JP2008201539A - 昇降装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】駆動回転部の構成の簡素化及びコンパクト化を図りながら、トラクション力を増大させることができる昇降装置を提供する。
【解決手段】駆動回転部37に上方に伸びるように巻き掛けられたワイヤ36における駆動回転部から上方に伸びる一対のワイヤ部分36aの夫々が、上部回転案内体にて下方に伸びるように巻き掛けられ、それら下方に伸びる一対のワイヤ部分36aの一方側に昇降体を吊下げ支持し且つ他方側にバランスウェイトを吊下げ支持するように構成され、駆動回転部37が、ワイヤ36を上方に伸びるように巻き掛ける駆動回転体37にて構成され、駆動回転体37の外周部に沿って配置されてワイヤ36を駆動回転体側に押圧する複数の押圧部48を備えた環状体50と、その環状体50の環状の大きさを小径側に調節する緊張装置51とが設けられている。
【選択図】図7

Description

本発明は、駆動回転部に上方に伸びるように巻き掛けられたワイヤにおける前記駆動回転部から上方に伸びる一対のワイヤ部分の夫々が、上部回転案内体にて下方に伸びるように巻き掛けられ、それら下方に伸びる一対のワイヤ部分の一方側に昇降体を吊下げ支持し且つ他方側にバランスウェイトを吊下げ支持するように構成された昇降装置に関する。
かかる昇降装置は、駆動回転部の駆動回転により、ワイヤを正逆方向に移動させて、昇降体を昇降移動できるようにしたものである。そして、かかる昇降装置は、例えば、スタッカークレーンに装備されて、昇降体としてのフォーク装置が備えられた昇降台を昇降移動することになる。
かかる昇降装置の従来例として、駆動回転部が、上側の従動回転体及び下側の駆動回転体を上下方向に離間させた状態で備えて、ワイヤを従動回転体及び駆動回転体に2重に巻き掛けるように構成されているものがあった(例えば、特許文献1参照。)。つまり、駆動回転体を駆動回転させると、ワイヤと駆動回転体との間の摩擦力により、ワイヤを正逆方向に操作する操作力いわゆるトラクション力が作用することになるが、従来の構成によれば、ワイヤを従動回転体及び駆動回転体に2重に巻き掛けるものであるから、駆動回転体とワイヤとの接触面積を大きくすることにより、トラクション力を増大させることができるものとなる。
特許第2959311号
従来の昇降装置においては、駆動回転部には、ワイヤに作用する大きな負荷が作用する駆動回転体を設けることに加えて、ワイヤに作用する大きな負荷が作用する従動回転体を設けることになり、駆動回転体や従動回転体を大きな強度を備えさせて装備する必要があるため、駆動回転部の構成の複雑化を招くものであった。
又、駆動回転部が、上側の従動回転体及び下側の駆動回転体を上下方向に離間させた状態で備えるものであるため、駆動回転部の構成の大型化を招くものであった。
本発明は、上記実状に鑑みて為されたものであって、その目的は、駆動回転部の構成の簡素化及びコンパクト化を図りながら、トラクション力を増大させることができる昇降装置を提供する点にある。
本発明の昇降装置は、駆動回転部に上方に伸びるように巻き掛けられたワイヤにおける前記駆動回転部から上方に伸びる一対のワイヤ部分の夫々が、上部回転案内体にて下方に伸びるように巻き掛けられ、それら下方に伸びる一対のワイヤ部分の一方側に昇降体を吊下げ支持し且つ他方側にバランスウェイトを吊下げ支持するように構成されたものであって、その第1特徴構成は、前記駆動回転部が、前記ワイヤを上方に伸びるように巻き掛ける駆動回転体にて構成され、前記駆動回転体の外周部に沿って配置されて前記ワイヤを駆動回転体側に押圧する複数の押圧部を備えた環状体と、その環状体の環状の大きさを小径側に調節する緊張装置とが設けられている点にある。
すなわち、緊張装置にて環状体の環状の大きさを小径側に調節して、駆動回転体の外周部に沿って配置された複数の押圧部にてワイヤを駆動回転体側に押圧して、ワイヤと駆動回転体との間の摩擦力を大きくすることにより、トラクション力を増大させることができる。
