JP2007296048A - ヘッドレスト - Google Patents

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Abstract

【課題】 衝撃が車体に加わり、ヘッドレスト・フレームが乗員の衝突による衝撃を受けて塑性変形される際、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形などによる表皮の破れを防止でき、そして、その衝撃、すなわち、衝撃エネルギーを吸収緩和できてその乗員の安全性を確保し、また、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形箇所をカバーせずに組立てを簡単にして組立て時間を短縮する。
【解決手段】 左右のステー27,28を有するヘッドレスト・フレーム11と、そのヘッドレスト・フレーム11に固定的に支持されるヘッドレスト・パッド12と、衝撃を受ける箇所33において裏面32に補強材片14を重ね合わせて止め、そして、そのヘッドレスト・パッド12に固定的に被せられるヘッドレスト・カバー13とを含む。
【選択図】 図2

Description

この発明は、乗り物シート、特に、自動車シートに用いるヘッドレストに関し、そしてさらに詳細には、衝撃が車体に加わる際、後席乗員による衝撃を受ける箇所においてヘッドレスト・カバーに破れを発生させないヘッドレストに関する。
自動車シートに用いるヘッドレストでは、衝撃が車体に加わる際、ヘッドレスト・フレームは乗員の衝突による衝撃を受け、塑性変形されて衝撃エネルギーを吸収緩和するところの構造を採る。
その場合、そのヘッドレスト・フレームの一部が所定の荷重以上で前後方向に塑性変形され易くする板状に加工されるので、型が複雑になる。加えて、そのヘッドレスト・フレームにおいて一部分が突起状になるので、カバーが必要になり、そして、組立てに手間がかかる。
実開平6−64548号公報
この発明の課題は、衝撃が車体に加わり、ヘッドレスト・フレームが乗員の衝突による衝撃を受けて塑性変形される際、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形などによる表皮の破れを防止でき、そして、その衝撃、すなわち、衝撃エネルギーを吸収緩和できてその乗員の安全性を確保し、また、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形箇所をカバーせずに組立てを簡単にして組立て時間を短縮するところのヘッドレストの提供にある。
この発明は、左右のステーを有するヘッドレスト・フレームと、そのヘッドレスト・フレームに固定的に支持されるヘッドレスト・パッドと、衝撃を受ける箇所において裏面に補強材片を重ね合わせて止め、そして、そのヘッドレスト・パッドに固定的に被せられるヘッドレスト・カバーとを含む。
この発明では、ヘッドレスト・カバーが衝撃を受ける箇所において裏面に補強材片を重ね合わせて止め、その補強材片で補強されるので、衝撃が車体に加わり、ヘッドレスト・フレームが乗員の衝突による衝撃を受けて塑性変形される際、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形などによるヘッドレスト・カバーの破れが防止され、そして、その衝撃、すなわち、衝撃エネルギーが吸収緩和されてその乗員の安全性が確保され、そしてさらに、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形箇所をカバーするカバー部品やカバー作業が省かれ、組立てが簡単になって組立て時間が短縮される。
そのヘッドレスト・カバーは、衝撃を受ける箇所において裏面に補強材片を重ね合わせて止める。その場合、その補強材片は片端のみでそのヘッドレスト・カバーに縫い合わせられるかそのヘッドレスト・カバーのその裏面に接着される。
また、その補強材片は、基布にワディングを重ね合わせて作られる。その場合、ヘッドレスト・パッドがそのヘッドレスト・フレームおよびヘッドレスト・カバーに一体発泡で成形されるのが望ましく、そのワディングに発泡液が含浸されて硬化層を形成するので、より一層の効果が期待できる。
