JP2008201819A - 膜およびそれを用いた有機半導体デバイス - Google Patents

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Abstract

【課題】塗布法で成膜した場合に、電子輸送性又は電子注入性に優れた膜を提供する
【解決手段】アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基を有する高分子化合物を含有する膜;前記繰り返し単位が下記式(1)で示される前記膜;
Figure 2008201819

[式中、Mはアルカリ金属を表し、Rは置換基を表す。pは0から4の整数を表す。]
前記膜からなる有機半導体デバイス用膜、電子輸送層、電子注入層;前記膜を有する有機半導体デバイス;有機エレクトロルミネッセンス素子;有機薄膜太陽電池。
【選択図】なし

Description

本発明は、膜およびそれを用いた有機半導体デバイスに関する。
近年、エレクトロニクス分野において、有機材料を用いた半導体デバイス(以下、「有機半導体デバイス」ということがある。)の研究開発が活発に行われている。この有機半導体デバイスとしては、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜太陽電池等が挙げられる。
有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率や有機薄膜太陽電池の変換効率を高めるために、電子輸送層や電子注入層を備えた有機半導体デバイスが検討されている。これらの層に用いる膜には、電子輸送性又は電子注入性が高いことが要求されており、アルカリ金属を含むジピバロイルメタン誘導体やフタロシアニン誘導体などの低分子化合物を含み、蒸着法で成膜された膜が提案されている(特許文献1)。
特開2000−243569号公報(特許請求の範囲、段落14、17)
しかし、製造コストが安価な塗布法で上記化合物を含む膜を成膜した場合、十分な電子注入性又は電子輸送性を得ることができないという問題がある。
そこで、本発明は、塗布法で成膜した場合に、電子輸送性又は電子注入性に優れた膜を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく検討した結果、アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基を有する高分子化合物を含有する膜は、塗布法で成膜した場合に、電子輸送性又は電子注入性に優れることを見いだし、本発明をなすに至った。
本発明は第一に、アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基を有する高分子化合物(以下、「アルカリ金属を有する高分子化合物」と略す場合がある。)を含有する膜を提供する。
本発明は第二に、前記膜からなる電子輸送層及び電子注入層を提供する。
本発明は第三に、前記膜を有する有機半導体デバイス、前記膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子、及び前記膜を有する有機薄膜太陽電池を提供する。
本発明の膜は、塗布法で成膜した場合に、電子輸送性又は電子注入性に優れるものである。従って、この膜は、有機半導体デバイス、有機エレクトロミネッセンス素子、有機薄膜太陽電池等の製造に有用である。この膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子は高発光効率を達成でき、この膜を有する有機薄膜太陽電池では高変換効率を達成できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
<膜>
本発明の膜は、アルカリ金属を有する高分子化合物を含有するものである。
アルカリ金属を有する高分子化合物が含むアルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基は、1種類でも2種類以上でよい。
アルカリ金属のフェノキシドから脱離する水素原子の数は、通常1〜5個であるが、溶媒への溶解性の観点から、1又は2個であることが好ましく、1個であることがより好ましい。
アルカリ金属を有する高分子化合物が含む残基は、下記式(3)で示される基があげられる。
Figure 2008201819
[式中、Rは、水素原子、置換基又は結合手を表す。複数個のRは同一でも相異なっていてもよい。ただし、少なくとも1個のRは結合手である。Mはアルカリ金属を表す。]
ここで、置換基として、具体的には、C1−C20アルキル基(C1とは炭素数が1個であることを意味する)、C1−C20アルコキシ基等があげられる。C1−C20アルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基等があげられる。C1−C20アルコキシ基としては、メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、オクチルオキシ基等があげられる。
アルカリ金属を有する高分子化合物が前記式(3)で示される基を末端又は側鎖に有する場合には、前記式(3)中の1個のRが結合手である。前記高分子化合物が前記式(3)で示される基を主鎖又は分岐鎖中の繰り返し単位として有する場合には、前記式(3)中の2個のRが結合手である。前記式(3)で示される基において前記高分子化合物が分岐する場合には、前記式(3)中の3個のRが結合手である。
アルカリ金属を有する高分子化合物として具体的には、フェノールとアルデヒド類を脱水縮合したノボラック樹脂、ポリ{(9、9−ジヒドロキシフェニル)フルオレン}等のヒドロキシル基の水素原子をアルカリ金属で置換した高分子化合物、前記式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物等が挙げられる。前記式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物としては、ポリビニルフェノール、ビニルフェノールとスチレンまたは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、等との共重合体のヒドロキシル基の水素原子をアルカリ金属で置換した高分子化合物などが挙げられる。
溶媒への溶解性の観点から、アルカリ金属を有する高分子化合物がアルカリ金属のフェノキシドから水素原子を1個脱離した残基を有する繰り返し単位を含むことが好ましく、繰り返し単位が下記式(1)で示されることがより好ましい。溶媒の中でも、特に、アルコール類への溶解性の観点から、下記式(1)で示される繰り返し単位を含むことが好ましい。
Figure 2008201819
[式中、M、Rは前記と同じ意味を表す。pは0から4の整数を表す。]
前記式(1)で示される繰り返し単位としては、アルコール類への溶解性の観点から下記式(2)で示される繰り返し単位が好ましい。
Figure 2008201819

