JPH11351041A - 燃料噴射式内燃機関 - Google Patents

燃料噴射式内燃機関

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JPH11351041A
JPH11351041A JP10158950A JP15895098A JPH11351041A JP H11351041 A JPH11351041 A JP H11351041A JP 10158950 A JP10158950 A JP 10158950A JP 15895098 A JP15895098 A JP 15895098A JP H11351041 A JPH11351041 A JP H11351041A
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JP
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cylinder injector
fuel
cylinder
injector
fuel injection
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JP10158950A
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English (en)
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Naoki Watabe
直樹 渡部
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Subaru Corp
Original Assignee
Fuji Heavy Industries Ltd
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Publication date
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/30Controlling fuel injection
    • F02D41/3094Controlling fuel injection the fuel injection being effected by at least two different injectors, e.g. one in the intake manifold and one in the cylinder
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02DCONTROLLING COMBUSTION ENGINES
    • F02D41/00Electrical control of supply of combustible mixture or its constituents
    • F02D41/0002Controlling intake air
    • F02D41/0007Controlling intake air for control of turbo-charged or super-charged engines
    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F02COMBUSTION ENGINES; HOT-GAS OR COMBUSTION-PRODUCT ENGINE PLANTS
    • F02BINTERNAL-COMBUSTION PISTON ENGINES; COMBUSTION ENGINES IN GENERAL
    • F02B23/00Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation
    • F02B23/08Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition
    • F02B23/10Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder
    • F02B23/101Other engines characterised by special shape or construction of combustion chambers to improve operation with positive ignition with separate admission of air and fuel into cylinder the injector being placed on or close to the cylinder centre axis, e.g. with mixture formation using spray guided concepts
