JP2008197156A - 光ケーブル - Google Patents

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Abstract

【課題】ケーブル外被に適正な材料を選択し、また、光ファイバ心線の被覆層に適正な材料を選択し組合わせることにより、衝撃特性の改善された光ケーブルを提供する。
【解決手段】石英ガラスを主材とした光ファイバに紫外線硬化樹脂を被覆した光ファイバ心線11の上に、UL規格でV2以上の難燃性を有し、ヤング率が200MPa以上で、ハロゲンを含まない熱可塑性樹脂を、断面が矩形又は楕円形状に被覆して外被16となし、外被16の短寸側の被覆厚さを0.7mm以上とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、情報機器間の光接続(例えば、LAN配線や機器配線など)に用いるような光ケーブルに関する。
近年の光通信技術の進歩により、光通信を用いたLAN(Local Area Network)配線や機器間配線などが採用されるようになってきた。屋内や車両内の光LAN配線、および、機器間配線などで使用される光ケーブルとしては、込み入った部分や凹凸のあるような部分での配線もあることから、可撓性がよく、細径であることが望まれる。この光ケーブルは、通常のケーブルと比較して、比較的短尺(1m〜20m)で用いられる。したがって、伝送損失は、通常ケーブルほどの低損失を要求されない。
光ケーブルの外形寸法が小さいと、単位体積当たりの表面積が大きくなり空気に触れやすく、また、環境上の問題から難燃性の低いハロゲンフリーの難燃剤を使用する必要があることから、ケーブル外被には重量%比で3割以上の難燃剤を入れる場合が多い。
また、この光LAN配線や機器間配線などは、長距離間の光通信と異なり、例えば、屋内や車両内に設置された機器間の短距離での光通信となるため、シングルモード光ファイバと比べて光接続性が優位なコア径の大きいマルチモード光ファイバが用いられることが多い。しかし、マルチモード光ファイバは、汎用的なシングルモード光ファイバと比べると温度伸縮などの外乱要因を受け伝送損失が増加しやすい。そのため、光ファイバ心線のガラス直上の被覆層には、外乱要因を緩和できるようにヤング率が1MPa程度の軟質な紫外線硬化型アクリレート樹脂が使用されている。
一方、比較的に少心数でケーブル外形寸法が小さい光ケーブルとして、ドロップケーブルやインドアケーブルとして知られる形状のものがある(例えば、特許文献1参照)。この種の光ケーブルは、通常、1〜数本の光ファイバ心線の両側にテンションメンバを配し、全体を熱可塑性樹脂からなるケーブル外被で一体化している。また、前記特許文献1では、光ファイバ心線の周囲に繊維状の介在体を配して、耐衝撃特性や耐側圧特性を持たせるようにもしている。
特開2004−144821号公報
LANや機器間配線などの光ケーブルとしては、ケーブルの下に凸部のあるような個所で、例えば、ニッパーなどの小型の作業工具を落としてしまうようなことも想定されることから、このような衝撃に耐える必要がある。しかしながら、光ケーブルの外形寸法が小さいと、ケーブルを保護するケーブル外被の厚さも薄くなるため、衝撃性に弱くなる。また、難燃性を高めるために添加されるノンハロゲン系の難燃剤は、添加量が増えるほどに弾性が低くなり、衝撃が加わった後は粘土のようにケーブル外被の潰れ痕が残り、光ファイバ心線にも損傷を生じやすい。
また、光ファイバ心線の被覆層に低ヤング率の樹脂を使用すると、光ファイバの伝送特性は良好になる反面、外部から衝撃を受けるとヤング率の低いアクリレート樹脂層が潰れやすい。これに伴って、光ファイバ心線の被覆層の最外層にある着色層も大きな歪が生じる。着色層は、着色剤の添加によって紫外線が透過しにくいため、硬化促進用に破断伸びが低い架橋成分を多く添加する。この結果、破断伸びは2%程度と非常に低くなることから破断伸びの限界を超えて損傷が生じる。
このため、上述した少心数で寸法の小さな光ケーブルでは、衝撃が加えられるとケーブル外被に潰れが生じやすく、光ファイバ心線の被覆にも損傷を生じやすい。ケーブル外被に潰れが生じると、その個所が曲げの起点となりやすく、許容曲げ径以下で曲げられる恐れがある。また、光ファイバ心線の損傷に関しては、温度変化や振動などが長期間加わる環境下で、ファイバガラスの破断が生じる恐れがあり、長期信頼性の観点での不安がある。