[式中、Mは前記と同じ意味を表す。]
アルカリ金属を有する高分子化合物は、アルカリ金属でヒドロキシル基が置換されていないフェノールから水素原子が1個以上脱離した残基を含んでいてもよい。具体的には、前記式(1)で示される繰り返し単位を有する高分子化合物が、下記式(4)で示される繰り返し単位を含んでいてもよい。
Figure 2008201819
[式中、R、pは前記と同じ意味を表す。]
アルカリ金属を有する高分子化合物が、アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基とアルキル金属でヒドロキシル基が置換されていないフェノールから水素原子が1個以上脱離した残基とを有する場合、電子注入性の観点からは、両残基の合計数を100とした場合に、アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基が、0.1〜100であることが好ましく、1〜100であることがより好ましく、10〜90であることがさらに好ましい。
アルカリ金属を有する高分子化合物が、前記繰り返し単位(1)を含む場合、電子注入性の観点からは、全繰り返し単位の合計量を100モルとすると、前記繰り返し単位(1)の含有量が、0.1〜100モルであることが好ましく、1〜100モルであることがより好ましく、10〜90モルであることがさらに好ましい。
アルカリ金属を有する高分子化合物が、前記繰り返し単位(1)と前記繰り返し単位(4)とを含む場合、電子注入性の観点からは、両繰り返し単位の合計量を100モルとすると、繰り返し単位(1)の含有量が、0.1〜100モルであることが好ましく、1〜100モルであることがより好ましく、10〜90モルであることがさらに好ましい。
アルカリ金属を有する高分子化合物に含まれるアルカリ金属としては、リチウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウムが挙げられる。電子注入性の観点からは、カリウム、ルビジウム、セシウムが好ましく、カリウムがより好ましい。
アルカリ金属を有する高分子化合物は、成膜した際の膜の均一性、溶媒への溶解性の観点から、数平均分子量がポリスチレン換算で1×103〜1×108程度であることが好ましく、中でも、1×103〜1×106程度であることがより好ましい。また、ポリスチレン換算の重量平均分子量が1×103〜1×108であることが好ましく、1×103〜1×106であることがより好ましい。本発明に用いられるアルカリ金属を有する高分子は、一種単独であっても二種以上であってもよい。
−膜の製造方法−
公知の膜の製造方法の中でも、製造プロセスを簡略化できる点、生産性が優れている点では、塗布法が好ましい。本発明の膜は、塗布法で成膜した場合でも、電子輸送性又は電子注入性に優れている。塗布法としては、キャスティング法、スピンコート法、バーコート法、ブレードコート法、ロールコート法、グラビア印刷法、スクリーン印刷法、インクジェット法、マイクログラビアコート法、ワイアーバーコート法、ディップコート法、スリットコート法、キャピラリーコート法、スプレーコート法、フレキソ印刷法、オフセット印刷法、インクジェットプリント法、ノズルコート法、ディスペンサー法、マイクロディスペンサー法等が挙げられる。前記塗布法では、アルカリ金属を有する高分子化合物を溶媒に溶解して塗布液を調製し、該塗布液を所望の層又は電極上に塗布し乾燥させることで膜を形成することができる。高分子化合物を含む溶液を塗布法で成膜した場合は、膜の均一性の点で優れる。
前記溶媒は、アルカリ金属を有する高分子化合物を均一に溶解乃至分散し安定なものを公知の溶媒から適宜選択して使用できる。このような溶媒としては、アルコール類(メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール等)、ケトン類(アセトン、メチルエチルケトン等)、有機塩素類(クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等)、芳香族炭化水素類(ベンゼン、トルエン、キシレン等)、脂肪族炭化水素類(ノルマルヘキサン、シクロヘキサン等)、アミド類(ジメチルホルムアミド等)、スルホキシド類(ジメチルスルホキシド等)等が挙げられる。これらの溶媒は、一種単独で用いても二種以上を併用してもよい。
アルカリ金属を有する高分子化合物を前記溶媒に溶解する場合には、該溶媒の量は、該高分子化合物の合計100重量部に対して、通常、1000〜100000重量部程度である。
なお、本発明の膜には、アルカリ金属を有する高分子化合物に加えて、本発明の効果を損なわない範囲で、その他の成分を含有させてもよい。
前記塗布法により、本発明の膜を有機半導体デバイス等の積層構造における層上に又は電極上に成膜する場合、先に塗布した層又は電極が後から塗布する塗布液に含まれる溶媒に溶解してしまい、積層構造を作製し難い場合がある。
