JP2008201621A - アルコール改質装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】長期間に亘って水素含有ガスを安定的に得られるアルコール改質装置を提供すること。
【解決手段】アルコール改質装置の一例であるエタノール改質装置は、改質反応器10と、改質反応器10に、エタノールを供給するエタノール供給手段20と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段30と、熱を供給する熱供給手段40を備え、改質反応器10にはエタノール改質触媒50が収容されている。改質反応器10の出口13の近傍には、エタノール改質触媒50の性能低下を検出するエチレンセンサー60が設けられており、改質触媒50のガス出口には、温度センサ53が設けられ、触媒出口温度検出手段として機能するようになっている。
【選択図】図1
【解決手段】アルコール改質装置の一例であるエタノール改質装置は、改質反応器10と、改質反応器10に、エタノールを供給するエタノール供給手段20と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段30と、熱を供給する熱供給手段40を備え、改質反応器10にはエタノール改質触媒50が収容されている。改質反応器10の出口13の近傍には、エタノール改質触媒50の性能低下を検出するエチレンセンサー60が設けられており、改質触媒50のガス出口には、温度センサ53が設けられ、触媒出口温度検出手段として機能するようになっている。
【選択図】図1
Description
本発明は、アルコール改質装置に係り、詳しくは、燃料電池や内燃機関などのパワーユニットに水素含有ガスを供給するアルコール改質装置に関する。
近年、地球環境に対する配慮から、自動車等の内燃機関の燃費を改善する目的で種々の試みがなされている。例えば、エンジンシステムにおいてリーンバーン化や直噴化などの工夫を施すことにより、エンジン中での燃焼効率をより一層向上させる技術が盛んに開発されている。
更に、燃料改質器を備え、改質した燃料で機関運転を行う内燃機関も提案されている。例えば、排気管にメタノール改質器が装着され、排気熱を利用して改質器により改質ガスを生成する内燃機関が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この場合、得られる改質ガスはH2及びCOを主成分とし、このガスを内燃機関に供給することにより、希薄燃焼限界が高く、希薄域でも安定した機関運転が可能となる。
特開2002−38981号公報
一方、燃料としてはアルコールとして特にエタノールが近年注目を集めている。エタノールは、ガソリンとの混合によりガソリンの燃焼性を向上させることが期待されるとともに、毒性が低く、植物のようなバイオマス資源を原料として製造することができので、再生可能なエネルギー源として、これらを燃料として用いる研究開発が盛んに行われている。
また、地球環境問題の高まりの中で固体高分子型燃料電池を利用した燃料電池システムの利用が提案されている。
かかる燃料電池に供給するための水素は、燃料を改質して得られる。例えば、酸素存在下で水蒸気を使用してエタノールを改質する水素ガスの製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この製造方法では、改質触媒として、α−アルミナ又はシリカ上に、ニッケル又はニッケルと銅の混合物を担持した触媒が提案されている。
特表2003−503295号公報
かかる燃料電池に供給するための水素は、燃料を改質して得られる。例えば、酸素存在下で水蒸気を使用してエタノールを改質する水素ガスの製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。この製造方法では、改質触媒として、α−アルミナ又はシリカ上に、ニッケル又はニッケルと銅の混合物を担持した触媒が提案されている。
しかしながら、上述のように、エタノールの水蒸気改質反応により水素含有ガス(改質ガス)得る場合、副反応による炭素析出に伴って触媒性能が低下することが大きな問題の一つとなっている。
また、車載用には、よりコンパクトなアルコール改質装置が求めれており、改質反応に使用する水蒸気量はできるだけ少なく抑えたいという要請があるが、水蒸気量を減らすと炭素析出が顕著になる。
また、車載用には、よりコンパクトなアルコール改質装置が求めれており、改質反応に使用する水蒸気量はできるだけ少なく抑えたいという要請があるが、水蒸気量を減らすと炭素析出が顕著になる。
本発明は、このような従来技術の有する課題に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、長期間に亘って水素含有ガスを安定的に得られるアルコール改質装置を提供することにある。
本発明者らは、上記目的を達成すべく鋭意検討を重ねた結果、アルコール改質触媒の性能低下を検知し、これに応じて再生処理を行う構成とすることにより、上記目的が達成できることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明のアルコール改質装置は、改質反応器と、この改質反応器にそれぞれ、アルコール、特にエタノールを供給するアルコール供給手段と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、熱を供給する熱供給手段と、この改質反応器に収容されたアルコール改質触媒、特にエタノール改質触媒と、を備えたアルコール改質装置において、
上記アルコール改質触媒の性能低下を検出する触媒性能低下検出手段と、このアルコール改質触媒を再生する触媒再生手段を有し、
上記触媒再生出段は、上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際に、上記アルコール改質触媒を再生する、ことを特徴とする。
上記アルコール改質触媒の性能低下を検出する触媒性能低下検出手段と、このアルコール改質触媒を再生する触媒再生手段を有し、
上記触媒再生出段は、上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際に、上記アルコール改質触媒を再生する、ことを特徴とする。
また、本発明のアルコール改質装置の好適形態は、上記触媒性能低下検出手段が、エチレン検出手段であり、エチレンを検出した際に、上記触媒再生手段により上記アルコール改質触媒、特にエタノール改質触媒が再生されることを特徴とする。
更に、本発明のエタノール改質装置の他の好適形態は、上記熱供給手段が上記改質反応容器に対する熱供給ガスの入口及び出口を有し、
上記触媒性能低下検出手段が、上記熱供給手段のガス入口及びガス出口の温度を検出する手段であり、
熱供給ガスのガス出口温度がガス入口温度より高いときに、上記触媒再生手段によりエタノール改質触媒が再生されることを特徴とする。
上記触媒性能低下検出手段が、上記熱供給手段のガス入口及びガス出口の温度を検出する手段であり、
熱供給ガスのガス出口温度がガス入口温度より高いときに、上記触媒再生手段によりエタノール改質触媒が再生されることを特徴とする。
本発明によれば、アルコール改質触媒、特にエタノール改質触媒の性能低下を検知し、これに応じて再生処理を行う構成としたため、長期間に亘って水素含有ガスを安定的に得られるアルコール改質装置を提供することができる。
よって、水素を含有するガスを燃料電池や内燃機関に安定的に供給することができる。これにより、燃料電池で安定して発電を行うことができ、また、内燃機関では希薄燃焼限界が高く、安定した燃焼を行うことが可能となる。
更には、従来利用されていなかった排気熱を利用することも可能であり、これにより内燃機関の熱効率を高めることができる。
よって、水素を含有するガスを燃料電池や内燃機関に安定的に供給することができる。これにより、燃料電池で安定して発電を行うことができ、また、内燃機関では希薄燃焼限界が高く、安定した燃焼を行うことが可能となる。
