JP2008201365A - 樹脂製燃料タンク用接合部品およびその製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】樹脂製燃料タンクの開口部外周との溶着部分において優れた溶着力および燃料に対するバリア性を奏する樹脂製燃料タンク用接合部品およびその製法を提供する。
【解決手段】本体部材1と、樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周との間に同軸的に介在される略筒状の溶着部材2とで構成され、溶着部材2が、略筒状のバリア芯材層21と、その内周および外周に設けられる略筒状の溶着材層22とを備えた複層構造体からなり、上記略筒状のバリア芯材層21が、EVOHまたはPAに変性HDPEを配合したアロイ材料から構成され、上記略筒状の溶着材層22が変性HDPEから構成されている。
【選択図】図1
【解決手段】本体部材1と、樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周との間に同軸的に介在される略筒状の溶着部材2とで構成され、溶着部材2が、略筒状のバリア芯材層21と、その内周および外周に設けられる略筒状の溶着材層22とを備えた複層構造体からなり、上記略筒状のバリア芯材層21が、EVOHまたはPAに変性HDPEを配合したアロイ材料から構成され、上記略筒状の溶着材層22が変性HDPEから構成されている。
【選択図】図1
Description
本発明は、樹脂製燃料タンクに接合されるホースジョイントやバルブ等の樹脂製燃料タンク用接合部品およびその製法に関するものである。
自動車用の樹脂製燃料タンクの開口部外周には、燃料ホースを接続するためのホースジョイントやバルブ等の部品が接合されている。これら接合部品としては、最近、軽量化,低コスト化等の理由により、樹脂製のものが使用されている。そして、その樹脂製接合部品は、通常、熱板溶着により樹脂製燃料タンクに接合される。
上記樹脂製燃料タンクは、燃料の蒸散防止を考慮して、通常、エチレン−ビニルアルコール共重合体(EVOH)等の燃料低透過材料からなる燃料低透過層を組み込んだ多層構造とされ、その最外層には、耐水性,耐衝撃性,コスト等の理由から、高密度ポリエチレン(HDPE)が材料として用いられている。
上記ホースジョイント等の接合部品も、ポリアミド12(PA12)等の燃料低透過材料が用いられる。しかしながら、このPA12等は、HDPE(樹脂製燃料タンクの最外層の材料)に対する溶着力が弱いため、これら両者を単に溶着しただけでは、両者の接合面から燃料が漏れるおそれがある。そこで、図6に示すように、これら両者(接合部品1、樹脂製燃料タンクTの最外層)に対する溶着力が強い変性ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂からなる溶着部材20を、上記両者の間に介在させた状態で溶着させたものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−11419号公報
上記溶着部材20は、材料が変性ポリエチレン等のポリエチレン系樹脂であるため、溶着性に富んでいるものの、燃料に対するバリア性に劣ることから、その溶着部材20を、燃料が透過し外部に拡散するという難点がある。特にアルコール混合ガソリン等の透過性が強い燃料は、その溶着部材20を透過してしまうという難点がある。
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、樹脂製燃料タンクの開口部外周との溶着部分において優れた溶着力および燃料に対するバリア性を奏する樹脂製燃料タンク用接合部品およびその製法の提供をその目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明は、樹脂製燃料タンクの開口部を囲った状態でその開口部外周に空隙をあけて配設される略筒状の本体部材と、上記空隙内に、上下両開口部が上記タンク開口部外周と本体部材とに密着した状態で設けられる略筒状の溶着部材とで構成され、上記略筒状の溶着部材が、略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に設けられる略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなり、上記略筒状のバリア芯材層が下記(A)から構成され、上記略筒状の溶着材層が下記(B)から構成されている樹脂製燃料タンク用接合部品を第1の要旨とする。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。
また、本発明は、上記樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、上記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に設けられた上記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなる溶着部材を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形または押出成形により作製した後、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の所定位置に、上記溶着部材を設置した状態で、本体部材の形成材料を上記金型の成形空間に供給してインサート成形することにより、上記本体部材と溶着部材とを一体化する樹脂製燃料タンク用接合部品の製法を第2の要旨とする。
