JP2008207542A - 液滴吐出ヘッド - Google Patents

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Abstract

【課題】複数のノズルに分配する液体を貯留するための共通液室を備える液滴吐出装置において、この共通液室を構成するためのプレートの剛性低下を抑制して、プレートの取り扱いにおける作業性を向上させる。
【解決手段】キャビティ部20は複数のプレートを積層して構成され、共通液室43及び供給路47を形成する開口部50を有するマニホールドプレート33(34)を積層方向に少なくとも2枚隣接して備え、開口部50は上下に重なるように配置されている。積層方向に重なった開口部50のうち、少なくとも1つの開口部50は、仕切り部53によって、共通液室43となる第1の開口51と、供給路47となる第2の開口52とに分割されている。
【選択図】図5

Description

本発明は、複数のノズルに分配する液体を貯留する共通液室を備え、複数のプレートを積層して構成される液滴吐出ヘッドに関するものである。
従来から、複数のノズルから液滴を吐出する液滴吐出ヘッドとして、インクジェット式の記録ヘッドが知られている。このような記録ヘッドは、インク供給源から供給されたインクを多数のノズルに分配して吐出するために、その内部に複雑なインク流通路が必要であるが、全体として小型化が求められている。そのため、例えば、特許文献1に記載されている記録ヘッドでは、インク流通路となる貫通部や凹部が形成された薄いプレートを複数枚積層することで、全体として小さい記録ヘッドの内部に複雑なインク流通路を形成している。
積層するプレートとしては、多数のノズルが列状に穿設されたノズルプレートや、共通インク室(マニホールド)を構成するための長穴(開口)が貫通形成されたマニホールドプレート、アクチュエータからの吐出圧力を受ける圧力室が形成されたキャビティプレート他等の複数枚のプレートがあり、インク供給源からのインクは、各プレートのインク流通路を介して、共通インク室から圧力室、ノズルに至るようになっている。
前述した共通インク室は、多数のノズルに分配するインクを一括して貯留する部分であるため(特許文献1の図6参照)、ノズルの列と同じ程度の長さと、大きな内容積とを有するように形成される必要があり、特許文献1では、共通インク室を、同一形状の長穴が貫通形成された2枚のマニホールドプレートを重ね、これらを共通インク室の天井面となる上側のプレートと共通インク室の底面となる下側のプレートとで挟んで形成している。
特許文献1では、ブラックインク、マゼンタインク、イエローインク、シアンインクの4色のインクに対して、ノズル列が5列配列(ブラックインクのみ2列)されている。そのため、共通インク室も、各ノズル列に対応して5列設けられており、各マニホールドプレートには、5つの長穴が略平行状に並んで穿設されている。
特開2006−334797号公報(図5及び図6参照)
ところで、記録ヘッドでは、近年の記録の高精度化や高速化のために、ノズル数の増加や、インクの色数の増加が求められており、ノズル数やノズル列数が、さらに多くなる傾向にある。ノズル列数が増加すると、対応する共通インク室の個数も増加するため、各マニホールドプレートに穿設される長穴の数も多くなる。換言すれば、マニホールドプレートを貫通する抜き部(欠損部)が多くなる。
しかしながら、マニホールドプレートを含む記録ヘッドは大型化を避けるために、マニホールドプレートの平面積を必要以上に大きくすることができないので、共通インク室数の増加に伴い、マニホールドプレートに残る肉部が少なくならざるを得ない。特に、隣接する共通インク室の長穴同士の間には、細幅の肉部が共通インク室(長穴)に沿って、その長さと同じ寸法で長く残ることになる。例えば、特許文献1の構造では共通インク室が5つあるため、マニホールドプレートの中央部は、5つの長穴が穿設され、長穴間となる4本の細幅の肉部が略平行状に長く残るだけであり、マニホールドプレート全体の剛性が著しく低下する。また、マニホールドプレートの取り扱い時には、前記細幅の肉部が、下方に撓む現象も生じる。
このように肉部の少ないプレートは、部品検査や、部品梱包、組み立て等の種々の工程において、取り扱いにおける作業性(ハンドリング性)が極めて悪く、プレートの変形や破損も引き起こし易いという問題があった。
本発明は、上記問題を解消するものであり、複数のノズルに分配する液体を貯留するための共通液室を備える液滴吐出ヘッドにおいて、この共通液室を構成するためのプレートの剛性低下を抑制して、プレートの取り扱いにおける作業性を向上させることを目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明における液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するために第1の方向に延びる列状に配置された複数のノズルと、このノズルに液体を分配する共通液室と、液体供給源からの液体を前記共通液室に供給するように当該共通液室に連通する供給路とを有するキャビティ部を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記キャビティ部は、複数のプレートを積層して構成され、前記液体供給源からの液体をノズル側へ供給するための開口部を有するマニホールドプレートを積層方向に少なくとも2枚隣接して有し、前記開口部は、前記マニホールドプレートの積層方向に重なるように配置され、積層方向に重なった前記開口部のうち、少なくとも1つの開口部は、仕切り部によって、前記共通液室となる第1の開口と前記供給路となる第2の開口とに分割されていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記各マニホールドプレートの前記開口部はいずれも、前記仕切り部によって前記第1の開口と前記第2の開口とに分割されていて、各マニホールドプレートの前記仕切り部は、前記マニホールドプレートを積層したときに、積層方向からの平面視で重ならない位置に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズルの列は第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、各マニホールドプレートには、前記開口部が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられ、前記開口部の前記第1の開口と前記第2の開口とは前記第1の方向に前記仕切り部を挟んで隣接し、同一マニホールドプレートに設けられた複数の前記仕切り部は、前記第2の方向に実質的に連続して形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1に記載の液滴吐出装置において、前記積層方向に重なった前記開口部のうち、一部の開口部は、前記仕切り部によって前記共通液室となる第1の開口と前記供給路となる第2の開口とに分割され、残りの開口部は、前記共通液室となる部分と前記供給路となる部分が連続するように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項4に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズルの列は第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、各マニホールドプレートには、前記開口部が