JP2008196546A - 管継手 - Google Patents

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Abstract

【課題】微少な振動を吸収することが可能な管継手を提供する。
【解決手段】本発明の管継手は、一方の管201の外周面に、他方の管側に拡径して開いた凹球面111を有する環状の第一座体110と、他方の管202の外周面に、前記凹球面111に対向させて設けられた凸球面121を有する環状の第二座体120と、凹球面111と凸球面121とに挟持された複数の球状部材150と、複数の球状部材150相互の周方向の位置関係を保つべく、複数の球状部材150を一括保持する環装部材130と、第一座体110と第二座体120の間をシールすべく、凹球面111と凸球面121との間で、かつ、前記球状部材よりも径方向内側に納められた環状のシール体160と、一方の管201と他方の管202を相対揺動可能に接続し、第一座体110と第二座体120を管軸方向に互いに近づけるべく付勢する付勢機構140と、を備えた。
【選択図】図1

Description

本発明は、車両用エンジンからの排気通路等を形成する下流側排気管と上流側排気管とを相互に接続する継手構造に関し、より詳細には、一方の管と他方の管とを相対的に揺動可能に接続する管継手に関する。
一般に車両用エンジンの排気系は、エンジンの排気ポートに接続された排気マニホールド(上流側排気管)とその下流側の排気管とが管継手を介して相互に接続されている。
この種の管継手は、多くの場合球面継手の構造を有し、排気マニホールドと排気管との相対的な揺動を可能にすることにより、排気系を流れる排気脈動に起因する振動や、路面からの衝撃に起因する振動や、車両走行に伴う各種慣性力に起因する曲げ応力などを吸収し軽減する機能を担っている。従来のこの種の管継手は、一方の管の端部に固定された球面状の凹面を有する座体と、他方の管の端部に固定された球面状の凸面を有するシール体とを備え、座体の凹面とシール体の凸面とを圧接させて摺動可能に接続することにより、両管が相対的に揺動できるようにしている(たとえば、特許文献1)。
特開2003−41932号公報
上述の特許文献1のような従来の管継手においては、シール体の球面とフランジとの摺動により相対揺動を可能とする構成となっていたが、このような管継手は、継手部分のシールのために強固なスプリングを使用することにより、十分な摺動性が得られず、特に微少な振動を吸収することができずに、異常音発生などの原因になってしまうことがあった。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、微少な振動を吸収することを可能とする新規構造を有する管継手を提供することにある。
本発明者は、従来のシール体による摺動により揺動を許容する構造に代えて、シール体とは別に揺動を円滑にすべく新たな部材を設けることにより上記課題を解決した。本発明の管継手は、具体的には以下のように構成される。
構成1:一方の管と他方の管とを相対揺動可能に接続する管継手において、
前記一方の管の外周面に固定され、前記他方の管側に拡径して開いた凹球面を有する環状の第一座体と、前記他方の管の外周面に固定され、前記一方の管側に突出し、かつ、前記凹球面に対向させて設けられた凸球面を有する環状の第二座体と、前記一方の管と前記他方の管の相対揺動を円滑にすべく、前記凹球面と前記凸球面とに挟持された複数の球状部材と、前記第一座体と前記第二座体との間に環装される部材であって、前記複数の球状部材相互の周方向の位置関係を保つべく、前記複数の球状部材を一括保持する環装部材と、前記第一座体と前記第二座体間をシールすべく、前記凹球面と前記凸球面との間で、かつ、前記球状部材よりも径方向内側に納められた環状のシール体と、前記一方の管と前記他方の管を相対揺動可能に接続し、前記第一座体と前記第二座体を管軸方向に互いに近づけるべく付勢する付勢機構と、を備えたことを特徴とする管継手。
構成2:
構成1を前提として、前記球状部材を3個以上備えたことを特徴とする管継手。
構成3:
構成1または2を前提とし、前記第一座体または前記第二座体からの前記環装部材の移動を制限するための環装部材保持機構を備えたことを特徴とする管継手。
構成4:
構成1〜3いずれかを前提とし、前記シール体が前記他方の管の端部又は前記第二座体に全周に亘って気密に密着して固定されたシール体収容部材に収容されることで、前記第一座体に対して摺動可能に設けられていることを特徴とする管継手。
