JP2008195961A - 重合体が結合した機能剤のマスターバッチ、その製造方法、それらの使用方法及びそれらを使用した物品 - Google Patents

重合体が結合した機能剤のマスターバッチ、その製造方法、それらの使用方法及びそれらを使用した物品 Download PDF

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Abstract

【課題】各種合成樹脂類等との相溶性が良く、加工性に優れ、物性的にも熱安定性、耐ブリード性等に優れた実用上極めて有用な重合体結合機能剤マスターバッチを提供すること。
【解決手段】重合体が結合した機能剤を含有する重合体結合機能剤マスターバッチにおいて、前記重合体結合機能剤がベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び/又はヒンダートアミン系光安定剤であり、上記重合体が反応基を有する重合体であり、前記マスターバッチが少なくとも1種の重合体結合機能剤と合成樹脂とを機能剤部分が5〜20重量%含有するように混合し、混練してなる重合体結合機能剤マスターバッチ。
【選択図】なし

Description

本発明は、重合体結合機能剤のマスターバッチに関し、更に詳しくは機能剤部分として酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、赤外線吸収剤及び/又は帯電防止剤を結合して有する重合体結合機能剤のマスターバッチ、その製造方法、重合体結合機能剤組成物、機能改良の加工方法及び機能の改良された物品に関する。
プラスチックスは、成形加工時加熱による熱的劣化、長期にわたって使用又は保管したりする際に空気中の酸素によって酸化劣化、或いは太陽光線特に紫外線等の作用による光暴露による脆化等による弾性低下、引張り強度の低下、クラックの発生等の樹脂(本明細書おいては「樹脂」と「重合体」とは同意義に使用される)物性の低下、電気的性質の劣化、着色等を引き起こしたりする問題点を有している。同様に、コーティング剤、塗料、オフセットインキ、グラビヤインキ、捺染剤等の物品の被覆材料分野の製品においても塗膜の光沢低下、割れ、ブリスター、顔料の変色、褪色等、或いは不適切な包装材料の選定から場合により内容物が紫外線等で品質劣化を引き起こしたりしていた。
それらを改善するために、酸化劣化に対しては酸化防止剤、例えば、ヒンダートフェノール系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤等が一般に使用されている。又、紫外線によるプラスチックの変色、脆化等、塗料の光沢低下、割れ、ブリスター、染料、顔料の変色、褪色等の劣化を防ぐ目的では紫外線吸収剤、特にベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、トリアジン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤等が使用され、単独或いはそれらの酸化防止剤や紫外線吸収剤と併用してヒンダートアミン系等の光安定剤が使用されており、又、帯電防止の目的で帯電防止剤が使用されている。
しかしながら、一般的にこれらの酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の機能性添加剤は低分子量化合物であるため、これらを使用するに当たって種々の不都合を生じている。例えば、比較的沸点の低い化合物や昇華性の化合物では成形加工時や加熱硬化時等の熱加工時、加温状態での保存時や使用時等に昇華、揮発等を起こしたり、温水や酸性、アルカリ性等の水溶液、アルコール、油等の有機溶剤等と接触することによって、機能性添加剤が合成樹脂や塗膜中から抽出されることがあり、酸化防止性、紫外線吸収性や光安定性等の機能剤の効果を長期にわたって持続することができない場合があった。
又、機能性添加剤を樹脂と混合する場合、樹脂との相溶性が悪い場合には長期使用中に成型加工品表面や塗装表面にブリードアウト(ブルーミング現象)を起こし、有効添加量の減少をもたらすほか、表面にべたつきを起こしたり、接着性や印刷適性が低下したり、他の物品を汚染する等の問題点が発生することもある。更に機能性添加剤を多量に添加すると、相分離を起こして合成樹脂の透明性や機械的強度を低下させることになるため、添加量に制限があり、改善が要求されていた。更に、機能性添加剤は低分子であることから化合物により皮膚や粘膜に対する刺激性が見られ、又、粉体の場合には粉塵の発生等、安全性や衛生性についても注意が必要のものがある。
そこで、紫外線吸収剤に付加重合性のメタクリロイル基を付与し、これを他のメタクリルエステルモノマーやスチレンモノマー等と付加共重合させて、紫外線吸収剤を高分子量化し、紫外線吸収剤の揮散、溶出等を防止しようとする試みがなされている。しかしながら、中間原料である(メタ)アクリロイル基等の付加重合性基は一般に保存中等においても徐々に重合してしまうことを避けることは困難であった。更に実用上の問題として、上記の共重合体はアクリル系、メタアクリル系、スチレン、酢酸ビニル系等の共重合体であり、主要な樹脂であるポリエチレン系、ポリプロピレン系等のポリオレフィン系樹脂、各種ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂等、合成樹脂の種類によっては相溶性が充分でない等の如く使用範囲に限界があり、広範な汎用合成樹脂用の物性改良剤としては依然問題点は解決されていない。
本発明者らは、上記問題点を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、縮合反応性基を有する酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、赤外線吸収剤或いは帯電防止剤を、上記反応性基と反応する基を有する重合体に縮合反応により結合させて得られた重合体結合機能剤によって、上記の問題点を解決できることを見出した。本発明はこの知見に基づいて完成されたものであり、重合体結合機能剤の製造に当たり、互いに反応させる機能剤と重合体とを選択することにより、得られる重合体結合機能剤を、この重合体結合機能剤を添加する合成樹脂類等に対して適正な重合体結合機能剤とすることができ、従来の機能剤に比べて各種合成樹脂類等との相溶性が良く、加工性に優れ、物性的にも熱安定性、耐ブリード性等に優れた実用上極めて有用な重合体結合機能剤を提供するものである。
即ち、本発明は、重合体が結合した機能剤(以下単に「重合体結合機能剤」という)を含有する重合体結合機能剤マスターバッチにおいて、前記重合体結合機能剤が反応性基を有する機能剤と、該反応性基と反応する基を有する重合体とを反応させて得られた重合体結合機能剤であって、上記機能剤が反応性基としてカルボキシル基、酸クロライド基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び/又は水酸基、カルボキシル基または酸クロライド基を有するヒンダートアミン系光安定剤であり、上記重合体が水酸基、アミノ基、カルボン酸アルキルエステル基及びカルボン酸ハロゲナイド基から選ばれる少なくとも1種の基を有する重合体であり、且つ上記重合体結合機能剤中の機能剤残基の含有量が20〜80重量%であり、前記マスターバッチが少なくとも1種の重合体結合機能剤と合成樹脂とを機能剤部分が5〜20重量%含有するように混合し、混練してシート状又はペレット状の形状に成型することによって得られるものであることを特徴とする重合体結合機能剤マスターバッチ、その製造方法、それらの使用方法及びそれらを使用した物品を提供する。
本発明の重合体結合機能剤は、反応性基を有する機能剤と、該反応性基と縮合反応する基を有する重合体とを反応させて、機能剤と重合体とを共有結合で結合させて得られるものである。この縮合反応は通常の縮合反応でよく、ポリオレフィン系も含め広範な種類の重合体に対して適用することができる。又、重合体結合機能剤中における機能剤の含有量も容易に制御することができ、特に含有率の高いものが容易に合成できる。又、使用する重合体及び機能剤の原料及び中間材料も容易に合成或いは入手できる。又、縮合反応系の材料の特長として、多くの場合それらの反応性基が長期保存可能であるので、予め反応原料を多量に製造しておき、必要な時に必要な量の重合体結合機能剤を合成することができる。