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられ、且つ前記仕切り部を有する開口部と前記仕切り部を有しない開口部とが、同一のマニホールドプレートに混在し、前記マニホールドプレートを積層したときの積層方向からの平面視で、前記仕切り部を有する開口部には前記仕切り部を有しない開口部が積層方向に重なるように構成されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項5に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、各マニホールドプレートでは、前記仕切り部を有する開口部と前記仕切り部を有しない開口部とが、第2の方向に沿って交互に配置されていることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記キャビティ部における前記複数のプレートのうち、前記開口部が貫通形成された前記少なくとも2枚のマニホールドプレートと、前記少なくとも2枚のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続に近い側に位置し、前記第2の開口と連通し前記供給路となる接続開口を有するプレートと、前記少なくとも2枚のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続から遠い側に位置し、前記開口部を覆うプレートと、が積層されることで、前記共通液室と前記供給路とが形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項8に記載の発明は、請求項7に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記キャビティ部は、前記供給路を形成する第2の開口を有するマニホールドプレートを2枚以上有し、前記第2の開口のうち、前記液体供給源との接続から遠い側のマニホールドプレートに設けられた第2の開口は、前記液体供給源との接続に近い側のマニホールドプレートに設けられた第2の開口よりも、前記第1の方向に延びる長さ寸法が長く設定され、前記液体供給源との接続から遠い側のマニホールドプレートに設けられた第1の開口と連通していることを特徴とするものである。
また、請求項9に記載の発明における液滴吐出ヘッドは、液滴を吐出するために第1の方向に延びる列状に配置された複数のノズルと、このノズルに液体を分配する共通液室と、液体供給源からの液体を前記共通液室に供給するように当該共通液室に連通する供給路とを有するキャビティ部を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、前記キャビティ部は、複数のプレートを積層して構成されるとともに、前記第1の方向に沿って長く延びた前記共通液室となる第1の開口と、当該第1の開口と仕切り部を挟んで並ぶように設けられた前記供給路となる第2の開口とが、貫通形成または凹設された少なくとも1枚の第1のマニホールドプレートと、前記第1及び第2の開口の下側に重なって位置し、第1及び第2の開口の第1の方向の長さの和よりも短い長さを有する第3の開口が形成された第2のマニホールドプレートと、を有していることを特徴とするものである。
また、請求項10に記載の発明は、請求項9に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記複数のプレートのうち、前記第1の開口及び第2の開口が貫通形成された前記第1のマニホールドプレートと、前記第1のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続に近い側に位置し、前記第2の開口と連通し前記供給路となる接続開口を有するプレートと、前記第2のマニホールドプレートと、が積層されることで、前記共通インク室と前記供給路とが形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項11に記載の発明は、請求項9または10に記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記ノズルの列は前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、前記第1のマニホールドプレートには、前記第1の開口が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられるとともに、前記第2の開口が、前記各第1の開口における第1の方向の一方の端部側に前記仕切り部を挟んで隣接し且つ第2の方向に沿って複数個設けられ、前記第1のマニホールドプレートに設けられた前記仕切り部は、前記第2の方向に実質的に連続して形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれかに記載の液滴吐出ヘッドにおいて、前記液体は、ブラックインクとその他の複数のカラーインクであり、前記インクの色毎に設けられた前記ノズルの列に対応して、前記共通液室が複数列設けられ、同じ色のインクを貯める共通液室に連通する前記供給路同士は、その流路抵抗が実質上同じになるように設定されていることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、キャビティ部がマニホールドプレートを少なくとも2枚隣接して有していて、各マニホールドプレートには、共通液室及び供給路を形成するための開口部が設けられている。開口部は、マニホールドプレートの積層方向に重なるように配置されていて、重なった開口部のうちの少なくとも1つは、共通液室を構成する第1の開口と供給路を構成する第2の開口とが、仕切り部によって分割されている。従来は、仕切り部がなくマニホールドプレートには、開口部として第1の開口と第2の開口とを連続させた長穴が設けられていた。これに比べると、上下に重なる開口部の少なくとも1つに仕切り部を設け、マニホールドプレートに形成される長穴の長さを、共通液室の分の長さと供給路の分の長さとに分割させることで、マニホールドプレートの抜き部(欠損部)を削減し肉部(仕切り部)を増加させることができる。その結果、マニホールドプレートのプレート単体の剛性を大幅に高めることができ、製造工程で、マニホールドプレートを取り扱うときの作業性が向上され、破損や変形を防止できる。
請求項2に記載の発明によれば、キャビティ部は、マニホールドプレートを少なくとも2枚具備し、上下のマニホールドプレートにおける開口部の仕切り部を平面視にて重ならない位置にずらして配置している。これにより、上下に重なる開口部のうちの一方の開口部の第1の開口が他方の開口部に連通し、他方の開口部の第1の開口が一方の開口部の第2の開口に連通することができる。従って、第2の開口が重なって形成される供給路から流れる液体が、仕切り部の間を積層方向に通り抜けながら移動して、第1の開口が重なって形成される共通液室に流入させることができる。換言すれば、1枚のマニホールドプレートにおいて、共通液室となる第1の開口を仕切り部で仕切って供給路となる第2の開口と不連続に設けていても、マニホールドプレートを複数枚設け、それぞれで仕切り部の位置を、液体の流れる方向の上流側と下流側とにずらしている。これにより、第2の開口で構成される供給路と第1の開口で構成される共通液室とは連続し、仕切り部を設けていても、供給路から共通液室へ速やかにインクを流すことができる。
