JP2003253192A - 耐候性改良用被覆組成物、耐候性の改良された基材および耐候基材の製造方法 - Google Patents

耐候性改良用被覆組成物、耐候性の改良された基材および耐候基材の製造方法

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JP2003253192A
JP2003253192A JP2002058946A JP2002058946A JP2003253192A JP 2003253192 A JP2003253192 A JP 2003253192A JP 2002058946 A JP2002058946 A JP 2002058946A JP 2002058946 A JP2002058946 A JP 2002058946A JP 2003253192 A JP2003253192 A JP 2003253192A
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weather resistance
coating composition
coating
improving
olefin polymer
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JP2002058946A
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Shunkai Morifusa
房 春 海 森
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Chugoku Marine Paints Ltd
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Chugoku Marine Paints Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【解決手段】(A)不飽和カルボン酸グラフト変性オレ
フィン系重合体、その塩素化物およびその塩素化物で変
性されたアクリル系重合体からなる群から選ばれた少な
くとも1種の変性オレフィン系重合体と、(B)透明性
耐候性顔料と、(C)有機溶剤とを含む耐候性改良用被
覆組成物、該組成物から成る塗膜[I]にて被覆された基
材。該組成物はさらに、紫外線吸収剤(D)や光安定剤
(E)を含有してもよい。上記変性オレフィン系重合体
(A)が、プロピレン系重合体、エチレン・プロピレン
・ジエン共重合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体から
なる群から選ばれた少なくとも1種のオレフィン系重合
体の不飽和カルボン酸グラフト変性物、その塩素化物、
その塩素化物で変性されたアクリル系重合体の何れかで
あることが好ましい。 【効果】本発明に係る耐候性改良用被覆組成物を合成木
材成形品に塗装すると基材のもつ木質感などの優れた材
質感を保持しつつ、しかも基材の耐候性も著しく向上さ
せることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、耐候性改良用被覆組成
物、耐候性の改良された基材(耐候基材)および耐候基
材の製造方法に関し、さらに詳しくは、特に木質とプラ
スチックとの複合材などの耐候性改良用被覆材として用
いられる被覆組成物であって、特に透明性を有し耐候性
を向上させることができ、下地の木質感を維持すること
ができ、基材に高級感を付与することができる耐候性改
良用被覆組成物、耐候性の改良された基材および耐候基
材の製造方法に関する。
【0002】
【発明の技術的背景】近年、産業廃棄物のリサイクル事
業の一環として、廃住宅から出る木材の処理方法が検討
されており、廃材を微粉化してポリプロピレン(PP)
やポリエチレン(PE)と混合し、押出成形してなる合
成木材が上市されるようになっている。このような方法
で生産された合成木材では、含まれる木粉が木質色と木
質感とを付与しているが、合成木材は、紫外線による変
色が著しい。その変色原因は、原料木材に含まれるリグ
ニンやタンニン、さらにはフェノール類が紫外線により
化学変化を生じるためと考えられている。合成木材も、
木粉を主成分としているため、変色し易いという性質を
引き継いでおり、紫外線照射を受けると酸素により劣化