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02TCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO TRANSPORTATION
    • Y02T10/00Road transport of goods or passengers
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  • Combustion Methods Of Internal-Combustion Engines (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 筒内と筒外の両方のインジェクタと過給機と
を有する内燃機関における燃焼効率の向上を図る。 【解決手段】 燃焼室内に吸入される空気を過給する過
給機と、前記燃焼室内に燃料を噴射する筒内インジェク
タと、吸気通路内に燃料を噴射する筒外インジェクタと
を有し、過給圧が所定値以上の高過給圧領域では筒外イ
ンジェクタからの燃料噴射量の分担率を大きくし、筒内
インジェクタからの燃料噴射量の分担率を小さくする定
常モードが設定される。高過給圧領域において筒内イン
ジェクタ先端部の温度が所定値以上となった場合には、
筒内インジェクタからの燃料噴射量の分担率を定常モー
ドよりも大きくし、かつ筒外インジェクタからの燃料噴
射量の分担率を定常モードよりも小さくする高温モード
が設定される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は過給機により燃焼室
内に吸入される空気を過給するようにし、燃焼室内に燃
料を噴射する筒内インジェクタと、吸気通路内に燃料を
噴射する筒外インジェクタとを有する燃料噴射式内燃機
関に関する。
【0002】
【従来の技術】自動車用の内燃機関としては、気筒内の
燃焼室に燃料であるガソリンを直接噴射する筒内インジ
ェクタと、吸気バルブの上流側の通気通路内に燃料を噴
射する筒外インジェクタとの両方を有する燃料噴射式内
燃機関があり、筒内インジェクタは高圧インジェクタや
筒内燃料噴射弁などとも言われ、筒外インジェクタは低
圧インジェクタ、筒外燃料噴射弁あるいはポート噴射弁
などとも言われる。
【0003】筒内インジェクタと筒外インジェクタの両
方を有する燃料噴射式内燃機関にあっては、エンジンの
運転状況に応じていずれか一方または両方のインジェク
タから燃料を噴射するようにしている。
【0004】たとえば、特開平3-185242号公報には、エ
ンジンの負荷と回転数に応じて燃料を筒内インジェクタ
のみにより噴射する場合と、筒内と筒外の両方のインジ
ェクタにより燃料を噴射する場合とにインジェクタの作
動を制御するようにしたエンジンが開示されている。ま
た、たとえば、特開平4-30358 号公報には、筒内インジ
ェクタの温度が異常温度となった場合には、筒外インジ
ェクタのみから燃料を噴射するようにしたエンジンが開
示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】筒内インジェクタと筒
外インジェクタの両方を有する燃料噴射式内燃機関にあ
っては、筒内インジェクタから燃焼室内への燃料の噴射
は吸気行程中に行われ、筒外インジェクタから吸気通路
内への燃料の噴射は吸気バルブが開く前つまり吸気行程
よりも前に行われているので、筒内インジェクタから燃
焼室内への燃料噴射が完了してから点火となるまでの時
間の方が、筒外インジェクタから吸気通路内への燃料噴
射が完了してから点火となるまでの時間よりも短いこと
になる。
【0006】このため、過給機を有し燃焼室内に多量の
空気を供給するようにしたエンジンにおいては、燃焼室
内に多量の空気を過給した高過給圧の状態のもとでは、
筒内インジェクタから噴射された燃料と、吸気通路から
流入した空気とを均一に混合した状態で均一燃焼を行お
うとしても、インテークマニホールドやシリンダ内が高
圧となってしまい、燃料の噴霧状態が最適な状態となら
ないのみならず、前述のように、筒内インジェクタから
燃料を噴射してから点火までの時間が短いので、筒外イ
ンジェクタにより燃料を噴射した場合に比較して、筒内
インジェクタから噴射された燃料が均一な混合気となる
前に点火する場合があり、均一な混合気の形成が困難と
なることがある。このように、筒内インジェクタから噴
射された燃料が均一な混合気にならないと、燃焼効率が