本発明の重合体結合機能剤の特長は、合成樹脂や被覆材料の物性劣化改良剤として、使用される合成樹脂や被覆材料等に対し相溶性に優れ、又、成形物品に使用した場合における成形加工時やコーティング剤、塗料、インキ等の加熱硬化時等でも蒸発や昇華による揮散はなく、水、有機溶媒等への溶出もなく、成型品表面や被覆材表面へのブリードアウトを起こさない等の優れた性質を有すると共に、機能剤が高分子量の重合体が結合していることから、重合体結合機能剤の安全性、衛生性にも優れているものである。
次に好ましい実施の形態を挙げて本発明を更に詳細に説明する。
本発明の重合体結合機能剤は、反応性基を有する少なくとも1種の機能剤と、上記反応性基と縮合反応する基を有する重合体とを縮合反応させることによって得られる。本発明で使用される反応性基を有する機能剤としては、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、赤外線吸収剤或いは帯電防止剤である。
機能剤又は重合体の有する反応性基としては、例えば、水酸基、カルボキシル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、低級アルキル(C1 〜C3)エステル基、エポキシ基、アミノ基、クロルトリアジン基及びイソシアネート基等の公知の縮合反応性基からなる群から、例えば、水酸基とイソシアネート基の組み合わせの如く、互いに縮合反応する基の組み合わせとして選択される。
反応性基を有する機能剤としては、公知の機能剤に上記の反応性基を導入させた誘導体が使用される。例えば、酸化防止剤としては、3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸、3−(3´−t−ブチル−5´−メチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸等、それらの酸クロライド化物等のヒンダートフェノール系酸化防止剤の誘導体、3,3′−チオビスプロピオン酸モノドデシルエステル、3,3′−チオビスプロピオン酸モノオクタデシルエステル等、それらの酸クロライド化物等の硫黄系酸化防止剤の誘導体が挙げられる。
又、紫外線吸収剤としては、例えば、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−メチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−エチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(5″−クロロ−2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3″−(2″´H−ベンゾトリアゾール−2″´−イル)−4″−ヒドロキシ−5″−(1´,1´−ジメチルベンジル)フェニル]プロピオン酸、3−[3″−(2″´H−ベンゾトリアゾール−2″´−イル)−4″−ヒドロキシ−5″−(1″,1″,3″,3″−テトラメチルブチル)フェニル」プロピオン酸等、それらの酸クロライド化物等のベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤の誘導体が挙げられる。
又、別の紫外線吸収剤としては、例えば、2−[4′−[(2″−カルボキシプロピオキシ−3″−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2′−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2′,4′−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン、2−[4′−[(2′−フタリロキシ−3′−ドデシルオキシプロピル)オキシ]−2′−ヒドロキシフェニル]−4,6−ビス(2′,4′−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン等、それらのジカルボン酸ハーフエステル誘導体、それらの酸クロライド化物等のトリアジン系紫外線吸収剤の誘導体、安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸等の安息香酸系、ケイヒ酸、p−メトキシケイヒ酸等のケイヒ酸系、サリチル酸等及びそれらの酸クロライド化物等の紫外線吸収剤が挙げられる。
又、光安定剤としては、例えば、2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジノール、1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジノール等、それらのジカルボン酸ハーフエステル誘導体、それらの酸クロライド化物等のヒンダートアミン系光安定剤の誘導体が挙げられる。又、赤外線吸収体としては、例えば、トリス(t−オクチル−ナフタロ)(カルボキシル−フタロ)シアニン・酸化バナジウムコンプレクス、N−(o−カルボキシル−p−ジブチルアミノフェニル)−N,N′,N′−トリス(p−ジブチルアミノフェニル)−p−フェニレンジアミン・6フッ化リン酸塩等の赤外線吸収剤の誘導体が挙げられる。
又、帯電防止剤としては、例えば、ポリエチレングリコールモノメチルエーテル、ポリ(エチレングリコール−co−プロピレングリコール)モノメチルエーテル、ポリ(エチレングリコール−co−プロピレングリコール)モノブチルエーテル、N,N−ジエチルアミノエタノール、N,N−ジエチルアミノプロパノール、N,N−ジエチルアミノエトキシ−ポリエチレングリコール等、それらのジカルボン酸ハーフエステル誘導体、それらの酸クロライド化物等、3−ジエチルアミノプロピオン酸、2,3−エポキシプロピル−ジメチルアミン、2,3−エポキシプロピル−トリメチルアンモニウムクロライド等の帯電防止剤の誘導体等が挙げられる。
上記の反応性基を有する機能剤と縮合又は付加反応する反応性基を有する重合体としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ(エチレン−co−プロピレン)、ポリ(エチレン−co−プロピレン−co−α−オレフィン)等のポリオレフィン系重合体、ポリプロピレングリコール、ポリ(エチレングリコール−co−プロピレングリコール)、(ポリエチレングリコール)−(ポリプロピレングリコール)ブロック共重合体、ポリテトラメチレングリコール鎖等のポリエーテル系重合体、ポリブチレンアジペート、ポリエチレンセバケート等の脂肪族ポリエステル、ポリエチレンイソフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリネオペンチルテレフタレート等の芳香族ポリエステル等のポリエステル系重合体鎖、6−ナイロン系、6,6−ナイロン系等のポリアミド系重合体、ポリスチレン、スチレン共重合体、ポリビニルブチラール等のポリビニル系重合体、アクリル酸エステル(共)重合体、メタクリル酸エステル(共)重合体、アクリル−スチレン共重合体等の(メタ)アクリル系(共)重合体、ポリシリコーン系重合体、ポリウレタン系重合体、ポリ尿素系重合体、エポキシ樹脂、メラミン系樹脂、セルロース系重合体、キトサン系重合体等から選ばれた単独重合体或いは上記の2種又はそれ以上の単量体からなる共重合体或いは上記の重合体からなるブロック共重合体が挙げられる。
前記機能剤と反応する重合体としては、平均分子量の範囲で示すと約3,000〜200,000程度、好ましくは約5,000〜100,000程度の重合物である。前記機能剤と重合体との反応によって生成した重合体結合機能剤が、比較的分子量の低い高分子ないし高分子の重合体であることから、通常の低分子量の機能剤に比べて、安全性及び衛生性に優れ、物品の加工処理工程、保存時或いは使用時において加熱しても揮散せず、ブルーミング現象も起こさず、被加工物品との相溶性に優れていることから、被加工物品に対して必要量の機能剤が添加でき、又、添加された物品の物性を阻害しないことが特長である。