するのみならず、著しく変色し易い。
【0003】酸素による合成木材の劣化・変色は、合成
木材表面に塗料等を塗装し、酸素と接触させないように
すればかなり改善されるが、設けられる塗膜の膜厚は、
通常50μm厚程度と薄いため、完全に酸素を遮断する
ことはできない。塗膜が、酸化チタンやカーボンなど、
紫外線を遮断する顔料を含むエナメル系塗料からなる塗
膜であれば、酸素は紫外線によりラジカルを発生させる
ことはないため、酸素が透過したとしても合成木材の劣
化・変色などの問題は生じなくなる。
【0004】しかし、合成木材の木質色と木質感を良好
に保持するには、塗膜は透明でなければならない。この
ように塗膜が透明の場合、塗膜を透過した酸素は、紫外
線によりラジカルを発生させ、合成木材は、少しずつ酸
素により劣化するとともに、著しく変色する。
【0005】合成木材は、優れた木質感がそのセールス
ポイントとなっているが、耐候性に劣り、屋外などの紫
外線照射下では酸素ラジカルが誘発され、短期間に簡単
に合成木材は酸素劣化してしまい、屋外での長期使用に
耐えないと言う問題点がある。そこで、もし合成木材の
木質感を活かしたままでその耐候性を改良することがで
きれば、その商品価値をもっと高めることができ、利用
分野の一層の拡大も期待できる。
【0006】このような合成木材の酸素劣化防止法とし
ては、これまでに種々提案されている。例えば、ポリマ
ーの結晶性を低下または可能な限り著しく低下させるこ
とにより、合成木材の酸化劣化を防止または改善でき、
例えば、合成木材用の樹脂合成原料に、融点の低いエチ
レンビニルアセテート(EVA)、エチレンエチルアク
リレート(EEA)をブレンドすると、ポリマーは低結
晶化され、合成木材の酸素による劣化の問題は改善され
るが、合成木材の強度が低下してしまう(ポリマーの低
結晶化法)。
【0007】また、合成木材用原料に、カーボンを2%
以上の量でブレンドし光を遮蔽すると、合成木材を長期
間紫外線照射下に晒しても酸素による劣化が極めて生じ
にくくなるが、成型物は、真っ黒になり外観の点で問題
がある(カーボン添加法)。また、通常の酸化チタン等
のチタン化合物をブレンドしても上記カーボンを添加し
た場合と同様の効果が期待できるが、成型物生地が白色
で隠蔽され木質感が損なわれてしまう。
【0008】また紫外線吸収剤を配合しても、酸素によ
る合成木材の劣化(酸素劣化)を防止できるが、その効
果は、上記ポリマーの低結晶化法やカーボン添加法に比
べて極めて低いという問題点がある。なお、(1)特開
平5−7830号公報には、顔料を熱可塑性樹脂または
熱硬化性樹脂に顔料の1次粒子状態になるまで熱溶融分
散させてなる微細分散顔料を、塗料組成物に添加・混合
・分散させてなるカラーコーティング剤および、該カラ
ーコーティング剤からなる透明着色塗膜が開示され、該
塗膜は、透明性、基材との密着性、耐候性に優れる旨記
載されている。また、該カラーコーティング剤が塗布さ
れる基材としては、透明もしくは不透明のプラスチッ
ク、例えば、透明アクリル樹脂等が挙げられており、プ
ラスチック等の基材用の上記塗料組成物としては、アク
リルウレタン系塗料、アクリル系1液ラッカー型塗料等
が挙げられている。 (2)特開平6−346018号公報には、微粒子状紫
外線遮断材を、アクリル樹脂系エマルジョンに配合した
エマルジョン塗料が開示され、該微粒子状紫外線遮断材
としては、平均粒子径が0.15μm以下の酸化鉄、酸
化亜鉛、酸化チタンが挙げられている。また、該塗料を
表面化粧層を備えた建材表面に塗布すると、該塗料から
なる塗膜は、紫外線の遮断ができ塗膜が光劣化し難く、
しかも塗膜は透明性を有しているため基材表面化粧層
(下地)の彩色性を生すことができ、色彩性に富んだ長
寿命の建材が得られる旨記載されている。
【0009】しかしながら、これら公報(1)〜(2)
には、基材が木質・プラスチック複合材である場合にど
のような塗料を用いればその材質感を保持しつつ、耐候
性等を向上させることができるかという点については何
ら示唆すらされておらず、まして変性オレフィン系重合
体を含む透明着色塗料については記載も示唆もされてい
ない。 (3)特開昭59−152963号公報には、水分散型
アクリル樹脂と、水分散型塩素化ポリオレフィン樹脂
と、顔料(紫外線遮蔽顔料)とからなる水分散型ポリエ
チレン被覆管用保護材が開示されている。また、該保護
材によれば、ポリエチレン被覆鋼管を紫外線等から保護
