JP2008196161A - 扉の閉塞制御装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】開いている扉体が全閉動作とならないようにする操作を必要としない。
【解決手段】本体1に開口した開口部2の一縁辺部に回動自在に一縁側部を取り付けてこの開口部2を開閉する扉体3には、回動可能に規制ステイ7の基端部を取り付ける。規制ステイ7の先端部を移動可能に案内する扉開閉量規制溝11を本体1の開口部2の内側に形成する。扉開閉量規制溝11は、扉体3が開口部2の全閉状態とならない中途位置で規制ステイ7の移動を停止させる半開規制溝部12と、半開規制溝部12の中間位置から分岐して規制ステイ7を扉体3が全閉状態まで移動可能とする全閉規制溝部13とを有する。扉体3の閉じる方向の回動方向とこの扉体3の重力又は扉体3に対する付勢力の作用方向とを同一方向とし、扉開閉量規制溝11の全閉規制溝部13は扉体3の重力又は扉体3に対する付勢力の作用方向と異なる方向に半開規制溝部12から分岐する。
【選択図】図1

Description

本発明は、例えば、無線中継車の光ケーブルを外部に導出させるために車体に形成した開口部を開閉する扉が妄りに全閉状態に閉じられることを規制する扉の閉塞制御装置に関する。
従来、無線中継車の光ケーブルを外部に導出させるために車体に形成した開口部を開閉する扉体は上縁側部が車体に形成した開口部の上縁辺部に開閉自在に取り付けられ、扉体は、その自重によって開口部を閉塞する方向に回動するようになっており、扉体が妄りに閉塞方向に回動すると、扉体の下縁側部と車体の開口部の下縁辺部との間に光ケーブルを挟み込み、光ケーブルを折損するなどの損傷事故を起こし、また、手など身体が扉体と車体の開口部との間に挟み込まれて負傷するおそれがあった。
そこで、従来は扉体が自重で妄りに閉塞方向に回動されないように、開口状態の扉体と車体の開口部の近傍との間にチェーンなどを引っ掛けるようにしているが、チェーン操作に手数が掛かり、操作が煩雑である問題があった。
また、扉体に回動可能に取り付けた規制ステイが車体の開口部の周辺部に設けたロック装置に係脱可能に係止できるようにして、扉の閉塞方向への回動を制限するようにした扉保持装置が知られている(例えば、特許文献1及び2参照。)。
これらの扉保持装置でも、規制ステイにて扉体が閉じられないように操作しなくてはならず、規制ステイが扉体の全閉動作を規制する操作を失念した場合、扉体は自重で閉じ方向に回動して、開口部から導出されている光ケーブルに接触して光ケーブルを損傷するおそれもあり、また、ロック装置を取り付けなければならず、コストアップとなる問題があった。
さらに、扉体が開口部に位置する部材に接触したことを圧電センサで検知して扉体の閉じ方向への移動を停止させるようにした扉規制装置が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
このような扉保持装置では、扉体は光ケーブルに接触して扉体の閉じ方向へ移動を規制するようになるため、光ケーブルを損傷するおそれがある。
特開平8−210004号公報 特開平9−328946号公報 特開2000−346721号公報
解決しようとする問題点は、簡単な構成で扉体が閉じ方向に回動しても車体などの本体の開口部を完全に閉塞することがなく、開口部に位置する光ケーブルなどを損傷するおそれがないようにした点である。
本発明は、上記特許文献1及び2に記載されている各装置のように、扉体が全閉動作とならないようにする操作を必要とせず、また、特許文献3に記載されている装置のように、圧電センサなどの高価な部品を必要とせず、しかも、例えば、開口部から導出されている光ケーブルなどを損傷することのない扉の閉塞制御装置を提供するものである。
