JP4433157B2 - インクジェットプリンタヘッド - Google Patents

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Description

本発明は、インクジェットプリンタヘッドに係り、より詳しくは、多色のインクを吐出するインクジェットプリンタヘッドに関するものである。
近年、インクジェットプリンタとしては、カラー記録を行うために、吐出インクの多色化(例えば、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックの4色化)が図られている。
先行技術のオンデマンド型のインクジェットプリンタとしては、前面にノズル列を備えるキャビティユニットの背面に圧電アクチュエータが積層されて形成されたヘッドユニットを、被記録媒体に対向する面に取りつける構成が知られており、例えば、特許文献1等には、ノズル列毎に異なる色を吐出させる構造が記載されている。
この特許文献1は、記録の高速化及び高品質化に伴ってノズル数を増大させ、ノズルを備えるキャビティユニットの長尺化を図ったものである。ここでは、圧力室からノズルに至るインクの流通路を、キャビティユニットのプレートの積層方向に対して傾斜状に形成している。これにより、長尺化が困難な圧電アクチュエータを、1つのキャビティユニットに対して複数(特許文献1では2つ)並べて積層し、全体としてノズル数の増大に対応させている。そのため、特許文献1では、インク供給源からのインクを溜めてから前記圧力室を経由してノズルに供給するマニホールド室を、ノズルの列方向の中央部で分割し、1つのノズル列に対して2つ設けている。
一方、例えば、特許文献2には、4色のインク吐出を行う構成として、1列のノズル列内で4つの異なる色を吐出させ(列方向に隣接するノズルから順次、イエロー、マゼンタ、シアン、ブラックを吐出する)、且つマニホールド室を2層構造とする構成が記載されている。詳細には、4色のインク毎に対応する4つのマニホールド室が、いずれもノズル列方向に長く形成されているが、これらのマニホールド室は2つ(2色)ずつ異なるマニホールドプレートに形成され、これら2枚のマニホールドプレートがキャビティユニットのプレートの積層方向における上下に配置されている。
特開2003−334946号公報(図2参照) 特開2001−219562号公報(図1参照)
ところで、インクジェットプリンタヘッドにおいては、特許文献1のように、記録の高密度化及び高速化に伴うノズル数の増加のために大型化する傾向がある一方、カラー記録に対応しながら装置全体の小型・軽量化及び低価格化を図って、インクジェットプリンタヘッドをコンパクトに構成したいという要望もある。
そこで、本出願人は、特許文献1の構造をそのまま小型化し且つノズルの列方向に並設されたマニホールド室に異なるインクを供給して、1列のノズル列から2色のインクを吐出させる構造に応用することを考えた。これによれば、2列のノズル列及びこれらに対応する4つのマニホールド室を用いて、4色のインク吐出が可能となるので、ノズルの列方向すなわち副走査方向(被記録媒体の搬送方向)と、主走査方向(被記録媒体の搬送方向に直交する方向)とに小型化したインクジェットプリンタヘッドを構成できる。
しかしながら、特許文献1の構造では、1つのキャビティユニットに2つの圧電アクチュエータを並べて積層されているために、前記圧力室からノズルに至るインクの流通路が、プレートの積層方向に対して傾斜状に設けられ、ノズルの列方向における圧力室(活性部)の配置間隔とノズルの配置間隔とを調整している。そのため、ノズルの列方向への小型化に限界があった。
一方、特許文献2のように、マニホールド室を多層化することで、小型化に対応させることも考えられた。しかしながら、特許文献2では、インク供給源からマニホールド室を介してノズルに至るインクの流通路が複雑であるため製造コストが嵩むという課題を有する。また、特許文献2の構造において更なる多色化(5色以上)に対応する場合には、積層されるプレート数が増して構造が複雑化し、さらに製造コストの増大を招来する。
また、インクジェットプリンタヘッドの製造面では、標準的な設計仕様と小型化等に対応した特別な設計仕様においては、各種の部品をできるだけ共通化し、コストを削減したいという要望もあった。
