JP2008202493A - 燃料噴射制御装置、エンジンおよび鞍乗型車両 - Google Patents

燃料噴射制御装置、エンジンおよび鞍乗型車両 Download PDF

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Abstract

【課題】エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることが可能な燃料噴射制御装置を提供する。
【解決手段】スロットル開度が所定値aを超え、エンジン負荷が所定の高負荷領域内にあるときには、筒内噴射インジェクタによる筒内噴射に加えて、管内噴射インジェクタによる管内噴射が併用される。エンジン負荷が上記高負荷領域内よりも小さい低負荷領域においては、筒内噴射インジェクタによる筒内噴射のみが行われる。
【選択図】図8

Description

本発明は、シリンダ内へ燃料を直接噴射する筒内噴射インジェクタと、吸気管内へ燃料を噴射する管内噴射インジェクタとを備えた鞍乗型車両のエンジンに適用される燃料噴射制御装置と、この燃料噴射制御装置を備えたエンジンおよび鞍乗型車両に関するものである。
従来より、四輪自動車用のエンジンとして、シリンダ内へ燃料を直接噴射する筒内噴射インジェクタを備えたエンジンが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。このエンジンでは、管内噴射インジェクタを備えたエンジンと比較して、エンジン出力の向上や、燃費の向上等を図ることができる。
特開平11−351041号公報 特開2000−8916号公報
ところで、上述した筒内噴射インジェクタを備えたエンジンを自動二輪車等に適用する場合、四輪自動車の場合と同様に、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上等が期待できる。特に自動二輪車では、俊敏なスロットルレスポンスが要求される場合が多いため、運転領域の全部において筒内噴射インジェクタによる燃料噴射を採用することが望ましいと考えられる。
しかしながら、筒内噴射インジェクタを備えたエンジンを自動二輪車に適用した場合、エンジンの高負荷領域でスモークが発生する問題が発生した。本発明者は、このスモークが発生する原因について鋭意研究を行った結果、以下に説明する知見を得るに至った。
すなわち、筒内噴射インジェクタによりシリンダ内に直接燃料を噴射する筒内噴射では、管内噴射インジェクタにより吸気管内へ燃料を噴射する場合と比較して、燃料の噴射から点火までの時間が短い。さらに、自動二輪車では、常用でのエンジン回転数が四輪自動車と比較して高いため、上記時間は更に短くなる傾向がある。そのため、筒内噴射インジェクタを備えたエンジンを自動二輪車に適用する場合、エンジンの高負荷領域では、燃料噴射時間が長くなるため、燃料の蒸発および混合に要する時間を十分に確保することができない。その結果、スモークが発生する。
そこで、本発明者は、上述したスモークを低減させる技術について更に研究を行った。まず、本発明者は、混合気の希薄化(混合気中の燃料の割合を低減させること)を行うことにより、スモークの低減を試みた。しかし、エンジンの高負荷領域においては、エンジンの出力を確保し、また、エンジンの焼き付きを回避するために理論空燃比よりも過濃な(リッチな)空燃比でエンジンを運転させる必要がある。そのため、混合気を希薄化させる方法を採用することはできなかった。
そこで、本発明者は、更に鋭意研究を行った結果、エンジンの高負荷領域において、筒内噴射インジェクタによる筒内噴射に加えて、管内噴射インジェクタによる管内噴射を併用することによって、スモークの低減を実現させることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることを目的とする。
本発明に係る燃料噴射制御装置は、シリンダと、前記シリンダと連通する吸気管と、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記吸気管内へ燃料を噴射する管内噴射インジェクタとを備えた鞍乗型車両のエンジンに適用される燃料噴射制御装置であって、エンジンの負荷が予め定められた所定の高負荷領域内にあるときに、前記筒内噴射インジェクタによる燃料噴射と、前記管内噴射インジェクタによる燃料噴射とを併用するものである。
上記燃料噴射制御装置によれば、エンジンの高負荷領域において、筒内噴射インジェクタによる燃料噴射に加えて、管内噴射インジェクタによる燃料噴射が併用される。管内噴射インジェクタにより噴射された燃料は、筒内噴射インジェクタにより噴射された燃料と比較して、十分な蒸発および混合の時間を経て燃焼するため、スモークが発生し難い。そのため、筒内噴射インジェクタと管内噴射インジェクタとを併用することにより、筒内噴射によるエンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることが可能となる。
本発明によれば、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることが可能となる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
<第1実施形態>
