JP2008163792A - 内燃機関の停止位置制御装置 - Google Patents

内燃機関の停止位置制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2008163792A
JP2008163792A JP2006352479A JP2006352479A JP2008163792A JP 2008163792 A JP2008163792 A JP 2008163792A JP 2006352479 A JP2006352479 A JP 2006352479A JP 2006352479 A JP2006352479 A JP 2006352479A JP 2008163792 A JP2008163792 A JP 2008163792A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
internal combustion
combustion engine
speed
valve
intake
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2006352479A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Nishigori
貴志 錦織
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2006352479A priority Critical patent/JP2008163792A/ja
Publication of JP2008163792A publication Critical patent/JP2008163792A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/02Circuit arrangements for generating control signals
    • F02D41/04Introducing corrections for particular operating conditions
    • F02D41/042Introducing corrections for particular operating conditions for stopping the engine
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D2041/001Controlling intake air for engines with variable valve actuation
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D31/00Use of speed-sensing governors to control combustion engines, not otherwise provided for
    • F02D31/001Electric control of rotation speed
    • F02D31/002Electric control of rotation speed controlling air supply

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • Output Control And Ontrol Of Special Type Engine (AREA)
  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)
  • Combined Controls Of Internal Combustion Engines (AREA)
  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Abstract

【課題】内燃機関の停止時において、出力軸を所望の姿勢で停止させ、クランク停止位置を適正化できる技術を提供する。
【解決手段】内燃機関の停止時に、所望のクランク停止位置で該内燃機関が停止するための機関回転数の変化に係るモデルを予め有している。そして、内燃機関の停止時における減速中に、このモデルによる目標の回転数と実際の機関回転数との差に基づいて、吸排気弁の開閉時期を制御し、出力軸の回転抵抗を制御する。このことで、内燃機関の実際の機関回転数を前記モデルによる目標の回転数に近づける。
【選択図】図5