更には、従来利用されていなかった排気熱を利用することも可能であり、これにより内燃機関の熱効率を高めることができる。
以下、本発明のアルコール改質装置につき詳細に説明する。なお、本明細書において、濃度、含有量及び配合量などについての「%」は特記しない限り質量百分率を表すものとする。
図1は、本発明のアルコール改質装置の一例であるエタノール改質装置の一実施形態を示す構成図である。
同図において、このエタノール改質装置は、改質反応器10と、この改質反応器10に、アルコールの一例であるエタノールを供給するエタノール供給手段20と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段30と、熱を供給する熱供給手段40を備え、改質反応器10にはアルコール改質触媒の一例であるエタノール改質触媒50が収容されている。
同図において、このエタノール改質装置は、改質反応器10と、この改質反応器10に、アルコールの一例であるエタノールを供給するエタノール供給手段20と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段30と、熱を供給する熱供給手段40を備え、改質反応器10にはアルコール改質触媒の一例であるエタノール改質触媒50が収容されている。
また、改質反応器10の出口13の近傍には、エタノール改質触媒50の性能低下を検出する触媒性能低下検出手段の一例であるエチレンセンサー60が設けられており、改質触媒50のガス出口には、温度センサ53が設けられ、触媒出口温度検出手段として機能するようになっている。
なお、本実施形態では、改質反応器10の出口13と触媒出口とは近接しているので、触媒出口の温度は改質反応器の出口温度に近い値を示す。
なお、本実施形態では、改質反応器10の出口13と触媒出口とは近接しているので、触媒出口の温度は改質反応器の出口温度に近い値を示す。
また、本実施形態において、熱供給手段40は、熱ガスを熱供給ガス入口41及び熱供給ガス出口43を介して改質反応器10に供給するものであり、熱供給ガス入口41及び出口43には、それぞれ温度センサ(図示せず)が設置されている。
更に、本実施形態のエタノール改質装置は、酸化性ガス供給手段の一例である空気供給手段70と、不活性ガス供給手段80を有しており、これらは必要に応じて、それぞれ空気及び不活性ガスを改質反応器10に供給する。
更に、本実施形態のエタノール改質装置は、酸化性ガス供給手段の一例である空気供給手段70と、不活性ガス供給手段80を有しており、これらは必要に応じて、それぞれ空気及び不活性ガスを改質反応器10に供給する。
図1に示すエタノール改質装置では、エチレンセンサー60や、熱供給ガス入口41及び出口43に設置された温度センサが、触媒性能低下検出手段として機能する。
また、エタノール改質触媒の再生は、酸化性ガス供給手段と触媒再生制御手段によって行われ、空気供給手段70が酸化性ガス供給手段として機能する。
そして、本実施形態では、上述のエタノール供給手段20、水蒸気供給手段30及び不活性ガス供給手段80は各供給物の供給量を制御可能であり、それぞれ供給制御手段としても機能するが、これらの供給手段や触媒出口温度検出手段(温度センサ53)は、触媒再生制御手段として機能する。
また、エタノール改質触媒の再生は、酸化性ガス供給手段と触媒再生制御手段によって行われ、空気供給手段70が酸化性ガス供給手段として機能する。
そして、本実施形態では、上述のエタノール供給手段20、水蒸気供給手段30及び不活性ガス供給手段80は各供給物の供給量を制御可能であり、それぞれ供給制御手段としても機能するが、これらの供給手段や触媒出口温度検出手段(温度センサ53)は、触媒再生制御手段として機能する。
上述のような構成を有するエタノール改質装置では、水素含有ガスを安定して得るために、エタノール改質触媒の性能低下を検知し、触媒を再生しながら使用する。
ここで、触媒の再生は、当該触媒に酸化性ガスを供給し、酸化処理することにより行う。酸化性ガスとしては、酸素原子を含むガスで酸化可能であり、触媒に悪影響を与えなければ、特に限定されないが、汎用性のある空気又は空気を希釈したものが望ましい。
ここで、触媒の再生は、当該触媒に酸化性ガスを供給し、酸化処理することにより行う。酸化性ガスとしては、酸素原子を含むガスで酸化可能であり、触媒に悪影響を与えなければ、特に限定されないが、汎用性のある空気又は空気を希釈したものが望ましい。
酸化性ガスを供給する量は、エタノール改質触媒上の炭素質成分が燃焼可能な量であれば構わない。なお、高濃度の酸化性ガスを供給すると、酸化反応が急激に進行し、触媒層温度が急激に上昇する可能性があるので、供給する酸化性ガスの濃度はあまり濃くない方が望ましい。
また、酸化性のガスの供給は、触媒出口温度の温度変化ΔT1>20℃/secである間行い、ΔT1<10℃/secで停止するとよい(図1参照)。これにより、炭素質成分の燃焼を十分に行うことができる。
また、酸化性のガスの供給は、触媒出口温度の温度変化ΔT1>20℃/secである間行い、ΔT1<10℃/secで停止するとよい(図1参照)。これにより、炭素質成分の燃焼を十分に行うことができる。
なお、酸化性ガスの供給は、室温〜500℃で行うことが好ましく、これにより、触媒の再生処理を有効に行うことができる。
エタノール改質触媒の性能低下を検知する方法としては、様々な方法があり、例えば、触媒出口温度、水素濃度、一酸化炭素濃度、メタン濃度、二酸化炭素濃度、エタノール濃度、改質ガス流量等に着目する方法を挙げることができる。しかし、炭素析出による性能低下を検出する場合には、性能低下を迅速に検知できることから、エチレンを指標とするのが望ましい。
即ち、水蒸気改質に際し、CH2CH2→2C+2H2の反応が進行し、炭素析出が起こと考えられる。従って、エチレンが生成することにより、炭素析出反応が進行する可能性が高くなる。よって、エチレンの生成を検知し、エチレンが所定の濃度以上生成した場合に触媒を再生すればよいことになる。
即ち、水蒸気改質に際し、CH2CH2→2C+2H2の反応が進行し、炭素析出が起こと考えられる。従って、エチレンが生成することにより、炭素析出反応が進行する可能性が高くなる。よって、エチレンの生成を検知し、エチレンが所定の濃度以上生成した場合に触媒を再生すればよいことになる。
エチレンの検出手段としては、エチレンセンサー等を用いることができる。例えば、NDIR(非分散型赤外線吸収法)式のエチレンセンサーがあるが、他の方式のエチレンセンサーでも構わない。
また、エタノール改質触媒としては、ロジウム(Rh)及び白金(Pt)の少なくとも一方を含む触媒を用いることができるが、更に、アルカリ金属と、鉄(Fe)及びセリウム(Ce)の少なくとも一方とを含む触媒を好適に用いることができる。
触媒成分中、アルカリ金属は、酸点を除去してエチレン生成を抑制する機能を果たす。また、Fe、Ceは、水蒸気改質反応に必要な水蒸気を活性化し、水素生成を助ける。
触媒成分中、アルカリ金属は、酸点を除去してエチレン生成を抑制する機能を果たす。また、Fe、Ceは、水蒸気改質反応に必要な水蒸気を活性化し、水素生成を助ける。
エタノール改質触媒では無機担体を用いることができるが、かかる無機担体としては、アルミナ、セリア、セリウム―ジルコニア複合酸化物、及びセリウム−ニオブ複合酸化物などが挙げられる。但し、その他の無機担体を用いてもよいことは勿論である。
また、無機担体は、1種のみが単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
また、無機担体は、1種のみが単独で用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
無機担体の形状などについても特に制限はなく、所望の触媒活性等を考慮して適宜選択することができる。