その場合、アルカリ金属を有する高分子化合物をアルコール類、水等の溶媒に溶解させて塗布することにより、アルコール類、水に対して難溶性の有機エレクトロルミネッセンス素子の発光層、有機薄膜太陽電池の活性層の上に、下層を溶解せずに容易に塗布し積層させることができる。陰極界面側に塗布した場合には、アルカリ金属原子の小さな仕事関数の作用で電子が注入されやすい電子注入層(詳細は後述する)を作製することができる。該溶媒としては、塗布した膜の成膜性の観点からはアルコール類であることが好ましく、エタノールであることがより好ましい。
<有機半導体デバイス>
本発明の膜は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子、有機薄膜太陽電池等の有機半導体デバイス等に用いることができる。これらの用途では、本発明の膜は、活性層、電子輸送層、電子注入層等として用いることができる。本発明の膜が、発光層、活性層よりも陰極側に存在する場合は、電子輸送層となる。また、電子輸送層を2つ以上有する場合は、陰極に接する層が電子注入層となる。これらの層の中で、本発明の膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として用いることが好ましい。前記有機半導体デバイスの具体例としては、前記膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として有する有機半導体デバイス、前記膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として有する有機エレクトロルミネッセンス素子、並びに前記膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として有する有機薄膜太陽電池等が挙げられる。
本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子は、前記膜からなる層を有するものであり、具体的には、例えば、陽極及び陰極からなる電極と発光層を有し、該発光層と陰極との間に設けられ前記膜からなる電子輸送層及び/又は前記膜からなる電子注入層とを有するものである。その他にも、例えば、以下の層構造のものが挙げられる。
a)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
b)陽極/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
c)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/陰極
d)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/発光層/電子輸送層/電子注入層/陰極
これらの層の中で、本発明の膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として用いることが好ましい。
本発明の膜が有機エレクトロルミネッセンス素子の電子輸送層である場合、膜厚は通常0.1〜100nmである。
本発明の膜が有機エレクトロルミネッセンス素子の電子注入層である場合、膜厚は通常0.1〜50nmである。
本発明の有機薄膜太陽電池は、2つの異なる電極間に、電子供与性及び電子受容性の機能を有する有機薄膜層(活性層)、本発明の膜からなる電子輸送層及び/又は本発明の膜からなる電子注入層等を配置してなるものである。
活性層としては、陽極に近い側に電子供与性の膜とそれと接して陰極に近い側に電子受容性の膜を積層した層構造や、電子供与性化合物と電子受容性化合物を同じ層中に混合した層構造のものが挙げられる。
有機薄膜太陽電池の好ましい構造としては、例えば以下の層構造のものが挙げられる。
e)陽極/正孔輸送層/活性層/電子輸送層/陰極
f)陽極/正孔輸送層/活性層/電子輸送層/電子注入層/陰極
g)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/活性層/電子輸送層/陰極
h)陽極/正孔注入層/正孔輸送層/活性層/電子輸送層/電子注入層/陰極
これらの層の中で、本発明の膜を電子輸送層及び/又は電子注入層として用いることが好ましい。
以下、本発明をさらに詳細に説明するために実施例を示すが、本発明はこれらに限定されるものではない。
−分子量の測定方法−
実施例において、数平均分子量(Mn)及び重量平均分子量(Mw)については、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)によりポリスチレン換算のものを求めた。具体的には、GPC(東ソー製、商品名:HLC-8220GPC)により、TSKgel SuperHM-H(東ソー製)3本を直列に繋げたカラムを用いて、テトラヒドロフランを展開溶媒として0.5mL/分の流速で流し、40℃で測定した。検出器には、示差屈折率検出器を用いた。
<合成例1>(高分子化合物1の合成)
500mlの4口フラスコにトリスカプリリルメチルアンモニウムクロリド(Triscaprylylmethylammoniumchloride、アルドリッチ社製、商品名:Aliquat336)1.72g、下記式:
Figure 2008201819
化合物A

