JP2008206334A - 回転機用コイルの成形装置及び成形方法 - Google Patents

回転機用コイルの成形装置及び成形方法 Download PDF

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Abstract

【課題】回転機用コイルの渡り線部の形状を回転機用コイルの軸方向に隣接する軸受け形状に適合させて、当該軸受けの少なくとも一部をコイルに挿入した状態で設置可能とする。
【解決手段】回転機用コイルの成形装置51が、コイル16の中心部側の鉄心15を固定する支柱53,54と、渡り線部17,18の内形を成形すべくその内周側に当接する内形成形具71と、渡り線部17,18の外周側を押圧して外形を成形する外形押圧具72と、渡り線部17,18の軸端側を押圧して端部形状を成形する軸端押圧具73とを備えた構成とし、渡り線部17,18を所望の形状に精度良く成形可能とする。
【選択図】図3

Description

本発明は、回転機用コイルの成形装置及び成形方法に関し、特に小型化が要求される電動機や発電機等の回転機に用いるのに適したコイルの成形装置及び成形方法に関する。
従来、自動車等に用いられる電動機や発電機等の回転機では、限られたスペースでその設置の自由度を高めるために小型化の要求が存在する。
そのような小型化の一課題として回転機の軸方向長さの短縮があり、例えば、固定子の鉄心のスロットから突出するコイル端部をなす渡り線部の両サイドを固定する固定具と、その渡り線部の軸方向端部を押圧する可動体とを有する圧縮用治具を用い、コイルの渡り線部を軸方向に押圧圧縮することで、占積率(即ち、コイル断面積に対する導体断面積の割合)を高めて渡り線部の突出高さを減少させる技術が知られている(特許文献1参照)。
特開2004−364470号公報(第8図)
しかしながら、上記特許文献1に記載の従来技術は、比較的簡易な圧縮用治具を用いて実行することが可能であるものの、単にコイルの渡り線部の高さを減少させることを意としたものに過ぎず、渡り線部を所望の形状(外周面、内周面及び軸方向端面の形状)及びサイズ(高さ及び内径、外径)に精度良く成形するような用途には不向きであった。従って、例えば、回転機の軸方向長さの短縮するために、コイルの軸方向に隣接する軸受けをその渡り線部に挿入した状態で設置することを考えた場合、渡り線部を軸受け形状に適合させるように精度良く成形することは困難であった。また、上記従来技術のように、コイルの渡り線部の両サイドを固定してその軸方向端部を押圧するだけの成型方法では、コイル素線の断線や成形後のスプリングバックを適切に抑制できないという課題があった。
本発明は、このような従来技術の課題を鑑みて案出されたものであり、回転機用コイルの渡り線部の形状を回転機用コイルの軸方向に隣接する軸受け形状に適合させて、当該軸受けの少なくとも一部をコイルに挿入した状態で設置可能とすべく、渡り線部を所望の形状に精度良く成形可能とする回転機用コイルの成形装置及び成形方法を提供することを主目的とする。
上記課題を解決するためになされた第1の発明は、回転機用コイルの渡り線部の成形装置であって、前記回転機用コイルの中心部側を固定する固定具と、前記渡り線部の内形を成形すべくその内周側に当接する内形成形具と、前記渡り線部の外周側を押圧して外形を成形する外形押圧具と、前記渡り線部の軸端側を押圧して端部形状を成形する軸端押圧具とを備えた構成とする。この場合、内形成形具の当接、外形押圧具の押圧、軸端押圧具の押圧の順で成形工程を実施することで、簡易な手順で渡り線部を所望の形状に精度良く成形することが可能となる。
上記課題を解決するためになされた第2の発明として、前記外形押圧具が、前記回転機用コイルを外囲するように配置された複数の押圧部材を有し、当該各押圧部材を径方向に進退自在に支持する移動機構と、当該移動機構を前記回転機用コイルの軸心周りに回動自在に支持する回動機構とをさらに備えた構成とすることができる。この場合、押圧部材を回転機用コイルの周方向に等間隔で配置することで、渡り線部の外周側をより適切に押圧することが可能となる。