なお、無機担体の比表面積(窒素吸着によるBET比表面積)は、特に制限されないが、好ましくは10m2/g以上、より好ましくは50m2/g以上、更に好ましくは100m2/g以上である。無機担体の比表面積をこのような範囲の値に調節することによって、触媒金属の分散性が所望の程度に制御され、ひいてはエタノール改質触媒の触媒活性を向上させうる。
なお、無機担体の比表面積(窒素吸着によるBET比表面積)は、特に制限されないが、好ましくは10m2/g以上、より好ましくは50m2/g以上、更に好ましくは100m2/g以上である。無機担体の比表面積をこのような範囲の値に調節することによって、触媒金属の分散性が所望の程度に制御され、ひいてはエタノール改質触媒の触媒活性を向上させうる。
無機担体に担持される触媒金属としては、Rh又はPtが重要である。無機担体へのRh及び/又はPt原子の担持量は、無機担体の量や所望の触媒性能、費用対効果などを考慮して適宜調節されうる。
コスト低減の観点から、無機担体へのRh及び/又はPt原子の担持量は、得られるエタノール改質触媒の全量に対して、好ましくは0.1〜10%程度であり、より好ましくは0.5〜10%である。Rh及び/又はPt原子の担持量が0.1%未満であると、充分なエタノール改質触媒活性が得られない虞がある。一方、Rh及び/又はPt原子の担持量が10%を超えると、担持量の増加に見合った触媒活性の増加が見られなくなる場合があり、コストの面で不利となる虞がある。
コスト低減の観点から、無機担体へのRh及び/又はPt原子の担持量は、得られるエタノール改質触媒の全量に対して、好ましくは0.1〜10%程度であり、より好ましくは0.5〜10%である。Rh及び/又はPt原子の担持量が0.1%未満であると、充分なエタノール改質触媒活性が得られない虞がある。一方、Rh及び/又はPt原子の担持量が10%を超えると、担持量の増加に見合った触媒活性の増加が見られなくなる場合があり、コストの面で不利となる虞がある。
添加物としては、アルカリ金属、Fe、Ceが望ましい。アルカリ金属としては、ナトリウム(Na)、カリウム(K)及びセシウム(Cs)が望ましい。これらは、エチレンの生成を抑え、必要な酸化処理の回数が少なくても済む。
添加物量としては、0.1〜6%がこの望ましく、少なすぎると無機担体上の酸点を減らすことができず、エチレンの生成を抑制することができないことがある。一方で、多すぎると酸点以外の活性金属上等にも担持され、活性金属自身の活性を妨げることがある。従って、添加物量としては、0.1〜6%がこの望ましく、より好ましくは、0.5〜5%である。
また、添加物の添加方法は、予め無機担体に担持しておいてもよく、活性金属であるRhやPtと同時に担持してもよい。
添加物量としては、0.1〜6%がこの望ましく、少なすぎると無機担体上の酸点を減らすことができず、エチレンの生成を抑制することができないことがある。一方で、多すぎると酸点以外の活性金属上等にも担持され、活性金属自身の活性を妨げることがある。従って、添加物量としては、0.1〜6%がこの望ましく、より好ましくは、0.5〜5%である。
また、添加物の添加方法は、予め無機担体に担持しておいてもよく、活性金属であるRhやPtと同時に担持してもよい。
上述のエタノール改質触媒は、特別な手法を用いることなく製造可能である。以下、かかるエタノール改質触媒の製造方法の好ましい形態について説明するが、下記の形態のみには制限されず、その他の手法によっても製造可能である。
このエタノール改質触媒触媒は、例えば、無機担体を準備する段階と、触媒金属原子が溶解した触媒調製溶液を調製する段階と、上記触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子を上記無機担体に担持させる段階と、上記触媒金属原子が担持された上記無機担体を焼成する段階とを有する製法により製造され得る。以下、かかる製法について、工程順に詳細に説明する。
このエタノール改質触媒触媒は、例えば、無機担体を準備する段階と、触媒金属原子が溶解した触媒調製溶液を調製する段階と、上記触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子を上記無機担体に担持させる段階と、上記触媒金属原子が担持された上記無機担体を焼成する段階とを有する製法により製造され得る。以下、かかる製法について、工程順に詳細に説明する。
まず、エタノール改質触媒に用いられる無機担体を準備する。この段階において準備される無機担体の好ましい形態については、既に説明した通りであるため、ここでは説明を省略する。
かかる無機担体は、アルミナ、セリア、セリウム―ジルコニア複合酸化物、セリウム−ニオブ複合酸化物を含有する。このような形態の無機担体を得るには、そのものが市販されている場合にはその無機担体を購入すればよいが、市販の原料から自ら合成することにより得てもよい。
かかる無機担体は、アルミナ、セリア、セリウム―ジルコニア複合酸化物、セリウム−ニオブ複合酸化物を含有する。このような形態の無機担体を得るには、そのものが市販されている場合にはその無機担体を購入すればよいが、市販の原料から自ら合成することにより得てもよい。
所望の金属原子を含有する無機担体を自ら合成する場合には、無機担体を調製する際に、無機担体中に含有させたい金属の供給源となる化合物を、必要に応じてその他の化合物と混合し、その後に焼成すればよい。必要であれば、さらに粉砕処理や分級処理を施してもよい。
なお、無機担体中に含有させたい金属の供給源となる化合物としては、当該金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル及び有機金属塩等が例示される。
なお、無機担体中に含有させたい金属の供給源となる化合物としては、当該金属の水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル及び有機金属塩等が例示される。
焼成時の具体的な手法や焼成条件は、特に制限されず、所望の粒子径や比表面積を考慮した上で、触媒調製分野において従来公知の知見を適宜参照することにより、適宜調節すればよい。
無機担体の比表面積について一例を挙げると、一般的に、焼成温度を低く設定して焼成することにより、比較的大きい比表面積を有する無機担体が得られ、焼成温度を高く設定して焼成することにより、比較的小さい比表面積を有する無機担体が得られる。一般的な焼成条件としては、焼成温度は300〜600℃程度であり、焼成時間は0.5〜10時間程度である。
無機担体の比表面積について一例を挙げると、一般的に、焼成温度を低く設定して焼成することにより、比較的大きい比表面積を有する無機担体が得られ、焼成温度を高く設定して焼成することにより、比較的小さい比表面積を有する無機担体が得られる。一般的な焼成条件としては、焼成温度は300〜600℃程度であり、焼成時間は0.5〜10時間程度である。
一方、所定の触媒金属が溶解した触媒調製溶液を調製する。
所定の触媒金属とは、Rh原子、並びにPt原子である。この触媒調製溶液は、溶解している触媒金属原子を上記で準備した無機担体に担持させる目的で、後述する担持段階において用いられる。また、触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子は、最終的にはエタノール改質触媒の触媒金属として機能する。
所定の触媒金属とは、Rh原子、並びにPt原子である。この触媒調製溶液は、溶解している触媒金属原子を上記で準備した無機担体に担持させる目的で、後述する担持段階において用いられる。また、触媒調製溶液に溶解している触媒金属原子は、最終的にはエタノール改質触媒の触媒金属として機能する。
この触媒調製溶液を調製する段階では、まず、Rh及び/又はPt原子の供給源であるRh及び/又はPt化合物を準備する。さらに、これらの化合物を溶解させるための溶媒を準備する。その後、準備した溶媒にRh及び/又はPt化合物を添加し、必要であれば撹拌して、触媒調製溶液を調製する。
