JP2008197688A - 静電荷像現像用トナー、プロセスカートリッジ及び画像形成装置 - Google Patents

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三夫 青木
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信一 倉本
Toyoshi Sawada
豊志 澤田
Masashi Nagayama
将志 長山
Keiko Shiraishi
桂子 白石
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Abstract

【課題】低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させ、さらに熱保存性、生産性、かぶりのない良好な画像を形成することができるトナー、該トナーを用いた画質の優れたプロセスカートリッジ及び接触帯電装置を有する画像形成装置を提供すること。
【解決手段】樹脂成分、ワックス成分、着色剤を必須成分として含有する静電荷現像用トナーにおいて、前記樹脂成分が非線状ポリマー樹脂(A)、線状ポリマー樹脂(B)及び縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用いて同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行反応して行うことにより得られる樹脂(C)であって、(A)、(B)、(C)が少なくとも同種のポリマーユニットを含有する樹脂であり、さらに前記着色剤として、チタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を用いる。
【選択図】なし

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法など静電潜像を現像するときに用いられる画像形成用トナーに関する。
従来、電子写真法としては、米国特許第2297691号明細書、特公昭49−23910号公報及び特公昭43−24748号公報などに各種の方法が記載されているが、一般には光導電性物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要に応じて紙などにトナー粉像を転写したのち、加熱、加圧あるいは溶剤蒸気などにより定着し、コピー画像を得るものである。
電気的潜像を現像する方式には、大別して、絶縁性有機液体中に各種の顔料や染料を微細に分散させた現像剤を用いる液体現像方式と、カスケード法、磁気ブラシ法、パウダークラウド法などのように天然又は合成樹脂にカーボンブラックなどの着色剤を分散したトナーを用いる乾式現像方式があり、その取り扱いの容易さから、近年、乾式現像方式が広く使用されている。
電子写真法における定着方式としては、そのエネルギー効率の良さから、加熱ヒートローラ方式が広く一般に用いられている。また、近年、省エネルギーのための低温定着や高速複写のように、定着時にトナーに与えられる熱エネルギーは小さくなる傾向にある。特に省エネルギーのために、画像形成装置をスイッチオンしてから画像形成が可能となるまでの待機時間(装置のウオーム アップ タイム)に要する電力を可能な限り小さくするために、待機時間の短縮が強く要望されている。
1999年度の国際エネルギー機関(IEA)のDSM(Demand−side Management)プログラム中には、次世代複写機の技術調達プロジェクトが存在し、その要求仕様が公表され、30cpm以上の複写機については、前記待機時間が10秒以内、待機時の消費電力が10〜30ワット以下(複写速度で異なる)とするよう、従来の複写機に比べて飛躍的な省エネ化の達成が要求されている。
この要求を達成するためのやり方の一つとして、加熱ヒートローラ等の定着部材を低熱容量化させて、トナーの温度応答性を向上させる方法が考えられるが、十分満足できるものではない。前記要求を達成し待機時間を極小にするためには、トナー自身の定着温度を低下させることが必須の技術達成事項であると考えられる。
しかしながら、この低温定着のレベルを画像形成装置の設定温度で比較すると、従来の低温定着トナーを用いる場合よりも更に低い設定温度が要求され、従来公知の技術を適用しても容易に達成することは不可能である。
さらに、このようにトナーの低温定着化を図ると、それに起因して定着温度範囲の確保(耐ホットオフセット性)と熱保存性の維持が難しくなってくるという問題が想定される。
また近年、市場では高品質の画像への要求が高まり、従来のような体積平均径が10〜15μmのトナーでは、十分な高画質が得られなくなってきており、さらに小粒径のトナーが求められている。しかしながら、トナー粒径は微粒子化が進めば進むほど、画像以外の部分において種々の問題が発生し、特に定着工程においては、ハーフトーン部における紙などの被定着材へのトナー付着量が減少して、被定着材の凹部に転写されたトナーに対して加熱部材から与えられる熱量が極端に少なくなるためオフセット減現象を発生し易くなる等の欠点がある。
このような低温定着に使用されるトナーは、一般に低軟化点の樹脂やワックスを用いることにより、低温定着性を改良することが試みられている。しかし、この様な低温定着トナーは、熱的に弱いため使用している機械の熱や保存時の熱により固まる、いわゆるブロッキングを起すことが知られている。また、充分な定着温度範囲を確保することも難しく、低温定着性が良い割に比較的熱保存性が良いといわれているポリエステル樹脂を使用しても、未だにこの課題を解決したトナーは得られていない。
これらの問題を解決するものとして、特性の異なる二種類のポリエステル樹脂を用いる方法がいくつか提案されている。たとえば、非線状ポリエステル樹脂と線状ポリエステル樹脂を混合させる方法(特開昭60−90344号公報)、Tg50℃以上、軟化点200℃以下の架橋ポリエステル樹脂と軟化点150℃以下MW3,000〜50,000の直鎖ポリエステル樹脂を混合させる方法(特開昭64−15755号公報)、MW5,000以上、分散比20以上の非線状高分子ポリエステル樹脂とMW1,000〜5,000、分散比4以下の非線状ポリエステル樹脂を含有させる方法(特開平2−82267号公報)、酸価5〜60の線状ポリエステル樹脂と酸価5未満の非線状ポリエステル樹脂からなる有機金属化合物を含有させる方法(特開平3−229264号公報)、飽和ポリエステル樹脂で酸価の比が1.5以上の異なるポリエステル樹脂を混合する方法(特開平3−41470号公報)等がある。
また、定着性に優れるポリエステル樹脂に粉砕性の優れるスチレンアクリル樹脂を混合した系が特開昭49−6931号公報、特開昭54−114245号公報など示されているが、ポリエステル樹脂とスチレンアクリル樹脂は本来相溶性が悪いために、単に機械的に混合を行っただけでは、不均一となり、トナー化の時にカーボンや帯電制御剤の分散が悪くなり、かぶりなどの不具合があった。
そこで、ポリエステル系樹脂とスチレン系樹脂を同一容器内で重合反応を行なうことによって得られた樹脂を用いた方法(特開平4−142301号公報、特第3210176号公報、特第3219230号公報)により上記欠点の解消が図られている。
