JP2016205342A - 鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置 - Google Patents

鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置 Download PDF

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Daisuke Nonaka
大亮 野中
誠 脇村
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Abstract

【課題】複雑な制御をすることなく、アイドル回転速度制御バルブの異常を容易に検出する。【解決手段】スロットルバルブをバイパスする第1バイパス通路部および第2バイパス通路部には、それぞれ、アイドル回転速度制御バルブと、手動で開度を変更可能な調整バルブが配置される。アイドル回転速度制御バルブは、エンジンユニットの始動後に行う第1アイドル運転時に、平均開度が第1開度となるように制御され、第1アイドル運転後に連続して行う第2アイドル運転時に、平均開度が第1開度よりも小さい第2開度となるように制御される。アイドル回転速度制御バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から、第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が、所定の異常判定閾値A未満の場合に、アイドル回転速度制御バルブに異常が有ると判定する。【選択図】図4

Description

本発明は、鞍乗型車両に設けられて、アイドル回転速度制御バルブの異常を検出する鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置に関する。
従来、自動二輪車等の鞍乗型車両には、吸気通路のスロットルバルブをバイパスするバイパス通路部と、このバイパス通路部に設けられ、ステッピングモータで駆動されるアイドル回転速度制御バルブとを含むアイドル回転速度制御装置が備えられている。エンジン始動直後のアイドル運転時には、スロットルバルブの開度が閉付近になった状態で、アイドル回転速度制御装置において、アイドル回転速度制御バルブの開度が調整される。それにより、アイドル運転時のエンジン回転速度であるアイドル回転速度が調整される。また、従来、アイドル回転速度制御装置において、アイドル回転速度制御バルブの異常を検出する機能を備えたものが提案されている。
例えば、特許文献1に記載されたアイドル回転速度制御装置においては、エンジン始動後、スロットルバルブの開度が所定のアイドル開度にあるときに、エンジン回転速度が、目標アイドル回転速度に応じて設定された所定範囲内にあるか否か判定される。エンジン回転速度が上述の所定範囲内にない場合は、エンジン回転速度が目標アイドル回転速度に一致するように、ステッピングモータを介してアイドル回転速度制御バルブの開度がフィードバック制御される。そして、フィードバック制御を実行してから所定時間経過後に、エンジン回転速度が上述の所定範囲内に収束しない場合には、アイドル回転速度制御バルブに異常が生じたと判定される。
特開2010−156268号公報
しかしながら、特許文献1のアイドル回転速度制御装置では、エンジン始動後、アイドル回転速度制御バルブの異常を検出するために、エンジン回転速度に基づいてアイドル回転速度制御バルブの開度をフィードバック制御しなければならない。そのため、制御が複雑になるという問題があった。
本発明では、複雑な制御をすることなく、アイドル回転速度制御バルブの異常を容易に検出することができる鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置を提供することを目的とする。
課題を解決するための手段及び発明の効果
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、エンジン本体、前記エンジン本体に空気を供給する吸気通路部、前記吸気通路部に設けられたスロットルバルブ、および、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサを含むエンジンユニットが搭載された鞍乗型車両に設けられ、前記吸気通路部に接続されて前記スロットルバルブをバイパスする第1バイパス通路部と、前記第1バイパス通路部に設けられる前記アイドル回転速度制御バルブと、前記吸気通路部に接続されて前記スロットルバルブをバイパスする第2バイパス通路部と、前記第2バイパス通路部に設けられて、手動で開度を変更可能な調整バルブと、前記エンジンユニットの始動後に行う第1アイドル運転時に、平均開度が第1開度となるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御すると共に、前記第1アイドル運転後に連続して行う第2アイドル運転時に、平均開度が前記第1開度よりも小さい第2開度となるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御するアイドル回転速度制御バルブ制御部と、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、所定の異常判定閾値未満の場合に、前記アイドル回転速度制御バルブに異常が有ると判定するアイドル回転速度制御バルブ異常判定部と、を備えることを特徴とする。
この構成によると、鞍乗型車両に搭載されたエンジンユニットにおいて、エンジン本体に空気を供給する吸気通路部には、スロットルバルブが設けられている。本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、吸気通路部に接続されてスロットルバルブをバイパスする第1バイパス通路部および第2バイパス通路部と、第1バイパス通路部に設けられるアイドル回転速度制御バルブと、第2バイパス通路部に設けられて、手動で開度を変更可能な調整バルブと、アイドル回転速度制御バルブを制御するアイドル回転速度制御バルブ制御部と、アイドル回転速度制御バルブの異常を検出するアイドル回転速度制御バルブ異常判定部とを備えている。アイドル回転速度制御バルブは、アイドル回転速度制御バルブ制御部によって、エンジンユニットの始動後に行われる第1アイドル運転時に、平均開度が第1開度となるように制御されると共に、第1アイドル運転後に連続して行われる第2アイドル運転時に、平均開度が第1開度よりも小さい第2開度となるように制御される。
したがって、調整バルブの異常の有無に関わらず、アイドル回転速度制御バルブが正常である場合は、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体に供給される空気量(単位時間当たりの空気量)が低下する。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、アイドル回転速度制御バルブの故障や断線などが原因で、アイドル回転速度制御バルブが開状態または閉状態から動かない異常が生じた場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体に供給される空気量がほとんど変化しない。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度がほとんど変化しない。
そのため、アイドル回転速度制御バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、所定の異常判定閾値未満の場合に、アイドル回転速度制御バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、エンジン回転速度などに基づいてアイドル回転速度制御バルブをフィードバック制御しなくても、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいてアイドル回転速度制御バルブの異常を検出できる。よって、複雑な制御をすることなく、アイドル回転速度制御バルブの異常を容易に検出することができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値、または、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最小値もしくは最大値が、所定の閾値未満の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることが好ましい。
アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常が有る場合には、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、エンジン本体に供給される空気量が低下する。それにより、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時および第2アイドル運転時のエンジン回転速度が低下する。
ところが、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが閉状態または第2開度よりも小さい開状態から動かない異常が有る場合にも、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時および第2アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時および第2アイドル運転時のエンジン回転速度が低下する。
しかし、アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが閉状態または開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体に供給される空気量は低下しない。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