前記機能剤と反応する重合体の反応性基としては、水酸基、カルボキシル基、酸ハロゲン化物基、酸無水物基、低級アルキル(C1 〜C3)エステル基、エポキシ基、アミノ基、クロルトリアジン基及びイソシアネート基等、公知の反応性基からなる群から、上記機能剤の有する反応性基と縮合又は付加反応する組み合わせで選ばれる。反応性基の組み合わせとしては、特に水酸基とカルボキシル基又はカルボキシクロリドとの組み合わせが好ましい。
上記の反応性基を有する重合体としては、例えば、ポリオレフィン系の反応性重合体としては、ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール)共重合体、ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール−co−酢酸ビニル)共重合体、ポリ(エチレン−co−アクリル酸)共重合体、ポリ(エチレン−co−アクリル酸メチル)共重合体、ポリ(エチレン−co−メタアクリル酸)共重合体、ポリ(エチレン−co−メタアクリル酸メチル)共重合体、ポリ(エチレン−co−ビニルアルコール−co−メタアクリル酸)共重合体、ポリ(エチレン−co−エチルアクリレート−co−無水マレイン酸)共重合体、ポリ(エチレン−co−ブチルアクリレート−co−無水マレイン酸)共重合体、ポリエチレン−無水マレイン酸グラフト共重合体、ポリ(エチレン−co−グリシジルメタアクリレート)共重合体、ポリエチレンモノアルコール、ポリエチレンモノカルボン酸等が挙げられる。
ビニルポリマー系、(メタ)アクリルポリマー系等では、重合体の製造時に反応性を有する単量体を共重合するか、重合後に後処理を行うことによって重合体の反応性基を導入できる。例えば、水酸基は、酢酸ビニル共重合体の鹸化、ポリビニルアルコールの部分ブチラール化物の残存水酸基、アリールアルコール、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等を共重合することにより導入できる。カルボキシル基は、アクリル酸、メタクリル酸、イタコン酸、マレイン酸等の不飽和カルボン酸類の共重合により導入できる。酸ハロゲン化物基、酸無水物基、低級アルキル(C1 〜C3)エステル基は、不飽和カルボン酸のそれぞれの誘導体を共重合することにより導入できる。エポキシ基、クロルヒドリン基はグリシジル(メタ)アクリレート、γ−クロロ−β−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレートを共重合することにより導入できる。アミノ基はN−ビニル酢酸アミドの共重合体を鹸化することにより導入できる。クロルトリアジン基はクロルトリアジンを反応させることによって導入できる。イソシアネート基はメタクリロイルオキシエチルイソシアネート、プロペニルフェニルイソシアネートを共重合させることで導入できる。
又、ポリエステル、ポリアミド、ポリウレタン、ポリ尿素等の縮重合系或いは重付加系重合体については、合成に際して反応性基を有する単量体原料の量比を変え、一方をやや過剰に使用する方法、反応後に反応性化合物を反応させる方法、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水トリメリット酸モノクロライド、トリレンジイソシアネート等の如く反応速度の異なる多官能性化合物を使用して重合体に反応性基を導入する等、公知の方法で達成される。
上記したような反応を使用することから、重合体結合機能剤の機能剤部分と重合体部分とは、例えば、エステル結合、アミド結合、ウレタン結合、尿素結合、エーテル結合等の共有結合で結合される。重合体結合機能剤の分子中に占める機能剤部分の含有率は幅広く使用可能であるが、該重合体結合機能剤が添加剤として使用される場合は機能剤部分が約5〜95重量%であり、特に20〜80重量%のものが、重合体の性質を有し、かつ少量の添加量で済むので好ましい。又、重合体結合機能剤そのものが、そのまま加工して使用される場合には機能剤部分の含有量は約0.05〜5重量%であることが好ましい。
重合体の有する反応性基の数に応じて重合体に結合する機能剤の量を調整することができる。従って機能剤に対する重合体の反応性基の比率は用途に合わせて任意に選定される。例えば、合成樹脂、繊維材料、紙材料、不織布材料、電子写真現像剤、インクジェットインク等の用途では、それらの材料に含有させたい機能剤の量に合わせて、重合体の反応性基の比率を決めることにより適切な機能剤含有率の重合体結合機能剤が得られる。又、塗料、コーティング剤、捺染剤、印刷インキ又は接着剤等の用途においては、これらの材料の物性を更に向上させるために、重合体結合機能剤を架橋や硬化させたい場合があり、その場合には重合体の反応性基の数を機能剤の反応性基の数以上に保有させ、重合体結合機能剤中に反応性基が残存するようにしたものが好ましい。残存させる反応性基の量は通常の架橋形成性重合体の有する反応性基の含有率とほぼ同等でよく、例えば、カルボキシル基であれば、酸価を約1〜50にし、水酸基であればヒドロキシル価を約1〜50にする。又、機能剤の反応を例えば重合体の反応性基の50%〜80%くらいに止どめ、残存している反応性基に更に別の反応性基、例えば、(メタ)アクリル酸クロライドや無水マレイン酸等を反応させてエネルギー線硬化性にすることができる。又、有機溶媒と水との混合溶剤に溶解性ないし水溶性にするために、カルボキシル基を残存させるか或いは導入する場合には、酸価を約10〜200にすることができる。
重合体結合機能剤の製造条件、すなわち、反応性基を有する少なくとも1種の機能剤と、それと反応する反応性基を有する重合体との反応は、通常の縮合反応又は付加反応の反応条件と同様でよい。エチレン−ビニルアルコール共重合体とカルボキシル基を有する機能剤とのエステル化反応を例に挙げて説明する。反応溶媒としては通常縮合反応に使用される溶媒が使用される。例えば、トルエン、キシレン、エチルベンゼン等の芳香族炭化水素系化合物やモノクロロベンゼン、ジクロロベンゼン、1−クロロナフタレン等の塩素化炭化水素類を挙げることができ、これらの有機溶媒は二種以上を混合して使用することもできる。
縮合反応に使用される触媒としては、濃硫酸、o−トルエンスルホン酸、m−トルエンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、4−エチルベンゼンスルホン酸、4−ジメチルアミノピリジン等が挙げられる。触媒の使用量は原料100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは0.5〜5重量部である。反応温度は、通常80℃〜反応溶媒の沸点の範囲であり、水等の反応副生成物を系外へ排出するためには100℃以上或いは溶媒の沸点温度で反応を進めるのが好ましい。反応時間は、反応温度により一概に決められないが、通常2〜10時間、好ましくは4〜6時間である。反応終了後、必要な精製を行う。特に未反応の機能剤は除去することが望ましい。
本発明の重合体結合機能剤は、合成樹脂、繊維材料、紙材料、不織布材料、塗料、コーティング剤、捺染剤、印刷インキ、電子写真現像剤、インクジェットインク、接着剤又は化粧品等に添加され、従来公知のそれぞれの処理方法、例えば成型、紡糸、製紙、成膜、塗布、捺染、印刷、電子写真記録、インクジェットプリンティング或いは接着されることによって、耐酸化性、光安定性、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能或いは帯電防止性等、物品の機能を改良しようとするものである。それによって、プラスチックの成形加工時の熱的劣化、長期保存や長期使用における酸化劣化、或いは太陽光線特に紫外線等の作用による光暴露による脆化等による弾性低下、引張り強度の低下、クラックの発生等の樹脂物性の低下、電気的性質の劣化、着色等、顔料、染料等の色素の変色、退色等の問題点を解決し、更に通常の低分子の機能剤の有する欠陥である蒸発、揮発や昇華等による機能剤の揮散による機能の低下や相溶性の限界による添加量の制限、表面へのブルーミング現象による有効添加量の減少や他の物品への汚染や印刷性の阻害等を解決する物品の機能を改良する加工方法及びそれによって機能の改良された物品が得られ、又、化粧品の場合にはそれを用いて化粧することで人の皮膚が保護される。