さらに近年ではカーボンブラックに変わる着色剤として、安全性が高く、熱伝導性の良い黒色金属化合物微粉末を用いる試みが提案されている。例えば特許第2736680号公報では平均粒径0.1〜0.5μmのFeTiOとFe−FeTiO固溶体との混合物が、特許第3101782号公報、特許第3108823号公報、特許第3174960号公報ではFeOを25〜30%含有した磁性酸化鉄が、特許第3224774号公報、特許第3261088号公報では残留磁化6emu/g以下のマグネタイトが、特開2000−319021号公報には内部にTi、表面にTiとFeからなる酸化鉄粒子が、特開2002−129063号公報では飽和磁化0.5〜10emu/g、粒径0.1〜0.4μm、FeTiOで被覆されたルチル型TiO混合相結晶が、特開2002−189313号公報では飽和磁化30emu/g以下、誘電損率50以下の金属化合物が、特開2002−196528号公報では飽和磁化40emu/g以下、含有量20重量部以下の金属化合物が考案されている。
しかしながら、近年、低温定着化はますます進み、装置の小型化とあいまって、特に低荷重の定着装置を用いた場合における低温定着性とホットオフセット性を両立させる定着温度範囲の確保と熱保存性、粉砕性、さらにはかぶりなどの画像品質を満足させることが要求されているが、そのレベルには到底達していない。
特許第2736680号公報 特許第3101782号公報 特許第3108823号公報 特許第3174960号公報 特許第3224774号公報 特許第3261088号公報 特開2000−319021号公報 特開2002−129063号公報 特開2002−189313号公報 特開2002−196528号公報
本発明は、上記事情に鑑みてなされたもので、高画質で低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させ、さらに熱保存性、生産性、かぶりのない良好な画像を形成することができるトナー、該トナーを用いた画質の優れたプロセスカートリッジ及び接触帯電装置を有する画像形成装置を提供することを目的とする。さらに、カーボンブラックに代わる新しい黒色着色剤を提供するものである。
上記本発明の目的は次の手段により達成される。
すなわち、本発明によれば、第一に、請求項1では、樹脂成分、ワックス成分、着色剤を必須成分として含有する静電荷現像用トナーにおいて、前記樹脂成分が非線状ポリマー樹脂(A)、線状ポリマー樹脂(B)及び縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用いて同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行反応して行うことにより得られる樹脂(C)であって、(A)、(B)、(C)が少なくとも同種のポリマーユニットを含有する樹脂であり、上記着色剤として、チタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を用いることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第二に、請求項2では、上記請求項1記載の静電荷像現像用トナーにおいて、トナーの飽和磁化σsが0.5〜30emu/gであることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第三に、請求項3では、上記請求項1または2記載の静電荷像現像用トナーにおいて、黒色酸化鉄化合物の平均一次粒径が0.05〜2.0μmであることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第四に、請求項4では、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、上記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリエステルユニットを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第五に、請求項5では、上記請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、上記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリアミドユニットを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第六に、請求項6では、上記請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、上記樹脂(A)、(B)、(C)の軟化点(Tm)及びガラス転移点(Tg)が下記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
第七に、請求項7では、上記請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、トナー体積平均粒径が4〜7.5μmで、かつ、5μm以下の粒子が60〜80個数%含有していることを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第八に、請求項8では、上記請求項1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、ワックス成分として0.5〜20重量%のカルナウバワックス、ライスワックス及びエステルワックスの群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナーが提供される。
第九に、請求項9では、上記感光体と、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられるプロセスカートリッジにおいて、上記現像手段がトナー(現像剤)を保持し、該トナー(現像剤)が請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジが提供される。
第十に、請求項10では、少なくとも帯電装置を有し、該帯電装置が潜像担持体に帯電部材を接触させ、該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行なうものであって、使用するトナー(現像剤)が請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置が提供される。
以上のように、請求項1の静電荷像現像用トナーによれば、樹脂成分が非線状ポリマー樹脂(A)、線状ポリマー樹脂(B)と同種のポリマーユニットを含むハイブリッド樹脂(C)を加え、さらに着色剤としてチタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を用いることから、非線状ポリマーと線状ポリマーが適度に相溶し、高画質で低温定着性と耐ホットオフセット性を両立させ、さらに熱保存性、生産性、かぶりのない良好な画像を形成することができる。
請求項2の静電荷像現像用トナーによれば、上記トナーの飽和磁化σsが0.5〜30emu/gであることから、感光体への現像性が悪化することがなく、またトナー飛散や、地汚れも悪化しない。
請求項3の静電荷像現像用トナーによれば、上記黒色酸化鉄化合物の平均一次粒径が0.05〜2.0μmであることから、トナー中での分散性が非常に優れている。
請求項4の静電荷像現像用トナーによれば、上記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリエステルユニットを含むことから、非線状ポリマーと線状ポリマーを適度に相溶させることができ、粉砕性と耐熱保存性を損なうことなく幅広い定着可能温度幅とかぶりなどの画像品質を満足するトナーを得ることができる。