本発明は、上記課題を解消するものであり、吐出するインクを多色化してカラー記録に容易に対応しながら、装置全体としての小型化を可能とするとともに、従来のインクジェットプリンタヘッドの部品を共通部品として使用できるインクジェットプリンタヘッドを提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、請求項1に記載の発明におけるインクジェットプリンタヘッドは、一面に列状に配置された複数のノズルと、各ノズル毎に対応し前記ノズルの列方向に沿って列状に配置された複数の圧力室と、インク供給源からのインクを貯めるマニホールド室と、マニホールド室のインクを前記圧力室毎に分配する複数のインク流通路とを有し、複数枚のプレートが積層されて形成されたキャビティユニットと、前記圧力室毎に対応する複数の活性部を有し、活性部を選択的に駆動してインクを吐出させるアクチュエータとが備えられるインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記キャビティユニットでは、前記複数の圧力室は、前記ノズルの列方向に沿って当該ノズルと同じ配置間隔で設けられ、前記マニホールド室は、仕切壁により前記ノズルの列方向に配列する複数の小マニホールド室に分割され、前記インク流通路はそれぞれ、マニホールド室に接続する入口部と圧力室に接続する出口部とを備え、出口部は前記ノズルの列方向にて前記圧力室と同じ配置間隔で設けられ、入口部は前記ノズルの列方向における少なくとも前記仕切壁の近傍では、当該仕切壁を避けて出口部側よりも広い配置間隔で設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記インク流通路は、前記プレートの積層方向からの平面視で、長溝状に形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記インク流通路のうち、少なくとも前記仕切壁の近傍に入口部を有するインク流通路は、前記プレートの積層方向からの平面視で、ノズルの列方向に直交する方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とするものである。
また、請求項4に記載の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記ノズルの列方向に隣接する前記小マニホールド室には、相互に異なる色のインクが供給されることを特徴とするものである。
また、請求項5に記載の発明は、請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記インク流通路は、マニホールド室を有するプレートと、圧力室を有するプレートとの間に介挿されたプレートに形成されていることを特徴とするものである。
また、請求項6に記載の発明は、請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記アクチュエータの活性部は、前記ノズルの列方向に沿って当該ノズルと同じ配置間隔で設けられるとともに、前記アクチュエータは、1つのキャビティユニットの背面に1つが対応して積層されることを特徴とするものである。
また、請求項7に記載の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッドにおいて、前記ノズルと前記圧力室とを繋ぐインクの流通路は、前記複数枚のプレートの積層方向に平行に形成されることを特徴とするものである。
請求項1に記載の発明によれば、小マニホールド室がノズルの列方向に沿って複数設けられているから、これら複数の小マニホールド室の各々に色の異なるインクを供給することで、1つのノズル列から複数色のインクを供給できる。その結果、少ないノズル列数で、多色のインクの吐出が可能となり、全体としての小型化が実現できる。勿論、本発明は複数の小マニホールド室に同色のインクを供給しても良い。
また、小型化の際に、ノズルの列方向の配置間隔において、前記インク流通路の出口部の間隔を、ノズル及び圧力室の各間隔と同じとし、さらに、前記インク流通路の入口部の間隔を出口部側より広くしているから、ノズルが形成されたプレート及び圧力室が形成されたプレート等には、前記小型化に伴う設計変更が不要となり、これらに従来部品を転用できて、部品コストの削減が可能となる。