請求項1に係る本発明の扉の閉塞制御装置は、本体に開口した開口部の一縁辺部に回動自在に一縁側部が取り付けられこの開口部を開閉する扉体を有し、この扉体に回動可能に規制ステイの基端部を取り付け、この規制ステイの先端部を移動可能に案内する扉開閉量規制溝を本体の開口部の内側に形成し、この扉開閉量規制溝は、前記扉体が前記開口部の全閉状態とならない中途位置で前記規制ステイの移動を停止させる半開規制溝部と、この半開規制溝部の中間位置から分岐され前記規制ステイを扉体が全閉状態まで移動可能とする全閉規制溝部とを有することを特徴とするものである。
そして、扉体が本体の開口部を開口した状態で、扉体の開口状態の拘束を解いたとき、扉体に自重又は付勢力が閉じ方向に作用して扉体が閉じ方向に回動すると、規制ステイの先端部は扉開閉量規制溝の半開規制溝部に沿って移動し、この半開規制溝部にて規制ステイの先端部の移動量が規制され、扉体は全閉状態となることがない。
請求項2に係る本発明の扉の閉塞制御装置は、請求項1に記載の扉の閉塞制御装置において、扉体の閉じる方向の回動方向とこの扉体の重力の作用方向又は扉体に対する付勢力の作用方向とを同一方向とし、扉開閉量規制溝の全閉規制溝部は前記扉体の重力の作用方向又は扉体に対する付勢力の作用方向と異なる方向に半開規制溝部から分岐したものである。
そして、扉体が開口部を完全に閉塞しない半閉じ状態で、規制ステイの先端部が全閉規制溝部に係合されるように扉体の重力又は扉体に対する付勢方向と異なる方向に操作し、規制ステイの先端部が全閉規制溝部に係合すると、規制ステイは扉体の自重又は付勢力で全閉規制溝部に案内されて移動し、扉体は全閉状態となる。
請求項3に係る本発明の扉の閉塞制御装置は、請求項1または2記載の扉の閉塞制御装置において、扉開閉量規制溝の半開規制溝部には、扉体が開口部を全開する位置で規制ステイの先端部を係止してこの規制ステイの移動を規制する開口保持溝部を形成したものである。
そして、扉体が本体の開口部を開口した状態で、規制ステイの先端部を扉開閉量規制溝の半開規制溝部に形成した開口保持溝部に係止することにより、規制ステイは移動が規制され、扉体は全開状態に保持される。
請求項4に係る本発明の扉の閉塞制御装置は、請求項3記載の扉の閉塞制御装置において、扉開閉量規制溝の半開規制溝部に形成した開口保持溝部は規制ステイの重力が作用する方向としたものである。
そして、扉体が本体の開口部を開口した状態で、規制ステイの先端部は重力の作用で開口保持溝部に係止し、規制ステイは移動が規制され、扉体は全開状態に保持され、扉体の開口保持操作を必要とせず、安全性が高められる。
本発明の扉の閉塞制御装置は、簡単な構成及び操作で開口状態の扉体の拘束を解いても、扉体は自重又は付勢力で全閉状態となることなく、例えば、扉体にて本体の開口部にある光ケーブルなどを損傷することや、手など身体を挟み込んで負傷することもなく、安全性が高められる。
また、扉体が半開き状態から簡単な操作で扉体を全閉状態に閉じることができる。
さらに、扉体が全開状態を保持でき、妄りに扉体が閉じ方向に作動することがなく、光ケーブルなどを損傷することや、手など身体を挟み込むこともない。
また、扉体を全開状態にすることより扉体を全開状態に保持され、安全性が高められる。
本発明の扉の閉塞制御装置の発明を実施するための最良の一形態を図1乃至3に基づいて説明する。
図3に示すように、本体、例えばテレビ中継車の車体1の後側下部に光ケーブルなどを導出する開口部2が開口され、この開口部2の一縁辺部、例えば上縁辺部にこの開口部2を開閉する扉体3がヒンジ4にて回動自在に取り付けられている。また、この車体1の開口部2の内側には光ケーブル導入室5が形成されている。
この扉体3の一縁側部、例えば右縁側部の上部に軸支片6が固着され、この軸支片6に規制ステイ7の基端部がこの規制ステイ7の長さ方向と直交方向の支軸8にて上下方向に回動可能に取り付けられている。
