JP2008198670A - 半導体装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】これまではポリイミドをはじめとする樹脂系のパッシベーション膜に溜まった電荷のために隣り合う金属パッドなどが電気的にショートしてしまう異常が発生する。
【解決手段】保護膜2にセパレート溝6を設けることで、保護膜2に溜まってしまった電荷7が、このセパレート溝6でシャットされ、隣り合う電極パッド4や接合用バンプ3の電気的ショートを回避できる。
【選択図】図1

Description

本発明は半導体装置の構造、特にポリイミドをはじめとする樹脂を半導体装置のパッシベーション膜として使用した半導体装置の構造に関するものである。
図5(a)(b)は従来の半導体装置を上面から見たものである。この図に示すように半導体基板1のほぼ全面がポリイミドをはじめとする樹脂系の保護膜2で覆われている。半導体基板1には、検査装置と電気的接合をとるためのアルミなどの電極パッド4が設けられており、電気的接合をとる以外の部分についてはSiNをはじめとするパッシベーション膜5と保護膜2で覆われている。さらにこの電極パッド4上に外部電極との接合部分として接合用バンプ3が形成されている。
この保護膜2は、後のパッケージへの組立工程で封止樹脂によるフィラーアタックを防ぐために、SiNなどをはじめとする通常のパッシベーション膜5の上に形成されている。フィラーアタックとは、樹脂の成分の一部であり樹脂の吸湿性を下げる効果や線膨張係数を下げる効果のあるシリコンが、半導体基板1の内部回路である半導体装置に突き刺さり半導体装置や配線部分などを破壊してしまう現象である。
特開2003−282614号公報 特開2003−218151号公報
しかしながら、以下に示す問題がある。
図6(a)は、図5(b)の半導体装置に接合用バンプ3を形成して、逆スパッタなどプラズマ工程を通した状態を示しており、その際に保護膜2に電荷7を溜めてしまうおそれがある。
このように保護膜2に電荷7が溜った場合には、図6(b)に示すように外部基板8と組み立てを行い、図6(c)に示すように基板電極9から電気的に導通させると、保護膜2の電荷7を通じて隣り合う電極パッド4や接合用バンプ3が電気的にショートしてしまうおそれがある。
また上記ショート不良対策のために、アッシングなどを行い電荷7が溜まった保護膜2の表面を除去する方法があるが、装置や工数がかかってしまいプロセスのコストアップにつながってしまう。
本発明は上記問題点に鑑み、保護膜2に溜まった電荷7のために隣り合う電極パッド4や接合用バンプ3が電気的にショートしてしまう異常を起こさない半導体装置を提供することを目的とする。
本発明の請求項1記載の半導体装置は、半導体基板上に設けられた複数の電極パッドと、前記電極パッド上に開口部を有するように前記電極パッドの周囲および前記半導体基板上を覆うパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜の上方に設けられた保護膜とを備えた半導体装置であって、前記保護膜は、隣り合う電極パッドの間にセパレート溝を有し、前記セパレート溝には、前記パッシベーション膜が露出していることを特徴とする。
本発明の請求項2記載の半導体装置は、請求項1において、前記セパレート溝は、前記電極パッドの周囲の全周に亘って形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項3記載の半導体パッケージは、半導体基板上に設けられた複数の電極パッドと、前記電極パッド上に開口部を有するように前記電極パッドの周囲および前記半導体基板上を覆うパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜の上方に設けられた保護膜と、前記電極パッド上に形成された接合用バンプとを備えた半導体装置を、表面に基板電極を有した外部基板に前記接合用バンプを介して接合し、前記半導体装置と前記外部基板との間をアンダーフィルで充填した半導体パッケージであって、前記保護膜は、隣り合う電極パッドの間に前記パッシベーション膜が露出する深さのセパレート溝を有し、前記セパレート溝は、その幅が前記アンダーフィル中のフィラーの直径より小さいことを特徴とする。
本発明の請求項4記載の半導体パッケージは、請求項3において、前記フィラーはシリコンであることを特徴とする。
本発明の請求項5記載の半導体パッケージは、請求項3において、前記セパレート溝は、前記電極パッドの周囲の全周に亘って形成されていることを特徴とする。
本発明の請求項6記載の半導体パッケージは、請求項3〜請求項5の何れかにおいて、前記セパレート溝には、前記アンダーフィルが充填されていることを特徴とする。
この構成によると、保護膜にセパレート溝を形成したため、逆スパッタなどプラズマ工程を通す際に前記保護膜に電荷が溜まってしまった場合であっても、このセパレート溝でシャットされ、隣り合う金属パッドや接合用バンプが電気的にショートしてしまうおそれがない。また従来は上記ショート不良対策のためにアッシングなどを行い電荷が溜まった樹脂系の保護膜の表面を除去していたが、この工程も無くせる。
以下、本発明の半導体装置を具体的な実施の形態に基づいて説明する。
(実施の形態1)
図1(a)(b)は本発明の半導体装置、特にパッド部分の構造を示しており、従来例を示した図5とは、保護膜2の形状が異なっている。その他は同じである。
半導体基板1のほぼ全面がポリイミドをはじめとする樹脂系の保護膜2で覆われている。半導体基板1には、検査装置と電気的接合をとるためのアルミなどの電極パッド4が設けられており、電気的接合をとる以外の部分についてはSiNをはじめとするパッシベーション膜5とポリイミドをはじめとする樹脂系の保護膜2で覆われている。さらにこの電極パッド4上に外部電極との接合部分として接合用バンプ3が形成されている。この接合用バンプ3の形成は、めっき方式あるいは印刷方式で形成を行う。接合用バンプ3の材料にはAuやはんだなどが用いられる。この保護膜2は、後のパッケージへの組立工程で封止樹脂によるフィラーアタックを防ぐために、SiNなどをはじめとする通常のパッシベーション膜5の上に形成されている。
保護膜2の形状は次のように従来とは異なっている。
保護膜2には、隣り合う接合用バンプ3の間にセパレート溝6が、電極パッド4の周囲の全周に亘って形成されている。このセパレート溝6は保護膜2をマスク工程でパターニングすることで、そのセパレート溝6の部分の保護膜2を除去して、保護膜2の下地材であるパッシベーション膜5を露出させることで形成できる。
なお、ここでは保護膜2のセパレート溝6を、隣り合う接合用バンプ3の間に形成したとして説明しているが、保護膜2のセパレート溝6を、隣り合う電極パッド4の間に形成していると言うこともできる。
またセパレート溝6の幅は、外部基板8と接合する際に充填するアンダーフィルの成分の一部であり樹脂の吸湿性を下げる効果や線膨張係数を下げる効果のあるフィラーの大きさより小さい幅に設定することが重要である。例えば、フィラーとして用いるシリコンの大きさが15μmとすればセパレート幅は5μm程度に設定する。本理由としてはセパレート幅を前記シリコンよりも小さくすることで、シリコンの半導体基板内部への侵入を防ぎフィラーアタックを防ぐことができる。
図2(a)は図1(b)の半導体装置に接合用バンプ3を形成して、逆スパッタなどプラズマ工程を通した状態を示している。その際に保護膜2に電荷7が溜まってしまっても、保護膜2にセパレート溝6を設けているため、図2(b)に示すように外部基板8と接合させても、この電荷7がこのセパレート溝6でシャットされ、隣り合う電極パッド4や接合用バンプ3が電気的にショートしてしまうおそれがなくなる。また従来では上記ショート不良対策のために、アッシングなどを行い電荷7が溜まった樹脂系の保護膜2の表面を除去していたが、この工程も無くなるためプロセスのコストダウンも達成できる。
なお、図3は上記のように作成された半導体装置をパッケージングした半導体装置パッケージを示し、パッケージした状態においてセパレート溝6の両壁は当接しておらず、該セパレート溝には、アンダーフィル11が充填されている。10ははんだボールである。
上記の各実施の形態では、電極パッド4の上に接合用バンプ3が形成されていたが、電極パッド4上に接合用バンプが形成されていない場合であっても、図4に示すように、保護膜2の開口がパッシベーション膜5よりも内側に形成されることで、保護膜2が電極パッド4に接触しているような場合、セパレート溝6は有効である。
本発明は半導体装置の構造、特にポリイミドをはじめとする樹脂を半導体装置の保護膜として使用した半導体装置の構造などに関して有用なものである。
本発明の実施の形態の半導体装置の要部の平面図と断面図 同実施の形態の接合用バンプを形成した直後の断面図と外部基板8と組み立てた断面図 本発明の半導体装置をパッケージングしたBGAパッケージの場合の断面図 別の実施例の断面図 従来例の半導体装置の要部の平面図と接合用バンプを形成した直後の断面図 同従来例の保護膜2に電荷7が溜まった状態の断面図と外部基板8と組み立てた断面図ならびに異常発生時の断面図
符号の説明
1 半導体基板
2 保護膜
3 接続用バンプ
4 金属パッド
5 パッシベーション膜
6 セパレート溝
7 電荷
8 外部基板
9 基板電極
10 はんだボール
11 アンダーフィル