以上のことから、調整バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、上述の異常判定閾値以上の場合であって、且つ、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最大値、または、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最小値もしくは最大値が、所定の閾値未満の場合に、調整バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置は、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常を容易に検出することができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置において、前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第2アイドル運転後に連続して行う定常アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブの開度が、前記第2開度よりも小さい第3開度で維持されるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に、前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記定常アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度が、所定の閾値未満の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることが好ましい。
この構成によると、第2アイドル運転時の後に連続して行う定常アイドル運転時において、アイドル回転速度制御バルブの開度は、第2アイドル運転時の平均開度である第2開度よりも小さい第3開度に維持される。したがって、定常アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量(単位時間当たりの空気量)は、第2アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量の平均値よりも少ない空気量でほぼ一定となる。よって、定常アイドル運転時のエンジン回転速度は、第2アイドル運転時のエンジン回転速度より遅いエンジン回転速度でほぼ一定となる。なお、第3開度は0%であってもよい。
アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常が有る場合には、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、エンジン本体に供給される空気量が低下する。それにより、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時のエンジン回転速度が低下する。
ところが、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが閉状態または第3開度よりも小さい開度の開状態から動かない異常が有る場合にも、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時のエンジン回転速度が低下する。
しかし、アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが閉状態または開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体に供給される空気量は低下しない。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
以上のことから、調整バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、上述の異常判定閾値以上の場合であって、且つ、定常アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度が、所定の閾値未満の場合に、調整バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置は、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時と定常アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブの開度が小さ過ぎる異常を容易に検出することができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値、または、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最小値もしくは最大値が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることが好ましい。
アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が大き過ぎる異常が有る場合には、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、エンジン本体に供給される空気量が増加する。それにより、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時および第2アイドル運転時のエンジン回転速度が増加する。
ところが、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが第2開度よりも大きい開度の開状態から動かない異常が有る場合にも、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、少なくとも第2アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量が増加する。そのため、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、少なくとも第2アイドル運転時のエンジン回転速度が増加する。
しかし、アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が大き過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体に供給される空気量が低下しない。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
以上のことから、調整バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、上述の異常判定閾値以上の場合であって、且つ、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最大値、または、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最大値もしくは最小値が、所定の閾値以上の場合に、調整バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置は、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブの開度が大き過ぎる異常を容易に検出することができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置において、前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第1アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブを全開に維持するように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることが好ましい。
アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が大き過ぎる異常が有る場合には、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、エンジン本体に供給される空気量が増加する。それにより、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時のエンジン回転速度が増加する。
第1アイドル運転時には、アイドル回転速度制御バルブ制御部が、アイドル回転速度制御バルブを全開に維持させる。そのため、調整バルブが正常の場合、アイドル回転速度制御バルブに異常があっても、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量が増加することはない。したがって、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、第1アイドル運転時のエンジン回転速度が増加することはない。
以上のことから、調整バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最大値が、所定の閾値以上の場合に、調整バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置は、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブの開度が大き過ぎる異常を容易に検出することができる。
また、調整バルブの異常を判定するために、第1アイドル運転時のエンジン回転速度と第2アイドル運転時のエンジン回転速度の差と異常判定閾値との比較を行わなくてよいため、より迅速に調整バルブの異常を判定できる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置において、前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第2アイドル運転後に連続して行う定常アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブの開度が、前記第2開度よりも小さい第3開度で維持されるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記定常アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることが好ましい。