図1に示すように、本実施形態に係る車両は自動二輪車10である。自動二輪車10は、骨格をなす車体フレーム11と、乗員が着座するシート16とを備えている。シート16に着座した乗員は、車体フレーム11を跨いで乗車する。なお、本発明において、車両の形状としては、図1に示したものに限定されず、所謂モペット型の車両であってもよい。また、車両の最高速度や排気量、車両の大小等も限定されない。また、自動二輪車に限らず、四輪バギー等の他の鞍乗型車両であってもよい。
以下の説明では、前後左右の方向は、シート16に着座した乗員から見た方向を言うものとする。車体フレーム11は、ステアリングヘッドパイプ12と、ステアリングヘッドパイプ12から後方斜め下向きに延びるメインフレーム13と、メインフレーム13の中途部から後方斜め上向きに延びる左右のシートレール14を備えている。
ステアリングヘッドパイプ12には、フロントフォーク18を介して前輪19が支持されている。シートレール14の上には、燃料タンク20およびシート16が支持されている。シート16は、燃料タンク20の後方からシートレール14の後端部に向かって延びている。
メインフレーム13の後端部には、左右一対のリヤアームブラケット24が設けられている。
リヤアームブラケット24は、メインフレーム13の後端部から下向きに突出している。これらリヤアームブラケット24にはピボット軸38が設けられ、ピボット軸38にリヤアーム25の前端部が揺動自在に支持されている。リヤアーム25の後端部には後輪26が支持されている。
また、車体フレーム11には、後輪26を駆動するエンジンユニット28が支持されている。クランクケース35は、メインフレーム13に吊り下げられた状態で支持されている。なお、本実施形態において、エンジンユニット28は、ガソリンエンジンとしてのエンジン29(図3参照)を備えているが、これに限定されず、ガソリンエンジンとモータエンジンとを組み合わせたエンジンを備えていてもよい。
自動二輪車10は、フロントカウル33と、左右のレッグシールド34とを備えている。レッグシールド34は運転者の脚部の前方を覆うカバー部材である。
また、図1には示していないが、自動二輪車10の右側の下部には、ブレーキペダルが設けられている。上述したブレーキペダルは、後輪26を制動させるためのものである。また、前輪19は、ハンドル41の右グリップ41R(図2参照)近傍に設けられたブレーキレバー103(図2参照)を操作することにより制動される。ハンドル41の左グリップ41Lの近傍にはクラッチレバー104が設けられている。このクラッチレバー104を操作することでクラッチ54(図2参照)が断続される。さらに、自動二輪車10の左側の下部には、チェンジペダル105が設けられている。このチェンジペダル105を操作することで変速機80(図2参照)のギアチェンジが行われる。
図2は、図1に示した自動二輪車10の駆動系の構成図である。ハンドル41(図1も参照)の右グリップ41Rは、アクセルグリップを構成し、このアクセルグリップにはアクセル入力センサ42が装着されている。このアクセル入力センサ42は、乗員による右グリップ41Rの操作量(アクセル操作量)を検出する。また、ハンドル41の中央部には、現在のギアポジションを表示するインジケータ45が設けられている。なお、本実施形態では、チェンジペダル105(図1参照)の操作により、シフトポジションをニュートラルから最高ギア段である6速ギア段までの間で増加または減少させることができる。
吸気通路を構成するスロットル47にはスロットル弁46が装着されている。スロットル弁46の弁軸48の右側端部には、スロットル駆動アクチュエータ49が設けられるとともに、左側端部にはスロットル開度センサ50が設けられている。アクセルグリップとしての右グリップ41R、スロットル47、スロットル駆動アクチュエータ49およびスロットル開度センサ50から、電子制御スロットル装置51が構成されている。なお、本実施形態では、この電子制御スロットル装置51を備えた自動二輪車10に限定されず、ワイヤによりスロットル弁46を駆動するワイヤ式のスロットルを自動二輪車10が備えていてもよい。
エンジン29(図3参照)のクランク軸52の右端部の右側には、エンジン回転数(クランク軸52の回転数)を検出するエンジン回転数センサ53が設けられている。クランク軸52は、湿式多板式のクラッチ54を介してメイン軸55に連結されている。クラッチ54は、クラッチハウジング54aとクラッチボス54bとを備えている。クラッチハウジング54aには複数のフリクションプレート54cが取り付けられている。また、クラッチボス54bには複数のクラッチプレート54dが取り付けられている。各クラッチプレート54dは、隣り合うフリクションプレート54c、54cの間に配置されている。クラッチレバー104を操作することによって、フリクションプレート54cとクラッチプレート54dとの間の距離が変化し、クラッチ54の断続が行われる。メイン軸55には、多段(図2では6段)の変速ギア57が装着されるとともに、メイン軸回転数センサ56が設置されている。メイン軸55に装着された各変速ギア57は、ドライブ軸58上に装着された変速ギア59と噛み合っている。ドライブ軸58は、メイン軸55と平行に配置されている。なお、図2では、説明の便宜上、変速ギア57と変速ギア59とを分離して示している。