この際、Rh及び/又はPt化合物が溶解した触媒調製溶液を別々に調製してもよく、双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製してもよい。例えば、後述する担持段階において共含浸法を採用する場合には、Rh及び/又はPt化合物の双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製すればよい。
この際、Rh及び/又はPt化合物が溶解した触媒調製溶液を別々に調製してもよく、双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製してもよい。例えば、後述する担持段階において共含浸法を採用する場合には、Rh及び/又はPt化合物の双方が同時に溶解した触媒調製溶液を調製すればよい。
Rh及び/又はPt化合物としては、特に制限されないが、例えば、Rh及び/又はPt原子及び助触媒原子の、水酸化物、硫酸塩、硝酸塩、塩化物、無機酸化物ゾル、有機金属塩などの化合物が例示されうる。これらの化合物は、入手が容易で触媒調製時の原料として広く用いられており、無機担体へ担持する際の取扱いも容易である。
触媒調製溶液の調製に用いられる溶媒としては、水やエタノール等が例示されるが、これらに制限されることはない。
触媒調製溶液中のRh及び/又はPt原子の濃度は特に制限されず、後述する担持段階において用いられる無機担体の量、所望の担持量、担持方法、及び費用対効果等を考慮して、適宜調節されうる。
触媒調製溶液中のRh及び/又はPt原子の濃度は特に制限されず、後述する担持段階において用いられる無機担体の量、所望の担持量、担持方法、及び費用対効果等を考慮して、適宜調節されうる。
続いて、上記で調製された触媒調製溶液に溶解しているRh及び/又はPt原子を、上記で準備された無機担体に担持させる。
所定の原子を無機担体に担持させるための具体的な手法としては、例えば、含浸法、共沈法、競争吸着法などの触媒調製分野において従来公知の手法が採用されうる。
処理条件は、採用される手法に応じて適宜選択されうるが、通常は、室温で0.5〜10時間程度、無機担体と触媒調製溶液とを接触させればよい。この際、Rh及び/又はPt原子を担持させる順序については特に制限はなく、いずれか一方を担持させた後、もう一方を担持させてもよい。あるいは、双方の成分を同時に担持させてもよい(共含浸法)。
所定の原子を無機担体に担持させるための具体的な手法としては、例えば、含浸法、共沈法、競争吸着法などの触媒調製分野において従来公知の手法が採用されうる。
処理条件は、採用される手法に応じて適宜選択されうるが、通常は、室温で0.5〜10時間程度、無機担体と触媒調製溶液とを接触させればよい。この際、Rh及び/又はPt原子を担持させる順序については特に制限はなく、いずれか一方を担持させた後、もう一方を担持させてもよい。あるいは、双方の成分を同時に担持させてもよい(共含浸法)。
無機担体に触媒金属原子を担持させた後、必要に応じてこれを乾燥させる。
乾燥させるための具体的な手法としては、例えば、自然乾燥、蒸発乾固法のほか、ロータリーエバポレータや送風乾燥機等を用いた乾燥などが採用されうる。乾燥時間は、採用される手法に応じて適宜設定されうる。場合によっては、この乾燥段階を省略し、後述の焼成段階において乾燥させることとしてもよい。
乾燥させるための具体的な手法としては、例えば、自然乾燥、蒸発乾固法のほか、ロータリーエバポレータや送風乾燥機等を用いた乾燥などが採用されうる。乾燥時間は、採用される手法に応じて適宜設定されうる。場合によっては、この乾燥段階を省略し、後述の焼成段階において乾燥させることとしてもよい。
続いて、Rh及び/又はPt原子が担持された無機担体を焼成する。
焼成に用いられる装置や条件(焼成雰囲気、焼成温度、焼成時間)は特に制限されず、触媒調製分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、焼成条件は、空気雰囲気下で、200℃〜600℃にて0.5〜10時間である。この焼成を経て、本発明のエタノール改質触媒が得られる。
上記の方法で得られたエタノール改質触媒を所望の用途に採用する目的で、得られた触媒に対して、さらに粉砕や篩分けといった加工を施してもよい。
焼成に用いられる装置や条件(焼成雰囲気、焼成温度、焼成時間)は特に制限されず、触媒調製分野において従来公知の知見が適宜参照されうる。一例を挙げると、焼成条件は、空気雰囲気下で、200℃〜600℃にて0.5〜10時間である。この焼成を経て、本発明のエタノール改質触媒が得られる。
上記の方法で得られたエタノール改質触媒を所望の用途に採用する目的で、得られた触媒に対して、さらに粉砕や篩分けといった加工を施してもよい。
なお、上述のようなエタノール改質触媒をモノリス触媒の形態に加工するには、例えば、製造されたエタノール改質触媒に、適当な溶媒やバインダ(例えば、アルミナゾルなど)を添加して混合し、モノリス担体へコーティングするためのコーティングスラリーを調製する。その後、前記コーティングスラリーをモノリス担体の内表面へコーティングし、必要に応じて乾燥及び焼成処理を施せばよい。
モノリス担体の形態は特に制限されないが、セラミックスや金属から構成されるハニカム担体のほか、同様の材料から構成されるフォーム成形体が、モノリス触媒の担体として用いられうる。
モノリス担体の形態は特に制限されないが、セラミックスや金属から構成されるハニカム担体のほか、同様の材料から構成されるフォーム成形体が、モノリス触媒の担体として用いられうる。
本発明のアルコール改質装置は、例えば、燃料電池や内燃機関に水素含有ガスを供給するためのアルコール改質装置、特にエタノール改質装置として用いられる。
燃料電池や内燃機関に水素含有ガスを供給するためのエタノール改質装置では、よりコンパクトな装置で、水素含有ガスをどれだけ安定して供給できるかがポイントになる。
コンパクトな装置にするためには、高いSV条件でエタノールを改質できる触媒が求められる。また、少ない水蒸気量で改質反応を行うことができれば、蒸発器の容量を減らすことができる。さらに、起動時に必要な熱量を減らすことができ、改質装置としての効率を高めることができる。
燃料電池や内燃機関に水素含有ガスを供給するためのエタノール改質装置では、よりコンパクトな装置で、水素含有ガスをどれだけ安定して供給できるかがポイントになる。
コンパクトな装置にするためには、高いSV条件でエタノールを改質できる触媒が求められる。また、少ない水蒸気量で改質反応を行うことができれば、蒸発器の容量を減らすことができる。さらに、起動時に必要な熱量を減らすことができ、改質装置としての効率を高めることができる。
得られる改質ガスとしては、H2濃度が高く、CH4濃度の低い改質ガスが望ましい。H2濃度が高いと、メンブレンリアクタにより水素分離膜を用いた水素精製も可能となり、より改質装置をコンパクトに収めることができる。CH4濃度が高いとその分H2濃度が低くなり、好ましくない。
触媒再生制御フローの一例を図2に示す。
図1に示したエタノール改質装置では、エタノール改質触媒50を収容した改質反応器10に、反応原料となるエタノール及び水蒸気が供給される。反応に必要な熱は熱供給装置40から供給され、改質反応器10でエタノールの水蒸気改質反応が進行する。
反応開始初期は、エチレンの生成が抑えられているが、触媒の性能が低下してくると、エチレンの生成が、エチレンセンサー60により検出され、所定の濃度に達すると、触媒再生手段である酸化性ガス供給手段70から、酸化性ガス(空気)が供給される。
酸化性ガスの供給は、触媒層出口温度と同一視される改質反応器出口13における温度T1の温度変化が、ΔT1>20℃/secである間行われ、ΔT1<10℃/secになると停止される。