上記課題を解決するためになされた第3の発明として、前記複数の押圧部材が、前記渡り線部の外形の最終成形形状となる曲面に適合した曲率の押圧面を有する構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第4の発明として、前記内形成形具が、前記回転機用コイルの軸方向に沿って進退自在に設けられ、前記渡り線部の内周側に進入して環状凹部を形成する構成とすることができる。
上記課題を解決するためになされた第5の発明は、回転機用コイルの渡り線部の成形方法であって、前記回転機用コイルの中心部側を固定する固定工程と、前記渡り線部の内形を成形すべくその内周側に内形成形具を当接させる内形成形工程と、前記渡り線部の外周側を外形押圧具により押圧して外形を成形する外形押圧工程と、前記渡り線部の軸端側を軸端押圧具により押圧して端部形状を成形する軸端押圧工程とを有する構成とする。
上記課題を解決するためになされた第6の発明として、前記外形押圧具が、前記回転機用コイルを外囲するように配置された複数の押圧部材を有し、前記外形押圧工程が、前記各押圧部材を径方向に移動させて前記渡り線部の外周側を押圧する工程と、前記複数の押圧部材を前記回転機用コイルの軸心周りに回動させて前記渡り線部に対する押圧位置を変更する工程とを含む構成とすることができる。この場合、渡り線部を押圧する工程と渡り線部に対する押圧位置を変更する工程とを繰り返し実行することで、成形時のコイル素線の断線や成形後のスプリングバックを適切に抑制しつつ、渡り線部をより精度良く成形することが可能となる。
上記課題を解決するためになされた第7の発明として、前記内形成形具が、前記回転機用コイルの軸方向に沿って進退自在に設けられ、前記内形成形工程が、前記渡り線部の内周側に進入して環状凹部を形成する工程を含む構成とすることができる。
上記第1の発明及び第5の発明によれば、回転機用コイルの渡り線部を所望の形状に精度良く成形可能となり、その結果、回転機用コイルの渡り線部の形状を回転機用コイルの軸方向に隣接する軸受け形状に適合させて、当該軸受けの少なくとも一部をコイルに挿入した状態で設置することが可能となる。また、上記第2の発明及び第6の発明によれば、外形押圧具により、渡り線部に対する押圧位置を変更しながらその外周側を適切に押圧することができるので、成形時のコイル素線の断線や成形後のスプリングバックを抑制しつつ、渡り線部をより精度良く成形可能となる。また、上記第3の発明によれば、簡易な構成により、渡り線部の外形を所望の外周面形状に精度良く成形可能となる。また、上記第4の発明及び第7の発明によれば、環状凹部を回転機用コイルの軸方向に隣接する軸受けの外形に適合させて形成することで、渡り線部内に軸受けの収納スペースを容易に形成して軸受けを適切に設置することが可能となる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら説明する。
図1は、本発明に係る回転機用コイルの成形装置により成形されたコイルを備えたポンプ装置の断面図であり、図2は、コイルの拡大図である。
このポンプ装置1は、FCV(燃料電池車)に搭載されて燃料ガス等の供給に用いられるモータ一体型のポンプであり、特に、軸方向長さを短縮した小型で高回転対応の装置として設計されたものである。ポンプ装置1は、フランジ部2で分割されたモータケース3及びポンプケース4からなる筐体内に、永久磁石ロータ5及びインペラ6を取り付けた軸7と、その軸7を回転自在に支持する軸受け8,9と、永久磁石ロータ5を取り囲むように配置されたステータ10とを備えている。
軸受け8,9は、フォイル式流体軸受けであり、軸7に取り付けられたジャーナル部11,12とその外周面を囲むように同軸に設けたフォイル部材(図示せず) との間に加圧された流体膜が形成される構成となっている。