これら変速ギア57および変速ギア59は、選択されたギア以外は、いずれか一方または両方がメイン軸55またはドライブ軸58に対して空転状態で装着されている。したがって、メイン軸55からドライブ軸58への駆動力の伝達は、選択された一対の変速ギアのみを介して行われる。なお、一対の変速ギア57、59が、メイン軸55からドライブ軸58へ駆動力が伝達される状態で噛み合っている状態はギアイン状態である。
変速ギア57および変速ギア59を選択してギアチェンジを行う動作は、シフトカム79により行われる。シフトカム79には、複数(図2では3本)のカム溝60が形成され、各カム溝60にシフトフォーク61が装着される。各シフトフォーク61は、それぞれメイン軸55およびドライブ軸58の所定の変速ギア57、59に係合している。シフトカム79が回転することにより、シフトフォーク61がカム溝60に沿って軸方向に移動する。そして、このシフトフォーク61の移動に連動して、メイン軸55およびドライブ軸58に対してスプライン嵌合されている所定の変速ギア57、59が軸方向に移動する。そして、軸方向に移動した変速ギア57、59が、メイン軸55およびドライブ軸58に空転状態で装着されている他の変速ギア57、59と係合することによりギアチェンジが行われる。なお、これら変速ギア57、59およびシフトカム79により変速機80が構成される。
ドライブ軸58には車速センサ69が設置されている。さらに、シフトカム79にはギアポジション(シフトカムの回転量)を検出するギアポジションセンサ70が設置されている。
図3は、エンジン29におけるシリンダ81の周辺構造、エンジン29の燃料系および制御系の構成を模式的に示す図である。エンジン29のシリンダ81内には、ピストン82が往復可能に収容されている。ピストン82の上面とシリンダ81の内壁面とにより、燃焼室83が形成されている。
このシリンダ81には、吸気管85および排気管86が接続されている。吸気管85は、吸気ポート87を介して燃焼室83と連通している。吸気ポート87には、開閉駆動されることにより、吸気管85と燃焼室83との連通状態を変更する吸気バルブ88が配設されている。また、吸気管85には、吸気管85内に燃料を供給する管内噴射インジェクタ89が設けられている。なお、管内噴射インジェクタ89は、吸気ポート87内に燃料を供給するものであってもよい。さらに、シリンダ81には、シリンダ81内に燃料を供給する筒内噴射インジェクタ189が設けられている。本実施形態では、管内噴射インジェクタ89と筒内噴射インジェクタ189との2種類のインジェクタが併用される。
また、吸気管85におけるスロットル弁46(図2も参照)の下流側(シリンダ81側)には、吸気管85内の圧力(吸気管圧力)を検出する吸気管圧力センサ90が設けられている。なお、吸気管圧力センサ90は、吸気ポート87に設けられ、吸気ポート87内の圧力を検出するものであってもよい。
排気管86は、排気ポート97を介して燃焼室83と連通している。排気ポート97には、開閉駆動されることにより、排気管86と燃焼室83との連通状態を変更する排気バルブ98が配設されている。また、燃焼室83の上部には、燃料と空気とにより形成された混合気を着火させるイグニッションプラグ99が配設されている。
また、エンジン29は、管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189へ燃料を供給する燃料系120を備えている。この燃料系120は、燃料タンク121、低圧ポンプ122、高圧ポンプ123、高圧燃料配管124および低圧燃料配管125を備えている。
低圧ポンプ122は、燃料タンク121に接続されている。この低圧ポンプ122は、燃料タンク121内の燃料を吸引し、吸引した燃料を、低圧燃料配管125を介して管内噴射インジェクタ89へ圧送する。
高圧ポンプ123は、上述した低圧ポンプ122に接続されている。高圧ポンプ123は、低圧ポンプ122により圧送された燃料をさらに加圧する。高圧ポンプ123により加圧された高圧燃料は、高圧燃料配管124を介して筒内噴射インジェクタ189に供給される。
管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189による燃料噴射は、管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189とそれぞれ接続されたECU(エンジン制御装置)100により制御される。また、ECU100は、イグニッションプラグ99と接続されており、このイグニッションプラグ99の点火制御を行う。さらに、ECU100は、スロットル駆動アクチュエータ49(図2も参照)と接続されており、このスロットル駆動アクチュエータ49の駆動制御を行う。
このECU100には、入力系として、上述した吸気管圧力センサ90が接続されている。また、ECU100には、他の入力系として、センサ群130が接続されている。センサ群130は、図4に示すように、アクセル入力センサ42、スロットル開度センサ50、エンジン回転数センサ53、メイン軸回転数センサ56、車速センサ69、ギアポジションセンサ70(図2も参照)、水温センサ71、大気圧センサ72および吸気温センサ73から構成されている。水温センサ71は、エンジン29の冷却水の水温を検出する。また、大気圧センサは大気圧を検出する。さらに、吸気温センサ73は、吸気管85内への流入空気の温度を検出する。これら各センサ42、50、53、56、69、70、71、72、73の検出結果はECU100に入力される。
