JP2008202492A - 燃料噴射制御装置、エンジンおよび鞍乗型車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】エンジンの過渡運転時における燃焼状態の向上と、エンジンの高回転定常時における燃焼状態の向上とを両立させることが可能な燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】平均燃圧を算出するために燃圧の検出を行う期間である平均燃圧算出期間が、高圧ポンプの1サイクルよりも短い期間に設定されている。この平均燃圧算出期間中に検出された燃圧の平均値が平均燃圧として算出される。そして、4つのシリンダの各々に係る筒内噴射インジェクタの噴射パルス幅の演算の際に、算出された平均燃圧が用いられる。
【選択図】図6

Description

本発明は、シリンダ内へ燃料を直接噴射する筒内噴射インジェクタを備えた鞍乗型車両のエンジンに適用される燃料噴射制御装置と、この燃料噴射制御装置を備えたエンジンおよび鞍乗型車両に関するものである。
従来より、四輪自動車用のエンジンとして、シリンダ内へ燃料を直接噴射する筒内噴射インジェクタを備えたエンジンが提案されている。このエンジンでは、燃料タンク内の燃料が高圧ポンプにより高圧に加圧されて筒内噴射インジェクタに供給される。この筒内噴射インジェクタを備えたエンジンでは、シリンダに接続された吸気管内へ燃料を噴射する管内噴射インジェクタを備えたエンジンと比較して、エンジン出力の向上や、燃費の向上等を図ることができる。
筒内噴射インジェクタへの燃料噴射を行う際には、まず、シリンダ内に吸入される空気量と目標空燃比とから要求燃料量が算出される。そして、この要求燃料量と、筒内噴射インジェクタに作用する燃圧と、無効噴射時間等とから、筒内噴射インジェクタを駆動させるための噴射パルス幅が算出される。ここで、実際に噴射される噴射量と、要求燃料量とを一致させるためには、噴射時点における燃圧を正確に取得することが重要となる。
ここで、従来より、噴射パルス幅を算出する際に用いる燃圧として、所定期間における燃圧の平均値(平均燃圧)を採用する技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に記載の技術では、高圧ポンプの運転周期以上の長さの期間にわたる燃圧を複数サンプリングし、このサンプリングした燃圧に基づいて平均燃圧を算出するようにしている。
特開2001−164973号公報
しかしながら、上述した特許文献1に記載の技術では、平均燃圧の算出期間が長くなってしまうことに起因して、特にエンジンが過渡運転状態の時は、算出される平均燃圧の応答性が低下してしまい易い。そのため、エンジンの使用回転数範囲が広く、また、過渡運転頻度の高い自動二輪車等に特許文献1に記載の技術を適用した場合、エンジンの過渡運転時において燃焼状態が悪化してしまい易い。また、これとは逆に、応答性を重視して、常に変化する燃圧の瞬時値をそのまま用いると、エンジンの過渡運転時における燃焼状態は改善するものの安定性が低下し、特にエンジンの高回転域での定常運転時において燃焼状態が悪化してしまい易い。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジンの過渡運転時における燃焼状態の向上と、エンジンの高回転定常時における燃焼状態の向上とを両立させることを目的とする。
第1の発明に係る燃料噴射制御装置は、シリンダと、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記筒内噴射インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、前記筒内噴射インジェクタに作用する燃圧を検出する燃圧検出装置と、を備えた自動二輪車のエンジンに適用され、前記筒内噴射インジェクタの噴射パルス幅を演算する噴射パルス幅演算手段を備えた燃料噴射制御装置であって、前記燃料ポンプの駆動周期より短い期間に前記燃圧検出装置により複数回にわたって検出された燃圧から平均燃圧を算出する平均燃圧算出手段を備え、前記噴射パルス幅演算手段は、前記平均燃圧算出手段により算出された平均燃圧に基づいて噴射パルス幅を演算するものである。
上記燃料噴射制御装置によれば、平均燃圧の算出期間が燃料ポンプの駆動周期よりも短い。そのため、算出される平均燃圧の応答性が向上する。その結果、エンジンの過渡運転時においても、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ難く、エンジンの過渡運転時における燃焼状態が向上する。
また、第2の発明に係る燃料噴射制御装置は、シリンダと、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記筒内噴射インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、前記筒内噴射インジェクタに作用する燃圧を検出する燃圧検出装置と、を備えたエンジンに適用され、前記筒内噴射インジェクタの噴射パルス幅を演算する噴射パルス幅演算手段を備えた燃料噴射制御装置であって、前記噴射パルス幅演算手段は、前記燃圧検出装置により所定のタイミングで検出された燃圧に基づいて噴射パルス幅を演算するものである。
上記燃料噴射制御によれば、噴射パルス幅の演算を行う際に、所定のタイミングで検出された燃圧の瞬時値が用いられる。そのため、燃圧の変動に対して、噴射パルス幅の演算に使用される燃圧値の応答性が向上する。その結果、エンジンの過渡運転時においても、噴射パルス幅の演算に使用される燃圧値が実際の燃圧値からずれ難く、エンジンの過渡運転時における燃焼状態が向上する。また、所定のタイミングで検出された燃圧の瞬時値を用いて噴射パルス幅の演算を行うことにより、エンジンの高回転定常運転時においても、燃焼状態が悪化することはない。
本発明によれば、エンジンの高回転定常運転時における燃焼状態を悪化させずに、エンジンの過渡運転時における燃焼状態を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る車両は自動二輪車10である。自動二輪車10は、骨格をなす車体フレーム11と、乗員が着座するシート16とを備えている。シート16に着座した乗員は、車体フレーム11を跨いで乗車する。なお、本発明において、車両の形状としては、図1に示したもの(いわゆるモータサイクル型)に限定されず、所謂モペット型の車両であってもよい。また、車両の最高速度や排気量、車両の大小等も限定されない。また、自動二輪車に限らず、四輪バギー等の他の鞍乗型車両であってもよい。
以下の説明では、前後左右の方向は、シート16に着座した乗員から見た方向を言うものとする。車体フレーム11は、ステアリングヘッドパイプ12と、ステアリングヘッドパイプ12から後方斜め下向きに延びるメインフレーム13と、メインフレーム13の中途部から後方斜め上向きに延びる左右のシートレール14を備えている。
ステアリングヘッドパイプ12には、フロントフォーク18を介して前輪19が支持されている。シートレール14の上には、燃料タンク20およびシート16が支持されている。シート16は、燃料タンク20の後方からシートレール14の後端部に向かって延びている。
メインフレーム13の後端部には、左右一対のリヤアームブラケット24が設けられている。
リヤアームブラケット24は、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これらリヤアームブラケット24にはピボット軸38が設けられ、ピボット軸38にリヤアーム25の前端部が揺動自在に支持されている。リヤアーム25の後端部には後輪26が支持されている。