さらに、本発明は、上記樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、上記(B)から構成された構成された略筒状の溶着材層を成形により作製した後、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の所定位置に、上記溶着材層を設置した状態で、バリア芯材層成形用の成形空間および本体部材成形用の成形空間に上記(A)を供給してインサート成形することにより、上記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層および本体部材と上記(B)から構成された上記溶着材層とを一体化する樹脂製燃料タンク用接合部品の製法を第3の要旨とする。
また、本発明は、上記樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の成形空間のうち、バリア芯材層成形用の成形空間および本体部材成形用の成形空間に上記(A)を供給し、溶着材層成形用の成形空間に上記(B)を供給して二色成形することにより、上記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層および本体部材と上記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを一体化形成する樹脂製燃料タンク用接合部品の製法を第4の要旨とする。
さらに、本発明は、上記樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、上記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に形成された上記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなる溶着部材を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形または押出成形により作製する工程と、本体部材を成形により作製する工程と、本体部材のうち溶着部材と接する面をプラズマ処理する工程と、そのプラズマ処理面に溶着部材を接着する工程とを備えている樹脂製燃料タンク用接合部品の製法を第5の要旨とする。
本発明者は、樹脂製燃料タンク用接合部品が、樹脂製燃料タンクの開口部外周との溶着部分において、優れた溶着力および燃料に対するバリア性を奏するようにすべく、樹脂製燃料タンクと溶着する溶着部材の構成について研究を重ねた。その研究の過程で、溶着力に優れた変性高密度ポリエチレン〔上記(B)〕からなる略筒状の溶着部材の中に、低透過性でしかも上記(B)からなる溶着材層と同じように溶融することができ、かつ、低ひずみで破断やソルベントクラック等が発生し易いEVOH等のバリア材とは異なり、樹脂製タンク変形等の高ひずみにも破断やソルベントクラック等が発生し難いバリア芯材層を同軸的に設けることを想起し、そのバリア芯材層の形成材料について研究を重ねた。その結果、そのバリア芯材層の形成材料を上記(A)とすると、溶着の際に、そのバリア芯材層が溶融して樹脂製燃料タンクの最外層の表面に密着するか、またはその最外層であるHDPE層に溶着し、上記バリア芯材層と樹脂製燃料タンクの最外層との界面において燃料が透過し難くなることを見出した。しかも、上記バリア芯材層とその内外周の変性高密度ポリエチレン(溶着材層)との接着力は大きく、そのため、上記バリア芯材層と溶着材層との間の界面が剥がれることがなく、その界面から燃料が漏れるおそれもない。
本発明の樹脂製燃料タンク用接合部品は、樹脂製燃料タンクと溶着する溶着部材が、上記(A)のアロイ材料からなる略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に形成された上記(B)の変性高密度ポリエチレンからなる略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなるため、上記(A)からなるバリア芯材層が、燃料に対して優れたバリア性を奏し、また、上記(B)からなる溶着材層が、樹脂製燃料タンクの最外層であるHDPE層に対して優れた溶着力を奏する。さらに、上記バリア芯材層の形成材料が上記(A)のアロイ材料であるため、溶着の際には、そのバリア芯材層の端部が溶融して樹脂製燃料タンクの最外層の表面に密着するか、またはその最外層であるHDPE層に溶着する。これにより、上記バリア芯材層と樹脂製燃料タンクの最外層との界面では、燃料が透過し難くなる。しかも、上記溶着部材においては、バリア芯材層と溶着材層との接着力は大きく、そのため、両材間の界面が剥がれることがなく、その界面から燃料が漏れるおそれもない。
つぎに、本発明の実施の形態を図面にもとづいて詳しく説明する。