図3に示すように、ECU100は、CPU101、RAM102およびROM106や、図示しない入出力バス等を含んで構成されている。CPU101は、ROM106に記憶されているプログラムやデータのうち、必要なものをRAM102に展開して各種の処理を行う。
ROM106には、エンジン制御プログラムが記憶されている。このエンジン制御プログラムは、スロットル駆動アクチュエータ49、管内噴射インジェクタ89、筒内噴射インジェクタ189およびイグニッションプラグ99(図3参照)等の各装置の駆動制御を行うためのプログラムであり、エンジン29全体の運転制御を行うためのプログラムである。
次に、上述したエンジン制御プログラムに基づいてECU100が行う燃料噴射制御処理について図5を用いて説明する。この処理は、概略的には、管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射量をそれぞれ演算し、その後、演算された各燃料噴射量に基づいて、管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射時間(噴射パルス幅)を演算する処理である。この燃料噴射制御処理は、燃料噴射量の所定の演算周期に同期して行われる処理である。
ここで、管内噴射インジェクタ89および筒内噴射インジェクタ189による燃料噴射の特性について説明する。上述したように、筒内噴射インジェクタ189による燃料噴射(筒内噴射)では、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上等を図ることができる。しかし、筒内噴射では、シリンダ81(図3参照)内に直接燃料が噴射されるため、燃料の噴射から点火までの時間が短い。また、自動二輪車10は、四輪自動車と比較して常用でのエンジン回転数が高いため、上記時間はさらに短くなる傾向がある。そのため、自動二輪車10に筒内噴射を適用する場合には、燃料噴射時間が長くなる(噴射パルス幅が長くなる)高負荷領域において、燃料の蒸発および燃料と空気との混合に要する時間を十分に確保することができない。その結果、高負荷領域において筒内噴射インジェクタ189のみによる筒内噴射を行った場合には、スモークが発生し易くなる。
一方、管内噴射インジェクタ89による燃料噴射(管内噴射)では、シリンダ81の上流側(燃料タンク121側)に配置された吸気管85内へ燃料噴射を行うため、燃料の蒸発および燃料の空気との混合に要する時間を十分に確保することができる。したがって、管内噴射インジェクタ89による管内噴射を行った場合には、高負荷領域であってもスモークが発生し難い。
そこで、上述した筒内噴射と管内噴射との特性を利用して、本実施形態では、スモークが発生し難い低負荷領域では、筒内噴射のみが行われる一方、スモークが発生し易い高負荷領域では、筒内噴射と管内噴射とが併用される。
図5に示す燃料噴射制御処理が開始されると、ECU100は、まず、ステップS100において要求噴射量演算処理を行う。この処理において、ECU100は、シリンダ81内に噴射される燃料の全量(要求噴射量)を演算する。この要求噴射量演算処理については、後に図面(図6)を用いて詳述する。
ステップS100の処理を実行すると、次に、ステップS300において、分担演算処理を実行する。この処理において、ECU100は、ステップS100の処理により算出された要求噴射量を、管内噴射インジェクタ89の燃料噴射量(管内噴射量)と、筒内噴射インジェクタ189の燃料噴射量(筒内噴射量)とに割り当てる。その後、ECU100は、割り当てられた管内噴射量および筒内噴射量から、各インジェクタ89、189の燃料噴射時間(噴射パルス幅)を算出する。
図6は、図5に示した燃料噴射制御処理のステップS100において呼び出されて実行される要求噴射量演算処理の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、まず、ステップS110〜S160において、エンジン回転数、吸気管圧力、スロットル開度、大気圧、吸気温および水温をそれぞれ入力する。この処理において、ECU100は、エンジン回転数センサ53(図4参照)、吸気管圧力センサ90(図3参照)、スロットル開度センサ50、大気圧センサ72、吸気温センサ73および水温センサ71(図4参照)の出力結果をそれぞれ入力する。
ステップS160の処理を実行すると、次に、ステップS170において、第1の空気量マップの検索を行う。この第1の空気量マップは、エンジン回転数と吸気管圧力とから、吸気管85への流入空気量を求める際に用いられるマップである。このようなエンジン回転数と吸気管圧力と流入空気量との関係を規定するマップは、一般的にスピードデンシティ方式のマップと呼ばれる。
ステップS170において、ECU100は、上記第1の空気量マップを検索し、ステップS110の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS120の処理により入力した吸気管圧力とに対応する流入空気量を取得する。
