JP2008200907A - 液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Abstract

【課題】圧電体非能動部の内部応力に起因する振動板の変形及び割れを防止した液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供する。
【解決手段】振動板50上に形成される圧電素子300が、圧電体能動部320と、圧電体非能動部330Aとを具備し、圧力発生室12の供給路13側の端部には、少なくとも一方の内壁面15aが圧力発生室12の内壁面に対して傾斜する傾斜面で構成されて供給路13側に向かって幅が漸小する漸小部15を有し、圧電体非能動部330Aは圧力発生室12に対向する領域から漸小部15に対向する領域まで連続して設けられ、圧電体非能動部330の端部には少なくとも漸小部15に対向する部分が漸小部15よりも幅の狭い幅狭部331が設けられ、幅狭部331が隣接する液体流路を区画する隔壁11上に張り出すことなく設けられているようにする。
【選択図】図3

Description

本発明は、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置に関し、特に、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板の表面に圧電素子を形成して、圧電素子の変位によりインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッド及びインクジェット式記録装置に関する。
液体噴射ヘッドの代表例としては、インク滴を吐出するノズル開口と連通する圧力発生室の一部を振動板で構成し、この振動板を圧電素子により変形させて圧力発生室のインクを加圧してノズル開口からインク滴を吐出させるインクジェット式記録ヘッドが挙げられる。このインクジェット式記録ヘッドには、圧電素子の軸方向に伸長、収縮する縦振動モードのアクチュエータ装置を使用したものと、たわみ振動モードのアクチュエータ装置を使用したものの2種類が実用化されている。
そして、たわみ振動モードのアクチュエータ装置を使用したものとしては、例えば、振動板の表面全体に亙って成膜技術により均一な圧電材料層を形成し、この圧電材料層をリソグラフィ法により圧力発生室に対応する形状に切り分けて各圧力発生室毎に独立するように圧電素子を形成したものがある。また、このたわみ振動モードのアクチュエータ装置に使用される圧電素子は、共通電極である下電極と、下電極上に形成された圧電体層と、圧電体層上に形成された個別電極である上電極とで構成されている。
また、圧電素子としては、実質的な駆動部となる圧電体能動部と、圧電体能動部から連続する圧電体層を有するが実質的に駆動されない圧電体非能動部とを有するものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この圧電体非能動部を圧電素子に設けることによって、圧力発生室と周壁との境界部の振動板が圧電素子の駆動により変形されないようにし、振動板の割れを防止している。
また、圧力発生室には、一般的には、圧力発生室よりも狭い幅を有するインク供給路が連通され、このインク供給路を介してインクが供給されるようになっており、このような構成において、上記のような圧電体非能動部をインク供給路に対向する領域まで延設し、インク供給路に対向する領域の振動板(弾性膜)の割れを防止するようにしたものがある(例えば、特許文献2参照)。
特許第3114808号公報 特開2003−145762号公報(図2等)
例えば、特許文献2に記載の構成では、圧力発生室に対向する領域からインク供給路に対向する領域に、インク供給路よりも広い幅で圧電体非能動部を延設するようにしている。このような構成では、圧電体非能動部の一部が、圧力発生室やインク供給路を区画する隔壁に対向に張り出して形成されてしまう。このため、隔壁の端部近傍の振動板が圧電体非能動部を構成する各層(圧電体層、上電極膜)の残留応力によって変形し、この変形に起因して振動板にクラックが生じる等の問題が発生する虞がある。この場合、上電極膜をも除去して圧電体層のみの圧電体非能動部としてもよいが、上電極膜の除去という余計な工程が発生してしまう。