で表される化合物A 6.2171g、下記式:
Figure 2008201819

で表される化合物B 0.5085g、下記式:
Figure 2008201819

で表される化合物C 6.2225g、及び下記式:
Figure 2008201819

で表される化合物D 0.5487gを取り、窒素置換した。トルエン100mlを加え、ジクロロビス(トリフェニルホスフィン)パラジウム(II) 7.6mg、炭酸ナトリウム水溶液24mlを加え、環流下で3時間攪拌した後、フェニルホウ酸0.40gを加え、終夜攪拌した。ナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメート水溶液を加え、さらに環流下で3時間攪拌した。得られた反応液を分液し、有機相を酢酸水溶液及び水で洗浄した後、メタノール中に滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿を、ろ過し、減圧乾燥した後、トルエンに溶解させ、シリカゲル−アルミナカラムを通し、トルエンで洗浄した。得られたトルエン溶液をメタノール中に滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿を、ろ過し、減圧乾燥した後、トルエンに溶解させ、メタノールに滴下ところ、沈殿が生じた。得られた沈殿を、ろ過し、減圧乾燥して、7.72gの高分子化合物1を得た。高分子化合物1のポリスチレン換算の数平均分子量Mnは1.2×105であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは2.9×105であった。
<合成例2>(高分子化合物2の合成)
5Lセパラブルフラスコにトリスカプリリルメチルアンモニウムクロリド(Triscaprylylmethylammoniumchloride、アルドリッチ社製、商品名:Aliquat336)40.18g、下記式:
Figure 2008201819
化合物A

で表される化合物A 234.06g、下記式:
Figure 2008201819
化合物E

で表される化合物E 172.06g、及び下記式:
Figure 2008201819
化合物F

で表される化合物F 28.5528gを取り、窒素置換した。アルゴンバブリングしたトルエン2620gを加え、攪拌しながら更に30分間バブリングした。酢酸パラジウム 99.1mg、トリス(o−トリル)ホスフィン 937.0mgを加え、158gのトルエンで洗い流し、95℃に加熱した。17.5重量%炭酸ナトリウム水溶液855gを滴下後、バス温110℃に昇温し、9.5時間攪拌した後、フェニルホウ酸5.39gをトルエン96mlに溶解して加え、14時間攪拌した。200mlのトルエンを加え、反応液を分液し、有機相を3重量%酢酸水溶液850mlで2回、更に850mlの水とナトリウムN,N−ジエチルジチオカルバメート19.89gを加え、4時間攪拌した。分液後、シリカゲル−アルミナカラムを通し、トルエンで洗浄した。得られたトルエン溶液をメタノール50Lに滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿を、メタノールで洗浄した。減圧乾燥後、11Lのトルエンに溶解させ、得られたトルエン溶液をメタノール50Lに滴下したところ、沈殿が生じた。得られた沈殿を、ろ過し、減圧乾燥して、278.39gの高分子化合物2を得た。高分子化合物2のポリスチレン換算の数平均分子量Mnは7.7×104であり、ポリスチレン換算の重量平均分子量Mwは3.8×105であった。
<合成例3>(高分子化合物3の合成)
100mLの三口フラスコにポリビニルフェノール(アルドリッチより購入、平均Mw:8,000, 0.50 g)、エタノール50mL加え、室温で30分攪拌した。そこへtert-ブトキシカリウム0.467g(4.16mmol)を加え、さらに30min攪拌した。エバポレータで反応液を濃縮し、ヘキサン50mL加えてスラリー化した後ろ過、得られたケーキをさらにヘキサン50mLで2回洗浄後、減圧乾燥(500Pa 4hr)することで高分子化合物3を0.64g得た。ポリビニルフェノールとtert−ブトキシカリウムの仕込み比から、高分子化合物3は下記構造と推定される。
Figure 2008201819
(高分子化合物3)
<合成例4>(高分子化合物4の合成)
100mLの三口フラスコにポリビニルフェノール(アルドリッチより購入、平均Mw:8,000, 0.50 g)、エタノール50mL加え、室温で30分攪拌した。そこへtert-ブトキシカリウム0.233g(2.08mmol)を加え、さらに30min攪拌した。エバポレータで反応液を濃縮し、ヘキサン50mL加えてスラリー化した後ろ過、得られたケーキをさらにヘキサン50mLで2回洗浄後、減圧乾燥(500Pa 4hr)することで高分子化合物4を0.57g得た。ポリビニルフェノールとtert−ブトキシカリウムの仕込み比から、高分子化合物4は下記構造と推定される。