また、車体フレーム11には、後輪26を駆動するエンジンユニット28が支持されている。クランクケース35は、メインフレーム13に吊り下げられた状態で支持されている。なお、本実施形態において、エンジンユニット28は、ガソリンエンジンとしてのエンジン29(図3参照)を備えているが、これに限定されず、ガソリンエンジンとモータエンジンとを組み合わせたエンジンを備えていてもよい。
自動二輪車10は、フロントカウル33と、左右のレッグシールド34とを備えている。レッグシールド34は運転者の脚部の前方を覆うカバー部材である。
また、図1には示していないが、自動二輪車10の右側の下部には、ブレーキペダルが設けられている。上述したブレーキペダルは、後輪26を制動させるためのものである。また、前輪19は、ハンドル41の右グリップ41R(図2参照)近傍に設けられたブレーキレバー103(図2参照)を操作することにより制動される。ハンドル41の左グリップ41Lの近傍にはクラッチレバー104が設けられている。このクラッチレバー104を操作することでクラッチ54(図2参照)が断続される。さらに、自動二輪車10の左側の下部には、チェンジペダル105が設けられている。このチェンジペダル105を操作することで変速機80(図2参照)のギアチェンジが行われる。
図2は、図1に示した自動二輪車10の駆動系の構成図である。ハンドル41(図1も参照)の右グリップ41Rは、アクセルグリップを構成し、このアクセルグリップにはアクセル入力センサ42が装着されている。このアクセル入力センサ42は、乗員による右グリップ41の操作量(アクセル操作量)を検出する。また、ハンドル41の中央部には、現在のギアポジションを表示するインジケータ45が設けられている。なお、本実施形態では、チェンジペダル105(図1参照)の操作により、シフトポジションをニュートラルから最高ギア段である6速ギア段までの間で増加または減少させることができる。
吸気通路を構成するスロットル47にはスロットル弁46が装着されている。スロットル弁46の弁軸48の右側端部には、スロットル駆動アクチュエータ49が設けられるとともに、左側端部にはスロットル開度センサ50が設けられている。アクセルグリップとしての右グリップ41R、スロットル47、スロットル駆動アクチュエータ49およびスロットル開度センサ50から、電子制御スロットル装置51が構成されている。なお、本実施形態では、この電子制御スロットル装置51を備えた自動二輪車10に限定されず、ワイヤによりスロットル弁46を駆動するワイヤ式のスロットルを自動二輪車10が備えていてもよい。
エンジン29(図3参照)のクランク軸52の右端部の右側には、エンジン回転数を検出するエンジン回転数センサ53が設けられている。このエンジン回転数センサ53は、クランク軸52が所定角度(本実施形態では45°)だけ回転する毎にクランクパルスを発生する。エンジン回転数センサ53は、本発明にいうクランクパルス発生装置に該当する。クランク軸52は、湿式多板式のクラッチ54を介してメイン軸55に連結されている。クラッチ54は、クラッチハウジング54aとクラッチボス54bとを備えている。クラッチハウジング54aには複数のフリクションプレート54cが取り付けられている。また、クラッチボス54bには複数のクラッチプレート54dが取り付けられている。各クラッチプレート54dは、隣り合うフリクションプレート54c、54cの間に配置されている。クラッチレバー104を操作することによって、フリクションプレート54cとクラッチプレート54dとの間の距離が変化し、クラッチ54の断続が行われる。メイン軸55には、多段(図2では6段)の変速ギア57が装着されるとともに、メイン軸回転数センサ56が設置されている。メイン軸55に装着された各変速ギア57は、ドライブ軸58上に装着された変速ギア59と噛み合っている。ドライブ軸58は、メイン軸55と平行に配置されている。なお、図2では、説明の便宜上、変速ギア57と変速ギア59とを分離して示している。
これら変速ギア57および変速ギア59は、選択されたギア以外は、いずれか一方または両方がメイン軸55またはドライブ軸58に対して空転状態で装着されている。したがって、メイン軸55からドライブ軸58への駆動力の伝達は、選択された一対の変速ギアのみを介して行われる。なお、一対の変速ギア57、59が、メイン軸55からドライブ軸58へ駆動力が伝達される状態で噛み合っている状態はギアイン状態である。
変速ギア57および変速ギア59を選択してギアチェンジを行う動作は、シフトカム79により行われる。シフトカム79には、複数(図2では3本)のカム溝60が形成され、各カム溝60にシフトフォーク61が装着される。各シフトフォーク61は、それぞれメイン軸55およびドライブ軸58の所定の変速ギア57、59に係合している。シフトカム79が回転することにより、シフトフォーク61がカム溝60に沿って軸方向に移動する。そして、このシフトフォーク61の移動に連動して、メイン軸55およびドライブ軸58に対してスプライン嵌合されている所定の変速ギア57、59が軸方向に移動する。そして、軸方向に移動した変速ギア57、59が、メイン軸55およびドライブ軸58に空転状態で装着されている他の変速ギア57、59と係合することによりギアチェンジが行われる。なお、これら変速ギア57、59およびシフトカム79により変速機80が構成される。
ドライブ軸58には車速センサ69が設置されている。さらに、シフトカム79にはギアポジション(シフトカムの回転量)を検出するギアポジションセンサ70が設置されている。
図3は、エンジン29におけるシリンダ81の周辺構造、エンジン29の燃料系および制御系の構成を模式的に示す図である。なお、本実施形態に係るエンジン29は、4つのシリンダ81a〜81dを備えた4気筒エンジンである。各シリンダの構成は同様であるので、以下、それらを代表して説明する場合には、単にシリンダ81と称することとする。図3では、これら4つのシリンダ81のうち、1つのシリンダ81、ならびに、その内部および周辺の構成を示している。
エンジン29のシリンダ81内には、ピストン82が往復可能に収容されている。ピストン82の上面とシリンダ81の内壁面とにより、燃焼室83が形成されている。
このシリンダ81には、吸気管85および排気管86が接続されている。吸気管85は、吸気ポート87を介して燃焼室83と連通している。吸気ポート87には、開閉駆動されることにより、吸気管85と燃焼室83との連通状態を変更する吸気バルブ88が配設されている。また、シリンダ81には、シリンダ81内に燃料を供給する筒内噴射インジェクタ189が設けられている。本実施形態では、筒内噴射インジェクタ189によって、シリンダ81内への燃料の直接噴射(筒内噴射)が行われる。
また、吸気管85におけるスロットル弁46(図2も参照)の下流側(シリンダ81側)には、吸気管85内の圧力(吸気管圧力)を検出する吸気管圧力センサ90が設けられている。なお、吸気管圧力センサ90は、吸気ポート87に設けられ、吸気ポート87内の圧力を検出するものであってもよい。
排気管86は、排気ポート97を介して燃焼室83に接続されている。排気ポート97には、開閉駆動されることにより、排気管86と燃焼室83との連通状態を変更する排気バルブ98が配設されている。また、燃焼室83の上部には、燃料と空気とにより形成された混合気を着火させるイグニッションプラグ99が配設されている。
また、エンジン29は、筒内噴射インジェクタ189へ燃料を供給する燃料系120を備えている。この燃料系120は、燃料タンク121、低圧ポンプ122、高圧ポンプ123、高圧燃料配管124および低圧燃料配管125を備えている。
低圧ポンプ122は、燃料タンク121に接続されている。この低圧ポンプ122は、燃料タンク121内の燃料を吸引し、吸引した燃料を、低圧燃料配管125を介して高圧ポンプ123へ圧送する。