請求項5の静電荷像現像用トナーによれば、上記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリアミドユニットを含むことから、非線状ポリマーと線状ポリマーを適度に相溶させることができ、粉砕性と耐熱保存性を損なうことなく幅広い定着可能温度幅とかぶりなどの画像品質を満足するトナーを得ることができる。
請求項6の静電荷像現像用トナーによれば、上記樹脂(A)、(B)、(C)の軟化点(Tm)及びガラス転移点(Tg)が式(I)〜(III)を満足することから、かぶりに改善効果が有り、また、トナー混練時に相溶性が悪くならず、低温定着性とホットオフセット性の両立ができ、十分な定着可能温度領域を保つことが出来る。
請求項7の静電荷像現像用トナーによれば、上記トナーの体積平均粒径が4〜7.5μmで、かつ、5μm以下の粒子が60〜80個数%含有していることから、細線再現性に優れ、また、転写効率の低下やブレードクリーニング性の低下などがない。
請求項8の静電荷像現像用トナーによれば、ワックス成分として0.5〜20重量%のカルナウバワックス、ライスワックス及びエステルワックスの少なくとも一つを含有することから、結着樹脂中に均一分散が可能である。
請求項9のプロセスカートリッジによれば、上記本発明のトナーを用いることから、画質の優れたプロセスカートリッジを提供することができる。
請求項10の画像形成装置によれば、上記本発明のトナーを用いることから、画質の優れた接触帯電装置を有する画像形成装置を提供することができる。
以下に本発明を詳細に説明する。
本発明のトナーは、樹脂成分、ワックス成分、着色剤を必須成分として含有する静電荷現像用トナーであって、該樹脂成分が非線状ポリマー樹脂(A)と線状ポリマー樹脂(B)と、縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用い、同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行反応して行うことにより得られる樹脂(C)で、(A)、(B)、(C)が全て少なくとも同種のポリマーユニットを含有する結着樹脂であり、該着色剤としてチタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を用いるものである。
上記黒色酸化鉄化合物の構造としては、Fe−FeTiO固溶体を含有する多結晶粒子粉末であることが黒色であり、かつ磁性が弱いという点から好ましい。
本発明に係る黒色酸化鉄化合物は、例えば、粒子表面をチタン化合物で被覆したマグネタイト粒子粉末、マグネタイト粒子粉末とチタン化合物との混合粉末又は粒子表面をチタン化合物で被覆したヘマタイト粒子粉末を還元して得られた還元粉末のそれぞれを非酸化性雰囲気下700℃以上の温度で加熱焼成した後粉砕する方法によって得られる。粒子表面をチタン化合物で被覆したマグネタイト粒子粉末を原料として用いる場合には、磁化値が小さい粒子が得られやすく非磁性という点から好ましい方法である。
マグネタイト粒子粉末、ヘマタイト粒子粉末としては、粒状、球状、針状等いかなる形態の粒子でもよく、また、大きさは0.03〜1.5μm程度の粒子を使用することができる。
原料粒子のサイズと生成物粒子のサイズは、相関があり、小さいサイズの原料粒子を用いると小さいサイズの生成物粒子が、大きいサイズの原料粒子を用いると大きいサイズの生成物粒子が得られる傾向にある。
チタン化合物としては、チタンの含水酸化物、水酸化物、酸化物のいずれをも使用することができる。マグネタイト粒子粉末と混合する場合には水溶性のチタン化合物を用いるのが好ましい。チタン化合物の量は、チタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量の範囲が好ましい。10重量%未満の場合には、得られる黒色顔料粒子粉末の磁化値が大きくなりトナーの現像能力が低下し、画像濃度が低くなる。45重量%を超える場合には非磁性の黒色顔料粒子粉末が得られるが、TiOの生成量が多くなるためL値(明度)が高くなりトナー着色力が低下する。
Ti原子換算でFe原子に対する比率は蛍光X線分析装置を使用し、得られたメインピークの比率により求めることができる。
黒色酸化鉄化合物の含有量は5〜45重量部、好ましくは10〜30重量部である。5重量部未満の場合、トナーの着色力が不十分となり、トナーが赤味を帯びた色になる。また、定着温度が充分に低下しない。45重量部を超えた場合は、トナーの比重が大きくなりすぎて、現像能力が低下する。
本発明では、トナーの飽和磁化σsは0.5〜30emu/gであることが好ましい。トナーの飽和磁化が30emu/gを超えた場合、磁気スリーブ、磁気ブラシなどの磁石を内蔵したトナー担持体との保持力が強くなり、感光体への現像性が悪化する。0.5emu/g未満の場合は、トナー担持体との保持力が弱くなり、トナー飛散、地汚れが悪化する。
トナーの飽和磁化の測定は、理研電子(株)製の磁化測定装置BHU−60を用い、内径7mmφ、高さ10mmのセルに充填したトナーに、磁界を10kOeまで掃引した際の履歴曲線から飽和磁化を求めた。
本発明では、トナー中に含有する黒色酸化鉄化合物の平均一次粒径は0.05〜2.0μm、トナー中での分散性の観点から0.1〜0.5μm範囲にあることが特に好ましい。
黒色酸化鉄化合物の平均1次粒子径は、日立透過型電子顕微鏡H−9000による電子顕微鏡写真から測定した数値の平均値で示した。
樹脂の特徴に関しては、これまで以上の省エネルギーを達成するためのトナー低温定着化として、低温定着性を有する線状ポリマー(B)と、耐ホットオフセット性を有する非線状ポリマー(A)で、(A)、(B)が同種のポリマーを使用することで、樹脂の分散性を高め定着可能温度範囲を広げることが可能であった。しかし、従来の低温定着性の高いポリマー樹脂のみを混合して使用した場合、樹脂が柔らかいこととポリマー自身の相溶性が良いために、樹脂が割れにくくなり生産性の悪化を招き、また耐熱保存性も不十分であった。
そこで、本発明では、(A)、(B)と同種のポリマーユニットを含むハイブリッド樹脂(C)を加えることにより非線状ポリマーと線状ポリマーに適度に相溶させることで、粉砕性と耐熱保存性を損なうことなく幅広い定着可能温度幅とかぶりなどの画像品質を満足するトナーを提供できることを見出した。(A)、(B)、(C)のポリマーユニットが異なった場合、それぞれの相溶性の差が大きくなり、カーボンや帯電制御剤の分散が不良となり、かぶりの不具合を生じた。
また特に、該ポリマー(A)とポリマー(B)とハイブリッド樹脂(C)の軟化点(Tm)とガラス転移点(Tg)が下記式(I)〜(III)を満足した場合、更なる定着可能温度幅と粉砕性を高めることが可能であった。
Tm(A)>Tm(C)>Tm(B)を満足することによって、かぶりに改善効果が有った。これは、ハイブリッド樹脂(C)がポリマー(A)とポリマー(B)をうまく分散させるためと考えられる。また、Tg(A)−Tg(B)が10℃以上の場合はトナー混練時に相溶性が悪くなり、低温定着性とホットオフセット性の両立が困難であった。より好ましくは7℃以下である。また、Tm(A)−Tm(B)が30℃〜60℃とすることで低温定着性とホットオフセット性が両立でき十分な定着可能温度領域を保つことが出来た。より好ましくは、35〜55℃である。