Description

内燃機関の停止時において、出力軸を所望の位置で停止させる内燃機関の停止位置制御装置に関する。
内燃機関の停止時において、クランク停止位置が適正でないと、次回の再始動が円滑に行われなくなる場合がある。従って、近年、所望のクランク停止位置で内燃機関を精度良く停止させることができる制御が望まれている。
これに関連し、機関回転速度と各気筒の行程とに基づいて、内燃機関の停止直前に圧縮行程を迎える気筒を予測し、その気筒のバルブタイミングを可変にすることで、圧縮時に発生するトルクを制御し、停止位置を所望の位置に合わせる技術が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、上記技術においては、最終的に圧縮行程となる気筒を予測すること自体が困難となるおそれがある。また、圧縮行程気筒のバルブタイミングで調整できるトルクの範囲が狭いという問題も生じうる。さらにバルブタイミングのみを可変とすると、バルブのオーバーラップが発生し易く、気筒内の掃気が悪化する不都合も考えられる。
特開2006−29202号公報 特開2005−16505号公報
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、内燃機関の停止時において、出力軸を所望の姿勢で停止させ、クランク停止位置を適正化できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、以下の点を主要な特徴とする。すなわち、内燃機関の停止時に所望のクランク停止位置を得るための、機関回転数の減速プロファイルについての理想モデルを有している。そして、内燃機関の停止時における減速中に、このモデルによる機関回転数(以下、「モデル回転数」という。)と実際の機関回転数との差に基づいて、吸排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御し、減速回転中の出力軸に作用する回転抵抗を制御する。このことで、内燃機関の実際の機関回転数をモデル回転数に近づける。
より詳しくは、内燃機関の停止時において、内燃機関の出力軸を所望の位置で停止させる内燃機関の停止位置制御装置であって、
内燃機関が減速して停止するまでの該内燃機関の機関回転数の目標値を導出する目標回転数導出手段と、
内燃機関の実際の機関回転数を取得する回転数取得手段と、
前記目標回転数導出手段によって導出された機関回転数の目標値と、前記回転数取得手段によって取得された実際の機関回転数との差である停止制御時回転数差に基づいて前記内燃機関の吸気弁および/または排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御し、前記内燃機関の出力軸に作用する回転抵抗を、前記停止制御時回転数差が小さくなる方向に調整する回転数差低減手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで、機関回転数の目標値とは、内燃機関の停止時に燃料の供給または点火がカットされてから(以下これを、「内燃機関に停止指令が出されてから」とも表現する。)内燃機関が停止するまでの間の、各時点におけるモデル回転数を意味している。そして、このモデル回転数は、仮想的に構成されたエンジンモデルを用いた演算結果に基づいたものである。従って、所定の機関回転数において内燃機関に停止指令が出されれば、機関回転数は理想的には、前記所定の機関回転数に応じたモデル回転数と略同じプロファイルに沿って減少し、内燃機関は所望のクランク停止位置において停止すると予測される。
しかし、実際には、内燃機関に停止指令が出された後の出力軸には、種々の回転抵抗が作用し、この回転抵抗は時々刻々と変化する。例えば補機類の作動状況によっても回転抵抗は大きな影響を受ける。従って、内燃機関に停止指令が出されてからの実際の機関回転数が目標値であるモデル回転数から外れてしまい、所望のクランク停止位置で内燃機関を停止することが困難な場合があった。
そこで、本発明においては、内燃機関に停止指令が出されてからの、実際の機関回転数が前記目標値から外れた場合に、吸排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御して、該吸排気弁が備えられた気筒におけるポンプロス、筒内圧等を変更させることとした。そして、これにより、前記出力軸に作用する回転抵抗を制御して、実際の機関回転数を前記目標値に近づけることとした。
例えば、吸排気弁の開閉時期および/またはリフト量を変更して出力軸の回転抵抗を減少させれば、内燃機関に停止指令が出されてからの実際の機関回転数の減少を抑制することができる。また、逆に回転抵抗を増加させれば、実際の機関回転数の減少を促進することができる。これにより、内燃機関に停止指令が出されてからの機関回転数を前記目標値に近づけることができる。その結果、所望のクランク停止位置を得ることが可能となる。
また、本発明においては、前記回転数差低減手段による回転抵抗の調整は排気行程を迎えた気筒において行われるようにしてもよい。
すなわち、本発明では、吸排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御することによって出力軸の回転抵抗を調整しているので、この調整により気筒内の空気の状態が変化する。従って、吸気行程、圧縮行程、膨張行程のいずれかにおいて回転抵抗を調整すると、後の行程における回転抵抗の調整にも影響を及ぼしてしまうおそれがある。
これに対し、排気行程において出力軸の回転抵抗の調整を行えば、当該行程の後に気筒内の空気は一旦気筒から排出されて気筒内の空気の状態がリセットされる。従って、後の行程における回転抵抗の調整には殆ど影響を及ぼさない。従って、制御自体を簡略化することができ、機関回転数をより精度よく前記目標値に近づけることができる。
また、本発明においては、前記停止制御時回転数差が所定回転数差以上の場合には、前記回転数差低減手段による回転抵抗の調整は排気行程を迎えた気筒及び吸気行程を迎えた気筒において行われるようにしてもよい。
すなわち、前記停止制御時回転数差が大きく、排気行程における出力軸の回転抵抗の調整のみでは機関回転数を前記目標値に充分に近づけられない場合がある。そのような場合には、排気行程と併せて吸気行程においても出力軸の回転抵抗の調整を行なってもよい。それにより、より確実に機関回転数を前記目標値に近づけることができる。
また、本発明においては、前記回転数差低減手段による前記回転抵抗の調整中は、前記
内燃機関におけるスロットル開度を所定開度以上の開度としてもよい。
そうすれば、吸気管内の圧力を略大気圧にすることができる。すなわち、本発明においては、吸排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御することによって出力軸の回転抵抗を調整するが、その際の基準となる吸気管内の圧力を一定に維持することができ、出力軸の回転抵抗の制御をより精度良く行うことができる。また、吸気管内の負圧を低減できることから、内燃機関の吸気弁と排気弁の開弁時期がオーバーラップしたとしても、排気の吸気管への逆流を抑制することができる。
また、本発明においては、前記内燃機関の停止後は、前記吸気弁は略全閉としてもよい。そうすれば、内燃機関の停止後において排気が吸気管に逆流して滞在し、次回始動時における始動性が悪化することを抑制できる。また、吸気ポート付近の温度が上昇することを抑制できるので、次回始動時に始動自着火が生じることを抑制できる。
また、本発明においては、前記吸気弁および/または排気弁の開閉時期のみを制御して前記内燃機関の出力軸に作用する回転抵抗を調整すると、前記吸気弁及び排気弁の開弁期間のオーバーラップ量が所定量以上となる場合に、併せて前記吸気弁および/または排気弁のリフト量を制御するようにしてもよい。
すなわち、吸排気弁の開閉時期とリフト量のうち、開閉時期を優先的に制御することにより出力軸の回転抵抗を調整した場合、停止制御時回転数差によっては、吸気弁と排気弁の開弁期間のオーバーラップが過剰に大きくなるおそれがある。オーバーラップが過剰に大きくなると、上述したように、次回の始動時における始動性の悪化や、始動自着火の発生に繋がるおそれがある。
そこで、本発明においては、吸排気弁の開閉時期のみを制御して前記内燃機関の出力軸に作用する回転抵抗を調整すると、吸排気弁の開弁期間のオーバーラップ量が所定量以上となる場合には、併せて吸排気弁のリフト量を制御して前記回転抵抗を調整するようにした。
そうすれば、吸気弁と排気弁の開弁期間のオーバーラップ量が過剰に大きくなることを抑制でき、次回の始動時における始動性の悪化や、始動自着火の発生を抑制することができる。