また、インク供給路は、圧力発生室側から流路の幅を徐々に絞ることによって形成される。このため、圧力発生室とインク供給路との境界部分には、流路の幅がインク供給路側に向かって漸小する部分が形成される。そして、このように幅が漸小している部分においては、このような問題が特に生じやすい。
なお、このような問題は、インクを吐出するインクジェット式記録ヘッドだけではなく、インク以外の液体を噴射する液体噴射ヘッドにおいても同様に存在する。
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、圧電体非能動部の内部応力に起因する振動板の変形及び割れを防止した液体噴射ヘッド及び液体噴射装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明は、ノズル開口に連通する圧力発生室と該圧力発生室よりも幅の狭い供給路とを含む複数の液体流路が設けられる流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に各圧力発生室に対応し、振動板を介して設けられる下電極膜、圧電体層及び上電極膜で構成される圧電素子とを有し、前記圧電素子が、前記下電極膜、前記圧電体層及び前記上電極膜からなる実質的な駆動部である圧電体能動部と、該圧電体能動部から連続する圧電体層を有するが前記下電極膜が除去されて実質的に駆動されない圧電体非能動部とを具備し、
前記圧力発生室の前記供給路側の端部には、少なくとも一方の内壁面が前記圧力発生室の内壁面に対して傾斜する傾斜面で構成されて前記供給路側に向かって幅が漸小する漸小部を有し、前記圧電体非能動部は前記圧力発生室に対向する領域から前記漸小部に対向する領域まで連続して設けられ、当該圧電体非能動部の端部には少なくとも前記漸小部に対向する部分が前記漸小部よりも幅の狭い幅狭部が設けられ、該幅狭部が隣接する前記液体流路を区画する隔壁上に張り出すことなく設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッドにある。
かかる本発明では、漸小部において生じやすい圧電体非能動部の残留応力に起因する振動板の変形が生じることがない。したがって、この変形に伴う振動板の破壊を防止することができる。
ここで、前記幅狭部の幅が前記供給路側に向かって漸小していることが好ましい。これにより、圧電体非能動部が隔壁上に張り出すことなく、且つ漸小部の比較的広い領域が圧電体非能動部によって覆われる。したがって、圧電体能動部の駆動によって振動板を繰り返し変形させた場合でも、振動板の破壊が発生するのを防止することができる。
また、前記漸小部の前記傾斜面で構成される内壁面と、この傾斜面で構成される内壁面に相対向する前記幅狭部の側端面とが平行になっていることが好ましい。さらに、前記漸小部の前記傾斜面で構成される内壁面とこの傾斜面で構成される内壁面に相対向する前記幅狭部の側端面との距離Wが、5[μm]よりも大きく、且つ前記圧力発生室の幅W1及び前記圧電体能動部を構成する前記圧電体層の幅W2との関係が、W>(W1−W2)/2の関係を満たすことが好ましい。また、前記幅狭部の前記供給路側の端部における幅方向中心が、前記供給路上に位置していることが好ましい。このような構成とすることで、振動板の破壊をより確実に防止することができる。
また本発明は、上記のような液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置にある。このような本発明では、耐久性を向上して信頼性を高めた液体噴射装置を実現することができる。
以下に本発明を実施形態に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
図1は、本発明の実施形態1に係る製造方法によって製造されるインクジェット式記録ヘッドの分解斜視図であり、図2は、図1の平面図及び断面図である。また図3は、漸小部近傍の拡大図であり、漸小部と幅狭部との位置関係の概略を示す。
液体噴射ヘッドの一例であるインクジェット式記録ヘッドを構成する流路形成基板10は、本実施形態では結晶面方位が(110)であるシリコン単結晶基板からなる。図示するように、隔壁11によって区画された複数の圧力発生室12を含むインク流路がその幅方向に並設されている。本実施形態では、流路形成基板10の圧力発生室12の長手方向一端部側に、圧力発生室12と共に隔壁11によって区画され各圧力発生室12に連通するインク供給路13と連通路14とが設けられている。