以下、特定されて、図示された具体例に基づいて、この発明のヘッドレストを説明するに、図1ないし図5は、重用車のフロント・シート40に活用されるところのこの発明のヘッドレストの具体例10を示し、そして、そのヘッドレスト10は、その乗用車のフロント・シート40に取り付けられ、衝撃が車体に加わってリア・シート42に着座する乗員43が衝突する際、ヘッドレスト・カバー13がヘッドレスト・フレーム11の塑性変形などによって破れずにその乗員43の衝突による衝撃、すなわち、衝撃エネルギーを吸収緩和させてその乗員43に安全が確保されるようにしている。
そのヘッドレスト10では、そのヘッドレスト・フレーム11が左右のステー27,28を有し、そして、その左右のステー27,28でそのフロント・シート40のシート・バック41に取り付け可能にされ、また、ヘッドレスト・パッド12がそのヘッドレスト・フレーム11に組み付けられて固定的に支持され、さらに、ヘッドレスト・カバー13が予め衝撃を受ける箇所33において裏面32に補強材片14を重ね合わせて止め、そして、そのヘッドレスト・パッド12に被せられて固定される。
そのヘッドレスト・フレーム11では、ヘッドレスト・バー20が、左右方向に伸びてそのフロント・シート40に着座される乗員(図示せず)の頭を受け可能にされ、また、左右の支持アーム23,24が、そのヘッドレスト・バー20の左右のバー・エンド21,22に連続的に折り曲げられて後方に伸び、そして、そのヘッドレスト・バー20を支え、さらに、その左右のステー27,28が、その左右の支持アーム23,24の左右のアーム・エンド25,26に連続的に折り曲げられて下方に伸び、そして、その左右の支持アーム23,24を介してそのヘッドレスト・バー20を支持し、またさらに、衝撃エネルギー吸収バー29が、その左右のアーム・エンド25,26の側でその左右の支持アーム23,24間に渡され、溶接されて固定的に支持され、そして、所定の荷重以上で塑性変形される。
そのヘッドレスト・バー20、その左右の支持アーム23,24、およびその左右のステー27,28は、所定の外径および肉厚の細長いスチール・パイプからU字形曲げおよびアール曲げされて連続されるところの一体構造に成形される。
また、その衝撃エネルギー吸収バー29は、そのステー27,28よりも細いスチール・ワイヤからU字形に折り曲げられて左右の連結アーム30,31を連続させ、そして、その左右の支持アーム23,24からその左右の連結アーム30,31を後よりに傾斜させてその左右の連結アーム30,31でその左右の支持アーム23,24に溶接されて固定的に取り付けられる。
そのヘッドレスト・カバー13は表皮材が用いられ、そして、予め衝撃を受ける箇所33、すなわち、そのリア・シート41に着座されるその乗員43のその頭44を受ける箇所33においてその裏面32にその補強材片を重ね合わせて止め、そして、その状態で用いられる。この場合、その補強材片14は、表皮材が用いられ、そして、片端のみでそのヘッドレスト・カバー13に縫い合わせられる。勿論、その補強材片14は予めそのヘッドレスト・カバー13のその裏面32に接着されてもかまわない。
したがって、このヘッドレスト10では、その乗用車の衝突事故で衝撃が車体に加わり、そして、そのリア・シート42の乗員43のその頭44が衝突すると、その乗員43のその頭44の衝突による衝撃がそのヘッドレスト・パッド12に受けられると同時にその乗員43のその頭44の衝突によるその衝撃でそのヘッドレスト・フレーム11のその衝撃エネルギー吸収バー29は、図5に示されたように曲げられながら塑性変形され、そして、その衝撃、すなわち、衝撃エネルギーを吸収緩和する。その際、そのヘッドレスト・カバー13では、その衝撃を受ける箇所33がその補強材片14で補強されているので、そのヘッドレスト・カバー13は、その衝撃を受ける箇所においてそのヘッドレスト・フレーム11のその塑性変形やそのヘッドレスト・フレーム11の曲がり部分などによる破れが確実に防止される。その結果、このヘッドレスト10では、その衝撃を受ける箇所33においてそのヘッドレスト・フレーム11の塑性変形などによるそのヘッドレスト・カバー13の破れが発生されないことに加えてその衝撃エネルギー吸収バー29の塑性変形によってその乗員43の安全性が確保される。