また、トナー体積平均粒径が4〜7.5μmであり、かつ5μm以下の粒子が60〜80個数%の粒度分布を持った場合において細線再現性に優れていた。
体積平均粒径が4μm未満では、転写効率の低下、ブレードクリーニング性の低下といった現象が発生しやすい。体積平均粒径が7.5μmを超えると、文字やラインの飛び散りを抑えることが難しい。
5μm以下の粒子が60%未満だと、細線の再現性が悪化する。5μm以下の粒子が80%を超えると、微粉が多すぎて、現像スリーブ固着が悪化する。
次に、トナー粒子の粒度分布の測定方法について説明する。
コールターカウンター法によるトナー粒子の粒度分布の測定装置としては、コールターカウンターTA−IIやコールターマルチサイザーII(いずれもコールター社製)が挙げられる。以下に測定方法について述べる。
まず、電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルフォン酸塩)を0.1〜5ml加える。ここで、電解液とは1級塩化ナトリウムを用いて約1%NaCl水溶液を調製したもので、例えばISOTON−II(コールター社製)が使用できる。ここで、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は、超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記測定装置により、アパーチャーとして100μmアパーチャーを用いて、トナー粒子又はトナーの体積、個数を測定して、体積分布と個数分布を算出する。得られた分布から、トナーの重量平均粒径(D4)、個数平均粒径(D1)を求めることができる。
チャンネルとしては、2.00〜2.52μm未満;2.52〜3.17μm未満;3.17〜4.00μm未満;4.00〜5.04μm未満;5.04〜6.35μm未満;6.35〜8.00μm未満;8.00〜10.08μm未満;10.08〜12.70μm未満;12.70〜16.00μm未満;16.00〜20.20μm未満;20.20〜25.40μm未満;25.40〜32.00μm未満;32.00〜40.30μm未満の13チャンネルを使用し、粒径2.00μm以上乃至40.30μm未満の粒子を対象とする。
本発明では、ワックス成分としてカルナウバワックス、ライスワックス及びエステルワックスの少なくとも一つを含有することが好ましい。
カルナウバワックスはカルナウバヤシの葉から得られる天然のワックスであるが、特に遊離脂肪酸脱離した低酸価タイプのものが結着樹脂中に均一分散が可能であるので好ましい。
ライスワックスは米糠から抽出される米糠油を精製する際に、脱ろうまたはウィンタリング工程で製出される粗ろうを精製して得られる天然ワックスである。エステルワックスは単官能直鎖脂肪酸と単官能直鎖アルコールからエステル反応で合成される。
これらのワックス成分は単独または併用して使用される。ワックス成分の添加量は0.5〜20重量部、さらに好ましくは2〜10重量部である。
本発明では、カルナウバワックス、ライスワックス、合成エステルワックスの他のワックス成分も使用可能である。例えば、ポリプロピレンワックス、ポリエチレンワックス等のようなポリオレフィンワックスなどである。
次に本発明のトナーに用いられる材料について詳細に説明する。
本発明で用いるポリマー樹脂としては、ポリエステル、ポリアミド、ポリエステル・ポリアミド樹脂等の縮重合反応により得られるポリマー樹脂、もしくはスチレンアクリル、スチレンブタジエン等の付加重合反応により得られるポリマー樹脂すべてが使用可能である。また、縮重合反応もしくは付加重合反応によって得られるポリマーであれば何等限定されない。
本発明で用いられるポリエステル樹脂としては、多価ヒドロキシ化合物と多塩基酸との縮重合によって得られるポリマーである。多価ヒドロキシ化合物としては、例えばエチレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、プロピレングリコール等のグリコール類、1,4−ビス(ヒドロキシメチル)シクロヘキサン等の2つのヒドロキシル基を含有する脂環式化合物、ビスフェノールA等の2価フェノール化合物等を挙げることができる。また、多価ヒドロキシ化合物には、ヒドロキシル基を3個以上含むものを包含される。
多塩基酸としては、例えばマレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、コハク酸、マロン酸等の2価カルボン酸の他、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,5−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボキシプロパン、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸等の3価以上の多価カルボン酸単量体を挙げることができる。
ポリエステル・ポリアミド、ポリアミドの原料モノマーとしては、上記モノマー原料以外に、アミド成分を形成するモノマーとして、例えば、エチレンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレンジアミン、フェニレンジアミン、トリエチレンテトラミン等のポリアミン、6−アミノカプロン酸、ε−カプロラクタム等のアミノカルボン酸等が挙げられる。ここで、樹脂のガラス転位温度Tgは熱保存性の関係から55℃以上がよく、より好ましくは57℃以上が良い。
付加重合反応で得られるポリマー樹脂としては、ラジカル重合によりビニル系樹脂が代表的であるが、特に限定されるものではない。付加重合系樹脂の原料モノマーとしては、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、p−エチルスチレン、ビニルナフタレン、例えばエチレン、プロピレン、ブチレン、イソブチレン等のエチレン系不飽和モノオレフィン類、例えば塩化ビニル、臭化ビニル、酢酸ビニル、ぎ酸ビニル等のビニルエステル類、例えばアクリル酸、アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−プロピル、アクリル酸イソプロピル、アクリル酸tert−ブチル、アクリル酸アミル、メタクリル酸、メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸n−プロピル、メタクリル酸イソプロピル、メタクリル酸tert−ブチル、メタクリル酸アミル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸メトキシエチル、メタクリル酸グリシジル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチル等のエチレン性モノカルボン酸及びそのエステル、例えばアクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のエチレン性モノカルボン酸置換体、マレイン酸ジメチル等のエチレン性ジカルボン酸及びその置換体、例えばビニルメチルケトン等のビニルケトン類が挙げられる。また、必要に応じて架橋剤を添加することができる。付加重合系モノマーの架橋剤としては、例えばジビニルベンゼン、ジビニルナフタレン、ポリエチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、トリエチレングリコールジアクリレート、ジプロピレングリコールジメタクリレート、ポリプロピレングリコールジメタクリレート、フタル酸ジアリルなど、一般の架橋剤を用いることができる。