構成5:
構成1〜構成3いずれかを前提とし、前記シール体が前記環装部材の内周端部に固定され、前記第一座体と前記第二座体の両方に対して全周に亘って同時に接触しており、反発復元性を有することを特徴とする管継手。
構成6:
構成1〜構成5いずれかを前提とし、前記球状部材が、シリコン窒化物製セラミックボールであることを特徴とする管継手。
構成7:
構成1〜構成6いずれかを前提とし、前記両座体の間に形成される空間内に、異物が侵入するのを防止すべく前記第一座体または前記第二座体と一体となったカバー部が設けられたことを特徴とする管継手。
構成8:
構成1を前提とし、前記付勢機構は、前記第二座体の前記凸球面から延設された第二フランジ部と、前記第二フランジ部に外周部が固定された環状の弾性板と、を備え、前記弾性板の内周部が、前記第一座体を前記一方の管側から前記他方の管側に付勢し、かつ、前記第一座体に対して摺動可能に設けられていることを特徴とする管継手。
上記の構成の管継手によれば、微少な振動を吸収することが可能で、これにより異常音発生などを抑制することができる。
以下本発明を、図面を参照しながら、実施形態に即して詳細に説明する。
[第1形態例]
図1は本発明にかかる管継手の第1形態例を示す部分断面図である。図2は、図1の管継手を下流側排気管方向から見た部分図であり、環装部材130を説明するための図である。図2において、第二座体120は部分的に破断されて描かれている。
この管継手100は、上流側排気管(一方の管)201の端部に設けられた環状の第一座体110と、下流側排気管(他方の管)202の端部に設けられた環状の第二座体120と、両座体110、120との間に挟持された球状部材150と、両座体110、120との間に環装された環装部材130、両座体110、120間に納められた環状のシール体160と、両座体110、120を互いに近づける方向に弾力的に付勢する付勢機構140と、を備えて構成される。排気管201、202はエンジンに接続された排気系の一部を構成するものである。また、本例では下流側排気管202の端部は拡径しており、上流側排気管201の端部を収容する形状となっている。
第一座体110は、上流側排気管201の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第一座体110は、下流側排気管202側に開いた球面状の凹球面111を有している。第一座体110は、凹球面111から延設された部材であって、その開端部を外方に折り返すようにして形成されたフランジ部114を有している。フランジ部114は、周方向2カ所に設けられている。さらに第一座体は、第一座体から延設されたカバー部117を有している。カバー部117は、第一座体110と第二座体120とによって形成される空間内に、水、泥などの異物が侵入するのを防止するために設けられており、その端部は相対揺動を許容する隙間を隔てて第二座体120の端部を全周に亘って覆うように設けられている。
第二座体120は、下流側排気管202の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第二座体120は、凹球面111と対応して、上流側排気管201側に突出した球面状の凸球面121を有している。第二座体120は、第一座体のフランジ部114に対面して形成されたフランジ部124を有している。
球状部材150は、両座体110、120の凹面111と凸球面121に挟持されている。球状部材150としては、特に制限はないが、好ましくはステンレス鋼球、セラミックボールなどが使用され、より好ましくはシリコン窒化物製セラミックボールを使用する。シリコン窒化物製セラミックボールは硬質、かつ軽量であり耐久性にも優れており、円滑性により微少な振動も吸収しやすい。また、ボールとフランジの材質が異なることによりマイクロピット(微少な凹凸)の発生を防ぐことができ、性能が長期に亘って維持できる。
