JP5332111B2 - 光ケーブル - Google Patents

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本発明は、情報機器間の光接続(例えば、LAN配線)に用いるような光ケーブルに関する。
近年の光通信技術の進歩により、光通信を用いたLAN(Local Area Network)配線や機器間配線などが採用されるようになってきた。この光LAN配線や機器間配線などは、長距離間の光通信と異なり、例えば、屋内や車両内に設置された機器間の短距離での光通信となるため、シングルモード光ファイバと比べて光接続性が優位なマルチモード光ファイバが用いられることが多い。また、これらの光ケーブルとしては、込み入った部分での配線や、ドアーの開閉部分での配線に対して高い屈曲性能が求められる。また、機器への接続は、一般的に光コネクタを用いて行われるが、光コネクタは現場で取付けられることが多く、光コネクタへ取付性がよい光ケーブルが求められている。
従来、ドロップ光ケーブルやインドア光ケーブル1として、例えば、図(A)に示すように、光ファイバ心線2の両側に0.4mmφ程度の鋼線からなるテンションメンバ3を配し、全体を外形が2〜4mm程度となるようにケーブル外被4で一体化した構成のものが知られている(例えば、特許文献1参照)。また、図(B)に示すようにテンションメンバ3の鋼線2を細い鋼線を撚った撚鋼線で形成することも知られている。さらに、テンションメンバ3を鋼線に代えてガラス繊維やアラミド繊維等を樹脂で固めて一体化したものを用いることも知られている。
特開2004−198588号公報
光LAN配線や機器間配線などにおいて、光ケーブルをドアーのような開閉部分に跨って使用するような場合、光ケーブルに高い屈曲性能が要求され、例えば、曲げ半径R9mmで左右90°の条件で10万回以上曲げられても光ケーブルが損傷しないことが求められている。しかるに、図(A)に示すように、テンションメンバに単心の鋼線を用いると、曲げ半径R9mmで左右90°の条件で屈曲すると2000回程度で金属疲労を起こし断線してしまう。また、図(B)のようにテンションメンバを撚鋼線とした場合でも、1万回程度で断線してしまう。すなわち、光ケーブル内に金属線材が含まれていると、上記の屈曲性能を確保することは困難である。
また、光ケーブルのテンションメンバに高強度のガラス繊維材やアラミド繊維材を樹脂で固めた非金属材を用いることも知られているが、曲げ半径R9mm程度で屈曲すると破断する恐れがあり、金属線材のように完全な断線に至らないまでも、抗張力が低下する。また、高強度の繊維材を樹脂で固めず用いると、光ケーブル端への光コネクタを取付ける際に繊維材の処理に時間がかかり、作業性が低下するという問題がある。
本発明は、上述した実情に鑑みてなされたもので、高い屈曲性能と簡易な光コネクタの取付け性を有し、しかも所定の引張張力を備えた光ケーブルの提供を目的とする。
本発明による光ケーブルは、石英ガラスを主材とした光ファイバのガラスファイバ上にヤング率が0.1MPa〜10MPaの被覆樹脂が施された光ファイバ心線を、内部にテンションメンバ及び抗収縮部材を含まずに、長辺側の外形寸法が4mm以下断面が矩形又は楕円形で、ヤング率200〜1500MPaの熱可塑性樹脂からなるケーブル外被で一体化し、ケーブル外被1%伸び時における総合的な引張張力が50N以上であり、ケーブル端において光部品の連結部が前記ケーブル外被に取付けられている。なお、上記のケーブル外被に、ヤング率1200MPa〜1500MPaのナイロン樹脂を用いるのが望ましい。
本発明によれば、光ケーブルの敷設時に一時的に加わる張力に十分耐える引張り張力を有し、しかも、曲率半径R9mmで左右90°の条件で10万回屈曲試験で破断を起さず、光コネクタの取付け作業性によいLAN配線に適した光ケーブルを提供することが可能となる。