一方、特許文献1に開示したように、光ファイバの周囲を繊維状の介在体で覆うことによって耐衝撃性を向上させることは可能である。しかし、LANや機器間配線などの光ケーブルは、通常、光コネクタを取付けて使用することが多く、繊維状の介在体があると、現場作業となるコネクタ取付性を低下させる等の問題がある。また、ケーブル外被の厚みを増加させることによっても、耐衝撃性を改善することは可能であるが、光ケーブルの外形寸法を大きくすることになり、配線スペースを増加させ、ケーブル曲げ剛性が大きくなり取扱い性が悪くなるという問題がある。
本発明は上述した実情に鑑みてなされたもので、ケーブル外被に適正な材料を選択し、また、光ファイバ心線の被覆層に適正な材料を選択し組合わせることにより、衝撃特性の改善された光ケーブルの提供を目的とする。
本発明による光ケーブルは、石英ガラスを主材とした光ファイバに紫外線硬化樹脂を被覆した光ファイバ心線の上に、UL規格でV2以上の難燃性を有し、ヤング率が200MPa以上で、ハロゲンを含まない熱可塑性樹脂を、断面が矩形又は楕円形状に被覆して外被となし、前記外被の短寸側の被覆厚さが0.7mm以上とする。
前記光ファイバ心線は、ガラスファイバ上にヤング率200MPa以上の紫外線硬化樹脂の被覆層と、その上に付与された着色層とを具備するものを用いることができる。
また、前記光ファイバ心線の被覆は、前記着色層の内側にヤング率0.5〜2MPaの紫外線硬化樹脂のソフト層を有し、前記着色層は、破断伸びが10%以上であるものを用いることができる。
さらに、前記光ファイバ心線の被覆は、前記着色層の内側にヤング率0.5〜2MPaの紫外線硬化樹脂のソフト層を有し、前記着色層の上にヤング率50〜300MPaの紫外線硬化樹脂の保護層を有するものを用いることができる。
本発明によれば、ケーブル外被の弾性を確保することにより、ケーブル外被の潰れを所定値以下に押えることができ、衝撃を受けた部分が曲げやすくなるのを軽減することができる。また、光ファイバ心線の被覆層の樹脂材料を上記のように選択することで、破断伸びの小さい着色層の損傷を軽減し、ガラスファイバが破断に至るのを抑制し、長期信頼性を高めることができる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による光ケーブルの概略を説明する図で、図1(A)は断面矩形状の光ケーブルの一例を示し、図1(B)は光ケーブルのケーブル外被を特定する試験方法を示す図である。図中、10は光ケーブル、11は光ファイバ心線、12はガラスファイバ、13a,13bは心線被覆層、14は着色層、16はケーブル外被、17はテンションメンバ、18は金属片、19は錘を示す。
本発明による光ケーブル10は、屋内や車両内に設置された複数の情報機器間を光学的に接続する光ケーブルで、比較的に短距離(例えば、1m〜20m程度)の光配線でLAN構築等に用いるのに適した光ケーブル(LAN用光ケーブル)を主な対象とする。この種の光ケーブル10は、例えば、図1(A)に示すように、2心以上の光ファイバ心線11を列状に並べ、その両側にテンションメンバ17を配するか又は配することなくケーブル外被16で一体化して形成される。
光ファイバ心線11には、石英ガラスからなり、コア径が50μmでクラッド径が125μmのマルチモードのガラスファイバ12を用いることができる。なお、石英ガラスを主材とした光ファイバは、コアとクラッドの両方が石英ガラスを主材としたものであってもよいし、コアのみ石英ガラスを主材としクラッドは硬質プラスチックからなるものであってもよい。
光ファイバ心線11は、ガラスファイバ12上を紫外線硬化型のアクリレート樹脂からなる外径245μm程度の被覆層13a,13bで被覆し、その被覆表面に着色層14を施して形成される。なお、被覆層は、1次被覆層13aと2次被覆層13bの2層で形成するようにしてもよい。この場合、内側の1次被覆13aのヤング率を外側の2次被覆13bのヤング率より小さくして、側圧に対する緩衝作用をもたせ、マイクロベンドの発生を抑制し良好な光伝送特性を保つようにすることができる。
光ファイバ心線11は、2本以上の複数本を列状に横並びで配し、その両端側にテンションメンバ17を配設又は配設しない状態でケーブル外被16で一体化される。なお、テンションメンバ17は、光ケーブル全体としての引張り張力が所定値以上に確保できていれば、LAN配線のように常時大きな張力がかからない使用形態では、特に必要としない場合もある。しかし、テンションメンバ17を配することにより、敷設作業等で光ファイバ心線11にかかる張力を軽減するようにしてもよい。なお、このテンションメンバ17には、金属線材又はアラミド繊維等の高強度ポリマー繊維束を用いることができる。また、高強度ポリマー繊維束は、マトリックス樹脂で固めたロッド状線材の形態で用いるようにしてもよい。