環装部材130は、両座体110、120の間に環装されている。環装部材130は、両座体と同様の板状の部材(ステンレス製あるいはセラミック製)を成型してなり、凹球面111と凸球面121との間に環装されるように、球面状の凹面131と、凹面131の開端部を外方に折り返すようにフランジ部114と対面するように形成された折り返し部134を有している。凹面131には周方向複数の箇所に、球状部材150を保持するための球状部材保持孔135が形成されている。本実施形態では、環装部材130は、第二座体120(すなわち下流側排気管202)との相対的な位置関係を保持するため、保持部材170(弾性体)によって第二座体のフランジ部124に接続されている。また、これにより、管継手の作製段階において、環装部材130の位置決めが容易になる。保持部材170は、ステンレス製の棒状部材を所望の形に成形して作られるものであり、本例ではその両端部がフランジ部124に設けられた2つの(計4つ)保持部材係合孔125に係合されるとともに、その中央部が環装部材130に設けられた保持部材係合孔135に係合する形状となっている。
シール体160は、下流側排気管201あるいは凸球面121に全周に亘って気密に環装固定されたシール体収容部材162に収容することで第二座体120側に固定され、第一座体110に対して摺動可能に設けられている。このようなシール体160の材料としては、たとえば無機質充填剤や炭化材などにて構成された耐熱シール材、ステンレス金網圧縮品もしくはステンレス金網圧縮品と耐熱樹脂との混合材などが使用される。
付勢機構140は、第一座体110のフランジ部114と、第二座体120のフランジ部124と段付きボルト141と、ナット144、コイルばね(弾性体)143からなる。フランジ部114には、それぞれ一箇所にボルト固定孔113が形成されている。第二フランジ部124には、第一フランジ部114のボルト固定孔113と対応させてボルト挿通孔123が形成されている。環装部材130の折り返し部134には、第一フランジ部114のボルト固定孔113と対応させてボルト挿通孔133が形成されている。段付きボルト141は、フランジ部124および折り返し部134のボルト挿通孔123および133に下流側排気管202側から挿入され、先端部に形成されたねじ部が第一座体部114のボルト固定孔113に挿通され離脱しないようにナット144に固定されることで、上流側排気管201と下流側排気管202を接続する。また、ボルト挿通孔123とボルト挿通孔133は段付きボルト141の径に対して余裕を持って形成されており、上流側排気管201と下流側排気管202の相対揺動を許容する構造となっている。コイルばね143は、段付きボルト141を取り巻くようにして設けられており、両管201、202を互いに接近させるとともに、シール体160を第一座体110に圧接させてシール性を維持する。
上記のように構成された管継手100は、上流側排気管201と下流側排気管202と両管201、202を接近させる向きにコイルばねの力で弾力的に付勢しつつ、相対揺動可能に接続し、シール体160と凹面111を圧接させて両管201、202の接続部をシールする。そして、球状部材150と両座体110、120とが円滑に摺動することにより微少な振動を許容する。
したがって、この管継手100によれば、たとえば上流側排気管201あるいは下流側排気管202から微少な振動が伝わったとしても、球状部材150が円滑に摺動することにより揺動が許容されるため、他方の管側に伝わりにくい。すなわち、特許文献1のような従来技術のように、シール体による摺動面は小さく、これにより、摺動性が向上することで、より微少な振動を吸収することができ、異常音発生などを抑制することが可能となる。
[第2形態例]
図3は本発明にかかる管継手の第2形態例を示す部分断面図である。図4は、図3の管継手を下流側排気管方向から見た図であり、環装部材130を説明するための図である。図2において、第二座体120、コイルバネ143、およびボルトヘッド部などは適宜省略して描かれている。また、図1の管継手と共通する名称の部材に関しては同じ符号が付されている。
この管継手200において、環装部材130、付勢機構140および保持部材170以外の構成は、管継手100と同様である。
環装部材130は、両座体と同様の板状の部材を成型してなり、凹球面111と凸球面121との間に環装されるように、球面状の凹面131からなる。凹面131には周方向複数の箇所に、球状部材150を保持するための球状部材保持孔135が形成されており、球状部材150を嵌合保持する。また、本例では、環装部材130は、保持部材170によって、シール体収容部材162と接続されている。保持部材170は、ステンレス製の棒状部材を所望の形に成形して作られるものであり、本例ではその両端部がシール体収容部材162に固定されるとともに、その中央部が環装部材130に設けられた2つの保持部材係合孔136に係合する形状となっている。これにより、本実施形態では、第二座体120(下流側排気管202)と環装部材130との相対位置が保持され、管継手の作製が容易になる。