ステップS170の処理を実行すると、次に、ステップS180において、第2の空気量マップの検索を行う。この第2の空気量マップは、エンジン回転数とスロットル開度とから、吸気管85への流入空気量を求める際に用いられるマップである。このようなエンジン回転数とスロットル開度と流入空気量との関係を規定するマップは、一般的にスロットルスピード方式のマップと呼ばれる。
ステップS180において、ECU100は、上記第2の空気量マップを検索し、ステップS110の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS130の処理により入力したスロットル開度とに対応する流入空気量を取得する。
なお、ステップS170、S180により取得された流入空気量は暫定値であり、後に説明するステップS190の処理によりこれら2つの暫定値に対して重み付けが行われる。そして、この重み付けが行われて得られた流入空気量が、要求噴射量の算出の際に用いられる。
ステップS180の処理を実行すると、次に、ステップS190において、ステップS170、S180によりそれぞれ取得された流入空気量の暫定値に対して重み付けを行うことにより、流入空気量の最終値を算出する。この重み付けは、スロットル開度に応じて行われる。具体的には、スロットル開度が大きくなる程、ステップS170の処理により得られた暫定値の割合を小さくし、ステップS180の処理により得られた暫定値の割合を大きくする。逆に、スロットル開度が小さくなる程、ステップS170の処理により得られた暫定値の割合を大きくし、ステップS180の処理により得られた暫定値の割合を小さくする。
ステップS190の処理を実行すると、次に、ステップS200において、大気圧補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS190の処理により算出された流入空気量(最終値)に対して、ステップS140の処理により入力した大気圧値に応じた所定の補正処理を行う。
ステップS200の処理を実行すると、次に、ステップS210において、吸気温補正を行う。この処理において、ECU100は、ステップS200の処理により大気圧補正が行われた後に流入空気量に対して、ステップS150の処理により入力した吸気温に応じた所定の補正処理を行う。
ステップS210の処理を実行すると、次に、ステップS220において、空燃比マップの検索を行う。この空燃比マップは、エンジン回転数とスロットル開度とから、目標空燃比を求める際に用いられるマップである。ステップS220において、ECU100は、上記空燃比マップを検索し、ステップS110の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS130の処理により入力したスロットル開度とに対応する目標空燃比を取得する。
ステップS220の処理を実行すると、次に、ステップS230において要求噴射量の算出を行う。この処理において、ECU100は、ステップS220の処理により取得された目標空燃比と、ステップS210の処理により算出された流入空気量(補正処理後の流入空気量)とに基づいて要求噴射量を算出する。ステップS230の処理を実行すると、要求噴射量演算処理を終了させる。
図7は、図5に示した燃料噴射制御処理のステップS300において呼び出されて実行される分担演算処理の流れを示すフローチャートである。この処理が開始されると、まず、ステップS310において分担マップの検索を行う。この分担マップは、エンジン回転数とスロットル開度とから、ステップS100の処理により演算された要求噴射量に対する筒内噴射量の割合(筒内噴射割合)および管内噴射量の割合(管内噴射割合)をそれぞれ取得する際に用いられるマップである。ステップS310の処理において、ECU100は、上記分担マップを検索し、ステップS110の処理により入力したエンジン回転数と、ステップS130の処理により入力したスロットル開度とに対応する筒内噴射割合を取得する。なお、筒内噴射割合が取得されると、当然、管内噴射割合も決定される。
図8は、上記分担マップの特性を示す図である。この分担マップは、スロットル開度θ(縦軸)とエンジン回転数(横軸)Neと筒内噴射割合との関係を規定している。図8に示すように、スロットル開度θが0(全閉)からaまでの範囲では、エンジン回転数Neに依らず筒内噴射割合が100%となる。したがってこの場合、要求噴射量の全量が筒内噴射インジェクタ189により噴射され、管内噴射インジェクタ89による燃料噴射は行われない。
また、スロットル開度θがaからe(全開)までの範囲では、スロットル開度θが大きくなる程、筒内噴射割合が小さくなる。例えば、エンジン回転数Neが0からhまでの範囲において、スロットル開度θがaからb(>a)の範囲では、スロットル開度θの増加にしたがって、筒内噴射割合が100〜90%の範囲で減少する。また、スロットル開度θがbからc(>b)の範囲、cからd(>c)の範囲、および、dからe(全開)の範囲では、スロットル開度θの増加にしたがって、筒内噴射割合が、それぞれ、90〜80%、80〜70%および70〜60%の範囲で減少する。
ここで、スロットル開度θが大きいと、エンジン29の負荷も大きくなり、筒内噴射のみではスモークが発生し易い状態になる。そこで、本実施形態では、スロットル開度θが所定値aを超えた高負荷領域であるときに、筒内噴射と管内噴射とを併用するようにしている。