高圧ポンプ123は、上述した低圧ポンプ122に接続されている。高圧ポンプ123は、低圧ポンプ122により圧送された燃料をさらに加圧する。高圧ポンプ123により加圧された高圧燃料は、高圧燃料配管124を介して筒内噴射インジェクタ189に供給される。なお、高圧ポンプ123の具体的な構成については、後に図5を用いて詳述する。
筒内噴射インジェクタ189による燃料噴射は、筒内噴射インジェクタ189と接続されたECU(エンジン制御装置)100により制御される。また、ECU100は、イグニッションプラグ99と接続されており、このイグニッションプラグ99の点火制御を行う。さらに、ECU100は、スロットル駆動アクチュエータ49(図2も参照)の駆動制御を行う。
このECU100には、入力系として、上述した吸気管圧力センサ90が接続されている。また、ECU100には、他の入力系として、センサ群130が接続されている。センサ群130は、図4に示すように、アクセル入力センサ42、スロットル開度センサ50、エンジン回転数センサ53、メイン軸回転数センサ56、車速センサ69、ギアポジションセンサ70(図2も参照)、水温センサ71、大気圧センサ72および吸気温センサ73から構成されている。水温センサ71は、エンジン29の冷却水の水温を検出する。また、大気圧センサ72は大気圧を検出する。さらに、吸気温センサ73は、吸気管85内への流入空気の温度を検出する。これら各センサ42、50、53、56、69、70、71、72、73の検出結果はECU100に入力される。
図3に示すように、ECU100は、CPU101、RAM102およびROM106や、図示しない入出力バス等を含んで構成されている。CPU101は、ROM106に記憶されているプログラムやデータのうち、必要なものをRAM102に展開して各種の処理を行う。
ROM106には、エンジン制御プログラムが記憶されている。このエンジン制御プログラムは、スロットル駆動アクチュエータ49、筒内噴射インジェクタ189およびイグニッションプラグ99(図3参照)等の各装置の駆動制御を行うためのプログラムであり、エンジン29全体の運転制御を行うためのプログラムである。
図5は、図3に示した燃料系120のより具体的な構成を示す図である。図3にも示したように、高圧ポンプ123は、低圧ポンプ122および低圧燃料配管125を介して燃料タンク121と接続されている。高圧ポンプ123は、燃料が充填されるポンプ室123aと、上下に往復運動するプランジャ123cと、ポンプ室123aへの燃料供給量を調整する電磁弁123dとを備えている。
ポンプ室123aには、低圧ポンプ122から圧送されてくる燃料が充填される。プランジャ123cは、ポンプカム123bにより駆動されてポンプ室123a内を上下に往復運動する。ポンプカム123bは、カムシャフト(図示せず)に取り付けられており、当該カムシャフトは、クランク軸52(図2参照)と駆動チェーン(図示せず)を介して接続されている。したがって、ポンプカム123bの回転は、エンジン29の回転(クランク軸52の回転)と同期する。
電磁弁123dは、ソレノイドにより構成されている。この電磁弁123dは、燃料の入口となる部分を開閉するためのスピル弁123eを備えている。また、ポンプ室123a内における高圧燃料配管124との接続部分には、チェック弁123fが設けられている。チェック弁123fは、ポンプ室123a内の燃圧が所定値または高圧燃料配管側の圧力を超えると開弁する。
電磁弁123dは、ECU100(図3も参照)に接続され、ECU100からの制御信号により開閉制御される。この電磁弁123dは、非通電時には、スピル弁123eを押し下げて、燃料タンク121とポンプ室123aとが連通する開弁状態にする。また、電磁弁123dの通電時には、スピル弁123eを引き上げて、燃料タンク121とポンプ室123aとが連通しない閉鎖状態にする。なお、図5では、スピル弁123eの開弁状態を示している。
上述したプランジャ123cが、ポンプカム123bにより駆動されてポンプ室123a内を往復運動することにより、ポンプ室123a内の燃料が高圧に加圧される。そして、ポンプ室123a内の燃圧が所定値または高圧燃料配管側の圧力を超えると、チェック弁123fが開弁することにより、ポンプ室123a内の燃料が高圧燃料配管124を介して蓄圧室127内に供給される。なお、蓄圧室127は、デリバリパイプとも呼ばれる。そして、蓄圧室127に供給された高圧燃料は、筒内噴射インジェクタ189から噴射される。なお、本実施形態に係るエンジン29は、4気筒エンジンであるので、図5に示すように、4つのシリンダ81の各々の内部に燃料を噴射する4つの筒内噴射インジェクタ189を備えている。
蓄圧室127には、蓄圧室127内の燃圧を検出する燃圧センサ74が設けられている。この蓄圧室127内の燃圧が、筒内噴射インジェクタ189に作用する燃圧である。この燃圧センサ74は、本発明にいう燃圧検出装置に該当する。この燃圧センサ74は、ECU100と接続され、燃圧センサ74により検出された燃圧は、ECU100に入力される。
上述したように、高圧ポンプ123は、プランジャ123cの往復運動により、燃料を加圧して高圧燃料配管124に圧送するものである。具体的には、まず、スピル弁123eが開弁している状態でプランジャ123cが降下することにより、ポンプ室123a内に燃料タンク121からの燃料が充填される。その後、プランジャ123cの上昇工程において、電磁弁123dに通電が行われ、スピル弁123eが閉弁する。スピル弁123eが閉弁すると、プランジャ123cの上昇によりポンプ室123a内の燃圧が上昇する。そして、ポンプ室123a内の燃圧が所定値を超えると、チェック弁123fが開弁し、高圧燃料配管124および蓄圧室127を介して筒内噴射インジェクタ189に燃料が供給される。チェック弁123fが開弁して、ポンプ室123a内の燃料が蓄圧室127に供給されると、プランジャ123cの上昇に応じて蓄圧室127内の燃圧が上昇し、その後、ポンプ室123a内の燃圧と等しくなる。
図6は、各シリンダ81内への筒内噴射が行われているときの蓄圧室127内の燃圧の時間推移を示す図である。図6では、ポンプカム123b(図5参照)が下死点から上死点を移動し、その後、下死点へと戻る1周期(サイクル)における燃圧の変動が示されている。
図6に示すように、蓄圧室127内の燃圧は、スピル弁123eが閉弁し、高圧ポンプ123による蓄圧室127への燃料の吐出が開始された直後に大きく立ち上がる。そして、ポンプカム123bが上死点に達したときに蓄圧室127内の燃圧は最大となる。このとき、高圧ポンプ123による燃料の吐出が終了する。
ポンプカム123bが上死点に達してから、シリンダ81a、81b、81d、81cの順に各シリンダ81内への筒内噴射が行われる。このとき、蓄圧室127内の燃圧は、ポンプカム123bが上死点に達したときを最大値として、シリンダ81内への筒内噴射が行われる都度、段階的に減少している。そして、4つめのシリンダ81c内への筒内噴射が行われた後、スピル弁123eが閉弁し、再度、高圧ポンプ123による燃料の吐出が行われる。なお、図6に示したように、電磁弁123dに供給される駆動パルスが発生してから、スピル弁123eが実際に閉弁するまでに、ある程度の遅延(閉弁遅延)が生じる。
また、上述したように、エンジン回転数センサ53(図2参照)は、クランク軸52が所定角度(45°)だけ回転する毎にクランクパルスを発生する。図6では、このクランクパルスが示されている。図6に示すように、本実施形態では、クランクパルスが16回発生する間、すなわち、クランク軸52が2回転する間に、ポンプカム123bが1回転する。
次に、蓄圧室127の平均燃圧を算出する平均燃圧算出処理について図7を用いて説明する。本実施形態に係る自動二輪車10では、筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射時間(噴射パルス幅)を演算するにあたって、上記平均燃圧が用いられる。また、本実施形態では、蓄圧室127の燃圧が所定の目標燃圧となるように、燃圧のフィードバック制御を行う際にも、上記平均燃圧が用いられる。