請求項2に記載の発明によれば、インク流通路はプレートの積層方向からの平面視で長溝状であるから、1枚のプレートに前記仕切壁を避けた任意の形状に引き回して形成することができる。
請求項3に記載の発明によれば、インク流通路は、ノズルの列方向に直交する方向に対して傾斜して設けられているから、前記インク流通路の入口部と出口部とを結ぶ経路として、効率よく配置することができる。
請求項4に記載の発明によれば、1列のノズル列であっても、複数色のインクを吐出することができ、コンパクトでありながら容易にカラー記録に対応することができる。
請求項5に記載の発明によれば、前記インク流通路は、マニホールド室が形成されたプレート及び圧力室が形成されたプレートとは別個のプレートに形成されているから、前記インク流通路の仕様及び形状等が変わっても、当該プレートを交換するだけで容易に全体の仕様変更ができる。
請求項6に記載の発明によれば、マニホールド室をノズルの列方向に分割しているにも拘わらず、圧力室のノズルの列方向における配置間隔を変えていないので、アクチュエータの活性部の配置間隔も変える必要がなく、アクチュエータとして従来部品を転用できる。また、1つのキャビティユニットの背面に1つのアクチュエータが対応して積層されるので、特許文献1のように、圧力室からノズルに至るインクの流通路をプレートの積層方向に対して傾斜状に設ける必要がない。
請求項7に記載の発明によれば、特許文献1のように、圧力室からノズルに至るインクの流通路が、プレートの積層方向に対して傾斜状に設けられていないから、前記ノズルが形成されたプレート及び圧力室が形成されたプレートの製造が容易となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は本発明のインクジェットプリンタヘッドの分解斜視図、図2は第1実施形態のキャビティユニットの分解斜視図、図3は第1実施形態のキャビティユニットの平面図、図4は第1実施形態のサプライホール及びマニホールド室等の配置説明図、図5は第1実施形態のインクジェットプリンタの部分縦断面図、図6(a)及び図6(b)はは第1実施形態の効果を比較説明するための配置説明図である。
図1に示すインクジェットプリンタヘッド10は、1つのキャビティユニット11の背面(図中では上面)にプレート積層型の圧電アクチュエータ12が1つ重ね接合され、その背面に外部機器との接続のためのフレキシブルフラットケーブル13が重ね接合されている。
前記キャビティユニット11は、図2に示すように、前面(下層)側から順に、ノズルプレート14、2枚のマニホールドプレート15、16、スペーサプレート17、ベースプレート18の合計5枚の薄い板をそれぞれ接着剤にて重ね接合して積層した構成であり、各プレートは、平面視でX方向(図1及び図2参照)に長い略長方形状を呈している。実施形態では、合成樹脂製のノズルプレート14を除き、各プレート15〜18は、42%ニッケル合金鋼板製で50μm〜150μm程度の厚さを有する。
前記ノズルプレート14には、微小径(実施形態では25μm程度)のインク吐出用のノズル19が、当該ノズルプレート14におけるキャビティユニット11の長辺方向(X方向)に沿って2列の千鳥配列状に設けられている。
上下のマニホールドプレート15、16、及びスペーサプレート17にはそれぞれ、各ノズル19毎に連通する貫通路20が、ノズル列方向(X方向)に沿って、2列の千鳥配列状に設けられている。これらの貫通路20は、マニホールドプレート15,16及びスペーサプレート17の積層方向に対して平行に形成されており、各プレートでの貫通路20の製造及びプレート間での貫通路20の位置合わせを容易化している。
そして、2枚のマニホールドプレート15、16にはいずれも前記列状の貫通路20を挟む両側にマニホールド室が形成されているが、この実施形態では、後述する仕切壁27によって、前記列状の貫通路20を挟む両側にそれぞれ2個ずつ、計4個の小マニホールド室21(小マニホールド室21a、21b、21c、21d)が穿設されている。これら小マニホールド室21a〜21dは、ノズルプレート14の上面に下側のマニホールドプレート15が積層され、上側のマニホールドプレート16の上面にスペーサプレート17が積層されることにより、後述するインク供給口25及びサプライホール23の部位を除いて密閉される構造になっている。