上記した合成樹脂としては従来公知の成型物、シート、フィルム等に使用される熱可塑性成形材料が挙げられる。例えば、ポリエチレン系樹脂、ポリプロピレン系樹脂、ポリ(メタ)アクリル酸エステル系、ポリスチレン系樹脂、スチレン−アクリロニトリル系樹脂、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン系樹脂、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ塩化ビニリデン系樹脂、ポリ酢酸ビニル系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、エチレン−酢酸ビニル系共重合体、エチレン−ビニルアルコール系樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET)、ポリブチレンテレフタレート樹脂(PBT)、液晶ポリエステル樹脂(LCP)、ポリアセタール樹脂(POM)、ポリアミド樹脂(PA)、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂及びポリフェニレンサルファイド樹脂(PPS)からなる群より選ばれた樹脂又は2種以上の樹脂のポリマーブレンド或いはポリマーアロイである。又、前記したナチュラル樹脂にガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース系繊維、ガラスビーズ等のフィラーや難燃剤等を含有させた熱可塑性成形材料も使用される。例えば、PET、PBT、LCP、POM、PA、PPS等のエンジニアリングプラスチックのガラス繊維入り複合材料或いは難燃剤、発泡剤、抗菌剤、架橋剤等の各種添加剤を添加したものである。又、必要に応じて従来使用されている樹脂用の添加剤、例えば、ポリオレフィン系樹脂微粉末、ポリオレフィン系ワックス、エチレンビスアマイド系ワックス、金属石鹸等を単独で或いは併用して使用することができる。熱硬化性樹脂としては、エポキシ樹脂、メラミン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂等であり、ナチュラル樹脂のほかガラス繊維、炭素繊維、半炭化繊維、セルロース系繊維、ガラスビーズ等のフィラーや難燃剤等を含有させた熱硬化性成形材料が挙げられる。
本発明の重合体結合機能剤は、上記の合成樹脂に対して任意の添加量で添加することが可能であるが、機能剤成分の含有量として上記樹脂100部に対して約0.05〜20重量部、好ましくは約0.1部〜10重量部の割合で添加するのがよい。又、重合体結合機能剤として機能剤部分の有する機能と使用する目的とに応じて、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤やトリアジン系紫外線吸収剤のような同種機能剤の組み合わせ、或いは紫外線吸収剤と光安定剤、酸化防止剤と光安定剤のような異種機能剤の組み合わせを含め二種以上併用し、相乗効果を得ることができる。
本発明の重合体結合機能剤は、合成樹脂用としては、単独或いは上記の樹脂を加えてミキシングロール、バンバリーミキサー或いはニーダー等で混練され、シート状のマスターバッチに裁断されるか、ペレタイザーでマスターバッチのペレットとされ、使用される上記の樹脂と共に常法に従いヘンシェルミキサー、スーパーミキサー、タンブラー等にて混合し、ミキシングロール、射出成型機、押出し成型機、インフレーション成型機等で成型される。
繊維材料としては公知の繊維材料が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート繊維、ポリアミド繊維、ポリプロピレン系繊維、アクリロニトリル系繊維、ポリウレタン繊維、ポリエチレン系繊維、ポリ塩化ビニル系繊維、ポリ塩化ビニリデン系繊維等である。加工方法もそれぞれ従来公知の紡糸方法に準じて行われる。重合体結合機能剤の添加量としては、機能剤成分として上記樹脂100重量部に対して約0.1〜5重量部の割合で添加するのが好ましい。
紙材料、不織布材料、塗料、コーティング剤、捺染剤、印刷インキ又は接着剤においても従来公知の方法に準じてなされる。加工方法としては従来公知のそれぞれの処理方法、例えば、製紙、成膜、塗布、捺染、印刷することでなされる。塗料としては従来公知のアクリルメラミン系、アルキッドメラミン系、ポリエステルメラミン系、アクリルイソシアネート系、二液ポリウレタン系等の油性溶剤型、アクリルメラミン系、アルキッドメラミン系等の水性溶液型、アクリル樹脂エマルジョン系、フッ素樹脂エマルジョン系等の水性ディスパージョン型、アクリルイソシアネート系、ポリエステルイソシアネート系、ポリエステルエポキシ系等の粉体塗料等、ウレタンアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエステルアクリレート系等の紫外線硬化、電子線硬化塗料等が挙げられる。用途では、金属板用、特に自動車用、コイルコーティング用、建材用、木工用等である。コーティング剤や接着剤も同様な乾式及び湿式のタイプが挙げられる。
捺染剤としては従来公知のアクリル樹脂エマルジョン系、アクリルスチレン樹脂エマルジョン系、合成ゴム系のタイプが挙げられる。印刷インキとしては、従来公知の輪転、枚葉等のオフセットインキ、プラスチックフィルム・シート用、アルミ箔用、建材・化粧板用等のグラビヤインキ、金属板用インキ等のインキが挙げられる。電子写真現像剤及びインクジェットインクとしては、従来公知のフルカラー、モノカラー、モノクロの乾式現像剤、湿式現像剤、水性、油性、ソリッドタイプのインクジェットインクが挙げられる。特に広告、看板用、外装塗装用等のフルカラー画像の用途に使用される現像剤やインクが挙げられる。
上記のそれぞれの材料への重合体結合機能剤の添加量は使用される用途、目的によって変わるが、ひとつの基準として樹脂固形分100重量部に対する機能剤成分としての添加量として約0.1〜10重量部の割合で添加するのが好ましい。又、重合体結合機能剤として前記したと同様に目的に応じて同種機能或いは異種機能を含め二種以上併用し、相乗効果を得ることができる。
一般的に、製品がフィルムのような薄膜や糸のように細い場合や、材料が劣化し易いものだったり、使用される状況が屋外の塗料のように厳しい環境に曝され、且つ長期にわたる耐久性を期待される時等では、添加量としては多い方の比率で使用することが望ましい。
湿式の加工方法としては、加熱攪拌反応槽、混合攪拌反応槽、ディゾルバー混合等が挙げられ、湿式分散による加工方法としてはミキシングロールミル、ニーダー、ボールミル、アトライター、サンドミル、横形媒体分散機、縦形媒体分散機、連続横形媒体分散機、連続縦形媒体分散機等が使用される。乾式の溶解、分散加工方法は上記合成樹脂で挙げた方法及び加工機械が使用できる。
合成樹脂の着色、塗料、捺染剤、印刷インキ、電子写真現像剤或いはインクジェットインク等の物品を着色する場合に使用される色素としては、通常使用されている有機顔料、無機顔料及び体質顔料、及び染料が使用される。具体的には、例えば、溶性アゾ系顔料、不溶性アゾ系顔料、ポリアゾ系顔料、アゾメチンアゾ系顔料、アントラキノン系顔料、フタロシアニン系顔料、キナクリドン系顔料、ペリノン−ペリレン系顔料、アゾメチン系顔料、イソインドリノン系顔料、イソインドリン系顔料、ピロロピロール系顔料、蛍光顔料等の有機顔料、カーボンブラック顔料、酸化チタン系顔料、黄色酸化鉄、弁柄、酸化クロム、群青、複合酸化物顔料、硫化亜鉛等の無機顔料、炭酸カルシウム、タルク、カオリン、硫酸バリウム等の体質顔料、更に分散染料、油溶性染料が挙げられ、特に限定されるものではない。
色素の変色、褪色等に対する耐久性を改良するために上記重合体結合機能剤を併用する方法としては、合成樹脂用着色組成物、塗料、捺染剤、印刷インキ、電子写真現像剤或いはインクジェットインク等の着色組成物の調製時に添加する方法や予め色素の製造工程中で色素に混合処理や被覆処理をし、色素の加工品として準備する方法等で行われる。目的によっては複数の重合体結合機能剤を併用、処理すること、被覆処理の場合に微小重合体ビーズ状に加工したり、架橋処理等により固定化することも有効である。