なお、本発明における課題を解決するための手段は、可能な限り組み合わせて使用することができる。
本発明にあっては、内燃機関の停止時において、出力軸を所望の姿勢で停止させることができ、より確実にクランク停止位置を適正化することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係る内燃機関の概略構成を示す図である。内燃機関1は4つの気筒2を有する車両駆動用のエンジンである。内燃機関1の気筒2内にはピストン3が摺動自在に設けられている。また、気筒2には、該気筒2内に形成された混合気に点火する点火栓13が設けられている。
気筒2内上部の燃焼室には吸気ポート4と排気ポート5とが接続されている。吸気ポート4および排気ポート5の燃焼室への開口部は、それぞれ吸気弁6および排気弁7によって開閉される。吸気ポート4および排気ポート5は、それぞれ吸気通路8および排気通路9に接続されている。また、吸気ポート4には、気筒2内に燃料を供給する燃料噴射弁10が設けられている。
ピストン3は、コンロッド11を介してクランクシャフト12に接続されている。これにより、ピストン3の往復運動に伴ってクランクシャフト12が回転する。
以上述べたように構成された内燃機関1には、この内燃機関1を制御するためのECU(電子制御ユニット)18が併設されている。ECU18には、水温センサ14およびクランクポジションセンサ15が電気的に接続されている。水温センサ14は内燃機関1のウォータージャケット内の冷却水の温度を検出する。クランクポジションセンサ15はクランク角を検出する。これらのセンサの出力信号がECU18に入力される。そして、ECU18は、クランクポジションセンサ15の出力に基づいて内燃機関1の機関回転数を算出する。
また、ECU18には、燃料噴射弁10および点火栓13が電気的に接続されている。ECU18によってこれらが制御される。
次に図2には、本実施例における吸気弁6を開閉駆動する吸気側動弁装置20の概略構成を示す。吸気側動弁装置20においては、内燃機関1のクランク軸12の動力を用いるのではなく、第1電動モータ21a及び第2電動モータ21bを用いて吸気弁6を開閉運動させる。なお、図2においては、#1気筒2〜#4気筒2までの4つの気筒2に対して備えられた吸気弁6を各々第1吸気弁6a〜第4吸気弁6dとして示している。
この吸気側動弁装置20においては、第1電動モータ21aが図示しないバッテリより電流が供給されることにより回転し、第1ギア列22aを介して第1カム軸23aを回転させる。第1カム軸23aが回転すると、第1カム軸23aに設けられた#1気筒2用の第1カム部24a及び、#4気筒用の第4カム部24dが周期的に第1リフタ25a及び第4リフタ25dの上面を押圧する。
これにより、その第1カム部24a、第4カム部24dの形状に応じて第1リフタ25a、第4カム部24dが下降して、その下面で第1吸気弁6a、第4吸気弁6dの後端部を押し下げる。そうすると、第1吸気弁6a、第4吸気弁6dが下降し開弁する。このことによって吸気ポート4が燃焼室に対して開放される。
なお、この吸気側動弁装置20においては、第1カム軸23aに対して回転可能に第2カム軸23bが備えられている。この第2カム軸23bは、第2電動モータ21bにより、第1カム軸23aとは完全に独立に回転させることができ、第2カム部24b及び第3カム部24cで第2リフタ25b、第3リフタ25cを押圧することで、第2吸気弁6b、第3吸気弁6cを開閉させることができる。
次に図3には、本実施例における排気側動弁装置30の概略構成を示す。排気側動弁装置30においては、第3電動モータ31を用いて第1排気弁7a〜第4排気弁7dを開閉駆動する。
この排気側動弁装置30においては、第3電動モータ31が図示しないバッテリより電流が供給されることにより回転し、第3ギア列32を介して第3カム軸33を回転させる
。この第3カム軸33に設けられた#1気筒2用の第5カム部34a〜第4気筒2用の第8カム部34dが周期的に第5リフタ35a〜第8リフタ35dの上面を押圧する。
これにより、第5カム部34a〜第8カム部34dの形状に応じて第5リフタ35a〜第8リフタ35dが下降して、その下面で第1排気弁7a〜第4排気弁7dの後端部を押し下げる。そうすると、第1排気弁7a〜第4排気弁7dが下降し開弁する。このことによって排気ポート5が燃焼室に対して開放される。
以上のような吸気側動弁装置20と排気側動弁装置30を有する内燃機関1においては、内燃機関1の停止及び再始動を自動的に行う所謂アイドルストップ制御が実行されることがある。このような場合には、内燃機関1の再始動を円滑に行えることが要求される。このため、内燃機関1が停止した後のクランク軸12の姿勢、換言するとクランク停止位置を狙いの停止位置に精度良く制御することが望ましい。
本実施例においては、ECU18内に仮想的に構成されたエンジンモデルが備えられており、このエンジンモデルを用いた演算結果に基づいて、内燃機関1の停止後におけるクランク軸12が目標のクランク停止位置となるような点火カット回転数が定められる。また、ECU18においては、上述の点火カット回転数で点火栓13の点火制御が停止した後の、機関回転数の減少モデルが設けられている。
すなわち、理想的には、上述の点火カット回転数において点火栓13の点火動作が停止した後は、内燃機関1の機関回転数が上記の減少モデルに沿って減少し、クランク位置が目標のクランク停止位置となった時点で内燃機関1が完全に停止する。
しかし、内燃機関1におけるフリクションの変化や補機類の作動の状態の影響で、同じ点火カット回転数で点火制御を停止しても、クランク停止位置が目標のクランク停止位置からずれてしまう場合があった。そうすると、次回の始動時において充分な始動性とエミッションとを確保することが困難となる場合があった。
そこで、本実施例においては、上述した機関回転数の減少モデルにおける機関回転数と、実際の機関回転数との差を検出し、検出された回転数差に応じて、吸気弁6および/または排気弁7を適宜開閉することで、実際の機関回転数が減少モデル上を変化するように修正することとした。
図4には、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを点火カット前と同等とした場合の、上記減少モデルによる内燃機関1の点火カット後の機関回転数の変化と、その際の気筒2内の圧力変化及び、気筒内2の圧力に起因してクランク軸12に作用する、回転を止める方向のトルク(以下、「空気反力トルク」という。)の変化を示す。
図4の上段は、上記の減少モデルによる機関回転数の変化を示している。ここに示すように、点火カット後は、内燃機関1の機関回転数は徐々に低下して最終的に略零となる。図4の中段は、内燃機関1の点火カット後の例えば#1気筒の筒内圧力である。ここではクランク角が−540°から−360°の排気行程においては、空気抵抗のみがピストン3に作用するので筒内圧は略零に維持される。次に−360°から−180°の吸気行程においてはポンプロスが発生するために筒内圧力は若干の負圧の状態となる。その後、TDC付近では気筒2内は密閉されるとともに圧縮されるので、筒内圧は上昇し膨張行程において再び低下する。
図4の下段に示す曲線は空気反力トルクである。このトルクが0より下側となる状態では、内燃機関1の機関回転数を減少させる方向にトルクが発生し、トルクが0より上側と
なる状態では、機関回転数を増加させる方向にトルクが発生する。
本実施例においては、内燃機関1の点火カット後の実際の機関回転数を検出し、検出された実際の機関回転数が図4上段の減少モデルから外れた場合に、吸気弁6と排気弁7に対して点火カット前とは異なる開閉制御を行うこととした。これにより、図4の下段に示した空気反力トルクを変化させ、実際の機関回転数を図4上段の減少モデルに近づけるようにした。
図5には、本実施例における停止位置制御ルーチンのフローチャートを示す。本ルーチンは、ECU18のROMに記憶されたプログラムであり、内燃機関1の稼動中の所定期間毎に実行される。
本ルーチンが実行されると、まずS101において停止位置制御が要求されているかどうか、すなわち、内燃機関1の停止の際に、クランク停止位置を目標位置とした上で停止することが要求されているかどうかが判定される。ここで停止位置制御が要求されていない場合にはそのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、停止位置制御が要求されていると判定された場合にはS102に進む。
S102においては、点火カットが行なわれたかどうかが判定される。すなわち、内燃機関1の停止指令が出され、点火栓13の作動が停止したかどうかが判定される。S102の処理が終了するとS103に進む。