ベースプレート18には、各ノズル19毎に対応する圧力室22が、ノズル列の方向(主走査方向であり、X方向とする)に沿って2列の千鳥配列状に穿設されている。各圧力室22は、ノズル列に直交する方向(副走査方向であり、Y方向とする)に沿って延びる細幅形状を有している。そして、図5に示すように、各圧力室22の先端22a(ベースプレート18の長辺に平行な中心線側)は、前記スペーサプレート17及び両マニホールドプレート15,16に穿設されている前記貫通路20を介してノズル19に連通している。
一方、圧力室22の他端22b(ベースプレート18における両長辺側)は、スペーサプレート17に穿設されているサプライホール(請求項のインク流通路に相当)23を介して、前記両マニホールドプレート15,16における小マニホールド室21a〜21dに連通している。
また、ベースプレート18の両短辺側には、それぞれ2個ずつ、計4個のインク供給口24(インク供給口24a〜24d)が穿設され、これら4個のインク供給口24に対応するスペーサプレート17の位置には、インク供給口25(インク供給口25a〜25d)が穿設されている。そして、4つのインク供給口24a〜24dの上方には、独立した4色のインク供給源(インクタンク等)が接続されるため、4色のインクがそれぞれ4つのインク供給口25を介して4つの小マニホールド室21に供給されるようになっている。すなわち、4つの小マニホールド室21には、相互に異なる色のインクが供給される。なお、インク供給口24の上面には、供給されるインク中の塵等を除去するためのフィルタ26が張設されている。
貫通孔20の列の両側に配置される小マニホールド室21のうち、一側に配置される小マニホールド室21a、21cと、他側に配置される小マニホールド室21b、21dとは、X方向に沿って並ぶようにいずれも仕切壁27によって分離(分割)されている。そして、各小マニホールド室21a〜21dは、圧力室22の適宜数毎、第1実施形態では1列の圧力室数の半数ずつ毎に対応してインクを供給するように配置されている。そのため、圧力室22の各列に対応するノズル19の列は、図4に示すように、いずれも列の中央部を境に半数ずつのノズル群28、28に分けられ、ノズル群28毎に異なる色のインクが供給される。
サプライホール23は、前述したように小マニホールド室21と圧力室22とを連通させるように設けられており、図4および図5に示すように、小マニホールド室21に接続する入口部23aと、圧力室22に接続する出口部23bとを有している。また、サプライホール23は、キャビティユニット11のプレートの積層方向(Z方向)からの平面視で、入口部23aと出口部23bとを結ぶ直線の方向に延在する長溝状に形成されている。
そして、出口部23bはノズル19の列方向に沿って圧力室22と同じ配置間隔で設けられているので、図4に示すように、ノズル19の列方向(X方向)の配置間隔をL1とすると、圧力室22のX方向の配置間隔はL1であり、出口部23bのX方向の配置間隔もL1となる。一方、前記入口部23aは少なくとも仕切壁27の近傍では、X方向における配置間隔L2が仕切壁27を避けて出口部23b側よりも広い配置間隔(L2>L1)で設けられている。詳細には、仕切壁27を挟んで位置する2つの入口部23aの配置間隔がL2であり、それ以外の隣接する入口部23aの配置間隔はL1となっている。
そのため、少なくとも仕切壁27近傍のサプライホール23は、プレートの積層方向(Z方向)からの平面視でノズル19の列方向(X方向)に直交する方向(Y方向)に対して傾斜している。第1実施形態では、図4に示すように、X方向に沿って並ぶサプライホール23は、仕切壁27を境にその傾斜の向きが逆方向となるように形成されている。詳細には、仕切壁27を境にX方向において隣接する2つの小マニホールド室21,21に接続するサプライホール23のうち、一方の小マニホールド室21に接続するサプライホール23は、全てY方向に対する傾斜角がθ1であり、他方の小マニホールド室21に接続するサプライホール23は、全てY方向に対する傾斜角が−θ1(マイナスθ1)となっている。