図1は、本発明の樹脂製燃料タンク用接合部品の一実施の形態である、燃料ホース(図示せず)を接続するためのホースジョイントが、樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周に溶着した状態を模式的に示している。このホースジョイントは、燃料ホースが外嵌される略円筒状の本体部材(図1では横向き)1と、この本体部材1を樹脂製燃料タンクTに溶着させる溶着部材2とからなっている。この溶着部材2は、同軸的な円筒状の3層構造体となっており、その各層は、内側から順に、溶着材層(変性HDPE材層)22/バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21/溶着材層(変性HDPE材層)22となっている。そして、上記ホースジョイントが樹脂製燃料タンクTに溶着されている状態では、上記溶着部材2は、上記本体部材1の一端開口部と樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周との間に同軸的に介在しており、溶着部材2の一端開口部(図1では上端開口部)が上記本体部材1の一端開口部に接着し、他端開口部(図1では下端開口部)が樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周に溶着している。なお、図1において、符号RはOリングである。また、上記樹脂製燃料タンクTは、通常、外側表面から、HDPE層/樹脂タンクリサイクル層(樹脂タンク成形時のばり等)/変性HDPE層(バインダー層)/EVOH層(バリア層)/変性HDPE層(バインダー層)/HDPE層の6層構造となっている。
より詳しく説明すると、上記本体部材1は、燃料低透過材料からなっている。この燃料低透過材料としては、ポリアミド(PA),ポリフェニレンサルファイド(PPS)等があげられ、これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、衝撃性等を改良するために、これら材料にオレフィン等のエラストマー成分を配合しても差し支えない。上記PAとしては、PA66,PA6,PA12等の脂肪族PA、PA6T,PA9T等の芳香族含有PAがあげられる。なかでも、経済性,耐塩化カルシウム性,耐低温衝撃性等の観点から、PA66が好ましい。または、上記溶着部材2のバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21も、下記に詳述するように、燃料低透過材料からなっていることから、そのバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21と同じ下記のアロイ材料を用いてもよい。
また、上記本体部材1の燃料低透過材料には、ガラス繊維(GF)等のフィラーを10〜60重量%、好ましくは15〜50重量%充填してもよい。これにより、燃料に対するバリア性を向上させることができるとともに、外嵌される燃料ホースの緊縛力を向上させたり、耐衝撃性を向上させたりすることができる。そして、本体部材1の周壁の厚みは、通常、0.5〜5mmの範囲内に設定され、特に、溶着部材2と接する一端開口部の厚みは、1〜4mmの範囲内に設定される。
上記溶着部材(円筒状の3層構造体)2は、特に限定されないが、通常、周壁(3層)の厚みが2〜20mmの範囲内に設定され、高さが1〜10mmの範囲内に設定される。
上記溶着部材2の内外層である溶着材層(変性HDPE材層)22の各厚みは、特に限定されないが、通常、0.5〜10mmの範囲内に設定される。内側の溶着材層(変性HDPE材層)22の厚みと外側の溶着材層(変性HDPE材層)22の厚みとは、同じでもよいし、異なっていてもよい。
上記溶着部材2の中心層であるバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料は、EVOHまたはPAに、変性HDPEを配合したアロイ材料である。なかでも、より優れた燃料低透過性(バリア性)を奏し、さらに、樹脂製燃料タンクTの最外層であるHDPE層に対して優れた溶着力を奏する観点から、EVOHまたはPAがマトリクス、変性HDPEがドメインを形成(EVOHまたはPAからなる海相中に、変性HDPEからなる島相が微分散した海島構造を形成)したアロイ材料とすることが好ましい。そして、このバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の厚みは、特に限定されないが、通常、0.05〜3mmに設定される。
上記アロイ材料におけるEVOHとしては、特に限定されないが、アロイ材料成形時の成形性と燃料に対するバリア性との点から、エチレン共重合比率が25〜45モル%の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは27〜40モル%の範囲内のものである。また、上記EVOHとしては、融点が160〜192℃の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは165〜185℃の範囲内のものである。