ステータ10は、鉄心15と、この鉄心15に複数のコイル素線を束ねて撚り合わせたリッツ線を巻回したコイル(回転機用コイル)16とを有している。コイル16は、略円筒状をなし、鉄心15から突出した両端部の渡り線部17,18の内形(環状凹部)がそれぞれ軸受け8,9の外形に適合するように成形されている。
図2に示すように、コイル16の一方側に位置する渡り線部17は、その形状が、渡り線部17の内周側に位置する内面21、渡り線部17の外周側に位置する外面22、及び渡り線部17の軸端側に位置する端面23により画定される。内面21は、軸受け8を収納するための環状凹部を画定する周面31及び環状面32と、その環状面32の内周縁に連なり渡り線部17の基部側に延びる周面33とからなる。また、端面23は、渡り線部17の先端側に位置する環状面34と、その環状面34の内周縁に連なり、渡り線部17を概ねテーパ状に画定するテーパ面35とからなる。このテーパ面35は、軸受け8を環状凹部へガイドする役割を果たし、軸受け8の渡り線部17への収納をより容易に行うことを可能とする。
また、コイル16の他方側に位置する渡り線部18は、渡り線部17の内面21、外面22及び端面23とそれぞれ同様の形状を有する内面41、外面42、及び端面43を有している。ここで、渡り線部17及び18の形状は、必ずしも同一である必要はなく、それぞれ収納される軸受けの形状や周囲部材の配置等に応じて変更することができる。
このように、成形した渡り線部17,18内に軸受け8,9(ここでは、その一部)を挿入した状態で設置して軸方向長さの短縮を図ることで、ポンプ装置1の設置の自由度を向上させることが可能となり、さらに、高速回転時の共振を抑制することができるという利点もある。
次に、上記コイル16の渡り線部17,18を成形するための成形装置について説明する。
図3は、本発明に係る回転機用コイルの成形装置の主要部を示す縦断面図であり、図4は、外形押圧具の構成を示す図である。
図3に示すように、成形装置51は、支持台52に取り付けられた下側支柱53と、その下側支柱53に連結された上側支柱54との間に、コイルを巻回してなるステータ10を固定し、上側及び下側にそれぞれ配置した成形機構55,56によって渡り線部17,18を成形する構成となっている。
下側支柱53は、本体部61及びより小径の先端部62を有し、また、上側支柱54は、本体部63及びより小径の先端部64を有し、それぞれの先端部62,64の外径を鉄心15の内径に適合させることで、コイル16の中心部側を固定する固定具として機能する。上側支柱54の中心には固定軸65が貫通しており、その先端が下側支柱53の先端部62に設けられた位置決め穴62aに挿入されることで、それぞれの先端部62,64が互いに対向する配置で支柱53,54の軸心が一致するように位置決めされる。このとき、固定軸65の上端は、上方に位置する支持アーム66により支持される。
上方の成形機構55は、コイル16の渡り線部17の内形を成形すべくその内周側に当接する内形成形具71と、渡り線部17の外周側を押圧して外形を成形する外形押圧具72と、渡り線部17の軸端側を押圧して端部形状を成形する軸端押圧具73とを備える。
内形成形具71は、上側支柱54の本体部63を外囲する略筒状の部材からなり、その本体部63の外周面上を滑動することでコイル16の軸方向に進退自在に設けられている。また、軸端押圧具73は、内形成形具71を外囲する略筒状の部材からなり、その内形成形具71の外周面上を滑動することでコイル16の軸方向に進退自在に設けられている。