ケーブル外被16は、ナイロン樹脂、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂により、光ファイバ心線が横並びの方向を長寸側とした断面が矩形又は楕円形となるように形成され、短寸側(光ファイバ心線の横並びと直角方向)の被覆厚さが0.7mm以上で形成される。なお、ケーブル外被16の断面で長寸側の最大寸法は4mm以下であるのが望ましい。また、熱可塑性樹脂の種類としては、UL規格でV2の難燃性を有するハロゲンを含まないものを用いる。この他、ケーブル外被16には、スチレン系、オレフィン系、ポリエステル系、ウレタン系などの種々の樹脂を用いることもできる。このケーブル外被16は、充実押出しによって形成される。
充実押出しとは、樹脂押出し機のダイス内側で押出し樹脂を圧縮するように、光ファイバ心線等に対して加圧しつつ押出しを行う方法である。押出し樹脂は、ダイス内では圧縮された状態にあり、光ファイバ心線11の外周に押出された熱可塑性樹脂はケーブル外被16として光ファイバ心線11に対して高い密着性を持たせることができる。ケーブル外被16が光ファイバ心線11に対して密着していることで、ケーブル外被16が収縮を起こしたときに光ファイバ心線11がケーブル内で蛇行するのを防止することができる。
本発明では、光ファイバに耐衝撃性を持たせるために、上記ケーブル外被16がヤング率200MPa以上で弾性を有する熱可塑性樹脂を用いている。さらに、このケーブル外被16は、所定の試験方法による潰れ率が25%以下となるような樹脂材料で形成されていることが望ましい。
図1(B)は、上記の試験方法を示す図で、図1(A)で説明したコア部とクラッド部からなるマルチモードのガラスファイバ12を被覆層13a,13b及び着色層14で被覆した光ファイバ心線11を覆うように、長手方向に沿って2mm×3mmの矩形状断面で熱可塑性樹脂のケーブル外被16を成形して光ケーブル10とする。この光ケーブル10の長寸側(幅3mmの面)を水平に置いて、その下面に2mm角の金属棒20を置く。光ケーブル10の上方50mmの高さ位置から、直径30mmで質量1kgの錘21を落下させ、この落下によって生じるケーブル外被16の潰れ率が25%以下となるような熱可塑性樹脂で、本発明におけるケーブル外被16が形成される。
上述した構成により、敷設された光ケーブルに、外力による衝撃が加えられたような場合に、ケーブル外被の潰れによる変形を最小限に抑え、衝撃を受けた部分が曲げやすくなるのを軽減することができる。また、光ファイバ心線の被覆層や着色層の損傷も軽減することができる。
(実施例1)
図2は、第1の実施例を説明する図で、図1に示した光ケーブルに用いる光ファイバ心線の断面を示している。この実施例1は、図2に示す光ファイバ心線11aを、図1に示すように2本を列状に並べ、両側にテンションメンバ17を配して、2mm×3mmの断面矩形状のケーブル外被16で一体化させた形状の光ケーブルとした。ケーブル外被16は光ファイバ心線11の横並びと直角方向の被覆厚さが0.9mmで、ヤング率が1200MPa、破断伸び100%のUL規格でV2の難燃性を有するハロゲンを含まないポリアミド系のナイロン樹脂を用い、テンションメンバ17には、高強度ポリマー繊維をポリエステル樹脂で一体化させたものを用いた。
光ファイバ心線11aのガラスファイバ12には、コア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードファイバを用いた。本実施例1は、被覆層13のヤング率を適正化するという観点から、このガラスファイバ12上には、外径170μmまでヤング率800MPaで破断伸び56%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、被覆層13を形成した。被覆層13の上には、着色層14として外径180μmまでヤング率1200MPaで破断伸び2%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂を付与した。
上記の如く形成した光ケーブルを、図1(B)に示す方法で試験した結果、ケーブル外被の潰れ率は15%であった。また、光ファイバ心線の被覆層13及び着色層14に損傷はなく、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果、伝送損失の増加量Δαは、0.30dB/20mであった。