本発明の重合体結合機能剤のうち、重合体結合紫外線吸収剤は薬用化粧品の日焼け止め製品に使用される。安息香酸、p−アミノ安息香酸、p−ジメチルアミノ安息香酸等の安息香酸系、ケイヒ酸、p−メトキシケイヒ酸等のケイヒ酸系、サリチル酸等及びそれらの酸クロライド化物等の紫外線吸収剤の材料を前記した反応性重合体に縮合反応させて得られた重合体結合紫外線吸収剤が使用される。皮膚に対する安全性が高く、皮膚に有害なUV−A(320〜400nm)及びUV−B(290〜320nm)を効果的に吸収してくれる性能を有し、クリーム、乳液、油、ローション等の基剤に均一に配合でき、汗や水浴で流れ落ちにくく、更に安定性の良いことが求められる。配合量としては、皮膚の曝される状況、使用目的や使用する材料等により一概に決められるものでないが、紫外線吸収剤の材料換算で約1〜20重量%で使用される。
次に合成例及び実施例を挙げて本発明を更に具体的に説明するが、本発明はこらの例によってなんら限定されるものではない。尚、文中部又は%とあるのは重量基準である。
合成例1(重合体結合酸化防止剤−1の合成)
温度計、攪拌装置、水分定量受器を備えた還流冷却器を備えた反応容器にエチレン−ビニルアルコール共重合体(重量比;83.2:16.8、水酸基当量:266.1)40.0部、キシレン200部、3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸46.0部を仕込み、加熱溶解させた。触媒としてp−トルエンスルホン酸を0.3部添加して、140℃で加熱反応させた。反応中に生成した水分は水分定量受器にて系外に除いた。赤外吸収スペクトルでエステル化反応の進行を確認しつつ反応を進めた。反応完了後、冷却し、イソプロピルアルコール中に注入して反応生成物を析出させ、濾過した。イソプロピルアルコールで洗浄し、乾燥させ、「重合体結合酸化防止剤−1」を71.8部得た。生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。GPC法による数平均分子量は約5万5千、重量平均分子量は約29万を示した。
上記で得た重合体結合酸化防止剤−1の熱安定性試験を熱分析により行い、公知の酸化防止剤である2,6−ジ−t−ブチル−p−クレゾール(BHT、以下「公知の酸化防止剤−1」と称する)及びペンタエリスリトール−テトラキス[3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](以下「公知の酸化防止剤−2」と称する)と比較した。分解開始温度は示差熱分析(DTA)で、又、重量減少は熱重量測定で測定した。熱分析の測定条件は空気気流下、昇温速度10℃/分である。又、それぞれの酸化防止剤残基の含有量を2,6−ジ−t−ブチルフェノール(以下「BP」と称する)換算の含有率で示した。熱安定性試験結果は表1に示した。
Figure 2008195961
重合体結合酸化防止剤−1は分解開始温度が317℃であり、又、重量減少もわずか見られるが重合体成分に起因していると思われ、公知の酸化防止剤−2と同様にほぼ300℃まで使用可能である。公知の酸化防止剤−1は193℃で急激に昇華による大幅な重量減があり、使用条件には制限がある。
合成例2〜4(重合体結合酸化防止剤−2〜−4の合成)
合成例1においてエチレン−ビニルアルコール共重合体の代わりに表2のエチレン−ビニルアルコール系共重合体を使用し、合成例1と同様にして重合体結合酸化防止剤−2〜−4を合成した。重合体結合酸化防止剤中の酸化防止剤残基の含有量はBP換算の含有率で示した。
Figure 2008195961
合成例5〜6(重合体結合酸化防止剤−2〜−4の合成)
合成例1と同様にして3−(3´,5´−ジ−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル)プロピオン酸の代わりに、表3のカルボキシル基を有する酸化防止剤を使用して重合体結合酸化防止剤−2〜−4を合成した。又、酸化防止剤の含有量をBP換算の含有率で示した。
Figure 2008195961
合成例7(重合体結合紫外線吸収剤−1の合成)
予め3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4′−ヒドロキシフェニル)]プロピオン酸を常法に従い塩素系溶媒中で塩化チオニルと反応させて酸クロライドにした。次いで、温度計、攪拌装置、水分乾燥剤器を有する還流冷却器を備えた反応容器に合成例2で使用したエチレン−ビニルアルコール共重合体40.0部、トルエン500部、上記で得た3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4′−ヒドロキシフェニル)]プロピオン酸クロライドを59.0部を仕込み、加熱溶解させ、5時間半加熱還流させた。放冷後、水200部を加え、炭酸ナトリウムで中和し、イソプロピルアルコール中に注入して反応生成物を析出させ、濾過した。水及びイソプロピルアルコールで十分に洗浄し、乾燥させ、「重合体結合紫外線吸収剤−1」82.3部を得た。
生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。GPC法による数平均分子量は約3万7千、重量平均分子量は約15万を示した。得られた重合体結合紫外線吸収剤−1の紫外線吸収剤残基の含有量は2−(2″−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−フェノール(以下「BTA」と称する)換算の含有率で示すと34%である。又、ジクロロメタンに100mg/lの濃度の溶液及びその希釈した溶液の紫外可視吸収スペクトルを石英セルを使用して測定した。304nm及び344nmに大きな吸収を示した。
合成例8(重合体結合紫外線吸収剤−2の合成)
予め2−{4″−[(2″′−クロルカルボニル−プロピオニルオキシ)−3″′−ドデシルオキシプロピルオキシ]−2″−ヒドロキシフェニル}−4,6−ビス(2′,4′−ジメチルフェニル)−1,3,5−トリアジン28.6部を溶解したキシレン溶液78.6部を調製した。温度計、攪拌機、還流管を備えた反応容器に合成例2で使用したエチレン−ビニルアルコール共重合体40.0部をキシレン500部に加え、溶解させた。そこへ合成例7で使用した3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4′−ヒドロキシフェニル)]プロピオン酸クロライド44.4部を仕込み、加熱溶解させ、120℃にて2時間加熱攪拌した。次いで、上記で準備したアジン系紫外線吸収剤のカルボン酸クロライドのキシレン溶液を添加し、130℃で2時間反応を行った。放冷後、イソプロピルアルコール200部及び水200部を加え、炭酸ナトリウムで中和し、イソプロピルアルコール中に注入して反応生成物を析出させ、濾過した。水及びイソプロピルアルコールで十分に洗浄し、乾燥させ、「重合体結合紫外線吸収剤−2」を93.9部を得た。
生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。得られた重合体結合紫外線吸収剤−2の紫外線吸収剤残基の含有量はBTA換算で22%、2−(2′−ヒドロキシフェニル}−4,6−ビス(フェニル)−1,3,5−トリアジン(以下「TAZ」と称する)換算で12%であり、両者合計の換算含有率は34%である。重合体結合紫外線吸収剤−2を合成例7と同様にジクロロメタンに溶解し、紫外可視吸収スペクトルを測定した。299nm及び342nmに大きな吸収を示した。
合成例9(重合体結合紫外線吸収剤−3の合成)
合成例8において、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4′−ヒドロキシフェニル)]プロピオン酸クロライドの仕込み量を26.9部にする以外は合成例8と同様に反応させた。得られた重合体結合紫外線吸収剤−3の紫外線吸収剤残基の含有量はBTA換算で17%、TAZ換算で13%であり、両者合計の換算含有率は30%である。紫外可視吸収スペクトルは同様に299nm及び342nmに大きな吸収を示した。残存水酸基によるヒドロキシル価は約26である。
合成例10(重合体結合光安定剤−1の合成)
