JP2008202531A - 内燃機関のバルブ特性制御装置 - Google Patents

内燃機関のバルブ特性制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】一時的な電力供給停止からの復帰に際し、誤認識された動作位置に基づいてバルブ特性可変機構の制御が行われる不具合を解消する。
【解決手段】作用角可変機構36の駆動を制御するために、機関制御ユニット62及び可変機構制御ユニット63を用いる。機関制御ユニット62は、両制御ユニット62,63に対する電力供給が停止されると、可変機構制御ユニット63、機関制御ユニット62の順に電力供給停止から復帰した後、作用角可変機構36を可動範囲の端まで変位させ、その位置を新たな基準位置としてEEPROM65の基準位置を更新させるための学習指令信号を可変機構制御ユニット63へ送信する。一方、可変機構制御ユニット63は、同制御ユニット63に対する電力供給停止から復帰した後、前記学習指令信号を受信するまでの期間にわたり、作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御を禁止する。
【選択図】図1

Description

本発明は、機関バルブの開弁期間(作用角)及び最大リフト量の少なくとも一方をバルブ特性とし、そのバルブ特性を機関運転状態に応じて可変制御する内燃機関のバルブ特性制御装置に関するものである。
内燃機関の一般的な動弁機構は、バルブスプリングによって閉弁方向に付勢された機関バルブを、カムシャフトのカムによって直接、又はロッカーアーム等を介して押下げて開弁させる構成を採用している。この動弁機構によって機関バルブを作動させる場合、機関バルブの開弁期間(カムの作用角)や最大リフト量といったバルブ特性は、機関運転状態に拘わらず一定である。
これに対し、近年では、上記動弁機構としてバルブ特性可変機構を用いることが提案されている(例えば特許文献1参照)。バルブ特性可変機構は機関バルブのバルブ特性を可変とする機構であり、電動モータ等の電動アクチュエータによって駆動される。この電動アクチュエータに対する通電制御を通じてバルブ特性可変機構によりバルブ特性を可変制御するために、例えば図7に示す制御構成を有するバルブ特性制御装置が採用されている。
この制御装置は、相互通信可能に接続された2つの制御ユニット(機関制御ユニット101、可変機構制御ユニット102)を備えて構成されている。可変機構制御ユニット102は、データの書き換え可能な揮発性メモリ(電力供給中のみデータを保持可能なメモリ)103と、データを書き換え可能な不揮発性メモリ(電力供給が絶たれてもデータを保持可能なメモリ)104とを備えている。
機関制御ユニット101は、そのときどきの機関運転状態を読み込み、その機関運転状態に適したバルブ特性を実現するためにバルブ特性可変機構105に要求される動作位置(制御目標位置Pt)を算出し、これを可変機構制御ユニット102へ送信する。
一方、可変機構制御ユニット102は、バルブ特性可変機構105の実際の動作位置Prを次のようにして把握する。まず、予め学習されたバルブ特性可変機構105の基準位置Pstを不揮発性メモリ104に記憶しておく。バルブ特性可変機構105の動作位置Prが上記基準位置Pstからどれだけ変化しているかを示す量である変位量Dをセンサ106により検出し、揮発性メモリ103に記憶する。この検出に際しては、例えば特許文献2に記載されるように、検出対象の位置が一定量変化するごとにパルス信号を出力するエンコーダ等をセンサ106としてバルブ特性可変機構105に設け、同センサ106から出力されるパルス信号を計数することで変位量Dを求める。そして、上記基準位置Pst及び変位量Dに基づいてバルブ特性可変機構105の動作位置Prを算出する。
さらに、可変機構制御ユニット102は、機関制御ユニット101からの制御目標位置Ptを読み込み、上記動作位置Prがこの制御目標位置Ptに一致するように電動アクチュエータ107に対する通電を制御する。
上記の制御により、例えば内燃機関の低回転低負荷域では、吸気バルブの作用角を小さくして吸入空気量を制限することで、スロットルバルブの開度制御によって生ずるポンピングロスを小さくし、燃費の向上を図ることができる。また、内燃機関の高回転高負荷域では上記作用角を大きくし、吸気充填効率の向上により機関出力の増加を確保することができる。
特開2001−263015号公報 特開2004−76265号公報
ところが、上記のように構成された内燃機関のバルブ特性制御装置においては、例えばコネクタの接触不良等に起因する瞬断等の発生により、機関制御ユニット101への電力供給が一時的に停止されると、同機関制御ユニット101が電力供給停止から復帰するまでの期間、制御目標位置Ptの算出が不能となる。また、同様の原因により可変機構制御ユニット102への電力供給が一時的に停止されると、揮発性メモリ103に記憶されていたバルブ特性可変機構105の変位量Dが消失する。このようにバルブ特性可変機構105の制御に必要な情報が消失した状態で電力供給停止から復帰すると、可変機構制御ユニット102は、実際には基準位置Pstから変位量D分離れた箇所が動作位置であるのに、基準位置Pstを動作位置Prと誤認識する。そのため、電力供給停止からの復帰後に、仮にバルブ特性可変機構105について機関運転状態に応じた制御が行われると、その制御が上記のように誤認識された動作位置(実際の動作位置Prからずれた位置)に基づいて行われる。すなわち、可変機構制御ユニット102が認識しているバルブ特性可変機構105の動作位置と実際の動作位置Prとの間にずれを含んだ状態でバルブ特性可変機構105が制御される。その結果、バルブ特性可変機構105を意図する動作位置へ変位させ、所望のバルブ特性を早期に実現することが困難になる等の不具合が生ずる。
本発明はこのような実情に鑑みてなされたものであって、その目的は、一時的な電力供給停止からの復帰に際し、誤認識された動作位置に基づいてバルブ特性可変機構の制御が行われる不具合を解消することのできる内燃機関のバルブ特性制御装置を提供することにある。
以下、上記目的を達成するための手段及びその作用効果について記載する。
請求項1に記載の発明は、内燃機関の機関バルブのバルブ特性をバルブ特性可変機構により可変制御する制御装置であって、機関運転状況に応じた前記バルブ特性可変機構の制御目標位置を算出する機関制御ユニットと、前記バルブ特性可変機構の基準位置を予め不揮発性メモリに記憶しておき、前記基準位置からの前記バルブ特性可変機構の変位量を検出し、前記基準位置及び前記変位量に基づいて前記バルブ特性可変機構の動作位置を算出し、さらに前記動作位置が前記制御目標位置となるように前記バルブ特性可変機構を制御する可変機構制御ユニットとを備え、前記機関制御ユニットは、指令信号を前記可変機構制御ユニットに送信する指令手段を有し、同指令信号には、前記両制御ユニットに対する電力供給が停止されると、前記可変機構制御ユニットに引き続き前記機関制御ユニットが電力供給停止から復帰した後、前記バルブ特性可変機構を可動範囲の端まで変位させ、その位置を新たな基準位置として前記不揮発性メモリの基準位置を更新させる指令が含まれており、前記可変機構制御ユニットは、同制御ユニットに対する電力供給停止から復帰した後、前記指令信号を受信するまでの期間にわたり、前記バルブ特性可変機構の機関運転状態に応じた制御を禁止する禁止手段を備えることを要旨とする。