これら架橋剤の使用量は、付加重合系樹脂の原料モノマー100部を基準として、0.05〜15重量部、より好ましくは0.1〜10重量部である。0.05重量部未満の場合は架橋剤の効果がない。15重量部を超えた場合、熱による溶融が困難となり、熱を用いて定着する際にトナーが定着不良となる。
また、付加重合系樹脂の原料モノマーを重合させる際に重合開始剤を使用する。例えば、2,2’−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、その他のアゾ系またはジアゾ系重合開始剤、又は、ベンゾイルパーオキサイド、メチルエチルケトンパーオキサイド、2,4−ジクロロベンゾイルパーオキサイド等の過酸化物重合開始剤が挙げられる。これらは、重合体の分子量及び分子量分布を調節する目的で二種類以上の重合開始剤を混合して使用することもできる。重合開始剤の使用量は、付加重合系樹脂の原料モノマー100部を基準として、0.05〜15重量部、より好ましくは0.5〜10重量部である。
これら縮重合反応もしくは付加重合反応においては、反応原料等の相違によって、得られるポリマー樹脂は、非線状の構造を有するポリマーとなる場合と線状の構造を有するポリマーとなる場合がある。本発明においては、非線状ポリマー樹脂(A)と線状ポリマー樹脂(B)の両方を使用するものである。
本発明で言う非線状ポリマー樹脂とは実質的な架橋構造を有するポリマー樹脂を意味し、線状ポリマー樹脂とは架橋構造を実質的に有しないポリマー樹脂を意味する。
本発明においては、縮重合系樹脂と付加重合系樹脂が化学的に結合されたハイブリッド樹脂を得るため、両樹脂のモノマーのいずれとも反応しうる化合物を用いて重合するのが好ましい。このような両反応性モノマーとしては、フマル酸、アクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、フマル酸ジメチル等の化合物が挙げられる。
両反応性モノマーの使用量は、付加重合系樹脂の原料モノマー100部を基準として、1〜25重量部、好ましくは2〜10重量部である。1重量部より少ないと着色剤や帯電制御剤の分散が悪くかぶりなどの画像品質が悪化した。25重量部より多いと樹脂がゲル化してしまう不具合があった。
以上のようなハイブリッド樹脂は、両反応の進行及び完了を同時にする必要はなく、それぞれの反応温度、時間を選択して、独立に反応の進行を完了することができる。例えば、反応容器中にポリエステル樹脂の縮重合系原料モノマーの混合物中に、ビニル系樹脂の付加重合系原料モノマー及び重合開始剤からなる混合物を滴下してあらかじめ混合し、まずラジカル反応によりビニル系樹脂からなる重合反応を完了させ、次に反応温度を上昇させることにより縮重合反応によりポリエステル樹脂からなる縮重合反応を完了させる方法がある。この方法により、反応容器中で独立した2つの反応を並行して進行させることにより、2種の樹脂を効果的に分散させることが可能である。
本発明において、トナー中の樹脂成分として、上記記載の樹脂以外の樹脂を、トナーの性能を損なわない範囲で、併用することもできる。この場合の使用可能な樹脂としては、例えば次のようなものが挙げられるが、これらに限定はされない。ポリウレタン樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、石油系樹脂、水素添加された石油系樹脂。これらの樹脂は単独使用に限らず、二種以上併用することもできる。また、これらの製造法も特に限定されるものではなく、塊状重合、溶液重合、乳化重合、懸濁重合のいずれも利用できる。
本発明のトナーにおいては、極性を制御するために、極性制御を配合することが可能である。この場合の極性制御剤としては、例えばニグロシン系染料、四級アンモニウム塩、アミノ基含有のポリマー、含金属アゾ染料、サリチル酸の錯化合物、フェノール化合物などが挙げられる。
本発明のトナーの製造方法は、従来公知の方法でよく、樹脂成分、着色剤、ワックス成分、その他場合によっては荷電制御剤等をミキサー等を用いて混合し、熱ロール、エクストルーダー等の混練機を用い混練した後、冷却固化し、これをジェットミル等の粉砕機で粉砕し、その後分級して得られる。
上記トナーには必要に応じてその他、添加剤を添加する事も可能である。添加剤としては、シリカ、酸化アルミニウム類、酸化チタン類を例示することができる。高流動性を付与する事を主目的する場合には疎水化処理シリカあるいはルチル型微粒子酸化チタンとして平均一次粒径が0.001〜1μm、好ましくは0.005〜0.1μmの範囲ものから適宜選択でき、特に有機シラン表面処理シリカあるいはチタニアが好ましく、通常0.1〜5重量%、好ましくは0.2〜2重量%の割合で使用される。
また、例えば本発明のトナーを二成分系乾式トナーとして使用する場合に混合して使用するキャリアとしては、ガラス、鉄、フェライト、ニッケル、ジルコン、シリカ等を主成分とする、粒径30〜1000μm程度の粉末、または、該粉末を芯材としてスチレン−アクリル系樹脂、シリコーン系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリフッ化ビニリデン系樹脂等をコーティングしたものから適宜選択して使用可能である。
上記本発明のトナーをプロセスカートリッジを有する画像形成装置に装填して画像形成を行う場合も優れた効果を奏する。すなわち、上記本発明のトナーを用いることにより、画質の優れたプロセスカートリッジを提供することができる。
図1はプロセスカートリッジの概略の構成例を示すもので、1はプロセスカートリッジ全体を示し、2は感光体、3は帯電手段、4は現像手段、5はクリーニング手段を示す。
プロセスカートリッジを有する画像形成装置において、感光体が所定の周速度で回転駆動される。感光体2は回転過程において、帯電手段3によりその周面に正または負の所定電位の均一帯電を受け、次いで、スリット露光やレーザービーム走査露光等の像露光手段からの画像露光光を受け、こうして感光体2の周面に静電潜像が順次形成され、形成された静電潜像は、次いで現像手段4によりトナー現像され、現像されたトナー像は、給紙部から感光体と転写手段との間に感光体の回転と同期されて給送された転写材に、転写手段により順次転写されていく。像転写を受けた転写材は感光体面から分離されて像定着手段へ導入されて像定着され、複写物(コピー)として装置外へプリントアウトされる。像転写後の感光体の表面は、クリーニング手段5によって転写残りトナ−の除去を受けて清浄面化され、更除電された後、繰り返し画像形成に使用される。
さらにまた本発明のトナーを接触式の帯電装置を有する画像形成装置に用いて画像形成を行う場合も優れた効果を奏する。すなわち、上記本発明のトナーを用いることにより、オゾンが低減された帯電装置を採用する画像形成装置を提供することができる。
図3にローラ帯電を行う帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体、像担持体としての感光体10は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光ドラム10に接触させた帯電部材である帯電ローラ11は芯金12とこの芯金12の外周に同心一体にローラ上に形成した導電ゴム層13を基本構成とし、芯金12の両端を不図示の軸受け部材などで回転自由に保持させると供に、不図示の加圧手段によって感光ドラムに所定の加圧力で押圧させており、本図3の場合はこの帯電ローラ11は感光ドラム10の回転駆動に従動して回転する。帯電ローラ11は、直径9mmの芯金上に100,000Ω・cm程度の中抵抗ゴム層を被膜して直径16mmに形成されている。