でき、ポリエチレン被覆層の劣化を防止できる旨記載さ
れている。 (4)特開平1−304164号公報に対応する特許第
2631697号公報には、エチレン・酢酸ビニル共重
合体と不飽和ジカルボン酸またはその無水物のグラフト
重合物と、低塩素化低塩素化ポリプロピレンまたは低塩
素化ポリエチレンと、溶剤とを含有したポリエチレン用
接着プライマー組成物が開示され、該プライマー組成物
には、顔料、有機チタン化合物などを配合してもよい旨
記載され、該プライマーは、溶剤可溶性であり、基材ポ
リエチレンに対する強い接着性を示し、該プライマーの
表面に各種上塗塗料が塗布でき、耐候性、耐水性が良好
な塗装システムを形成できる旨記載されている。また、
上記上塗塗料としては、アクリルウレタン変性フッ素樹
脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料
等が挙げられている。 (5)特開平3−478811号公報には、(a)不飽和
ジカルボン酸とポリプロピレンのグラフト重合物に塩素
置換を行った塩素化ポリプロピレンまたは、単にポリプ
ロピレンの塩素置換を行った塩素化ポリプロピレンと、
(b)クロロスルホン化ポリエチレンと、(c)顔料と、(d)
加硫剤と、(e)加硫促進剤と、(f)老化防止剤と、(g)溶
剤とからなるポリオレフィン及びゴム用プライマー組成
物が開示され、ポリエチレンや合成ゴム製基材の表面に
塗布硬化させると、合成ゴム基材の酸素、オゾンによる
酸化劣化の防止、これら基材の耐候性を劣化させること
なく、カラフル化でき、該プライマー自身も耐熱性等が
良好である旨記載され、該プライマー塗膜の表面に、ア
クリルウレタン樹脂塗料、ウレタン樹脂塗料等の上塗塗
料を塗布硬化させ、良好な接着性等を示した旨記載され
ている。
【0010】しかしながら、これら公報(3)〜(5)
には、基材が木質・プラスチック複合材である場合にど
のような塗料を用いればその材質感を保持しつつ、耐候
性等を向上させることができるかという点については何
ら示唆すらされていない。まして、上記公報(3)〜
(5)には、透明性微粒子顔料を含む透明着色塗料につ
いては記載も示唆もされていない。
【0011】このように、上記公報(1)〜(5)の何
れにも、基材が木質・プラスチック複合材である場合に
どのような塗料を用いれば優れたその材質感を保持しつ
つ、耐候性等を向上させることができるかという点につ
いては何ら示唆すらされていない。
【0012】
【発明の目的】本発明は、上記のような従来技術に伴う
問題点を解決しようとするものであって、各種基材、例
えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)
等の合成樹脂を主成分とする成形品、特に合成木材製成
形品の表面に塗装することにより、木質感などの優れた
材質感を保持しつつ、しかも耐候性も著しく向上できる
耐候性改良用被覆組成物、耐候性の改良された基材およ
びこのような耐候基材の製造方法を提供することを目的
としている。
【0013】
【発明の概要】本発明に係る耐候性改良用被覆組成物
は、(A)不飽和カルボン酸グラフト変性オレフィン系
重合体(a1)、その塩素化物(a2)およびその塩素
化物で変性されたアクリル系重合体(a3)からなる群
から選ばれた少なくとも1種の変性オレフィン系重合体
と、(B)透明性耐候性顔料と、(C)有機溶剤と、を
含むことを特徴としている。
【0014】本発明に係る耐候性改良用被覆組成物は、
さらに、紫外線吸収剤(D)および/または光安定剤
(E)を含有することが好ましい。また、本発明の耐候
性改良用被覆組成物は、上記変性オレフィン系重合体
(A)100重量部に対して、透明性耐候性顔料(B)
を1〜30重量部の量で、有機溶剤(C)を10〜20
00重量部の量で含有することが好ましい。
【0015】さらに本発明の耐候性改良用被覆組成物
は、上記変性オレフィン系重合体(A)100重量部に
対して、さらに、上記紫外線吸収剤(D)を0.1〜1
0重量部の量で、上記光安定剤(E)を0.1〜10重
量部の量で含有することが好ましい。本発明において
は、上記変性オレフィン系重合体(A)が、プロピレン
系重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重合体、エ
チレン・酢酸ビニル共重合体からなる群から選ばれた少