図により本発明の実施の形態を説明する。図1は本発明による光ケーブルの概略を説明する図で、図1(A)は断面矩形状の光ケーブルの一例を示し、図1(B)は断面楕円状のLAN用光ケーブルの一例を示し、図1(C)は光ケーブルに光コネクタを取付けた状態を示す図である。図中、9は光コネクタ、10は光ケーブル、11は光ファイバ心線、12はガラスファイバ、13a,13bは被覆層、14は着色層、15はテンションメンバ、16はケーブル外被を示す。
本発明による光ケーブル10は、屋内や車両内に設置された複数の情報機器間を光学的に接続する光ケーブルで、比較的に短距離(例えば、1m〜20m程度)の光配線でLANや機器間配線等に用いるのに適した光ケーブル(LAN用光ケーブル)を対象とする。この種の光ケーブル10は、例えば、図1(A)に示すように、光ファイバ心線11を列状に並べ、その両側に通常配される仮想線で示すテンションメンバ15を配することなくケーブル外被16で一体化して形成される。
光ファイバ心線11には、石英ガラスからなり、コア径が50μmでクラッド径が125μmのマルチモードのガラスファイバ12を用いることができる。なお、石英ガラスを主材とした光ファイバは、コアとクラッドの両方が石英ガラスを主材としたものであってもよいし、コアのみ石英ガラスを主材としクラッドは硬質プラスチックからなるものであってもよい。
光ファイバ心線11は、ガラスファイバ12上を紫外線硬化型のアクリレート樹脂からなる外径245μm程度の被覆層13a,13bで被覆し、その被覆表面に着色層14を施して形成されている。なお、被覆層は、1次被覆層13aと2次被覆層13bの2層で形成するようにしてもよい。この場合、内側の1次被覆13aのヤング率を外側の2次被覆13bのヤング率より小さくして、側圧に対する緩衝作用をもたせ、マイクロベンドの発生を抑制し良好な光伝送特性を保つようにすることができる。
光ファイバ心線11は、2本以上の複数本を列状に並べ、その両端側にテンションメンバ15を配設しない状態でケーブル外被16で一体化される。ここで、「ケーブル外被で一体化」とは、ケーブル外被中に埋設される光ファイバ心線11が、ケーブル外被16に直接接触して共同して引張り応力に対応できる状態を言う。なお、仮想線で示すテンションメンバ15は、光ケーブル全体としての引張張力が所定値以上に確保できていれば、LAN配線のように常時大きな張力がかからない使用形態では、特に必要としない。
ケーブル外被16は、ナイロン樹脂、ポリエチレン(PE)、ポリ塩化ビニル(PVC)等の熱可塑性樹脂により、例えば、断面矩形状又は楕円状に形成される。このケーブル外被16は、充実押出しによって形成される。充実押出しとは、樹脂押出し機のダイス内側で押出し樹脂を圧縮するように、光ファイバ心線等に対して加圧しつつ押出しを行う方法である。押出し樹脂は、ダイス内では圧縮された状態にあり、光ファイバ心線11の外周に押出された熱可塑性樹脂はケーブル外被16として光ファイバ心線11に対して高い密着性を持たせることができる。ケーブル外被16が光ファイバ心線11に対して密着していることで、ケーブル外被16が収縮を起こしたときに光ファイバ心線11がケーブル内で蛇行してロス増するのを防止することができる。
また、光ファイバ心線11の破断伸びは、一般に5%以上あるが、破断伸び以下でも伸びた状態が続くとガラスに存在するクラックの成長による静疲労が生じ、時間が経過するとある確率で断線する。ファイバガラス部の破断寿命を考慮すると、光ファイバ心線の線引き時のスクリーニングレベルを適正化することも重要となる。このスクリーニングレベルを1.5%とすると、光ケーブルの配線時に光ファイバ心線にスクリーニングレベルの2/3に相当する1%の伸びが加わっても、10年後のガラス破断確率を百万分の1以下と、非常に低い値に抑えることができる。
本発明では、光ファイバと外被とは一体化されているため、光ファイバ伸びとケーブル伸びはほぼ等しい。このため、ケーブル外被伸びを1%以下に抑えることで、光ファイバ伸びもほぼ1%以下に抑えることが可能となり、ガラスの破断確率を非常に小さく抑えることができる。したがって、ケーブル外被1%伸び時における総合的な引張張力とは、外被を把持してケーブルを1%伸ばした時の引張張力のことで、ケーブル外被と一体化している光ファイバなどの部材の引張張力も加味される。