請求項3に記載の発明によれば、ノズルの列が第2の方向に沿って複数列設けられ、各マニホールドプレートには、開口部がノズルの配列に対応して、第2の方向に複数個並設されている。従って、マニホールドプレートの肉部は、開口部の数が増えるほど少なくなり、プレート単体の剛性が低下する。特に、開口部が第1の方向に長くマニホールドプレートに貫通形成されていると、開口部同士の間の肉部が細幅に且つ平行状に残り、この細幅部分の撓み変形が生じやすい。しかしながら、前述したように、開口部に仕切り部を設けることで、従来に比べてマニホールドプレートの抜き部(欠損部)を減少させるとともに、細幅部分を架橋するように支持するので、細幅部分の撓み変形も抑制でき、マニホールドプレートの剛性を高めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、積層方向に重なった開口部のうち、一部の開口部は、仕切り部によって共通液室となる第1の開口と供給路となる第2の開口とに分割されているが、残りの開口部は仕切り部で分割されずに、共通液室となる部分と供給路となる部分とが連続して形成されている。仕切り部で分割されている第1の開口は、これに重なる他の開口部を介して、供給路と連通することができる。従って、少なくとも、開口部が仕切り部で分割されているマニホールドプレートは、仕切り部によって、抜き部(欠損部)の量を減らすとともに、抜き部(欠損部)を補強することができ、プレート単体としての剛性を高めることができる。
また、仕切り部で分割された開口部に、仕切り部を有しない開口部を重ねて、供給路から共通液室に液体を流入させているから、開口部の全てが仕切り部で分割されている場合に比べて、流路抵抗を低減させることができる。
請求項5に記載の発明によれば、ノズルの列が第2の方向に沿って複数列設けられ、各マニホールドプレートには、開口部がノズルの配列に対応して、第2の方向に複数個並設されている。従って、マニホールドプレートの肉部は、開口部の数が増えるほど少なくなり、プレート単体の剛性が低下する。特に、開口部が第1の方向に長くマニホールドプレートに貫通形成されていると、開口部同士の間に細幅の肉部が残り、この細幅部分の撓み変形等が生じやすい。しかしながら、仕切り部を有する開口部と仕切り部を有しない開口部とが、同一マニホールドプレートに混在している。従って、開口部に仕切り部を設けることで、従来に比べてマニホールドプレートの抜き部(欠損部)を減少させるとともに、細幅部分を架橋するように支持するので、細幅部分の撓み変形も抑制でき、マニホールドプレートの剛性を高めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、仕切り部を有する開口部と仕切り部を有しない開口部とが第2の方向に交互に配置されているから、仕切り部による細幅部分の架橋がバランスよく配置され効果的に補強するので、プレート単体としての撓みや変形も生じ難くなる。
請求項7に記載の発明によれば、開口部が、マニホールドプレートに貫通形成されて、このマニホールドプレートを少なくとも2枚と、これらの上下を挟むプレートとによって、共通液室と供給路とが形成されている。これにより、共通液室は、マニホールドプレートの枚数分の厚みと同じ高さが確保され、その内容量を大きくすることができる。この場合には、マニホールドプレートに貫通部分、すなわち抜き部(欠損部)が多くなるから、マニホールドプレートの剛性が低くなりがちであるが、請求項1〜6に記載したように、仕切り部を設けたマニホールドプレートではその剛性低下を抑制できる。
請求項8に記載の発明によれば、供給路を形成する第2の開口のうち、液体供給源との接続から遠い側のマニホールドプレートに設けた第2の開口は、液体供給源との接続に近い側のマニホールドプレートの第2の開口よりも、第1の方向に延びる長さ寸法が長く設定されている。液体は、液体供給源から積層方向に沿って供給路を流れ、マニホールドプレートに達すると、積層方向に実質上直交する方向に流れの向きを変え、マニホールドプレートの長い面に沿って第1の方向に流れる。各第2の開口の第1の方向に延びる長さ寸法は、各仕切り部の位置によって規定される。従って、液体供給源に近い上側のマニホールドプレートの仕切り部が、液体供給源から遠い下側のマニホールドプレートの仕切り部よりも、液体がほぼ直角に流れの向きを変える供給路の隅部に近い位置に配置されていることになる。
そのため、積層方向から流れてきて略直角に向きを変えた液体は、隅部に近い側に設けられた仕切り部を避けるように、液体供給源から遠い側を通って流れる。一般的に隅部には液体の澱みが生じ易く、この澱みが気泡の溜まり等の不都合を引き起こすことになるが、上述のように、液体が液体供給源から遠い側を通って流れながら直角に曲がると、隅部に澱みを生じ難くする効果を奏することができる。
請求項9に記載の発明によれば、第1のマニホールドプレートに、共通液室を構成する第1の開口と供給路を構成する第2の開口とが仕切り部を挟んで並ぶように形成され、その下側の第2のマニホールドプレートに形成された第3の開口が、第1のマニホールドプレートの第1及び第2の開口と重なるから、第2の開口と第1の開口とが、第3の開口を介して連通することができる。第1のマニホールドプレートは仕切り部を有しており、第2のマニホールドプレートは、第3の開口の長さが第1の開口と第2の開口の長さの和よりも短い。そのため、いずれのマニホールドプレートも、供給路と共通インク室を連続して構成する長穴が形成されている場合に比べて、剛性が高められ、製造工程での作業性が向上し、破損や変形を防止できる。
請求項10に記載の発明によれば、第1の開口及び第2の開口が、第1のマニホールドプレートに貫通形成されて、この第1のマニホールドプレートを少なくとも1枚と、第1のマニホールドプレートの上側に配置されるプレートと第2のマニホールドプレートとによって、共通液室と供給路とが形成されている。これにより、共通液室は、第1のマニホールドプレートの枚数分の厚みと第3の開口の深さ分の和と同じ高さが確保され、その内容量を大きくすることができる。この場合には、第1のマニホールドプレートに貫通部分、すなわち抜き部(欠損部)が多くなるから、第1のマニホールドプレートの剛性が低くなりがちであるが、請求項1に記載したように仕切り部を設けることで、マニホールドプレートの剛性低下を抑制できる。
請求項11に記載の発明によれば、共通液室は、第1の方向に沿って長く形成され、第2の方向に複数個並設されているから、第1の開口の数が、共通液室の数の分だけ増え、マニホールドプレート全体の剛性は、複数の隣接する第1の開口同士間の細幅の肉部だけになるが、前述したように、仕切り部を設けることで、従来に比べて第1のマニホールドプレートの抜き部(欠損部)の増加を抑制でき、マニホールドプレートの剛性を高めることができる。
請求項12に記載の発明によれば、同じ色のインクを貯める共通液室に連通する供給路同士が、その流路抵抗が実質上同じになるように設定されている。供給路は、比較的大きな流路径を有しているが、複数枚のプレートを積層して構成するため、流路抵抗にばらつきを生じやすい。そのため、全体としての流路抵抗を同じにするように厳密に規定することで、同じ色を吐出するノズルの列の吐出特性のばらつきを抑制することができる。
以下に、本発明の基本的な実施形態について図面に基づいて説明する。第1の実施形態では、本発明の液滴吐出ヘッドを備える装置として、被記録媒体にインクを吐出する記録装置1について説明する。この記録装置1は、単独のプリンタ装置に適用しても、あるいは、ファクシミリ機能やコピー機能等の複数の機能を備えた多機能装置のプリンタ機能(記録部)に適用してもよい。