ここで、インク供給路13は、圧力発生室12よりも狭い幅で形成されており、連通部16から圧力発生室12に流入するインクの流路抵抗を一定に保持している。具体的には、圧力発生室12のインク供給路13側の端部に、流路の幅がインク供給路13側に向かって漸小する漸小部15が設けられている。すなわち、漸小部15は、その少なくとも一方の内壁面が圧力発生室12の内壁面に対して傾斜する傾斜面15aで構成されることで、インク供給路13側に向かって幅が漸小している。そして、インク供給路13は、この漸小部15を介して圧力発生室12と連通している。なお、この漸小部15は、実質的に圧力発生室12の一部を構成する。また、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることで漸小部15及びインク供給路13を形成しているが、流路の幅を両側から絞ることで漸小部15及びインク供給路13を形成してもよい。
各連通路14は、圧力発生室12の幅方向両側の隔壁11を連通部16側に延設してインク供給路13と連通部16との間の空間を区画することで形成されている。さらに、連通路14の外側には、各連通路14と連通する連通部16が設けられている。この連通部16は、後述する保護基板のリザーバ部と連通して、各圧力発生室12の共通のインク室(液体室)となるリザーバ100の一部を構成する。
流路形成基板10の材料として、本実施形態ではシリコン単結晶基板を用いているが、勿論これに限定されず、例えば、ガラスセラミックス、ステンレス鋼等を用いてもよい。
流路形成基板10の開口面側には、複数のノズル開口21が穿設されたノズルプレート20が、例えば、接着剤や熱溶着フィルム等によって固着されており、各ノズル開口21は、各圧力発生室12のインク供給路13とは反対側の端部近傍にそれぞれ連通している。なお、ノズルプレート20は、例えば、ガラスセラミックス、シリコン単結晶基板、ステンレス鋼などからなる。
一方、流路形成基板10の開口面とは反対側の面には、振動板50が設けられている。本実施形態では、振動板50は、流路形成基板10を予め熱酸化することによって形成され例えば、厚さが0.5〜2[μm]程度の酸化シリコン(SiO)からなる弾性膜51と、この弾性膜51上に形成され例えば、厚さが、0.4[μm]程度の酸化ジルコニウムからなる絶縁体膜52とからなる。この振動板50上には、厚さが例えば、約0.1〜0.2[μm]の下電極膜60と、厚さが例えば、約0.5〜5[μm]の圧電体層70と、厚さが例えば、約50[nm]の上電極膜80とからなる圧電素子300が形成されている。ここで、圧電素子300は、下電極膜60、圧電体層70及び上電極膜80を含む部分をいう。一般的には、圧電素子300の何れか一方の電極を共通電極とし、他方の電極を圧電体層70と共に圧力発生室12毎にパターニングして個別電極とする。そして、ここではパターニングされた何れか一方の電極及び圧電体層70から構成され、両電極への電圧の印加により圧電歪みが生じる部分を圧電体能動部320という。本実施形態では、下電極膜60は圧電素子300の共通電極とし、上電極膜80を圧電素子300の個別電極としているが、駆動回路や配線の都合でこれを逆にしても支障はない。なお、各圧電素子300の上電極膜80には、例えば、金(Au)等からなるリード電極90がそれぞれ接続され、このリード電極90を介して各圧電素子300に選択的に電圧が印加されるようになっている。
ここで、圧電素子300は、圧力発生室12に対向する領域に設けられて実質的な駆動部である圧電体能動部320と、この圧電体能動部320と連続する圧電体層70を有するが実質的に駆動されない圧電体非能動部330とからなる。本実施形態では、圧電体能動部320の長手方向両側に、それぞれ圧電体非能動部330(330A,330B)が設けられている。この圧電体非能動部330は、下電極膜60を除去することによって形成され、圧電体能動部320から連続して設けられる圧電体層70と上電極膜80とで構成されている。例えば、本実施形態では、下電極膜60が圧力発生室12の長手方向の端部近傍、すなわち、圧力発生室12の内側でパターニングされ、圧電体層70及び上電極膜80が下電極膜60の外側まで延設されて圧電体非能動部330が形成されている。そして、一方の圧電体非能動部330Aは、圧力発生室12に対向する領域から漸小部15に対向する領域まで連続的に設けられている。