ここで、「電力供給停止からの復帰」とは、単に電力供給が再開されるだけではなく、その電力供給に応じ、各制御ユニットがバルブ特性についての制御を開始できる状態、より詳しくは各種初期化処理を経た状態になることをいう。こうした初期化処理は、一般には、機関制御ユニットにおいて可変機構制御ユニットよりも多い。これは、可変機構制御ユニットでは主としてバルブ特性可変機構を制御対象としているのに対し、機関制御ユニットでは、バルブ特性可変機構に加え、内燃機関の他の箇所も制御対象としているからである。従って、こうした初期化処理に要する時間は、機関制御ユニットにおいて可変機構制御ユニットよりも長くなる。その結果、両制御ユニットに対する電力供給再開が同時に行われたとしても、電力供給停止からの復帰は、まず可変機構制御ユニットで行われ、それから若干遅れて機関制御ユニットで行われることとなる。
上記請求項1に記載の発明の構成によれば、瞬断等が原因で、両制御ユニットに対する電力供給が一時的に停止されると、不揮発性メモリに記憶されている基準位置を除き、バルブ特性可変機構の変位量等、バルブ特性可変機構の制御に必要な情報が消失する。この状態で、可変機構制御ユニットが電力供給停止から復帰すると、同可変機構制御ユニットは、実際には基準位置から変位量分離れた箇所が動作位置であるのに、基準位置を動作位置と誤認識する。そのため、停止からの復帰後に、バルブ特性可変機構について仮に機関運転状態に応じた制御が行われると、その制御が上記のように誤認識された動作位置(実際の動作位置からずれた位置)に基づいて行われる。その結果、バルブ特性可変機構を意図する動作位置へ変位させ、所望のバルブ特性を早期に実現することが困難となる。
この点、請求項1に記載の発明では、可変機構制御ユニットが電力供給停止から復帰すると、禁止手段により、バルブ特性可変機構の機関運転状態に応じた制御が禁止される。可変機構制御ユニットにおいて基準位置が動作位置として誤認識されても、上記の制御禁止により、誤認識された動作位置に基づきバルブ特性可変機構が制御されることがなくなる。これに伴い、バルブ特性可変機構を意図する動作位置へ早期に変位させることが可能となる。
そして、両制御ユニットが電力供給停止から復帰すると、機関制御ユニットから指令信号が可変機構制御ユニットに送信される。この指令信号を受信した可変機構制御ユニットでは、禁止手段による上記制御禁止が終了されるとともに、バルブ特性可変機構が可動範囲の端まで変位させられる。この処理により、基準位置からのバルブ特性可変機構の変位量が強制的に「0」にされ、基準位置がバルブ特性可変機構の実際の動作位置となる。可変機構制御ユニットの認識する動作位置と実際の動作位置とのずれが解消される。可変機構制御ユニットが動作位置を誤認識することがなくなる。そのため、その後は、バルブ特性可変機構を意図する動作位置(制御目標位置)へ変位させ、機関運転状態に応じたバルブ特性を早期に実現することが可能となる。
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記機関バルブは、前記内燃機関のスロットルバルブよりも吸気下流側に設けられる吸気バルブであり、前記バルブ特性可変機構は、前記吸気バルブの作用角を前記バルブ特性として変更するものであり、前記指令手段による前記指令信号は、前記基準位置の更新に際し、前記バルブ特性可変機構を、その可動範囲の端のうち前記吸気バルブを最も大きな作用角にて作動させる側の端まで変位させる指令を含むものであることを要旨とする。
吸気バルブは、機関燃焼室への吸入空気の流入を制限する絞り(吸気絞り)として作用する。この作用は、吸気バルブの作用角が小さいときには大きく、作用角の増大に伴い小さくなる。
ここで、仮に機関制御ユニットからの指令信号に応じ、バルブ特性可変機構が可動範囲の端まで変位されたときに、吸気バルブが採り得る最も小さな作用角で作動させられると、吸気バルブの上記吸気絞り作用が大きくなり、機関燃焼室に流入し得る吸入空気の量が少なくなる。吸入空気量に応じた量の燃料が噴射される内燃機関では、吸入空気量の減少に伴い燃料噴射量も減少し、機関出力が小さくなる。
この点、請求項2に記載の発明では、機関制御ユニットからの指令信号に応じ、バルブ特性可変機構が可動範囲の端まで変位させられることにより、吸気バルブが採り得る最も大きな作用角で作動させられる。この作用角では、吸気バルブの絞り作用が小さく、機関燃焼室に流入し得る吸入空気の量が多くなる。上記内燃機関では、吸入空気量の増大に伴い燃料噴射量も増大し、大きな機関出力を発生させることが可能となる。
なお、燃焼室に流入する吸入空気の最終的な量は、吸気バルブよりも吸気上流側のスロットルバルブにより調整可能である。スロットルバルブが全開状態にされると、同スロットルバルブを通過する吸入空気の量が最大となる。その結果、採り得る最大の作用角にて作動する吸気バルブを通じて最終的に機関燃焼室に流入する吸入空気の量もまた最大となる。スロットルバルブが閉弁方向へ作動されると、それに伴いスロットルバルブを通過する吸入空気の量が少なくなる。吸気バルブは採り得る最大の作用角で作動するものの、その吸気バルブを通じて最終的に燃焼室に流入する吸入空気の量は少なくなる。上記内燃機関では、吸気バルブ及びスロットルバルブにより調整された吸入空気量に応じた量の燃料が噴射され、所望の機関出力が得られる。
このように、請求項2に記載の発明によれば、機関出力を犠牲にすることなく、バルブ特性可変機構を可動範囲の端まで変位させて基準位置の更新を行うことができ、上記請求項1に記載の発明の効果を得ることが可能となる。
請求項3に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記バルブ特性可変機構は電動アクチュエータにより駆動されるものであり、前記禁止手段は、前記バルブ特性可変機構の制御禁止に際し、前記電動アクチュエータへの通電を停止することを要旨とする。
上記の構成によれば、バルブ特性可変機構の機関運転状態に応じた制御が禁止手段により禁止される際には、電動アクチュエータに対する通電が停止される。この停止によりバルブ特性可変機構の作動が停止され、同バルブ特性可変機構が電力供給停止直前の動作位置に保持される。このように、バルブ特性可変機構が変位しないため、可変機構制御ユニットがバルブ特性可変機構の動作位置を誤認識して実際の動作位置との間にずれを生じても、そのことによる弊害は生じにくい。
請求項4に記載の発明は、請求項1又は2に記載の発明において、前記禁止手段は、前記バルブ特性可変機構の制御禁止に際し、前記不揮発性メモリに記憶されている基準位置を前記制御目標位置として設定することを要旨とする。
上記の構成によれば、バルブ特性可変機構の機関運転状態に応じた制御が禁止手段により禁止される際には、電力供給停止によってもなお不揮発性メモリに記憶されている基準位置が制御目標位置として設定される。可変機構制御ユニットによるバルブ特性可変機構の制御が行われ、同可変機構が制御目標位置へ変位する。バルブ特性可変機構は、この制御目標位置(基準位置)に保持される。このように、バルブ特性可変機構が基準位置に保持されるため、可変機構制御ユニットによる動作位置の誤認識、及び同動作位置の実際の動作位置に対するずれに起因する弊害は生じにくい。
(第1実施形態)
以下、本発明を具体化した第1実施形態について、図1〜図5を参照して説明する。
図1に示すように、車両には、筒内噴射式の内燃機関11が搭載されている。内燃機関11の各気筒(シリンダ)12にはピストン13が往復動可能に収容されている。