付勢機構140は、第一座体110のフランジ部114と、第二座体120のフランジ部124と段付きボルト141と、ナット144、コイルばね(弾性体)143からなる。フランジ部114には、それぞれ一箇所にボルト固定孔113が形成されている。第二フランジ部124には、フランジ部114のボルト固定孔113と対応させてボルト挿通孔123が形成されている。段付きボルト141は、フランジ部124のボルト挿通孔113に下流側排気管202側から挿入され、先端部に形成されたねじ部がフランジ部114のボルト固定孔113に挿通され離脱しないようにナット144に固定されることで、上流側排気管201と下流側排気管202を接続する。また、ボルト挿通孔123は段付きボルト141の径に対して余裕を持って形成されており、上流側排気管201と下流側排気管202の相対揺動を許容する構造となっている。コイルばね143は、段付きボルト141を取り巻くようにして設けられており、両管201、202を互いに接近させるとともに、シール体160を第一座体110に圧接させてシール性を維持する。
上記のように構成された管継手200によれば、第一形態例に係る管継手と同様な効果を奏し、微少な振動を吸収することができ、異常音発生などを抑制することが可能となる。
[第3形態例]
図5は本発明にかかる管継手の第3形態例を示す部分断面図である。また、図1の管継手と共通する名称の部材に関しては同じ符号が付されている。
この管継手300において、シール体160および保持部材170以外の構成は、管継手200と同様である。
シール体160は、下流側排気管202あるいは凸球面121に全周に亘って気密に環装固定されたシール体収容部材162に収容されている。シール体160は、第一座体110に対して摺動可能に設けられるとともに、シール体収容部材162に対して、管軸方向に摺動可能に設けられている。また、シール体160は、保持部材170によって環装部材130と接続されている。この接続手法に関しては、管継手200においてシール体収容部材162と環装部材130との接続手法と同様である。これにより、環装部材130の相対的位置も保持されるとともに、シール体160が保持部材によって第一座体110とシール体収容部材162に対して圧接されるためシール性が維持される。また、下流側排気管202と環装部材130との相対位置が保持されるため、管継手の作製が容易になる。
上記のように構成された管継手300によれば、シール体160の管軸方向の移動が許容され、第一形態例、第二形態例に係る管継手と比較して、さらに微少な振動を吸収することができる。
[第4形態例]
図6は本発明にかかる管継手の第4形態例を示す部分断面図である。また、図1の管継手と共通する名称の部材に関しては同じ符号が付されている。
この管継手400は、下流側排気管(一方の管)202の端部に設けられた環状の第一座体110と、上流側排気管(他方の管)201の端部に設けられた環状の第二座体120と、両座体110、120との間に挟持された球状部材150と、両座体110、120との間に環装された環装部材130、両座体110、120間に納められた環状のシール体160と、両座体110、120を互いに近づける方向に弾力的に付勢する付勢機構140と、を備えて構成される。排気管201、202はエンジンに接続された排気系の一部を構成するものである。また、本例では下流側排気管202の端部は拡径しており、上流側排気管201の端部を収容する形状となっている。
第一座体110は、下流側排気管202の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第一座体110は、上流側排気管201側に開いた球面状の凹球面111を有している。第一座体110は、凹球面111から延設された部材であって、その開端部を外方に折り返すようにして形成されたフランジ部114を有している。フランジ部114は、周方向2カ所に設けられている。
第二座体120は、上流側排気管201の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第二座体120は、凹球面111と対応して、下流側排気管202側に突出した球面状の凸球面121を有している。第二座体120は、第一座体のフランジ部114に対面して形成されたフランジ部124を有している。さらに第二座体は、第二フランジ部から延設されたカバー部127を有している。カバー部127は、第一座体110と第二座体120とによって形成される空間内に、水、泥などの異物が侵入するのを防止するために設けられており、その端部は相対揺動を許容する隙間を隔てて第一座体110の端部を全周に亘って覆うように設けられている。