なくとも1種のオレフィン系重合体の不飽和カルボン酸
グラフト変性物、その塩素化物、その塩素化物で変性さ
れたアクリル系重合体の何れかであることが好ましい。
【0016】本発明においては、上記変性オレフィン系
重合体(A)を構成する不飽和カルボン酸成分が、マレ
イン酸または無水マレイン酸であることが好ましい。本
発明においては、上記の耐候性改良用被覆組成物が、木
質・プラスチック複合材被覆用であることが望ましい。
本発明に係る耐候性の改良された基材は、上記の耐候性
改良用被覆組成物からなる塗膜にて被覆されていること
を特徴としている。
【0017】本発明の好ましい態様においては、上記基
材は、木質・プラスチック複合材であることが望まし
い。本発明においては、上記の耐候性改良用被覆組成物
からなる塗膜にて被覆された基材の表面が、さらに、ア
クリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料、ウレタン
樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、アクリルシリコーン樹脂塗
料、シリコーン樹脂塗料などの耐候性に優れた塗料から
なる群から選ばれた少なくとも1種の透明塗料からなる
塗膜にて被覆された木質・プラスチック複合材であるこ
とが望ましい。
【0018】本発明に係る耐候基材の製造方法は、基材
の表面を、上記の耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜
にて被覆することを特徴としている。本発明によれば、
各種基材、例えば、ポリプロピレン(PP)やポリエチ
レン(PE)等の合成樹脂を主成分とする成形品、特に
木質・プラスチック複合材からなる合成木材製成形品の
表面に塗装することにより、木質感などの優れた材質感
を保持しつつ、しかも耐候性も著しく向上できる耐候性
改良用被覆組成物、該組成物にて塗装されて、優れた木
質感を有し、耐候性の改良された基材(耐候基材)を提
供することができる。
【0019】また本発明によれば、上記耐候基材を効率
よく安全に製造し得る耐候基材の製造方法を提供するこ
とができる。
【0020】
【発明の具体的説明】以下、本発明に係る耐候性改良用
被覆組成物、耐候性の改良された基材および耐候基材の
製造方法について具体的に説明する。 [耐候性改良用被覆組成物]本発明に係る耐候性改良用
被覆組成物は、下記の変性オレフィン系重合体(A)
と、透明性耐候性顔料(B)と、有機溶剤(C)とを含
んでいる。
【0021】この変性オレフィン系重合体(A)は、不
飽和カルボン酸グラフト変性オレフィン系重合体(a
1)、その塩素化物(a2)およびその塩素化物で変性
されたアクリル系重合体(a3)からなる群から選ばれ
た少なくとも1種の変性オレフィン系重合体である。本
発明に係る耐候性改良用被覆組成物は、このように変性
オレフィン系重合体(A)中に、ポリオレフィンユニッ
トを含んでいるために、被塗物基材が木質・プラスチッ
ク複合材、特に、木質廃材を微粉化してポリプロピレン
(PP)やポリエチレン(PE)と混合し押出成形して
なる合成木材の場合には、その界面において、耐候性改
良用被覆組成物から成る塗膜は、基材中に含まれる、非
極性で表面活性がなく非接着性のPP、PE成分との親
和性、接着性が良好となる。また、変性オレフィン系重
合体(A)が、カルボキシル基(−COOH)等の極性
基を有している場合には、基材が特に木質成分を含む木
質・プラスチック複合材では、木質中の極性基(−OH
等)と結合し、接着強度がいっそう向上していると考え
られる。
【0022】さらに、該耐候性改良用被覆組成物からな
る塗膜(プライマー(層))は、このように極性基を有
しており、後述する上塗塗膜との接着性も優れている。
その理由は、上塗塗膜には、主成分としてアクリル樹
脂、アクリルウレタン樹脂、ウレタン樹脂、フッ素樹
脂、アクリルシリコーン樹脂、シリコーン樹脂等の耐候
性に優れた樹脂が含まれているが、上塗塗料中のこれら
樹脂あるいは樹脂用原料モノマー等は、極性基を有して
いるために、耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜との
接着性(密着性)に優れるのであろうと推測される。例
えば、このシリコーン樹脂塗料では、−COOH、−C
OOR(R:アルキル基など)、−COOROH(R:
アルキレン基等)、−NCO、−Si(OCH33、−
Si(OC253 等の極性基を有しており、ウレタン
樹脂塗料では、−OH、−NCO等の極性基を有してお
り、フッ素樹脂塗料では、−OROH(R:アルキレン
基等)、−ORCOOH(R:アルキレン基等)等の極
性基を有していると考えられる。そして、これら上塗塗
料には分子内分極を有する塗膜形成成分が存在し、その
ため耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜(プライマー
(層))表面に、上記のような上塗塗料を塗布すると、
上塗塗料と同様に極性基を有する塗膜形成成分を含有す
る、耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜と強固に密着
するのであろうと推測される。 <変性オレフィン系重合体(A)>上記変性オレフィン
系重合体(A)としては、プロピレン系重合体、エチレ
ン・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)、エチレ
ン・酢酸ビニル共重合体(EVA)からなる群から選ば
れた少なくとも1種のオレフィン系重合体の不飽和カル
ボン酸グラフト変性物、その塩素化物、その塩素化物で
変性されたアクリル系重合体の何れかが好ましい。
【0023】上記プロピレン系重合体としては、プロピ
レンの単独重合体、プロピレンとそれ以外のα−オレフ
ィン(C2〜15、好ましくは2〜10、特に2〜5
(但しC3のプロピレンを除く。))との共重合体、プ
ロピレンと(メタ)アクリル酸及びその誘導体、スチレ
ン及びその誘導体などとの共重合体等が挙げられる。上
記α−オレフィンとしては、エチレン、ブテン−1、ペ
ンテン−1、ヘキセン−1などC2〜C12(C3を除
く)のα−オレフィンが挙げられ、エチレン、ブテン−
1、ペンテン−1など、C2〜C5(C3を除く)のα
−オレフィンがより好ましい。
【0024】これらプロピレン系重合体(プロピレン単
独重合体を除く。)では、何れの場合も、プロピレン含
量が、好ましくは50〜99モル%、さらに好ましくは
55〜85モル%であることが望ましい。上記エチレン
・プロピレン・ジエン共重合体(EPDM)では、エチ
レンとプロピレンとジエンの合計を100モル%とする
とき、好ましくはエチレン40〜75モル%、プロピレ
ン55〜15モル%、ジエンモノマーを0モル%を超え
〜10モル%以下の量で含んでなるポリマーが望まし
い。
【0025】ジエンとしては、例えば、1,3-ブタジエ
ン、1,3-ペンタジエン、1,3-オクタジエン、1-フェニル
-1,3- ブタジエン、イソプレン、2-エチル-1,3- ブタジ
エン、2-プロピル-1,3- ブタジエン、2-オクチル-1,3-
ブタジエン、2-フェニル-1,3-ブタジエン等の共役系の
もの;あるいはノルボルナジエン、5−エチリデン−2
−ノルボルネン、シクロペンタジエン、1,4−ヘキサ
ジエン、メチレンノルボルネン等の非共役ジエン等の非
共役系のもの;が挙げられる。
【0026】上記エチレン・酢酸ビニル共重合体では、
エチレン含量が、好ましくは80〜99モル%、さらに
好ましくは85〜95モル%であることが望ましい。こ
れらオレフィン系重合体の重量平均分子量(Mw)は、
通常、20,000〜250,000、好ましくは5
0,000〜200,000である。オレフィン系重合
体の分子量(Mw)が50,000未満、特に20,0
00未満では、耐溶剤性が不足する傾向があり、20
0,000を超え、特に250,000を超えると溶剤
への溶解度が不足し塗料化が難しくなる傾向がある。
【0027】上記オレフィン系重合体のグラフト変性に
用いられる不飽和カルボン酸などとしては、不飽和モノ
カルボン酸、不飽和多価カルボン酸(例えば、不飽和ジ
カルボン酸など)及びその無水物等が挙げられ、具体的
には、例えば、リノール酸、リノレン酸、オレイン酸、
アクリル酸、メタクリル酸、等の不飽和モノカルボン
酸;マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、シトラコン酸
等の不飽和ジカルボン酸およびそれらの無水物;等が挙
げられる。
【0028】さらには、これらの酸のメチルエステルお
よびメチル水素エステルなどが挙げられる。これらの不
飽和カルボン酸等のうちでは、不飽和ジカルボン酸およ
びその無水物である、マレイン酸、無水マレイン酸が使