気筒12毎の燃焼室14には、スロットルバルブ15、サージタンク16、吸気マニホルド17等を有する吸気通路18が接続されている。内燃機関11の外部の空気は、吸気通路18の各部を順に通過して燃焼室14に吸入される。スロットルバルブ15は吸気通路18の途中に回動可能に設けられており、電動モータ等からなるスロットル用のアクチュエータ19によって駆動される。アクチュエータ19は、運転者によるアクセルペダル21の踏込み操作等に応じて作動し、スロットルバルブ15を回動させる。吸気通路18を流れる空気の量(吸入空気量)は、スロットルバルブ15の回動角度(スロットル開度)や後述する吸気バルブ25の作用角等のバルブ特性に応じて変化する。
また、燃焼室14には、排気マニホルド22、触媒コンバータ23等を有する排気通路24が接続されている。燃焼室14で生じた燃焼ガスは、排気通路24の各部を順に通って内燃機関11の外部へ排出される。
内燃機関11には、吸気通路18の各気筒12における開口部を開閉する吸気バルブ25と、排気通路24の各気筒12における開口部を開閉する排気バルブ26とが設けられている。これらの吸・排気バルブ25,26は機関バルブに相当するものであり、バルブスプリング27によって、上記開口部を閉じる方向(閉弁方向)である上方へ常に付勢されている。
吸気バルブ25の略上方には吸気カムシャフト28が設けられ、また排気バルブ26の略上方には排気カムシャフト29が設けられている。これらの吸・排気カムシャフト28,29には、内燃機関11の出力軸であるクランクシャフト31の回転が伝達される。この伝達により吸・排気カムシャフト28,29が回転し、バルブスプリング27に抗して吸・排気バルブ25,26を押下げる。この押下げにより、吸・排気通路18,24の気筒12における各開口部が開放される。
内燃機関11には、電磁式の燃料噴射弁32が気筒12毎に取付けられている。各燃料噴射弁32は通電により開弁し、対応する燃焼室14に高圧燃料を噴射供給する。燃料噴射弁32から噴射された燃料は、燃焼室14内に吸入された空気と混ざり合って混合気となる。
内燃機関11には、点火プラグ33が気筒12毎に取付けられている。各点火プラグ33は、イグナイタ34からの点火信号に基づいて作動する。点火プラグ33には、点火コイル35から出力される高電圧が印加される。そして、前記混合気は点火プラグ33の火花放電によって着火され、燃焼する。このときに生じた高温高圧の燃焼ガスによりピストン13が往復動される。ピストン13の往復運動は、コネクティングロッド30によって回転運動に変換された後、クランクシャフト31に伝達される。この伝達によりクランクシャフト31が回転されて、内燃機関11の駆動力(出力トルク)が得られる。燃焼によって生じたガス(排気)は、排気バルブ26の開弁にともない排気通路24に排出される。
内燃機関11には、バルブ特性可変機構として作用角可変機構36が設けられている。作用角可変機構36は、吸気バルブ25の作用角をバルブ特性として可変とする機構である。
ここで、作用角は、図2に示すように、吸気カムシャフト28の回転(図2ではクランク角で表現)について、吸気バルブ25の開弁期間(開弁時期IVOから閉弁時期IVCまでの角度範囲)である。第1実施形態では、作用角可変機構36により、吸気バルブ25の最大リフト量もまたバルブ特性として連続的に変更される。最大リフト量は、吸気バルブ25が最も下方まで移動(リフト)したときの移動量である。これらの作用角及び最大リフト量は、作用角可変機構36によって互いに同期して変化させられ、例えば、作用角が小さくなるほど最大リフト量も小さくなる。作用角が小さくなるに従い、吸気バルブ25の開弁時期IVOと閉弁時期IVCとが互いに近寄って開弁期間が短くなり、各気筒12に吸入される空気の量が少なくなる。
図1に示すように、作用角可変機構36は、気筒12毎の仲介駆動機構37を備えるとともに、全部の仲介駆動機構37に共通のコントロールシャフト38を備えている。コントロールシャフト38は紙面と直交する方向に延びるように配置されているが、ここでは説明の便宜上、コントロールシャフト38の一部が紙面の左右方向に延びるように向きを変えて図示されている。
各仲介駆動機構37は、コントロールシャフト38上に入力アーム41及び出力アーム42を備えるとともに、コントロールシャフト38及び入・出力アーム41,42間に介在された動力伝達用のスライダギヤ43を備えている。
そして、吸気カムシャフト28が回転すると、作用角可変機構36では、入力アーム41がコントロールシャフト38を支点として上下に揺動する。この揺動はスライダギヤ43を介して出力アーム42に伝達され、同出力アーム42が上下に揺動する。この揺動する出力アーム42によって、吸気バルブ25がバルブスプリング27に抗して押し下げられて開弁する。
コントロールシャフト38には、これを軸方向へ移動させるための電動アクチュエータ44が連結されている。電動アクチュエータ44は、電動モータ45と、その電動モータ45の回転を直線運動に変換し、上記コントロールシャフト38に伝達する回転−直線運動変換機構46とを備えている。そして、電動モータ45の回転に伴いコントロールシャフト38が軸方向へ変位すると、作用角可変機構36では、スライダギヤ43が同方向へ変位しながら回転し、入・出力アーム41,42の揺動方向について、入力アーム41と出力アーム42との相対位相差が変更される。
第1実施形態では、電動モータ45を所定の方向へ回転させて、コントロールシャフト38を作用角可変機構36側(図1中左側)へ変位させると、入力アーム41と出力アーム42との揺動方向についての相対位置が互いに接近するように変更され、相対位相差が小さくなる。また、電動モータ45を上記とは反対方向へ回転させて、コントロールシャフト38を電動アクチュエータ44側(図1中右側)へ変位させると、入力アーム41と出力アーム42との揺動方向についての相対位置が互いに離間するように変更され、相対位相差が増大する。
そして、上記入・出力アーム41,42の相対位相差の変更に伴い各吸気バルブ25の作用角が連続的に変化する。相対位相差が小さいときには作用角が小さく、気筒当たりの吸入空気量が少なくなる。相対位相差が増大すると、作用角が大きくなって同吸入空気量が多くなる。
内燃機関11には、上記電動モータ45から出力アーム42までの動力伝達経路におけるいずれかの可動部(例えば、コントロールシャフト38)との当接によって作用角可変機構36の可動範囲を規制する一対のストッパ47,48が設けられている。作用角可変機構36はこの可動範囲内で作動して、吸気バルブ25の作用角を変化させる。この可動範囲の両端位置、すなわち、コントロールシャフト38がストッパ47,48に当接する位置(可動限界位置)について、作用角を小さくする側の可動限界位置を「Lo端」と表現し、作用角を大きくする側の可動限界位置を「Hi端」と表現する。作用角可変機構36は、ストッパ48との当接により、「Lo端」よりも作用角を小さくする側へは作動できず、ストッパ47との当接により、「Hi端」よりも作用角を大きくする側へは作動できない。なお、上記両ストッパ47,48による作用角可変機構36の可動範囲の規制に際しては、コントロールシャフト38のストロークが規制されるのに加えて、電動モータ45の回転量も規制される。
このように、スロットル開度の調整に加え、吸気バルブ25の作用角を変更することによっても吸入空気量を調整可能であることから、同一の吸入空気量を様々なスロットル開度及び作用角の組合せで実現することが可能である。例えば、吸気バルブ25の作用角を大きくするときにはスロットル開度を相対的に小さくし、逆に作用角を小さくするときにはスロットル開度を相対的に大きくすることで気筒12への吸入空気量を一定に保持することが可能である。