また圧電体非能動部330Aは、少なくとも漸小部15に対向する部分に、漸小部15の幅よりも狭い幅狭部331を有する。すなわち、圧電体非能動部330Aの幅狭部331は、漸小部15に対向する領域のみに、隔壁11上に張り出すことなく設けられている。例えば、本実施形態では、幅狭部331の先端部側は、漸小部15と同様に、インク供給路13側に向かって幅が漸小するように形成されている。
さらに、圧力発生室12の内壁面(隔壁11の端面)に対して傾斜する傾斜面で構成される漸小部15の内壁面15a(隔壁11の端面)と、この内壁面15aに相対向する圧電体非能動部330Aの幅狭部331の側端面331aとが、略平行になっている。すなわち、圧電体非能動部330の幅狭部331の幅は、漸小部15の幅に応じて徐々に狭くなっている。
このように圧電体非能動部330Aの幅狭部331を漸小部15に対向する領域に設け、且つ幅狭部331が隔壁11上に形成されないようにすることで、圧電体非能動部330Aを構成する圧電体層70及び上電極膜80の残留応力に起因する振動板の変形を防止することができる。したがって、変形に伴う振動板の破壊を防止することができる。すなわち、振動板が変形していると、振動板の応力が不均一になって振動板にクラックが発生する等の問題が生じる虞があるが、上記構成とすることで、このような問題が生じるのを防止することができる。
ここで、漸小部15の内壁面15aと、圧電体非能動部330Aの幅狭部331の側端面331aとの距離Wは、W>5[μm]であり、且つ圧力発生室12の幅W1及び圧電体非能動部330Aの幅、すなわち、圧電体層70の幅W2との関係が、W>(W1−W2)/2を満たしていることが好ましい。なお、圧電体層70は、本実施形態では、イオンミリングによってパターニングされているため、圧電体層70の幅は、実際には下電極膜60側ほど広くなっている。このような場合、圧電体層70の幅W2とは、圧電体層70の下電極膜60側の端部の幅である。
幅狭部331の長さは、特に限定されないが、できるだけ長く形成することが好ましい。そして、図3中に一点鎖線で示すように、幅狭部331のインク供給路13側の端部における幅方向中心が、インク供給路13に対向する領域内に位置することが好ましい。
このような構成とすることで、上述した圧電体非能動部330Aの残留応力に起因する振動板の変形をより確実に防止することができる。さらに、圧電体非能動部330Aによって漸小部15に対向する領域の振動板の剛性を実質的に高めることができるため、圧電体能動部320の駆動によって振動板を繰り返し変形させた場合でも、この変形に伴う振動板の破壊を防止することができる。
なお、本実施形態では、上述したように漸小部15の内壁面15aと幅狭部331の側端面331aとが略平行となるようにしたが、漸小部15の内壁面15aと幅狭部331の側端面331aとは、必ずしも平行になっている必要はない。例えば、図4に示すように、漸小部15の内壁面15aと幅狭部331の側端面331aとの距離が、インク供給路13側ほどが狭くなるようにしてもよい。また、本実施形態では、幅狭部331の幅がインク供給路13側に向かって漸小するようにしたが、例えば、図5に示すように、幅狭部331は、その幅W3が略一定となるように形成されていてもよい。
また、本実施形態では、流路の幅を片側から絞ることで漸小部15及びインク供給路13が形成されているため、圧電体非能動部330Aの幅狭部331の幅も片側から絞るようにしたが、幅狭部331の形状は特に限定されるものではない。例えば、図6に示すように、流路の幅を両側から絞ることで漸小部15及びインク供給路13を形成した場合等には、圧電体非能動部330Aの幅狭部331の幅を両側から絞るようにしてもよい。何れにしても、幅狭部331はその幅が漸小部15より狭い幅であり、圧電体非能動部330Aが隔壁11上に張り出すことなく形成されていればよい。