外形押圧具72は、図4に示すように、コイル16の渡り線部17を外囲するようにその周方向に等間隔(コイル16の軸心を中心に60°間隔)に配置された同一構成の6つの押圧部材81を有している。各押圧部材81には、それらを径方向に進退自在に支持する移動機構が設けられており、この移動機構は、押圧部材81を保持する保持部材82と、その保持部材に連結された軸部材83をコイル16の径方向に進退自在にガイドするガイド部材84とから構成される。ここで、軸部材83は、ガイド部材84が取り付けられた縦板94の挿通穴94aを介してガイド穴85に挿入されている。また、ガイド穴85は、その中間部で小径化されて段差部85aが設けられており、軸部材83がコイル16の軸心方向に移動する場合に、ガイド穴85の段差部85aに軸部材83の大径部83aが当接してその移動が規制される。押圧部材81の渡り線部17側への移動は、軸部材83の大径部83aの端面を図示しない押出機構で押すことにより実現される。
ここで、押圧部材81は、渡り線部17の外形の最終成形形状となる曲面に適合した曲率の押圧面81aを有している。押圧面81aの渡り線部17に対する接触方向は、押圧部材81を保持部材82に設けたボルト86を中心に回動させることで調整可能となっている。成形の最終工程では、図4に示すように、各押圧部材81の押圧面81aが周方向に連なり、渡り線部17の外形の最終成形形状を画定することになる。なお、押圧面81aには、ナイロン等の樹脂が貼付されており、これにより、成形時にコイル素線の断線等を抑制することができる。配置される押圧部材81の数及び押圧面81aの形状等は適宜変更可能である。
また、成形機構55は、押圧部材81の回動機構として、そのガイド部材84が取り付けられた回動体91を有している。この回動体91は、上下の環状板92,93の間を縦板94で連結した構成を有しており、環状板92の内周縁部92aが、上側支柱54のフランジ部95に支持された回動支持体96の側方の環状溝96aと係合することで、固定軸65を中心に回動可能となっている。オペレータは、押圧部材81が渡り線部17の外周面に接触していない状態で、ハンドル97を操作して回動体91を回動させることができる。
内形成形具71の上方には、回動支持体96を貫通するように設けられた雌ねじ部材101と螺合する押出ボルト102が設けられており、この押出ボルト102は、上側支柱54のフランジ部95の挿通孔95aを貫通し、その先端が内形成形具71の上面に当接可能となっている。雌ねじ部材101は上側支柱54のフランジ部95に固定されており、押出ボルト102の締め付けにより内形成形具71の上面が押圧され、これにより内形成形具71を渡り線部17の内周側に進入させることができる。
また、軸端押圧具73の上方には、回動支持体96を貫通するように設けられた雌ねじ部材105と螺合する押出ボルト106が設けられており、この押出ボルト106は、上側支柱54のフランジ部95の挿通孔95a及び内形成形具71のフランジ部107の挿通孔107aを貫通し、その先端が軸端押圧具73の上面に当接可能となっている。雌ねじ部材105は上側支柱54のフランジ部95に固定されており、押出ボルト106の締め付けにより軸端押圧具73の上面が押圧され、これにより渡り線部17の端部を押圧することがきる。
なお、図示しないが、押出ボルト102,106は、内形成形具71及び軸端押圧具73の上面に当接可能なように周方向に等間隔に複数配置されている。また、内形成形具71及び軸端押圧具73の進退移動の範囲は、図示しない規制ピンによって規制される。さらに、内形成形具71及び軸端押圧具73が渡り線部17と接触する面には、外形押圧具72の押圧面81aと同様に、ナイロン等の樹脂が貼付されている。
一方、下方の成形機構56については、上方の成形機構56と同様の構成要素に同一の符号を付して詳細な説明を省略する。ここで、成形機構55とは異なり、成形機構56の軸端押圧具73には、コイル16から延出するリード線13を収容可能な複数の縦溝73bが設けてあり、これにより、コイル16のリード線13が押圧部材81の押圧面81aと軸端押圧具73の外周面との間に挟まれて、渡り線部18の外周面の押圧が阻害されるという問題を回避できる。
次に、上記構成の成形装置51を用いてコイル16の渡り線部17,18を成形する方法について説明する。