低下して期待されるエンジン出力が得られなくなる。
【0007】また、高過給圧の状態のときに、筒外イン
ジェクタから燃料を噴射した場合には、筒内インジェク
タの先端の温度が上昇し、その先端にデポジットつまり
堆積物が堆積して筒内インジェクタからの燃料噴射量が
低下することがある。この場合にも、燃焼効率が低下し
て期待されるエンジン出力が得られなくなる。
【0008】本発明の目的は、筒内と筒外の両方のイン
ジェクタと過給機とを有する内燃機関における燃焼効率
の向上を図ることにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の燃料噴射式内燃
機関は、燃焼室内に吸入される空気を過給する過給機
と、前記燃焼室内に燃料を噴射する筒内インジェクタ
と、吸気通路内に燃料を噴射する筒外インジェクタとを
有する燃料噴射式内燃機関であって、過給圧に応じて前
記筒内インジェクタと前記筒外インジェクタとの燃料噴
射量の分担率を変更するようにしたことを特徴とする。
【0010】本発明の燃料噴射式内燃機関は、高過給圧
領域では前記筒外インジェクタからの燃料噴射量の分担
率を大きくし、かつ前記筒内インジェクタからの燃料噴
射量の分担率を小さくする定常モードを有することを特
徴とする。また、高過給圧領域において前記筒内インジ
ェクタ先端部の温度が所定値以上となった場合には、前
記筒内インジェクタからの燃料噴射量の分担率を前記定
常モードよりも大きくし、かつ前記筒外インジェクタか
らの燃料噴射量の分担率を前記定常モードよりも小さく
する高温モードを有することを特徴とする。
【0011】本発明の燃料噴射式内燃機関は、内燃機関
の作動状態に応じて前記筒内インジェクタ先端部の温度
を推定する温度マップデータを有し、前記筒内インジェ
クタ先端部の温度を前記温度マップデータに基づいて推
定するようにしたことを特徴とする。
【0012】本発明にあっては、筒内インジェクタから
噴射される燃料と筒外インジェクタから噴射される燃料
の噴射量分担率を変更するようにしたことから、エンジ
ンの運転状況に応じて最適の燃料供給を行うことができ
る。
【0013】過給機による過給圧が高過給圧領域となっ
た場合には、定常モードが選択されて筒外インジェクタ
からの噴射量の分担率を大きくし、筒内インジェクタか
らの噴射量の分担率を小さくするようにしたので、過給
圧が高くなっても、燃焼室内には均一な混合気が供給さ
れることになる。
【0014】高過給圧領域となっているときに、筒内イ
ンジェクタ先端部の温度が所定値以上となったときに
は、高温モードが選択されて筒内インジェクタからの噴
射量の分担率が定常モードよりも大きくなり、筒外イン
ジェクタからの噴射量の分担率が定常モードよりも小さ
くなるので、高過給圧領域において筒内インジェクタに
デボジットが堆積することを防止することができる。
【0015】筒内インジェクタ先端部が所定の温度以上
となっているか否を、エンジンの運転状況に応じて筒内
インジェクタ先端部の温度を推定する温度マップデータ
に基づいて検出するようにしており、所定の周期で温度
マップデータを読み出したときに、前回の推定値に一次
遅れを考慮した推定値を温度検出値として使用すること
から、温度センサを設けることなく、実際の運転状況に
則した温度を検出することができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。
【0017】図1は筒内インジェクタと筒外インジェク
タと過給機とを有する燃料噴射式内燃機関を示す概略図
であり、シリンダブロック1と、これの上部に設けられ
たシリンダヘッド2とによりエンジン本体が形成されて
いる。シリンダブロック1とこの下部に設けられたオイ
ルパン3とにより形成されたクランク室4内にはクラン
ク軸5が回転自在に設けられ、シリンダボアつまり気筒
内に往復動自在に設けられたピストン6は、コンロッド
7によりクランク軸5に接続されている。シリンダブロ
ック1には、4つあるいは6つなどの所定の数のピスト
ン6が設けられているが、図1には1つのみが示されて
いる。
【0018】エンジン本体内の燃焼室8に燃焼に必要な
空気を供給するための吸気ポート10と、燃焼したガス
を排出するための排気ポート11とがそれぞれシリンダ
ヘッド2に形成されており、吸気ポート10は吸気バル
ブ12により開閉され、排気ポート11は排気バルブ1
3により開閉されるようになっている。
【0019】エンジン本体には吸気系15と排気系16
と燃料供給系17が設けられ、吸気系15は導入空気を
浄化するエアクリーナ18を通って流入した空気を冷却
するインタークーラ19が設けられた吸気管20と、吸
気ポート10に分岐して接続される吸気管分岐部21を