なお、吸入空気量の調整に際し、作用角を小さくすることにより吸入空気量を減少させる場合には、スロットルバルブ15を絞ってスロットル開度のみを小さくすることで吸入空気量を減少させる場合と比較して、ポンピングロスを小さくすることができる。そのため、内燃機関11の出力ロスを抑えることが可能となり、燃費を向上させることができる。
さらに、車両には、各部の状態を検出するセンサが種々取付けられている。これらのセンサとしては、例えばクランク角センサ51、位置センサ52(作用角センサ)、エアフロメータ53、スロットルセンサ54、アクセルセンサ55等が用いられている。
クランク角センサ51は、クランクシャフト31が一定角度回転する毎にパルス状の信号を発生する。この信号は、クランクシャフト31の回転角度であるクランク角や、単位時間当たりのクランクシャフト31の回転数である機関回転速度の算出等に用いられる。位置センサ52(作用角センサ)は、吸気バルブ25の作用角の現状値、換言すれば作用角可変機構36の動作位置を検出する。エアフロメータ53は、吸気通路18を流れる吸気の量を検出し、スロットルセンサ54はスロットル開度を検出し、アクセルセンサ55は運転者によるアクセルペダル21の踏込み量を検出する。
ここで、上記位置センサ52は、電動モータ45から出力アーム42までの動力伝達経路におけるいずれかの可動部の動作位置を検出できるものであればよく、第1実施形態では、電動モータ45が一定角度回転する毎に、すなわち作用角可変機構36が一定量動作する毎にパルス信号を出力するエンコーダが用いられている。そして、このパルス信号を計数することで電動モータ45の回転角が検出され、同回転角に基づき作用角可変機構36の動作位置、ひいては吸気カムシャフト28の実際の作用角(実作用角)が算出される。
車両には、各種電気機器の電源としてバッテリ61が搭載されている。また、車両にはバッテリ61に接続され、かつ前記各種センサ51〜55の検出信号等に基づいて各部の駆動を制御する電子制御装置が設けられている。この電子制御装置は、相互通信可能に接続された機関制御ユニット62及び可変機構制御ユニット63を備えて構成されている。
機関制御ユニット62はマイクロコンピュータを中心として構成されている。機関制御ユニット62では、中央処理装置(CPU)が、読出し専用メモリ(ROM)に記憶されている制御プログラム、初期データ、制御マップ等に従って演算処理を行い、その演算結果に基づいて各種制御を実行する。CPUによる演算結果は、ランダムアクセスメモリ(RAM)において一時的に記憶される。
機関制御ユニット62は、前記各種制御として、例えば、燃料噴射弁32に対する通電を制御することで、同燃料噴射弁32からの燃料噴射を制御する。この燃料噴射制御では、機関回転速度及び機関負荷といった内燃機関11の運転状況に基づき、混合気の空燃比を所定の値とするための燃料の噴射量を基本噴射量(基本噴射時間)として算出する。機関負荷は、例えば内燃機関11の吸入空気量、又はそれに関係するパラメータ(例えば、スロットル開度、アクセル踏込み量等)に基づき求められる。こうして求めた基本噴射量を、各センサからの信号に基づき補正し、その補正後の噴射量に対応する時間、燃料噴射弁32に通電する。この通電により燃料噴射弁32が開弁して、上記補正後の噴射量の燃料が噴射される。
また、機関制御ユニット62は、吸入空気量の調整に際し次の制御を行う。まず、内燃機関11の運転状態、例えばアクセル踏込み量及び機関回転速度に基づいてマップから、空気量についての制御目標値(要求吸入空気量)を算出する。なお、上記マップには、アクセル踏込み量及び機関回転速度によって定まる機関運転状態と、同機関運転状態に見合う吸入空気量との関係が実験等を通じて予め求められ、設定されている。
続いて、要求吸入空気量及び機関回転速度に基づく各別のマップ演算を通じて、スロットル開度についての制御目標値(目標スロットル開度)、作用角についての制御目標値(目標作用角)をそれぞれ算出する。それらのマップ演算に用いられる各マップには、要求吸入空気量及び機関回転速度により定まる機関運転状態と、同機関運転状態に適した制御目標値との関係が実験等を通じて予め求められ、設定されている。ここでは、上記目標作用角を実現するために作用角可変機構36に要求される制御目標位置Ptを算出する。
そして、実際のスロットル開度が目標スロットル開度に一致するようにアクチュエータ19の駆動制御(スロットル制御)を実行する。また、算出した制御目標位置Ptを可変機構制御ユニット63に送信する。機関制御ユニット62は、この制御目標位置Ptの送信を通じて作用角可変機構36の駆動制御に間接的に関与する。
そのほかにも、機関制御ユニット62は、可変機構制御ユニット63に対する電力供給・停止を制御する機能も有している。
一方、可変機構制御ユニット63は、上記機関制御ユニット62と同様のCPU、ROM及びRAM64に加え、EEPROM65を備えている。RAM64はデータの書き換え可能な揮発性メモリ(電力供給中のみデータを保持可能なメモリ)であるのに対し、EEPROM65は、データを書き換え可能であって、電力供給が絶たれてもそのデータを保持可能な不揮発性メモリである。ここで、内燃機関11の運転停止後にあっては、作用角可変機構36の駆動が停止されるため、その動作位置Prは変化することがない。そこで、第1実施形態では、可変機構制御ユニット63は、機関停止後にあって作用角可変機構36の駆動が停止されたときの動作位置Prを基準位置Pstとし、これを上記データとしてEEPROM65に記憶し更新(学習)するようにしている。
また、可変機構制御ユニット63には、上記電動モータ45及び位置センサ52が接続されている。可変機構制御ユニット63は、電動モータ45に対する通電制御を通じて作用角可変機構36の駆動を直接制御する。
可変機構制御ユニット63は、上記制御に際し、作用角可変機構36の動作位置Prを一定の周期で算出する。この算出に際しては、まず所定期間における作用角可変機構36の動作位置についての変化量(電動モータ45の駆動量)である作用角可変機構36の作動量Cを求める。ここでは、位置センサ52から出力されるパルス信号をカウントした値を利用して電動モータ45の回転角の変化量を求め、これを上記作動量Cとする。
次に、次式(1)に従って変位量Dを算出する。
D=D(n-1 )+C ・・・(1)
上記変位量Dは、EEPROM65に記憶されている基準位置Pstから作用角可変機構36の動作位置がどれだけ変化しているかを示す値であり、D(n-1 )は、変位量Dについて前回算出した値(前回値)である。そして、この算出した変位量DをRAM64に記憶する。
続いて、上記EEPROM65に記憶されている基準位置Pst及び上記変位量Dを用い、次式(2)に従って作用角可変機構36の現在の動作位置Prを算出する。
Pr=Pst+D ・・・(2)
そして、上記のようにして動作位置Prを算出する毎にその値を機関制御ユニット62に送信する。
また、機関制御ユニット62から送信された制御目標位置Ptを受信する。この制御目標位置Ptと、上記のようにして算出した動作位置Prとの偏差に基づきフィードバック(F/B)操作量fを算出し、このフィードバック操作量fを用いて作用角可変機構36の作動をフィードバック制御する。そのために、電動モータ45に対する通電時間を、上記フィードバック操作量fに対応したデューティ比にて制御(デューティ制御)する。デューティ比は、通電(オン)及び非通電(オフ)からなる1サイクル(時間)における通電時間の割合である。