また、エンジン29の負荷は、スロットル開度θに略比例して大きくなる。したがって、スロットル開度θが大きくなる程、筒内噴射によりスモークが発生し易い状態になる。そこで、本実施形態では、スロットル開度θが所定値aを超えて大きくなる程、筒内噴射割合を小さくしている。なお、筒内噴射割合が小さくなるにしたがって、当然、管内噴射割合は大きくなる。
また、図8に示すように、スロットル開度θがbを超える領域では、エンジン回転数Neが所定値を超えた場合に、筒内噴射割合が大きくなる。例えば、スロットル開度θがcとdとの間のoである場合において、エンジン回転数Neが所定値i以下では、筒内噴射割合は80〜70%の範囲であるが、エンジン回転数Neが所定値iを超えると筒内噴射割合は90〜80%の範囲となる。また、例えば、スロットル開度θがdとeとの間のpである場合において、エンジン回転数Neが所定値j以下では、筒内噴射割合は70〜60%の範囲であるが、エンジン回転数Neがjからk(>j)の範囲では、筒内噴射割合は80〜70%の範囲となり、エンジン回転数Neがkを超えると、筒内噴射割合は90〜80%の範囲となる。
ここで、エンジン回転数Neが高くなると、シリンダ81の温度が上昇することに伴って、筒内噴射インジェクタ189の温度が上昇する。一方、筒内噴射インジェクタ189によって噴射される燃料は、筒内噴射インジェクタ189を通過する際に、筒内噴射インジェクタ189から熱を奪うことによって、筒内噴射インジェクタ189の温度を下げる効果がある。本実施形態では、上述したように、エンジン回転数Neが高くなると、筒内噴射割合が大きくなり、これにより、筒内噴射インジェクタ189の冷却効果が高められる。その結果、筒内噴射インジェクタ189の温度の過度の上昇を抑制することができる。
また、図8に示すように、スロットル開度θが最大(全開)の場合でも、筒内噴射割合の最小値は60%となる。すなわち、本実施形態では、エンジン29の全運転領域において、筒内噴射割合が60%未満にならない。筒内噴射割合が60%未満になると、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を十分に達成することができない場合がある。しかし、本実施形態では、エンジン29の全運転領域において筒内噴射割合が60%以上であるので、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を十分に達成することができる。
ステップS310の処理を実行すると、次に、ステップS320において、筒内噴射による燃料噴射量、および、管内噴射による燃料噴射量の各噴射量を算出する。この処理において、ECU100は、ステップS310の処理により取得された筒内噴射割合および管内噴射割合に基づいて、上記各噴射量を算出する。例えば、要求噴射量がVであり、ステップS310の処理により筒内噴射割合が60%、管内噴射割合が40%と決定した場合、筒内噴射による燃料噴射量、管内噴射による燃料噴射量は、それぞれ0.6V、0.4Vとなる。
ステップS320の処理を実行すると、次に、ステップS330において噴射時間の換算を行う。この処理において、ECU100は、ステップS320により算出された筒内噴射による燃料噴射量および管内噴射による燃料噴射量の各噴射量に対して、所定の演算を行うことにより、筒内噴射インジェクタ189および管内噴射インジェクタ89による燃料の噴射時間(噴射パルス幅)を算出する。
ステップS330の処理を実行すると、次に、ステップS340において水温補正および無効時間補正の各補正処理を行う。この処理において、ECU100は、ステップS330により算出された筒内噴射インジェクタ189および管内噴射インジェクタ89の各インジェクタによる噴射時間に対して、ステップS160の処理により入力した水温に応じた所定の補正処理を行う。また、ステップS340の処理において、ECU100は、水温補正が行われた後の各噴射時間に対して、無効時間(インジェクタに駆動信号が供給されてから、燃料噴射が開始されるまでの遅延時間)を考慮した所定の補正処理を行う。ステップS340の処理を実行すると、分担演算処理を終了させる。
以上説明したように、本実施形態に係る自動二輪車10によれば、スロットル開度θが所定値aを超え、エンジン29の負荷が所定の高負荷領域内にあるときには、筒内噴射インジェクタ189による筒内噴射に加えて、管内噴射インジェクタ89による管内噴射が併用される。上述したように、スロットル開度θが大きく、エンジン29の負荷が高負荷領域内にあるときには、筒内噴射のみを用いるとスモークが発生し易い。一方、管内噴射では、エンジン29の負荷が高負荷領域内にあるときであっても、スモークが発生し難い。そのため、高負荷領域において筒内噴射と管内噴射とを併用することにより、筒内噴射によるエンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることが可能となる。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、スロットル開度θが所定値aより小さく、エンジン29の負荷が高負荷領域よりも低い低負荷領域内にあるときには、筒内噴射のみが行われ、管内噴射は行われない。すなわち、要求噴射量の全量が筒内噴射インジェクタ189により噴射される。低負荷領域では、燃料噴射時間が短くなるため、筒内噴射を行ってもスモークが発生し難い。