図1に示したエタノール改質装置では、エタノール改質触媒50を収容した改質反応器10に、反応原料となるエタノール及び水蒸気が供給される。反応に必要な熱は熱供給装置40から供給され、改質反応器10でエタノールの水蒸気改質反応が進行する。
反応開始初期は、エチレンの生成が抑えられているが、触媒の性能が低下してくると、エチレンの生成が、エチレンセンサー60により検出され、所定の濃度に達すると、触媒再生手段である酸化性ガス供給手段70から、酸化性ガス(空気)が供給される。
酸化性ガスの供給は、触媒層出口温度と同一視される改質反応器出口13における温度T1の温度変化が、ΔT1>20℃/secである間行われ、ΔT1<10℃/secになると停止される。
以下、本発明を実施例及び比較例により更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
本例では、図1に示すエタノール改質装置において、改質反応器にエタノール改質触媒としての触媒1を設置し、エタノール及び水蒸気は、S/C(水蒸気/炭素分のモル比)=2で、LHSV=20h−1となるように供給した。
また、水蒸気改質反応に必要な熱を熱供給装置40より供給し、600℃で反応を行った。反応器出口13の近傍には、エチレンセンサー60を取り付け、エチレン濃度が1vol%を超えた際に、酸化性ガスの一例である空気を空気供給手段70から導入し、酸化処理を行った。酸化処理中約900℃まで触媒出口温度が上昇した。なお、本例における触媒再生制御を図2に示す。
本例では、図1に示すエタノール改質装置において、改質反応器にエタノール改質触媒としての触媒1を設置し、エタノール及び水蒸気は、S/C(水蒸気/炭素分のモル比)=2で、LHSV=20h−1となるように供給した。
また、水蒸気改質反応に必要な熱を熱供給装置40より供給し、600℃で反応を行った。反応器出口13の近傍には、エチレンセンサー60を取り付け、エチレン濃度が1vol%を超えた際に、酸化性ガスの一例である空気を空気供給手段70から導入し、酸化処理を行った。酸化処理中約900℃まで触媒出口温度が上昇した。なお、本例における触媒再生制御を図2に示す。
酸化処理前、98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後99%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
なお、触媒1は、以下のようにして作製したが、本発明の触媒は以下に限定されるものではない。
なお、触媒1は、以下のようにして作製したが、本発明の触媒は以下に限定されるものではない。
硝酸ロジウム(11.4%)と炭酸ナトリウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びNaをアルミナに含浸した。Rh及びNaは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、4%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−4%Na/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−4%Na/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカム担体に塗布し、130℃で通風乾燥して400℃で1時間焼成し、触媒1を得た。なお触媒1は、60g/Lになるように塗布した。
上記4%Rh−4%Na/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカム担体に塗布し、130℃で通風乾燥して400℃で1時間焼成し、触媒1を得た。なお触媒1は、60g/Lになるように塗布した。
(比較例1)
実施例1と同様に触媒1を用いて、エタノール改質反応を行い、触媒再生処理を行わなかった。その結果、100時間経過後エタノール転化率は、約80%に低下し、所望の水素濃度を有するガスを得ることができなくなった。
実施例1と同様に触媒1を用いて、エタノール改質反応を行い、触媒再生処理を行わなかった。その結果、100時間経過後エタノール転化率は、約80%に低下し、所望の水素濃度を有するガスを得ることができなくなった。
(比較例2)
後述する比較触媒1を用いて、比較例1と同様にエタノール改質反応を行った。その結果、20時間経過後でエタノール転化率は、約70%に低下し、所望の水素濃度を有するガスを得ることができなくなった。
後述する比較触媒1を用いて、比較例1と同様にエタノール改質反応を行った。その結果、20時間経過後でエタノール転化率は、約70%に低下し、所望の水素濃度を有するガスを得ることができなくなった。
(実施例2)
実施例1と同様に触媒1を用いて、エタノール改質反応を行い、エチレンセンサーがエチレン検知した後、原料であるエタノールの供給を停止し、酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図3に示す。
これにより、酸化処理中(触媒再生中)の触媒温度の上昇は、約800℃に抑えることができた。酸化処理前、98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後99.5%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
なお、触媒出口温度が800℃を超えないように制御しながら、酸化性ガスを供給すると、触媒の寿命を短くすることなく触媒再生処理を行うことができる。
実施例1と同様に触媒1を用いて、エタノール改質反応を行い、エチレンセンサーがエチレン検知した後、原料であるエタノールの供給を停止し、酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図3に示す。
これにより、酸化処理中(触媒再生中)の触媒温度の上昇は、約800℃に抑えることができた。酸化処理前、98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後99.5%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
なお、触媒出口温度が800℃を超えないように制御しながら、酸化性ガスを供給すると、触媒の寿命を短くすることなく触媒再生処理を行うことができる。
(実施例3)
実施例2のエタノールの供給とともに水蒸気の供給を停止後、酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図4に示す。
本例では、触媒再生中のエタノール及び水蒸気の反応を抑制できる。酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
実施例2のエタノールの供給とともに水蒸気の供給を停止後、酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図4に示す。
本例では、触媒再生中のエタノール及び水蒸気の反応を抑制できる。酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
(実施例4)
実施例3のエタノール及び水蒸気の供給を停止後、不活性ガス供給手段80を介して不活性ガスの一例である窒素をパージして酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図5に示す。
酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
実施例3のエタノール及び水蒸気の供給を停止後、不活性ガス供給手段80を介して不活性ガスの一例である窒素をパージして酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図5に示す。
酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