備えたインテークマニホールド22とを有している。こ
のインテークマニホールド22は吸気管分岐部21を介
してそれぞれの吸気ポート10に連通するコレクトチャ
ンバ23を有している。吸気系15には吸入空気量を測
定するためのエアフローメータ24と、燃焼室8に供給
される空気の量を調整するためのスロットルバルブ25
aとが設けられており、スロットルバルブ25aの開度
はスロットルセンサ25により検出される。
【0020】排気系16は排気ポート11に接続される
排気管が集合されたエグゾーストマニホールド26と、
触媒27およびマフラー28を備えた排気管29とを有
している。
【0021】図示するエンジンは過給機つまりターボチ
ャージャ31備えており、ターボチャージャ31は排気
ガスにより回転するタービン32と、このタービン32
により駆動されて吸入空気を加圧するコンプレッサ33
とを有している。排気管29のタービン入口には、ター
ビン32を迂回するようにバイパス通路34が設けら
れ、このバイパス通路34はウエストゲートバルブ35
によって開閉されるようになっている。このウエストゲ
ートバルブ35は、アクチュエータ36により開閉作動
するようになっており、このアクチュエータ36はソレ
ノイドバルブ37によって作動して過給圧が調整され
る。
【0022】シリンダヘッド2には、燃焼室8内に燃料
を噴射し高圧インジェクタとも言われる筒内インジェク
タ41が取り付けられており、インテークマニホールド
22には吸気バルブ12の直前の吸入管通路内に燃料を
噴射し低圧インジェクタとも言われる筒外インジェクタ
42が取り付けられている。
【0023】筒外インジェクタ42に燃料を供給するた
めに、低圧ポンプ43とフィルタ44を有する低圧燃料
供給管45が筒外インジェクタ42と燃料タンク46と
の間に接続され、筒外インジェクタ42から噴射される
燃圧つまり燃料の圧力は低圧レギュレータ47により調
整されるようになっている。
【0024】筒内インジェクタ41に燃料を供給するた
めに、筒内インジェクタ41に接続されたコモンレール
48と低圧燃料供給管45との間に接続された高圧燃料
供給管51には、高圧燃料ポンプ52が設けられてお
り、筒内インジェクタ41からは高圧燃料ポンプ52に
より加圧された燃圧で燃料が噴射される。なお、高圧燃
料供給管51には、逆止弁53とバイパス弁54が設け
られている。
【0025】上述したエンジンにあっては、ターボチャ
ージャ31により過給された吸入空気の圧力つまり過給
圧に応じて、筒内インジェクタ41のみにより燃料を噴
射する筒内噴射モードと、筒内インジェクタ41と筒外
インジェクタ42との両方から燃料を噴射する筒内外噴
射モードとを有し、筒内外噴射モードにおいては筒内イ
ンジェクタ41と筒外インジェクタ42の分担率が変更
されるようになっている。
【0026】図2はエンジンの制御回路を示すブロック
図であり、制御手段としての電子制御装置61はCPU
62、ROM63、RAM64、入力インターフェース
65および出力インターフェース66を有し、これらは
相互にバス線により接続されている。入力インターフェ
ース65には、エンジンの回転数を検出するエンジン回
転数センサ67と、アクセルに応じて作動するスロット
ルバルブ25aの開度を検出するスロットルセンサ25
と、吸入空気量を検出するエアフローメータ24と、過
給圧Pを検出する過給圧センサ68とが接続されてお
り、これらの出力信号がそれぞれ電子制御装置61に入
力されるようになっている。出力インターフェース66
には、気筒数に応じた数の筒内インジェクタ41と、筒
外インジェクタ42にそれぞれ作動信号が送られるよう
になっている。
【0027】前述したエンジン回転数センサ67などの
ようにアナログ信号が出力される場合には、A/D変換
器を介してそれぞれの信号が入力インターフェース65
に送られることになる。なお、エンジン回転数センサ6
7としては、図1に示すように、クランク室4に設けら
れて点火時期を設定するために用いられるクランク角セ
ンサ67aを使用するようにして、ここからの信号によ
りエンジンの回転数を検出するようにしても良い。
【0028】ROM63には、過給圧Pに応じて筒内イ
ンジェクタ41と筒外インジェクタ42のそれぞれから
の燃料噴射量の分担率のマップデータが格納されてい
る。そのマップデータは、筒内インジェクタ41の先端
部の温度が所定の温度以下の場合における定常運転時の
定常モードの分担率マップと、所定の温度以上の高温運
転時の高温モードの分担率マップとを有している。
【0029】図3(A)は定常モード時の分担率マップ
を示す概念図であり、図3(B)は高温モード時の分担
率マップを示す概念図である。それぞれの図に示すよう