光ケーブル10は、屋内等のLAN配線や機器間配線では、50N程度の引張り張力が加わると仮定することで十分である。したがって、光ケーブルとしては、ケーブル内の光ファイバ心線11、テンションメンバ15、ケーブル外被16の全体で50N(好ましくは、一般的な許容張力とされている70N)の張力に耐える抗張力を備えていればよいと言える。
また、LAN配線や機器間配線として、配線スペースや取扱い性、並びに細形の光ケーブルが要望されていることから、本発明では、ケーブル外被16の外形寸法は4mm以下の断面矩形状もしくは楕円状(好ましくは、2mm×3mmの矩形断面)で曲げ方向に指向性を持たせ、抗張力体として金属疲労を起こしやすい金属線材を含まない構成とする。
また、図1(C)に示すように、光ケーブル10の端部に光コネクタ9や光源モジュール、受光モジュールなどの光部品の連結部を取付けて使用されることが多く、光部品の取付け性が良いことが必要とされる。例えば、光コネクタ9の取付け性に関しては、光ファイバ心線11とケーブル外被16とが一体化されているので、ケーブル外被16を把持するだけで光コネクタを固定でき、作業性は簡易で良好である。なお、光コネクタ9でケーブル外被16を把持固定しても、ケーブル外被16のヤング率が低いと光コネクタ9を引張ったときにケーブル外被だけが伸びる恐れがある。このため、ケーブル外被16はヤング率が200MPa以上(好ましくは、300MPa以上)で、光ファイバ心線11を含めたケーブル外被1%伸び時の総合的な引張張力は、一般的な光コネクタの引張り規定の50N以上であることが望ましい。
また、本発明による光ケーブルは、ケーブル外被16と光ファイバ心線11とが一体化されていることから、低温では光ファイバ心線がマイクロベンドを起こし伝送損失が増大しやすい。これに対しては、通常、ケーブル外被の収縮に反発する高強度繊維を樹脂で固めたロッド状線材(FRPロッド)が、テンションメンバ(抗張力部材)としてだけでなく抗収縮部材としても用いられるが、ケーブルの屈曲性を優先して使用しない形態としている。
抗収縮部材を用いない代わりに、本発明の光ケーブルにおいては、光ファイバ心線はマイクロベンドの影響を受けにくいように、光ファイバ心線のガラスファイバ上にヤング率の低いソフト層(1次被覆層13a)を設けている。具体的には、耐外傷性の観点から光ファイバ心線の最外層(2次被覆層あるいは着色層14)に用いられるヤング率800MPa〜1200MPaより2桁程度低い10MPa以下の被覆層を設けることでマイクロベンドの微小な曲げ径を大きくすることができ、低温下においても伝送損失を良好に保つことができる。なお、被覆層があまり柔らかすぎると石英ガラスの位置が安定せず偏心率が悪化するため、ヤング率を0.1MPa以上にする。
上述した構成により、光ケーブルの敷設時に一時的に加わる張力に十分耐えることができ、しかも、曲率半径R9mmで左右90°で10万回屈曲試験で破断を起こさない高屈曲性能を有し、また、光コネクタの取付け作業性にも優れたものとすることができる。
(実施例)
図2は、本発明の実施例を説明する図で、2本の光ファイバ心線11を列状に並べ、2mm×3mmのケーブル外被16で一体化させ、ケーブル外被内にテンションメンバを有しない光ケーブルである。光ファイバ心線11には、コア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードガラスファイバに、外径250μmの紫外線硬化型のアクリレート樹脂で被覆したものを用いた。この紫外線硬化樹脂型のアクリレート樹脂は、光ファイバ心線のガラスファイバ上にヤング率1MPaの低ヤング率の樹脂を200μmまで被覆し、その上に250μmまでヤング率800MPaの樹脂を被覆した。ケーブル外被16は、ヤング率が1200MPaのナイロン樹脂を充実押出し成形で形成した。