温度計、攪拌機、還流管を備えた反応容器にエチレン−アクリル酸共重合体(重量比;74.5:25.5、カルボキシル基当量:282.6)70.0部をモノクロルベンゼン500部に溶解し、常法に従って塩化チオニルを用いて酸クロライド化し、続いて4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジン46.7部を仕込み、5時間加熱還流し、反応させた。放冷後、水200部を加え、炭酸ナトリウムで中和し、イソプロピルアルコール中に注入して反応生成物を析出させ、濾過した。水及びイソプロピルアルコールで十分に洗浄し、乾燥させ、「重合体結合光安定剤−1」を98.7部得た。生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。得られた重合体結合光安定剤−1の光安定剤残基の含有量は2,2,6,6−テトラメチルピペリジン(以下「TMP」と称する)換算の含有率で示すと31%である。
合成例11(重合体結合光安定剤−2の合成)
合成例8において、4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジンの仕込み量を33.9部にする以外は合成例8と同様に反応させ、「重合体結合光安定剤−2」を91.9部得た。得られた重合体結合光安定剤−4の光安定剤残基の含有量はTMP換算で27%であり、残存カルボキシル基による酸価は約34である。
合成例12〜13(重合体結合光安定剤−3〜−4の合成)
合成例10と同様にして4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−ピペリジンの代わりに表4の水酸基を有する光安定剤を使用して重合体結合光安定剤−2及び−3を合成した。又、光安定剤残基の含有量をTMP換算の含有率で示した。
Figure 2008195961
合成例14(重合体結合帯電防止剤−1の合成)
温度計、攪拌機、還流管を備えた反応容器にエチレン−アクリル酸共重合体(重量比;90.0:10.0、カルボキシル基当量:720.5)72.0部をモノクロルベンゼン250部に溶解し、常法に従って塩化チオニルを用いて酸クロライド化し、続いてエチレングリコール−プロピレングリコール共重合体モノブチルエーテル(重量比;50:50、数平均分子量;約970)92.2部及びメチルイソブチルケトン250部を仕込み、加熱還流させた。赤外吸収スペクトルでエステル化反応の進行を確認しつつ5時間反応を進めた。反応完了後、冷却し、水200部を加え、炭酸ナトリウムで中和し、プロピルアルコール中に析出させ、濾過した。水及びイソプロピルアルコールで十分に洗浄し、乾燥させ、「重合体結合帯電防止剤−1」151部を得た。生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。エチレングリコール−プロピレングリコール共重合体鎖(以下「PEP」と称する)の含有率は55%である。
合成例15(重合体結合帯電防止剤−2の合成)
合成例14と同様にして、エチレン−アクリル酸共重合体(重量比;74.5:25.5、カルボキシル基当量:282.6)70.0部を塩化チオニルを用いて酸クロライド化し、続いてジエチルアミノエタノール46.7部を仕込み、反応させた。反応後、中和、濾過、洗浄、乾燥し、「重合体結合帯電防止剤−2」98.7部を得た。生成物は赤外吸収スペクトル及びNMRで確認した。ジエチルアミノエチル基(以下「DEA」と称する)の含有率は22%である。
実施例1(重合体結合機能剤のペレットの製造例)
合成例1で得られた重合体結合酸化防止剤−1をミキシングロール(ロール表面温度:50℃)で混練し、シートとして引き出し、ペレタイザーで約3×3×2mmの、酸化防止剤残基をBP換算で36%含有する重合体結合酸化防止剤のペレットとした。
同様にして、合成例2〜15で得られた重合体結合酸化防止剤−2〜−6、重合体結合紫外線吸収剤−1〜−3、重合体結合光安定剤−1〜−4及び重合体結合帯電防止剤−1〜−2をペレット又はシートとした。
実施例2(重合体結合酸化防止剤を含むマスターバッチの製造例)
低密度ポリエチレン(比重0.918、MFR:12)44.4部に合成例1で得られた重合体結合酸化防止剤55.6部をミキシングロール(ロール表面温度:120℃)で混練し、シートとして引き出し、ペレタイザーで約3×3×2mmの重合体結合酸化防止剤を含むマスターバッチを得た。このマスターバッチは酸化防止剤残基をBP換算で20%含有する。
同様にして、合成例2〜15で得られた重合体結合酸化防止剤−2〜−6、重合体結合紫外線吸収剤−1〜−3、重合体結合光安定剤−1〜−4及び重合体結合帯電防止剤−1、−2をポリエチレンと混練し、シートとして引き出し、裁断するか、ペレタイザーで加工して、それぞれ機能剤の換算含有率が20%のマスターバッチとした。
実施例3(重合体結合酸化防止剤を含むマスターバッチの製造例)
低密度ポリエチレン(比重0.918、MFR:12)86.1部と重合体結合酸化防止剤13.9部を高速混合機(ヘンシェルミキサー)で充分混合の後、2軸押出し機を用い、130〜150℃で混練、造粒し、約3×3mmの大きさの円柱状の重合体結合酸化防止剤を含むマスターバッチを得た。このマスターバッチは酸化防止剤残基をBP換算で5%含有する。
同様にして、合成例2〜15で得られた重合体結合酸化防止剤−2〜−6、重合体結合紫外線吸収剤−1〜−3、重合体結合光安定剤−1〜−4及び重合体結合帯電防止剤−1、−2をポリエチレンと混練、造粒し、それぞれ機能剤の換算含有率が5%のマスターバッチとした。
同様にして、上記のポリエチレンに代えてポリプロピレン、ポリカーボネート、ABS、ポリスチレン、ポリブチレンテレフタレート樹脂にそれぞれ添加、混練、造粒し、それぞれ機能剤の換算含有率が5%のマスターバッチとした。
実施例4
低密度ポリエチレン(比重0.918、MFR:12)に実施例2で得た重合体結合酸化防止剤−1のポリエチレンマスターバッチ(BP換算で20%含有)を0.25%及び1.0%(BP換算で0.05%及び0.2%)ミキシングロール(ロール表面温度:120℃)で添加、混練し、シートに成型した。又、比較のために、同様にして公知の酸化防止剤−1及び−2も低密度ポリエチレンにBP換算での含有率が0.05%及び0.2%になるように添加、混練し、シートに成型した。得られた重合体結合酸化防止剤−1を含む低密度ポリエチレンシートの酸化防止能力の指標となる耐熱安定性を見るために示差熱分析(DTA)で酸化開始温度の測定をした。公知の酸化防止剤−1、−2を含むシートも同様に測定した。測定結果を表5の第1欄に示した。DTAは昇温速度10℃/分、空気気流下の条件で測定した。DTAによる酸化開始温度では、それぞれ未添加に比べて向上が認められた。
又、同様にして重合体結合酸化防止剤−2〜−6を含むマスターバッチを使用して作成したシートについてもそれぞれ未添加に比べて向上が認められた。
実施例5
実施例4と同様にして2%(BP換算含有率:0.4%)添加して重合体結合酸化防止剤−1を含む低密度ポリエチレンシートを調製し、得られたフィルムを50℃でギアオーブンで加熱し、酸化防止剤成分の熱安定性を赤外分光法による特性吸収の変化率により、同様に処理した公知の酸化防止剤−1及び−2を含むシートと比較し、表5の第2欄に示した。赤外分光法による加熱時におけるの経時残存量の比較では重合体結合酸化防止剤−1は変化が認められず含有量が変らなかったのに対し、公知の酸化防止剤−1では昇華して残存せず、又、公知の酸化防止剤−2も5日後には約2割減少していることを示した。
又、同様にして重合体結合酸化防止剤−2〜−6を含むマスターバッチを使用して作成したシートについてもそれぞれ変化が認められず、揮散等による含有量の減少が見られらなかった。
実施例6
低密度ポリエチレン94.7部にカーボンブラック顔料のマスターバッチ(顔料含有率:30%)3.3部及び実施例2の重合体結合酸化防止剤−1のポリエチレンマスターバッチ(BP換算:20%)を2部(BP換算:0.4部)混合し、ミキシングロール(ロール表面温度:120℃)で2分間混練し、熱プレス(160℃、100kg/cm2、1分)で成型し、約0.15mmの黒色フィルムを得た。同様にして公知の酸化防止剤−1及び−2を使用し、それぞれ低密度ポリエチレンにBP換算で0.4%になるように添加、混練、成型し、約0.15mmの黒色フィルムを得た。