帯電ローラ11の芯金12と図示の電源14とは電気的に接続されており、電源14により帯電ローラ11に対して所定のバイアスが印加される。これにより感光体10の周面が所定の極性、電位に一様に帯電処理される。
図4にブラシ帯電を行う帯電装置を用いた画像形成装置の一例の概略構成を示した。被帯電体、像担持体としての感光体20は矢印の方向に所定の速度(プロセススピード)で回転駆動される。この感光体20に対して、ファーブラシまたは磁気ブラシによって構成されるブラシローラ21が、ブラシ部23の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させてある。
本例における接触帯電部材としてのファーブラシローラ21は、電極を兼ねる直径6mmの金属製の芯金22に、ブラシ部23としてユニチカ(株)製の導電性レーヨン繊維REC−Bをパイル地にしたテープをスパイラル状に巻き付けて、外径14mm、長手長さ250mmのロールブラシとしたものである。ブラシ部23のブラシは300デニール/50フィラメント、1平方ミリメートル当たり155本の密度である。このロールブラシを内径が12mmのパイプ内に一方向に回転させながらさし込み、ブラシと、パイプが同心となるように設定し、高温多湿雰囲気中に放置してクセ付けで斜毛させた。
ファーブラシローラ21の抵抗値は印加電圧100Vにおいて1×10Ωである。この抵抗値は、金属製の直径φ30mmのドラムにファーブラシローラ21をニップ幅3mmで当接させ、100Vの電圧を印加したときに流れる電流から換算した。
ファーブラシ帯電器の抵抗値は、被帯電体である感光体20上にピンホール等の低耐圧欠陥部が生じた場合にもこの部分に過大なリーク電流が流れ込んで帯電ニップ部が帯電不良になる画像不良を防止するために10Ω以上必要であり、感光体表面に十分に電荷を注入させるために10Ω以下である必要がある。
また、ブラシの材質としては、ユニチカ(株)製のREC−B以外にも、REC−C、REC−M1、REC−M10、さらに東レ(株)製のSA−7、日本蚕毛(株)製のサンダーロン、カネボウ製のベルトロン、クラレ(株)のクラカーボ、レーヨンにカーボンを分散したもの、三菱レーヨン(株)製のローバル等が考えられる。ブラシは一本が3〜10デニールで、10〜100フィラメント/束、80〜600本/mmの密度が好ましい。毛足は1〜10mmが好ましい。
このファーブラシローラ21は感光体20の回転方向と逆方向(カウンター)に所定の周速度(表面の速度)をもって回転駆動され、感光体面に対して速度差を持って接触する。そしてこのファーブラシローラ21に電源24から所定の帯電電圧が印加されることで、回転感光体面が所定の極性・電位に一様に接触帯電処理される。
本例では該ファーブラシローラ21による感光体20の接触帯電は直接注入帯電が支配的となって行なわれ、回転感光体表面はファーブラシローラ21に対する印加帯電電圧とほぼ等しい電位に帯電される。
磁気ブラシ帯電の場合も上記ファーブラシ帯電の場合と同様、感光体に対して磁気ブラシによって構成されるブラシローラ21が、ブラシ部23の弾性に抗して所定の押圧力をもって所定のニップ幅で接触させる。
接触帯電部材としての磁気ブラシとしては、平均粒径:25μmのZn−Cuフェライト粒子と、平均粒径10μmのZn−Cuフェライト粒子を、重量比1:0.05で混合して、それぞれの平均粒径の位置にピークを有する平均粒径25μmのフェライト粒子を、中抵抗樹脂層でコートした磁性粒子を用いた。接触帯電部材は、上述で作製された被覆磁性粒子、及び、これを支持させるための非磁性の導電スリーブ、これに内包されるマグネットロールによって構成され、上記被覆磁性粒子をスリーブ上に、厚さ1mmでコートして、感光体との間に幅約5mmの帯電ニップを形成した。また、該磁性粒子保持スリーブと感光体との間隙は、約500μmとした。さらに、マグネットロールは、スリーブ表面が、感光体表面の周速に対して、その2倍の早さで逆方向に摺擦するように、回転され、感光体と磁気ブラシとが均一に接触するようにした。
次に実施例によって本発明をさらに詳細に説明する。ただし、本発明は以下の実施例によって限定されるものではない。なお、実施例中、部はすべて重量部を表す。
まず樹脂の製造例を示す。
非線状ポリエステル樹脂の製造
フマル酸:10mol、無水トリメリット酸:4mol、ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド:6mol、ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド:4molをステンレス攪拌棒、流下式コンデンサー、窒素ガス導入管及び温度計を装備したフラスコに入れ、窒素雰囲気下で220℃の温度で攪拌しつつ縮重合反応を行い非線状ポリエステル樹脂を得た。
線状ポリエステル樹脂の製造
テレフタル酸:8mol、無水トリメリット酸:3mol、ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド:6mol、ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド:4molをステンレス攪拌棒、流下式コンデンサー、窒素ガス導入管及び温度計を装備したフラスコに入れ、窒素雰囲気下で220℃の温度で攪拌しつつ縮重合反応を行い線状ポリエステル樹脂を得た。
ハイブリッド樹脂の製造
付加重合反応モノマーとしてスチレン20mol、ブチルメタクリレート5mol、重合開始剤としてt−ブチルハイドロパーオキサイド0.4molを滴下ロートに入れ、付加重合、縮重合両反応性モノマーとしてフマル酸:10mol、縮重合反応モノマーとして無水トリメリット酸:4mol、ビスフェノールA(2,2)プロピレンオキサイド:6mol、ビスフェノールA(2,2)エチレンオキサイド:4mol、エステル化触媒としてジブチルスズオキシド60molをステンレス攪拌棒、流下式コンデンサー、窒素ガス導入管及び温度計を装備したフラスコに入れ、窒素雰囲気下にて135℃で攪拌しつつ、滴下ロートより付加重合系原料をあらかじめ混合したものを5時間かけて滴下した。終了後135℃に保ったまま6時間熟成した後、220℃に昇温して反応して、ハイブリッド樹脂を得た。
ポリマーの重合度は、ASTM E28−67に準拠した軟化点より追跡を行い、所定の軟化点に達したときに反応を終了し、容器から抜き出し、冷却後粉砕して表1に示す特性値を持ったポリマーを得た。
表1に実施例1〜9及び比較例1〜4で使用したポリエステル樹脂の物性値を示す。
軟化温度は高化式フローテスター(島津製作所製)を用いてJIS K72101に記載された方法に準拠して行った。1cmの試料を昇温速度6℃/minで加熱しながら、プランジャーにより20Kg/cmの荷重を与え、直径1mm、長さ1mmのノズルを押し出すようにし、これにより、プランジャー降下量−温度曲線を描き、そのS字曲線の高さをhとするとき、h/2に対応する温度(樹脂の半分が流出した温度)を軟化点とする。
ガラス転移点は島津製作所製示差走査熱量計DSC−60を用いて、10℃/分で室温から200℃まで昇温した後、降温速度10℃/分で室温まで冷却した後、昇温速度10℃/分で測定した際に、ガラス転移点以下のベースラインとガラス転移点以上のベースラインの高さhが1/2に相当する曲線をガラス転移点(Tg)とする。
