JP2000344160A - 車両用部品の取付構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】車両用シート１０（車両用部品）に設けた取付
部１５を車室フロア２１側に設けた取付ブラケット２３
に接合して、取付部１５に上方から挿通した取付ボルト
３１を取付ブラケット２３の下面側に固定した取付ナッ
ト３２に螺着することにより、シート１０を車室フロア
２１に取付ける取付構造において、シート１０の取外し
作業を車室の外側で行えるようにする。 【解決手段】取付ブラケット２３を車室フロア２１を上
下に貫通させて、その下端部を車室フロア２１の車室外
側の下面側に固定し、その上端部にて取付部１５を固定
して、取付ブラケット２３の下端部を車室外側で取外す
ことにより、シート１０を車室フロア２１から取外すよ
うにした。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、車両用シート等車
両用部品の取付構造に関する。

【０００２】

【従来の技術】車両用部品の取付構造の一形式として、
例えば車両用シートの取付構造で採用されているよう
に、車両用部品に設けた取付部を車室フロア側に設けた
取付ブラケットに載置して、前記取付部に上方から挿通
して車室フロアを貫通させた取付ボルトを、取付ブラケ
ット側に固定したウェルドナットに螺着することによ
り、車両用部品を車室フロア上に取付ける形式の取付構
造がある。当該形式の取付構造においては、車両用部品
を車室フロア上に取付けるには、作業者が車室内に乗り
込んで車室内から取付ボルトをウェルドナットに螺着す
る取付作業を行う。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】ところで、車両を廃車
にするに当たり、車両の各構成部品（車両用部品）およ
び構成材料をリサイクルすべく車両を解体して分別する
作業を行う場合、車両用部品を車室のフロアから取外す
必要があるが、車両用部品を取外すには、その取付け作
業と同様に、作業者が車室内に乗り込んで車室内から取
付ボルトをウェルドナットから取外す取外し作業を行う
必要がある。このため、車両用部品の取外し作業は車室
内という狭い空間で行うこととなって、その取外し作業
が面倒で取外作業の作業性が損なれる。また、車体が大
きく変形している場合には、作業者が車室内に乗り込む
ことができずに、車両用部品の取外しができないことも
ある。

【０００４】従って、本発明の目的は、車両用シート等
車両用部品の車室フロアに対して離脱させる取外し作業
を車室の外側から行えるようにして、車両用部品の取外
し作業の作業性を向上させることにある。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明は、車両用部品の
取付構造に関するもので、当該取付構造は、車両用部品
に設けた取付部を車室フロア側に設けた取付ブラケット
に接合して、前記取付部に上方から挿通した取付ボルト
を前記取付ブラケットの下面側に固定した取付ナットに
螺着することにより、前記車両用部品を前記車室フロア
に取付ける車両用部品の取付構造である。

【０００６】しかして、当該取付構造では、前記取付ブ
ラケットが前記車室フロアを上下に貫通していて、同取
付ブラケットの下端部にて前記車室フロアの車室外側の
下面側に固定されており、かつ、同取付ブラケットの上
端部にて前記取付部が前記取付ボルトを介して固定され
ていることを特徴とするものである。当該取付構造にお
いては、前記取付ブラケットの下端部は前記車室フロア
の車室外側の下面側に設けたシートアンカリインホース
メントに取付ボルトおよび取付ナットを介して固定され
ている構成とすることができる。

【０００７】また、本発明に係る取付構造は、車両用部
品として車両用シートを対象とすることを特徴とするも
のである。

【０００８】

【発明の作用・効果】本発明に係る取付構造において
は、車両用部品が取付けられている取付ブラケットの下
端部の車室フロア側からの取外し作業を車室の外側から
行うことができ、取付ブラケットの下端部を車室フロア
側から取外した場合には、取付ブラケットを車両用部品
と一体に車室フロアを通して上方へ抜き出すことができ
る。

【０００９】このため、本発明に係る取付構造を採用す
れば、車両用部品の取外し作業時に、従来のごとき作業
者が車室内に乗り込んで車室内にて取付ボルトをウェル
ドナットから螺退させて取外すような取外し作業を行う
必要はない。換言すれば、本発明に係る取付構造によれ
ば、車両用部品の取外し作業を車室外側の広い空間で行
うことができて、車室内の狭い空間での取外し作業に比
較して取外し作業の作業性を大幅に向上させることがで
きる。

【００１０】本発明に係る取付構造において、取付ブラ
ケットの下端部を車室フロアの車室外側の下面側に設け
たシートアンカリインホースメントに取付ボルトおよび
取付ナットを介して固定するように構成すれば、取付ブ
ラケットの下端部の車室フロア側からの取外し作業が一
層容易になり、車両用部品の取外し作業の作業性を一層
向上させることができる。

【００１１】本発明に係る取付構造において、車両用部
品として車両用シートを対象とする場合には、車両用シ
ートの取外し作業の作業性を一層向上させることができ
る。

【００１２】

【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に基づいて説
明すると、図１には、従来の取付構造を採用して車両用
部品の一例である車両用シートを車両フロアに取付けた
例が示されている。当該車両用シート１０は、シートク
ッション１１、シートバック１２、およびヘッドレスト
１３を備えているもので、シートクッション１１の下面
に設けた左右一対の支持部１４の各端部に前側取付部１
５および後側取付部１６が設けられている。