得られたフィルムを60℃でキアオーブンで加熱し、酸化防止剤のポリエチレンシート表面へのブルーミング現象を表面の曇りの状況から調べ、上記の公知の酸化防止剤−1、−2を含むシートと比較し、表5の第3欄に表示した。ブルーミング試験を行った結果は重合体結合酸化防止剤−1使用したポリエチレンシートは表面へのブルーミング現象を全く示さなかった。公知の酸化防止剤−2を使用したポリエチレンシートは表面に酸化防止剤のブルーミングを大きく起こした。又、公知の酸化防止剤−1のシートは表面は変わらなかったが、これは酸化防止剤が60℃で昇華し、シートに残存していないためである。
又、同様にして重合体結合酸化防止剤−2〜−6を含むマスターバッチを使いて作成したシートも表面へのブルーミング現象を全く示さなかった。
Figure 2008195961
実施例7
LLD(リニア低密度)ポリエチレン(比重:0.920、MFR:2.1)に実施例2で得られた重合体結合紫外線吸収剤−1を含むポリエチレンマスターバッチを0.5%(樹脂中のBTA換算の含有率で0.1%)に、又、重合体結合紫外線吸収剤−2を含むポリエチレンマスターバッチを0.5%(樹脂中のTAZ及びBTA換算の合計含有率で0.1%)になるように混合機でブレンドし、30m/mのインフレーション押出し機でそれぞれ厚み50μのフィルムを得た。又、比較のために、2−(3′−t−ブチル−5′−メチル−2′−ヒドロキシ−フェニル)−2H−5−クロル−ベンゾトリアゾール(BTA換算の含有率:67%、以下「公知の紫外線吸収剤−1」と称する)0.15%(樹脂中のBTA換算含有率:0.1%)及びビス(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セバケート(TMP換算の含有率:59%、以下「公知の光安定剤−1」と称する)0.15%(樹脂中TMP換算含有率:0.09%)を併用して低密度ポリエチレンに添加し、混練し、インフレーション押出し機で厚み50μのフィルムを得た。
得られた重合体結合紫外線吸収剤を含むポリエチレンフィルムの紫外線劣化防止能を見るために耐候性促進試験機(サンシャイン型ウエザオメーター、63℃、スプレイサイクル:12分/時)で耐候試験を行い、フィルムの紫外線劣化の程度をフィルムの伸び率の変化(引張速度:200mm/分)で判定し、公知の紫外線吸収剤−1と公知の光安定剤−1との併用のフィルムと比較した。測定結果を表6に示した。未添加が特に破断点強度が経時的に大きな劣化が見られたのに対し、紫外線吸収剤成分を添加したものはいずれも変化は少なく、効果が認められた。特に重合体結合紫外線吸収剤を含むフィルムは破断点強度の残率の減少がほぼ10%と著しく少なく紫外線劣化防止の効果の長期間の持続性に優れていることを示している。公知の紫外線吸収剤に更に光安定剤を加えたフィルムは破断点強度で20%強低下し、重合体結合紫外線吸収剤に劣る結果を示した。これは添加した公知の機能剤が低分子量であることから実施例8の結果と合わせ、ブルーミングないし揮散し、有効成分の含有量が減少したためと考えられる。
上記において、重合体結合紫外線吸収剤に重合体結合光安定剤、重合体結合酸化防止剤を併用することで更にフィルムの物性の向上が見られる。
Figure 2008195961
実施例8
低密度ポリエチレン(比重0.918、MFR:12)にカーボンブラック顔料のマスターバッチ(顔料含有率:30%)3.3%及び実施例2の重合体結合紫外線吸収剤−1のポリエチレンマスターバッチをBTA換算の含有率で0.68%になるように、又、別に、重合体結合紫外線吸収剤−2を含むポリエチレンマスターバッチをTAZ及びBTA換算の合計含有率で0.68%になるように混合し、ミキシングロール(ロール表面温度:120℃)で2分間混練し、熱プレス(160℃、100kg/cm2、1分)で成型し、重合体結合紫外線吸収剤−1又は−2を含む2種類の約0.15mmの黒色フィルムを得た。又、同様にして公知の紫外線吸収剤−1をBTP換算の含有率で0.68%になるように添加し、混練、成型して約0.15mmの黒色フィルムを得た。
得られたフィルムを60℃のキアオーブンで加熱し、紫外線吸収剤のポリエチレンシート表面へのブルーミング現象を表面の曇りの状況から調べた。上記の公知の紫外線吸収剤−1を含むフィルムと比較し、表7に表示した。
ブルーミング試験を行った結果は重合体結合紫外線吸収剤を使用したポリエチレンシートは共に表面へのブルーミング現象を全く示さなかった。公知の紫外線吸収剤−1を使用したフィルムは表面に紫外線吸収剤のブルーミングを大きく起こした。
Figure 2008195961
実施例9
自動車用複合材料着色用マスターバッチを以下のようにして調製した。プロピレンブロック共重合体95部、LLDポリエチレン5部、タルク10部、酸化チタン20部、群青20部、酸化鉄4部、黄色酸化鉄3部、カーボンブラック8部、ポリエチレンワックス20部、ステアリン酸カルシウム5部、ステアリン酸マグネシウム5部、重合体結合帯電防止剤−1を2.2部、重合体結合酸化防止剤−1の20%ポリエチレンマスターバッチを1.0部高速混合機で均一に混合し、押出し成型機で180℃で押し出し、ペレット状の着色用マスターバッチを得た。
次いで、自動車用成型部品用複合材料(樹脂成分はポリプロピレン/エチレン・プロピレンゴム/アイソタクチックポリプロピレンよりなり、タルクを20%含有する)100部、上記で得た顔料マスターバッチを3部、重合体結合酸化防止剤−1の20%ポリエチレンマスターバッチを2.2部、重合体結合光安定剤−1の20%ポリエチレンマスターバッチを3.4部、カルシウムステアレート0.1部をタンブラーで混合し、射出成型機により成型温度220℃、背圧15kg/cm2で成型した。得られたテストピースは引張り、曲げ、アイゾット衝撃強度、引張り伸度、曲げ弾性率等の物性試験で充分優れた結果を示し、着色剤も均一に着色されており、耐候性促進試験でのクラック発生、耐熱性試験での熱劣化時間等の耐久性試験においても充分満足するものであった。
上記で使用した重合体結合帯電防止剤−1、重合体結合酸化防止剤−1及び重合体結合光安定剤−1に代えて重合体結合帯電防止剤−2、重合体結合酸化防止剤−2〜−6、重合体結合光安定剤−2〜−4を使用し、同様に成型物の物性の向上が見られる。
実施例10
カルボキシル基含有熱硬化性アクリル樹脂(ワニスでの酸価:10、固形分:50%、溶媒:ソルベッソ100/n−ブタノール(85:15)混合溶媒)140部、メトキシメチルメラメン樹脂(固形分:60%、溶媒:メタノール/イソプロパノール/イソブタノール:50:35:15)50部、ソルベッソ100/n−ブタノール(85:15)混合溶媒40部、重合体結合紫外線吸収剤−3を6.5部、重合体結合光安定剤−2を2.0部を混合、溶解し、鋼板用表面塗装樹脂溶液を調製した。防錆処理及びアンダーコートをした鋼板に塗布し、乾燥後、硬化を140℃、30分の条件で行なった。サンシャイン型ウエザオメーターで塗膜の耐候性試験を行なった。長期間高い光沢保持率を示し、優れた効果を示した。
実施例11
プラスチック用の熱可塑性アクリル樹脂(固形分:40%、トルエン/n−ブタノール:97/3)100部、銅フタロシアニンブルー顔料5部、重合体結合紫外線吸収剤−2を4.0部、重合体結合光安定剤−4を2.9部、トルエン20.0部、キシレン10.0部、n−ブタノール6.0部及びプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート2.1部を混合、溶解し、アクリルラッカーエナメルを調製した。これをポリカーボネート板に塗布し、室温で30分間風乾後120℃にて30分間加熱乾燥した。美麗な青色のポリカーボネート塗板が得られた。又、サンシャインウエザオメーターで耐侯性試験を行い、ポリカーボネート基板の黄変が非常に改良された。
実施例12