また、前記車体1の光ケーブル導入室5の一側、例えば右側壁面9に前記規制ステイ7の先端部を誘導する扉開閉量規制板10が設けられている。この扉開閉量規制板10には前記規制ステイ7の先端部にこの規制ステイ7の先端部を係合して誘導案内する扉開閉量規制溝11が前記車体1の前後方向に向かって形成されている。
また、前記扉開閉量規制溝11は、前記扉体3が前記開口部2の全閉状態とならない中途位置で前記規制ステイ7の移動を停止させる半開規制溝部12と、この半開規制溝部12の中間位置から分岐され前記規制ステイ7を扉体3が全閉状態まで移動可能とする全閉規制溝部13とを有している。
この扉開閉量規制溝11の半開規制溝部12には、前記全閉規制溝部13が分岐する位置よりも後側、例えば、半開規制溝部12の後端部には、開口保持溝部14が前記規制ステイ7の重力が作用する方向となる下向き方向に形成されている。そして、扉体3の全開する位置で前記半開規制溝部12に形成した開口保持溝部14に規制ステイ7の先端部が規制ステイ7の重力で落ち込み係止してこの規制ステイ7の移動を規制し、扉体3が車体1の開口部2を開口した状態で、規制ステイ7は移動が規制され、扉体3は全開状態に保持される。
また、この半開規制溝部12は前記扉体3の閉じる方向の回動方向とこの扉体3の重力の作用方向とが同一方向となるように前方に向かって略水平状に形成され、この半開規制溝部12の前端部は、前記規制ステイ7の先端部が半開規制溝部12に係合して移動することにより前記扉体3は閉じ方向に回動し、前記扉体3が全閉状態とならない位置で閉じ動作を停止される寸法位置まで形成されている。
また、この扉開閉量規制溝11の全閉規制溝部13の前端部は半開規制溝部12の後側寄りの位置から前記扉体3の重力による規制ステイ7の作用方向と異なる方向、例えば規制ステイ7の作用方向と反対方向となる前方に向かって上向きの傾斜状に形成した分岐溝部15となっており、分岐溝部15から略水平状に半開規制溝部12と略平行に形成され、前記規制ステイ7の先端部が扉体3を全閉状態まで移動可能となる寸法位置まで形成されている。
なお、前記規制ステイ7の先端部は前記扉開閉量規制溝11に案内されて移動するようにこの規制ステイ7の長さ方向と直交方向に折れ曲った被誘導部16に形成されている。
また、前記扉体3には開閉操作用の施錠機構17を有する取っ手18が設けられている。
次に、この実施の形態の作用を説明する。
扉体3を開口するときには、取っ手18にて扉体3をヒンジ4の軸支部を中心として回動させることにより扉体3は規制ステイ7の先端部の被誘導部16が扉開閉量規制溝11の全閉規制溝部13に案内されて後方に移動し、全閉規制溝部13の後端部を形成する分岐溝部15から半開規制溝部12に移動し、さらに、扉体3の開口方向の回動で規制ステイ7の被誘導部16が半開規制溝部12の後端部に移動し、規制ステイ7の被誘導部16は自重で規制ステイ7の重力の作用する方向に形成した開口保持溝部14に落ち込み係止される。
この扉体3が車体1の開口部2を開口した状態で、この規制ステイ7の先端部の被誘導部16が扉開閉量規制溝11の開口保持溝部14に係合しているため、規制ステイ7の先端部の被誘導部16は扉開閉量規制溝11に沿って移動ができず、扉体3は車体1の開口部2を開口した状態に保持され、扉体3は妄りに回動して開口部2を閉塞することがない。
また、車体1の開口部2から光ケーブルなどを導出しているときに、扉体3が邪魔にならない程度に半閉じ状態にしたいときに、規制ステイ7を重力に抗して先端部の被誘導部16を扉開閉量規制溝11の開口保持溝部14から持ち上げて半開規制溝部12の後端部に係合させると、規制ステイ7は扉開閉量規制溝11の半開規制溝部12を移動可能となり、規制ステイ7による扉体3の扉の閉塞制御装置の開口状態の拘束が解かれ、扉体3の閉じる方向の回動方向とこの扉体3の重力の作用方向とが同一方向のため、扉体3の自重が閉じ方向に作用して扉体3が閉じ方向に回動可能となり、規制ステイ7の先端部の被誘導部16は半開規制溝部12に沿って移動し、この半開規制溝部12にて規制ステイ7の先端部に形成した被誘導部16の移動量が規制され、扉体3は全閉状態となることがなく、扉体3が開口部2を完全に閉塞しない半閉じ状態に保持される。