【００１３】一方、車室フロア２１の内側の上面には前
側の第１シートメンバー２２が設けられており、かつ、
車室フロア２１の外側の下面には後側の第２シートメン
バー２３が設けられている。当該車両用シート１０は、
その前側取付部１５を第１シートメンバー２２上に載置
し、かつ、その後側取付部１６を車室フロア２１上に載
置した状態で、取付ボルト３１およびウェルドナット３
２を介して車室フロア２１上に取付けられている。な
お、図１における符号３３，３４は、車室フロア２１の
下方に配設されているフューエル配管およびマフラーを
示している。

【００１４】当該取付構造において、ウェルドナット３
２は、前側にあっては、第１シートメンバー２２の下面
に複数のプロジェクション部にて溶接されて固着されて
おり、かつ、後側にあっては、第２シートメンバー２３
のフランジ部の下面に複数のプロジェクション部にて溶
接されて固着されている。前側の取付ボルト３１にあっ
ては、前側取付部１５および第１シートメンバー２２の
取付穴を挿通した状態でウェルドナット３２に螺着さ
れ、かつ、後側の取付ボルト３１にあっては、後側取付
部１６および第２シートメンバー２３の取付穴を挿通し
た状態でウェルドナット３２に螺着されていて、これに
より、当該車両用シート１０は車室フロア２１上に取付
けられている。

【００１５】しかして、図２には、本発明の一例に係る
取付構造が示されている。同図に示す取付構造は、車両
用シート１０の前側の取付構造を示すもので、当該取付
構造においては、取付ブラケット２３およびシートアン
カリインホースメント２４が採用されている。シートア
ンカリインホースメント２４は、断面が略コ字状を呈す
るもので、車室フロア２１の下面側にて第１シートメン
バー２２のフランジ部２２ａに対応する部位に固着され
ている。

【００１６】取付ブラケット２３は、車室フロア２１に
設けた貫通穴２１ａを上下方向に貫通した状態で、その
下端部にてシートアンカリインホースメント２４の前端
面に、取付ボルト３５およびウェルドナット３６により
取付けられている。この取付ブラケット２３の上端部は
車室フロア２１上に延びていて、その上端部の下面側に
ウェルドナット３２が固着されており、その上端部にて
車両用シート１０の前側が取付けられている。なお、図
２に示す符号２５は、車室フロア２１の貫通穴２１ａを
シールするシーラ（シーリング剤）である。

【００１７】詳細には、車両用シート１０に設けた前側
取付部１５は、取付ブラケット２３の上端部に挿通した
取付ボルト３１をウェルドナット３２に螺着することに
より、取付ブラケット２３の上端部に取付けられてい
て、これにより、車両用シート１０の前側が取付ブラケ
ット２３の上端部に取付けられている。なお、当該シー
ト１０の後側の取付けにおいても、前側の取付けと同様
の取付構造が採用されている。

【００１８】かかる構成の取付構造においては、車室の
外側にて、取付ボルト３５のシートアンカリインホース
メント２４からの取外し作業を行うことができ、取付ボ
ルト３５をシートアンカリインホースメント２４側のウ
ェルドナット３６から取外せば、取付ブラケット２３を
車両用シート１０と一体に上方へ抜き出して、車両用シ
ート１０を車室フロア２１から取外すことができる。

【００１９】このため、当該取付構造を採用すれば、車
両用シート１０の取外し作業時に、従来のごとき作業者
が車室内に乗り込んで車室内にて取付ボルト３１をウェ
ルドナット３２から螺退させて取外すような取外し作業
を行う必要はない。すなわち、当該取付構造によれば、
車両用シート１０の取外し作業を車室外側の広い空間で
行うことができて、車室内の狭い空間での取外し作業に
比較して取外し作業の作業性を大幅に向上させることが
できる。

【図面の簡単な説明】

【図１】従来の取付構造を採用して車室フロア上に取付
けた車両用シートの側面図である。

【図２】本発明の一例に係る取付構造を拡大して示す縦
断側面図である。

【符号の説明】

１０…車両用シート、１１…シートクッション、１２…
シートバック、１３…ヘッドレスト、１４…支持部、１
５，１６…取付部、２１…車室フロア、２１ａ…貫通
穴、２２，２３…シートメンバー、２３…取付ブラケッ
ト、２４…シートアンカリインホースメント、２５…シ
ーラ、３１，３５…取付ボルト、３２，３６…ウェルド
ナット、３３…フューエル配管、３４…マフラー。

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】車両用部品に設けた取付部を車室フロア側
   に設けた取付ブラケットに接合して、前記取付部に上方
   から挿通した取付ボルトを前記取付ブラケットの下面側
   に固定した取付ナットに螺着することにより、前記車両
   用部品を前記車室フロアに取付ける車両用部品の取付構
   造であり、前記取付ブラケットは前記車室フロアを上下
   に貫通していて、同取付ブラケットの下端部にて前記車
   室フロアの車室外側の下面側に固定されており、かつ、
   同取付ブラケットの上端部にて前記取付部が前記取付ボ
   ルトを介して固定されていることを特徴とする車両用部
   品の取付構造。
2. 【請求項２】請求項１に記載の車両用部品の取付構造に
   おいて、前記取付ブラケットの下端部は、前記車室フロ
   アの車室外側の下面側に設けたシートアンカリインホー
   スメントに取付ボルトおよび取付ナットを介して固定さ
   れていることを特徴とする車両用部品の取付構造。
3. 【請求項３】請求項１または２に記載の車両用部品の取
   付構造において、前記車両用部品は車両用シートである
   ことを特徴とする車両用部品の取付構造。