実施例1
非線状ポリエステル樹脂(A) Mw:8万 40部
線状ポリエステル樹脂(B) Mw:1万 45部
ハイブリッド樹脂(C) 15部
ポリエステル(Mw5万)/スチレン−アクリル(Mw20万)=80/20
Ti−Fe着色剤 25部
(Ti含有量:30重量%、平均一次粒径0.33μm)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学) 2部
低分子ポリプロピレン 3部
(重量平均分子量:6000)
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、体積平均粒径8.0μmで、かつ5μm以下粒子が35個数%の粒径分布を持ったトナーを得た。
添加剤(R−972:クラリアントジャパン製)をトナー100部に対して0.8部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し最終トナーを得た。
トナーの飽和磁化σsは35emu/gであった。
本トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度2.5重量部の現像剤を調製した。
比較例1
非線状ポリエステル樹脂(A) Mw:8万 40部
線状ポリエステル樹脂(B) Mw:1万 45部
ハイブリッド樹脂(C) 15部
ポリエステル(Mw5万)/スチレン−アクリル(Mw20万)=80/20
Ti−Fe着色剤 25部
(Ti含有量:8.0重量%、平均一次粒径0.03μm)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学) 2部
低分子ポリプロピレン 3部
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、体積平均粒径8.0μmでかつ5μm以下粒子が35個数%の粒径分布を持ったトナーを得た。添加剤(R−972:クラリアントジャパン製)をトナー100部に対して0.8部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し最終トナーを得た。
トナーの飽和磁化σsは35emu/gであった。本トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度2.5重量部の現像剤を調製した。
比較例2
(トナー処方)
非線状ポリエステル樹脂(A) Mw:8万 40部
線状ポリエステル樹脂(B) Mw:1万 45部
ハイブリッド樹脂(C) 15部
ポリエステル(Mw5万)/スチレン−アクリル(Mw20万)=80/20
Ti−Fe着色剤 25部
(Ti含有量:50重量%、平均一次粒径0.45μm)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学) 2部
低分子ポリプロピレン 3部
(重量平均分子量:6000)
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、体積平均粒径8.0μmでかつ5μm以下粒子が35個数%の粒径分布を持ったトナーを得た。添加剤(R−972:クラリアントジャパン製)をトナー100部に対して0.8部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し最終トナーを得た。
トナーの飽和磁化σsは0.4emu/gであった。
本トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度2.5重量部の現像剤を調製した。
比較例3
実施例1のハイブリッド樹脂(C)を除いた以外は、実施例1と同様な現像剤を得た。
比較例4
実施例1のハイブリッド樹脂(C)を、スチレン−メチルメタアリレート共重合体(Mw:5万、酸価:23.3mgKOH/g Tm:109.7℃ Tg:62.5℃)に変更した以外は、実施例1と同様な現像剤を得た。
実施例2
(トナー処方)
非線状ポリエステル樹脂(A) Mw:8万 40部
線状ポリエステル樹脂(B) Mw:1万 45部
ハイブリッド樹脂(C) 15部
ポリエステル(Mw5万)/スチレン−アクリル(Mw20万)=80/20
Ti−Fe着色剤 20部
(Ti含有量:25重量%、平均一次粒径0.03μm)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学) 2部
低分子ポリプロピレン 3部
(重量平均分子量:6000)
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、体積平均粒径8.0μmでかつ5μm以下粒子が35個数%の粒径分布を持ったトナーを得た。添加剤(R−972:クラリアントジャパン製)をトナー100部に対して0.8部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し最終トナーを得た。
トナーの飽和磁化σsは3.5emu/gであった。
本トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度2.5重量部の現像剤を調製した。
実施例3
非線状ポリエステル樹脂(A) Mw:8万 40部
線状ポリエステル樹脂(B) Mw:1万 45部
ハイブリッド樹脂(C) 15部
ポリエステル(Mw5万)/スチレン−アクリル(Mw20万)=80/20
Ti−Fe着色剤 25部
(Ti含有量:15重量%、平均一次粒径0.25μm)
荷電制御剤(スピロンブラックTR−H:保土谷化学) 2部
低分子ポリプロピレン 3部
(重量平均分子量:6000)
上記組成の混合物をヘンシェルミキサー中で十分攪拌混合した後、ロールミルで130〜140℃の温度で約30分間加熱溶融し、室温まで冷却後、得られた混練物をジェットミルで粉砕分級し、体積平均粒径8.0μmでかつ5μm以下粒子が35個数%の粒径分布を持ったトナーを得た。添加剤(R−972:クラリアントジャパン製)をトナー100部に対して0.8部添加し、ヘンシェルミキサーで攪拌混合後メッシュを通して大粒径の粒子を削除し最終トナーを得た。
トナーの飽和磁化σsは17.5emu/gであった。
本トナーと、平均粒径80μmの球形フェライト粒子にシリコーン樹脂コートしたキャリアで、トナー濃度2.5重量部の現像剤を調製した。
実施例4
実施例3のハイブリッド樹脂を表1の実施例4で示すような特性を持った樹脂に変更した以外は、実施例3と同様にして現像剤を得た。
実施例5
実施例4の非線状樹脂及び線状樹脂を表1の実施例5で示すような特性を持った樹脂に変更した以外は、実施例4と同様にして現像剤を得た。
実施例6
実施例5の非線状樹脂及び線状樹脂を表1の実施例6で示すような特性を持った樹脂に変更した以外は、実施例5と同様にして現像剤を得た。
実施例7
実施例6の非線状樹脂及び線状樹脂を表1の実施例7で示すような特性を持った樹脂に変更した以外は、実施例6と同様にして現像剤を得た。
実施例8
実施例7のトナーの粒径分布を体積平均粒径6.5μmであり5μm以下が65個数%である粒度分布を持ったトナーに変更した以外は、実施例7と同様にして現像剤を得た。
実施例9
実施例8の低分子ポリプロピレンをカルナウバワックスに変更した以外は、実施例8と同様にして現像剤を得た。
各現像剤の評価は以下のように行い、評価結果を表2及び表3に示す。
(定着性)