こうしたデューティ制御を行うことで、電動モータ45の回転を通じて回転−直線運動変換機構46及び作用角可変機構36が作動し、吸気バルブ25が内燃機関11の運転状態に適した作用角にて開閉される。
ところで、瞬断等が原因で、両制御ユニット62,63に対するバッテリ61からの電力供給が一時的に停止される現象が起こる可能性がある。こうした状況は、バッテリ61からの電力供給が機関制御ユニット62においても可変機構制御ユニット63においても停止された場合に起こり得る。そのほか、第1実施形態では、バッテリ61から機関制御ユニット62への電力供給のみが停止された場合にも起こり得る。これは、前述したように機関制御ユニット62が、可変機構制御ユニット63に対する電力供給・停止を制御する機能も有しているところ、上記電力供給停止に伴いこの制御が不能となるからである。
上述した両制御ユニット62,63への電力供給停止が、例えば図5におけるタイミングt1で生ずると、EEPROM65に記憶されている基準位置Pstを除き、作用角可変機構36の変位量D等、作用角可変機構36の制御に必要な情報が消失する。
一方、電力供給が再開すると、各制御ユニット62,63はその電力供給停止から復帰する。ここでの復帰は、電力供給の再開に応じ、各制御ユニット62,63が作用角についての制御を開始できる状態、より詳しくは各種初期化処理を経た状態になることをいう。こうした初期化処理の数は、機関制御ユニット62において可変機構制御ユニット63よりも多い。これは、可変機構制御ユニット63では主として作用角可変機構36を制御対象としているのに対し、機関制御ユニット62では、作用角可変機構36に加え、燃料噴射弁32、イグナイタ34、スロットル用のアクチュエータ19等、内燃機関11の他の部品も制御対象としているからである。従って、初期化処理に要する時間は、機関制御ユニット62において可変機構制御ユニット63よりも長くなる。その結果、両制御ユニット62,63に対する電力供給が同時に再開されたとしても、電力供給停止からの復帰は、まず可変機構制御ユニット63で行われ(タイミングt2)、それから若干遅れて機関制御ユニット62で行われることとなる(タイミングt3)。
このように、まず可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰すると、同可変機構制御ユニット63は、実際には基準位置Pstから変位量D分離れた箇所が動作位置Prであるのに、基準位置Pstを動作位置Prと誤認識する。なお、可変機構制御ユニット63が認識する動作位置を、実際の動作位置Prと区別するために、ここでは動作位置Pr′と表現する。
そのため、電力供給停止から復帰した後に、作用角可変機構36について仮に機関運転状態に応じた制御が行われると、その制御が図5において特性線L1で示すように、誤認識された動作位置Pr′(実際の動作位置Prから変位量Dずれた位置)に基づいて行われる。その結果、作用角可変機構36を意図する動作位置Pr(特性線L2参照)へ変位させ、所望の作用角を早期に実現することが困難となる。
そこで、第1実施形態では、以下の処理を行うことによって上記不具合の解消を図るようにしている。
図3のフローチャートは、可変機構制御ユニット63によって行われる処理のうち、同可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰した際に行われる復帰時可変機構制御ルーチンを示している。また、図4のフローチャートは、機関制御ユニット62によって行われる処理のうち、上記可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰した際に行われる復帰時機関制御ルーチンを示している。この復帰時機関制御ルーチンは、機関制御ユニット62に対する電力供給停止の履歴の有無に拘わらず、機関制御ユニット62に電力が供給されていることを前提に、可変機構制御ユニット63の電力供給停止からの復帰を条件に行われる。
図3の復帰時可変機構制御ルーチンでは、可変機構制御ユニット63はまずステップ110において、電力供給停止から復帰した旨を示す復帰信号SG1を機関制御ユニット62に送信する。
次に、ステップ120において、機関制御ユニット62から学習指令信号SG2を受信したかどうかを判定する。学習指令信号SG2は、作用角可変機構36を可動範囲の端まで変位させ、その位置を新たな基準位置Pstとして前記EEPROM65の基準位置Pstを更新させるための信号である。ここでの可動範囲の端としては、吸気バルブ25を最も大きな作用角にて作動させる側の端、すなわち上述した「Hi端」が設定されている。ステップ110での復帰信号SG1の送信開始直後に上記ステップ120の判定条件が満たされる状況(学習指令信号SG2:受信)としては、可変機構制御ユニット63に加え、機関制御ユニット62もまた同時期に電力供給停止から復帰した場合が挙げられる。
上記ステップ120の判定条件が満たされていると、ステップ130において上記学習指令信号SG2に応じ、Hi端学習を実行する。ここでは、電動モータ45の通電制御を通じて作用角可変機構36を「Hi端」まで変位させる。作用角可変機構36が「Hi端」側のストッパ47に当たってそれよりも作用角を大きくする側への変位が規制されたところで、その位置を新たな基準位置としてEEPROM65に記憶されている基準位置Pstを更新する。そして、ステップ130の処理を経た後に、復帰時可変機構制御ルーチンを終了する。
これに対し、ステップ110での復帰信号SG1の送信開始直後に上記ステップ120の判定条件が満たされない状況(学習指令信号SG2:未受信)としては、可変機構制御ユニット63のみが電力供給停止から復帰し、機関制御ユニット62については各種初期化処理を行っている途中で未だ電力供給停止から復帰していない場合が挙げられる。
ここで、可変機構制御ユニット63は、機関制御ユニット62から送信される制御目標位置Ptとは別に、同制御目標位置の初期値を自身のROMに記憶(格納)している。そのため、この初期値を図5において一点鎖線で示すように、可変機構制御ユニット63における制御目標位置とすることも考えられる。なお、両制御目標位置を区別するために、機関制御ユニット62から送信される制御目標位置を「Pt」と表記し、可変機構制御ユニット63が独自に設定する等して把握している制御目標位置を「Pt′」と表記するものとする。瞬断等が発生せず、正常に電力が供給されている場合には、可変機構制御ユニット63側の制御目標位置Pt′は、機関制御ユニット62側の制御目標位置を「Pt」と合致する。
しかし、可変機構制御ユニット63は上記のように独自に設定した制御目標位置Pt′を認識できず、作用角可変機構36をこの制御目標位置Pt′へ正確に変位させることが困難である。
そこで、第1実施形態では、ステップ120の判定条件が満たされない場合、ステップ140において、作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御を禁止する。具体的には、電動モータ45に対する通電を停止(デューティ比:0%)にする。この処理により電動モータ45の作動が停止する。これに伴い作用角可変機構36の作動も停止し、同機構36の動作位置Prが電力供給停止時の値に保持される。