この構成によると、第2アイドル運転時の後に連続して行う定常アイドル運転時において、アイドル回転速度制御バルブの開度は、第2アイドル運転時の平均開度である第2開度よりも小さい第3開度に維持される。したがって、定常アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量は、第2アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量の平均値よりも少ない空気量でほぼ一定となる。したがって、定常アイドル運転時のエンジン回転速度は、第2アイドル運転時のエンジン回転速度より遅いエンジン回転速度でほぼ一定となる。なお、第3開度は0%であってもよい。
アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が大き過ぎる異常が有る場合には、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、エンジン本体に供給される空気量が増加する。それにより、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時のエンジン回転速度が増加する。
ところが、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが第3開度よりも大きい開度の開状態から動かない異常が有る場合にも、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時にエンジン本体に供給される空気量が増加する。そのため、アイドル回転速度制御バルブおよび調整バルブが正常な場合に比べて、定常アイドル運転時のエンジン回転速度が増加する。
しかし、アイドル回転速度制御バルブが正常であって、調整バルブの開度が大き過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体に供給される空気量が低下する。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、調整バルブが正常であって、アイドル回転速度制御バルブが開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体に供給される空気量が低下しない。そのため、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
以上のことから、調整バルブ異常判定部は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、上述の異常判定閾値以上の場合であって、且つ、定常アイドル運転時にエンジン回転速度センサで検出されるエンジン回転速度の最大値が、所定の閾値以上の場合に、調整バルブに異常が有ると判定することができる。
したがって、鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置は、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブの開度が大き過ぎる異常を容易に検出することができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置において、前記アイドル回転速度制御バルブは、ソレノイドバルブであることが好ましい。
この構成によると、ソレノイドバルブは開閉スピードが速いため、アイドル回転速度制御バルブがワックス式のバルブの場合に比べて、エンジンユニットの始動後のエンジン回転速度の制御を精度よく行うことができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、前記アイドル回転速度制御バルブは、ワックスと前記ワックスを加熱するヒータとを有しており、前記ワックスの温度に応じて開度が変更可能であることが好ましい。
この構成によると、アイドル回転速度制御バルブが、ワックスとヒータとを有するワックス式のバルブであるため、制御が単純である。そのため、アイドル回転速度制御バルブの制御に必要な部品にかかるコストを低減できる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置は、前記アイドル回転速度制御バルブは、電動弁であって、前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、ステッピングモータを介して前記アイドル回転速度制御バルブを制御することが好ましい。
この構成によると、ステッピングモータの駆動電力を制御することで、アイドル回転速度制御バルブを所望の開度とすることができる。そのため、エンジンユニットの始動後のエンジン回転速度の制御を精度よく行うことができる。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置において、前記アイドル回転速度制御バルブ異常判定部は、前記エンジンユニットの始動後に、前記第1アイドル運転および前記第2アイドル運転が実施されない場合には、前記アイドル回転速度制御バルブの異常判定を行わないことが好ましい。
実施形態に係る自動二輪車の右側面図である。 図1の自動二輪車の制御ブロック図である。 図1の自動二輪車のエンジンユニットの模式図である。 アイドル回転速度制御バルブと調整バルブが正常な場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。 アイドル回転速度制御バルブに異常が有り、調整バルブが正常な場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。 アイドル回転速度制御バルブに異常が有り、調整バルブが正常な場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。 アイドル回転速度制御バルブが正常で、調整バルブに異常が有る場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。 アイドル回転速度制御バルブが正常で、調整バルブに異常が有る場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。 アイドル回転速度制御バルブと調整バルブが正常な場合のエンジン回転速度の変化を示すグラフである。
以下、本発明の実施形態について説明する。本実施形態の自動二輪車1は、本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置が搭載された鞍乗型車両の一例である。なお、以下の説明において、前後方向とは、自動二輪車1の後述するシート9に着座したライダーから見た車両前後方向のことであり、左右方向とは、シート9に着座したライダーから見たときの車両左右方向(車両幅方向)のことである。また、各図面の矢印F方向と矢印B方向は、前方と後方を表しており、矢印U方向と矢印D方向は、上方と下方を表している。
[自動二輪車の全体構成]
図1に示すように、自動二輪車1は、前輪2と、後輪3と、車体フレーム4とを備えている。車体フレーム4は、全体として前後方向に延びた形態である。車体フレーム4は、その前部にヘッドパイプ4aを有する。ヘッドパイプ4aには、ステアリングシャフト(図示せず)が回転可能に挿入されている。ステアリングシャフトの上端部は、ハンドルユニット5に連結されている。ハンドルユニット5には、一対のフロントフォーク6の上端部が固定されている。フロントフォーク6の下端部は、前輪2を支持している。
車体フレーム4には、一対のスイングアーム7が揺動可能に支持されている。スイングアーム7の後端部は、後輪3を支持している。各スイングアーム7の揺動中心よりも後方の箇所は、リアサスペンション8を介して車体フレーム4に接続されている。
車体フレーム4の上部には、シート9と燃料タンク10が支持されている。燃料タンク10は、シート9の前方に配置されている。また、車体フレーム4には、エンジンユニット11が支持されている。エンジンユニット11は、シート9および燃料タンク10の下方に配置されている。また、車体フレーム4には、後述するECU90や各種センサなどの電子機器に電力を供給するバッテリー(図示せず)が支持されている。
自動二輪車1の左右両側の下部には、それぞれフットレスト12が設けられている。右のフットレスト12の前方には、ブレーキペダル13が設けられている。ライダーがブレーキペダル13を操作することで、後輪3の回転が抑制される。また、図示は省略するが、左のフットレスト12の前方には、シフトペダルが設けられている。このシフトペダルは、後述する変速機(図示せず)のギヤ位置を切り換える際に操作される。なお、シフトペダルを設ける代わりに、ハンドルユニット5にシフトスイッチを設けてもよい。
ハンドルユニット5には、アクセルグリップ14と、ブレーキレバー(図示せず)と、クラッチレバー(図示せず)が設けられている。アクセルグリップ14は、エンジンの出力を調整するために操作される。ブレーキレバーは、前輪2の回転を抑制するために操作される。クラッチレバーは、後述する変速機(図示せず)のクラッチによる動力の伝達を切断する際に操作される。
ハンドルユニット5には、メインスイッチと、エンジンスタートスイッチ16(図2参照)と、エンジンストップスイッチ等の各種スイッチが設けられている。メインスイッチは、キーを用いて操作されるキースイッチであってもよい。メインスイッチがオンに操作されると、バッテリーに蓄えられた電力が、ECU90や各種センサなどの電子機器に供給される。エンジンスタートスイッチ16は、エンジンユニット11を始動させる際に操作される。エンジンストップスイッチは、エンジンユニット11の運転を停止させる際に操作される。また、ハンドルユニット5には、表示装置15が取り付けられている。表示装置15には、車速、エンジン回転速度、選択されているギヤ位置、各種の警告などが表示される。自動二輪車1には、自動二輪車1の走行速度を検出する車速センサ(図示せず)が設けられている。