(実施例5)
実施例1のエチレンセンサーとともに反応に必要な熱を供給する熱供給装置40の加熱ガス入口温度(T2)と加熱ガス出口温度(T3)をモニターし、エチレンを検出した場合、又は加熱ガス出口温度(T3)が加熱ガス入口温度(T2)より高い場合、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図6に示す。
酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
実施例1のエチレンセンサーとともに反応に必要な熱を供給する熱供給装置40の加熱ガス入口温度(T2)と加熱ガス出口温度(T3)をモニターし、エチレンを検出した場合、又は加熱ガス出口温度(T3)が加熱ガス入口温度(T2)より高い場合、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。本例における触媒再生制御を図6に示す。
酸化処理中の触媒温度の上昇は、約800℃であったが、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
(実施例6)
実施例5と同様に性能の低下を検知し、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。なお、酸化処理の際、触媒層温度が800℃を超えないように空気の供給を断続的に行った。本例における触媒再生制御を図7に示す。
これにより、触媒層の温度は800℃を超えることなく、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、酸化処理後再び性能低下を招く時間を実施例5の2倍にすることができた。
実施例5と同様に性能の低下を検知し、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。なお、酸化処理の際、触媒層温度が800℃を超えないように空気の供給を断続的に行った。本例における触媒再生制御を図7に示す。
これにより、触媒層の温度は800℃を超えることなく、酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、酸化処理後再び性能低下を招く時間を実施例5の2倍にすることができた。
(実施例7)
20時間経過毎に実施例4と同様に、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
20時間経過毎に実施例4と同様に、エタノール及び水蒸気の供給を停止後、窒素をパージして酸化処理を実施した。酸化処理前98%に低下していたエタノール転化率は、酸化処理後100%に回復し、得られるH2濃度も高濃度を維持した。
以下、実施例4の触媒再生制御方法で、触媒2〜8についても同様に触媒再生の有効性を確認した。触媒2〜8は以下の通り製造した。
[触媒2]
硝酸ロジウム(11.4%)と酢酸カリウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びKをアルミナに含浸した。Rh及びKは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%K/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%K/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒2を得た。なお触媒2は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4%)と酢酸カリウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びKをアルミナに含浸した。Rh及びKは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%K/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%K/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒2を得た。なお触媒2は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒3]
硝酸ロジウム(11.4%)と酢酸セシウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びCsをアルミナに含浸した。Rh及びCsは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Cs/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Cs/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒3を得た。なお触媒2は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4%)と酢酸セシウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びCsをアルミナに含浸した。Rh及びCsは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Cs/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Cs/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒3を得た。なお触媒2は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒4]
硝酸ロジウム(11.4%)と硝酸第二鉄を溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びFeをアルミナに含浸した。Rh及びFeは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒4を得た。なお触媒4は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4%)と硝酸第二鉄を溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びFeをアルミナに含浸した。Rh及びFeは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒4を得た。なお触媒4は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒5]
硝酸ロジウム(11.4%)と硝酸第二鉄を溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びFeをアルミナに含浸した。Rh及びFeは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒5を得た。なお触媒5は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4%)と硝酸第二鉄を溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びFeをアルミナに含浸した。Rh及びFeは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)、2%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Fe/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒5を得た。なお触媒5は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒6]