ステップ140の処理を経た後、上記ステップ110へ戻る。これらのステップ110,140の処理は、ステップ120の判定条件が満たされるまで、すなわち機関制御ユニット62から学習指令信号SG2を受信するまで、表現を変えると、機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰するまで繰り返し行われる。
そして、ステップ120の判定条件が満たされる(学習指令信号SG2:受信)と、ステップ130へ移行して上述したHi端学習を実行し、その後に復帰時可変機構制御ルーチンを終了する。
上述した復帰時可変機構制御ルーチンにおける可変機構制御ユニット63によるステップ120,140の処理は、請求項における禁止手段に相当する。
一方、図4の復帰時機関制御ルーチンでは、機関制御ユニット62は、まずステップ210において、可変機構制御ユニット63から復帰信号SG1を受信したかどうかを判定する。この判定条件が満たされていない(復帰信号:未受信)と、そのまま復帰時機関制御ルーチンを一旦終了する。
これに対し、ステップ210の判定条件が満たされている(復帰信号:受信)と、ステップ220において機関制御ユニット62に対する電力供給停止の履歴があるかどうかを判定する。ここで、ステップ220の判定条件が満たされない(停止履歴:無し)ことは、そもそも機関制御ユニット62に対する電力供給停止が起こっていないことを意味する。従って、こうした場合(ステップ210:YES、ステップ220:NO)には、可変機構制御ユニット63のみに対する電力供給が停止された後、その停止から復帰しており、機関制御ユニット62に対しては電力が適正に供給されていることとなる。
上記のようにステップ220の判定条件が満たされていない(停止履歴:無し)と、ステップ240において、上述したHi端学習を指示する旨の学習指令信号SG2を可変機構制御ユニット63へ送信し、その後に復帰時機関制御ルーチンを一旦終了する。
一方、上記ステップ220の判定条件が満たされている(停止履歴:有り)ことは、機関制御ユニット62に対する電力供給停止はあったが、その電力供給停止から復帰していることを意味する。
この場合(ステップ220:YES)には、ステップ230において、学習指令信号SG2を可変機構制御ユニット63へ送信した履歴があるかどうかを判定する。この判定条件が満たされている(送信履歴:無し)と、ステップ240において、上述したように学習指令信号SG2を可変機構制御ユニット63へ送信し、その後に復帰時機関制御ルーチンを一旦終了する。また、ステップ230の判定条件が満たされていない(送信履歴:有り)と、上記ステップ240の処理を経ることなくそのまま復帰時機関制御ルーチンを一旦終了する。従って、機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰した場合、その復帰時の1回のみ学習指令信号SG2が可変機構制御ユニット63へ送信されることとなる。
上述した復帰時機関制御ルーチンにおける機関制御ユニット62によるステップ240の処理は、請求項における指令手段に相当する。
上記復帰時機関制御ルーチン及び復帰時可変機構制御ルーチンが行われると、制御目標位置Pt、動作位置Pr等は、例えば図5に示す態様で変化する。この例は、タイミングt1〜t4で次の状況が起こる場合を想定している。
タイミングt1:瞬断等により両制御ユニット62,63への電力供給が停止される。
タイミングt2:可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰する。
タイミングt3:機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰する。
タイミングt4:機関制御ユニット62から学習指令信号SG2が可変機構制御ユニット63へ送信される。
従って、タイミングt1〜t3の期間には、両制御ユニット62,63間での通信は遮断される。
なお、図5では、学習指令信号SG2の送信が機関制御ユニット62の復帰から所定時間経過した後に行われるように図示されているが、実際には、復帰直後に行われる。
タイミングt2で可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰すると、図3の復帰時可変機構制御ルーチンではステップ110の処理が行われ、復帰信号SG1が送信される。また、この時点では機関制御ユニット62に対する電力供給が停止されていて、未だ同機関制御ユニット62から学習指令信号SG2が送信されていないことから、ステップ120の判定条件が満たされない。そのため、ステップ120の後、ステップ140において電動モータ45への通電が停止(デューティ比0%)されて、電動モータ45の作動が停止される。これに伴い作用角可変機構36の作動も停止し、同機構36の動作位置Prが電力供給停止時(タイミングt1)の値に保持される。このようにして、作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御が禁止される。
ステップ110,140の両処理は、機関制御ユニット62から学習指令信号SG2を受信するタイミングt4まで継続される。その結果、電動モータ45に対する通電停止、上記復帰信号SG1の送信、及び動作位置Prの保持は、いずれもタイミングt2以降タイミングt4まで継続される。可変機構制御ユニット63において基準位置Pstが動作位置Prとして誤認識されても、上記の制御禁止に伴う動作位置Prの保持により、誤認識された動作位置Pr′に基づき作用角可変機構36が制御されることがなくなる。
一方、タイミングt2〜t3の期間には機関制御ユニット62は未だ電力供給停止から復帰していないため、図4の復帰時機関制御ルーチンを実行不能である。
その後、タイミングt3で機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰すると、図4の復帰時機関制御ルーチンでは、復帰信号を受信しており(ステップ210:YES)、電力供給停止履歴があり(ステップ220:YES)、学習指令信号SG2の送信履歴がない(ステップ230:YES)。このことから、タイミングt4では、ステップ210→220→230の順に処理が行われ、ステップ240において学習指令信号SG2が可変機構制御ユニット63へ送信される。このように、電力供給停止の対象となった両制御ユニット62,63が電力供給停止から復帰すると、機関制御ユニット62から学習指令信号SG2が可変機構制御ユニット63へ送信される。
また、図3の復帰時可変機構制御ルーチンでは、タイミングt4で学習指令信号SG2を受信することから、ステップ120の判定条件が満たされる。そのため、ステップ120の判定処理の後、ステップ130へ移行する。上記ステップ140での電動モータ45への通電停止が終了されるとともに、Hi端学習が行われる。電動モータ45の通電制御を通じて作用角可変機構36が「Hi端」まで変位させられる。作用角可変機構36が「Hi端」側のストッパ47に当たってそれよりも作用角を大きくする側への変位が規制されたところで、その位置が新たな基準位置PstとしてEEPROM65に記憶されている基準位置Pstが更新される。
この処理により、基準位置Pstからの作用角可変機構36の変位量Dが強制的に「0」にされ、上述した式(2)により基準位置Pstが作用角可変機構36の動作位置Prとなる。可変機構制御ユニット63の認識している動作位置Pr′が実際の動作位置Prと合致し、両位置のずれが解消される。可変機構制御ユニット63が動作位置Prを誤認識することがなくなる。