球状部材150は、両座体110、120の凹球面111と凸球面121に挟持されている。
環装部材130は、2枚のステンレス板を貼り合わせてなり、両座体110、120の間に環装されている。環装部材130は、両座体と同様の板状の部材であり、凹球面111と凸球面121との間に環装されるように、球面状の凹面131と、凹面131の開端部を外方に折り返すようにフランジ部114と対面するように形成された折り返し部134を有している。凹面131には周方向複数の箇所に、球状部材150を保持するための球状部材保持孔135が形成されている。本実施形態では、環装部材130は、第二座体120との相対的な位置関係を保持するため、保持部材170(弾性体)によって第二座体のフランジ部124に接続されている。また、これにより、管継手の作製段階において、環装部材130の位置決めが容易になる。保持部材170は、管継手100と同様の部材からなる。
シール体160は、本例では環装部材130を構成する2枚のステンレス板の内周側端部に挟持させて固定されるべく、外周部全周に亘って突起部161を有している。また、シール体160は、揺動による変形に対して反発復元しやすい形状とするため、両座体110と120との接触部分近傍の肉厚が薄く形成されている。
付勢機構140は、第一座体110のフランジ部114と、第二座体120のフランジ部124と段付きボルト141と、ナット144、コイルばね(弾性体)143からなる。第二フランジ部124には、第一フランジ部114のボルト挿通孔115と対応させてボルト固定孔126が形成されている。環装部材130の折り返し部134には、第二フランジ部124のボルト固定孔126と対応させてボルト挿通孔133が形成されている。段付きボルト141は、フランジ部114および折り返し部134のボルト挿通孔115および133に下流側排気管202側から挿入され、先端部に形成されたねじ部が第二フランジ部124のボルト固定孔126に挿通され離脱しないようにナット144に固定されることで、上流側排気管201と下流側排気管202を接続する。また、ボルト挿通孔115とボルト挿通孔133は段付きボルト141の径に対して余裕を持って形成されており、上流側排気管201と下流側排気管202の相対揺動を許容する構造となっている。コイルばね143は、段付きボルト141を取り巻くようにして設けられており、両管201、202を互いに接近させるとともに、シール体160を第一座体110と第二座体120とに圧接させてシール性を維持する。
上記のように構成された管継手400は、上流側排気管201と下流側排気管202と両管201、202を接近させる向きにコイルばねの力で弾力的に付勢しつつ、相対揺動可能に接続し、シール体160と凹面111、凸面121とを圧接させて両管201、202の接続部をシールする。そして、球状部材150と両座体110、120とが円滑に摺動することにより微少な振動を許容する。
したがって、この管継手400によれば、たとえば上流側排気管201あるいは下流側排気管202から微少な振動が伝わったとしても、球状部材150が円滑に摺動することにより揺動が許容されるため、他方の管側に伝わりにくい。すなわち、特許文献1のような従来技術のように、シール体による摺動面は小さく、これにより、摺動性が向上することで、より微少な振動を吸収することができ、異常音発生などを抑制することが可能となる。
[第5形態例]
図7は本発明にかかる管継手の第5形態例を示す部分断面図である。図8は、図7の管継手を上流側排気管方向から見た図であり、環装部材130を説明するための図である。図8において、第二座体120は省略されて描かれている。また、図1の管継手と共通する名称の部材に関しては同じ符号が付されている。
この管継手500は、下流側排気管(一方の管)202の端部に設けられた環状の第一座体110と、上流側排気管(他方の管)201の端部に設けられた環状の第二座体120と、両座体110、120との間に挟持された球状部材150と、両座体110、120との間に環装された環装部材130、両座体110、120間に納められた環状のシール体160と、両座体110、120を互いに近づける方向に弾力的に付勢する付勢機構140と、を備えて構成される。排気管201、202はエンジンに接続された排気系の一部を構成するものである。また、本例では下流側排気管202の端部は拡径しており、上流側排気管201の端部を収容する形状となっている。