キャビティユニット11の背面に積層される圧電アクチュエータ12について、図5を用いて簡単に説明する。圧電アクチュエータ12は、1枚の厚さが30μm程度の圧電シートを複数枚(図5では省略して図示)積層した構造で、図1に示すように全体として平面視でX方向に長い略長方形状を呈している。下層から奇数段目の圧電シートの上面には、前記キャビティユニット11における各圧力室22に対応した箇所ごとに、Y方向に長大で、X方向に細幅の個別電極32が形成されている。そして、この個別電極32はX方向に沿って列状に形成され、各個別電極32はY方向に沿って各圧電シートの長辺の端縁部近傍まで延びている。下層から偶数段目の圧電シートの上面には、複数個の圧力室22に対して共通のコモン電極33が形成されており、最上段の圧電シートであるトップシートの上面には、図1に示すように、表面電極31として、前記個別電極32の各々に対して電気的に接続される表面電極と、前記コモン電極33に対して電気的に接続される表面電極とが設けられている。
すなわち、圧電アクチュエータ12は、圧電シートを挟んで内部電極としての個別電極32とコモン電極33とを交互に積層して構成されており、これら個別電極32とコモン電極33との重なり部である活性部30が前記圧力室22に対応するように、圧電アクチュエータ12とキャビティユニット11とが接合されている。
前記構成の第1実施形態では、前記圧電アクチュエータ12における各個別電極32のうち、任意の個別電極32とコモン電極33との間に電圧を印加すると、前記個別電極32に対応する活性部30に積層方向の歪みが発生する。この歪みにより圧力室22の内容積が縮小される。また、圧力室22には、あらかじめ各色のインク供給源(図示せず)から、インク供給口24、25、小マニホールド室21、サプライホール23を介してインクが供給されている。そのため、前記内容積の縮小に応じて、圧力室22内のインクが、貫通路20を介してノズル19から被記録媒体へ吐出される。そして、このとき、ノズル19からは、ノズル群28毎に異なる色のインクが供給されているので、2列のノズル列から4色のインクが吐出され、所定のカラー記録が実行される。
このように第1実施形態では、マニホールド室をX方向の途中で分割し、複数の小マニホールド室21がX方向に沿って配列するようにし、1列のノズル列から2色のインク色を吐出するように構成している。従って、1列のノズル列に、このノズルの列方向(X方向)に長いマニホールド室を1つ対応させて、ノズル列及びマニホールド室をY方向に並設する構成に比べると、X方向の長さ寸法をそのままで且つY方向の長さ寸法を半分にして、4色のインクを吐出が可能となる。これにより、本発明では、インクジェットプリンタヘッドとしての小型化を実現することができる。
また、第1実施形態では、上述のような小型化を実現する際に、標準的な大きさの仕様で使われる部品を共通として転用でき、コストの削減が可能である。すなわち、第1実施形態では、前述したようにX方向に沿って複数の小マニホールド室21を設けるために、小マニホールド室21が形成されたマニホールドプレート15、16では、マニホールド室の分割形成が必要であり、サプライホール23が形成されたスペーサプレート17では、サプライホール23を長溝状で且つY方向に対して傾斜させて設ける必要がある。しかしながら、ノズル19が形成されたノズルプレート14、圧力室22が形成されたベースプレート18、及び圧力室22の位置に対応する活性部30を有する圧電アクチュエータ12は、マニホールド室を分割せずにX方向に長く形成した仕様形態と同じ部品を使用することができる。従って、サプライホール23が形成されたスペーサプレート17の構成を変更するだけで、マニホールド室の分割形成が可能となり、仕様変更に伴うコストの増加を抑制できる。特に、ノズルプレート14は精密なノズル加工が必要であり、また圧電アクチュエータ12は高価な圧電素材を使用しているため、これらを共通部品化することにより、仕様変更に伴うコストの増加を大幅に抑制することができる。
また、第1実施形態では、仕切壁27を挟んで隣接する入口部23a、23aのX方向の配置間隔L2を、ノズル19のX方向の配置間隔L1より大きい任意の値にできるため、このL2を仕切壁27の壁厚Wに応じて設定することができる。例えば、図6(a)に示すように、サプライホール23の入口部23aのX方向の配置間隔を、ノズル19のX方向の配置間隔L1と同じとすると、標準的な仕様のノズルプレート14を共通部品として使用することができるものの、仕切壁27の壁厚Wが極めて薄いものとなる。その結果、X方向に分割された小マニホールド室21、21を独立して密閉するには不十分である。しかしながら、第1実施形態では、X方向に隣接するマニホールド21、21を充分に独立密閉することのできる仕切壁27の壁厚Wを確保できるので、インクの漏れや混色を防止することができる。