S103においては、スロットル弁16が全開とされる。これにより、吸気管8内の圧力が略大気圧とされる。ここで、以下の制御においては、吸気弁6または排気弁7の開閉によって、吸気管8内の圧力を利用して空気反力トルクを制御する。従って、吸気管8内の圧力を一定値に維持することにより、空気反力トルクの制御の精度を向上させることができる。また、吸気管8内の圧力が略大気圧とされれば、吸気弁6と排気弁7のオーバーラップが生じた際にも、吸気管8側への排気の逆流を抑制することができる。S103の処理が終了するとS104に進む。
S104においては、電動モータ31を制御して#3、#4気筒2における排気弁7c、7dを中間開度まで開弁した上で停止させる。すなわち、この後の制御において、#3、#4気筒2の排気弁7c、7dを用いて空気反力トルクの制御が迅速に行なえるための準備を行なっておく。S104の処理が終了するとS105に進む。
S105においては、全気筒2における吸気弁6a〜6dを閉弁状態で停止させる。S105の処理が終了するとS106に進む。
S106においては、クランクポジションセンサ15の出力信号より実際の機関回転数が取得される。S106の処理が終了するとS107に進む。
S107においては、S106において取得された実際の機関回転数と図4の上段に示したモデル回転数との差が閾値NE0以上かどうかが判定される。ここでNE0は、実際の機関回転数とモデル回転数との差がこれ以上であると、内燃機関1のクランク停止位置が目標からずれるため、実際の機関回転数の修正が必要と判断できる閾値である。ここで実際の機関回転数とモデル回転数との差がNE0より小さいと判定された場合には、空気反力トルクの変更が必要ないと判定されるのでそのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、実際の機関回転数とモデル回転数との差がNE0以上であると判定された場合には、空気反力トルクの変更の必要があると判断されるのでS108に進む。
S108においては、実際の機関回転数とモデル回転数との大小関係が判定される。ここで実際の機関回転数がモデル回転数より小さいと判定された場合には、空気反力トルクを減少させて実際の機関回転数の減少を抑制する必要があるのでS109に進む。一方、実際の機関回転数がモデル回転数より大きいと判定された場合には、空気反力トルクを増加させて実際の機関回転数の減少を促進する必要があるのでS113に進む。
S109に進んだ場合には、S109おいて、#1及び#2気筒2における空気反力トルクを減少させるための吸気弁6a、6bの開弁時期及び閉弁時期が導出される。具体的には、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、吸気弁6a、6bの開弁時期及び閉弁時期との関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する吸気弁6a、6bの開弁時期及び閉弁時期の値が読み出されることによって導出される。なお、本実施例では、#1及び#2気筒2における吸気行程に相当する行程において、閉弁状態の吸気弁6a、6bを開弁することによって#1及び#2気筒2内の負圧を低減し、空気反力トルクを減少させる。S109の処理が終了するとS110に進む。
S110においては、S109において導出された吸気弁6a、6bの開弁時期及び閉弁時期に従って#1及び#2気筒2における吸気弁6a、6bが開閉される。このことによって#1及び#2気筒2における空気反力トルクが減少し内燃機関1の機関回転数の減少が抑制され、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
一方、S113に進んだ場合には、#3及び#4気筒2における空気反力トルクを増加させるための排気弁7c、7dの開弁時期及び閉弁時期が導出される。具体的には、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、排気弁7c、7dの開弁時期及び閉弁時期との関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する排気弁7c、7dの開弁時期及び閉弁時期の値が読み出されることによって導出される。なお、本実施例では、#3及び#4気筒2における排気行程に相当する行程において、中間開度で開弁した状態の排気弁7a、7bを閉弁することによって#3及び#4気筒2内を正圧の状態とし、空気反力トルクを増加させる。S113の処理が終了するとS114に進む。
S114においては、S113において導出された排気弁7c、7dの開弁時期及び閉弁時期に従って#3及び#4気筒2における排気弁7c、7dが開閉される。このことによって#3及び#4気筒2における空気反力トルクが増加して、内燃機関1の機関回転数の減少が促進され、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
S110またはS114の処理が終了するとS111に進む。S111においては、内燃機関1が完全に停止したかどうかが、クランクポジションセンサ15の出力から判定される。ここで内燃機関1が完全に停止していない場合にはそのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、内燃機関1が完全に停止していると判定された場合にはS112に進む。
S112においては、全気筒2における全吸気弁6a〜6dが閉弁される。そうすることにより、内燃機関1の排気が吸気管8側に流れ込むことを抑制でき、次回の始動時における始動性を向上させることができる。また、吸気ポート付近の温度が停止中に上昇することを抑制でき、次回の始動時に自着火が生じてしまうことを抑制できる。
本実施例における吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングについて、図6に示す。図6に示されるとおり、点火カット後は、全吸気弁6が閉弁状態となり、#3、#4気筒2の排気弁7c、7dが中間開度まで開弁する。そして、実際の機関回転数がモデル回転数より低い場合には、吸気行程に相当する行程において#1、#2気筒2の吸気弁6a、6b
が開弁し、実際の機関回転数がモデル回転数より高い場合には、排気行程に相当する行程において#3、#4気筒2の排気弁7a、7bが閉弁する。
以上、説明したように、本実施例においては、点火カットが行われた後の内燃機関1の実際の機関回転数とモデル回転数にずれが生じた際に、実際の機関回転数とモデル回転数の大小関係及び、ずれの大きさに応じて吸気弁6または排気弁7を開閉し、気筒2における空気反力トルクを制御して、実際の機関回転数をモデル回転数に近づけている。これによって、より正確にクランク停止位置の制御を行うことができる。
また、本実施例においては、吸気弁6または排気弁7の開閉による空気反力トルクの制御を行う前に、スロットル弁16を全開としているために、吸気管8内の圧力を大気圧に維持することができ、この吸気管8内の圧力を用いた空気反力トルクの制御をより正確に行うことを可能としている。なお、スロットル弁16は必ずしも全開とする必要はなく、吸気管8内の圧力が充分大気圧に近くなる開度以上に開弁すればよい。その開度は本実施例において所定開度に相当する。
さらに、本実施例においては、内燃機関1の停止後においては、全ての吸気弁6を全閉の状態とするので、気筒2に残留している排気が吸気管8側に流れ込むことを抑制でき、次回の始動時における始動性を向上させることができる。また、残留した排気の熱によって吸気ポート4付近の温度が停止中に上昇することを抑制でき、次回の始動時に自着火が生じてしまうことを抑制できる。
なお、上記の実施例においては、実際の機関回転数がモデル回転数より高い場合には排気行程に相当する行程において排気弁7の開閉時期の制御を行い、実際の機関回転数がモデル回転数より低い場合には吸気行程に相当する行程において吸気弁6の開閉時期の制御を行った。しかし、本発明の目的を達成するための制御はこれに限られない。すなわち、実際の機関回転数がモデル回転数より高い場合にクランク軸12の回転抵抗を増加し、実際の機関回転数がモデル回転数より低い場合にクランク軸12の回転抵抗を減少することができれば、他の行程に相当する行程において吸気弁6または排気弁7の開閉時期を制御してもよい。