なお、実施例1では、ケーブル外被にヤング率1200MPaの熱可塑性樹脂を用いたが、ヤング率200MPa以上の樹脂とすることにより、図1(B)で示した試験方法で潰れ率を25%以下とすることができた。また、ケーブルとしての難燃試験(ISO6722の45°傾斜試験)において、70秒以下で消火することという規格に対し30秒で消火した。
また、光ファイバ心線11aの被覆損傷に関しては、ガラスファイバ上の紫外線硬化樹脂の被覆層のヤング率が、200MPa以上であれば、有意な損傷を防ぐことができる。しかしながら、外被のヤング率が高すぎると曲げ剛性が大きくなり、ケーブルの可撓性が悪くなる。また、ヤング率が高くなると破断伸びが低くなり割れやすくなるのを防ぐ観点からもヤング率は1500MPa以下とするのが好ましい。さらに、外被のヤング率が高いと破断伸びも低くなるため、長期信頼性の観点ではヤング率は1200MPa以下が望ましい。
(実施例2)
図3は、第2の実施例を説明する図で、図1に示した光ケーブルに用いる光ファイバ心線の断面を示している。この実施例2は、図3に示す光ファイバ心線11bを、実施例1と同様に、図1に示すように2本を列状に並べ、両側にテンションメンバ17を配して、2mm×3mmの断面矩形状のケーブル外被16で一体化させた形状の光ケーブルとした。ケーブル外被16は、光ファイバ心線11の横並びと直角方向の厚さが0.8mmで、ヤング率が1200MPa、破断伸び100%のUL規格でV2の難燃性を有するハロゲンを含まないポリアミド系のナイロン樹脂を用い、テンションメンバ17には、高強度ポリマー繊維をポリエステル樹脂で一体化させたものを用いた。
光ファイバ心線11bのガラスファイバ12には、コア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードファイバを用いた。このガラスファイバ12上には、外径200μmまでヤング率1MPaで破断伸び100%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で被覆層13を形成した。
本実施例2では、着色層14の破断伸びを大きくするという観点から、被覆層13の上にヤング率1200MPaで破断伸び10%以上となるように着色剤を添加した紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、着色層14を外径255μmで形成した。なお、本実施例2では、破断伸びを上げるため着色剤の密度を低減しているが、着色層の厚さを27.5μmと実施例1より厚くすることにより着色の薄さを補っている。
上記の如く形成した光ケーブルを、図1(B)に示す方法で試験した結果、ケーブル外被の潰れ率は16%であった。また、光ファイバ心線の被覆層13及び着色層14に損傷はなく、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果、伝送損失の増加量Δαは、0.02dB/20mであった。また、ケーブルとしての難燃試験(ISO6722の45°傾斜試験)において、70秒以下で消火することという規格に対し28秒で消火した。
なお、実施例2では、ケーブル外被にヤング率1200MPaの熱可塑性樹脂を用いたが、実施例1と同様に、ヤング率200MPa以上の樹脂とすることにより、図1(B)で示した試験方法で潰れ率を25%以下とすることができた。また、光ファイバ心線11bの被覆損傷に関しては、ガラスファイバ上の紫外線硬化樹脂の被覆層のヤング率が0.5MPa〜2MPa、その上の着色層のヤング率が500MPa〜1500MPaの範囲であれば、有意な損傷を防ぐことができる。
(実施例3)
図4は、第3の実施例を説明する図で、図1に示した光ケーブルに用いる光ファイバ心線の断面を示している。この実施例3は、図4に示す光ファイバ心線11cを、実施例1と同様に、図1に示すように2本を列状に並べ、両側にテンションメンバ17を配して、2mm×3mmの断面矩形状のケーブル外被16で一体化させた形状の光ケーブルとした。ケーブル外被16は、光ファイバ心線11の横並びと直角方向の厚さが0.7mmで、ヤング率が1200MPa、破断伸び100%のUL規格でV2の難燃性を有するハロゲンを含まないポリアミド系のナイロン樹脂を用い、テンションメンバ17には、高強度ポリマー繊維をポリエステル樹脂で一体化させたものを用いた。