ポリエステルジオール(テレフタール酸−セバシン酸−エチレングリコール−ネオペンチルグリコールの共縮合ポリエステルジオール、平均分子量:2,000)66.7部をトルエン/メチルエチルケトン(8:2)混合溶媒87.2部、ヒドロキシプロピルメタアクリレート19.2部、ジオクチル錫ジラウレート0.1部、ジエトキシアセトフェノン2.2部を添加して充分攪拌、混合し、次いでイソホロンジシソシアネート22.2部を反応させて紫外線硬化性ウレタン系コーティング剤を調製した。それに重合体結合酸化防止剤−1を0.7部、重合体結合光安定剤−1を1.7部を加え、攪拌、混合した。これを紫外線硬化性接着剤としてポリエステルフィルムに塗布し、乾燥した。これを別のポリエステルフィルムと加熱圧着させ、更に紫外線ランプに10秒間照射し、接着剤を紫外線硬化させた。接着剤は優れた接着性を示すと共に優れた耐光性を示した。
実施例13
ABS成型物への塗装組成物の主剤として、ポリエチレンアジペートポリオール(平均分子量2,000)100部、重合体結合紫外線吸収剤−1を3.4部、重合体結合光安定剤−1を1.7部、湿式法シリカ(一次粒子径24nm)20部、酢酸ブチル150部、キシロール40部を配合し、撹拌して調製し、これにポリヘキサメチレンカルボジイミド系加水分解防止剤1部、ビウレット結合を有するヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネートの75%溶液(溶剤は酢酸エチル/キシレン:1/1)20部を加えて2液型の塗料を得る。これをスプレーガンで4kg/cm2の霧化圧で乾燥膜厚40μ設定でABS成型物に塗布し、80℃の熱風で30分強制乾燥し、優れたゴム触感の塗膜を得た。
実施例14
カルボキシル基含有塩化ビニル−酢酸ビニル共重合体20部、重合体結合紫外線吸収剤−1を1.0部、重合体結合光安定剤−1を0.6部を酢酸ブチル−メチルイソブチルケトン−キシレン混合溶媒(43:20:20)70部に溶解し、それに青色は銅フタロシアニンブルー顔料を9部、赤色はジメチルキナクリドン顔料を10部、黄色は黄色ポリアゾ顔料を11部、又、黒色はカーボンブラック顔料8部をそれぞれ加えてボールミルに仕込み16時間分散させた。その97部にシリカを3部添加、混合し、更にビウレット結合を有するヘキサメチレンジイソシアネート系ポリイソシアネートの75%溶液2.7部を加え、混合し、それぞれ青色、赤色、黄色及び黒色インキ組成物とした。半硬質塩化ビニルフィルムの表面にグラビア印刷方式で柄を印刷した。着色インキの乾燥は常温で行い、次いで30〜40℃の恒温室にてエージングし、4色印刷の模様のついた塩化ビニルシートが得られた。優れた耐候性を示した。
本発明の重合体結合機能剤は、分子中の機能剤部分は酸化防止剤、光安定剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤或いは帯電防止剤として物品の機能を改良する機能を有すると共に、それら機能剤部分は重合体部分に縮合反応によって結合していることから通常の低分子の機能剤の有する欠陥が改良される。又、工業的にも容易に、品質を安定してかつ経済的に合成することができる。
低分子機能剤で起きる蒸発、揮発や昇華等は起こさないことから添加した機能剤の逸散はなく、それによる機能の低下はない。又、重合体鎖部分を物品に合わせて広く選択できることから、物品に対する相溶性を良好にすることができ、低分子機能剤にみられるような相溶性が限界があることによる添加量の制限はなく、必要な量を自由に添加できる。表面へのブルーミング現象も起こさないので、添加した量がそのまま機能し、又、他の物品への汚染や印刷性の阻害等を起こさない。更に重合体に結合していることから安全性、衛生性も高く、従来の低分子の機能剤に比べ、非常に優れた物品を得ることができる。

Claims (7)

  1. 重合体が結合した機能剤(以下単に「重合体結合機能剤」という)を含有する重合体結合機能剤マスターバッチにおいて、前記重合体結合機能剤が反応性基を有する機能剤と、該反応性基と反応する基を有する重合体とを反応させて得られた重合体結合機能剤であって、上記機能剤が反応性基としてカルボキシル基、酸クロライド基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び/又は水酸基、カルボキシル基または酸クロライド基を有するヒンダートアミン系光安定剤であり、上記重合体が水酸基、アミノ基、カルボン酸アルキルエステル基及びカルボン酸ハロゲナイド基から選ばれる少なくとも1種の基を有する重合体であり、且つ上記重合体結合機能剤中の機能剤残基の含有量が20〜80重量%であり、前記マスターバッチが少なくとも1種の重合体結合機能剤と合成樹脂とを機能剤部分が5〜20重量%含有するように混合し、混練してシート状又はペレット状の形状に成型することによって得られるものであることを特徴とする重合体結合機能剤マスターバッチ。
  2. 反応性基としてカルボキシル基、酸クロライド基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤が、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−メチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−エチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3´−(5″−クロル−2″H−ベンゾトリアゾール−2″−イル)−5´−t−ブチル−4´−ヒドロキシフェニル]プロピオン酸、3−[3″−(2″´H−ベンゾトリアゾール−2″´−イル)−4″−ヒドロキシ−5″−(1´,1´−ジメチルベンジル)フェニル]プロピオン酸、3−[3″−(2″´H−ベンゾトリアゾール−2″´−イル)−4″−ヒドロキシ−5″−(1″,1″,3″,3″−テトラメチルブチル)フェニル]プロピオン酸、それらの酸クロライド化物である請求項1に記載の重合体結合機能剤マスターバッチ。
  3. 水酸基、カルボキシル基または酸クロライド基を有するヒンダートアミン系光安定剤が、4−ヒドロキシ−1,2,2,6,6−ペンタメチル−4−ピペリジン、4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン、1−オクチルオキシ−4−ヒドロキシ−2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジン、それらのジカルボン酸ハーフエステル誘導体、それらの酸クロライド化物である請求項1に記載の重合体結合機能剤マスターバッチ。
  4. 前記重合体が、ポリオレフィン系重合体、ポリエーテル系重合体、ポリエステル系重合体、ポリアミド系重合体、ポリビニル系重合体、ポリシリコーン系重合体又はポリウレタン系重合体である請求項1に記載の重合体結合機能剤。
  5. 重合体結合機能剤マスターバッチが、少なくとも1種の重合体結合機能剤と合成樹脂とを機能剤部分が5〜20重量%含有するように混合し、混練してシート状又はペレット状の形状に成型することによって得られるものであり、前記重合体結合機能剤が反応性基を有する機能剤と、該反応性基と反応する基を有する重合体とを反応させて得られた重合体結合機能剤が、反応性基としてカルボキシル基、酸クロライド基を有するベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤及び/又は水酸基、カルボキシル基または酸クロライド基を有するヒンダートアミン系光安定剤であり、上記重合体が水酸基、アミノ基、カルボン酸アルキルエステル基及びカルボン酸ハロゲナイド基から選ばれる少なくとも1種の基を有する重合体であり、且つ得られた重合体結合機能剤中の機能剤残基の含有量20〜80重量%であることを特徴とする重合体結合機能剤マスターバッチの製造方法。
  6. 請求項1に記載の重合体結合機能剤マスターバッチ又は請求項5に記載の製造方法によって得られた重合体結合機能剤マスターバッチを、合成樹脂100重量部あたり機能剤成分として0.05〜20重量部、繊維材料100重量部あたり機能剤成分として0.1〜5重量部の割合で添加し、常法に従って成型或いは紡糸することを特徴とする上記物品の加工方法。
  7. 請求項6に記載の方法で得られたことを特徴とする物品。
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