記録装置1には、図1に示すように、ノズル7を有しキャリッジ2に搭載された記録ヘッド(請求項の液滴吐出ヘッドに相当)3と、その記録ヘッド3の下面に対向してプラテン4が設けられている。第1ガイド部材5及び第2ガイド部材6は、キャリッジ2の主走査方向(Y軸方向)に延びる部材であり、これらに跨ってキャリッジ2は往復移動するように構成されている。キャリッジ2には、その下面からノズル7(図3〜図5参照)を露出させるように記録ヘッド3が取り付けられている。以下の説明では、記録ヘッド3のノズルの開口面側を前面もしくは下面(下方)、その反対側を背面もしくは上面(上方)として記載する。
被記録媒体である用紙は、キャリッジ2の主走査方向(Y軸方向)に直交する副走査方向(X軸方向)に沿って搬送される。キャリッジ2は、キャリッジ(CR)モータ8に連結された駆動プーリ9と従動プーリ10とに掛け渡されたタイミングベルト11によって、Y軸方向に沿って往復移動する。
本体フレーム12内には、図1に示すように、交換式のインクカートリッジ13の収納部14が設けられており、インク色の数に応じたインクカートリッジ13(ここではブラックインク用、シアンインク用、マゼンタインク用、イエローインク用の4つ)が収納されている。各インクカートリッジ13のインクは、可撓性を有するインク供給管(樹脂製のチューブ)15を介して、それぞれ独立して記録ヘッド3に供給される。
また、記録装置1には、キャリッジ2の主走査方向の移動可能範囲の一側に、記録ヘッド3のノズル7から記録とは無関係に吐出させたインクを受けるフラッシングステーション16が配設されている。このフラッシングステーション16において、記録とは無関係な吐出を行うことで吐出ヘッド6のインク流路内の増粘したインクや発生した気泡などを排出し、ノズルの目詰まりの防止、解消を行うことで、各ノズルの吐出機能の維持及び回復を行っている。
また、キャリッジ2の主走査方向の移動可能範囲の他方側には、意図的もしくは定期的に記録ヘッド3のノズル7からインクを吸引する回復装置17が配設されている。この回復装置17は、各ノズル7のノズル面をキャップ18で覆い、キャップ18に設けた排出口(図示せず)から、それに連通した負圧装置(図示せず)を稼動させることで、記録ヘッド3内のインク流通路中の増粘したインクや発生した気泡等を排出し、各ノズル7の吐出機能を回復させる、所謂吸引パージを行なっている。また、非記録時には、キャップ18でノズル面を被覆しておくことによって、ノズル7の乾燥や塵埃等の付着を防止することもできる。
図2は、記録ヘッド3に備えられるキャビティ部20、アクチュエータ21、フレキシブルフラットケーブル22の斜視図である。複数枚のプレートからなるキャビティ部20に圧電式のアクチュエータ21が接合され、このアクチュエータ21の上面に外部機器との接続のためのフレキシブルフラットケーブル22が電気的に接合されている。
キャビティ部20に設けられた各インク流通路は、インクカートリッジ13側から供給されたインクを、内部に設けた共通インク室(マニホールド室、請求項の共通液室に相当)43に貯めるように形成されている。加えて、インク流通路は、共通インク室43からアクチュエータ21と対向する位置(上面側の位置)に設けた多数の圧力室40にインクを分配するように連通し、さらに、上面側の各圧力室40から下面に設けたノズル7に連通するように形成されている。そして、圧力室40のインクが、アクチュエータ21から所定の吐出圧力を受けると、ノズル7からインクを吐出し、共通インク室43側から圧力室40にインクを補充するように構成されている。詳細については後述する。
アクチュエータ21には、特開2005−322850号公報等に開示された公知のものと同様に、全ての圧力室40にわたる大きさを有する扁平形状で且つその扁平な方向と直交する方向に積層される複数のセラミックス層60と、この複数のセラミックス層60の扁平な方向の面上に配置される複数の電極層とが備えられている。
電極層としては、圧力室40毎に形成される個別電極61の電極層と、複数の圧力室40に跨って形成されるコモン電極62の電極層とが、各セラミックス層60を挟んで対向するように形成された駆動用電極の層と(図4及び図5参照)、フレキシブルフラットケーブル22と電気的に接続するために最上面に配置された表面電極63の層とが設けられている(図2及び図3参照、図4及び図5では表面電極63を省略している)。表面電極63は、個別電極61とスルーホール等で電気的に接続される個別用表面電極63aと、コモン電極62とスルーホール等で電気的に接続されるコモン用表面電極63bとを含んでいる。
このように電極層が設けられたアクチュエータ21では、公知のように個別電極61とコモン電極62との間に高電圧を印加することで、両電極に挟まれたセラミックス層60の部分が分極され、活性部として形成される。この活性部がフレキシブルフラットケーブル22から選択的に供給された電圧により変形すると、キャビティ部21の圧力室40に吐出圧力を与える。
キャビティ部20は、前述した複雑なインク流通路をその内部に形成するために、貫通部や凹部が形成された複数のプレートを、それぞれの広幅面同士を対向させるように積層し、接着剤を介して接合した構造となっている。実施形態では、キャビティ部20は、図3〜図5に示すように、ノズルプレート30、スペーサプレート31、ダンパープレート32、2枚のマニホールドプレート33、34、サプライプレート35、ベースプレート36、及びキャビティプレート37の合計8枚の薄い板で構成されている。
各プレート30〜37は50〜150μm程度の厚さを有し、ノズルプレート30はポリイミド等の合成樹脂製で、その他のプレート31〜37は42%ニッケル合金鋼板製である。ノズルプレート30には、微小径(25μm程度)のインク吐出用のノズル7が微小間隔で千鳥状に多数個穿設され、当該ノズルプレート30においてX軸方向と平行な8列に配列されている(図3では2列だけ図示している)。
また、キャビティプレート37には、図2及び図3に示すように、複数の圧力室40がキャビティプレート37のX軸方向と平行な8列に配列されている。実施形態では、各圧力室40は、平面視細長形状でその長手方向がキャビティプレート37のY軸方向と平行で且つキャビティプレート37の板厚を貫通して穿設されている。
各圧力室40の長手方向の一端は、ベースプレート36に設けた連通孔41と接続されており、圧力室40は、連通孔41及びサプライプレート35に設けた接続流路42を介して、共通インク室43、43と連通している。各圧力室40の長手方向(Y軸方向)の他端は、ベースプレート36、サプライプレート35、2枚のマニホールドプレート34、33、ダンパープレート32、及びスペーサプレート31に穿設されている貫通路44を介して、ノズルプレート30における各ノズル7に連通している。
また、接続流路42の中途には、断面積を小さくして流路抵抗を大きくした絞り部(図示せず)が設けられており、圧力室40のインクが吐出圧力を受けたときに、圧力室40側から共通インク室43側へのインク(圧力波)の後退を抑制している。これにより、アクチュエータ21からの吐出圧力によって、インクをノズル7側に効率よく前進させることができる。
マニホールドプレート33の下面に隣接するダンパープレート32の下面側には、共通インク室43の位置及び形状に対応させて、当該共通インク室43と隔絶されたダンパー室49が凹み形成されている。このダンパープレート32は、適宜弾性変形し得る金属素材であるため、ダンパー室49上部の薄い板状の天井部は、共通インク室43側にも、ダンパー室49側にも自由に振動することができる。インク吐出時に、圧力室40で発生した圧力変動が共通インク室43に伝播しても、前記天井部が弾性変形して振動することにより、前記圧力変動を吸収減衰させるというダンパー効果を奏し、圧力変動が他の圧力室40へ伝播するというクロストークを抑制する。