なお、上記においてエンジンモデルを備え、モデル回転数を導出可能なECU18は、本実施例における目標回転数導出手段に相当する。また、S106の処理を実行するECU18及びクランクポジションセンサ15は、本実施例における回転数取得手段を構成する。また、停止位置制御ルーチンを実行するECU18は、本実施例における回転数差低減手段に相当する。さらに、S107及びS108の処理における実際の機関回転数とモデル回転数との差は本実施例における停止制御時回転数差に相当する。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、点火カット後においても吸気弁6及び排気弁7の作動は停止させずに、吸気弁6及び排気弁7の進角、遅角制御によって空気反力トルクの制御を行う例について説明する。
図7には、本実施例における停止位置制御ルーチン2のフローチャートを示す。以下に、実施例1で説明した停止位置制御ルーチンとの相違点についてのみ説明する。
本ルーチンにおけるS101〜S103及びS106〜S108の処理については、停止位置制御ルーチンにおける処理と同等であるので説明を省略する。また、本ルーチンにおいては停止位置制御ルーチンから、S104、S105の処理を削除している。すなわち、本ルーチンでは、点火カット後も吸気弁6及び排気弁7を停止させずに開閉を継続さ
せる。また、この時点では、点火カット前における吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを継続させている。
そして、本実施例においては、S108において、実際の機関回転数がモデル回転数より小さいと判定された場合には、空気反力トルクを減少させて実際の機関回転数の減少を抑制する必要があるのでS201に進む。一方、実際の機関回転数がモデル回転数より大きいと判定された場合には、空気反力トルクを増加させて実際の機関回転数の減少を促進する必要があるのでS203に進む。
S201においては、点火カット前における吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを継続した場合に対して空気反力トルクを減少させるための開閉タイミングの値が導出される。具体的には、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングとの関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する開閉タイミングの値が読み出されることによって導出される。S201の処理が終了するとS202に進む。
S202においては、S201において導出された吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングに従って、吸気行程における吸気弁6の遅閉じ及び、排気行程における排気弁7の早開きが実行される。このことによって各気筒2における空気反力トルクが減少し、内燃機関1の機関回転数の減少が抑制される。これにより、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
S203においては、点火カット前における吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを継続した場合に対して空気反力トルクを増加するための開閉タイミングの値が導出される。具体的には、S201の処理と同様、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングとの関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングの値が読み出されることによって導出される。S203の処理が終了するとS204に進む。
S204においては、S203において導出された吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングに従って吸気弁の早閉じ及び、排気弁の遅開きが実行される。このことによって各気筒2における空気反力トルクが増加して内燃機関1の機関回転数の減少が促進され、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
なお、本実施例においては、図1〜図3に示した内燃機関1及び動弁装置20、30を用いることを前提として説明した。しかし、動弁装置に対しては、クランク軸12とカム軸とをベルトやチェーンを用いて連結し、クランク軸12の回転に連動してカム軸を回転させる従来型の動弁装置と、可変動弁(Variable Valve Control)装置との組み合わせを用いても実現することができる。また、本実施例は電磁力によって吸気弁及び排気弁を直接進退運動させる電磁動弁装置を用いても実現可能である。
次に、本発明の実施例3について説明する。本実施例においては、点火カット後においても吸気弁6及び排気弁7の作動は停止させずに、吸気弁6及び排気弁7の進角、遅角制御によって空気反力トルクの制御を行う例であって、排気行程における排気弁7の進角、遅角制御を優先的に実施し、実際の機関回転数とモデル回転数との差が大きい場合には、吸気行程における吸気弁6の進角、遅角制御も併せて実施する例について説明する。
図8には、本実施例における停止位置制御ルーチン3のフローチャートの主要部を示す
。また、図9には、停止位置制御ルーチン3の残りの部分を示す。以下、実施例2で説明した停止位置制御ルーチン2との相違点についてのみ説明する。
本ルーチンにおけるS101〜S107の処理については、停止位置制御ルーチン2における処理と同等であるので説明を省略する。本ルーチンにおいてはS107において肯定判定された場合には、S108に進む前にS301に進む。S301においては、S106において取得された実際の機関回転数とモデル回転数との差が閾値NE1以上かどうかが判定される。ここでNE1は、NE0よりは大きい値であって、実際の機関回転数とモデル回転数との差がこれより小さい場合には、排気行程における排気弁7の進角、遅角制御のみで、実際の機関回転数をモデル回転数に修正可能と判断され、一方、実際の機関回転数とモデル回転数との差がこれ以上の場合には、排気行程における排気弁7の進角、遅角制御と吸気行程における吸気弁6の進角、遅角制御とを組み合わせないと、実際の機関回転数をモデル回転数に修正することが困難と判断される閾値としての回転数差である。
ここで実際の機関回転数とモデル回転数との差がNE1より小さいと判定された場合には、排気行程における排気弁7の進角、遅角制御のみで、実際の機関回転数をモデル回転数に修正可能と判断されるので、図9に示すS302に進む。一方、実際の機関回転数とモデル回転数との差がNE1以上であると判定された場合には、排気行程における排気弁7の進角、遅角制御と吸気行程における吸気弁6の進角、遅角制御とを組み合わせないと、実際の機関回転数をモデル回転数に修正することが困難と判断されるのでS108に進む。
S302においては、S108と同様、実際の機関回転数とモデル回転数との大小関係が判定される。S302において実際の機関回転数がモデル回転数より小さいと判定された場合には、空気反力トルクを減少させて実際の機関回転数の減少を抑制する必要があるのでS303に進む。一方、実際の機関回転数がモデル回転数より大きいと判定された場合には、空気反力トルクを増加させて実際の機関回転数の減少を促進する必要があるのでS305に進む。
S303においては、点火カット前における排気弁7の開閉タイミングを継続した場合に対して空気反力トルクを減少させるための排気弁7の開閉タイミングの値が導出される。具体的には、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、排気弁7の開閉タイミングとの関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する排気弁7の開閉タイミングの値が読み出されることによって導出される。S303の処理が終了するとS304に進む。
S304においては、S303において導出された排気弁7の開閉タイミングに従って、排気行程における排気弁7の早開きが実行される。このことによって各気筒2における空気反力トルクが減少し、内燃機関1の機関回転数の減少が抑制される。これにより、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
S305においては、点火カット前における排気弁7の開閉タイミングを継続した場合に対して空気反力トルクを増加するための開閉タイミングの値が導出される。具体的には、S303の処理と同様、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、排気弁7の開閉タイミングとの関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する排気弁7の開閉タイミングの値が読み出されることによって導出される。S305の処理が終了するとS306に進む。