上記平均燃圧の算出にあたって、本実施形態では、図6に示すように、高圧ポンプ123による燃料の吐出が行われる前後、すなわち、蓄圧室127の燃圧の立ち上がりの前後の燃圧を検出し、この2点での燃圧の平均値を算出する。
図7に示した平均燃圧算出処理が開始されると、まず、ステップS100において、電磁弁123d(図5参照)への駆動パルスの出力を開始したか否かを判定する。この処理において、ECU100は、電磁弁123dを閉弁させるための駆動パルスの出力を開始したか否かを判定する。なお、上記駆動パルスは、本発明にいう制御弁駆動パルスに該当する。駆動パルスの出力を開始していない場合、処理をステップS100に戻して、駆動パルスを出力するまで待機する。図6に示すように、上記駆動パルスの出力の開始時点は、高圧ポンプ123による燃料の吐出が行われる前である。
ステップS100において、電磁弁123dへの駆動パルスの出力を開始したと判定した場合、次に、ステップS110において、燃圧P1の検出を行う。この処理において、ECU100は、上記駆動パルスの出力を開始したタイミングで、燃圧センサ74による燃圧P1の検出を行う。
ステップS110の処理を実行すると、次に、ステップS120において所定のクランクパルスを入力したか否かを判定する。この処理において、ECU100は、図6に示した複数のクランクパルスのうち、符号1が付されたクランクパルス(クランクパルス(1))を入力したか否かを判定する。このクランクパルス(1)は、高圧ポンプ123による燃料の吐出が行われた直後に発生するクランクパルスである。
ここで、図6に示すように、クランク軸52と駆動チェーンを介して接続された上記カムシャフトが1回転する毎に、カムパルスが発生する。上記カムシャフトが1回転する間に、クランク軸52は2回転するため、このカムパルスは、クランク軸52(図2参照)が2回転する毎に発生する。ステップS120において、ECU100は、このカムパルスを入力してから2回目のクランクパルスを入力したときに、クランクパルス(1)を入力したと判定する。
ステップS120においてクランクパルス(1)を入力していないと判定した場合、処理をステップS120に戻す一方、クランクパルス(1)を入力したと判定した場合、次に、ステップS130において燃圧P2の検出を行う。この処理において、ECU100は、クランクパルス(1)を入力したタイミングで、燃圧センサ74による燃圧P2の検出を行う。
ステップS130の処理を実行すると、次に、ステップS140において平均燃圧Pmの算出を行う。この処理において、ECU100は、ステップS110の処理により検出した燃圧P1と、ステップS130の処理により検出した燃圧P2との和を2で除することにより、平均燃圧Pmを算出する。このステップS140の処理を実行すると、平均燃圧算出処理を終了させる。この図7に示した平均燃圧算出処理を実行するとき、ECU100は、本発明にいう平均燃圧算出手段として機能する。
図6、図7を用いて説明したように、本実施形態において、平均燃圧の算出期間(平均燃圧算出期間)は、電磁弁123dの駆動パルスの出力開始時から、クランクパルス(1)の入力時までの期間である。この平均燃圧算出期間は、高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い期間である。
ここで、上述したように、この平均燃圧算出期間が高圧ポンプ123の1サイクル以上の長い期間になってしまうと、エンジンの過渡運転時に燃圧の変動に対する平均燃圧の応答が悪化する。そのため、エンジンの過渡運転時において、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ易くなってしまい、エンジンの過渡運転時における燃焼状態が悪化してしまい易い。
しかし、本実施形態では、平均燃圧算出期間が高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い期間であるため、燃圧の変動に対する平均燃圧の応答性が向上する。そのため、エンジンの過渡運転時において、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ難く、エンジンの過渡運転時における燃焼状態が向上する。
また、本実施形態では、平均燃圧の算出において、高圧ポンプ123による燃料の吐出の前後2点の燃圧を用い、この2点での燃圧の平均値を算出している。この場合、2点での燃圧の和を2で除するという簡易な演算で平均燃圧を算出することができるため、CPU101(図3参照)への負荷を軽減することができる。
次に、図7に示した平均燃圧算出処理により算出された平均燃圧を用いて、筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射時間(噴射パルス幅)を演算する噴射パルス幅演算処理について図8および図9を用いて説明する。この処理は、概略的には、まず、筒内噴射インジェクタ189の要求燃料量を演算する。そして、この演算された要求燃料量と、上述した平均燃圧算出処理により算出された平均燃圧等とに基づいて、筒内噴射インジェクタ189の噴射パルス幅を演算する。
噴射パルス幅演算処理が開始されると、まず、図8のステップS200〜S250において、エンジン回転数、吸気管圧力、スロットル開度、大気圧、吸気温および水温をそれぞれ入力する。この処理において、ECU100は、エンジン回転数センサ53(図4参照)、吸気管圧力センサ90(図3参照)、スロットル開度センサ50、大気圧センサ72、吸気温センサ73および水温センサ71(図4参照)の出力結果をそれぞれ入力する。
ステップS250の処理を実行すると、次に、ステップS260において平均燃圧の読み出しを行う。この処理において、ECU100は、図7に示した平均燃圧算出処理により算出され、RAM102等に記憶されている平均燃圧を読み出す。
ステップS260の処理を実行すると、次に、ステップS270において、第1の空気量マップの検索を行う。この第1の空気量マップは、エンジン回転数と吸気管圧力とから、吸気管85への流入空気量を求める際に用いられるマップである。このようなエンジン回転数と吸気管圧力と流入空気量との関係を規定するマップは、一般的にスピードデンシティ方式のマップと呼ばれる。
ステップS270において、ECU100は、上記第1の空気量マップを検索し、ステップS200の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS210の処理により入力した吸気管圧力とに対応する流入空気量を取得する。
ステップS270の処理を実行すると、次に、ステップS280において、第2の空気量マップの検索を行う。この第2の空気量マップは、エンジン回転数とスロットル開度とから、吸気管85への流入空気量を求める際に用いられるマップである。このようなエンジン回転数とスロットル開度と流入空気量との関係を規定するマップは、一般的にスロットルスピード方式のマップと呼ばれる。
ステップS280において、ECU100は、上記第2の空気量マップを検索し、ステップS200の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS220の処理により入力したスロットル開度とに対応する流入空気量を取得する。
なお、ステップS270、S280により取得された流入空気量は暫定値であり、後に説明するステップS290の処理によりこれら2つの暫定値に対して重み付けが行われる。そして、この重み付けが行われて得られた流入空気量が、要求燃料量の算出の際に用いられる。