上記アロイ材料における変性HDPEは、HDPEを変性したもので、変性基としては、マレイン酸無水物基,マレイン酸基,アクリル酸基,メタクリル酸基,アクリル酸エステル基,メタクリル酸エステル基,酢酸ビニル基,およびアミノ基のいずれか、もしくは2種以上の官能基があげられる。変性HDPEの変性率は、0.1〜5重量%の範囲内がより好ましい。この理由は、変性率が0.1重量%を下回ると、上記EVOHまたはPAと変性HDPEとの親和性が悪くなって接着力および燃料に対するバリア性が劣る傾向にあり、5重量%を上回っても、燃料に対するバリア性が劣る傾向にあるとともに、混練,成形等の作業環境も悪化する傾向にあるからである。このような変性HDPEとしては、融点(ISO 3146)が126〜140℃の範囲内のものが好ましく、特に好ましくは128〜136℃の範囲内のものである。ここで、上記変性HDPEにおけるHDPE(高密度ポリエチレン)とは、通常、密度(ISO 1183)が0.93〜0.97、好ましくは0.93〜0.96の範囲内であり、かつ、融点(ISO 3146)が120〜145℃の範囲内のものをいう。なお、柔軟性,粘度調整等の目的で、上記変性HDPEにオレフィン等のエラストマーを配合してもよい。また、そのエラストマーは、上記のように変性していても、変性していなくても差し支えない。
上記アロイ材料における変性HDPEの配合割合は、EVOH100体積部に対しては、20〜300体積部の範囲内がより好ましい。この理由は、上記変性HDPEの配合割合が20体積部を下回ると、上記溶着部材(円筒状の3層構造体)2が樹脂製タンクの開口部Taの最外層のHDPE層に熱板溶着される場合に、溶融性が低下する傾向にあり、逆に300体積部を上回ると、成形性や燃料に対するバリア性が悪くなる傾向にあるからである。
または、PA100体積部に対して、上記アロイ材料における変性HDPEの配合割合は、20〜100体積部の範囲内がより好ましい。この理由も、上記変性HDPEの配合割合が20体積部を下回ると、上記溶着部材(円筒状の3層構造体)2が樹脂製タンクの開口部Taの最外層のHDPE層と熱板溶着する場合に、溶融性が低下する傾向にあり、逆に100体積部を上回ると、成形性や燃料に対するバリア性が悪くなる傾向にあるからである。
そして、上記アロイ材料は、上記EVOHまたはPAおよび変性HDPEを加熱混練することにより得られ、特に、その混練が高剪断をかけて行われると、上記海島構造が形成されたアロイ材料を得ることができる。その高剪断をかけた混練は、例えば、二軸押出機(混練機)等を用いることにより実現できる。また、上記混練により、EVOHまたはPAと変性HDPEとの親和性が高くなり、微分散の海島構造を示す。そのため、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21は、燃料透過量が小さくなり、燃料に対するバリア性に優れると考えられる。
さらに、上記バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21がEVOH,PA6等の吸湿性の材料を含有する場合、その吸湿により、引張強さ等の機械的特性等が低下するおそれがあるが、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の表面に、遮水性を奏する溶着材層(変性HDPE材層)22が形成されているため、吸湿が低減され、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の機械的特性等の低下を抑制する。
つぎに、上記ホースジョイント(本発明の樹脂製燃料タンク用接合部品)の製法を例をあげて説明する。
第1例は、まず、上記同軸的な3層構造体〔溶着材層(変性HDPE材層)22/バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21/溶着材層(変性HDPE材層)22〕からなる溶着部材2を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形(混色成形)または押出成形により作製する。ついで、ホースジョイントを成形する金型を準備し、その金型の所定位置に、上記溶着部材2を設置する。そして、その状態で、上記金型の、本体部材1成形用の成形空間に、本体部材1の形成材料を供給してインサート成形する。これにより、上記本体部材1と溶着部材2とが接着して一体化したホースジョイントを得ることができる。なお、溶着部材2の作製方法として、特に好ましくは、共押出等の押出成形を行い、その後、調尺切断もしくはスライスして作製することが好ましい。なぜならば、インサート成形等のその他の成形方法は、インジェクション成形であり、そのインジェクション成形品はタンク変形時の歪への追従性が小さいのに対し、押出成形品は追従性が大きいからである。
第2例は、まず、溶着部材2の内外層である溶着材層(変性HDPE材層)22をそれぞれ成形により作製する。ついで、ホースジョイントを成形する金型を準備し、その金型の所定位置に、上記溶着材層(変性HDPE材層)22を設置する。そして、その状態で、上記金型の、本体部材1成形用の成形空間およびバリア芯材層21成形用の成形空間に、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料(アロイ材料)を供給してインサート成形する。これにより、上記本体部材1とバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21とが同じアロイ材料からなり、上記溶着部材2と接着して一体化したホースジョイントを得ることができる。