に、いずれの場合にも、各々の気筒内に供給される合計
の燃料噴射量は、過給圧Pが高くなるとともに増加する
ように設定されており、各々の分担率マップは、過給さ
れていない状態から所定の過給圧となるまでの低過給圧
領域Paの範囲と、この圧力よりも高い所定の圧力まで
の中過給圧領域Pbの範囲と、これよりも高い高過給圧
領域Pcの3つの領域に区分されている。
【0030】定常モードと高温モードのいずれにあって
も、図3(A)および図3(B)に示すように、低過給
圧領域Paでは、各気筒内には筒内インジェクタ41の
みから燃料が噴射されることになり、その噴射量は過給
圧Pの増加に伴って増加し、この領域Paでは筒外イン
ジェクタ42の作動は停止される。
【0031】低過給圧領域Paの範囲において過給圧P
が最大値となるときに、筒内インジェクタ41の噴射量
が最大となるように設定されており、これよりも過給圧
Pが高くなる中過給圧領域Pbにあっては、定常モード
と高温モードのいずれのモードにあっても、筒内インジ
ェクタ41からは一定の最大噴射量で燃料が燃焼室内に
噴射され、筒外インジェクタ42からは過給圧Pの増加
に伴って増加するように燃料が吸気通路内に噴射され
る。
【0032】定常モードにあっては、図3(A)に示す
ように、過給圧Pが高過給圧領域Pcになると、過給圧
Pの増加に伴って筒外インジェクタ42からの噴射量を
増加させ、筒内インジェクタ41からの噴射量を減少さ
せるように、両方のインジェクタ41,42からの噴射
量の分担率を変化させる。このように、過給圧Pが増加
するに伴って筒外インジェクタ42からの噴射量の分担
率を大きくすることにより、過給圧が高くなっても、筒
外インジェクタ42から吸気通路内に噴射された後に気
筒内に供給される燃料の割合が増加することから、燃料
は最適な噴霧状態となって均一な混合気が形成されるこ
とになり、燃焼効率を向上させることができ、エンジン
出力が確保される。
【0033】一方、筒内インジェクタ41の先端部の温
度Tが所定値以上となって、筒内インジェクタ41にデ
ポジットが堆積する可能性が高くなる場合には、高温時
の運転モードが設定される。この場合には、図3(B)
に示すように、筒内インジェクタ41からの噴射量の分
担率は、図3(A)に示す定常時の運転モードよりも、
大きく設定される。筒内インジェクタ先端部の温度が瞬
間的に所定値以上となった場合に定常モードから高温モ
ードに変更するようにしても良く、所定の時間以上所定
値以上の温度が継続した場合に高温モードに変更するよ
うにしても良い。なお、図3においては、筒外インジェ
クタ42から燃料の噴射が行われる中過給圧領域Pbと
高過給圧領域Pcの部分にはハッチングが付されてい
る。
【0034】図3(B)に示す場合には、中過給圧領域
Pbと高過給圧領域Pcのいずれにあっても、筒内イン
ジェクタ41からはその最大噴射量の燃料を噴射させる
ようにしているが、図3(A)に示す場合のように高過
給圧領域Pcにおける筒内インジェクタ41からの噴射
量を過給圧Pに応じて減少させるようにしても良い。た
だし、図3(A)に示す場合よりもその減少割り合いを
小さく設定することにより、図3(A)に示す場合より
も、筒内インジェクタ41からの噴射量の分担率を筒外
インジェクタ42からの噴射量の分担率よりも過給圧の
増加に伴って大きくさせるように設定することになる。
【0035】このように、高過給圧領域Pcにおいて
は、筒内インジェクタ41の先端部の温度に応じてメモ
リ内に格納されたマップデータのうち図3(A)に示す
定常モードのマップデータと、図3(B)に示す高温モ
ードのマップデータのいずれかが選択されてそれぞれの
インジェクタ41,42の作動が制御されるようになっ
ている。筒内インジェクタ41の先端部の温度は、筒内
インジェクタ41の先端部の噴霧に影響を与えない位置
に温度センサを設けて、その温度センサにより直接検出
するようにしても良いが、ROM63内に運転領域毎に
予め、エンジン回転数と負荷をパラメータとする温度マ
ップデータを格納しておき、運転状況に応じて筒内イン
ジェクタの先端部温度を推定するようにしても良い。
【0036】その場合には、一定の周期で温度マップデ
ータの読み出しを行うことになるが、前回読み出したマ
ップデータに対して一次遅れを考慮した推定値を用いる
ことにより、実際のエンジンの運転状況に則した正確な
温度に基づいて分担率の変更制御を行うことができる。
【0037】すなわち、筒内インジェクタ先端部の温度
推定値をTn とすると、温度推定値Tn は以下の式によ
り算出される。
【0038】Tn =〔(A/Δt)Tn-1 +Tmap 〕/
〔(A/Δt)+1〕 ただし、Tn-1 は筒内インジェクタ先端部の温度推定値
の前回の算出値を示し、Tmap はインジェクタ先端部の