最上層となるキャビティプレート37には、Y軸方向に平行な一方の辺寄りの位置に、インクカートリッジ13側からの4色のインクを個別に記録ヘッド3に導入するためのインク取入口45が、4つ並んで穿設されている。そして、ベースプレート36とサプライプレート35にはいずれも、インク取入口45に上下の位置を対応させて接続開口46が穿設されている。インク取入口45を覆うように、インク中のゴミ等を除去するためのメッシュ部を備えたフィルタ体48が貼着されている。
これらインク取入口45と、接続開口46と、後述するマニホールドプレート33、34に穿設された第2の開口52とが連通することによって、インクカートリッジ13からインク取入口45に供給されたインクを、共通インク室43に送るための供給路47が構成されている。換言すると、供給路47は、複数のプレートに形成された開口を組み合わせて形成されている。
マニホールドプレート33、34にはそれぞれ、X軸方向(請求項の第1の方向に相当)に長い開口部50(図5参照)が貫通形成され、各開口部50は仕切り部53によって分割されている。つまり、共通インク室43を構成する第1の開口51と、供給路47を構成する第2の開口52とが、仕切り部53を挟んでX軸方向に並ぶように貫通形成されている。この実施形態では、4色のインクがY軸方向(請求項の第2の方向に相当)に並ぶ8列のノズル列から吐出され、同一色のインクが隣接する2列のノズル列から吐出される。そのため、共通インク室43は、ノズル列の配列に対応して8つ設けられ、隣接する共通インク室は2つずつが組となり、同一色のインクを溜めるように設けられている。
従って、マニホールドプレート33、34には、X軸方向に沿ってノズル列の長さよりも長い略直線状の長穴に形成された第1の開口51が、それぞれ8つずつY軸方向に平行状に並んでいる。なお、第1の開口51の長さをノズル列の長さよりも長くする、換言すれば、仕切り部53の位置をノズル列の端部から離れた位置に設けているから、仕切り部53を設けることがノズル7の吐出性能に影響することを回避できる。
また、第1の開口51には、その長手方向(X軸方向)の一端のうち、第2の開口52が形成された側とは反対側の端部に、幅寸法を狭くした狭幅部43aを介して、小さい内容積の補助室43bを設けている。補助室43bは、圧力室40側から共通インク室43にインクが後退し、共通インク室43の長手方向にインクの圧力波が伝播したときに、インクが入ることで圧力波を消波させることができる。これにより、ノズル7同士に共通インク室43を介してインクの圧力波が伝播するクロストークを抑制している。
第2の開口52は、第1の開口51のX軸方向の他端(補助室43aの反対側の端部)に並設されている。第2の開口52は、第1の開口51よりもかなり短い長さであるが、インク取入口45と共通インク室43の他端との位置関係に応じて、これらを平面視で繋ぐように適宜屈曲しながらX軸方向に延びる長穴状に形成されている。第2の開口52は、第1の開口51に対応して設けられているため、第1の開口51と同様にY軸方向に8つの第2の開口52が形成されている。
仕切り部53は、上方に位置するマニホールドプレート34の仕切り部53aと、下方に位置するマニホールドプレート33の仕切り部53bとで、プレートの積層方向からの平面視で重ならない(X軸方向に間隔をあけた)位置に配置されている。換言すると、仕切り部53の位置が、上方のマニホールドプレート34と下方のマニホールドプレート33とで、X軸方向にずれていて、仕切り部53aが下方のマニホールドプレート33の第2の開口52と対向していて、仕切り部53bが上方のマニホールドプレート34の第1の開口51と対向しているようになっている。
従って、上方のマニホールドプレート34の第1の開口51と、下方のマニホールドプレート33の第1の開口51とは、仕切り部53側の端部の形状(輪郭)を除き、その他の形状(輪郭)は上下で一致している。また、上方のマニホールドプレート34の第2の開口52と、下方のマニホールドプレート33の第2の開口52も、仕切り部53側の端部の形状(輪郭)を除き、その他の形状(輪郭)は上下で一致している。
また、第1の開口51と第2の開口52とは、Y軸方向に8つずつ配置されているため、同一のマニホールドプレート33(34)に形成されたそれぞれの仕切り部53b(53a)は、Y軸方向にほぼ連続して延びている。このように仕切り部53をY軸方向にほぼ連続させると、仕切り部53が、すべての共通インク室43及び供給路47に対して同じ位置に設けられていることになる。そのため、プレートの剛性やインク流通路の流路抵抗が均一化し、インク色ごとの吐出のばらつきを抑制する効果を奏する。
そして、各第1の開口51と第2の開口52が形成された2枚のマニホールドプレート33、34が、マニホールドプレート34の上側(インク取入口45に近い側)にあって共通インク室43の天井面となるサプライプレート35と、マニホールドプレート33の下側(インク取入口45に遠い側)にあって共通インク室43の底面となるダンパープレート32とに上下を挟まれることで、8つの第1の開口51が8つの共通インク室43として形成され、8つの第2の開口52は、供給路47の一部として形成される。
前述したように、上下の仕切り部53は、平面視で重ならない位置に配置され、インクの流れる方向の上流側と下流側とにずれている。従って、2つのマニホールドプレート33、34のうちの一方(図5では下方)の第2の開口52と、他方(図5では上方)の第1の開口51とが連通することになり、供給路47からインクが共通インク室43に流れ込むことができる。
また、共通インク室43に連通する第2の開口52は各マニホールドプレート33、34に、8つずつ貫通形成されているが、インク取入口45及び接続開口46は、各プレートに4つずつ穿設されている。そのため、1つのインク取入口45から導入されたインクは、供給路47をプレートの積層方向に沿って流れ、マニホールドプレート33、34に到達すると、積層方向に略直交する方向に流れの向きを変えながら、第2の開口52によって2つに分かれることになる。すなわち、8つの第2の開口52は2つずつ組になり、1つの組には、同一色のインクが流れる。
そして、マニホールドプレート33、34で向きを変えたインクは、マニホールドプレート33、34の広幅面に沿って流れ、インクの流れる方向の上流側と下流側とにずれた仕切り部53a、53bの間を通り抜けるように上下(積層方向)に移動しながら、共通インク室43に流れ込むようになっている(図5の矢印A参照)。
従来の構成(特許文献1等)では、前述したように、マニホールドプレートに、供給路47を構成する貫通穴と、共通インク室43を構成する貫通穴とが、連続する長穴として穿設されていた。そのため、マニホールドプレートの中央部に細幅の肉部が長く平行状に複数本残り、マニホールドプレートをプレート単体で持ち上げると、細長い肉部が下方に撓み、変形や破損を招きやすかった。