S306においては、S305において導出された排気弁7の開閉タイミングに従って
排気弁の遅開きが実行される。このことによって各気筒2における空気反力トルクが増加して内燃機関1の機関回転数の減少が促進され、実際の機関回転数をモデル回転数に近づかせることができる。
図8における説明に戻る。S301において、実際の機関回転数とモデル回転数との差がNE1以上であると判定され、S108に進んで以降の処理については、図7に示した停止位置制御ルーチン2における処理と同様の処理を行う。この部分についての詳細な説明は省略する。
以上、説明したように、本実施例においては、実際の機関回転数とモデル回転数の差がNE1より小さい場合には、排気行程における排気弁7の開閉タイミングのみを変更することにより、実際の機関回転数をモデル回転数に近づけることとした。従って、排気弁7の開閉タイミングの変更によって気筒2内の空気の状態が変化したとしても、排気行程の最後には気筒2内の空気を排出してしまうので、状態の変化を逐一リセットすることができる。これにより、排気弁7の排気タイミングの変更による影響が気筒2における他の行程に及ぶことを抑制できる。
また、本実施例においては、実際の機関回転数とモデル回転数の差がNE1以上の場合には、排気行程における排気弁7の開閉タイミングの変更と、吸気行程における吸気弁6の開閉タイミングの変更とを併せて実行することとした。これにより、クランク軸12の回転抵抗をより大きく変更することができ、より確実に実際の機関回転数をモデル回転数に近づけることができる。なお、本実施例においてNE1は、所定回転数差に相当する。
次に、本発明の実施例4について説明する。本実施例においては、点火カット後においても吸気弁6及び排気弁7の作動は停止させずに、吸気弁6及び排気弁7の進角、遅角制御と、リフト量の変更との組合せによって空気反力トルクの制御を行う例について説明する。なお、本実施例における動弁装置には図示しないリフト量可変機構が備えられており、吸気弁6及び排気弁7のリフト量が変更可能となっている。
図10には、本実施例における停止位置制御ルーチン4のフローチャートを示す。以下に、実施例1で説明した停止位置制御ルーチンとの相違点についてのみ説明する。
本ルーチンにおけるS101〜S108及びS201〜S203の処理については、図7において説明した停止位置制御ルーチン2における処理と同等であるので説明を省略する。本ルーチンにおいては、S203の処理が終了するとS401に進む。
S401においては、S203において導出された吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングで、排気行程における排気弁7の開閉と吸気行程における吸気弁6の開閉を行った場合のオーバーラップ量が導出される。具体的には、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングとオーバーラップ量との関係が格納されたマップから、S203で導出された開閉タイミングに対応するオーバーラップ量が読み出されることによって導出される。S401の処理が終了するとS402に進む。
S402においては、S401で導出されたオーバーラップ量が限界オーバーラップ量OL1以上かどうかが判定される。ここでOL1はオーバーラップ量がこれ以上となった場合には、内燃機関1の停止時において残留した排気が吸気管8側に逆流し、次回の始動時における始動性が悪化するおそれがあると判断される閾値としてのオーバーラップ量である。ここでオーバーラップ量がOL1より小さいと判定された場合には、S204に進む。一方、オーバーラップ量がOL1以上であると判定された場合には、図11に示すS
403に進む。
S403においては、S203で導出された吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを実行した場合と同等の、クランク軸12の回転抵抗の増加が得られ、且つオーバーラップ量がOL1より小さくなるような、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミング補正値とリフト量の組み合わせが導出される。具体的には、実際の機関回転数とモデル回転数との差と、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミング補正値並びにリフト量との関係が格納されたマップから、今回得られた実際の機関回転数とモデル回転数との差に対応する吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミング補正値並びにリフト量の値が読み出されることによって導出される。
なお、ここにおいては、吸気弁6及び排気弁7のオーバーラップ量がOL1より小さくなるようなリフト量が選ばれ、その上で、S203で導出された吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミングを実行した場合と同等の、クランク軸12の回転抵抗の増加が得られる、吸気弁6及び排気弁7の開閉タイミング補正値が導出される。従って、吸気弁6及び排気弁7のリフト量を優先的に制御して、クランク軸12の回転抵抗を調整しているとも言える。S403の処理が終了するとS404に進む。
S404においては、S403において導出された補正値に基づいて、排気行程における排気弁7の開閉タイミング及び吸気行程における吸気弁6の開閉タイミングが補正される。また、同じくS403において導出されたリフト量に基づいて、排気行程における排気弁7のリフト量及び吸気行程における吸気弁6のリフト量が変更される。
以上のように、本実施例においては、実際の機関回転数をモデル回転数に近づけるために、吸気弁6と排気弁7の開閉時期のみを制御すると、吸気弁6と排気弁7のオーバーラップ量がOL1以上となる場合は、吸気弁6と排気弁7のリフト量を優先的に制御する。そして、吸気弁6及び排気弁7の開閉時期を補正してオーバーラップ量を減少させる。その結果、実際の機関回転数をモデル回転数に近づけることができるとともに、吸気弁6と排気弁7のオーバーラップを抑制することができる。なお、上記において限界オーバーラップ量OL1は所定量のオーバーラップ量に相当する。
なお、本実施例においては、吸気弁6と排気弁7の開閉時期のみを制御すると、吸気弁6と排気弁7のオーバーラップ量がOL1以上となる場合に、吸気弁6と排気弁7のリフト量を優先的に制御することとした。これに対し、図7のS201またはS203において、吸気弁6と排気弁7の開閉タイミングとリフト量の組合せを導出し、S202またはS204において吸気弁6と排気弁7の開閉タイミングとリフト量の両方を制御するようにしてもよい。このような制御により、常に実際の機関回転数をモデル回転数に近づけることができるとともに、吸気弁6と排気弁7のオーバーラップを抑制することが可能となる。
本発明の実施例における内燃機関及び周辺部の概略構成を示す図である。 本発明の実施例における吸気側動弁装置の概略図である。 本発明の実施例における排気側動弁装置の概略図である。 本発明の実施例における点火カット後の機関回転数、筒内圧力、空気反力トルクの変化を示すグラフである。 本発明の実施例1における停止位置制御ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例1における吸気弁及び排気弁の開閉タイミングを示したタイムチャートである。 本発明の実施例2における停止位置制御ルーチン2を示すフローチャートである。 本発明の実施例3における停止位置制御ルーチン3の主要部を示すフローチャートである。 本発明の実施例3における停止位置制御ルーチン3の残りの部分を示すフローチャートである。 本発明の実施例4における停止位置制御ルーチン4の主要部を示すフローチャートである。 本発明の実施例4における停止位置制御ルーチン4の残りの部分を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・内燃機関
2・・・気筒
3・・・ピストン
4・・・吸気ポート
5・・・排気ポート
6(6a、6b、6c、6d)・・・吸気弁
7(7a、7b、7c、7d)・・・排気弁
8・・・吸気管
9・・・排気管
12・・・クランク軸
13・・・点火栓
15・・・クランクポジションセンサ
16・・・スロットル弁
18・・・ECU
20・・・吸気側動弁装置
30・・・排気側動弁装置