第3例は、まず、ホースジョイントを成形する金型を準備し、その金型の成形空間のうち、本体部材1成形用の成形空間およびバリア芯材層21成形用の成形空間に、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料(アロイ材料)を供給し、溶着材層22成形用の成形空間に、溶着材層(変性HDPE材層)22の形成材料(変性HDPE)を供給して二色成形する。これにより、上記本体部材1とバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21とが同じアロイ材料からなり、溶着部材2と接着して一体化したホースジョイントを得ることができる。
第4例は、まず、上記同軸的な3層構造体〔溶着材層(変性HDPE材層)22/バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21/溶着材層(変性HDPE材層)22〕からなる溶着部材2を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形(混色成形)または押出成形により作製する。また、上記本体部材1を成形により作製する。ついで、その本体部材1のうち溶着部材2と接する一端開口面を常圧プラズマ等によりプラズマ処理する。そして、そのプラズマ処理面に溶着部材2の一端開口部を熱板溶着またはレーザ溶着等により接着する。上記本体部材1と溶着部材2とが接着して一体化したホースジョイントを得ることができる。この製法は、本体部材1の形成材料として、溶着部材2との接着性に乏しいPPSを用いる際に有効である。
そして、上記ホースジョイントを樹脂製燃料タンクTの開口部Taの外周に溶着する際には、その開口部Taの外周に上記円筒状の溶着部材2を同軸的に位置決めして溶着される。この溶着方法としては、特に限定されないが、高い接合強度が得られる観点から、熱板溶着法,振動溶着法,超音波溶着法,レーザー溶着法等が好適であるが、ホットガス溶着法,回転溶着法であっても差し支えない。
上記溶着により、溶着部材2の内外層である溶着材層(変性HDPE材層)22と樹脂製燃料タンクTの最外層であるHDPE層との当接面部分が溶けて溶着されるとともに、溶着部材2の中心層であるバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21が溶融して樹脂製燃料タンクTの最外層であるHDPE層に密着するかまたは溶着する。この状態において、溶着部材2の溶着材層(変性HDPE材層)22と樹脂製燃料タンクTの最外層(HDPE層)とには、いずれにもHDPEが含有されているため、両者の溶着力は大きくなっている。また、溶着部材2のバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21と樹脂製燃料タンクTの最外層(HDPE層)とには、いずれにもHDPEが含有されているため、両者の界面でのなじみ性が良好になっている。このため、バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21自体が高いバリア性を奏するだけでなく、両者の界面部分でのバリア性も高くなっている。
なお、上記実施の形態では、溶着部材2を3層構造体としたが、これに限定されるものではなく、溶着部材2内にバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21を2層形成した5層構造体〔溶着材層(変性HDPE材層)22/バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21/溶着材層(変性HDPE材層)22/バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21/溶着材層(変性HDPE材層)22〕としてもよいし、さらに、溶着部材2内にバリア芯材層(アロイ材料芯材層)21を3層以上形成して7層以上の構造体としてもよい。
また、本発明の樹脂製燃料タンク用接合部品は、上記ホースジョイントに限定されるものではなく、例えば、燃料フィラーバルブ,ORVR(Onboard Refueling Vapor Recovery)バルブ,VSF(Vent Shaft Float)バルブ,Vリターンバルブ等のバルブ、パイプ等であってもよい。
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。但し、本発明は、実施例に限定されるわけではない。
〔PA66およびPPS:本体部材1の形成材料〕
本体部材1の形成材料として、PA66(旭化成ケミカルズ社製、レオナ14G25、 ガラス繊維25%配合)およびPPS(東レ社製、トレリナA670X01)を準備した。