しかしながら、本実施形態では、従来の長穴を、仕切り部53を設けて第1の開口51と第2の開口52とに分けているから、仕切り部53を設けることによって、共通インク室としての容量や流路抵抗を保持しながら、マニホールドプレートの肉部が増加し、また、従来の長穴の幅方向(Y軸方向)に架橋された形となっているため、剛性が高められる。また、当然、従来の長穴よりも第1の開口51の方が長手方向の寸法が短いから、隣接する第1の開口51の間として細長く残る肉部の長さも、従来に比べて短くなる。従って、マニホールドプレートを持ち上げたときの、細長い肉部の撓みも少なくなる。これらのことが相乗的に効果を奏し、マニホールドプレート33、34を取り扱うときの作業性(ハンドリング性)が向上されるのである。その結果、製造工程で、マニホールドプレート33、34の破損や変形を防止でき、製造効率を高めることができる。
また、この実施形態では、共通インク室43を1枚のプレートで形成せずに、少なくとも2枚(ここでは2枚)のマニホールドプレートで形成している。従って、上下のマニホールドプレート33、34で、仕切り部53の位置をインクの流れる方向の上流側と下流側とにずらすことができ、これにより、仕切り部53を設けても、供給路47と共通インク室43とが連通して、インクを十分に共通インク室43へ連続して流すことができる。
また、第2の開口52においてインクがプレートの広幅面に平行に流れる部分の長さ寸法は、図5に示すように、上方(インク取入口45に近い側)の第2の開口52の長さ寸法L1が、下方(インク取入口45に遠い側)の第2の開口52の長さ寸法L2よりも短い方(L1<L2)が望ましい。
第2の開口の上記寸法L1、L2は、仕切り部53の位置によって規定される。仮に、図6に示すように、L1がL2よりも大きい(L1>L2)場合には、下方の仕切り部53bの方が、上方の仕切り部53aよりも、インクが積層方向からこれに略直交する方向へ流れの向きを変える箇所の隅部70に近い位置に設けられていることになる。インクは仕切り部53を避けながら、共通インク室43に流れ込むから、図6の場合には、インクが上方のマニホールドプレート34側を通り易くなり(図6の矢印B参照)、隅部70の近傍に澱みが生じ易くなる。このような澱みには気泡等も溜まりがちで、吐出不良の要因になる。
しかしながら、本実施形態のように、L1<L2に設定すると、インクが積層方向に略直交する方向に向きを変えるときに、下方のマニホールドプレート34側を通り易くなる(図5の矢印A参照)ので、隅部70での澱みの発生を抑えることができる。
なお、図3では、8つの第1の開口51をすべて同じ形状にするとともに、2つずつ組になった第2の開口52を平面視で対称形状とし且つ4つの組をいずれも同じ大きさで図示している。しかしながら、第1の開口51及び第2の開口52の形状は、上記形状に限定するものではなく、対応するインクの色や、インク取入口45と共通インク室43との位置関係に応じて、適宜変更可能である。例えば、ブラックインク用の第1及び第2の開口51、52は、他のカラーインク用の第1及び第2の開口51、52よりも広幅に形成し、その内容量を大きくしてもよい。また、1つの組を構成する第2の開口52の形状は、非対称の形状に形成してもよいが、この場合には、後述するように1つの組を構成する第2の開口52の流路抵抗は同じにすることが望ましい。
また、供給路47は、比較的その流路径が大きいが、複数のプレートを積層して構成され、且つ、1つの供給路47は、その中途すなわち第2の開口52の箇所から下流側は2つに分岐している。そのため、同一の色のインクが流れる供給路47は、2つに分岐しても、各々の流路抵抗を同じにするように第2の開口52の形状を規定することが望ましい。もちろん、共通インク室43からノズル7に至る部分の流路抵抗は、全てのノズル7で同じになるように設計している。これにより、同じ色のインクを吐出する2列のノズル列の吐出特性を揃えることができる。
さらに、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクに対応する供給路47同士は、その流路抵抗を同じにすることが望ましく、流路抵抗が揃っていないと、前述した記録ヘッド3に対する吸引パージのときにその進行度にばらつきがでてしまう。
例えば、ブラックインク、イエローインク、マゼンタインク、シアンインクのそれぞれのノズル列に対して、吸引パージを行なうときに、回復装置17は、ノズル面を覆うキャップ18は、特開2006−272894号公報にもあるように、ノズル列全体を覆ってノズル面と当接する環状リブと、環状リブ内をブラックインク用のノズル列と、そのほかのカラーインク用のノズル列を仕切るような仕切りリップが設けられていて、仕切りリップによって仕切られた2つの仕切り部屋のそれぞれには、吸引したインクを排出する排出口が設けられている。各排出口は、排出チューブが取り付けられていて、図示しない負圧装置(吸引ポンプ等)と切替えバルブ(図示しない)を介して連通している。
吸引パージを行なうときは、ノズル面をキャップ18で覆って、切替バルブを切り替えることで、選択的に各仕切り部屋内を強制的に負圧にして、ノズルからインクを吸引して、ヘッド中のインク流路での気泡や不良インクを除去している。このとき、混色防止のため、ブラックインクとカラーインクとは切替バルブによって、別々に吸引パージされていて、カラーインク同士は、同時に吸引が行なわれている。
そのため、3色のカラーインクのヘッド内のインク流路に対しては、流路抵抗が揃っていないと、色によって吸引パージの進行具合にばらつきが生じることになる。そのため、マニホールドプレートにおいても、カラーインク同士は、その供給路47、ひいては、キャビティ部20におけるインク流通路の流路抵抗が同じであることが望ましい。
次に、図7及び図8を用いて、第1の実施形態のキャビティ部20を変形した第2の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、第2の実施形態のキャビティ部20のマニホールドプレート33、34にも、第1の実施形態と同様に、開口部が8つずつ貫通形成されている。しかしながら、この実施形態では、開口部として、仕切り部53によって第1の開口51と第2の開口52とに分割された開口部50aと、仕切り部53がなく連続した長穴状に形成された開口部50bとが混在している。つまり、開口部50aは、共通インク室43となる第1の開口51と、供給路47となる第2の開口52とが、仕切り部53を介して同一平面に並設されている。一方、開口部50bは、共通インク室43となる部分と、供給路47となる部分とが同一平面に連続して形成されている。
そして、この開口部50aと開口部50bとは、Y軸方向に沿って交互に配置されている。従って、各マニホールドプレート33、34には、4つの仕切り部53がY軸方向に間隔を開けて(飛び飛びに)配置されている。開口部50aと開口部50bとは、仕切り部53の有無を除いて、略同じ形状に形成されている。
また、仕切り部53を有する開口部50aと仕切り部53を有しない開口部50bの並び順が、上下のマニホールドプレート33、34にて相違するようにしている。つまり、マニホールドプレート34における仕切り部53を有する開口部50aの下方には、マニホールドプレート33における仕切り部53を有しない開口部50bが重なり、マニホールドプレート34における仕切り部53を有しない開口部50bの下方には、マニホールドプレート33における仕切り部53を有する開口部50aが重なるように構成している。
これにより、開口部50aの第1の開口51が、その上方または下方の開口部50bと重なって共通インク室43を構成し、開口部50aの第2の開口52が、その上方または下方の開口部50bと重なって供給路47を構成する。