そして、駆動回転部には、ワイヤに作用する大きな負荷が作用する回転体としては駆動回転体を単に備えさせるだけであり、また、駆動回転部には環状体や緊張装置を備えさせることになるものの、それら環状体や緊張装置はワイヤに作用する大きな負荷は作用しないものであるため、特別に大きな強度を備えさせずに簡素に構成できるものであるから、駆動回転部の構成の簡素化を図れるものとなり、しかも、駆動回転部は、駆動回転体の外周部に沿って環状体が配設される構成であるから、そのコンパクト化を図れるものとなる。
さらに、駆動回転体の外周部に沿って配置された複数の押圧部がワイヤを駆動回転体側に押圧する押圧力が打ち消しあうことになるので、複数の押圧部がワイヤを駆動回転体側に押圧したとしても、駆動回転体の回転軸に作用する径方向への負荷を増大させることが無いため、駆動回転体の軸が変形することを防止するために、例えば、駆動回転体の軸の外径を太くする必要が無い等、緊張装置を設けることに起因して、駆動回転体の強度上昇を図る必要が無いものであり、この点からも、駆動回転部の構成の簡素化を図れるものである。
したがって、駆動回転部の構成の簡素化及びコンパクト化を図りながら、トラクション力を増大させることができる昇降装置を提供するに至った。
本発明の第2特徴構成は、上記第1特徴構成に加えて、前記環状体の前記駆動回転体の径方向での移動を許容する状態で前記環状体の前記駆動回転体の回転軸芯周りでの回転を阻止する環状体保持部が設けられている点を特徴とする。
すなわち、環状体保持部が、環状体の駆動回転体の回転軸芯周りでの回転を阻止するものであるから、環状体が駆動回転体の回転軸芯周りに回転して、押圧部がワイヤに接当する等の不都合を招くことを回避できるものとなる。
しかも、緊張装置にて環状体の環状の大きさを小径側に調節すると、環状体が駆動回転体の径方向に移動することになるが、環状体保持部が環状体の駆動回転体の径方向での移動を許容することにより、緊張装置にて環状体の環状の大きさを小径側に調節することを良好に行なえるものとなる。
したがって、環状体保持部が損傷することを防止できながらも、緊張装置にて環状体の環状の大きさの調節を良好に行なうことができる昇降装置を得るに至った。
本発明の第3特徴構成は、上記第1又は第2特徴構成に加えて、前記環状体が、前記押圧部としての回転式押圧体と、隣接する回転同士を接続し且つ前記駆動回転体及びそれに巻回される前記ワイヤに対して離間する状態で配置するリンク体とから構成されている点を特徴とする。
すなわち、環状体が、押圧部としての回転式押圧体と、隣接する回転式押圧体同士を接続し且つ駆動回転体及びそれに巻回されるワイヤに対して離間する状態で配置するリンク体とから構成されているものであり、回転式押圧体が回転しながらワイヤを押圧することになるから、回転式押圧体との接触により、駆動回転体やワイヤが磨耗損傷することを抑制でき、また、隣接する回転体同士を接続するリンク体が駆動回転体及びそれに巻回されるワイヤと離間する状態で配置されているものであるから、駆動回転体やワイヤがリンク体の接触により磨耗損傷することをも抑制できる。
また、回転式押圧体同士を接続するリンク体は力が掛かったとしても長期間に亘って変形し難いものであるため、リンク体によって接続された回転式押圧体同士の配置関係を長期間に亘って押圧に適する関係に維持することが可能となって、複数の押圧部による押圧を長期間に亘って適正状態に維持できるものとなる。
したがって、駆動回転体やワイヤの磨耗損傷を防止することができ、しかも、複数の押圧部による押圧を長期間に亘って維持できる昇降装置を得るに至った。