温度マップに格納された参照値を示す。Aは時定数を示
し、この時定数Aは運転領域毎に設定されてマップデー
タに格納されている。また、Δtは演算周期を示す。
【0039】次に、図4および図5に示すフローチャー
トを参照しつつ燃料噴射制御の手順について説明する。
【0040】図4は筒内インジェクタ41と筒外インジ
ェクタ42からの燃料噴射の制御手順を示すメインフロ
ーチャートであり、入力インターフェース65を介して
CPU62には図2に示したエンジン回転数センサ67
などからそれぞれの検出信号が入力される。
【0041】ステップS1ではエンジン回転数とスロッ
トル開度に基づいて目標トルクが算出され、ステップS
2では過給圧センサ69からの検出値が読み出され、次
いでステップS3では筒内インジェクタ先端部の温度T
が温度マップデータから読み出される。このときには、
前述したように、前回の推定値に所定の一次遅れを考慮
した推定値が読み出されることになる。ステップS4で
は目標トルク値とエンジン回転数などに基づいて、両方
のインジェクタ41,42から各気筒内に供給されるべ
き全体の基本燃料噴射量が算出される。
【0042】この算出値に応じて、ステップS5におい
て筒内インジェクタ41と筒外インジェクタ42からの
燃料噴射量の分担率が算出され、ステップS6において
はそれぞれのインジェクタ41,42からの最終的な燃
料噴射量が算出される。算出された噴射量となるよう
に、ステップS7においては、所定のタイミングでそれ
ぞれのインジェクタ41,42が作動する。それぞれの
インジェクタ41,42からの噴射量の調整は、インジ
ェクタに設けられたコイルに対する通電パルス幅を変化
させてデューティ比を変化させることによって、インジ
ェクタの噴射口が開いている時間を変化させることによ
り行われる。
【0043】図5は図4に示したステップS5の燃料噴
射量の分担率算出のサブルーチンを示すフローチャート
であり、ステップS8では、ステップS2で読み出され
た過給圧Pが所定値よりも大きいかあるいは小さいがが
判断され、ステップS9では、ステップS3で読み出さ
れた筒内インジェクタ先端部の温度Tが所定値よりも大
きいかあるいは小さいかが判断される。
【0044】ステップS8とステップS9のいずれにお
いてもNOと判断された場合には、ステップS10が実
行され、図3(A)に示した定常モードの分担率マップ
に基づいて、筒内と筒外のそれぞれのインジェクタ4
1,42の噴射量が制御される。つまり、低過給圧領域
Paでは過給圧の増加に伴って筒内インジェクタ41か
らの燃料噴射量が増加し、中過給圧領域Pbでは筒内イ
ンジェクタ41から一定量の燃料が噴射されて、筒外イ
ンジェクタ42からは過給圧の増加に伴って燃料噴射量
が増加することになる。一方、高過給圧領域Pcにあっ
ては、過給圧Pの増加に伴って筒内インジェクタ41の
噴射量分担率が小さくなり、筒外インジェクタ42の噴
射量分担率が大きくなる。これにより、高過給圧領域P
cにおいて、吸気温度が低下するとともに均一な混合気
が形成されて燃焼効率を向上することが可能となる。
【0045】これに対して、ステップS8とステップS
9のいずれにおいてもYESと判断された場合には、過
給圧Pが所定値以上となり、かつ筒内インジェクタ先端
部の温度Tも所定値以上となった状態であり、ステップ
S11が実行されて、図3(B)に示した高温モードの
分担率マップに基づいて、筒内と筒外のそれぞれのイン
ジェクタ41,42の噴射量が制御される。これによ
り、筒内インジェクタ41に対するデポジットの堆積を
防止することができ、所定量の燃料を筒内インジェクタ
41から噴射させることできるので、燃焼効率を向上さ
せることが可能となる。
【0046】筒内インジェクタ41の先端部の温度が所
定の時間にわたって所定値を超えた場合に高温モードに
変更する場合には、ECU61内に設けられたタイマー
を作動させて、高温状態が継続した時間を検出して、そ
の時間が設定値を超えた場合に定常モードから高温モー
ドに変更する。
【0047】本発明は前記実施の形態に限定されるもの
ではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能で
あることはいうまでもない。たとえば、過給機として
は、図示する場合にはターボチャージャ31を用いてい
るが、スーパーチャージャを用いるようにしても良い。
また、吸入空気量を検出するために図示する場合にはエ
アフローメータ24を使用しているが、エンジン回転数
と吸気圧とから吸入空気量を間接的に算出するようにし
ても良く、エンジン回転数とスロットル開度とから間接
的に算出するようにしても良い。さらに、筒外インジェ