[エンジンユニットの構成]
図1および図3に示すように、エンジンユニット11は、エンジン本体20と、水冷ユニット40(図1参照)と、吸気ユニット50(図3参照)と、排気ユニット60を有する。エンジンユニット11は、水冷式のエンジンユニット11である。エンジンユニット11は、3気筒を有する3気筒エンジンである。エンジンユニット11は、気筒ごとに、吸気行程、圧縮行程、燃焼行程(膨張行程)、および排気行程を繰り返す4ストローク1サイクルエンジンである。3気筒の燃焼行程のタイミングは互いに異なっている。
水冷ユニット40には、エンジン本体20の熱を吸熱した高温の冷却水が流入する。水冷ユニット40は、エンジン本体20から送られてきた高温の冷却水を冷却してエンジン本体20に戻すように構成されている。本実施形態では、冷却媒体として水を用いているが、水以外の液体を用いてもよい。図1に示すように、水冷ユニット40は、ラジエーター41と、ラジエーターファン42と、リザーバタンク43と、ウォータポンプ(図示せず)を有する。ラジエーター41は、エンジン本体20の上部の前方に配置されている。ラジエーターファン42は、ラジエーター41とエンジン本体20との間に配置されている。ラジエーターファン42は、ラジエーター41にラジエーター41の前方から空気を強制的に通過させる。リザーバタンク43は、エンジン本体20の右側部分の前方に配置されており、冷却水を一時的に貯留する。ウォータポンプは、クランク軸25と連動して駆動される。ラジエーターファン42は、図示しないファンモータによって駆動される。
図1に示すように、エンジン本体20は、クランクケース21と、クランクケース21の上端部に取り付けられたシリンダボディ22と、シリンダボディ22の上端部に取り付けられたシリンダヘッド23と、シリンダヘッド23の上端部に取り付けられたヘッドカバー24とを備えている。
図3に示すように、クランクケース21の内部には、クランク軸25が収容されている。なお、図3は、エンジン本体20の3気筒のうちの1気筒のみを表示し、残りの2気筒の表示を省略している。エンジンユニット11には、クランク軸25の回転速度、即ち、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサ71(図2、図3参照)が設けられている。クランク軸25の回転速度(エンジン回転速度)とは、単位時間当たりのクランク軸25の回転数のことである。
クランクケース21の内部には、変速機と、スターターモータ38(図2参照)と、発電機が収容されている。変速機は、クランク軸25の回転駆動力を所定の変速比で変速して後輪3に伝達するものである。変速機は、クランク軸25の回転駆動力を伝達する接続状態と伝達しない切断状態に切り換えるクラッチを有する。スターターモータ38および発電機は、クランク軸25に連結されている。スターターモータ38は、バッテリー(図示せず)からの電力により作動し、エンジンユニット11の始動時にクランク軸25を回転させる。スターターモータ38は、エンジンスタートスイッチ16がオンに操作されている間、駆動される。発電機は、クランク軸25の回転力によって電力を生成する。その電力でバッテリーが充電される。なお、スターターモータ38と発電機は一体化されていてもよい。
また、クランクケース21の下部には、潤滑オイルを貯留するオイルパン(図示せず)が形成されている。クランクケース21内は、オイルパンに貯留された潤滑オイルを吸い上げるオイルポンプ(図示せず)を収容している。潤滑オイルは、このオイルポンプにより圧送されて、エンジン本体20内を循環する。
シリンダボディ22には、シリンダ孔22a(図3参照)が3つ形成されている。3つのシリンダ孔22aは左右に並んで形成されている。各シリンダ孔22aの内部にはピストン26が摺動自在に収容されている。3つのピストン26は、3つのコネクティングロッド27を介して1つのクランク軸25に連結されている。3つのシリンダ孔22aの周囲には、冷却水が流れる冷却通路22bが形成されている。シリンダボディ22には、冷却通路22b内の冷却水の温度を検出する冷却水温度センサ72が設けられている。冷却水温度センサ72によって検出される冷却水の温度に基づいて、シリンダボディ22の温度を把握することができる。
シリンダヘッド23の下面とシリンダ孔22aとピストン26によって、燃焼室28が形成される。エンジン本体20には、3つの燃焼室28が形成されている。燃焼室28には、燃焼室28内で燃料と空気との混合ガスに点火する点火プラグ29の先端部が配置されている。点火プラグ29は、点火コイル30に接続されている。点火コイル30は、点火プラグ29の火花放電を生じさせるための電力を蓄える。
シリンダヘッド23には、各燃焼室28に連通する吸気通路31と排気通路32が形成されている。吸気通路31は、燃焼室28に空気を導入するための通路である。排気通路32は、燃焼行程において燃焼室28で発生した燃焼ガス(排ガス)を排出する通路である。吸気通路31の燃焼室28側の端部は、吸気バルブ33によって開閉される。また、排気通路32の燃焼室28側の端部は、排気バルブ34によって開閉される。吸気バルブ33および排気バルブ34は、シリンダヘッド23内に収容された動弁装置(図示せず)によって開閉駆動される。動弁装置は、クランク軸25と連動して作動する。
図3に示すように、吸気ユニット50は、その一端が大気に開放された吸気通路部51と、この吸気通路部51の他端に接続された3つの分岐吸気通路部52を有する。吸気通路部51にはエアフィルター53が設けられている。3つの分岐吸気通路部52の内側に形成される通路の一端は、シリンダヘッド23に形成された3つの吸気通路31にそれぞれ接続されている。吸気通路31の一端から吸入された空気は、吸気通路部51および3つの分岐吸気通路部52を通って、エンジン本体20に供給される。
エンジンユニット11は、燃焼室28に燃料を供給するインジェクタ35を有する。インジェクタ35は、シリンダヘッド23の吸気通路31または分岐吸気通路部52内で燃料を噴射するように配置されている。なお、インジェクタ35は、燃焼室28内で燃料を噴射するように配置されていてもよい。インジェクタ35は、燃焼室28ごとに1つずつ設けられている。インジェクタ35は、燃料ホース36を介して燃料タンク10に接続されている。燃料タンク10の内部には、燃料ポンプ37が配置されている。燃料ポンプ37は、燃料タンク10内の燃料を燃料ホース36へと圧送する。
分岐吸気通路部52の内部には、スロットルバルブ54が配置されている。スロットルバルブ54は、図示しないスロットルワイヤを介して、アクセルグリップ14に接続されている。ライダーがアクセルグリップ14を回動操作することによって、スロットルバルブ54の開度が変更される。アクセルグリップ14が操作されていないときは、スロットルバルブ54は、閉状態に近い所定の開度となっている。
吸気ユニット50は、各分岐吸気通路部52に接続されて、スロットルバルブ54をバイパスする第1バイパス通路部55を有する。第1バイパス通路部55の内部には、第1バイパス通路部55内を流れる空気の流量を調整するアイドル回転速度制御バルブ56が配置されている。アイドル回転速度制御バルブ56は、後述するECU90によって開閉が制御される。本実施形態のアイドル回転速度制御バルブ56は、ソレノイドバルブである。
また、吸気ユニット50は、各分岐吸気通路部52に接続されて、スロットルバルブ54をバイパスする第2バイパス通路部57を有する。第2バイパス通路部57の内部には、第2バイパス通路部57内を流れる空気の流量を調整する調整バルブ58が配置されている。調整バルブ58は、手動で開度が変更可能な弁である。調整バルブ58は、例えば、アジャストスクリューによって構成されている。調整バルブ58の開度は、例えば、自動二輪車1を走行させる場所の標高が変わって大気圧が変わった時や、スロットルバルブ54に付着した汚れによってスロットルバルブ54の開度が狭くなった時などに変更される。
分岐吸気通路部52には、スロットル開度センサ(スロットルポジションセンサ)73と、吸気圧センサ74と、吸気温度センサ75が設けられている。スロットル開度センサ73は、スロットルバルブ54の位置を検出することにより、スロットルバルブ54の開度(以下、スロットル開度という)を表す信号を出力する。吸気圧センサ74は、分岐吸気通路部52の内部圧力(吸気圧)を検出する。吸気温度センサ75は、分岐吸気通路部52内の空気の温度(吸気温)を検出する。
図1および図3に示すように、排気ユニット60は、3つの独立排気通路部61と、集合排気通路部62と、マフラー部63とを有する。3つの独立排気通路部61の内側に形成される通路の一端は、シリンダヘッド23に形成された3つの排気通路32に接続されている。3つの独立排気通路部61の他端は、集合排気通路部62の一端に接続されている。集合排気通路部62の他端は、マフラー部63に接続されている。マフラー部63は、排ガスによる騒音を低減する装置である。マフラー部63内には、排ガスを浄化する触媒64が収容されている。エンジン本体20の3つの排気通路32から排出された排ガスは、3つの独立排気通路部61と集合排気通路部62を通過した後、マフラー部63に流入する。マフラー部63に流入した排ガスは、触媒64によって浄化された後、マフラー部63から大気に放出される。図1および図3に示すように、集合排気通路部62には、酸素センサ76が設けられている。酸素センサ76は、集合排気通路部62の排ガス中の酸素濃度を検出する。
自動二輪車1は、自動二輪車1の各部の動作を制御するECU(Electronic Control Unit)90を有する。図2に示すように、ECU90は、エンジン回転速度センサ71等の各種センサに接続されている。また、ECU90は、エンジンスタートスイッチ16や、エンジンストップスイッチ(図示せず)などの各種スイッチに接続されている。また、ECU90は、点火コイル30、インジェクタ35、燃料ポンプ37、およびスターターモータ38、アイドル回転速度制御バルブ56等と接続されている。