Claims (6)

  1. 半導体基板上に設けられた複数の電極パッドと、
    前記電極パッド上に開口部を有するように前記電極パッドの周囲および前記半導体基板上を覆うパッシベーション膜と、
    前記パッシベーション膜の上方に設けられた保護膜とを備えた半導体装置であって、
    前記保護膜は、隣り合う電極パッドの間にセパレート溝を有し、前記セパレート溝には、前記パッシベーション膜が露出していることを特徴とする半導体装置。
  2. 前記セパレート溝は、前記電極パッドの周囲の全周に亘って形成されていることを特徴とする請求項1に記載の半導体装置。
  3. 半導体基板上に設けられた複数の電極パッドと、前記電極パッド上に開口部を有するように前記電極パッドの周囲および前記半導体基板上を覆うパッシベーション膜と、前記パッシベーション膜の上方に設けられた保護膜と、前記電極パッド上に形成された接合用バンプとを備えた半導体装置を、表面に基板電極を有した外部基板に前記接合用バンプを介して接合し、前記半導体装置と前記外部基板との間をアンダーフィルで充填した半導体パッケージであって、
    前記保護膜は、隣り合う電極パッドの間に前記パッシベーション膜が露出する深さのセパレート溝を有し、前記セパレート溝は、その幅が前記アンダーフィル中のフィラーの直径より小さいことを特徴とする半導体パッケージ。
  4. 前記フィラーはシリコンであることを特徴とする請求項3記載の半導体パッケージ。
  5. 前記セパレート溝は、前記電極パッドの周囲の全周に亘って形成されていることを特徴とする請求項3に記載の半導体パッケージ。
  6. 前記セパレート溝には、前記アンダーフィルが充填されていることを特徴とする
    請求項3〜請求項5の何れかに記載の半導体パッケージ。
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