本体部材1の形成材料として、PA66(旭化成ケミカルズ社製、レオナ14G25、 ガラス繊維25%配合)およびPPS(東レ社製、トレリナA670X01)を準備した。
〔EVOH:バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料〕
下記の表1に示す特性(MFR,比重,融点,エチレン共重合比率)を有するEVOH(クラレ社製、エバールF104B)を準備した。
下記の表1に示す特性(MFR,比重,融点,エチレン共重合比率)を有するEVOH(クラレ社製、エバールF104B)を準備した。
〔無水マレイン酸変性HDPE:バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料〕
下記の表2に示す2種類(I,II)の無水マレイン酸変性HDPEをそれぞれ準備した。これら無水マレイン酸変性HDPEの作製は、いずれも、HDPEに、無水マレイン酸およびパーオキサイドを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練して行った。
下記の表2に示す2種類(I,II)の無水マレイン酸変性HDPEをそれぞれ準備した。これら無水マレイン酸変性HDPEの作製は、いずれも、HDPEに、無水マレイン酸およびパーオキサイドを配合し、二軸押出機を用いて溶融混練して行った。
〔EVOH系アロイ材料:バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料〕
上記EVOHおよび無水マレイン酸変性HDPEを下記の表3に示す割合で配合し、二軸混練押出機(日本製鋼所製、TEX30α)を用いて、混練温度80℃で混練し、3種類(表3に示すA〜C)のアロイ材料からなるペレットを作製した。また、各ペレットの海相,島相の分散状態を、走査電子顕微鏡(日立テクノロジーズ社製、S4800)を用いて観察し、その結果を下記の表3に併せて示した。
上記EVOHおよび無水マレイン酸変性HDPEを下記の表3に示す割合で配合し、二軸混練押出機(日本製鋼所製、TEX30α)を用いて、混練温度80℃で混練し、3種類(表3に示すA〜C)のアロイ材料からなるペレットを作製した。また、各ペレットの海相,島相の分散状態を、走査電子顕微鏡(日立テクノロジーズ社製、S4800)を用いて観察し、その結果を下記の表3に併せて示した。
〔PA系アロイ材料:バリア芯材層(アロイ材料芯材層)21の形成材料〕
PA6(宇部興産社製、UBEナイロン1022B),PA66(旭化成ケミカルズ社製、レオナ1402S)を準備し、上記無水マレイン酸変性HDPEと下記の表3に示す割合で配合し、二軸混練押出機(日本製鋼所製、TEX30α)を用いて、混練温度230℃で混練し、2種類(表3に示すD,E)のアロイ材料からなるペレットを作製した。また、各ペレットの海相,島相の分散状態を、走査電子顕微鏡(日立テクノロジーズ社製、S4800)を用いて観察し、その結果を下記の表3に併せて示した。
PA6(宇部興産社製、UBEナイロン1022B),PA66(旭化成ケミカルズ社製、レオナ1402S)を準備し、上記無水マレイン酸変性HDPEと下記の表3に示す割合で配合し、二軸混練押出機(日本製鋼所製、TEX30α)を用いて、混練温度230℃で混練し、2種類(表3に示すD,E)のアロイ材料からなるペレットを作製した。また、各ペレットの海相,島相の分散状態を、走査電子顕微鏡(日立テクノロジーズ社製、S4800)を用いて観察し、その結果を下記の表3に併せて示した。
〔変性HDPE:溶着材層(変性HDPE材層)22の形成材料〕
溶着材層(変性HDPE材層)22の形成材料として、変性HDPE(日本ポリエチレン社製、アドテックスFT61AR3、MFR:0.6g/10min、密度:0.933g/cm3 )を準備した。
溶着材層(変性HDPE材層)22の形成材料として、変性HDPE(日本ポリエチレン社製、アドテックスFT61AR3、MFR:0.6g/10min、密度:0.933g/cm3 )を準備した。
〔実施例1〜7,比較例1,2〕
上記本体部材1および溶着部材2の形成材料を用い、下記の表4,5に示す内容にしたがって図2に示すように、ホースジョイントの本体部材1に相当する有天円筒状のキャップ部材(外径70mm,内径50mm,高さ5mm、天井部厚み1mm)10の底部開口面に、円筒状の溶着部材(外径70mm,内径50mm,高さ5mm)2を接着することにより、ホースジョイントに相当する試験片を作製した。
上記本体部材1および溶着部材2の形成材料を用い、下記の表4,5に示す内容にしたがって図2に示すように、ホースジョイントの本体部材1に相当する有天円筒状のキャップ部材(外径70mm,内径50mm,高さ5mm、天井部厚み1mm)10の底部開口面に、円筒状の溶着部材(外径70mm,内径50mm,高さ5mm)2を接着することにより、ホースジョイントに相当する試験片を作製した。