硝酸ロジウム(11.4質量%)と硝酸セリウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びCeをアルミナに含浸した。Rh及びCeは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)、2質量%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Ce/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Ce/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒6を得た。なお触媒6は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4質量%)と硝酸セリウムを溶解した触媒調製溶液を用い、Rh及びCeをアルミナに含浸した。Rh及びCeは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)、2質量%(金属換算)、となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh−2%Ce/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh−2%Ce/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒6を得た。なお触媒6は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒7]
30%硝酸溶液を攪拌しながら、炭酸セリウム、ニオブゾル(Nb2O5、10.2%ゾル)、Hi−メトローズを少しづつ順に加えて溶解し、Ce−Nb混合溶液を調製した。その後、150℃で4時間乾燥し、500℃で2時間焼成を行い、Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))を得た。また、Hi−メトローズは、用いた炭酸セリウムの1質量%となるようにした。
次いで、得られたCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に、硝酸ロジウム(11.4質量%)を溶解した触媒調製溶液を用い、RhをCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に含浸した。Rhは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh/ Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉を得た。
上記4%Rh/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒7を得た。なお触媒7は、60g/Lになるように塗布した。
30%硝酸溶液を攪拌しながら、炭酸セリウム、ニオブゾル(Nb2O5、10.2%ゾル)、Hi−メトローズを少しづつ順に加えて溶解し、Ce−Nb混合溶液を調製した。その後、150℃で4時間乾燥し、500℃で2時間焼成を行い、Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))を得た。また、Hi−メトローズは、用いた炭酸セリウムの1質量%となるようにした。
次いで、得られたCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に、硝酸ロジウム(11.4質量%)を溶解した触媒調製溶液を用い、RhをCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に含浸した。Rhは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh/ Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉を得た。
上記4%Rh/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒7を得た。なお触媒7は、60g/Lになるように塗布した。
[触媒8]
触媒7と同様にCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))を得た。次に、ジニントロジアミン白金溶液(8.5質量%)を溶解した触媒調製溶液を用い、PtをCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に含浸した。Ptは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Pt/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉を得た。
上記4%Pt/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒8を得た。なお触媒8は、60g/Lになるように塗布した。
触媒7と同様にCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))を得た。次に、ジニントロジアミン白金溶液(8.5質量%)を溶解した触媒調製溶液を用い、PtをCe−Nb複合酸化物(80:20(モル%))に含浸した。Ptは、得られる触媒粉に対して4質量%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Pt/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉を得た。
上記4%Pt/Ce−Nb複合酸化物(80:20(モル%))触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒8を得た。なお触媒8は、60g/Lになるように塗布した。
[比較触媒1]
硝酸ロジウム(11.4%)を溶解した触媒調製溶液を用い、RhをAl2O3に含浸した。Rhは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒9を得た。なお触媒9は、60g/Lになるように塗布した。
硝酸ロジウム(11.4%)を溶解した触媒調製溶液を用い、RhをAl2O3に含浸した。Rhは、得られる触媒粉に対して4%(金属換算)となるように含浸した。150℃で4時間乾燥後、500℃で1時間焼成を行い、4%Rh/Al2O3触媒粉を得た。
上記4%Rh/Al2O3触媒粉、アルミナゾル、水を磁性ボールミルポットに入れ、2時間混合・粉砕してスラリー化した。該スラリーをハニカムに塗布、130℃で通風乾燥、400℃で1時間焼成し、触媒9を得た。なお触媒9は、60g/Lになるように塗布した。
以上、性能低下検出手段により触媒の性能低下を検出し、酸化処理により触媒を再生することにより、S/C=2という水蒸気量が比較的少ない条件でも安定して水素含有ガスを得ることができた。
以上、本発明を好適実施形態及び実施例により説明したが、本発明はこれらに限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内において種々の変形が可能である。
例えば、所定時間ごとに酸化性ガスを供給し、触媒を再生することも可能であり、これにより、安定して水素含有ガスを得ることができる。
また、熱供給手段40からの熱の供給は熱ガスに限定されるものではなく、温度勾配を有する電熱抵抗ヒータなども用いることができる。
更に、改質の対象とするアルコールは、エタノールのみならずメタノールなどの他のアルコール類であってもよく、エタノールと他のアルコールとの混合アルコールであってもよい。