Claims (6)

  1. 内燃機関の停止時において、内燃機関の出力軸を所望の位置で停止させる内燃機関の停止位置制御装置であって、
    内燃機関が減速して停止するまでの該内燃機関の機関回転数の目標値を導出する目標回転数導出手段と、
    内燃機関の実際の機関回転数を取得する回転数取得手段と、
    前記目標回転数導出手段によって導出された機関回転数の目標値と、前記回転数取得手段によって取得された実際の機関回転数との差である停止制御時回転数差に基づいて前記内燃機関の吸気弁および/または排気弁の開閉時期および/またはリフト量を制御し、前記内燃機関の出力軸に作用する回転抵抗を、前記停止制御時回転数差が小さくなる方向に調整する回転数差低減手段と、
    を備えることを特徴とする内燃機関の停止位置制御装置。
  2. 前記回転数差低減手段による回転抵抗の調整は排気行程を迎えた気筒において行われることを特徴とする請求項1に記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  3. 前記停止制御時回転数差が所定回転数差以上の場合には、前記回転数差低減手段による回転抵抗の調整は排気行程を迎えた気筒及び吸気行程を迎えた気筒において行われることを特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  4. 前記回転数差低減手段による前記回転抵抗の調整中は、前記内燃機関におけるスロットル開度を所定開度以上の開度とすることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  5. 前記内燃機関の停止後は、前記吸気弁は略全閉とされることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の内燃機関の停止位置制御装置。
  6. 前記吸気弁および/または排気弁の開閉時期のみを制御して前記内燃機関の出力軸に作用する回転抵抗を調整すると、前記吸気弁及び排気弁の開弁期間のオーバーラップ量が所定量以上となる場合に、併せて前記吸気弁および/または排気弁のリフト量を制御することを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の内燃機関の停止位置制御装置。
JP2006352479A 2006-12-27 2006-12-27 内燃機関の停止位置制御装置 Pending JP2008163792A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006352479A JP2008163792A (ja) 2006-12-27 2006-12-27 内燃機関の停止位置制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2006352479A JP2008163792A (ja) 2006-12-27 2006-12-27 内燃機関の停止位置制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008163792A true JP2008163792A (ja) 2008-07-17