ここで、内燃機関11にあっては、吸気バルブ25は、燃焼室14への吸入空気の流入を制限する絞り(吸気絞り)として作用する。この作用は、吸気バルブ25の作用角が小さいときには大きく、作用角の増大に伴い小さくなる。
従って、仮に機関制御ユニット62からの学習指令信号SG2に応じ、作用角可変機構36が可動範囲の端まで変位されたときに、吸気バルブ25が採り得る最も小さな作用角で作動させられると、吸気バルブ25の上記吸気絞り作用が大きくなり、燃焼室14に流入し得る吸入空気の量が少なくなる。この現象は、上記Lo端を上記可動範囲の端として設定した場合に起こる。吸入空気量に応じた量の燃料が噴射される第1実施形態の内燃機関11では、吸入空気量の減少に伴い燃料噴射量も減少し、機関出力が小さくなる。
この点、第1実施形態では、機関制御ユニット62からの学習指令信号SG2に応じ、作用角可変機構36が可動範囲の端(Hi端)まで変位させられ、吸気バルブ25が採り得る最も大きな作用角で作動させられる。この作用角では、吸気バルブの絞り作用が小さく、燃焼室14に流入し得る吸入空気の量が多くなる。上記内燃機関11では、吸入空気量の増大に伴い燃料噴射量も増大し、大きな機関出力を発生させることが可能となる。
なお、燃焼室14に流入する吸入空気の最終的な量は、吸気バルブ25よりも吸気上流側のスロットルバルブ15により調整可能である。スロットルバルブ15が全開状態にされると、同スロットルバルブ15を通過する吸入空気の量が最大となる。その結果、採り得る最大の作用角にて作動する吸気バルブ25を通じて最終的に燃焼室14に流入する吸入空気の量もまた最大となる。スロットルバルブ15が閉弁方向へ作動されると、それに伴いスロットルバルブ15を通過する吸入空気の量が少なくなる。吸気バルブ25は採り得る最大の作用角で作動するものの、その吸気バルブ25を通じて最終的に燃焼室14に流入する吸入空気の量は少なくなる。従って、上記内燃機関11では、吸気バルブ25及びスロットルバルブ15により調整された吸入空気量に応じた量の燃料が噴射され、所望の機関出力が得られる。
以上詳述した第1実施形態によれば、次の効果が得られる。
(1)可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰すると、作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御を禁止するようにしている。そのため、可変機構制御ユニット63において基準位置Pstが動作位置Prとして誤認識されても、誤認識された動作位置Pr′に基づき作用角可変機構36が制御されることがなくなる。その結果、作用角可変機構36を意図する動作位置Prへ早期に変位させることが可能となる。
(2)機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰すると、同機関制御ユニット62から可変機構制御ユニット63へ学習指令信号SG2を送信させるようにしている。このため、学習指令信号SG2を受信した可変機構制御ユニット63にHi端学習を行わせることにより、可変機構制御ユニット63の認識する動作位置Pr′と実際の動作位置Prとのずれを解消することができる。結果として、作用角可変機構36を意図する動作位置Pr(制御目標位置Pt)へ変位させ、機関運転状態に応じた作用角を早期に実現することが可能となる。
この効果は、機関制御ユニット62において電力供給停止がなく、可変機構制御ユニット63においてのみ電力供給が停止され、その供給停止から復帰する場合にも得られる。この場合、図3の復帰時可変機構制御ルーチンでは、ステップ110→120→130→エンドの順に処理が行われる。この際、ステップ140の処理は行われないこととなる。また、図4の復帰時機関制御ルーチンでは、ステップ210→220→240→エンドの順に処理が行われる。
(3)基準位置Pstの更新に際し、作用角可変機構36を、その可動範囲の端のうち吸気バルブ25を最も大きな作用角にて作動させる側の端であるHi端まで変位させるようにしている。そのため、スロットルバルブ15との協働により吸入空気量の調整を行うことができる。このように、機関出力を犠牲にすることなく、作用角可変機構36を可動範囲の端(Hi端)まで変位させて基準位置Pstの更新を行うことができる。
(4)作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御を禁止する際、電動モータ45に対する通電を停止することで、作用角可変機構36の作動を停止し、同作用角可変機構36を電力供給停止直前の動作位置Prに保持するようにしている。このように、作用角可変機構36を変位させないため、可変機構制御ユニット63が作用角可変機構36の動作位置Pr′を誤認識して実際の動作位置Prとの間にずれを生じても、そのことによる弊害は生じにくい。
(第2実施形態)
次に、本発明を具体化した第2実施形態について、図6を参照して説明する。
第2実施形態は、可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰した後、機関制御ユニット62から学習指令信号SG2を受信するまでの期間(タイミングt2〜t4の期間)に行われる図3のステップ140の処理内容が、電動モータ45への通電を停止するようにした第1実施形態と異なる。
ここで、上記タイミングt2〜t4の期間には、機関制御ユニット62への電力供給が停止されていることから、同機関制御ユニット62による機関運転状態に応じた制御目標位置Ptの算出、及び同制御目標位置Ptの可変機構制御ユニット63への送信は不能である。しかし、上述したようにこの基準位置Pstは、可変機構制御ユニット63への電力供給停止に拘わらず消失せずEEPROM65に残っている。
そこで、第2実施形態では上記図3のステップ140の処理として、電動モータ45への通電停止に代えて、EEPROM65に記憶されている基準位置Pstが制御目標位置Pt′として設定される。この制御目標位置Pt′は、第1実施形態と同様、可変機構制御ユニット63が認識している制御目標位置であり、機関制御ユニット62から送信される制御目標位置Ptとは異なる。
なお、上記のように制御目標位置Pt′が設定されると、動作位置Prが同制御目標位置Pt′(=基準位置Pst)となるように電動モータ45に対する通電が制御される。この制御により、電動モータ45の回転を通じて回転−直線運動変換機構46及び作用角可変機構36が作動し、吸気バルブ25が可変機構制御ユニット63の制御目標位置Pt′に応じた作用角にて開閉される。
上記以外は第1実施形態と同様である。従って、上記復帰時機関制御ルーチン及び復帰時可変機構制御ルーチンが行われると、制御目標位置Pt,Pt′、動作位置Pr,Pr′等は、例えば図6に示す態様で変化する。同図6中、上記図5と異なる箇所は、タイミングt2〜t4の期間における制御目標位置Pt′、動作位置Pr,Pr′、及び電動モータ45の駆動状態である。
タイミングt2で可変機構制御ユニット63が電力供給停止から復帰すると、図3の復帰時可変機構制御ルーチンでは復帰信号SG1が送信される(ステップ110)。また、この時点では機関制御ユニット62から未だ学習指令信号SG2が送信されていないことから、ステップ120の判定条件が満たされない。そのため、ステップ120→140の順に処理が行われ、電力供給停止によってもなおEEPROM65に記憶されている基準位置Pstが制御目標位置Pt′として設定される。動作位置Prが制御目標位置Pt′(=基準位置Pst)となるように電動モータ45に対する通電が制御される。このようにして、作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御が禁止される。