そのため、本実施形態のように、低負荷領域において筒内噴射のみが行われることにより、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を図ることができる。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、スロットル開度θが所定値aを超えて大きくなる程、筒内噴射割合を小さくしている。上述したように、スロットル開度θが大きく、エンジン29の負荷がより大きい程、筒内噴射によりスモークが発生し易い。そのため、本実施形態のように、スロットル開度θが大きくなる程、筒内噴射割合を小さくすることにより、確実にスモークを低減させることができる。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、筒内噴射割合が60%未満にならない。そのため、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を十分に達成することができる。
また、実施形態に係る自動二輪車10では、エンジン回転数Neが所定値i、jを超えた場合の筒内噴射割合は、所定値i、j以下である場合の筒内噴射割合よりも大きい。また、エンジン回転数Neが所定値kを超えた場合の筒内噴射割合は、所定値k以下である場合の筒内噴射割合よりも大きい。上述したように、エンジン回転数Neが高くなると、筒内噴射インジェクタ189の温度が上昇する。一方、筒内噴射インジェクタ189によって噴射される燃料は、筒内噴射インジェクタ189の温度を下げる効果がある。そのため、本実施形態のように、エンジン回転数Neが高い場合に筒内噴射割合を大きくすることにより、筒内噴射インジェクタ189の冷却効果を高めることができる。その結果、筒内噴射インジェクタ189の温度の過度の上昇を抑制することができる。
<第2実施形態>
上述した第1実施形態では、エンジン29の負荷の大小を、スロットル開度θの大小により判定していた。これは、スロットル開度θが大きくなる程、エンジン29の負荷も大きくなる特性を利用したものである。一方、エンジン29の負荷の大小は、吸気管85内の圧力(吸気管圧力)pによっても判定することが可能である。すなわち、吸気管圧力pが高くなる程、エンジン29の負荷も大きくなる。以下に説明する第2実施形態では、上記吸気管圧力pに基づいてエンジン29の負荷の大小が判定され、筒内噴射割合および管内噴射割合が決定される。
図9は、第2実施形態に係る分担マップの特性を示す図である。この分担マップは、図7に示したフローチャートのステップS310の処理により参照されるものである。なお、第2実施形態において、図9に示した分担マップ、および、当該分担マップを用いたステップS310(図7参照)処理以外の自動二輪車の構成要素および処理については、第1実施形態に係る自動二輪車10と同様であるので、その説明を省略する。
図9に示した分担マップおいて、図8に示した分担マップとの相違点は、縦軸がスロットル開度θではなく吸気管圧力pになっている点である。したがって、図9の分担マップは、吸気管圧力(縦軸)pとエンジン回転数(横軸)と筒内噴射割合との関係を規定するマップである。この第2実施形態に係るステップS310(図7参照)の処理において、ECU100は、上記分担マップを検索し、ステップS120の処理により入力した吸気管圧力pと、ステップS110の処理により入力したエンジン回転数Neとに対応する筒内噴射割合を取得する。
図9に示すように、吸気管圧力pが0からa′までの範囲では、エンジン回転数Neに依らず筒内噴射割合が100%となる。したがってこの場合、要求噴射量の全量が筒内噴射インジェクタ189により噴射され、管内噴射インジェクタ89による燃料噴射は行われない。
また、吸気管圧力pがa′からe′(最大)までの範囲では、吸気管圧力pが大きくなる程、筒内噴射割合が小さくなる。例えば、エンジン回転数Neが0からh′までの範囲において、吸気管圧力pがa′からb′(>a′)の範囲では、吸気管圧力pの増加にしたがって、筒内噴射割合が100〜90%の範囲で減少する。また、吸気管圧力pがb′からc′(>b′)、c′からd′(>c′)、および、d′からe′(最大)の範囲では、吸気管圧力pの増加にしたがって、筒内噴射割合が、それぞれ90〜80%、80〜70%および70〜60%の範囲で減少する。
上述したように、吸気管圧力pが大きいと、エンジン29の負荷も大きくなり、筒内噴射のみではスモークが発生し易い状態になる。そこで、本実施形態では、吸気管圧力pが所定値a′を超えた高負荷領域であるときに、筒内噴射と管内噴射とを併用するようにしている。したがって、第2実施形態に係る自動二輪車では、第1実施形態の場合と同様に、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を達成しつつ、スモークを低減させることが可能となる。
また、本実施形態では、吸気管圧力pが所定値a′より小さく、エンジン29の負荷が低負荷領域内にあるときには、筒内噴射のみが行われ、管内噴射は行われない。すなわち、要求噴射量の全量が筒内噴射インジェクタ189により噴射される。したがって、第2実施形態に係る自動二輪車では、第1実施形態の場合と同様に、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を図ることができる。