用量が少なくて多量のカルボキシル基をポリマー中に導
入できる点で好ましい。
【0029】このようなオレフィン系重合体の不飽和カ
ルボン酸グラフト変性物では、未変性のオレフィン系重
合体(100重量%)に対する不飽和ジカルボン酸グラ
フト変性物量が0.1〜10重量%、好ましくは0.5
〜7重量%であることが接着性などの点で好ましく、上
記範囲より少ないと、良好な接着性が得られなくなり、
上記範囲を超えると、効果が飽和状態に達しそれ以上の
顕著な効果があまり望めない傾向がある。
【0030】また、上記オレフィン系重合体の不飽和カ
ルボン酸グラフト変性物の塩素化物では、該グラフト変
性物の塩素化物中における塩素含有量が10〜50重量
%、好ましくは15〜40重量%であることが溶媒への
溶解性と、相手材との付着性がバランス良く優れる点で
好ましく、上記範囲より少ないと溶媒への溶解性が低下
し、また上記範囲を超えると、極性が大きくなり過ぎ
て、付着性が低下する傾向がある。
【0031】また、この塩素化物で変性されたアクリル
系重合体では、変性されたアクリル系重合体100重量
%中に、この塩素化物は、1〜50重量%、好ましくは
5〜40重量%の量で含まれていることが付着性と耐候
性がバランス良く優れる点で好ましい。また、未変性の
アクリル系重合体の重量平均分子量(Mw)は、通常、
5,000〜200,000、好ましくは10,000
〜150,000であることが望ましい。
【0032】該未変性のアクリル系重合体としては、
(メタ)アクリル酸の単独重合体、(メタ)アクリル酸
とその誘導体との共重合体などが挙げられる。該誘導体
としては、例えば、(メタ)アクリル酸のメチルエステ
ル、エチルエステル、ブチルエステル、ヘキシルエステ
ル、デシルエステル、ラウリルエステル、ステアリルエ
ステル、2−エチルヘキシルエステル、イソブチルエス
テル、t−ブチルエステル、2−ヒドロキシルエステ
ル、2−ヒドロキシルプロピルエステルなど、(メタ)
アクリル酸と、炭素数1〜20のアルキル基、炭素数が
1〜20のヒドロキシルアルキル基を有するアルコール
とのエステルが挙げられ、この他、従来より公知のもの
が広く用いられる。
【0033】上記変性オレフィン系重合体(A)が、例
えば、オレフィン系重合体の不飽和カルボン酸グラフト
変性物の塩素化物のように、ポリマー(A)中に塩素
(Cl)基が含まれていると、硬化塗膜中において、ポ
リマー(A)の配列による結晶化を阻害し、極性付与に
よる溶媒可溶性の向上などの働きがある。本発明では、
上記変性オレフィン系重合体(A)の溶解度パラメータ
ー(SP値)は、物質相互間の濡れを示し、8〜9.5
(cal/c)1/2であることが基材、特に木質・プラ
スチック複合材との付着性が良好となり好ましい。な
お、木質・プラスチック複合材に含まれることの多いポ
リエチレンのSP値は、特開平3−47881号公報第
5頁左下欄〜右下欄にも記載されているように、7.9
(cal/c)1/2、低塩素化ポリプロピレンのSP値
は、8.4〜8.7(cal/c)1/2 である。 <透明性耐候性顔料(B)>透明性耐候性顔料(B)と
しては、無機系、有機系の何れでも良く、無機系のもの
としては、例えば、それぞれ微小粒子径の式:α−Fe
O(OH)で示される透明で耐候性良好な黄色顔料、
式:α−Fe23で示される透明で耐候性を示す茶色顔
料、焼成法による式:CuO−Cr23で示される複合
酸化物であり、透明で耐候性良好な黒色顔料、アルミナ
微粒子からなり透明で耐摩耗性良好な塗膜形成可能な顔
料などが挙げられる。
【0034】また、有機系のものとしては、例えば、フ
タロシアニン系、ジケトピロロピルール系、キナクリド
ン系、ベンツイミダゾロン系等の着色顔料が挙げられ
る。具体的には、フタロシアニン系のブルーあるいはグ
リーンの着色顔料、ジケトピロロピルール系あるいはキ
ナクリドン系の赤色着色顔料、ベンツイミダゾロン系の
黄色着色顔料などが挙げられる。
【0035】このような透明性耐候性顔料(B)は、一
般に、比表面積(cm2/g)が一般の不透明顔料に比し
て10倍以上あり、粒径は1/10程度のものが多い。
このような透明性耐候性顔料(B)の平均粒径は、通
常、0.2μm以下、好ましく0.1μm以下、さらに
好ましくは、0.03〜0.08μmであることが入手
の容易性、透明性の点で望ましい。但し、粒径によらず