ステップS280の処理を実行すると、次に、ステップS290において、ステップS270、S280によりそれぞれ取得された流入空気量の暫定値に対して重み付けを行うことにより、流入空気量の最終値を算出する。この重み付けは、スロットル開度に応じて行われる。具体的には、スロットル開度が大きくなる程、ステップS270の処理により得られた暫定値の割合を小さくし、ステップS280の処理により得られた暫定値の割合を大きくする。逆に、スロットル開度が小さくなる程、ステップS270の処理により得られた暫定値の割合を大きくし、ステップS280の処理により得られた暫定値の割合を小さくする。
ステップS290の処理を実行すると、次に、図9のステップS300において、大気圧補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS290の処理により算出された流入空気量に対して、ステップS230の処理により入力した大気圧値に応じた所定の補正処理を行う。
ステップS300の処理を実行すると、次に、ステップS310において、吸気温補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS300の処理により大気圧補正が行われた後の流入空気量に対して、ステップS240の処理により入力した吸気温に応じた所定の補正処理を行う。
ステップS310の処理を実行すると、次に、ステップS320において、空燃比マップの検索を行う。この空燃比マップは、エンジン回転数とスロットル開度とから、目標空燃比を求める際に用いられるマップである。ステップS320において、ECU100は、上記空燃比マップを検索し、ステップS200の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS220の処理により入力したスロットル開度とに対応する目標空燃比を取得する。
ステップS320の処理を実行すると、次に、ステップS330において要求燃料量の算出を行う。この処理において、ECU100は、ステップS320の処理により取得された目標空燃比と、ステップS310の処理により算出された流入空気量(補正処理後の流入空気量)とに基づいて要求燃料量を算出する。
ステップS330の処理を実行すると、次に、ステップS340において噴射パルス幅の算出を行う。この処理において、ECU100は、ステップS330において算出された要求燃料量と、ステップS260の処理により読み出された平均燃圧とを用いて所定の演算を行うことにより、筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射時間(噴射パルス幅)を算出する。
このステップS340の処理では、4つのシリンダ81の各々に係る4つの筒内噴射インジェクタ189の全てについて、噴射パルス幅が算出される。すなわち、本実施形態では、ステップS260の処理により読み出された平均燃圧が、4つのシリンダ81の全てに係る噴射パルス幅の演算の際に用いられる。そのため、各シリンダ81内への燃料の噴射量が変動し難く、燃焼状態が向上する。
ステップS340の処理を実行すると、次に、ステップS350において水温補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS340において算出された筒内噴射インジェクタ189の噴射パルス幅に対して、ステップS250の処理により入力した水温に応じた所定の補正処理を行う。
ステップS350の処理を実行すると、次に、ステップS360において無効時間補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS350の処理により水温補正が行われた後の噴射パルス幅に対して、無効時間(筒内噴射インジェクタ189に駆動信号が供給されてから、燃料噴射が開始されるまでの遅延時間)を考慮した所定の補正処理を行う。ステップS360の処理を実行すると、噴射パルス幅演算処理を終了させる。この図8および図9に示した噴射パルス幅演算処理を実行するとき、ECU100は、本発明にいう噴射パルス幅演算手段として機能する。
ここで、本実施形態では、上述したように、平均燃圧算出期間が高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い期間であるため、燃圧の変動に対する平均燃圧の応答性が向上する。そのため、エンジンの過渡運転時において、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ難い。そのため、ステップS340〜S360の処理を経て最終的に演算された噴射パルス幅に基づいて燃料噴射を行った際の燃料噴射量が、ステップS330の処理により演算された要求燃料量からずれ難い。その結果、エンジンの過渡運転時において燃焼状態が向上する。
次に、図7に示した平均燃圧算出処理により算出された平均燃圧を用いて、燃圧のフィードバック制御を行う燃圧制御処理について図10を用いて説明する。なお、この燃圧制御処理では、上記フィードバック制御に加えて、燃圧のフィードフォワード制御も行われる。この燃圧制御処理では、概略的には、まず、要求燃料量に基づいてフィードフォワード項を算出し、平均燃圧と所定の目標燃圧とに基づいてフィードバック項を算出する。そして、この算出されたフィードフォワード項とフィードバック項との和に基づいて高圧ポンプ123の駆動制御を行い、蓄圧室127内の燃圧の制御を行う。
燃圧制御処理が開始されると、まず、ステップS500において、エンジン回転数を入力する。この処理において、ECU100は、エンジン回転数センサ53(図2参照)の検出結果を入力する。
ステップS500の処理を実行すると、次に、ステップS510において、平均燃圧の読み出しを行う。この処理において、ECU100は、図7に示した平均燃圧処理により算出され、RAM102等に記憶されている平均燃圧を読み出す。
ステップS510の処理を実行すると、次に、ステップS520において要求燃料量の読み出しを行う。この処理において、ECU100は、ステップS330の処理により算出され、RAM102等に記憶されている要求燃料量を読み出す。
ステップS520の処理を実行すると、次に、ステップS530において、スロットル開度を入力する。この処理において、ECU100は、スロットル開度センサ50(図2参照)の出力結果を入力する。
ステップS530の処理を実行すると、次に、ステップS540において、フィードフォワード項FFを算出する。このフィードフォワード項は、電磁弁123dを駆動(閉弁駆動)させる際の駆動パルス幅を算出する際に、フィードフォワード制御による当該駆動パルス幅への寄与率を決定する値である。この処理において、ECU100は、フィードフォワード項FFを、所定のフィードフォワード係数Kf、および、ステップS520の処理により読み出した要求燃料量と気筒数(本実施形態では4)との積Qの積Kf・Qとして算出する。
ステップS540の処理を実行すると、次に、ステップS550において、目標燃圧Poを取得する。この処理において、ECU100は、ROM106等に記憶されている目標燃圧マップを検索して目標燃圧Poを取得する。この目標燃圧マップは、スロットル開度とエンジン回転数と目標燃圧Poとの関係を規定するマップである。このステップS550の処理では、ステップS500の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS530の処理により入力したスロットル開度とに対応する目標燃圧Poが上記目標燃圧マップから取得される。
ステップS550の処理を実行すると、次に、ステップS560において、圧力偏差ΔPを算出する。この圧力偏差ΔPは、目標燃圧Poと平均燃圧Pmとの差である。この処理において、ECU100は、ステップS550の処理により取得した目標燃圧Poと、図7に示した平均燃圧算出処理により算出された平均燃圧Pmとの差を圧力偏差ΔPとして算出する。