本発明の第4特徴構成は、上記第3特徴構成に加えて、前記複数の回転式押圧体が、前記駆動回転体の下部側のワイヤ存在域に配置されて前記ワイヤを押圧作用する複数の押圧用の回転式押圧体と、前記駆動回転の上部側のワイヤ非存在域に配置される複数の非押圧用の回転式押圧体とからなり、前記リンク体のうちの、前記複数の押圧用の回転式押圧体のうちの並び方向の端部に位置するものと、前記複数の非押圧用の押圧部のうちの並び方向の端部に位置するものとを接続する端部接続用のリンク体が、前記駆動回転体の駆動回転軸芯方向視にて、前記駆動回転体に重複する状態で前記駆動回転体の横側部に配置されている点を特徴とする。
すなわち、駆動回転体の下部側のワイヤ存在域に配置されてワイヤを押圧作用する複数の押圧用の回転式押圧体のうちの並び方向の端部に位置するものと、駆動回転体の上部側のワイヤ非存在域に配置された複数の非押圧用の押圧部のうちの並び方向の端部に位置するものとを接続する端部接続用のリンク体が、駆動回転体の駆動回転軸芯方向視にて、駆動回転体に重複する状態で駆動回転体の横側部に配置されているものであるから、例えば、端部接続用のリンク体を直線状に形成する等、リンク体の構成の簡素化を図り易いものとなる。
つまり、例えば、端部接続用のリンク体が、駆動回転軸芯方向に交差する方向視にて、駆動回転体に重複する状態で配置される構成では、端部接続用のリンク体と駆動回転体との干渉を防止するために、例えば、端部接続用のリンク体を駆動回転体の外周部に沿った円弧状に形成しなければならない等、リンク体の構成の簡素化を図り難いものであるのに対して、端部接続用のリンク体が、駆動回転体の駆動回転軸芯方向視にて、駆動回転体に重複する状態で駆動回転体の横側部に配置される構成では、端部接続用のリンク体と駆動回転体とが干渉することがないため、例えば、端部接続用のリンク体を直線状に形成する等、リンク体の構成の簡素化を図り易いものとなる。
したがって、リンク体の構成の簡素化を図り易い昇降装置を得るに至った。
本発明の第5特徴構成は、上記第1〜第4特徴構成のいずれか1つの特徴構成に加えて、前記ワイヤとして、前記昇降体の複数箇所を吊下げ支持する複数のワイヤが備えられ、それら複数のワイヤが、前記駆動回転体に対して、その回転軸芯方向に並ぶ状態で巻回され、前記押圧部が、前記駆動回転体の軸芯方向に沿う押圧作用範囲として、前記複数のワイヤの存在箇所を含む範囲を備える状態に、弾性変形自在な部材にて形成されている点を特徴とする。
すなわち、昇降体の複数箇所を吊下げ支持する複数のワイヤが、駆動回転体に対して、その回転軸芯方向に並ぶ状態で巻回され、押圧部が、駆動回転体の軸芯方向に沿う押圧作用範囲として、複数のワイヤの存在箇所を含む範囲を備える状態に、弾性変形自在な部材にて形成されているものであるから、環状体にて駆動回転体の回転軸芯方向に並ぶ複数のワイヤをまとめて押圧することができるので、複数のワイヤに対して多数の環状体を設ける必要が無い等、構成の低廉化を図ることができるものとなる。しかも、駆動回転体の外周部の径方向における位置の変動やワイヤの径の大きさの変動等により複数のワイヤの駆動回転体の径方向での位置が相対的に変動しても、弾性変形自在な部材にて形成されている押圧部にて複数のワイヤの夫々を適切に押圧できるものとなる。
したがって、構成の低廉化を図ることができ、加えて、複数のワイヤの駆動回転体の径方向での位置が相対的に変動しても、複数のワイヤの夫々を適切に押圧できる昇降装置を得るに至った。
図1、2に示すように、物品収納設備は、物品収納棚A、スタッカークレーンB等を備えて構成されている。物品収納棚Aの一対を走行通路Tを形成する状態で並設し、スタッカークレーンBを走行通路Tの内部にわたって走行移動自在に設けてある。
前記物品収納棚Aは、棚前後幅方向に並べて立設される2本の支柱1の組を棚横幅方向に複数並べて、複数の支柱1の組同士を上下方向に間隔を隔てて並ぶ複数の梁部材にて連結してある。一対の支柱1の夫々に物品6を載置する物品載置部7を上下方向に間隔を隔てた状態で複数設けてあり、隣接する一対の支柱1及び物品載置部7の間に形成された物品収納部8に物品6を収納できるように構成されている。