また、仮に、図6(b)のように、図6(a)と同じノズルプレートを使用しながら、各小マニホールド室21の密閉に充分な仕切壁27の壁厚Wを確保し、さらにサプライホール23をプレートの積層方向の平面視で傾斜させずに構成しようとすると、仕切壁27近傍の1または複数のノズル19a(図6(b)ではノズル19aは1個)に、インクが供給されず、ノズル列の途中にダミーノズルが生じてしまう。しかしながら、第1実施形態ではノズル列のノズルに確実にインクが供給されてダミーノズルが生じないので、ノズルを無駄なく吐出に活用することができるとともに、ダミーノズルがない分、X方向に小型化できるという効果を奏する。
次に、前記第1実施形態の変形例である第2実施形態について図面に基づいて説明する。図7は第2実施形態のサプライホール及びマニホールド室等の配置説明図であるが、第1実施形態と同様の構造には同一の符号を付す。
第1実施形態では、1つの小マニホールド室21に接続されるサプライホール23は、平面視において全て同じ角度(θ1またはマイナスθ1)で傾斜していたが、第2実施形態では、仕切壁27から離れたサプライホール23では、Y方向に対して傾斜させずに、Y方向に平行に形成している。
第2実施形態では、一例として、仕切壁27を挟んで対向する一対のサプライホール23の傾斜角は、θ1とマイナスθ1であるが、仕切壁27から2番目のサプライホール23の傾斜角は、θ2とマイナスθ2で、|θ1|>|θ2|の関係としている。そして、仕切壁27から3番目のサプライホール23は、傾斜角がゼロとなり、仕切壁27から最も遠いサプライホール23まで傾斜角ゼロのままとしている。
このように、サプライホール23は、仕切壁27の近傍では、仕切壁27を避けてY方向に対して傾斜するように設けているが、全てのサプライホール23において前記傾斜角度を同じにする必要はなく、配置の条件や加工のし易さ等を考慮し、任意に設定することができる。その他の効果は、第1実施形態と同様である。
次に、前記第1実施形態の変形例である第3実施形態について図面に基づいて説明する。図8は第3実施形態のキャビティユニットの平面図であるが、第1実施形態と同様の構造には同一の符号を付す。
第1実施形態では、貫通路20の列の両側に2つずつ、計4つの小マニホールド室21を設けていたが、第3実施形態では、貫通路20の一側に、分割されない1つのマニホールド室21eをノズル列に沿って長く形成する一方、貫通路20の他側に、仕切壁27、27により、3つの小マニホールド室21f、21g、21hを設けている。
この場合、貫通路20の一側のマニホールド室21eには、ブラックインクが供給され、このマニホールド室21eに対応する1つノズル列では、全てのノズルからブラックインクが吐出される。貫通路20の他側のマニホールド室21f〜21gには、個別にイエロー、マゼンタ、シアンのインクが供給され、これらのマニホールド室21f〜21gに対応する1つのノズル列では、ノズル19が3つのノズル群28に分けられて、各ノズル群28から異なる3色のインクが吐出される。これは、ブラックインクが他の3色より使用頻度が高いことを考慮したものであるが、各マニホールド室21へのインクの配色は任意に設定できる。その他の効果は、第1実施形態と同じである。
なお、マニホールド室から分割される小マニホールド室の個数は4個以上であっても、またノズル列毎に異なる個数に分割してもよいことは言うまでもない。例えば、貫通路20の両側にあらかじめ複数個の小マニホールド室21を設けておき、各小マニホールド室21に供給するインク色を、目的に応じて変えることで、マニホールドプレート15、16を共通部品として使用することができる。一例としては、ノズルの列方向に隣接する小マニホールド室であっても、任意の隣接する小マニホールド室には同色のインクを供給し、第3実施形態と同様にインクの使用頻度に応じて、インクを吐出するノズル数に差異を設けてもよい。すなわち、必ずしも、隣接する小マニホールド室21に異なるインク色を供給する必要はない。また、その他に、小マニホールド室21に供給するインク色の配置を自由に組み合せて、吐出されるインク色の並び位置を自由に変えることで、記録品質等の向上を図ってもよい。また、ノズル19の1列に対応する複数の小マニホールド室21に同色のインクを供給しても良い。