ステップ110,140の両処理は、機関制御ユニット62から学習指令信号SG2を受信するタイミングt4まで継続される。上記復帰信号SG1の送信及び動作位置Prの保持は、タイミングt2以降タイミングt4まで継続され、動作位置Prが制御目標位置Pt′に収束する。作用角可変機構36が基準位置Pstに保持される。
その後、タイミングt3で機関制御ユニット62が電力供給停止から復帰すると、図4の復帰時機関制御ルーチンでは、ステップ210〜230の各判定条件が満たされる。このことから、タイミングt4では、ステップ210→220→230の順に処理が行われ、ステップ240において学習指令信号SG2が可変機構制御ユニット63へ送信される。
また、図3の復帰時可変機構制御ルーチンでは、タイミングt4に学習指令信号SG2を受信することから、ステップ120の判定条件が満たされる。そのため、ステップ120の判定条件の後、ステップ130へ移行する。上記基準位置Pstを制御目標位置Pt′として設定するステップ140の処理が終了されるとともに、Hi端学習が行われる。電動モータ45の通電制御を通じて作用角可変機構36が「Hi端」まで変位させられ、その位置が新たな基準位置Pstとされ、EEPROM65に記憶されている基準位置Pstが更新される。この処理により、基準位置Pstからの作用角可変機構36の変位量Dが強制的に「0」にされ、基準位置Pstが作用角可変機構36の実際の動作位置Prとなる。
従って、第2実施形態によると、上述した(1)〜(3)と同様の効果が得られる。そのほか、上記(4)に相当する次の(5)の効果も得られる。
(5)作用角可変機構36の機関運転状態に応じた制御を禁止する際、EEPROM65に記憶されている基準位置Pstを制御目標位置Pt′として設定する。そして、可変機構制御ユニット63による作用角可変機構36の制御を行うことで、同可変機構36を制御目標位置Pt′へ変位させるようにしている。このため、作用角可変機構36を制御目標位置Pt′(基準位置Pst)に保持することができ、可変機構制御ユニット63による動作位置Pr′の誤認識、及び同動作位置Pr′の動作位置Prに対するずれに起因する弊害を抑制することができる。
なお、本発明は次に示す別の実施形態に具体化することができる。
・位置センサ52は、電動アクチュエータから機関バルブ(吸気バルブ25)に至る動力伝達経路において、いずれかの可動部の相対移動量を検出するものであればよい。従って、前記実施形態で用いたような電動モータ45の出力軸の回転角度を検出するもの以外にも、例えばコントロールシャフト38の軸方向についての相対移動量を検出するものであってもよい。
・バルブ特性可変機構は、吸気バルブ25の作用角及び最大リフト量のいずれか一方のみをバルブ特性として変更するものであってもよい。
・本発明は、吸気バルブ25に加えて又は代えて、排気バルブ26のバルブ特性(作用角及び最大リフト量の少なくとも一方)を変更するようにした内燃機関にも適用可能である。
・本発明は、電動モータ45とは異なる電動アクチュエータを用いて作用角可変機構36を駆動する場合にも適用できる。
・バルブ特性可変機構として、前記実施形態で用いたもの(作用角可変機構36)とは異なるタイプを用いてもよい。例えば、吸気カムシャフトの吸気カムを軸方向にプロフィールが変化する三次元カムとし、この吸気カムシャフトを電動アクチュエータで軸方向に変位させることにより、作用角を機関運転状況に応じて変化させるようにしたものを、作用角可変機構として用いてもよい。要は、機関バルブのバルブ特性を機関運転状況に応じて可変制御できるものであればよい。
本発明を具体化した第1実施形態における内燃機関のバルブ特性制御装置の構成を示す略図。 同実施形態において、吸気バルブのバルブ特性(作用角及び最大リフト量)の変化態様を示す特性図。 同実施形態において、可変機構制御ユニットによる復帰時可変機構制御ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態において、機関制御ユニットによる復帰時機関制御ルーチンを説明するフローチャート。 同実施形態の作用を説明するためのタイミングチャート。 本発明を具体化した第2実施形態の作用を説明するためのタイミングチャート。 従来のバルブ特性制御装置の制御構成を示すブロック図。
符号の説明
11…内燃機関、15…スロットルバルブ、25…吸気バルブ(機関バルブ)、26…排気バルブ(機関バルブ)、36…作用角可変機構(バルブ特性可変機構)、44…電動アクチュエータ、45…電動モータ、62…機関制御ユニット(指令手段)、63…可変機構制御ユニット(禁止手段)、65…EEPROM(不揮発性メモリ)、D…変位量、Pr,Pr′…動作位置、Pst…基準位置、Pt,Pt′…制御目標位置、SG1…復帰信号、SG2…学習指令信号。

Claims (4)

  1. 内燃機関の機関バルブのバルブ特性をバルブ特性可変機構により可変制御する制御装置であって、
    機関運転状況に応じた前記バルブ特性可変機構の制御目標位置を算出する機関制御ユニットと、
    前記バルブ特性可変機構の基準位置を予め不揮発性メモリに記憶しておき、前記基準位置からの前記バルブ特性可変機構の変位量を検出し、前記基準位置及び前記変位量に基づいて前記バルブ特性可変機構の動作位置を算出し、さらに前記動作位置が前記制御目標位置となるように前記バルブ特性可変機構を制御する可変機構制御ユニットとを備え、
    前記機関制御ユニットは、指令信号を前記可変機構制御ユニットに送信する指令手段を有し、同指令信号には、前記両制御ユニットに対する電力供給が停止されると、前記可変機構制御ユニットに引き続き前記機関制御ユニットが電力供給停止から復帰した後、前記バルブ特性可変機構を可動範囲の端まで変位させ、その位置を新たな基準位置として前記不揮発性メモリの基準位置を更新させる指令が含まれており、
    前記可変機構制御ユニットは、同制御ユニットに対する電力供給停止から復帰した後、前記指令信号を受信するまでの期間にわたり、前記バルブ特性可変機構の機関運転状態に応じた制御を禁止する禁止手段を備えることを特徴とする内燃機関のバルブ特性制御装置。
  2. 前記機関バルブは、前記内燃機関のスロットルバルブよりも吸気下流側に設けられる吸気バルブであり、
    前記バルブ特性可変機構は、前記吸気バルブの作用角を前記バルブ特性として変更するものであり、
    前記指令手段による前記指令信号は、前記基準位置の更新に際し、前記バルブ特性可変機構を、その可動範囲の端のうち前記吸気バルブを最も大きな作用角にて作動させる側の端まで変位させる指令を含むものである請求項1に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  3. 前記バルブ特性可変機構は電動アクチュエータにより駆動されるものであり、前記禁止手段は、前記バルブ特性可変機構の制御禁止に際し、前記電動アクチュエータへの通電を停止する請求項1又は2に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
  4. 前記禁止手段は、前記バルブ特性可変機構の制御禁止に際し、前記不揮発性メモリに記憶されている基準位置を前記制御目標位置として設定する請求項1又は2に記載の内燃機関のバルブ特性制御装置。
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