前記スタッカークレーンBは、下側の案内レール11上を走行自在な走行台車12、走行台車12の前側に立設された4本の筒状体13を連結してなる主マスト14、走行台車12の後側に立設された副マスト15、それらマスト14、15の上部同士を連結する上部連結部17、それらマスト14、15に沿って昇降移動自在に設けられた昇降体としての昇降台19、その昇降台19に設置された出退操作自在な一対のフォーク装置20、主マスト14の内部空間を昇降移動自在に設けられたバランスウェイト38等を備えて構成されている。
前記上部連結部17について説明を加えると、図3〜図6に示すように、上部連結部17の前後側及び中央部付近に3つの大径のプーリ34を設け、上部連結部17の前側に位置するプーリ34と上部連結部17の中央部付近に位置するプーリ34との間に2つの小径のプーリ35を設けてある。
前記主マスト14の側部に支持部21を取り付け、その支持部21にて円筒状の駆動プーリ37を支持してある。そして、駆動プーリ37が昇降用モータM1にて駆動されるようになっている。駆動プーリ37にその回転軸芯方向に並ぶ状態でかつ上方に伸びるように巻き掛けられた4本のワイヤ36の夫々における一対のワイヤ部分36aの一方側のワイヤ部分36aを上部連結部17の前側に位置するプーリ34に巻き掛けて、それら4本のワイヤ部分36aのうち2本のワイヤ部分36aを上部連結部17の後側に位置するプーリ34に下方に伸びるように巻き掛けて、それら下方に伸びる2本のワイヤ部分36aを昇降台19の一方側箇所に固定し、それら4本のワイヤ部分36aのうち残りの2本のワイヤ部分36aを上部連結部17の中央部付近に位置するプーリ34に下方に伸びるように巻き掛けて、それら下方に伸びる2本のワイヤ部分36aを昇降台19の他方側箇所に固定してある。又、4本のワイヤ36の夫々における一対のワイヤ部分36aの他方側のワイヤ部分36aを2つのプーリ35に下方に伸びるように巻き掛けて、それら下方に伸びる4本のワイヤ部分36aをバランスウェイト38に固定してある。これにより、昇降用モータM1にて駆動プーリ37を駆動させると、駆動プーリ37とワイヤ36との間の摩擦力により、駆動プーリ37に巻き掛けられたワイヤ36がワイヤ36の経路方向に沿って移動することになり、移動するワイヤ36に固定された昇降台19がマスト14、15に沿って昇降できるように構成されている。
したがって、駆動回転部が、ワイヤ36を上方に伸びるように巻き掛ける駆動回転体としての駆動プーリ37にて構成され、3つの大径のプーリ34及び2つの小径のプーリ35が、上部回転案内体を構成することになり、4本のワイヤ36の夫々における駆動プーリ37から上方に伸びる一対のワイヤ部分36aの夫々が、3つの大径のプーリ34及び2つの小径のプーリ35にて下方に伸びるように巻き掛けられ、それら下方に伸びる一対のワイヤ部分36aの一方側に昇降台19の複数箇所を吊下げ支持し且つ他方側にバランスウェイト38を吊下げ支持するように構成されている。
そして、駆動プーリ37とワイヤ36との間の摩擦力を増大させるための機構として、図7〜9に示すように、駆動プーリ37の外周部37aに沿って配置されてワイヤ36を駆動プーリ側に押圧する複数の押圧部としての回転式押圧体48と、隣接する回転式押圧体48同士を接続し且つ駆動プーリ37及びそれに巻回されるワイヤ36に対して離間する状態で配置する板状のリンク体49とからなる環状体50、その環状体50の環状の大きさを小径側に調節する緊張装置51、環状体50の駆動プーリ37の径方向での移動を許容する状態で環状体50の駆動プーリ37の回転軸芯周りでの回転を阻止する環状体保持部52が設けられている。そして、複数の回転式押圧体48が、駆動プーリ37の下部側のワイヤ存在域に配置されてワイヤ36を押圧作用する複数の押圧用の回転式押圧体48aと、駆動プーリ37の上部側のワイヤ非存在域に配置される複数の非押圧用の回転式押圧体48bとからなり、リンク体49のうちの、複数の押圧用の回転式押圧体48aのうちの並び方向の端部に位置するものと、複数の非押圧用の回転式押圧体48bのうちの並び方向の端部に位置するものとを接続する端部接続用のリンク体49が、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、駆動プーリ37に重複する状態で駆動プーリ37の横側部に配置され、回転式押圧体48が、駆動プーリ37の軸芯方向に沿う押圧作用範囲として、複数のワイヤ36の存在箇所を含む範囲を備える状態に、弾性変形自在な部材にて形成されている。