例えば、所定時間ごとに酸化性ガスを供給し、触媒を再生することも可能であり、これにより、安定して水素含有ガスを得ることができる。
また、熱供給手段40からの熱の供給は熱ガスに限定されるものではなく、温度勾配を有する電熱抵抗ヒータなども用いることができる。
更に、改質の対象とするアルコールは、エタノールのみならずメタノールなどの他のアルコール類であってもよく、エタノールと他のアルコールとの混合アルコールであってもよい。
10 改質反応器
13 改質反応器出口
20 エタノール供給手段
30 水蒸気供給手段
40 熱供給装置
41 熱供給ガス入口
43 熱供給ガス出口
50 エタノール改質触媒
53 触媒出口
60 エチレンセンサー
70 空気供給手段
80 不活性ガス供給手段
13 改質反応器出口
20 エタノール供給手段
30 水蒸気供給手段
40 熱供給装置
41 熱供給ガス入口
43 熱供給ガス出口
50 エタノール改質触媒
53 触媒出口
60 エチレンセンサー
70 空気供給手段
80 不活性ガス供給手段
Claims (17)
- 改質反応器と、この改質反応器にそれぞれ、アルコールを供給するアルコール供給手段と、水蒸気を供給する水蒸気供給手段と、熱を供給する熱供給手段と、この改質反応器に収容されたアルコール改質触媒と、を備えたアルコール改質装置において、
上記アルコール改質触媒の性能低下を検出する触媒性能低下検出手段と、このアルコール改質触媒を再生する触媒再生手段を有し、
上記触媒再生手段は、上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際に、上記アルコール改質触媒を再生する、ことを特徴とするアルコール改質装置。 - 上記触媒性能低下検出手段が、エチレン検出手段であり、エチレンを検出した際に、上記触媒再生手段により上記アルコール改質触媒が再生されることを特徴とする請求項1に記載のアルコール改質装置。
- 上記触媒再生手段が、酸化性ガス供給手段と触媒再生制御手段を有し、この酸化性ガス供給手段から酸化性ガスを供給することにより、上記アルコール改質触媒を再生することを特徴とする請求項1又は2に記載のアルコール改質装置。
- 上記触媒再生制御手段が、上記アルコール改質触媒の出口温度を検出する触媒出口温度検出手段を備え、
上記酸化性ガス供給手段による酸化性ガスの供給は、触媒出口温度の温度変化ΔTがΔT>20℃/secである間行われ、ΔT<10℃/secになると停止されることを特徴とする請求項3に記載のアルコール改質装置。 - 上記触媒再生制御手段が、上記触媒出口温度検出手段に加えて、アルコール供給制御手段を備え、
上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際、上記アルコール供給制御手段によりアルコールの供給を停止した後に、上記酸化性ガス供給手段から酸化性ガスを供給し、上記アルコール改質触媒を再生することを特徴とする請求項4に記載のアルコール改質装置。 - 上記触媒再生制御手段が、上記触媒出口温度検出手段、上記アルコール供給制御手段に加えて、水蒸気供給制御手段を備え、
上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際、上記アルコール供給制御手段及び上記水蒸気供給制御手段によりそれぞれアルコール及び水蒸気の供給を停止した後に、上記酸化性ガス供給手段から酸化性ガスを供給し、上記アルコール改質触媒を再生することを特徴とする請求項5に記載のアルコール改質装置。 - 上記触媒再生制御手段が、上記触媒出口温度検出手段、上記アルコール供給制御手段、上記水蒸気供給制御手段に加えて、不活性ガス供給手段及び不活性ガス供給制御手段を備え、
上記触媒性能低下検出手段が上記アルコール改質触媒の性能低下を検出した際、上記アルコール供給制御手段及び上記水蒸気供給制御手段によりそれぞれアルコール及び水蒸気の供給を停止した後に、上記不活性ガス供給手段から不活性ガスを供給し、次いで、上記酸化性ガス供給手段から酸化性ガスを供給することにより、上記アルコール改質触媒を再生することを特徴とする請求項6に記載のアルコール改質装置。 - 上記熱供給手段が上記改質反応容器に対する熱供給ガスの入口及び出口を有し、
上記触媒性能低下検出手段が、上記熱供給手段のガス入口及びガス出口の温度を検出する手段であり、
熱供給ガスのガス出口温度がガス入口温度より高いときに、上記触媒再生手段によりアルコール改質触媒が再生されることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。 - 上記酸化性ガス供給手段からの酸化性ガスが空気であることを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
- 上記酸化性ガスの供給を室温から500℃で行うことを特徴とする請求項3〜7のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
- 上記触媒出口温度が800℃を超えないように制御しながら、酸化性ガスを供給することを特徴とする請求項4〜7のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
- 上記酸化性ガス供給手段から酸化性ガスが所定時間ごとに供給され、上記アルコール改質触媒を再生することを特徴とする請求項3〜11のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
- 上記アルコール改質触媒が、ロジウム及び/又は白金を含むことを特徴とする請求項1〜12のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
- 上記アルコール改質触媒が、更に、アルカリ金属と鉄及び/又はセリウムとから成る添加物を含むことを特徴とする請求項13に記載のアルコール改質装置。
- 上記アルカリ金属が、ナトリウム、カリウム及びセシウムから成る群より選ばれた少なくとも1種のものであることを特徴とする請求項14に記載のアルコール改質装置。
- 上記添加物が、0.1〜5%の割合で含まれることを特徴とする請求項14又は15に記載のアルコール改質装置。
- 上記アルコールが、エタノール又はエタノールを含有する混合アルコールであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1つの項に記載のアルコール改質装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007039486A JP2008201621A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | アルコール改質装置 |
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JP2007039486A JP2008201621A (ja) | 2007-02-20 | 2007-02-20 | アルコール改質装置 |
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JP (1) | JP2008201621A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2010184202A (ja) * | 2009-02-12 | 2010-08-26 | Nissan Motor Co Ltd | 水素生成触媒及びその製造方法 |
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2007
- 2007-02-20 JP JP2007039486A patent/JP2008201621A/ja active Pending
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