上記の実施例の光ケーブルの伸び剛性について述べる。伸び剛性は、ヤング率Eと断面積Sの積ES(単位:N)で表す値である。本発明においては、23℃のときの値を用いるとし、ガラスファイバの直径125μm、ヤング率68.6GPaであるので、2本のガラスファイバ部分の伸び剛性は、1.7kNである。ケーブル外被16は、外形2mm×3mm、ヤング率1200MPaであるので、7.2kNである。光ファイバ心線11のスクリーニングレベルを1.5%とすると、1%まで伸ばすことができるので、光ケーブル外被1%伸び時の総合的な引張張力は89Nとなり、通常考えられる屋内の作業での張力50N或いは一般的な許容張力70Nを上回ることができる。
ただし、ケーブル外被16のヤング率が高くなると、ケーブル曲げ剛性も高くなり、曲げにくくケーブル取扱い性も悪くなる。このため、ヤング率は1500MPa程度に抑えておくことが望ましい。また、ケーブル外被16の抗張力性を高めるには、ケーブル外被の断面積を大きくすることも考えられるが、ケーブルの配線スペースなどを考慮すると、光ケーブルの外形寸法は、4mm以下であることが望ましい。また、この点を考慮し、ケーブル外被1%の伸び時の引張張力を70N以上とするには、ケーブル外被16のヤング率200MPa以上とする必要がある。
また、ケーブルの屈曲性能については、ケーブル断面(2mm×3mm)の短寸側(2mm幅)の5倍弱の曲げ半径R9mmで屈曲した場合、光ファイバ心線11のガラスファイバ部に加わる曲げ歪は最大でも0.7%と1%以下におさまる。ガラスの寿命は、歪の積算時間により主に決まることから、屈曲回数の影響は小さく、金属疲労を起こす鋼線と異なり、ガラスは動疲労を受けにくい材料であるため、曲げ半径R9mmで左右90°の条件で往復10万回程度加えても(図の曲げ試験例参照)、破断確率は百万分の1以下と低く実用上での断線を生じない。
また、ケーブル外被16に用いたナイロン樹脂の破断伸びは100%であり、屈曲時にケーブル外被16に加わる曲げ歪より一桁異なり、ケーブル外被に亀裂等の損傷が入ることはなかった。さらに、ケーブル断面の短寸側の5倍弱の曲げ半径R9mmで、往復10万回屈曲させてもケーブル外被に亀裂を生じないようにするには、ケーブル外被の破断伸びを少なくともケーブル外被に加わる最大歪10%の10倍の100%以上とすればよいことも判明した。
なお、上記の例では、ケーブル外被16にナイロン樹脂を用いたが、ポリウレタン樹脂やポリエチレン樹脂などもナイロン樹脂と同様にヤング率が高く、幅広い種類の樹脂が選択できる。また、融点が150℃程度の樹脂を選択することにより、例えば、自動車のエンジンまわりなどの125℃程度の高温環境下での配線も可能となる。
(−40℃〜125℃)×3サイクルの温度試験を行った結果は、伝送損失の増加量Δαは、0.02dB/20mと良好であった。なお、ガラスファイバ直上の内層被覆には、150μm以上の径で、ヤング率10MPa以下の軟質の被覆樹脂を施せば、伝送損失の増加量Δαは0.1dB/km以下に抑えられる。ただし、ヤング率が低すぎると光ファイバのガラス部をきっちりと固定できず偏心率が高くなるため、ガラスファイバ直上の被覆樹脂のヤング率は0.1MPa以上あることが望ましい。
光コネクタの取付け性については、光ケーブル10の光ファイバ心線11とケーブル外被16の熱可塑性樹脂とが密着一体化しているため、ケーブル外被16を光コネクタの把持部で把持するだけで固定することができ、容易に取付けができる。
(比較例1)
(A)に示すように、図2の光ケーブルで用いたのと同じ2本の光ファイバ心線2を列状に並べ、その両側にテンションメンバ3として外径0.4mmの鋼線を配置し、2mm×3mmのケーブル外被4で一体化させた形状の光ケーブルとした。光ファイバ心線2には、実施例と同様のコア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードガラスファイバに、外径250μmの紫外線硬化型のアクリレート樹脂で被覆したものを用いた。ケーブル外被4は、軟質の100MPaのポリオレフィン樹脂を充実押出し成形で形成した。