光ファイバ心線11cのガラスファイバ12には、コア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードファイバを用いた。このガラスファイバ12上には、外径200μmまでヤング率1MPaで破断伸び100%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で1次被覆層13aを形成し、その上に外径245μmまでヤング率800MPaで破断伸び56%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、2次被覆層13bを形成した。この2次被覆層13bの上に、着色層14として、外径255μmまでヤング率1200MPaで破断伸び2%の紫外線硬化型アクリレート樹脂で被覆した。
本実施例3では、光ファイバ心線の周囲を低ヤング率の樹脂で保護するという観点から、着色層14の上にヤング率50MPaで破断伸び80%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、保護層15(厚さ125μm)を形成した。
なお、保護層15は光ファイバ心線1本ずつに設けた例で示したが、着色層14まで被覆されている光ファイバ心線の複数本を、列状に並べて保護層15で一体に保護しテープ形状としてもよい。
上記の如く形成した光ケーブルを、図1(B)に示す方法で試験した結果、ケーブル外被の潰れ率は17%であった。また、光ファイバ心線の被覆層13a,13b及び着色層14に損傷はなく、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果、伝送損失の増加量Δαは、0.02dB/20mであった。また、ケーブルとしての難燃試験(ISO6722の45°傾斜試験)において、70秒以下で消火することという規格に対し29秒で消火した。
なお、実施例3では、ケーブル外被にヤング率1200MPaの熱可塑性樹脂を用いたが、実施例1と同様に、ヤング率200MPa以上の樹脂とすることにより、図1(B)で示した試験方法で潰れ率が25%以下とすることができた。また、光ファイバ心線11cの被覆損傷に関しては、保護層15の紫外線硬化樹脂のヤング率が、50MPa未満だとケーブル化前の光ファイバ心線のボビン巻き状態で保護層がぼろぼろと剥がれやすく、300MPa以上だと錘の落下に対する衝撃吸収効果が低下する。また、ガラスファイバ上の紫外線硬化樹脂の被覆層のヤング率が0.5MPa〜2MPa、その上の着色層のヤング率が側圧などによる有意な損傷を防ぐ観点から200MPa以上、ヤング率が高くなると破断伸びが低くなり割れやすくなるのを防ぐ観点から1500MPa以下の範囲であれば、有意な損傷を防ぐことができる。
(比較例1)
光ケーブルの構造は図1に示した実施例1〜3と同様であるが、ケーブル外被16の熱可塑性樹脂に、ヤング率100MPaで破断伸び200%のUL規格でV2よりも難燃性の高いV0の難燃性を有するハロゲンを含まないポリオレフィン樹脂を用いた。また、光ファイバ心線11は、その被覆層を図3の実施例3と同様に、外径200μmまでヤング率1MPaで破断伸び100%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、1次被覆層13aを形成し、その上に外径245μmまでヤング率800MPaで破断伸び56%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、2次被覆層13bを形成した。そして、この2次被覆層13bの上に、着色層14として、外径255μmまでヤング率1200MPaで破断伸び2%の紫外線硬化型アクリレート樹脂で被覆し、保護層は無しとした。
上記の如く形成した光ケーブルを、図1(B)に示す方法で試験した結果、ケーブル外被の潰れ率は50%であった。また、光ファイバ心線のガラスとの界面に紫外線硬化樹脂被覆の剥離がみられ、着色層14にも損傷が見られた。なお、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果、伝送損失の増加量Δαは、0.02dB/20mであった。また、ケーブルとしての難燃試験(ISO6722の45°傾斜試験)において、70秒以下で消火することという規格に対し25秒で消火した。
(比較例2)