図5は、回転機用コイルの渡り線部の成形工程を示す模式図である。ここで、図5(a)は、コイル16を固定する工程(固定工程)、図5(b)は、渡り線部17の内形を成形すべくその内周側に内形成形具71を当接させる工程(内形成形工程)、図5(c)は、渡り線部17の外周側を外形押圧具72により押圧して外形を成形する工程(外形押圧工程)、図5(d)は、渡り線部17の軸端側を軸端押圧具73により押圧して端部形状を成形する工程(軸端押圧工程)をそれぞれ示す。ここでは、渡り線部17の成形工程のみを示すが、渡り線部18についても概ね同様に成形可能である。
まず、図5(a)に示すように、上側支柱54の先端部64を鉄心15に挿入し、コイル16の中心側を固定する。図示しないが、このとき鉄心15は、下側支柱53の先端部62が上側支柱54の先端部64と対向する配置で挿入された状態にある。
このようにコイル16を固定した状態で、次に、図5(b)に示すように、内形成形具71を下降させて渡り線部17の内周側に進入させる。このとき内形成形具71の先端側に位置する外周面71aにより、渡り線部17の内周側を外方に押圧して環状凹部の周面31を規制する一方、その端面71bにより、渡り線部17の軸端側の一部を下方に押圧して環状凹部の環状面32を成形する。
続いて、図5(c)に示すように、外形押圧具72の各押圧部材81を、渡り線部17の外周側に当接させ、その外周面をコイル16の軸心方向に押圧する。これにより、渡り線部17の外形が成形される。このとき、内形側の環状凹部の周面31が内形成形具71の外周面71aに押し付けられて成形され、また、環状凹部に連なる周面33が、上側支柱54の本体部63の外周面63aに押し付けられて成形されることになる。
その後、内形成形具71及び外形押圧具72を渡り線部17,18に当接させたままの状態で、図5(d)に示すように、軸端押圧具73を下降させて渡り線部17の軸端側を下方に押圧する。このとき軸端押圧具73の先端部に位置する端面73aの形状に従って、渡り線部17の先端側に位置する環状面34及びその環状面34に連なるテーパ面35がそれぞれ成形される。
なお、成形した渡り線部17は、図6に想像線17’で示すように、成形後に多少のスプリングバックが生じる場合があるので、予め目的とする形状よりも小さな形状で成形するとよい。また、成形後の渡り線部17を熱硬化性の樹脂フィルム等で被覆することで成形後の形状を比較的安定に保持することが可能となる。
図7〜図9は、図5(c)に示した外形押圧工程の詳細を示す模式図である。ここで、図7は、コイル16の成形開始前に各押圧部材81が待機位置にある状態、図8は、各押圧部材81が押圧位置にある状態(1回目の押圧時)、図9は、その押圧後に待機位置に戻した各押圧部材81を回動させた状態をそれぞれ示す。
まず、各押圧部材81が図7に示す待機位置から図8に示す押圧位置に移動して渡り線部17を押圧する際には、渡り線部17の外径は、各押圧面81aが周方向に連なることで形成される円(即ち、渡り線部17の最終成形形状の外径)よりも大きいので、渡り線部17の外周面には、各押圧面81aに押圧されない非押圧部201が生じる。この非押圧部201は、占積率が他の部位よりも低く、その周辺は押圧面81aに押圧された部位よりも外方に突出した状態となる。
そこで、図9に示すように、押圧後の各押圧部材81を回動(ここでは、コイル16の軸心を中心にθだけ回動)させて押圧位置し、次回の押圧を実行する。これにより、次回の押圧で前回の非押圧部201を押圧することが可能となる。このように押圧位置を変更しながら押圧を繰り返し実行して、渡り線部17の外形を目的とする最終成形形状に近づけることで、成形時のコイル素線の断線や成形後のスプリングバックを適切に抑制しつつ、渡り線部17の占積率の均一化(例えば、60%程度)を図ることが可能となる。