このように構成すると、図8(a)及び図8(b)に示すように、一方のマニホールドプレート33(34)の共通インク室43となる第1の開口51は、同一平面の供給路47となる第2の開口52と仕切り部53で隔てられていても、他方のマニホールドプレート34(33)の開口部50bにおける供給路47となる部分と上下に連通することができる。従って、インク取入口45からのインクは第2の開口52と開口部50bの一部とで構成された供給路47を経て、上方または下方に位置する仕切り部53を避けて開口部50bの部分を通り、第1の開口51と開口部50bとで構成された共通インク室43に速やかに流入することができる。
この実施形態では、マニホールドプレート33、34を上下に積層したときに、下側のマニホールドプレート33の仕切り部53と、上側のマニホールドプレート34の仕切り部53とは、Y軸方向に延びる同一直線上に配置している(上下には重ならない)。しかしながら、仕切り部53の上下の配置はこれに限定するものではなく、積層方向からの平面視でX軸方向に位置ズレしていてもよい。また、共通インク室43や供給路47の構成に応じて、同一のマニホールドプレート33(34)に、開口部50aと開口部50bとが1つずつ交互に配置されるのではなく、例えば2つずつ(または3以上の数ずつ)が交互に配置されるようにしてもよい。
第2の実施形態では、第1の実施形態のようにすべての開口部50に仕切り部53を設けた場合に比べて、仕切り部53の数が少ない分だけ、マニホールドプレート33、34における抜き部(欠損部)が多くなる。しかしながら、各マニホールドプレート33(34)に、開口部50a、50bを交互に配置しているため、開口部同士の間にX軸方向に細長く平行状に延びる(残る)肉部を、仕切り部53によってY軸方向に沿って飛び飛びに架橋して補強することができる。これにより剛性を高める効果が得られるので、プレート単体を取り扱うときの変形や撓みを抑制することができる。
加えて、第1の実施形態では、供給路47から共通インク室43にインクが流れ込む際には、2つの仕切り部53a、53bの間を積層方向に流動していたが、第2の実施形態では、上方または下方に位置する1つの仕切り部53を回避してインクが共通インク室43に流入する。従って、インクが回避する仕切り部53の数が少ない分、供給路47から共通インク室43に流入するインクの妨げが少なくなるので、インクに対する流路抵抗を小さくできるという効果も奏する。
次に、図9を用いて、第1の実施形態のキャビティ部20を変形した第3の実施形態について説明する。なお、前述した実施形態と同様の構成については、同一符号を付して説明を省略する。
図9に示すキャビティ部20では、共通インク室43が第1のマニホールドプレート34と第2のマニホールドプレート33aに跨がって形成されている。第1のマニホールドプレート34は、上記実施形態のマニホールドプレート34と同様の形状を有し、共通インク室43となる第1の開口51が、ノズル列に対応してX軸方向に長く延び、Y軸方向に8つ並んでいる。また、第2の開口52も仕切り部53を挟んで、第1の開口51毎にそのX軸方向に隣接して配置されている。
第1のマニホールドプレート34の下面に隣接する第2のマニホールドプレート33aには、第3の開口55が、X軸方向に長く延び且つY軸方向に8つ並んで形成されている。この第3の開口55は、第1のマニホールドプレート34の第1開口51と第2の開口52とに平面視で重なり、仕切り部53を挟んで、第1開口51と第2の開口52とに跨がるように配置されている。第3の開口55のX軸方向の長さ寸法L3は、第1の開口51のX軸方向の長さ寸法L4及び第2の開口52のX軸方向の長さ寸法L5の和よりも短く、且つ、第3の開口55の前記寸法L3は、第1の開口51の前記寸法L4よりも長い。そして、第1の開口51と第3の開口55とは、第2の開口52側と反対側の端部の形状(輪郭)が上下で一致している。
このように構成された第1のマニホールドプレート34と第2のマニホールドプレート33aが重ねられ、これらを挟むように、サプライプレート35とダンパープレート32が積層されると、共通インク室43が、第1の開口51と第3の開口55とで形成されるとともに、供給路47も形成される。このとき、仕切り部53の下面が第3の開口55と対向するので、第3の開口55における第2の開口52に近い側が、第2の開口52と連通することになる。従って、供給路47から流れるインクは、第2の開口52から仕切り部53を避けるように第3の開口55に入り、そのまま共通インク室43に流れ込む(図9の矢印C参照)。
この実施形態では、第2のマニホールドプレート33aに、第2の開口52と同じ(重なる)形状の開口が設けられていないため、供給路47を流れてきたインクが、マニホールドプレート34に達すると、プレートの積層方向と直交する方向に緩やかに曲がることになるため、隅部70のよどみを少なくする効果がある。この実施形態でも、供給路47の流路抵抗は、同じ色を供給するインクの流れに対しては等しくなるように設定している。
第3の実施形態の場合には、第2のマニホールドプレート33aに、第3の開口55が貫通形成されているが、第3の開口55の長さは、第1の開口51の長さと第2の開口52の長さの和よりも短いから、抜き部(欠損部)が少なくなり、仕切り部を設けていなくても、その剛性を高めることができる。
なお、第1〜第3実施形態のキャビティ部20のプレートの構成(枚数、種類)は、一例として挙げたものであって、これに限定するものではない。上記実施形態では、共通インク室を2枚のプレートで構成したが、3枚以上で構成してもよい。また、複数枚のプレートで共通インク室を形成する場合、そのうちの最下層(共通インク室の底面側)のプレート、または最上層(共通インク室の天井面側)のプレートの第1の開口51は、プレートに凹設(ハーフエッチング)してもよい。もちろんこの場合には、凹み面が共通インク室43の内面となるように組み合わされる。また、前記最下層のプレートでは、第2の開口52も凹設(ハーフエッチング)してもよい。また、仕切り部53は、マニホールドプレートの板厚と同一の板厚となっているが、凹設(ハーフエッチング)されていてもよい。この場合、凹み面が共通インク室43の内面となるように組み合わされる。
加えて、上記実施形態では、第1の開口51が形成された下方のマニホールドプレート33の下側に、ダンパープレート32を隣接させることで共通インク室43の底部を形成させているが、他の機能を有するプレートであってもよい。例えば、ダンパー室49を設けない場合には、マニホールドプレート33の下側にはスペーサプレート31が隣接する。この場合、上述したように、下方のマニホールドプレート33、33aでは、共通インク室43の底部を凹設(ハーフエッチング)してやれば、ダンパー効果も兼ね備えることができる。
また、上記実施形態では、同じ色のインクを貯める2つの共通インク室43に対して1つの供給路47を対応させて、供給路47の途中で分岐して2つの共通インク室に接続するようにしているが、共通インク室43毎に独立して供給路47を接続したり、3つ以上の共通インク室43に対して1つの供給路47を接続したりしてもよい。
さらに、本発明の液滴吐出装置は、本実施形態のような記録装置1に限定するものではなく、インク以外の液体を吐出する装置に適用してもよい。
第1の実施形態の記録ヘッドを適用した記録装置の平面図である。 記録ヘッドの斜視図である。 キャビティ部の分解斜視図である。 図2のIV−IV線矢視断面図である。 図2のV−V線矢視断面図である。 比較例の図5に相当する断面図である。 第2の実施形態のキャビティ部の分解斜視図である。 (a)は図7のVIIIa―VIIIa線矢視断面図、(b)は図7のVIIIb―VIIIb線矢視断面図である。 第3の実施形態を示した断面図である。