定着ローラーとしてテフロン(R)ローラーを使用した(株)リコー製複写機 MF−200の定着部を改造した装置を用いて、これにリコー製のタイプ6200紙をセットし複写テストを行った。定着温度を変えてホットオフセット発生温度を求めた。尚コールドオフセットの評価条件は、紙送りの線速度を140mm/sec、面圧1.2Kgf/cm、ニップ幅3mm、高温オフセットの評価条件は紙送りの線速度を50mm/sec、面圧2.0Kgf/cm、ニップ幅4.5mmと設定した。
コールドオフセット発生温度及び高温オフセット発生温度を以下のように求めた。
(コールドオフセット)良 ◎:125℃未満、○:125〜135、□:135〜145、△:145〜155、×:155以上 悪
(ホットオフセット) 良 ◎:201℃以上、○:200〜191℃、□:190〜181℃、△:180〜171、×:170以下 悪
の5段階で行った。
(粉砕性評価)
平均粒径1mm以下に破砕されているトナーを、日本ニューマチックの社製のIDS型粉砕機で一定条件下に粉砕した時の単位時間当たりの処理量により求め、次の判定基準により評価した。
良 ◎:7kg以上、○:7〜5kg,□:5〜3kg,△:3〜2kg、×:2kg未満 悪
(かぶり評価)
かぶり評価は、初期と10万枚後の非画像部の付着しているトナー濃度を、次の判断基準により5段階で評価を行った。
良 ◎:大変良い、○:良い、□:普通、△:悪い、×:大変悪い 悪
(環境変動評価)
環境安定性は、10℃、20%の低温低湿環境と30℃、80%の高温高湿環境での帯電量を、ブローオフ法によって求め、その時の値を下記式に代入し、環境変動率を算出後、次の判定基準により5段階に評価した。
環境変動率(%)=((低温低湿帯電量−高温高湿帯電量)/低温低湿帯電量)×100
良 ◎:50%未満、○:50〜60%、□:60〜70%、△:70〜80%、×:80%以上 悪
(耐熱保存性評価)
トナー試料20gを20mlのガラス瓶に入れ、60℃の高温槽に4時間放置し、その後針入度試験(JIS K2235−1991)にて針入度を次の基準により評価した。
良 ◎:10mm以上、○:9.9〜5mm、△:4.9〜3mm、×:2.9〜0mm 悪
(細線再現性)
(株)リコー製複写機 MF−200を用いて、画像評価テストを行い、細線再現性の評価を行った。評価は、次の判断基準により5段階で行った。
◎:大変良い、○:良い、□:普通、△:悪い、×:大変悪い
(トナー着色力)
(株)リコー製複写機 MF−200にてトナー付着量0.5mg/cm、1.0mg/cmの画像を作製し画像濃度をマクベス濃度計により測定した。画像濃度が高いほど着色力は大きい。
(トナー飛散)
(株)リコー製複写機 MF−200にて100,000枚のコピーを行いマシン前扉内側に添付した白紙の汚れをマクベス濃度計にて測定した。白紙のマクベス濃度は0.07であり、この値が高いほどトナー飛散が悪い。
(画像濃度、地汚れ)
(株)リコー製複写機 MF−200にて100,000枚のコピーを行いスタート、50,000枚、100,000枚時の画像濃度、地汚れをマクベス濃度計にて測定した。
プロセスカートリッジの一例を示す概略構成図。 接触帯電の帯電特性を示すグラフ。 ローラ帯電による接触帯電装置の一例を示す概略構成図。 ブラシ帯電による接触帯電装置の一例を示す概略構成図。
符号の説明
1 プロセスカートリッジ全体
2 感光体
3 帯電手段
4 現像手段
5 クリーニング手段
10 感光体ドラム
11 帯電ローラ
12 芯金
13 導電ゴム層
14 電源
20 感光体
21 ファーブラシローラまたは磁気ブラシローラ
22 芯金
23 ブラシ部
24 電源

Claims (10)

  1. 樹脂成分、ワックス成分、着色剤を必須成分として含有する静電荷現像用トナーにおいて、前記樹脂成分が非線状ポリマー樹脂(A)、線状ポリマー樹脂(B)及び縮重合系樹脂の原料モノマーと付加重合系樹脂の原料モノマーを含む混合物を用いて同一反応容器中で縮重合反応と付加重合反応を並行反応して行うことにより得られる樹脂(C)であって、(A)、(B)、(C)が少なくとも同種のポリマーユニットを含有する樹脂であり、前記着色剤として、チタン成分をTi原子換算でFe原子に対して10〜45重量%含有する黒色酸化鉄化合物を用いることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 請求項1記載の静電荷像現像用トナーにおいて、トナーの飽和磁化σsが0.5〜30emu/gであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  3. 請求項1または2記載の静電荷像現像用トナーにおいて、黒色酸化鉄化合物の平均一次粒径が0.05〜2.0μmであることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  4. 請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリエステルユニットを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  5. 請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記樹脂(A)、(B)、(C)が全て少なくともポリアミドユニットを含むことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  6. 請求項1乃至5のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、前記樹脂(A)、(B)、(C)の軟化点(Tm)及びガラス転移点(Tg)が下記式(I)〜(III)を満足することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  7. 請求項1乃至6のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、トナー体積平均粒径が4〜7.5μmで、かつ、5μm以下の粒子が60〜80個数%含有していることを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  8. 請求項1乃至7のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーにおいて、ワックス成分として0.5〜20重量%のカルナウバワックス、ライスワックス及びエステルワックスの群から選択される少なくとも1種を含有することを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  9. 感光体と、帯電手段、現像手段、及びクリーニング手段より選ばれる少なくとも一つの手段を一体に支持し、画像形成装置本体に着脱自在に設けられたプロセスカートリッジにおいて、前記現像手段がトナー(現像剤)を保持し、該トナー(現像剤)が請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とするプロセスカートリッジ。
  10. 少なくとも帯電装置を有し、該帯電装置が潜像担持体に帯電部材を接触させ、該帯電部材に電圧を印加することによって帯電を行うものであって、使用するトナー(現像剤)が請求項1乃至8のいずれかに記載の静電荷像現像用トナーであることを特徴とする画像形成装置。
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