Figure 2008201819
(高分子化合物4)
<合成例5>(化合物1の合成)
100mLの三口フラスコにビスフェノールA (アルドリッチより購入、0.55 g, 2.41 mmol)、エタノール50mL加え、室温で30分攪拌した。そこへtert-ブトキシカリウム0.54g(4.82mmol)を加え、さらに30min攪拌した。エバポレータで反応液を濃縮し、ヘキサン50mL加えてスラリー化した後ろ過、得られたケーキをさらにヘキサン50mLで洗浄後、減圧乾燥(500Pa 4hr)することで下記化合物1を0.72g得た。
Figure 2008201819
(化合物1)
<実施例1〜2、比較例1〜2>(有機エレクトロルミネッセンス素子の作製、評価)
スパッタ法により150nmの厚みでインジウムスズ酸化物(ITO)膜を付けたガラス基板に、ポリ(エチレンジオキシチオフェン)/ポリスチレンスルホン酸の溶液(スタルク社製、商品名:Baytron AI4083)を用いてスピンコートにより成膜し、大気中、ホットプレート上で、200℃で、10分間乾燥して正孔注入層(膜厚:60nm)を作製した。次に、高分子化合物2のトルエン溶液(0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過)をスピンコートにより塗布し、グローブボックス中の窒素雰囲気下で、200℃で、15分間ベークして正孔輸送層(膜厚:20nm)を作製した。さらに、高分子化合物1のトルエン溶液(0.2μmのテフロン(登録商標)フィルターで濾過)をスピンコートにより発光層を塗布した。なお、得られる膜厚が70nmとなるように調整した。その後、表1に記載の条件(電子輸送層に用いる化合物の有無および化合物の種類、調製する溶液中の化合物の濃度、溶媒の種類)に従って溶液を調製し、0.2μmのフィルターで濾過した。得られた溶液を4000rpmの回転数でスピンコートすることで電子輸送層を作製した。なお、比較例1では電子輸送層を作製しなかった。
こうして得られた積層体を減圧下、90℃で1時間乾燥した後、Alを100nm蒸着した。蒸着のときの真空度は、1×10-4Pa〜9×10-3Paの範囲であった。その後、素子は窒素雰囲気下で紫外線硬化樹脂によりガラスを接着することにより封止した。素子の形状は、2mm×2mmの正四角形であった。得られた素子に段階的に電圧を印加することにより、電流密度と発光輝度を測定した。発光効率は、発光輝度を電流密度で割ることにより算出した。EL発光スペクトルは、いずれも470nmに発光強度のピークを持つ青色の発光であった。表1に、最大発光効率を示す。
Figure 2008201819
−評価−
表1から分かるように、高分子化合物3、4を含む溶液を塗布して電子輸送層を形成した場合、電子輸送層の無いものや、化合物1を含む溶液を塗布して電子輸送層を形成した場合に比べて、作製した有機エレクトロルミネッセンス素子の発光効率が向上した。即ち、本発明の膜は、電子輸送性又は電子注入性に優れることが認められた。また、化合物1を含む溶液を塗布した膜はヘイズが見られたのに対し、高分子化合物3、4を含む溶液を塗布した膜はヘイズが無く、良好な塗布性を示した。

Claims (12)

  1. アルカリ金属のフェノキシドから水素原子が1個以上脱離した残基を有する高分子化合物を含有する膜。
  2. 高分子化合物の重量平均分子量がポリスチレン換算で1×103〜1×108である請求項1に記載の膜。
  3. 高分子化合物がアルカリ金属のフェノキシドから水素原子を1個脱離した残基を有する繰り返し単位を含む請求項1又は2に記載の膜。
  4. 前記繰り返し単位が下記式(1)で示される請求項3に記載の膜。
    Figure 2008201819
    [式中、Mはアルカリ金属を表し、Rは置換基を表す。pは0から4の整数を表す。]
  5. 前記式(1)が下記式(2)で示される請求項4に記載の膜。
    Figure 2008201819
    [式中、Mは前記と同じ意味を表す。]
  6. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜からなる有機半導体デバイス用膜。
  7. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜からなる電子輸送層。
  8. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜からなる電子注入層。
  9. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜を有する有機半導体デバイス。
  10. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜を有する有機エレクトロルミネッセンス素子。
  11. 請求項1〜5のいずれかに記載の膜を有する有機薄膜太陽電池。
  12. 塗布法を用いて成膜する請求項1〜3のいずれかに記載の膜の製造方法。
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