ステップS560の処理を実行すると、次に、ステップS570において、上記フィードバック項の一部の項である比例項DTpを算出する。フィードバック項は、電磁弁123dを駆動(閉弁駆動)させる際の駆動パルス幅を算出する際に、フィードバック制御による当該駆動パルス幅への寄与率を決定する値である。この処理において、ECU100は、所定の係数K1と、ステップS560の処理により算出された圧力偏差ΔPとの積を、比例項DTpとして算出する。
ステップS570の処理を実行すると、次に、ステップS580において、フィードバック項の他の一部の項である積分項DTiを算出する。この処理において、ECU100は、前回のステップS580の処理により算出された積分項DTi(DTi(旧))と、所定の係数K2と、ステップS560の処理により算出された圧力偏差ΔPとを用いて、下記式(1)により今回の積分項DTi(DTi(新))を算出する。
DTi(新)=DTi(旧)+K2・ΔP・・・式(1)
ステップS580の処理を実行すると、次に、ステップS590において、電磁弁123dを駆動(閉弁駆動)させる際の駆動パルス幅DTを算出する。この処理において、ECU100は、ステップS540の処理により算出されたフィードフォワード項FF、ステップS570の処理により算出された比例項DTpと、ステップS580の処理により算出された積分項DTiとの和であるフィードバック項(DTp+DTi)、および、所定の補正係数Kaに基づいて、下記式(2)により駆動パルス幅DTを算出する。なお、上記補正係数Kaは、エンジン回転数に応じて決定される。ステップS590の処理を実行すると、燃圧制御処理を終了させる。この図10に示した燃圧制御処理を実行するとき、ECU100は、本発明にいう燃圧制御手段として機能する。
DT=Ka(FF+DTp+DTi)・・・式(2)
ここで、本実施形態では、上述したように、平均燃圧算出期間が高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い期間であるため、燃圧の変動に対する平均燃圧の応答性が向上する。そのため、エンジンの高回転時において、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ難い。そのため、図10に示した燃圧制御処理において、目標燃圧と平均燃圧との差に基づいて燃圧のフィードバック制御を行ったときに、蓄圧室127内の燃圧を目標燃圧に的確に近づけることが可能となる。
以上説明したように、本実施形態に係る自動二輪車10によれば、平均燃圧算出期間が高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い期間であるため、燃圧の変動に対する平均燃圧の応答性が向上する。そのため、エンジンの過渡運転時において、算出される平均燃圧が実際の燃圧からずれ難い。したがって、平均燃圧を用いて算出される噴射パルス幅に基づいて筒内噴射インジェクタ189により燃料噴射を行った際の燃料噴射量が、要求燃料量からずれ難い。その結果、エンジンの過渡運転時において燃焼状態が向上する。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、平均燃圧が実際の燃圧からずれ難いため、目標燃圧と平均燃圧との差に基づいて燃圧のフィードバック制御を行ったときに、蓄圧室内の燃圧を目標燃圧に的確に近づけることが可能となる。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、蓄圧室127の燃圧の立ち上がりの前後の燃圧が検出され、この2点での燃圧に基づいて平均燃圧が算出される。このように、燃圧の変動が大きい燃料吐出前後の燃圧をサンプリングして平均燃圧を算出することにより、算出された平均燃圧が信頼できる値となる(実燃圧からのずれが小さくなる)。
また、本実施形態に係る自動二輪車10では、平均燃圧の算出において、高圧ポンプ123による燃料の吐出の前後2点の燃圧を用い、この2点での燃圧の平均値を算出している。この場合、2点での燃圧の和を2で除するという簡易な演算で平均燃圧を算出することができる。その結果、CPU101への負荷を軽減することができる。
また、本実施形態に係る自動二輪車10では、算出された平均燃圧が、4つのシリンダ81の全てに係る噴射パルス幅の演算の際に用いられる。そのため、各シリンダ81内への燃料噴射量が変動し難く、高回転定常運転時における燃焼状態が向上する。
なお、本実施形態において、エンジン29は、4つのシリンダ81を備えた4気筒エンジンであるが、本発明においてエンジンの気筒数としては特に限定されない。例えば、2気筒エンジンであってもよいし、6気筒エンジンであってもよい。
また、本実施形態では、算出された平均燃圧が4つのシリンダ81の全てに係る噴射パルス幅の演算に用いられる。しかし、本発明はこれに限定されず、複数のシリンダ81のうち、少なくとも2つのシリンダ81に係る噴射パルス幅の演算の際に、算出された平均燃圧が用いられてもよい。
<第2実施形態>
本発明において、平均燃圧算出期間は、高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い時間であれば、第1実施形態において説明した期間(図6参照)に限定されない。また、第1実施形態では、高圧ポンプ123により吐出の前後2点の燃圧を用いて平均を算出しているが、本発明では、平均算出のための燃圧のサンプリング数は2に限定されず、3以上であってもよい。以下に説明する第2実施形態では、平均燃圧算出期間が第1実施形態の場合よりも長く、燃圧のサンプリング数も第1実施形態の場合よりも多い。さらに、第2実施形態では、平均燃圧算出処理において、検出された燃圧に基づいて加重平均が算出される。
図11は、蓄圧室127内の燃圧の時間推移、および、燃圧の検出タイミングを示す図である。図11に示すように、第2実施形態では、クランクパルス(12)〜(15)および(0)〜(3)がそれぞれ発生するタイミングで燃圧が検出される。すなわち、燃圧のサンプリング数が8となる。この第2実施形態において、平均燃圧算出期間は、第1実施形態の場合よりも長いものの、高圧ポンプ123の1サイクルよりも短い。そのため、第1実施形態の場合と同様、エンジンの過渡運転時において燃焼状態が向上する効果が得られる。
図12は、第2実施形態に係る平均燃圧算出処理を示すフローチャートである。なお、第2実施形態に係る自動二輪車において、図11および図12に示した以外の自動二輪車の構成要素および処理については、第1実施形態に係る自動二輪車10と同様であるので、その説明を省略する。この平均燃圧算出処理は、ECU100がクランクパルスを入力する毎に実行される。
図12に示す平均燃圧算出処理が開始されると、まず、ステップS700において、サンプリング開始タイミングになったか否かを判定する。この処理において、ECU100は、入力したクランクパルスが燃圧の検出を開始するクランクパルス(図11に示したクランクパルス(12))であるか否かを判定する。
ステップS700においてサンプリング開始タイミングになったと判定した場合、次に、ステップS710において、サンプリング実施フラグをオンに設定する。このサンプリング実施フラグがオンであるということは、現時点が平均燃圧算出期間内であるということである。
一方、ステップS700においてサンプリング開始タイミングではないと判定した場合、次に、ステップS720において、サンプリング実施フラグがオンに設定されているか否かを判定する。オンに設定されていない(オフである)と判定した場合、平均燃圧算出処理を終了させる。
ステップS720においてサンプリング実施フラグがオンに設定すると判定するか、または、ステップS710の処理を実行した場合、次に、ステップS730において燃圧Ptを検出する。この処理において、ECU100は、燃圧センサ74(図5参照)による燃圧Ptの検出を行う。
