障害となりにくく、良好な乗降性を確保することができる。また、乗員による誤操作を好適に防止することができる。特に、シートバック3に緊急スイッチSWを埋設することによって、乗員による緊急スイッチSWの誤操作を確実に防止することができる。
また、コントロールユニットUや緊急スイッチSWを車両用シート1に設けることによって、コントロールユニットUとヒータ40とを結ぶワイヤーハーネス42aの配線長さを短くした設置が可能となり、また、コントロールユニットUと緊急スイッチSWとを結ぶワイヤーハーネスSWの配線長さを短くした設置が可能となる。これによって、衝突事故等によって車体10や車両用シート1が変形するような事態が生じた場合でも、ワイヤーハーネス42a,SWの断線等のリスクが少なくなる。これによって、ヒータ40を好適に作動させて、締結手段30のボルト31とナット32とによる締結の解除を良好に行うことができる。
(第2実施形態)
図6は本発明の第2実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。
本実施形態が前記第1実施形態と異なるところは、車両用シート1に締結解除手段としてのヒータ40を駆動するための電源となる電源バッテリーBA’を設けた点にあり、その他の点に変わりはない。
電源バッテリーBA’は、シートクッション2に内設されており、例えば、左右一対のクッションサイドフレーム2a,2b間に設けられた空間部を利用して配置されている。電源バッテリーBA’は、ワイヤーハーネスBA’を介してコントロールユニットUに接続されており、各ヒータ40を駆動するのに十分なバッテリー容量を備えている。
このような車両用シート1によれば、コントロールユニットUおよび各ヒータ40に給電する電源バッテリーBA’を備えているので、車体10側に搭載された電源バッテリーBA(図1参照、以下同じ)と車両用シート1との電気的配索を行う必要がなくなり、車体10への車両用シート1の取り付けが一層簡単になる。また、ヒータ40の駆動に車体10側の電源バッテリーBAを用いないので、車体10側の電源バッテリーBAの容量増加を配慮する必要もない。このことは、車体10側の電源バッテリーBAのコンパクト化に寄与する。
(第3実施形態)
図7は本発明の第3実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。
図7に示すように、本実施形態が前記第1,第2実施形態と異なるところは、車両用シート1の緊急スイッチSWに電源ソケット20が設けられており、この電源ソケット20を通じて外部電源から車両用シート1に給電可能に構成されている点にある。
電源ソケット20は、図8に示すように、外部電源に接続された電源コードの差込プラグ22が差込まれる差込口21を備えており、緊急スイッチSWを通じてコントロールユニットU(図7参照)およびヒータ40(図7参照)に外部電源から給電することができる。外部電源としては、例えば、緊急車両等に備えられた電源(外部電源供給コンセント等を通じて供給される)や発電機等の電源が挙げられる。
電源ソケット20は、前記した緊急スイッチSWと同様に、シートバック3の表面に差込口21を露出させて設けてもよいし、シートバック3の図示しない表層材で開閉可能に覆ってもよいし、シートバック3内に埋設してもよい。
このような車両用シート1によれば、外部電源をコントロールユニットUおよびヒータ40の駆動用の電源として利用することができる。したがって、外部電源とすることによって、車体10の重量を低減することができる。また、製造コストの低減を図ることができる。
以上、本発明に係る実施形態について説明したが、本発明はこれらに限定されず、発明の主旨に応じた適宜の変更実施が可能である。
例えば、第1,第2実施形態で説明した車両用シート1に対して、第3実施形態で説明した電源ソケット20を設けてもよい。このように構成することによって、補助用の電源として外部電源を利用することが可能となる。また、車体10に搭載された電源バッテリーBAや車両用シート1に備えた電源バッテリーBA’に不具合がある場合にも、外部電源を利用することによって、コントロールユニットUおよび各ヒータ40を確実に駆動させることができる。
なお、前記した締結手段30では、ボルト31を熱(エネルギー)が加えられることで収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成したが、これに限られることはなく、ナット32を熱(エネルギー)が加えられることで収縮変形力を発生する形状記憶材料で形成してもよい。また、例えば、ナットを半割り構造として、これらを一体化するリング状等の部材を前記の形状記憶材料で形成して、リング状等の部材に生じる変形力によって、ナットが分割されるように構成してもよい。
本発明の第1実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。 車両用シートの取付構造を説明するための要部の側面図である。 取付構造を示す断面図である。 スイッチ手段の取付位置を説明するための要部の斜視図である。 (a)は締結状態を示す断面図、(b)(c)は締結解除における作用を示す断面図である。 本発明の第2実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。 本発明の第3実施形態に係る車両用シートを示す模式斜視図である。 スイッチ手段の取付位置を説明するための要部の斜視図である。
符号の説明
1 車両用シート
2 シートクッション
2a,2b クッションサイドフレーム
3 シートバック
3a バックフレーム
3b シート
3c クロスフレーム
10 車体
11 ロアレール
12 アッパーレール
14,16 フットブラケット
15 固定用ブラケット
20 電源ソケット
21 差込口
30 締結手段
31 ボルト
31a 脆弱部
32 ナット
40 ヒータ
42a ワイヤーハーネス
BA 電源バッテリー
BA’ 電源バッテリー
BA ワイヤーハーネス
BA’ ワイヤーハーネス
SW 緊急スイッチ(スイッチ手段)
SW ワイヤーハーネス
U コントロールユニット(制御ユニット)

Claims (4)

  1. 車体に固定するための締結手段と、
    給電により駆動されて前記締結手段による締結を解除し、前記車体との固定を開放する締結解除手段と、を備えた車両用シートであって、
    前記締結解除手段を駆動制御する制御ユニットと、
    前記制御ユニットおよび前記締結解除手段に給電を行うためのスイッチ手段と、を備えたことを特徴とする車両用シート。
  2. 前記スイッチ手段は、シートバックの背面下部に設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用シート。
  3. 前記制御ユニットおよび前記締結解除手段に給電する電源を備えていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の車両用シート。
  4. 前記スイッチ手段は、外部電源から前記制御ユニットおよび前記締結解除手段に給電するための電源ソケットを備えていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1項に記載の車両用シート。
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