第一座体110は、下流側排気管202の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第一座体110は、上流側排気管201側に開いた球面状の凹球面111を有している。
第二座体120は、上流側排気管201の端部外面に全周に亘って気密に密着させて溶接固定されている。第二座体120は、凹球面111と対応して、下流側排気管202側に突出した球面状の凸球面121を有している。第二座体120は、凸球面121から延設されたフランジ部124を有している。
球状部材150は、両座体110、120の凹球面111と凸球面121に挟持されている。
環装部材130は、2枚のステンレス板を貼り合わせてなり、両座体110、120の間に環装されている。環装部材130は、両座体と同様の板状の部材であり、凹球面111と凸球面121との間に環装される。環装部材130には周方向複数の箇所に、球状部材150を保持するための球状部材保持孔135が形成されている。本実施形態では、環装部材130は、第一座体110との相対的な位置関係を保持するため、保持部材170(弾性体)によって第一座体110に接続されている。また、これにより、管継手の作製段階において、環装部材130の位置決めが容易になる。保持部材170は、ステンレス製の棒状部材を所望の形に成形して作られるものであり、本例ではその両端部が環装部材130に固定されるとともに、その中央部が凹球面111に設けられた保持部材係合孔116に係合する形状となっている。
シール体160は、本例では環装部材130を構成する2枚のステンレス板の内周側端部に挟持させて固定されるべく、外周部全周に亘って突起部161を有している。また、シール体160は、揺動による変形に対して反発することで解消しやすい形状とするため、両座体110と120との接触部分近傍の肉厚が薄く形成されている。
付勢機構140は、第二座体120のフランジ部124と、フランジ部124にその外周部が固定された弾性板145からなる。フランジ部124には、ボルト固定孔126が形成されている。弾性板145には、第二フランジ部124のボルト固定孔126と対応させてボルト挿通孔146が形成されている。ボルト147は、ボルト挿通孔146に下流側排気管202側から挿入され、ねじ部が第二フランジ部124のボルト固定孔126に挿通され離脱しないようにナット144に固定される。弾性板145は、第一座体110を下流側排気管202側から上流側排気管201側に付勢するために設けられ、これにより上流側排気管201と下流側排気管202を接続する。また、弾性板145は、弾性板摺動機構180を介して第一座体110を付勢する。このため、弾性板145は第一座体110に対して摺動可能に設けられているため、上流側排気管201と下流側排気管202を揺動可能に接続するとともに、シール体160を凹球面111と凸球面121に圧接させてシール性を維持する。弾性板摺動機構180は、第二環装部材181、それに保持された第二球状部材182、および第二環装部材の内周端部に固定された第二シール体183からなる。これらはいずれも環装部材130、球状部材150、シール体160と同一の形状で構成される。また、保持部材184によって、弾性板145との相対位置が保持されている。このように、シール体を2カ所に設けることで、シール性がより向上する。
上記のように構成された管継手500は、フランジ110に対して摺動可能に圧接することで、上流側排気管201と下流側排気管202とを相対揺動可能に接続し、両管201、202を接近させる向きに弾性板145の力で付勢しつつ、シール体160と凹面111および凸面121とを圧接させて両管201、202の接続部をシールする。そして、球状部材150と両座体110、120とが円滑に摺動することにより微少な振動を許容する。
したがって、この管継手500によれば、たとえば上流側排気管201あるいは下流側排気管202から微少な振動が伝わったとしても、球状部材150が円滑に摺動することにより揺動が許容されるため、他方の管側に伝わりにくく、より微少な振動を吸収することができ、異常音発生などを抑制することが可能となる。