光ケーブルの構造は図1に示した実施例1〜3と同様であり、ケーブル外被16の熱可塑性樹脂も、同じヤング率1200MPaで破断伸び100%のUL規格でV2の難燃性を有するハロゲンを含まないポリアミド系のナイロン樹脂を用いた(比較例1と異なる)。光ファイバ心線11は、その被覆層を図3の実施例3と同様に、外径200μmまでヤング率1MPaで破断伸び100%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で1次被覆層13aを形成し、その上に外径245μmまでヤング率800MPaで破断伸び56%の紫外線硬化型のアクリレート樹脂で、2次被覆層13bを形成した。そして、この2次被覆層13bの上に、着色層14として、外径255μmまでヤング率1200MPaで破断伸び2%の紫外線硬化型アクリレート樹脂で被覆し、保護層は無しとした(比較例1と同じ)。
上記の如く形成した光ケーブルを、図1(B)に示す方法で試験した結果、ケーブル外被の潰れ率は15%であった。しかし、光ファイバ心線のガラスとの界面に紫外線硬化樹脂被覆の剥離がみられ、着色層14にも損傷が見られた。なお、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果、伝送損失の増加量Δαは、0.02dB/20mであった。また、ケーブルとしての難燃試験(ISO6722の45°傾斜試験)において、70秒以下で消火することという規格に対し35秒で消火した。
次に示す表1は、上述した実施例1〜3及び比較例1,2の光ケーブルを、ケーブル外被の潰れ率、光ファイアバ心線の損傷の有無(触手又は目視で確認)、熱サイクル試験による伝送損失の増加量について、総合的に良否を判断した結果を示すものである。なお、光ケーブルの構造は、全ての例で同じとし、実施例1〜3は、ケーブル外被にヤング率1200MPaで破断伸び100%のナイロン樹脂を用い、光ファイバ心線の被覆層の形状と材質を異ならせている。また、比較例1と2は、光ファイバ心線を同じ(実施例3の保護層を有しないもの)とし、ケーブル外被を異ならせている。
Figure 2008197156
この表1の結果から、何れの場合も、(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験は、実用上問題ない結果が得られた。なお、実施例1では、他の例と比べて伝送損失が0.3dB/20mと増大しているが、20m程度の範囲内で使用される光LAN通信や機器間配線などにおいては許容できる範囲である。衝撃試験については、実施例1〜3及び比較例2では、外被の潰れ率25%以下をクリアし、実施例1〜3は光ファイバ心線の被覆層及び着色層の何れにも心損傷が見られず、温度特性と合わせても総合判定としては(良)であった。比較例1,2は、光ファイバ心線の着色層に損傷が見られ、総合判定としては(不良)であった。
本発明による光ケーブルの一例を説明する図である。 本発明による光ケーブルの実施例1を説明する図である。 本発明による光ケーブルの実施例2を説明する図である。 本発明による光ケーブルの実施例3を説明する図である。
符号の説明
10…光ケーブル、11,11a,11b,11c…光ファイバ心線、12…ガラスファイバ、13,13a,13b…被覆層、14…着色層、15…保護層、16…ケーブル外被、17…テンションメンバ、18…金属棒、19…錘。

Claims (4)

  1. 石英ガラスを主材とした光ファイバに紫外線硬化樹脂を被覆した光ファイバ心線の上に、UL規格でV2以上の難燃性を有し、ヤング率が200MPa以上で、ハロゲンを含まない熱可塑性樹脂を、断面が矩形又は楕円形状に被覆して外被となし、前記外被の短寸側の被覆厚さが0.7mm以上であることを特徴とする光ケーブル。
  2. 前記光ファイバ心線の紫外線硬化樹脂の被覆層は、ヤング率200MPa以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
  3. 前記光ファイバ心線の被覆は、着色層の内側にヤング率0.5〜2MPaの紫外線硬化樹脂のソフト層を有し、前記着色層は、破断伸びが10%以上であることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
  4. 前記光ファイバ心線の被覆は、着色層の内側にヤング率0.5〜2MPaの紫外線硬化樹脂のソフト層を有し、前記着色層の上にヤング率50〜300MPaの紫外線硬化樹脂の保護層を有することを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル。
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