さらに、このヘッドレスト10では、そのヘッドレスト・カバー13がその衝撃を受ける箇所33においてその補強材片14で補強されるのみでそのヘッドレスト・フレーム11の塑性変形箇所にカバーをすることが省かれて組立てが簡単になって組立て時間が短縮される。
その前述された補強材片14は、基布およびワディングの重ね合わせであってもかまわない。その場合、そのヘッドレスト・パッド12がそのヘッドレスト・フレーム11およびヘッドレスト・カバー13に一体発泡で成形されるのが望ましい。そのように、そのヘッドレスト・パッド12が一体発泡されると、そのワディングに発泡液が含浸されて硬化層が形成されるので、より一層の効果が期待できる。
先に図面を参照して説明されたところのこの発明の特定された具体例から明らかであるように、この発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者にとって、この発明の内容は、その発明の性質(nature)および本質(substance)に由来し、そして、それらを内在させると客観的に認められる別の態様に容易に具体化される。勿論、この発明の内容は、その発明の課題に相応し(be commensurate with)、そして、その発明の成立に必須である。
上述から理解されるように、この発明のヘッドレストは、左右のステーを有するヘッドレスト・フレームと、そのヘッドレスト・フレームに固定的に支持されるヘッドレスト・パッドと、衝撃を受ける箇所において裏面に補強材片を重ね合わせて止め、そして、そのヘッドレスト・パッドに固定的に被せられるヘッドレスト・カバーとを含むので、この発明のヘッドレストでは、衝撃が車体に加わり、ヘッドレスト・フレームが乗員の衝突による衝撃を受けて塑性変形される際、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形などによるヘッドレスト・カバーの破れが防止され、そして、その衝撃、すなわち、衝撃エネルギーが吸収緩和されてその乗員の安全性が確保され、そしてさらに、そのヘッドレスト・フレームの塑性変形箇所をカバーするカバー部品やカバー作業が省かれ、組立てが簡単になって組立て時間が短縮され、その結果、乗り物シート、特に自動車シートにとって非常に有用で実用的である。
乗用車においてリア・シートの前方に配置されるフロント・シートに活用されるところのこの発明のヘッドレストの具体例を示した側面図である。 そのヘッドレストを示した斜視図である。 そのヘッドレストを示した縦断面図である。 そのヘッドレストのヘッドレスト・フレームを示した斜視図である。 塑性変形後の状態でそのヘッドレスト・フレームを示した斜視図である。
符号の説明
11 ヘッドレスト・フレーム
12 ヘッドレスト・パッド
13 ヘッドレスト・カバー
14 補強材片
20 ヘッドレスト・バー
21 左のバー・エンド
22 右のバー・エンド
23 左の支持アーム
24 右の支持アーム
25 左のアーム・エンド
26 右のアーム・エンド
27 左のステー
28 右のステー
29 衝撃エネルギー吸収バー
30 左の連結アーム
31 右の連結アーム
32 裏面
33 衝撃を受ける箇所
40 フロント・シート
41 シート・バック
42 リア・シート
43 乗員
44 頭

Claims (5)

  1. 左右のステーを有するヘッドレスト・フレームと、そのヘッドレスト・フレームに固定的に支持されるヘッドレスト・パッドと、衝撃を受ける箇所において裏面に補強材片を重ね合わせて止め、そして、そのヘッドレスト・パッドに固定的に被せられるヘッドレスト・カバーとを含むヘッドレスト。
  2. その補強材片が、片端のみでそのヘッドレスト・カバーに縫い合わせる請求項1に記載のヘッドレスト。
  3. その補強材片が、そのヘッドレスト・カバーのその裏面に接着される請求項1に記載のヘッドレスト。
  4. その補強材片が、基布にワディングを重ね合わせる請求項1に記載のヘッドレスト。
  5. そのヘッドレスト・パッドが、そのヘッドレスト・フレームおよびヘッドレスト・カバーに一体発泡で成形される請求項1ないし4の何れかに記載のヘッドレスト。
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