ECU90は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)などで構成されている。CPUは、ROMやRAMに記憶されたプログラムや各種データに基づいて情報処理を実行する。図2に示すように、ECU90は、機能処理部として、燃料噴射量を制御する燃料噴射量制御部91と、点火時期を制御する点火時期制御部92と、アイドル回転速度制御バルブ56を制御するアイドル回転速度制御バルブ制御部93と、アイドル回転速度制御バルブ56の異常の有無を判定するアイドル回転速度制御バルブ異常判定部94と、調整バルブ58の異常の有無を判定する調整バルブ異常判定部95とを有する。アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94またはアイドル回転速度制御バルブ異常判定部94によりアイドル回転速度制御バルブ56または調整バルブ58の異常が検出されると、ECU90は表示装置15に警告を表示させる。本実施形態において、第1バイパス通路部55、アイドル回転速度制御バルブ56、第2バイパス通路部57、および、ECU90(詳細には、アイドル回転速度制御バルブ制御部93とアイドル回転速度制御バルブ異常判定部94と調整バルブ異常判定部95)を合わせたものが、本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置に相当する。
ECU90は、エンジンスタートスイッチ16がオンに操作されると、スターターモータ38を作動させてエンジンユニット11を始動させる。燃料噴射量制御部91は、センサ71〜76等の信号に基づいて燃料ポンプ37およびインジェクタ35を駆動し、それによって、インジェクタ35から噴射される燃料噴射量を制御する。点火時期制御部92は、センサ71〜76等の信号に基づいて点火コイル30への通電を制御し、それによって、点火時期(点火プラグ29の放電タイミング)を制御する。エンジンストップスイッチ(図示せず)がオンに操作されると、点火時期制御部92が点火コイル30への通電を停止すると共に、燃料噴射量制御部91がインジェクタ35からの燃料噴射を停止させて、エンジンユニット11の運転を停止させる。
エンジンユニット11の始動後、アクセルグリップ14が操作されていない状態では、ECU90は、エンジンユニット11をアイドル状態に制御する。エンジンユニット11を冷間始動する場合(具体的には、エンジンユニット11の始動時の冷却水温度センサ72の検出温度が所定温度未満の場合)には、エンジンユニット11の始動後、後述する第1アイドル運転と第2アイドル運転と定常アイドル運転が行われる。エンジンユニット11の始動時の冷却水温度センサ72の検出温度が所定温度以上の場合には、エンジンユニット11の始動後に、定常アイドル運転状態が行われる。この場合、第1アイドル運転と第2アイドル運転は行われない。アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、エンジンユニット11の始動後(詳細には冷間始動後)にアイドル回転速度制御バルブ56を制御する。
次に、エンジンユニット11を冷間始動する場合のECU90による制御について、図4のグラフを参照しつつ、より詳細に説明する。図4には、エンジン回転速度と時間との関係を示すグラフが表示されている。また、図4には、エンジンスタートスイッチ16の操作状況も示している。図4のグラフは、自動二輪車1の構成要素が全て正常な場合の一例である。また、図4および後述する図5〜図8では、エンジン回転速度の変化を概略的に示している。
エンジンスタートスイッチ16がオンに操作されると、ECU90は、スターターモータ38を作動させると共に、インジェクタ35による燃料噴射の制御と点火プラグ29による混合ガスへの点火の制御を開始する。エンジン回転速度センサ71によってクランク角25の回転が検出されると、アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、アイドル回転速度制御バルブ56を閉状態から全開状態に切り換える。
エンジンユニット11の始動直後に、エンジンユニット11は、スターターモータ38によらず自発的にクランク軸25が回転する完爆状態(完全爆発状態)になる。エンジンユニット11が完爆状態になった後、アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、アイドル回転速度制御バルブ56を全開状態で維持する。もしくは、アイドル回転速度制御バルブ56に印加する電圧(または電流)のデューティ比を制御することで、閉状態と全開状態が交互に切り換わるようにアイドル回転速度制御バルブ56を制御する。このような制御をデューティ制御という。より詳細には、冷却水温度センサ72の検出温度に応じて、駆動電圧(または駆動電流)のデューティ比を変更する。
エンジンユニット11の完爆後の、アイドル回転速度制御バルブ56が全開状態で維持またはデューティ制御されているエンジンユニット11の運転状態を、第1アイドル運転と称する。なお、図4は、第1アイドル運転時に、アイドル回転速度制御バルブ56が全開状態で維持される場合のグラフである。図4に示すように、第1アイドル運転が開始されると、エンジン回転速度は上昇して、所定のアイドルアップ回転速度NU付近に維持される。また、エンジンユニット11の始動後、エンジンユニット11の温度(冷却水温度センサ72の検出温度)は上昇する。
第1アイドル運転を開始後、冷却水温度センサ72の検出温度が所定の温度T1に達すると、アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、アイドル回転速度制御バルブ56の制御を以下のように変更する。アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、エンジン回転速度が、アイドルアップ回転速度NUよりも遅い所定の定常アイドル回転速度NSに向かって収束するように、アイドル回転速度制御バルブ56を制御する。より詳細には、アイドル回転速度制御バルブ56の全開状態のデューティ比が徐々に低下するように、アイドル回転速度制御バルブ56をデューティ制御する。第1アイドル運転は、冷却水温度センサ72の検出温度が所定の温度T1に達したときに終了する。第1アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の平均開度を、第1開度とする。第1アイドル運転後の、アイドル回転速度制御バルブ56がデューティ制御されているエンジンユニット11の運転状態を、第2アイドル運転と称する。図4に示すように、第2アイドル運転時には、エンジン回転速度は徐々に低下する。第2アイドル運転時には、エンジンユニット11の温度(冷却水温度センサ72の検出温度)は上昇する。
第2アイドル運転の開始後、冷却水温度センサ72の検出温度が温度T1よりも高い所定の温度T2に達すると、アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、アイドル回転速度制御バルブ56への通電を停止して、アイドル回転速度制御バルブ56を閉状態で維持させる。第2アイドル運転は、冷却水温度センサ72の検出温度が温度T2に達したときに終了する。第2アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の平均開度を、第2開度とする。第2開度は、第1開度よりも小さい。第2アイドル運転の終了時から、アクセルグリップ14の操作によってスロットルバルブ54の開度が変更されるまでのエンジンユニット11の運転状態を、定常アイドル運転と称する。定常アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の開度(本発明の第3開度)は0%であって、第2開度よりも小さい。定常アイドル運転時のエンジン回転速度は、所定の定常アイドル回転速度NS付近に維持される。
次に、アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94と、調整バルブ異常判定部95の詳細について説明する。アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94および調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転および第2アイドル運転が行われる場合に、アイドル回転速度制御バルブ56および調整バルブ58の異常判定をそれぞれ行う。アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94および調整バルブ異常判定部95は、エンジンユニット11の始動後、第1アイドル運転および第2アイドル運転が行われない場合には、アイドル回転速度制御バルブ56および調整バルブ58の異常判定を行わない。
図5および図6には、調整バルブ58が正常で、アイドル回転速度制御バルブ56に異常が有る場合のエンジン回転速度と時間との関係を示すグラフを実線で表示している。具体的には、図5のグラフは、例えば、アイドル回転速度制御バルブ56自体の故障や配線の断線などが原因で、アイドル回転速度制御バルブ56が閉状態から動かない場合の一例である。また、図6のグラフは、例えば、アイドル回転速度制御バルブ56自体の故障や配線の断線などが原因で、アイドル回転速度制御バルブ56が全開状態から動かない場合の一例である。また、図5および図6には、バルブ56、58が正常な場合のグラフ(図4と同じグラフ)を二点鎖線で表示している。
図7および図8には、アイドル回転速度制御バルブ56が正常で、調整バルブ58に異常が有る場合のエンジン回転速度と時間との関係を示すグラフを実線で表示している。具体的には、図7のグラフは、調整バルブ58の開度が理想の開度に対して小さ過ぎる場合の一例である。図8のグラフは、調整バルブ58の開度が理想の開度に対して大き過ぎる場合の一例である。また、図7および図8には、バルブ56、58が正常な場合のグラフ(図4と同じグラフ)を二点鎖線で表示している。