また、前記実施形態では、アクチュエータとして圧電式のアクチュエータを用いて説明したが、インクジェットプリンタヘッドに適用できるアクチュエータであれば、その他の方式であってもよい。
本発明のインクジェットプリンタヘッドの分解斜視図である。 第1実施形態のキャビティユニットの分解斜視図である。 第1実施形態のキャビティユニットの平面図である。 第1実施形態のサプライホール及びマニホールド室等の配置説明図である。 第1実施形態のインクジェットプリンタの部分縦断面図である。 (a)及び(b)は第1実施形態の効果を比較説明するための配置説明図である。 第2実施形態のサプライホール及びマニホールド室等の配置説明図である。 第3実施形態のキャビティユニットの平面図である。
符号の説明
10 インクジェットプリンタヘッド
11 キャビティユニット
12 圧電アクチュエータ
13 フレキシブルフラットケーブル
14 ノズルプレート
15、16 マニホールドプレート
17 スペーサプレート
18 ベースプレート
19 ノズル
20 貫通路
21 小マニホールド室
22 圧力室
22a 先端
22b 他端
23 サプライホール
23a 入口部
23b 出口部
24、25 インク供給口
26 フィルタ
27 仕切壁
28 ノズル群
30 活性部
31 表面電極
32 個別電極
33 コモン電極

Claims (7)

  1. 一面に列状に配置された複数のノズルと、各ノズル毎に対応し前記ノズルの列方向に沿って列状に配置された複数の圧力室と、インク供給源からのインクを貯めるマニホールド室と、マニホールド室のインクを前記圧力室毎に分配する複数のインク流通路とを有し、複数枚のプレートが積層されて形成されたキャビティユニットと、
    前記圧力室毎に対応する複数の活性部を有し、活性部を選択的に駆動してインクを吐出させるアクチュエータとが備えられるインクジェットプリンタヘッドにおいて、
    前記キャビティユニットでは、
    前記複数の圧力室は、前記ノズルの列方向に沿って当該ノズルと同じ配置間隔で設けられ、
    前記マニホールド室は、仕切壁により前記ノズルの列方向に配列する複数の小マニホールド室に分割され、
    前記インク流通路はそれぞれ、マニホールド室に接続する入口部と圧力室に接続する出口部とを備え、出口部は前記ノズルの列方向にて前記圧力室と同じ配置間隔で設けられ、入口部は前記ノズルの列方向における少なくとも前記仕切壁の近傍では、当該仕切壁を避けて出口部側よりも広い配置間隔で設けられていることを特徴とするインクジェットプリンタヘッド。
  2. 前記インク流通路は、前記プレートの積層方向からの平面視で、長溝状に形成されていることを特徴とする請求項1に記載のインクジェットプリンタヘッド。
  3. 前記インク流通路のうち、少なくとも前記仕切壁の近傍に入口部を有するインク流通路は、前記プレートの積層方向からの平面視で、ノズルの列方向に直交する方向に対して傾斜して設けられていることを特徴とする請求項2に記載のインクジェットプリンタヘッド。
  4. 前記ノズルの列方向に隣接する前記小マニホールド室には、相互に異なる色のインクが供給されることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
  5. 前記インク流通路は、マニホールド室を有するプレートと、圧力室を有するプレートとの間に介挿されたプレートに形成されていることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
  6. 前記アクチュエータの活性部は、前記ノズルの列方向に沿って当該ノズルと同じ配置間隔で設けられるとともに、前記アクチュエータは、1つのキャビティユニットの背面に1つが対応して積層されることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
  7. 前記ノズルと前記圧力室とを繋ぐインクの流通路は、前記複数枚のプレートの積層方向に平行に形成されることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載のインクジェットプリンタヘッド。
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