符号の説明
1 記録装置
3 記録ヘッド
7 ノズル
20 キャビティ部
21 アクチュエータ
22 フレキシブルフラットケーブル
33、34 マニホールドプレート
40 圧力室
47 供給路
50(50a、50b) 開口部
51 第1の開口
52 第2の開口
53 仕切り部
55 第3の開口

Claims (12)

  1. 液滴を吐出するために第1の方向に延びる列状に配置された複数のノズルと、このノズルに液体を分配する共通液室と、液体供給源からの液体を前記共通液室に供給するように当該共通液室に連通する供給路とを有するキャビティ部を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記キャビティ部は、複数のプレートを積層して構成され、前記液体供給源からの液体をノズル側へ供給するための開口部を有するマニホールドプレートを積層方向に少なくとも2枚隣接して備え、
    前記開口部は、前記マニホールドプレートの積層方向に重なるように配置され、積層方向に重なった前記開口部のうち、少なくとも1つの開口部は、仕切り部によって、前記共通液室となる第1の開口と前記供給路となる第2の開口とに分割されていることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  2. 前記各マニホールドプレートの前記開口部はいずれも、前記仕切り部によって前記第1の開口と前記第2の開口とに分割されていて、
    各マニホールドプレートの前記仕切り部は、前記マニホールドプレートを積層したときに、積層方向からの平面視で重ならない位置に配置されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  3. 前記ノズルの列は第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、
    各マニホールドプレートには、前記開口部が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられ、前記開口部の前記第1の開口と前記第2の開口とは前記第1の方向に前記仕切り部を挟んで隣接し、
    同一マニホールドプレートに設けられた複数の前記仕切り部は、前記第2の方向に実質的に連続して形成されていることを特徴とする請求項2に記載の液滴吐出ヘッド。
  4. 前記積層方向に重なった前記開口部のうち、一部の開口部は、前記仕切り部によって前記共通液室となる第1の開口と前記供給路となる第2の開口とに分割され、残りの開口部は、前記共通液室となる部分と前記供給路となる部分が連続するように構成されていることを特徴とする請求項1に記載の液滴吐出ヘッド。
  5. 前記ノズルの列は第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、
    各マニホールドプレートには、前記開口部が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられ、且つ前記仕切り部を有する開口部と前記仕切り部を有しない開口部とが、同一のマニホールドプレートに混在し、
    前記マニホールドプレートを積層したときの積層方向からの平面視で、前記仕切り部を有する開口部には前記仕切り部を有しない開口部が積層方向に重なるように構成されていることを特徴とする請求項4に記載の液滴吐出ヘッド。
  6. 各マニホールドプレートでは、前記仕切り部を有する開口部と前記仕切り部を有しない開口部とが、第2の方向に沿って交互に配置されていることを特徴とする請求項5に記載の液滴吐出ヘッド。
  7. 前記キャビティ部における前記複数のプレートのうち、
    前記開口部が貫通形成された前記少なくとも2枚のマニホールドプレートと、
    前記少なくとも2枚のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続に近い側に位置し、前記第2の開口と連通し前記供給路となる接続開口を有するプレートと、
    前記少なくとも2枚のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続から遠い側に位置し、前記開口部を覆うプレートと、
    が積層されることで、前記共通液室と前記供給路とが形成されていることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
  8. 前記キャビティ部は、前記供給路を形成する第2の開口を有するマニホールドプレートを2枚以上有し、
    前記第2の開口のうち、前記液体供給源との接続から遠い側のマニホールドプレートに設けられた第2の開口は、前記液体供給源との接続に近い側のマニホールドプレートに設けられた第2の開口よりも、前記第1の方向に延びる長さ寸法が長く設定され、前記液体供給源との接続から遠い側のマニホールドプレートに設けられた第1の開口と連通していることを特徴とする請求項7に記載の液滴吐出ヘッド。
  9. 液滴を吐出するために第1の方向に延びる列状に配置された複数のノズルと、このノズルに液体を分配する共通液室と、液体供給源からの液体を前記共通液室に供給するように当該共通液室に連通する供給路とを有するキャビティ部を備えた液滴吐出ヘッドにおいて、
    前記キャビティ部は、複数のプレートを積層して構成されるとともに、
    前記第1の方向に沿って長く延びた前記共通液室となる第1の開口と、当該第1の開口と仕切り部を挟んで並ぶように設けられた前記供給路となる第2の開口とが、貫通形成または凹設された少なくとも1枚の第1のマニホールドプレートと、
    前記第1及び第2の開口の下側に重なって位置し、第1及び第2の開口の第1の方向の長さの和よりも短い長さを有する第3の開口が形成された第2のマニホールドプレートと、を有していることを特徴とする液滴吐出ヘッド。
  10. 前記複数のプレートのうち、
    前記第1の開口及び第2の開口が貫通形成された前記第1のマニホールドプレートと、
    前記第1のマニホールドプレートに対して前記液体供給源との接続に近い側に位置し、前記第2の開口と連通し前記供給路となる接続開口を有するプレートと、
    前記第2のマニホールドプレートと、
    が積層されることで、前記共通インク室と前記供給路とが形成されていることを特徴とする請求項9に記載の液滴吐出ヘッド。
  11. 前記ノズルの列は前記第1の方向と直交する第2の方向に沿って複数列設けられ、
    前記第1のマニホールドプレートには、前記第1の開口が、前記ノズルの配列に対応して第2の方向に沿って複数個設けられるとともに、前記第2の開口が、前記各第1の開口における第1の方向の一方の端部側に前記仕切り部を挟んで隣接し且つ第2の方向に沿って複数個設けられ、
    前記第1のマニホールドプレートに設けられた前記仕切り部は、前記第2の方向に実質的に連続して形成されていることを特徴とする請求項9または10に記載の液滴吐出ヘッド。
  12. 前記液体は、ブラックインクとその他の複数のカラーインクであり、
    前記インクの色毎に設けられた前記ノズルの列に対応して、前記共通液室が複数列設けられ、同じ色のインクを貯める共通液室に連通する前記供給路同士は、その流路抵抗が実質上同じになるように設定されていることを特徴とする請求項1〜11のいずれかに記載の液滴吐出ヘッド。
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