ステップS730の処理を実行すると、次に、ステップS740において、加重平均Pnの更新を行う。この処理において、ECU100は、前回のステップS740の処理により算出された加重平均Pn(Pn(旧))と、ステップS730の処理により検出された燃圧Ptとを用いて、下記式(3)により今回の加重平均Pn(Pn(新))を算出することにより、加重平均Pnの更新を行う。
Pn(新)=(2×Pn(旧)+Pt)/3・・・式(3)
ステップS740の処理を実行すると、次に、ステップS750において、サンプリング終了タイミングになったか否かを判定する。この処理において、ECU100は、入力したクランクパルスが燃圧の検出を終了するクランクパルス(図11に示したクランクパルス(3))であるか否かを判定する。サンプリング終了タイミングになっていないと判定した場合、平均燃圧算出処理を終了させる。
一方、ステップS750においてサンプリング終了タイミングになったと判定した場合、平均燃圧算出期間が終了するので、次に、ステップS760においてサンプリング実施フラグをオフに設定する。このサンプリング終了タイミングになった時点での加重平均Pnが、噴射パルス幅演算処理(図8および図9参照)、ならびに、燃圧制御処理(図10参照)に用いられる平均燃圧となる。ステップS760の処理を実行すると、平均燃圧算出処理を終了させる。
図12を用いて説明したように、本実施形態では、所定のクランクパルスが発生する毎に、上記式(3)が用いられて加重平均が更新される。この場合、比較的簡易な演算で平均燃圧を算出することができるため、CPU101への負荷を軽減することができる。また、クランクパルスの発生毎に、加重平均が更新される演算方法であるため、バッファ領域が少なくて済む。
<第3実施形態>
上述した第2実施形態では、検出された燃圧に基づく加重平均が算出されることにより、平均燃圧が算出されたが、以下の第3実施形態では、加重平均ではなく、各項に重み付けを行わない均等平均により平均燃圧が算出される。
図13は、第3実施形態に係る平均燃圧算出処理を示すフローチャートである。なお、第3実施形態に係る自動二輪車において、図12に示した以外の自動二輪車の構成要素および処理については、第2実施形態に係る自動二輪車10と同様であるので、その説明を省略する。この平均燃圧算出処理は、ECU100がクランクパルスを入力する毎に実行される。
図13に示した平均燃圧算出処理における図12に示した平均燃圧算出処理との相違点は、図12のステップS740の処理が図13のステップS840の処理に変更されている点である。ステップS840の処理では、均等平均Pn′の更新が行われる。この処理において、ECU100は、前回のステップS840の処理により算出された均等平均Pn′(Pn′(旧))と、ステップS730の処理により検出された燃圧Ptとを用いて、下記式(4)により今回の均等平均Pn′(Pn′(新))を算出することにより、均等平均Pn′の更新を行う。
Pn′(新)=(Pn′(旧)+Pt)/2・・・式(4)
図13を用いて説明したように、本実施形態では、所定のクランクパルスが発生する毎に、上記式(4)が用いられて均等平均が更新される。この場合、第2実施形態と同様に、比較的簡易な演算で平均燃圧を算出することができるため、CPU101への負荷を軽減することができる。また、クランクパルスの発生毎に、均等平均が更新される演算方法であるため、バッファ領域が少なくて済む。
<第4実施形態>
上述した第1〜第3実施形態では、平均燃圧算出期間における複数の燃圧を用いて平均燃圧が算出され、この平均燃圧に基づいて、噴射パルス幅の演算および燃圧のフィードバック制御が行われる。これに対し、以下に説明する第4実施形態では、平均燃圧ではなく、所定のタイミングで検出した燃圧、すなわち、燃圧の瞬時値に基づいて、噴射パルス幅の演算および燃圧のフィードバック制御が行われる。
図14は、蓄圧室127内の燃圧の時間推移、および、燃圧の検出タイミングを示す図である。図14に示すように、第4実施形態では、クランクパルス(15)が発生するタイミングで燃圧センサ74による燃圧の検出を行う。このクランクパルス(15)は、高圧ポンプ123による燃料の吐出期間の略中央で発生するクランクパルスである。このように、燃圧が大きく立ち上がる期間の略中央における燃圧を検出することにより、当該期間の前後2点での平均値を平均燃圧とする第1実施形態の場合と略等しい燃圧を取得することができる。
この第4実施形態では、図8の噴射パルス幅演算処理におけるステップS260の処理に代えて、上述した燃圧の瞬時値を読み出す処理が行われる。また、図10の燃圧制御処理におけるステップS510の処理に代えて、燃圧の瞬時値を読み出す処理が行われる。この第4実施形態においても、第1実施形態の場合と同様、エンジンの過渡運転時において燃焼状態が向上する効果が得られる。
上述した第1〜第4実施形態では、燃圧を検出するタイミングとして、ECU100がクランクパルスを入力するタイミング、および、電磁弁123dに供給される駆動パルスをECU100が出力するタイミングが適用される。しかし、燃圧の検出タイミングとしては、これらの態様に限定されず、ECU100による種々の信号(パルス)の入力または出力のタイミングを、燃圧の検出タイミングとして採用することが可能である。例えば、図6に示した筒内噴射インジェクタ189への駆動パルスの出力タイミングを燃圧の検出タイミングとしてもよい。また、ECU100が入力または出力する種々のパルスの立ち上がりのタイミングを検出タイミングとしてもよいし、立ち下がりのタイミングを検出タイミングとしてもよい。
上述した第1〜第4実施形態では、所定の燃圧検出タイミングで燃圧センサ74により検出された燃圧に基づいて、噴射パルス幅の算出が行われる。しかし、本発明では、燃圧センサ74により所定時間毎(例えば、0.2ms毎)に燃圧の検出を行い、所定のタイミングとなったときに、その時点での最新の燃圧(燃圧センサ74により検出された燃圧)を用いて噴射パルス幅の演算を行うようにしてもよい。上記所定のタイミングとしては、特に限定されず、上述した燃圧の検出タイミングと同様、ECU100がクランクパルスを入力するタイミングや、電磁弁123dに供給される駆動パルスをECU100が出力するタイミングや、筒内噴射インジェクタ189への駆動パルスの出力タイミング等を挙げることができる。また、この他、ECU100が入力または出力する種々のパルスの入力または出力のタイミングを、上記所定のタイミングとすることができる。さらに、上記種々のパルスの立ち上がりのタイミングを上記所定のタイミングとしてもよいし、立ち下がりのタイミングを上記所定のタイミングとしてもよい。
以上説明したように、本発明は、燃料噴射制御装置について有用である。
第1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 図1に示した自動二輪車の駆動系の構成図である。 エンジンにおけるシリンダの周辺構造、エンジンの燃料系および制御系の構成を模式的に示す図である。 センサ群を示すブロック図である。 燃料系のより具体的な構成を示す図である。 蓄圧室内の燃圧の時間推移を示す図である。 平均燃圧算出処理を示すフローチャートである。 噴射パルス幅演算処理を示すフローチャートである。 噴射パルス幅演算処理を示すフローチャートである。 燃圧制御処理を示すフローチャートである。 第2実施形態に係る蓄圧室の燃圧の時間推移、および、燃圧の検出タイミングを示す図である。 第2実施形態に係る平均燃圧算出処理を示すフローチャートである。 第3実施形態に係る平均燃圧算出処理を示すフローチャートである。 第4実施形態に係る燃圧の検出タイミングを示す図である。
符号の説明
10 自動二輪車(鞍乗型車両)
29 エンジン
41 ハンドル
41R 右グリップ
42 アクセル入力センサ
46 スロットル弁
47 スロットル
49 スロットル駆動アクチュエータ