下記の表4,5において、実施例4〜6の溶着部材2を作製する際の混色成形は、混色成形機(日精樹脂工業社製、FN1000−12AD)を用いた。また、試験片(実施例6以外)を作製する際のインサート成形(キャップ部材10と溶着部材2との接着)は、金型温度80℃の金型に溶着部材2をセットした状態で、本体部材1の形成材料を供給し、成形温度290℃にて行った。また、実施例7の試験片の作製は、予めキャップ部材(PPS製)10を作製しておき、そのキャップ部材10の底部開口面を常圧プラズマ処理した後、その底部開口面に溶着部材2の一端開口面を熱板溶着した。そのプラズマ処理は、常圧プラズマ表面処理装置(日本プラズマトリート社製、プラズマジェットRD1004)を用い、被処理面(キャップ部材10)と電極との間の距離を8mm、処理速度を7.5m/min、電圧を260V、電流6Aに設定して行った。その後の上記熱板溶着は、溶融温度260℃,圧着圧力0.15MPaにて行った。
このようにして得られた実施例1〜7および比較例1,2の各試験片を用い、下記の基準に従って、各特性の評価を行った。これらの結果を下記の表4,5に併せて示した。
〔燃料透過量〕
図3に示すように、樹脂製燃料タンクの最外層に相当する、HDPE(日本ポリエチレン社製、ノバテックHB111R)からなる円形のシート材(厚み5mm)31を準備し、その中心に直径50mmの穴(樹脂製燃料タンクの開口部に相当)31aをあけた。そして、その穴31aの外周に上記試験片を熱板溶着(溶融温度260℃、圧着圧力0.15MPa)により溶着し、第1サンプルを作製した。つぎに、カップ形状の容器(内径100mm)32を準備し、この容器32に、Fuel C〔トルエン:イソオクタン=50:50(容量基準)〕とエタノールとの混合燃料〔Fuel C:エタノール=90:10(容量基準)〕33を収容した。上記容器32は、上端部が拡径した段部を有しており、上端開口部内周面には、雌螺子が螺刻されている。そして、上記容器32の段部に、リング状のシールゴム34を介して、上記第1サンプルを重ね、さらに、円筒状の螺子蓋35を上端開口部の雌螺子に螺合させて上記第1サンプルのシート材31を締め付けることにより、容器32を密封した。このようにして、燃料透過量を測定する試験装置を作製した。そして、その試験装置を上下逆さまにした状態で、雰囲気を40℃に保ち、4週間放置した。そして、試験開始時の試験装置の重量と4週間後の試験装置の重量との差を測定し、その差を上記第1サンプルの燃料透過量とした。
図3に示すように、樹脂製燃料タンクの最外層に相当する、HDPE(日本ポリエチレン社製、ノバテックHB111R)からなる円形のシート材(厚み5mm)31を準備し、その中心に直径50mmの穴(樹脂製燃料タンクの開口部に相当)31aをあけた。そして、その穴31aの外周に上記試験片を熱板溶着(溶融温度260℃、圧着圧力0.15MPa)により溶着し、第1サンプルを作製した。つぎに、カップ形状の容器(内径100mm)32を準備し、この容器32に、Fuel C〔トルエン:イソオクタン=50:50(容量基準)〕とエタノールとの混合燃料〔Fuel C:エタノール=90:10(容量基準)〕33を収容した。上記容器32は、上端部が拡径した段部を有しており、上端開口部内周面には、雌螺子が螺刻されている。そして、上記容器32の段部に、リング状のシールゴム34を介して、上記第1サンプルを重ね、さらに、円筒状の螺子蓋35を上端開口部の雌螺子に螺合させて上記第1サンプルのシート材31を締め付けることにより、容器32を密封した。このようにして、燃料透過量を測定する試験装置を作製した。そして、その試験装置を上下逆さまにした状態で、雰囲気を40℃に保ち、4週間放置した。そして、試験開始時の試験装置の重量と4週間後の試験装置の重量との差を測定し、その差を上記第1サンプルの燃料透過量とした。
また、図4に示すように、上記と同様のシート材31を新たに準備し、そのシート材31の穴31aを塞ぐように、上記シート材31の穴31aの外周に円形のアルミヒートシール(外径70mm、厚み0.1mm)36を120℃で貼り付け、第2サンプルを作製した。そして、上記試験装置と同様にして、第2サンプルの燃料透過量を測定した。この実験では、上記アルミヒートシール36が燃料33を全く透過させないことから、第2サンプルでの燃料透過量は、上記HDPE製シート材31の燃料透過量となっている。
そして、上記第1サンプルの燃料透過量から第2サンプルの燃料透過量を差し引いた値が溶着部材2の燃料透過量(4週間分)となり、その値から1日当たりの平均値を算出し、下記の表4,5に併せて示した。
〔溶着強度〕
図5に示すように、上記第1サンプルのシート材31の外周部を固定した状態で、キャップ部材10を、シート材31側から、外径30mmのステンレス棒37で、第1サンプルが破壊するまで押圧した。そして、破壊時の押圧荷重を、試験機(東洋精機製作所社製、ストログラフV10−B)を用いて測定し、その結果を下記の表4,5に併せて示した。また、上記破壊は、いずれも溶着部材2が破壊し、界面(溶着部材2とキャップ部材10との界面または溶着部材2とシート材31との界面)で剥離するものはなかった。
図5に示すように、上記第1サンプルのシート材31の外周部を固定した状態で、キャップ部材10を、シート材31側から、外径30mmのステンレス棒37で、第1サンプルが破壊するまで押圧した。そして、破壊時の押圧荷重を、試験機(東洋精機製作所社製、ストログラフV10−B)を用いて測定し、その結果を下記の表4,5に併せて示した。また、上記破壊は、いずれも溶着部材2が破壊し、界面(溶着部材2とキャップ部材10との界面または溶着部材2とシート材31との界面)で剥離するものはなかった。