本発明を特定の実施形態に基づいて詳細に説明したが、これらの実施形態はあくまでも例示であって本発明はこれらの実施形態によって限定されるものではない。例えば、本発明に係る成形装置で成形したコイルは、上述のポンプ装置だけでなく同様のコイルを備えた種々の回転機に用いることができる。また、成形の対象となるコイルは、少なくとも上述のような渡り線部を有する構成であればよく、鉄心の構成やコイルの巻回方法は適宜変更可能である。
本発明に係る回転機用コイルの成形装置及び成形方法は、回転機用コイルの渡り線部の形状を回転機用コイルの軸方向に隣接する軸受け形状に適合させて、当該軸受けの少なくとも一部をコイルに挿入した状態で設置可能とすべく、渡り線部を所望の形状に精度良く成形可能とするので、特に小型化が要求される電動機や発電機等の回転機に用いるのに適したコイルの成形装置及び成形方法として有用である。
本発明に係る成形装置で成形されたコイルを備えたポンプ装置の断面図 図1のコイルの拡大図 本発明に係る回転機用コイルの成形装置の主要部を示す断面図 外形押圧具の構成を示す図 回転機用コイルの渡り線部の成形工程を示す模式図 コイルの最終成形形状を示す図 外形押圧工程の詳細を示す模式図 外形押圧工程の詳細を示す模式図 外形押圧工程の詳細を示す模式図
符号の説明
1 ポンプ装置
8,9 軸受け
10 ステータ
15 鉄心
16 コイル
17,18 渡り線部
51 コイル成形装置
53 下側支柱
54 上側支柱
71 内形成形具
72 外形押圧具
73 軸端押圧具
81 押圧部材
82 保持部材
83 軸部材
84 ガイド部材
91 回転体
96 回転支持体

Claims (7)

  1. 回転機用コイルの渡り線部の成形装置であって、
    前記回転機用コイルの中心部側を固定する固定具と、
    前記渡り線部の内形を成形すべくその内周側に当接する内形成形具と、
    前記渡り線部の外周側を押圧して外形を成形する外形押圧具と、
    前記渡り線部の軸端側を押圧して端部形状を成形する軸端押圧具と
    を備えたことを特徴とする回転機用コイルの成形装置。
  2. 前記外形押圧具が、前記回転機用コイルを外囲するように配置された複数の押圧部材を有し、当該各押圧部材を径方向に進退自在に支持する移動機構と、当該移動機構を前記回転機用コイルの軸心周りに回動自在に支持する回動機構とをさらに備えたことを特徴とする請求項1に記載の回転機用コイルの成形装置。
  3. 前記複数の押圧部材が、前記渡り線部の外形の最終成形形状となる曲面に適合した曲率の押圧面を有することを特徴とする請求項2に記載の回転機用コイルの成形装置。
  4. 前記内形成形具が、前記回転機用コイルの軸方向に沿って進退自在に設けられ、前記渡り線部の内周側に進入して環状凹部を形成することを特徴とする請求項1に記載の回転機用コイルの成形装置。
  5. 回転機用コイルの渡り線部の成形方法であって、
    前記回転機用コイルの中心部側を固定する固定工程と、
    前記渡り線部の内形を成形すべくその内周側に内形成形具を当接させる内形成形工程と、
    前記渡り線部の外周側を外形押圧具により押圧して外形を成形する外形押圧工程と、
    前記渡り線部の軸端側を軸端押圧具により押圧して端部形状を成形する軸端押圧工程と
    を有することを特徴とする回転機用コイルの成形方法。
  6. 前記外形押圧具が、前記回転機用コイルを外囲するように配置された複数の押圧部材を有し、前記外形押圧工程が、前記各押圧部材を径方向に移動させて前記渡り線部の外周側を押圧する工程と、前記複数の押圧部材を前記回転機用コイルの軸心周りに回動させて前記渡り線部に対する押圧位置を変更する工程とを含むことを特徴とする請求項5に記載の回転機用コイルの成形方法。
  7. 前記内形成形具が、前記回転機用コイルの軸方向に沿って進退自在に設けられ、前記内形成形工程が、前記渡り線部の内周側に進入して環状凹部を形成する工程を含むことを特徴とする請求項5に記載の回転機用コイルの成形方法。
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