Family

ID=39693599

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2006352479A Pending JP2008163792A (ja) 2006-12-27 2006-12-27 内燃機関の停止位置制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2008163792A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039066A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 トヨタ自動車株式会社 車両のエンジン始動制御装置
CN103306825A (zh) * 2012-03-05 2013-09-18 罗伯特·博世有限公司 用于控制内燃机的方法及设备
JPWO2013088526A1 (ja) * 2011-12-14 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の停止制御装置
JP2015094333A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 マツダ株式会社 予混合圧縮着火式エンジンの制御装置

Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001159339A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Nissan Motor Co Ltd 可変動弁式内燃機関の制御装置
JP2004225561A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変気筒システム
JP2005016505A (ja) * 2003-06-06 2005-01-20 Aisin Aw Co Ltd 車両駆動制御装置、車両駆動制御方法及びそのプログラム
JP2005146908A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Denso Corp 内燃機関の振動低減制御装置
JP2006029202A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Mazda Motor Corp 4サイクル多気筒エンジンの始動装置

Patent Citations (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001159339A (ja) * 1999-12-03 2001-06-12 Nissan Motor Co Ltd 可変動弁式内燃機関の制御装置
JP2004225561A (ja) * 2003-01-20 2004-08-12 Toyota Motor Corp 内燃機関の可変気筒システム
JP2005016505A (ja) * 2003-06-06 2005-01-20 Aisin Aw Co Ltd 車両駆動制御装置、車両駆動制御方法及びそのプログラム
JP2005146908A (ja) * 2003-11-12 2005-06-09 Denso Corp 内燃機関の振動低減制御装置
JP2006029202A (ja) * 2004-07-15 2006-02-02 Mazda Motor Corp 4サイクル多気筒エンジンの始動装置

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2012039066A1 (ja) * 2010-09-24 2012-03-29 トヨタ自動車株式会社 車両のエンジン始動制御装置
CN103201483A (zh) * 2010-09-24 2013-07-10 丰田自动车株式会社 车辆的发动机起动控制装置
US9140201B2 (en) 2010-09-24 2015-09-22 Toyota Jidosha Kabushiki Kaisha Vehicle engine start control device
JPWO2013088526A1 (ja) * 2011-12-14 2015-04-27 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の停止制御装置
CN103306825A (zh) * 2012-03-05 2013-09-18 罗伯特·博世有限公司 用于控制内燃机的方法及设备
JP2015094333A (ja) * 2013-11-14 2015-05-18 マツダ株式会社 予混合圧縮着火式エンジンの制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP2357340B1 (en) Device and method for controlling timing at which ignition is stopped when internal combustion engine becomes stopped
US20120067309A1 (en) Apparatus for and method of controlling variable valve timing mechanism
EP2167801A2 (en) Stop-start control apparatus and method for an internal combustion engine
US20090222197A1 (en) Control apparatus and control method for internal combustion engine
JP4521426B2 (ja) 筒内噴射型内燃機関の制御装置
JP2006348862A (ja) 内燃機関の始動装置
JP5825432B2 (ja) 内燃機関の制御装置
JP2013199856A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4525406B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
JP4605512B2 (ja) 内燃機関の制御装置
US20160061123A1 (en) Control device for an internal combustion engine
JP2008163792A (ja) 内燃機関の停止位置制御装置
JP2006070793A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2008095655A (ja) エンジンの制御装置
JP4736947B2 (ja) 内燃機関の始動制御装置及び始動制御方法
JP2007100524A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2009215989A (ja) 内燃機関の制御装置及び制御方法
JP2008088910A (ja) 圧縮着火式内燃機関の運転停止制御装置
JP4293110B2 (ja) 内燃機関のアイドル制御装置
WO2018051852A1 (ja) 可変動弁装置及び可変動弁装置のコントローラ
JP2003035167A (ja) 内燃機関の可変バルブ制御装置
JP2009216035A (ja) 内燃機関の制御装置
JP4876966B2 (ja) 内燃機関のバルブ特性制御装置
JP2009191703A (ja) 内燃機関の制御装置
JP2014141917A (ja) 火花点火式多気筒エンジンの始動装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090512

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20101028

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20101102

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110308