また、エンジン29の負荷は、吸気管圧力pに略比例して大きくなる。したがって、吸気管圧力pが高くなる程、筒内噴射によりスモークが発生し易い状態になる。そこで、本実施形態では、吸気管圧力pが所定値a′を超えて高くなる程、筒内噴射割合を小さくしている。この第2実施形態に係る自動二輪車では、第1実施形態の場合と同様に、確実にスモークを低減させることができる。
また、第2実施形態に係る自動二輪車では、筒内噴射割合が60%未満にならない。そのため、第1実施形態の場合と同様に、エンジン出力の向上、燃費の向上およびスロットルレスポンスの向上を十分に達成することができる。
また、第2実施形態に係る自動二輪車では、エンジン回転数Neが高い場合には筒内噴射割合が大きくなる。そのため、第1実施形態の場合と同様に、筒内噴射インジェクタ189の冷却効果を高めることができる。その結果、筒内噴射インジェクタ189の温度の過度の上昇を抑制することができる。
以上説明したように、本発明は、燃料噴射制御装置について有用である。
第1実施形態に係る自動二輪車の側面図である。 図1に示した自動二輪車の駆動系の構成図である。 エンジンにおけるシリンダの周辺構造、エンジンの燃料系および制御系の構成を模式的に示す図である。 センサ群を示すブロック図である。 燃料噴射制御処理を示すフローチャートである。 要求噴射量演算処理を示すフローチャートである。 分担演算処理を示すフローチャートである。 分担マップの特性を示す図である。 第2実施形態に係る分担マップの特性を示す図である。
符号の説明
10 自動二輪車(鞍乗型車両)
11 車体フレーム
16 シート
28 エンジンユニット
29 エンジン
41 ハンドル
41R 右グリップ
42 アクセル入力センサ
46 スロットル弁
47 スロットル
49 スロットル駆動アクチュエータ
50 スロットル開度センサ(スロットル開度検出装置)
53 エンジン回転数センサ(エンジン回転数検出装置)
71 水温センサ
72 大気圧センサ
73 吸気温センサ
81 シリンダ
85 吸気管
90 吸気管圧力センサ(吸気管圧力検出装置)
100 ECU(燃料噴射制御装置)
101 CPU
102 RAM
106 ROM
a 筒内噴射と管内噴射を併用する際の基準となるスロットル開度の閾値
a’ 筒内噴射と管内噴射を併用する際の基準となる吸気管圧力の閾値
p 吸気管圧力
Ne エンジン回転数
θ スロットル開度
i,j,k 筒内噴射割合が大きくなる際の基準となるエンジン回転数の所定値の例

Claims (13)

  1. シリンダと、前記シリンダと連通する吸気管と、前記シリンダ内へ燃料を噴射する筒内噴射インジェクタと、前記吸気管内へ燃料を噴射する管内噴射インジェクタと、を備えた鞍乗型車両のエンジンに適用される燃料噴射制御装置であって、
    エンジンの負荷が予め定められた所定の高負荷領域内にあるときに、前記筒内噴射インジェクタによる燃料噴射と、前記管内噴射インジェクタによる燃料噴射とを併用する燃料噴射制御装置。
  2. 前記高負荷領域よりも前記エンジンの負荷が低い低負荷領域において、前記筒内噴射インジェクタのみによる燃料噴射を行う、請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  3. 前記吸気管内に配置されるスロットル弁の開度であるスロットル開度が所定の閾値を超えた場合に、前記筒内噴射インジェクタによる燃料噴射と、前記管内噴射インジェクタによる燃料噴射とを併用する、請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  4. 前記スロットル開度が前記所定の閾値以下である場合には、前記筒内噴射インジェクタのみによる燃料噴射を行う、請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  5. 前記スロットル開度が大きくなる程、前記シリンダ内への要求噴射量に対する前記筒内噴射インジェクタの燃料噴射量の割合である筒内噴射割合を小さくする、請求項3に記載の燃料噴射制御装置。
  6. 前記吸気管内の圧力である吸気管圧力が所定の閾値を超えた場合に、前記筒内噴射インジェクタによる燃料噴射と、前記管内噴射インジェクタによる燃料噴射とを併用する、請求項1に記載の燃料噴射制御装置。
  7. 前記吸気管圧力が前記所定の閾値以下である場合には、前記筒内噴射インジェクタのみによる燃料噴射を行う、請求項6に記載の燃料噴射制御装置。
  8. 前記吸気管圧力が大きくなる程、前記シリンダ内への要求噴射量に対する前記筒内噴射インジェクタの燃料噴射量の割合である筒内噴射割合を小さくする、請求項6に記載の燃料噴射制御装置。
  9. 前記筒内噴射割合が60%未満にならない、請求項5または8に記載の燃料噴射制御装置。
  10. エンジン回転数が所定値を超えた場合における前記筒内噴射割合は、エンジン回転数が前記所定値以下である場合における前記筒内噴射割合よりも大きい、請求項5または8に記載の燃料噴射制御装置。
  11. 請求項1に記載の燃料噴射制御装置を備えたエンジン。
  12. 請求項1に記載の燃料噴射制御装置を備えた鞍乗型車両。
  13. 自動二輪車である、請求項12に記載の鞍乗型車両。
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