説明を加えると、前記駆動プーリ37は、その外周部37aの両端側に鍔部37bを形成し、その外周部37aの内方側にU字状の溝37cを軸芯方向に並ぶ状態で4つ形成し、4本のワイヤ36をU字状の溝37cに嵌まり込む状態で上方に伸びるように巻き掛けてある。駆動プーリ37の下部側に押圧用の回転式押圧体48aとしての円筒状のワイヤ押圧用ローラ48aを駆動プーリ37の外周部37aに沿う状態で6つ設け、駆動プーリ37の上部側に非押圧用の回転式押圧体48bとしての円筒状の駆動プーリ押圧用ローラ48bを駆動プーリ37の外周部37aに沿う状態で2つ設け、隣接するワイヤ押圧用ローラ48a同士を接続するリンク体49としての短尺状のリンク54を、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、駆動プーリ37に対して離間する状態で駆動プーリ37の横側部に配置し、6つのワイヤ押圧用ローラ48aのうちの並び方向の端部に位置するワイヤ押圧用ローラ48aと、2つの駆動プーリ押圧用ローラ48bとを接続する端部接続用のリンク体49としての長尺状のリンク55を、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、駆動プーリ37に重複する状態で駆動プーリ37の横側部に配置してある。尚、環状体50は駆動プーリ37に対して1つ設けられている。
さらに説明を加えると、前記短尺状のリンク54は、板状部分54aの両端部に孔54bを形成してあり、隣接するワイヤ押圧用ローラ48aの回転軸48cの夫々に、短尺状のリンク54に形成された孔54bの夫々を挿入することにより、隣接するワイヤ押圧用ローラ48a同士を接続してある。そして、前記長尺状のリンク55は、短い板状部分55aと長い板状部分55bとからなる2つの略L字状の部分と、それら略L字状の部分の一端側を接続する矩形状の接続部分55cと、その接続部分55cから上方に突出する板状の突出部分55gとを備えて、略L字状の部分の他端側、略L字状の部分の折れ曲がり箇所、接続部分55cの両端側の夫々に孔55d、55e、55fを形成してある。そして、6つのワイヤ押圧用ローラ48aのうちの並び方向の端部に位置するワイヤ押圧用ローラ48a及び2つの駆動プーリ押圧用ローラ48bの回転軸48cの夫々に、長尺状のリンク55に形成された孔55d、55eの夫々を挿入することにより、6つのワイヤ押圧用ローラ48aのうちの並び方向の端部に位置するワイヤ押圧用ローラ48a及び2つの駆動プーリ押圧用ローラ48bを接続してある。このとき、長尺状のリンク55は、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、上方に向かうほど間隔が狭くなる略ハ字状に位置し、それら長尺状のリンク55の接続部分55cは、対向する状態に位置することになり、それら接続部分55cの両端側に形成された孔55fにボルト56を貫通させて、そのボルト56にて締め付けることにより、環状体50の環状の大きさを小径側に調節することができるものとなる。したがって、長尺状のリンク55の接続部分55c、ボルト56が環状体50の環状の大きさを小径側に調節する緊張装置51を構成する。