クタ42は図示する場合には、各気筒に対応させて吸気
管分岐部21に設けられているが、気筒数よりも少ない
数の筒外インジェクタ42から燃料をコレクトチャンバ
23内に噴射するようにしても良い。
【0048】
【発明の効果】本発明にあっては、過給機を有する燃料
噴射式内燃機関において筒内インジェクタから噴射され
る燃料と筒外インジェクタから噴射される燃料の噴射量
分担率を変更するようにしたことから、エンジンの運転
状況に応じて最適の燃料供給を行うことができる。ま
た、過給圧が高過給圧となったときには、筒内インジェ
クタからの噴射量の分担率を小さくし、筒外インジェク
タからの噴射量の分担率を大きくしたので、高過給時で
も燃焼室内に均一な混合気を形成することができ、燃料
効率を高めてエンジン出力を向上させることができる。
さらに、筒内インジェクタ先端部の温度が所定の温度よ
りも高くなった場合には、前述した場合よりも筒内イン
ジェクタの燃料噴射量の分担率を大きくし、筒外インジ
ェクタの燃料噴射量の分担率を小さくしたので、筒内イ
ンジェクタにデポジットが堆積することが防止され、筒
内インジェクタから所定の量の燃料を噴出し、所定の燃
料霧化状態を形成することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態である燃料噴射時内燃機
関を示す概略図である。
【図2】筒内インジェクタと筒外インジェクタの作動を
制御する制御回路を示すブロック図である。
【図3】(A)は定常モードにおける筒内インジェクタ
と筒外インジェクタの燃料噴射量の分担率のマップデー
タの概念を示すグラフであり、(B)は高温モードにお
ける筒内インジェクタと筒外インジェクタの燃料噴射量
の分担率のマップデータの概念を示すグラフである。
【図4】筒内インジェクタと筒外インジェクタからの燃
料噴射の制御手順を示すメインフローチャートである。
【図5】図4に示した燃料噴射量の分担率算出ステップ
のサブルーチンを示すフローチャートである。
【符号の説明】
8 燃焼室 10 吸気ポート 31 ターボチャージャ 41 筒内インジェクタ 42 筒外インジェクタ 61 ECU(電子制御装置) 68 過給圧センサ
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F02D 41/04 330 F02D 41/04 330L 45/00 364 45/00 364E F02M 63/00 F02M 63/00 P U

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 燃焼室内に吸入される空気を過給する過
    給機と、前記燃焼室内に燃料を噴射する筒内インジェク
    タと、吸気通路内に燃料を噴射する筒外インジェクタと
    を有する燃料噴射式内燃機関であって、 過給圧に応じて前記筒内インジェクタと前記筒外インジ
    ェクタとの燃料噴射量の分担率を変更するようにしたこ
    とを特徴とする燃料噴射式内燃機関。
  2. 【請求項2】 燃焼室内に吸入される空気を過給する過
    給機と、前記燃焼室内に燃料を噴射する筒内インジェク
    タと、吸気通路内に燃料を噴射する筒外インジェクタと
    を有する燃料噴射式内燃機関であって、 高過給圧領域では前記筒外インジェクタからの燃料噴射
    量の分担率を大きくし、かつ前記筒内インジェクタから
    の燃料噴射量の分担率を小さくする定常モードを有する
    ことを特徴とする燃料噴射式内燃機関。
  3. 【請求項3】 燃焼室内に吸入される空気を過給する過
    給機と、前記燃焼室内に燃料を噴射する筒内インジェク
    タと、吸気通路内に燃料を噴射する筒外インジェクタと
    を有する燃料噴射式内燃機関であって、 高過給圧領域において前記筒内インジェクタ先端部の温
    度が所定値以上となった場合には、前記筒内インジェク
    タからの燃料噴射量の分担率を前記定常モードよりも大
    きくし、かつ前記筒外インジェクタからの燃料噴射量の
    分担率を前記定常モードよりも小さくする高温モードを
    有することを特徴とする燃料噴射式内燃機関。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の燃料噴射式内燃機関にお
    いて、内燃機関の作動状態に応じて前記筒内インジェク
    タ先端部の温度を推定する温度マップデータを有し、前
    記筒内インジェクタ先端部の温度を前記温度マップデー
    タに基づいて推定するようにしたことを特徴とする燃料
    噴射式内燃機関。
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