テンションメンバ3の鋼線のヤング率は、PBO繊維のものよりも大きく、鋼線の伸び剛性(ES積)は53kN、ファイバガラス部分の伸び剛性は1.7kNより一桁以上も大きい。鋼線の場合は、鋼線自体の許容伸びが律則となりケーブルの許容伸びは0.3%にとどまる。許容伸び0.3%で計算するとケーブルの許容張力は約160Nとなり、やはり屋内などで使用されるケーブルの一般的な許容張力70Nを上回ることができる。なお、鋼線の場合は、鋼線自体の許容伸びが0.3%にとどまるため、例えばスクリーニングが1.5%あるような高強度の光ファイバ心線を適用しても意味がない。光ケーブルの屈曲性については、課題のところに記載したように、鋼線は金属疲労を起こしてしまうため屈曲性能は低く、曲げ半径R9mmでケーブルを屈曲すると、鋼線部分が金属疲労を起こし2000回程度で断線した。
(比較例2)
(B)に示すように、図2の光ケーブルで用いたのと同じ2本の光ファイバ心線2を列状に並べ、その両側にテンションメンバ3として外径0.17mmの鋼線を9本撚りした撚り鋼線を配置し、2mm×3mmのケーブル外被4で一体化させた形状の光ケーブルとした。光ファイバ心線2には、実施例と同様のコア径50μmでクラッド径が125μmのマルチモードガラスファイバに、外径250μmの紫外線硬化型のアクリレート樹脂で被覆したものを用いた。ケーブル外被16は、軟質の100MPaのポリオレフィン樹脂を充実押出し成形で形成した。
テンションメンバ3の撚り鋼線の伸び剛性(ES積)は86kNで、撚り鋼線の場合も、撚り鋼線自体の許容伸びが律則となりケーブルの許容伸びは0.3%にとどまる。許容伸び0.3%で計算するとケーブルの許容張力は約260Nとなり、やはり屋内などで使用されるケーブルの一般的な許容張力70Nを上回ることができる。光ケーブルの屈曲性についても、比較例1と同様に、個々の鋼線が細い0.17mmのものを使用しても金属疲労は避けられないため曲げ半径R9mmの場合、比較例1よりは断線までの回数は増えたが、それでも1万回程度の屈曲で断線した。
次に示す表1は、上述した実施例及び比較例1,2の光ケーブルを、図に示す曲げ半径R9mmで左右90°の曲げ試験で、10万回屈曲させたときのケーブル張力を示したものである。なお、実施例は、光ファイバ寿命の観点からファイバの許容伸びが律側となり、10%伸び時のケーブル張力で示し、比較例1,2は鋼線の許容伸びが律則となるので0.3%伸び時のケーブル張力で示してある。
Figure 0005332111
この表1の結果から、本発明による実施例では、屈曲試験後のケーブル張力は、屈曲試験前と比べてケーブル張力は若干低下するものの、通常考えられる屋内の作業での引張張力50N或いは一般的な許容張力70Nを上回っている。これに対し、比較例1,2では、屈曲試験中にいずれも断線してしまった。
本発明による光ケーブルの一例を説明する図である。 本発明による光ケーブルの実施例を説明する図である。 光ケーブルの屈曲試験方法を示す図である 従来技術を説明する図である。
符号の説明
9…光コネクタ、10…光ケーブル、11…光ファイバ心線、12…ガラスファイバ、13a,13b…被覆層、14…着色層、15…テンションメンバ、16…ケーブル外被。

Claims (2)

  1. 石英ガラスを主材とした光ファイバのガラスファイバ上にヤング率が0.1MPa〜10MPaの被覆樹脂が施された光ファイバ心線を、内部にテンションメンバ及び抗収縮部材を含まずに、長辺側の外形寸法が4mm以下断面が矩形又は楕円形で、ヤング率200〜1500MPaの熱可塑性樹脂からなるケーブル外被で一体化し、ケーブル外被1%伸び時における総合的な引張張力が50N以上であり、ケーブル端において光部品の連結部が前記ケーブル外被に取付けられていることを特徴とする光ケーブル。
  2. 前記ケーブル外被が、ヤング率1200MPa〜1500MPaのナイロン樹脂であることを特徴とする請求項1に記載の光ケーブル
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