前記ボルト56を締め付けて環状体50の環状の大きさを小径側に調節すると、環状体50が備えるワイヤ押圧用ローラ48a及び駆動プーリ押圧用ローラ48bが駆動プーリ側に移動して、ワイヤ押圧用ローラ48aがワイヤ36を駆動プーリ側に押圧して、駆動プーリ37とワイヤ36との間の摩擦力を増大させることができる。そして、駆動回転部には、ワイヤ36に作用する大きな負荷が作用する駆動プーリ37を単に備えさせるだけであり、また、駆動回転部には環状体50や緊張装置51を備えさせることになるものの、それら環状体50や緊張装置51はワイヤ36に作用する大きな負荷は作用しないものであるため、駆動回転部の構成の簡素化を図れるものとなり、しかも、駆動回転部は、駆動プーリ37の外周部37aに沿って環状体50が配設され、駆動プーリ37の上端に緊張装置51が配設される構成であるから、そのコンパクト化を図れるものとなる。さらに、駆動プーリ37の下部側に設けられたワイヤ押圧用ローラ48aがワイヤ36を駆動プーリ37側に押圧する押圧力と、駆動プーリ37の上部側に設けられた駆動プーリ押圧用ローラ48bが駆動プーリ37を押圧する押圧力とが打ち消しあうことになるので、ワイヤ押圧用ローラ48aがワイヤ36を駆動プーリ側に押圧したとしても、駆動プーリ37の軸37dに作用する径方向への負荷を増大させることが無いため、駆動回転部の構成の簡素化を図れるものとなる。
前記ワイヤ押圧用ローラ48a及び駆動プーリ押圧用ローラ48bが、弾性変形自在な部材としてのウレタンゴムにて形成されて、ワイヤ押圧用ローラ48a及び駆動プーリ押圧用ローラ48bの押圧作用範囲すなわち弾性変形していない状態でのワイヤ押圧用ローラ48a及び駆動プーリ押圧用ローラ48bの外周部48dよりも内方側の範囲が4本のワイヤ36の存在箇所を含むように構成されている。これにより、ウレタンゴムの弾性力により、4本のワイヤ36を駆動プーリ側に押圧することができる。
前記昇降用モータM1の減速機57に突出部分55gの夫々の両側に駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向に沿って2つの棒状の規制部材52bを設けてある。したがって、規制部材52bが、環状体50の駆動プーリ37の径方向での移動を許容する状態で環状体50の駆動プーリ37の回転軸芯周りでの回転を阻止する環状体保持部52を構成する。
〔別実施の形態〕
(1)上記実施の形態では、長尺状のリンク55の接続部分55cの夫々に形成された孔55fにボルト56を貫通させて、ボルト56にて締め付けることにより、環状体50の環状の大きさを小径側に調節する構成を例示したが、長尺状のリンク55の接続部分55cの間に引っ張りバネを設けて、バネの弾性力により、環状体50の環状の大きさを小径側に調節してもよい。
(2)上記実施の形態では、環状体50の駆動回転体37の径方向での移動を許容する状態で環状体50の駆動回転体37の回転軸芯周りでの回転を阻止する環状体保持部52を設ける構成を例示したが、環状体保持部52を設けなくてもよい。
(3)上記実施の形態では、複数の押圧部が回転式押圧体48である構成を例示したが、複数の押圧部が回転しなくてもよい。
(4)上記実施の形態では、駆動プーリ37は、その外周部37aの内方側にU字状の溝37cを軸芯方向に並ぶ状態で4つ形成し、4本のワイヤ36をU字状の溝37cに嵌まり込む状態で上方に伸びるように巻き掛ける構成を例示したが、ワイヤの数は4本に限られるものではなく、それ以上あるいはそれ以下でもよい。
(5)上記実施の形態では、駆動プーリ37の下部側に押圧用の回転式押圧体48aとしての円筒状のワイヤ押圧用ローラ48aを駆動プーリ37の外周部37aに沿う状態で6つ設け、駆動プーリ37の上部側に非押圧用の回転式押圧体48bとしての円筒状の駆動プーリ押圧用ローラ48bを駆動プーリ37の外周部37aに沿う状態で2つ設ける構成を例示したが、ワイヤ押圧用ローラ48a及び駆動プーリ押圧用ローラ48bの数は上記の数に限られるものではなく、それ以上あるいはそれ以下でもよい。