50 スロットル開度センサ
52 クランク軸
53 エンジン回転数センサ(クランクパルス発生装置)
71 水温センサ
72 大気圧センサ
73 吸気温センサ
74 燃圧センサ(燃圧検出装置)
81(81a〜81d) シリンダ
90 吸気管圧力センサ
100 ECU(燃料噴射制御装置)
101 CPU
102 RAM
106 ROM
123 高圧ポンプ(燃料ポンプ)
123d 電磁弁(アクチュエータ)
123e スピル弁(制御弁)
189 筒内噴射インジェクタ
P1,P2,Pt 検出された燃圧
Pm 平均燃圧
Pn 燃圧の加重平均
Po 目標燃圧
P’n(旧) 前回算出された平均燃圧
P’n(新) 今回の平均燃圧
S100〜S140 平均燃圧算出処理(平均燃圧算出手段)
S200〜S360 噴射パルス幅演算処理(噴射パルス幅演算手段)
S500〜S590 燃圧制御処理(燃圧制御手段)

Claims (21)

  1. シリンダと、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記筒内噴射インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、前記筒内噴射インジェクタに作用する燃圧を検出する燃圧検出装置と、を備えたエンジンに適用され、前記筒内噴射インジェクタの噴射パルス幅を演算する噴射パルス幅演算手段を備えた燃料噴射制御装置であって、
    前記燃料ポンプの駆動周期より短い期間に前記燃圧検出装置により複数回にわたって検出された燃圧から平均燃圧を算出する平均燃圧算出手段を備え、
    前記噴射パルス幅演算手段は、前記平均燃圧算出手段により算出された平均燃圧に基づいて噴射パルス幅を演算する燃料噴射制御装置。
  2. 前記筒内噴射インジェクタに作用する燃圧が所定の目標燃圧となるように燃圧のフィードバック制御を行う燃圧制御手段を備え、
    前記燃圧制御手段は、前記平均燃圧算出手段により算出された平均燃圧に基づいてフィードバック制御を行う、請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記平均燃圧算出手段は、前記燃圧検出装置により複数回にわたって検出された燃圧に基づいて加重平均を算出する、請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記平均燃圧算出手段は、前回に算出した平均燃圧と、今回検出された燃圧との和を2で除することによって、今回の平均燃圧を算出する、請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記平均燃圧算出手段は、前記燃料ポンプによる燃料の吐出が行われる前後の期間に前記燃圧検出装置により複数回にわたって検出された燃圧から平均燃圧を算出する、請求項1または2に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記平均燃圧算出手段は、前記燃料ポンプによる燃料の吐出が行われる所定時間前に前記燃圧検出装置により検出された第1の燃圧と、当該吐出が行われる所定時間後に前記燃圧検出装置により検出された第2の燃圧との和を2で除することによって平均燃圧を算出する、請求項5に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記エンジンは、クランク軸と、前記クランク軸が所定角度だけ回転する毎にクランパルスを発生するクランクパルス発生装置と、を備え
    前記燃料ポンプは、アクチュエータにより駆動される制御弁を備え、
    前記第1の燃圧は、前記制御弁を駆動する制御弁駆動パルスが発生するタイミングで検出され、
    前記第2の燃圧は、前記クランクパルス発生装置がクランクパルスを発生するタイミングで検出される、請求項6に記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記エンジンは、複数の前記シリンダを備えた複数気筒エンジンであり、
    前記噴射パルス幅演算手段は、前記平均燃圧算出手段により算出された平均燃圧を、前記複数のシリンダのうち、少なくとも2つのシリンダに係る噴射パルス幅を演算する際に用いる、請求項1または2に記載の燃圧噴射制御装置。
  9. 前記噴射パルス演算手段は、前記平均燃圧算出手段により算出された平均燃圧を、前記複数のシリンダの全てに係る噴射パルスを演算する際に用いる、請求項8に記載の燃料噴射制御装置。
  10. 前記エンジンは、4つの前記シリンダを備えた4気筒エンジンである、請求項9に記載の燃料噴射制御装置。
  11. シリンダと、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記筒内噴射インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、前記筒内噴射インジェクタに作用する燃圧を検出する燃圧検出装置と、を備えたエンジンに適用され、前記筒内噴射インジェクタの噴射パルス幅を演算する噴射パルス幅演算手段を備えた燃料噴射制御装置であって、
    前記噴射パルス幅演算手段は、前記燃圧検出装置により所定のタイミングで検出された燃圧に基づいて噴射パルス幅を演算する燃料噴射制御装置。
  12. 前記エンジンは、クランク軸と、前記クランク軸が所定角度だけ回転する毎にクランパルスを発生するクランクパルス発生装置と、を備え
    前記燃圧検出装置が燃圧を検出するタイミングは、前記クランクパルス発生装置がクランクパルスを発生するタイミングである、請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置。
  13. 前記燃料ポンプは、アクチュエータにより駆動される制御弁を備え、
    前記燃圧検出装置が燃圧を検出するタイミングは、制御弁を駆動する制御弁駆動パルスが発生するタイミングである、請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置。
  14. 前記燃圧検出装置が燃圧を検出するタイミングは、前記筒内噴射インジェクタを駆動するインジェクタ駆動パルスが発生するタイミングである、請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置。
  15. 前記燃圧検出装置は、所定時間毎に燃圧の検出を行い、
    前記噴射パルス幅演算手段は、噴射パルス幅の演算の際に、所定のタイミングでの最新の燃圧を用いる、請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置。
  16. 前記エンジンは、クランク軸と、前記クランク軸が所定角度だけ回転する毎にクランパルスを発生するクランクパルス発生装置と、を備え
    前記所定のタイミングは、前記クランクパルス発生装置がクランクパルスを発生するタイミングである、請求項15に記載の燃料噴射制御装置。
  17. 前記燃料ポンプは、アクチュエータにより駆動される制御弁を備え、
    前記所定のタイミングは、制御弁を駆動する制御弁駆動パルスが発生するタイミングである、請求項15に記載の燃料噴射制御装置。
  18. 前記所定のタイミングは、前記筒内噴射インジェクタを駆動するインジェクタ駆動パルスが発生するタイミングである、請求項15に記載の燃料噴射制御装置。
  19. 請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置を備えたエンジン。
  20. 請求項1または11に記載の燃料噴射制御装置を備えた鞍乗型車両。
  21. 自動二輪車である、請求項20に記載の鞍乗型車両。
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