また、例えば、光ケーブルを車体1内に格納した後に、扉体3を閉じるときには、扉体3を多少開く方向に回動させることにより、規制ステイ7は半開規制溝部12を多少後退して全閉規制溝部13が分岐している分岐溝部15に至ったときに、規制ステイ7が全閉規制溝部13の分岐溝部15に係合されるように押し上げ操作すると、規制ステイ7は扉体3の自重による作用力で全閉規制溝部13を案内されて移動し、扉体3は全閉状態となる。
なお、前記実施の形態では、扉体3の閉じる方向の回動方向とこの扉体3の重力の作用方向とを同一方向とし、扉開閉量規制溝11の全閉規制溝部13は扉体3の重力の作用方向と異なる方向に半開規制溝部12から分岐した構成としたが、この構成に限られるものではない。
例えば、扉体3には開口部2を閉じる方向にスプリングなどで付勢させた構成では、扉体3の閉じる方向の回動方向とこの扉体3の付勢力の作用方向とを同一方向とし、扉開閉量規制溝11の全閉規制溝部13は扉体3の付勢力の作用方向と異なる方向に半開規制溝部12から分岐した構成とすることもできる。
また、前記実施の形態では、規制ステイ7は扉体3に回動自在に軸支した構成としたが、規制ステイ7を自在継手にて扉体3に取り付けることもできる。
前記、実施の形態では、テレビ中継車の光ケーブルを導出する車体1の開口部2を開閉する扉体3について説明したが、この扉の閉塞制御装置は、光ケーブルに限らず、各種電線、送風管、消火用の送水ホース、給排水ホース、ガスホースのような各種ホースなどの導出口などにも適用でき、さらには、空気換気用通気口などにも適用でき、さらには、自動車に限らず、各種の扉装置に適応できるものである。
本発明の1実施の形態を示す扉の閉塞制御装置をテレビ中継車に適用した場合の側面図である。 図1に示す本発明の扉の閉塞制御装置の斜視図である。 図1に示す本発明の扉の閉塞制御装置を適用したテレビ中継車の背面図である。
符号の説明
1 本体となる車体
2 開口部
3 扉体
7 規制ステイ
11 扉開閉量規制溝
12 半開規制溝部
13 全閉規制溝部
14 開口保持溝部

Claims (4)

  1. 本体に開口した開口部の一縁辺部に回動自在に一縁側部が取り付けられこの開口部を開閉する扉体を有し、
    この扉体に回動可能に規制ステイの基端部を取り付け、
    この規制ステイの先端部を移動可能に案内する扉開閉量規制溝を本体の開口部の内側に形成し、
    この扉開閉量規制溝は、前記扉体が前記開口部の全閉状態とならない中途位置で前記規制ステイの移動を停止させる半開規制溝部と、この半開規制溝部の中間位置から分岐され前記規制ステイを扉体が全閉状態まで移動可能とする全閉規制溝部とを有する
    ことを特徴とする扉の閉塞制御装置。
  2. 扉体の閉じる方向の回動方向とこの扉体の重力の作用方向又は扉体に対する付勢力の作用方向とを同一方向とし、扉開閉量規制溝の全閉規制溝部は前記扉体の重力の作用方向又は扉体に対する付勢力の作用方向と異なる方向に半開規制溝部から分岐したことを特徴とする請求項1記載の扉の閉塞制御装置。
  3. 扉開閉量規制溝の半開規制溝部には、扉体が開口部を全開する位置で規制ステイの先端部を係止してこの規制ステイの移動を規制する開口保持溝部を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の扉の閉塞制御装置。
  4. 扉開閉量規制溝の半開規制溝部に形成した開口保持溝部は規制ステイの重力が作用する方向としたことを特徴とする請求項3記載の扉の閉塞制御装置。
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