このような圧電素子300が形成された流路形成基板10には、圧電素子300に対向する領域にその運動を阻害しない程度の空間を確保可能な圧電素子保持部31を有する保護基板30が、例えば、接着剤によって接合されている。圧電素子300は、この圧電素子保持部31内に形成されているため、外部環境の影響を殆ど受けない状態で保護されている。この圧電素子保持部31は、密封されていてもよいし、密封されていなくてもよい。
また、保護基板30には、流路形成基板10の連通部16に対応する領域にリザーバ部32が設けられている。このリザーバ部32は、本実施形態では、保護基板30を厚さ方向に貫通して圧力発生室12の並設方向に沿って設けられており、上述したように流路形成基板10の連通部16と連通されて各圧力発生室12の共通のインク室となるリザーバ100を構成している。
保護基板30の材料としては、例えば、ガラス、セラミックス材料、金属、樹脂等が挙げられるが、流路形成基板10の熱膨張率と略同一の材料で形成されていることがより好ましく、本実施形態では、流路形成基板10と同一材料のシリコン単結晶基板を用いて形成した。
また、保護基板30上には、封止膜41及び固定板42とからなるコンプライアンス基板40が接合されている。封止膜41は、剛性が低く可撓性を有する材料(例えば、厚さが6μmのポリフェニレンサルファイド(PPS)フィルム)からなり、この封止膜41によってリザーバ部32の一方面が封止されている。また、固定板42は、金属等の硬質の材料(例えば、厚さが30μmのステンレス鋼(SUS)等)で形成される。この固定板42のリザーバ100に対向する領域は、厚さ方向に完全に除去された開口部43となっているため、リザーバ100の一方面は可撓性を有する封止膜41のみで封止されている。
このような本実施形態のインクジェット式記録ヘッドでは、図示しない外部インク供給手段からインクを取り込み、リザーバ100からノズル開口21に至るまで内部をインクで満たした後、駆動ICからの記録信号に従い、圧力発生室12に対応するそれぞれの下電極膜60と上電極膜80との間に電圧を印加し、圧電素子300の圧電体能動部320がたわみ変形することにより、各圧力発生室12内の圧力が高まりノズル開口21からインク滴が吐出する。
(他の実施形態)
以上、本発明の各実施形態を説明したが、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではない。例えば、本実施形態では、圧電体非能動部330Aの一部が幅狭部331となっているが、図7に示すように、圧電体非能動部330Aの全体が幅狭部331となっていてもよい。また例えば、上述の実施形態では、圧電素子300を構成する下電極膜60は、複数の圧力発生室12に対向する領域に連続的に設けられているため、実質的に振動板50の一部を構成する。このように下電極膜60は、勿論、振動板50の一部を構成していてもよいが、必ずしも振動板50の一部を構成する必要はない。
また、上述した実施形態のインクジェット式記録ヘッドは、インクカートリッジ等と連通するインク流路を具備する記録ヘッドユニットの一部を構成して、インクジェット式記録装置に搭載される。図8は、そのインクジェット式記録装置の一例を示す概略図である。図8に示すように、インクジェット式記録ヘッドを有する記録ヘッドユニット1A及び1Bは、インク供給手段を構成するカートリッジ2A及び2Bが着脱可能に設けられ、この記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3は、装置本体4に取り付けられたキャリッジ軸5に軸方向移動自在に設けられている。この記録ヘッドユニット1A及び1Bは、例えば、それぞれブラックインク組成物及びカラーインク組成物を吐出するものとしている。そして、駆動モータ6の駆動力が図示しない複数の歯車およびタイミングベルト7を介してキャリッジ3に伝達されることで、記録ヘッドユニット1A及び1Bを搭載したキャリッジ3はキャリッジ軸5に沿って移動される。一方、装置本体4にはキャリッジ軸5に沿ってプラテン8が設けられており、図示しない給紙ローラなどにより給紙された紙等の記録媒体である記録シートSがプラテン8上を搬送されるようになっている。