(6)上記実施の形態では、リンク体49のうちの、複数の押圧用の回転式押圧体48aのうちの並び方向の端部に位置するものと、複数の非押圧用の回転式押圧体48bのうちの並び方向の端部に位置するものとを接続する端部接続用のリンク体49が、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、駆動プーリ37に重複する状態で駆動プーリ37の横側部に配置される構成を例示したが、リンク体49が、略円弧状に形成されて、駆動プーリ37の駆動回転軸芯方向視にて、駆動プーリ37の外周部37aに沿う状態で駆動プーリ37の横側部に配置される構成としてもよい。
(7)上記実施の形態では、環状体50は駆動プーリ37に対して1つ設けられる構成を例示したが、環状体50は駆動プーリ37に対して複数設けられる構成としてもよい。
物品収納設備の全体平面図 物品収納設備の全体側面図 スタッカークレーンの側面図 上部連結部の平面図 上部連結部の側面図 走行台車の平面図 環状体及び緊張装置の側面図 環状体及び緊張装置の側面図 リンク体及び回転式押圧体の斜視図
符号の説明
19 昇降体
34、35 上部回転案内体
36 ワイヤ
36a ワイヤ部分
37 駆動回転部、駆動回転体
37a 駆動回転体の外周部
38 バランスウェイト
48 押圧部としての回転式押圧体
48a 押圧用の回転式押圧体
48b 非押圧用の回転式押圧体
49 リンク体
50 環状体
51 緊張装置
52 環状体保持部

Claims (5)

  1. 駆動回転部に上方に伸びるように巻き掛けられたワイヤにおける前記駆動回転部から上方に伸びる一対のワイヤ部分の夫々が、上部回転案内体にて下方に伸びるように巻き掛けられ、それら下方に伸びる一対のワイヤ部分の一方側に昇降体を吊下げ支持し且つ他方側にバランスウェイトを吊下げ支持するように構成された昇降装置であって、
    前記駆動回転部が、前記ワイヤを上方に伸びるように巻き掛ける駆動回転体にて構成され、
    前記駆動回転体の外周部に沿って配置されて前記ワイヤを駆動回転体側に押圧する複数の押圧部を備えた環状体と、その環状体の環状の大きさを小径側に調節する緊張装置とが設けられている昇降装置。
  2. 前記環状体の前記駆動回転体の径方向での移動を許容する状態で前記環状体の前記駆動回転体の回転軸芯周りでの回転を阻止する環状体保持部が設けられている請求項1記載の昇降装置。
  3. 前記環状体が、前記押圧部としての回転式押圧体と、隣接する回転同士を接続し且つ前記駆動回転体及びそれに巻回される前記ワイヤに対して離間する状態で配置するリンク体とから構成されている請求項1又は2記載の昇降装置。
  4. 前記複数の回転式押圧体が、前記駆動回転体の下部側のワイヤ存在域に配置されて前記ワイヤを押圧作用する複数の押圧用の回転式押圧体と、前記駆動回転の上部側のワイヤ非存在域に配置される複数の非押圧用の回転式押圧体とからなり、
    前記リンク体のうちの、前記複数の押圧用の回転式押圧体のうちの並び方向の端部に位置するものと、前記複数の非押圧用の押圧部のうちの並び方向の端部に位置するものとを接続する端部接続用のリンク体が、前記駆動回転体の駆動回転軸芯方向視にて、前記駆動回転体に重複する状態で前記駆動回転体の横側部に配置されている請求項3に記載の昇降装置。
  5. 前記ワイヤとして、前記昇降体の複数箇所を吊下げ支持する複数のワイヤが備えられ、それら複数のワイヤが、前記駆動回転体に対して、その回転軸芯方向に並ぶ状態で巻回され、
    前記押圧部が、前記駆動回転体の軸芯方向に沿う押圧作用範囲として、前記複数のワイヤの存在箇所を含む範囲を備える状態に、弾性変形自在な部材にて形成されている前記1〜4のいずれか1項に記載の昇降装置。
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JP2000351580A (ja) * 1999-06-11 2000-12-19 Higashida Shoko Kk ネット昇降用等のウインチ

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