図1は、本発明にかかる管継手の第1形態例を示す部分断面図である。 図2は、図1の管継手を下流側排気管方向から見た部分図であり、環装部材130を説明するための図である。 図3は、本発明にかかる管継手の第2形態例を示す部分断面図である。 図4は、図3の管継手を下流側排気管方向から見た図であり、環装部材130を説明するための図である。 図5は、本発明にかかる管継手の第3形態例を示す部分断面図である。 図6は、本発明にかかる管継手の第4形態例を示す部分断面図である。 図7は、本発明にかかる管継手の第5形態例を示す部分断面図である。 図8は、図7の管継手を上流側排気管方向から見た図であり、環装部材130を説明するための図である。
符号の説明
100 管継手
110 第一座体
111 凹球面
113 ボルト固定孔
114 第一フランジ部
115 ボルト挿通孔
116 係合孔
117 カバー部
120 第二座体
121 凸球面
123 ボルト挿通孔
124 第二フランジ部
125 係合孔
126 ボルト固定孔
127 カバー部
130 環装部材
131 凹球面
133 ボルト挿通孔
134 折り返し部
135 球状部材保持孔
136 係合孔
140 付勢機構
141 段付きボルト
143 コイルバネ
144 ナット
145 弾性板
146 ボルト挿通孔
147 ボルト
148 係合孔
150 球状部材
160 シール体
161 突起部
162 シール体収容部材
170 保持部材
180 弾性板摺動機構
181 第二環装部材
182 第二球状部材
183 第二シール体
184 第二保持機構
200 管継手
201 上流側排気管
202 下流側排気管
300 管継手
400 管継手
500 管継手

Claims (8)

  1. 一方の管と他方の管とを相対揺動可能に接続する管継手において、
    前記一方の管の外周面に固定され、前記他方の管側に拡径して開いた凹球面を有する環状の第一座体と、
    前記他方の管の外周面に固定され、前記一方の管側に突出し、かつ、前記凹球面に対向させて設けられた凸球面を有する環状の第二座体と、
    前記一方の管と前記他方の管の相対揺動を円滑にすべく、前記凹球面と前記凸球面とに挟持された複数の球状部材と、
    前記第一座体と前記第二座体との間に環装される部材であって、前記複数の球状部材相互の周方向の位置関係を保つべく、前記複数の球状部材を一括保持する環装部材と、
    前記第一座体と前記第二座体の間をシールすべく、前記凹球面と前記凸球面との間で、かつ、前記球状部材よりも径方向内側に納められた環状のシール体と、
    前記一方の管と前記他方の管を相対揺動可能に接続し、前記第一座体と前記第二座体を管軸方向に互いに近づけるべく付勢する付勢機構と、を備えたことを特徴とする管継手。
  2. 前記球状部材を3個以上備えたことを特徴とする請求項1記載の管継手。
  3. 前記第一座体または前記第二座体からの前記環装部材の移動を制限するための環装部材保持機構を備えたことを特徴とする請求項1又は2記載の管継手。
  4. 前記シール体が前記他方の管の端部又は前記第二座体に全周に亘って気密に密着して固定されたシール体収容部材に収容されることで固定され、前記第一座体に対して摺動可能に設けられていることを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の管継手。
  5. 前記シール体が前記環装部材の内周端部に固定され、前記第一座体と前記第二座体の両方に対して全周に亘って同時に接触しており、反発復元性を有することを特徴とする請求項1〜3いずれかに記載の管継手。
  6. 前記球状部材が、シリコン窒化物製セラミックボールであることを特徴とする請求項1〜5いずれかに記載の管継手。
  7. 前記両座体の間に形成される空間内に、異物が侵入するのを防止すべく前記第一座体または前記第二座体と一体となったカバー部が設けられたことを特徴とする、請求項1〜6いずれかに記載の管継手。
  8. 前記付勢機構は、前記第二座体の前記凸球面から延設された第二フランジ部と、
    前記第二フランジ部に外周部が固定された環状の弾性板と、を備え、
    前記弾性板の内周部が、前記第一座体を前記一方の管側から前記他方の管側に付勢し、かつ、前記第一座体に対して摺動可能に設けられていることを特徴とする請求項1記載の管継手。
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