また、上述した実施形態においては、本発明の液体噴射ヘッドの一例としてインクジェット式記録ヘッドを説明したが、液体噴射ヘッドの基本的構成は上述したものに限定されるものではない。本発明は、広く液体噴射ヘッドの全般を対象としたものであり、インク以外の液体を噴射するものにも勿論適用することができる。その他の液体噴射ヘッドとしては、例えば、プリンタ等の画像記録装置に用いられる各種の記録ヘッド、液晶ディスプレー等のカラーフィルタの製造に用いられる色材噴射ヘッド、有機ELディスプレー、FED(電界放出ディスプレー)等の電極形成に用いられる電極材料噴射ヘッド、バイオchip製造に用いられる生体有機物噴射ヘッド等が挙げられる。
実施形態1に係る記録ヘッドの分解斜視図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの平面図及び断面図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの漸小部近傍の拡大図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す漸小部近傍の拡大図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す漸小部近傍の拡大図である。 実施形態1に係る記録ヘッドの変形例を示す漸小部近傍の拡大図である。 他の実施形態に係る記録ヘッドの漸小部近傍の拡大図である。 一実施形態に係る記録装置の概略図である。
符号の説明
10 流路形成基板、 12 圧力発生室、 13 インク供給路、 14 連通路、 15 漸小部、 16 連通部、 20 ノズルプレート、 21 ノズル開口、 30 保護基板、 31 圧電素子保持部、 32 リザーバ部、 33 貫通孔、 35 接着剤、 40 コンプライアンス基板、 50 振動板、 51 弾性膜、 52 絶縁体膜、 60 下電極膜、 70 圧電体膜、 80 上電極膜、 90 リード電極、 100 リザーバ、 300 圧電素子、 320 圧電体能動部、 330 圧電体非能動部

Claims (6)

  1. ノズル開口に連通する圧力発生室と該圧力発生室よりも幅の狭い供給路とを含む複数の液体流路が設けられる流路形成基板と、該流路形成基板の一方面側に各圧力発生室に対応し、振動板を介して設けられる下電極膜、圧電体層及び上電極膜で構成される圧電素子とを有し、前記圧電素子が、前記下電極膜、前記圧電体層及び前記上電極膜からなる実質的な駆動部である圧電体能動部と、該圧電体能動部から連続する圧電体層を有するが前記下電極膜が除去されて実質的に駆動されない圧電体非能動部とを具備し、
    前記圧力発生室の前記供給路側の端部には、少なくとも一方の内壁面が前記圧力発生室の内壁面に対して傾斜する傾斜面で構成されて前記供給路側に向かって幅が漸小する漸小部を有し、前記圧電体非能動部は前記圧力発生室に対向する領域から前記漸小部に対向する領域まで連続して設けられ、当該圧電体非能動部の端部には少なくとも前記漸小部に対向する部分が前記漸小部よりも幅の狭い幅狭部が設けられ、該幅狭部が隣接する前記液体流路を区画する隔壁上に張り出すことなく設けられていることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  2. 前記幅狭部の幅が前記供給路側に向かって漸小していることを特徴とする請求項1に記載の液体噴射ヘッド。
  3. 前記漸小部の前記傾斜面で構成される内壁面と、この傾斜面で構成される内壁面に相対向する前記幅狭部の側端面とが平行になっていることを特徴とする請求項2に記載の液体噴射ヘッド。
  4. 前記漸小部の前記傾斜面で構成される内壁面とこの傾斜面で構成される内壁面に相対向する前記幅狭部の側端面との距離Wが、5[μm]よりも大きく、且つ前記圧力発生室の幅W1及び前記圧電体能動部を構成する前記圧電体層の幅W2との関係が、W>(W1−W2)/2の関係を満たすことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  5. 前記幅狭部の前記供給路側の端部における幅方向中心が、前記供給路上に位置していることを特徴とする請求項1〜4の何れか一項に記載の液体噴射ヘッド。
  6. 請求項1〜5の何れか一項に記載の液体噴射ヘッドを具備することを特徴とする液体噴射装置。
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