上述したように、第2アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の平均開度である第2開度は、第1アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の平均開度である第1開度よりも小さい。したがって、調整バルブ58の異常の有無に関わらず、アイドル回転速度制御バルブ56が正常である場合(図4、図7および図8の場合)は、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン本体20に供給される空気量(単位時間当たりの空気量)が低下する。そのため、図4、図7および図8に示すように、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。
これに対して、アイドル回転速度制御バルブ56の故障や断線などが原因で、アイドル回転速度制御バルブ56が開いた状態または閉じた状態から動かない異常が生じた場合(図5および図6の場合)には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン本体20に供給される空気量がほとんど変化しない。そのため、図5および図6に示すように、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度がほとんど変化しない。
そこで、アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、所定の異常判定閾値A未満の場合に、アイドル回転速度制御バルブ56の異常と判定する。異常判定閾値Aは、アイドル回転速度制御バルブ56に異常が無い場合における、第1アイドル運転終了時のエンジン回転速度と、第2アイドル運転終了時のエンジン回転速度(定常アイドル運転時のエンジン回転速度)との差よりも若干小さい値に設定される。異常判定閾値Aは、予めROMに記憶されていても良い。また、異常判定閾値Aは、例えば、第1アイドル運転時の冷却水温度センサ72の信号またはエンジン回転速度センサ71の信号などに応じて変更してもよい。
アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が、異常判定閾値A以上の場合に、アイドル回転速度制御バルブ56に異常が無いと判定する。
このように、アイドル回転速度制御バルブ異常判定部94は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値と、異常判定閾値Aとを比較することで、アイドル回転速度制御バルブ56の異常を検出する。そのため、エンジン回転速度などに基づいてアイドル回転速度制御バルブ56をフィードバック制御しなくても、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいてアイドル回転速度制御バルブ56の異常を検出できる。よって、複雑な制御をすることなく、アイドル回転速度制御バルブ56の異常を容易に検出することができる。
アイドル回転速度制御バルブ56が正常であって、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常が有る場合(図7の場合)には、バルブ56、58が正常な場合に比べてエンジン本体20に供給される空気量が低下する。それにより、図7に示すように、第1アイドル運転時、第2アイドル運転時、および定常アイドル運転時のエンジン回転速度が、バルブ56、58が正常な場合(図7中二点鎖線で表示)に比べて低下する。
ところが、調整バルブ58が正常であって、アイドル回転速度制御バルブ56に、閉状態から動かない異常が有る場合(図5の場合)または第2開度よりも小さい開度の開状態からから動かない異常が有る場合にも、バルブ56、58が正常な場合に比べて、第1アイドル運転時、第2アイドル運転時、および定常アイドル運転時にエンジン本体20に供給される空気量が低下する。そのため、図5に示すように、第1アイドル運転時、第2アイドル運転時、および定常アイドル運転時のエンジン回転速度が、バルブ56、58が正常な場合(図5中二点鎖線で表示)に比べて低下する。
しかし、図7に示すように、アイドル回転速度制御バルブ56が正常であって、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、図5等に示すように、調整バルブ58が正常であって、アイドル回転速度制御バルブ56が閉状態または開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
そこで、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、異常判定閾値A以上の場合であって、且つ、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度の最大値が、所定のアイドル回転速度N1未満の場合に、調整バルブ58に異常が有ると判定する。アイドル回転速度N1は、バルブ56、58の正常時のアイドルアップ回転速度NUよりも若干小さい値に設定される。アイドル回転速度N1は、予めROMに記憶された値であってもよい。また、アイドル回転速度N1は、予めROMに記憶された値を冷却水温度センサ72の信号等に基づいて補正した値であってもよい。また、アイドル回転速度N1は、スロットルバルブ54が最小開度で、アイドル回転速度制御バルブ56が全開で、調整バルブ58が最小開度のときの、分岐吸気通路部52およびバイパス通路部55、57の最小流路面積(最小開口面積)の合計値等に基づいて所定の演算式により算出した値であってもよい。
アイドル回転速度制御バルブ56が正常であって、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常が有る場合(図8の場合)には、バルブ56、58が正常な場合に比べて、エンジン本体20に供給される空気量が増加する。それにより、図8に示すように、第1アイドル運転時、第2アイドル運転時、および定常アイドル運転時のエンジン回転速度は、バルブ56、58が正常な場合(図8中二点鎖線で表示)に比べて増加する。
ところが、調整バルブ58が正常であって、アイドル回転速度制御バルブ56に、第2開度よりも大きい開度の開状態から動かない異常が有る場合(例えば図6の場合)にも、バルブ56、58が正常な場合に比べて、第2アイドル運転時および定常アイドル運転にエンジン本体20に供給される空気量が増加する。そのため、図6に示すように、第2アイドル運転時および定常アイドル運転のエンジン回転速度は、バルブ56、58が正常な場合(図6中二点鎖線で表示)に比べて増加する。なお、グラフは省略するが、アイドル回転速度制御バルブ制御部93が第1アイドル運転時にアイドル回転速度制御バルブ56をデューティ制御する場合には、調整バルブ58が正常であって、アイドル回転速度制御バルブ56に、第2開度よりも大きい開度の開状態から動かない異常が有ると、第1アイドル運転時、第2アイドル運転時、および定常アイドル運転時のエンジン回転速度は、バルブ56、58が正常な場合に比べて増加する。
しかし、図8に示すように、アイドル回転速度制御バルブ56が正常であって、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行すると、エンジン回転速度が低下する。これに対して、図6等に示すように、調整バルブ58が正常であって、アイドル回転速度制御バルブ56が開状態から動かない異常が有る場合には、第1アイドル運転から第2アイドル運転に移行しても、エンジン回転速度が低下しない。
そこで、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度から、第2アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度を引いた値の最大値が、異常判定閾値A以上の場合であって、且つ、第1アイドル運転時にエンジン回転速度センサ71で検出されるエンジン回転速度の最大値が所定のアイドル回転速度N2以上の場合に、調整バルブ58に異常が有ると判定する。アイドル回転速度N2は、バルブ56、58の正常時のアイドルアップ回転速度NUよりも若干大きい値に設定される。アイドル回転速度N2は、予めROMに記憶された値であってもよい。また、アイドル回転速度N2は、予めROMに記憶された値を冷却水温度センサ72の信号等に基づいて補正した値であってもよい。また、アイドル回転速度N2は、スロットルバルブ54が最小開度で、アイドル回転速度制御バルブ56が全開で、調整バルブ58が全開のときの、分岐吸気通路部52およびバイパス通路部55、57の最小流路面積(最小開口面積)の合計値等に基づいて所定の演算式により算出した値であってもよい。
調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が異常判定閾値A以上であって、且つ、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値が、アイドル回転速度N1以上アイドル回転速度N2未満の場合に、調整バルブ58に異常が無いと判定する。
調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値と異常判定閾値Aとの比較に加えて、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と所定の閾値(アイドル回転速度N1)との比較を行うことで、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常を検出する。したがって、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常を容易に検出することができる。
また、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値と異常判定閾値Aとの比較に加えて、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と所定の閾値(アイドル回転速度N2)との比較を行うことで、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を検出する。したがって、複雑な制御をすることなく、第1アイドル運転時と第2アイドル運転時のエンジン回転速度に基づいて、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を容易に検出することができる。