上記結果から、実施例1〜7の試験片は、比較例1,2の試験片と比較して、燃料透過量が少ないことがわかる。しかも、実施例1〜7の溶着部材2は、中にバリア芯材層21が設けられていても、キャップ部材10(本体部材1)に対してもシート材31(樹脂製燃料タンクTの最外層であるHDPE層)に対しても、充分な溶着強度を示すことがわかる。
1 本体部材
2 溶着部材
21 バリア芯材層
22 溶着材層
T 樹脂製燃料タンク
Ta 開口部
2 溶着部材
21 バリア芯材層
22 溶着材層
T 樹脂製燃料タンク
Ta 開口部
Claims (5)
- 樹脂製燃料タンクの開口部を囲った状態でその開口部外周に空隙をあけて配設される略筒状の本体部材と、上記空隙内に、上下両開口部が上記タンク開口部外周と本体部材とに密着した状態で設けられる略筒状の溶着部材とで構成され、上記略筒状の溶着部材が、略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に設けられる略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなり、上記略筒状のバリア芯材層が下記(A)から構成され、上記略筒状の溶着材層が下記(B)から構成されていることを特徴とする樹脂製燃料タンク用接合部品。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。 - 請求項1記載の樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、下記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に設けられた下記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなる溶着部材を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形または押出成形により作製した後、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の所定位置に、上記溶着部材を設置した状態で、本体部材の形成材料を上記金型の成形空間に供給してインサート成形することにより、上記本体部材と溶着部材とを一体化することを特徴とする樹脂製燃料タンク用接合部品の製法。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。 - 請求項1記載の樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、下記(B)から構成された構成された略筒状の溶着材層を成形により作製した後、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の所定位置に、上記溶着材層を設置した状態で、バリア芯材層成形用の成形空間および本体部材成形用の成形空間に下記(A)を供給してインサート成形することにより、下記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層および本体部材と下記(B)から構成された上記溶着材層とを一体化することを特徴とする樹脂製燃料タンク用接合部品の製法。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。 - 請求項1記載の樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、上記樹脂製燃料タンク用接合部品を成形する金型の成形空間のうち、バリア芯材層成形用の成形空間および本体部材成形用の成形空間に下記(A)を供給し、溶着材層成形用の成形空間に下記(B)を供給して二色成形することにより、下記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層および本体部材と下記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを一体化形成することを特徴とする樹脂製燃料タンク用接合部品の製法。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。 - 請求項1記載の樹脂製燃料タンク用接合部品の製法であって、下記(A)から構成された略筒状のバリア芯材層と、このバリア芯材層の内周および外周に形成された下記(B)から構成された略筒状の溶着材層とを備えた複層構造体からなる溶着部材を、インサート成形,二色成形,サンドイッチ成形または押出成形により作製する工程と、本体部材を成形により作製する工程と、本体部材のうち溶着部材と接する面をプラズマ処理する工程と、そのプラズマ処理面に溶着部材を接着する工程とを備えていることを特徴とする樹脂製燃料タンク用接合部品の製法。
(A)エチレン−ビニルアルコール共重合体またはポリアミドに、変性高密度ポリエチレンを配合したアロイ材料。
(B)変性高密度ポリエチレン。
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