以上説明したように、本実施形態では、複雑な制御をすることなく、アイドル回転速度制御バルブ56と調整バルブ58の異常を容易に検出することができる。
また、本実施形態では、アイドル回転速度制御バルブ56は、ソレノイドバルブである。ソレノイドバルブは開閉スピードが速いため、アイドル回転速度制御バルブ56がワックス式のバルブの場合に比べて、エンジンユニット11の始動後のエンジン回転速度の制御を精度よく行うことができる。
以上、本発明の好適な実施の形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能である。また、後述する変更例は適宜組み合わせて実施することができる。なお、本明細書において「好ましい」という用語は非排他的なものであって、「好ましいがこれに限定されるものではない」ということを意味するものである。
上記実施形態の調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が異常判定閾値A以上で、且つ、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値がアイドル回転速度N1未満の場合に、調整バルブ58の異常(開度が小さ過ぎる異常)を検出する。
しかし、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値とアイドル回転速度N1との比較の代わりに、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と、アイドル回転速度N1との比較によって、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常を検出してもよい。第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値はほぼ同じである。
また、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値とアイドル回転速度N1との比較の代わりに、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最小値または定常アイドル運転時の回転速度と、所定のアイドル回転速度N3との比較によって、調整バルブ58の開度が小さ過ぎる異常を検出してもよい。つまり、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が異常判定閾値A以上で、且つ、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最小値または定常アイドル運転時の回転速度が、アイドル回転速度N3未満の場合に、調整バルブ58に異常があると判定してもよい。図9に示すように、アイドル回転速度N3は、バルブ56、58の正常時の定常アイドル回転速度NSよりも若干小さい値に設定される。アイドル回転速度N3は、予めROMに記憶された値であってもよい。また、アイドル回転速度N3は、予めROMに記憶された値を冷却水温度センサ72の信号等に基づいて補正した値であってもよい。また、アイドル回転速度N3は、スロットルバルブ54が最小開度で、アイドル回転速度制御バルブ56が全開で、調整バルブ58が最小開度のときの、分岐吸気通路部52およびバイパス通路部55、57の最小流路面積(最小開口面積)の合計値等に基づいて所定の演算式により算出した値であってもよい。
上記実施形態の調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が異常判定閾値A以上で、且つ、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値がアイドル回転速度N2以上の場合に、調整バルブ58の異常(開度が大き過ぎる異常)を検出する。
しかし、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値とアイドル回転速度N2との比較の代わりに、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と、アイドル回転速度N2との比較によって、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を検出してもよい。第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値と、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値はほぼ同じである。
また、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値とアイドル回転速度N2との比較の代わりに、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最小値または定常アイドル運転時の回転速度と、所定のアイドル回転速度N4との比較によって、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を検出してもよい。つまり、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値が異常判定閾値A以上で、且つ、第2アイドル運転時のエンジン回転速度の最小値または定常アイドル運転時の回転速度が、所定のアイドル回転速度N4以上の場合に、調整バルブ58に異常があると判定してもよい。図9に示すように、アイドル回転速度N4は、バルブ56、58の正常時の定常アイドル回転速度NSよりも若干大きい値に設定される。アイドル回転速度N4は、予めROMに記憶された値であってもよい。また、アイドル回転速度N4は、予めROMに記憶された値を冷却水温度センサ72の信号等に基づいて補正した値であってもよい。また、アイドル回転速度N4は、スロットルバルブ54が最小開度で、アイドル回転速度制御バルブ56が全開で、調整バルブ58が全開のときの、分岐吸気通路部52およびバイパス通路部55、57の最小流路面積(最小開口面積)の合計値等に基づいて所定の演算式により算出した値であってもよい。
上記実施形態では、調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値と異常判定閾値Aとの比較と、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値とアイドル回転速度N2との比較によって、調整バルブ58の異常(開度が大き過ぎる異常)を検出している。
しかし、アイドル回転速度制御バルブ制御部93が、第1アイドル運転時にアイドル回転速度制御バルブ56を全開に維持するように、アイドル回転速度制御バルブ56を制御する場合、以下の方法で、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を検出してもよい。調整バルブ異常判定部95は、第1アイドル運転時のエンジン回転速度から第2アイドル運転時のエンジン回転速度を引いた値の最大値と異常判定閾値Aとの比較を行うことなく、第1アイドル運転時のエンジン回転速度の最大値が、アイドル回転速度N2以上の場合に、調整バルブ58に異常(開度が大き過ぎる異常)が有ると判定してもよい。この変更例によると、上記実施形態と同様に、複雑な制御をすることなく、調整バルブ58の開度が大き過ぎる異常を容易に検出することができる。それに加えて、調整バルブ58の異常を判定するために、第1アイドル運転時のエンジン回転速度と第2アイドル運転時のエンジン回転速度の差と異常判定閾値Aとの比較を行わなくてよいため、より迅速に調整バルブ58の異常を判定できる。
上記実施形態では、第1アイドル運転の開始後、冷却水温度センサ72の検出温度が所定の温度T1に達したときに、第2アイドル運転を開始する。しかし、第2アイドル運転の開始条件はこれに限定されない。第1アイドル運転を開始してから所定時間が経過したときに、第2アイドル運転を開始してもよい。
上記実施形態では、第2アイドル運転の開始後、冷却水温度センサ72の検出温度が所定の温度T2に達したときに、定常アイドル運転を開始する。しかし、定常アイドル運転の開始条件はこれに限定されない。第2アイドル運転を開始してから所定時間が経過したときに、定常アイドル運転を開始してもよい。
アイドル回転速度制御バルブ56は、ソレノイドバルブに限定されない。
アイドル回転速度制御バルブ56は、ワックスとワックスを加熱するヒータとを有し、ワックスの温度に応じて開度が変更可能に構成されていてもよい。ワックスの粘度が温度に応じて変化することに伴い、アイドル回転速度制御バルブ56の開度が変化する。アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、ヒータの通電を制御することで、アイドル回転速度制御バルブ56の開度を制御する。アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、第2アイドル運転時には、アイドル回転速度制御バルブ56の開度が徐々に小さくなるように制御する。アイドル回転速度制御バルブ56が、ワックス式のバルブで構成されることにより、アイドル回転速度制御バルブ56の制御が単純である。そのため、アイドル回転速度制御バルブ56の制御に必要な部品にかかるコストを低減できる。
また、アイドル回転速度制御バルブ56は、ステッピングモータを介してアイドル回転速度制御バルブ56により制御される電動弁であってもよい。ステッピングモータで駆動される電磁弁は、ステッピングモータの駆動電力を制御することで、開度を自由に変更できる。アイドル回転速度制御バルブ制御部93は、第2アイドル運転時には、アイドル回転速度制御バルブ56の開度が徐々に小さくなるように制御する。ステッピングモータにより駆動される電磁弁は、所望の開度に迅速に変更することできるため、エンジンユニットの始動後のエンジン回転速度の制御を精度よく行うことができる。また、アイドル回転速度制御バルブ56は、ステッピングモータ以外のモータを介してアイドル回転速度制御バルブ56により制御される電動弁であってもよい。
アイドル回転速度制御バルブ56が、ソレノイドバルブ以外のバルブの場合、定常アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の開度(本発明の第3開度)は、0%より大きくてもよい。但し、定常アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の開度(本発明の第3開度)は、第2アイドル運転時のアイドル回転速度制御バルブ56の開度(第2開度)よりも小さいものとする。
アイドル回転速度制御バルブ制御部93とアイドル回転速度制御バルブ異常判定部94と調整バルブ異常判定部95の少なくとも1つが、ECU90とは別の制御装置が有する機能処理部であってもよい。また、調整バルブ異常判定部95は設けなくても良い。
上記実施形態の自動二輪車1は、エンジンスタートスイッチ16の操作によってエンジンユニット11の始動が指示されるようになっているが、キックスターターペダルをライダーが足で操作することで、エンジンユニット11の始動が指示されるようになっていてもよい。自動二輪車は、キックスターターペダルとエンジンスタートスイッチ16の両方を備えていてもよい。また、キックスターターペダルを有する自動二輪車の場合、スターターモータ38は有していてもよく、有していなくてもよい。
上記実施形態のエンジンユニット11は、3気筒エンジンであるが、3気筒以外の多気筒エンジンであってもよく、単気筒エンジンであってもよい。
上記第1および第2実施形態のエンジンユニット11は、4ストロークエンジンであるが、2ストロークエンジンであってもよい。
上記実施形態のエンジンユニット11は、水冷式のエンジンであるが、自然空冷式のエンジンであってもよく、強制空冷式のエンジンであってもよい。エンジンユニット11が自然空冷式または強制空冷式の場合、冷却水温度センサ72の代わりに、エンジン本体20の温度を検出するエンジン温度センサが設けられる。エンジン温度センサは、クランクケース21、シリンダボディ22、またはシリンダヘッド23の温度を検出する。
本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置が適用される鞍乗型車両は、上記実施形態のような自動二輪車1に限定されるものではない。なお、鞍乗型車両とは、乗員が鞍にまたがるような状態で乗車する車両全般を指している。本発明の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置が適用される鞍乗型車両には、自動二輪車、三輪車、四輪バギー(ATV:All Terrain Vehicle(全地形型車両))、水上バイク、スノーモービル等が含まれる。
1 自動二輪車(鞍乗型車両)
11 エンジンユニット
20 エンジン本体
52 分岐吸気通路部(吸気通路部)
54 スロットルバルブ
55 第1バイパス通路部
56 アイドル回転速度制御バルブ
57 第2バイパス通路部
58 調整バルブ
71 エンジン回転速度センサ
90 ECU
93 アイドル回転速度制御バルブ制御部
94 アイドル回転速度制御バルブ異常判定部
95 調整バルブ異常判定部

Claims (10)

  1. エンジン本体、前記エンジン本体に空気を供給する吸気通路部、前記吸気通路部に設けられたスロットルバルブ、および、エンジン回転速度を検出するエンジン回転速度センサを含むエンジンユニットが搭載された鞍乗型車両に設けられ、
    前記吸気通路部に接続されて前記スロットルバルブをバイパスする第1バイパス通路部と、
    前記第1バイパス通路部に設けられる前記アイドル回転速度制御バルブと、
    前記吸気通路部に接続されて前記スロットルバルブをバイパスする第2バイパス通路部と、
    前記第2バイパス通路部に設けられて、手動で開度を変更可能な調整バルブと、
    前記エンジンユニットの始動後に行う第1アイドル運転時に、平均開度が第1開度となるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御すると共に、前記第1アイドル運転後に連続して行う第2アイドル運転時に、平均開度が前記第1開度よりも小さい第2開度となるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御するアイドル回転速度制御バルブ制御部と、
    前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、所定の異常判定閾値未満の場合に、前記アイドル回転速度制御バルブに異常が有ると判定するアイドル回転速度制御バルブ異常判定部と、
    を備えることを特徴とする鞍乗型車両用アイドル回転速度制装置。
  2. 前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値、または、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最小値もしくは最大値が、所定の閾値未満の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることを特徴とする請求項1に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  3. 前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第2アイドル運転後に連続して行う定常アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブの開度が、前記第2開度よりも小さい第3開度で維持されるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、
    前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記定常アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度が、所定の閾値未満の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることを特徴とする請求項1または2に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  4. 前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値、または、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最小値もしくは最大値が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  5. 前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第1アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブを全開に維持するように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、
    前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度の最大値が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  6. 前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、前記第2アイドル運転後に連続して行う定常アイドル運転時に、前記アイドル回転速度制御バルブの開度が、前記第2開度よりも小さい第3開度で維持されるように、前記アイドル回転速度制御バルブを制御し、
    前記第1アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度から、前記第2アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度を引いた値の最大値が、前記異常判定閾値以上の場合であって、且つ、前記定常アイドル運転時に前記エンジン回転速度センサで検出される前記エンジン回転速度が、所定の閾値以上の場合に、前記調整バルブに異常が有ると判定する調整バルブ異常判定部を備えることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  7. 前記アイドル回転速度制御バルブは、ソレノイドバルブであることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  8. 前記アイドル回転速度制御バルブは、ワックスと前記ワックスを加熱するヒータとを有しており、前記ワックスの温度に応じて開度が変更可能であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  9. 前記アイドル回転速度制御バルブは、電動弁であって、
    前記アイドル回転速度制御バルブ制御部は、ステッピングモータを介して前記アイドル回転速度制御バルブを制御することを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
  10. 前記アイドル回転速度制御バルブ異常判定部は、前記エンジンユニットの始動後に、前記第1アイドル運転および前記第2アイドル運転が実施されない場合には、前記アイドル回転速度制御バルブの異常判定を行わないことを特徴とする請求項1〜9のいずれか一項に記載の鞍乗型車両用アイドル回転速度制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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