もともと透明性のある有機顔料では、上記粒径に限定さ
れない。また黒色の焼成顔料も上記粒径に限定されな
い。 <有機溶剤(C)>有機溶剤(C)としては、上記変性
オレフィン系重合体(A)、透明性耐候性顔料(B)を
溶解もしくは分散できる限り特に限定されないが、使用
される溶剤としては、例えば脂肪族系、芳香族系、ケト
ン系、エステル系、エーテル系、アルコール系など、通
常塗料に配合されるような各種溶剤が用いられる。
【0036】このような有機溶剤としては、例えば、ト
ルエン、キシレン等の芳香族炭化水素;シクロヘキサ
ン、エチルシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素;酢酸エ
チル、酢酸ブチル、エチルシクロヘキサン等のエステル
類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチル
ケトン(MIBK)、シクロヘキサノン、イソホロン等
のケトン類;メタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、n−ブタノール、イソブタノール、sec−ブタノ
ール、tert−ブタノール、ブチルセロソルブ等のア
ルコール類;プロピレングリコールモノメチルエーテ
ル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテー
ト(PMAC)、酢酸カービトール等のエーテル類;等
が挙げられる。
【0037】これらの溶剤のうちでは、低〜非極性溶剤
のキシレン、トルエンなどが変性オレフィン系重合体
(A)などを良好に溶解でき、透明性耐候性顔料(B)
を分散等できるため好ましい。なお、極性溶媒例えば、
エステル系溶媒の酢酸ブチルなどを少量(例えば、溶媒
100重量部中に0〜20重量部程度の量)で用いても
よい。
【0038】本発明に係る耐候性改良用被覆組成物に
は、上記変性オレフィン系重合体(A)(固形分)10
0重量部に対して、透明性耐候性顔料(B)が通常、1
〜30重量部、好ましくは5〜15重量部の量で、上記
有機溶剤(C)が通常、10〜2000重量部、好まし
くは100〜1200重量部の量で含まれていることが
望ましい。
【0039】透明性耐候性顔料(B)が、このような量
で耐候性改良用被覆組成物中に含まれていると、硬化塗
膜の透明性が確保でき、色材としての着色効果も発揮で
きる傾向がある。また有機溶剤(C)が、耐候性改良用
被覆組成物中に上記量で含まれていると、塗工作業性が
良好で、適度の膜厚の塗膜を少ない塗装回数で塗設で
き、該組成物の塗装後、乾燥硬化に伴う溶剤揮散量も少
なくでき、環境等への負荷も低く抑制できる傾向があ
る。
【0040】なお、固形分とは、塗布硬化され被膜を形
成しうる成分をいう。このような本発明に係る耐候性改
良用被覆組成物を、特に塗料(プライマーを含む。)と
して、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)
等の合成樹脂を主成分とする成形品、特に合成木材成形
品等の基材表面に塗装することにより、木質感などの優
れた材質感を保持しつつ、しかも耐候性も著しく向上で
きる。
【0041】本発明に係る上記耐候性改良用被覆組成物
には、さらに、紫外線吸収剤(D)、光安定剤(E)な
どが含まれていてもよい。 <紫外線吸収剤(D)>紫外線吸収剤(D)としては、
サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリアゾール
系の他に、蓚酸アニリド系、シアノアクリレート系、ト
リアジン系等の紫外線吸収剤が挙げられ、これらのうち
では、サリチル酸系、ベンゾフェノン系、ベンゾトリア
ゾール系が好ましい。紫外線吸収剤は、紫外線を吸収し
ポリマーへの作用を防ぐ働きを有し、290〜400n
mに強い光吸収を持ち、熱的、化学的に安定で、光に対
しても安定で、配合材料によく混和し均一性に優れ、さ
らには低毒性であることが望ましい。
【0042】このような紫外線吸収剤(D)として具体
的には、例えば、フェニルサリチレート、モノグリコー
ルサリチレート、P−第三ブチルフェニルサリチレー
ト、2−ヒドロキシル−4−メトキシベンゾフェノン、
2−ヒドロキシル−4−オクトキシベンゾフェノン、2
−(2’−ヒドロキシ−5’−メチルフェニル)ベンゾ
トリアゾール、2−(2’−ヒドロキシ−3’,5’−
第三ブチルフェニル)ベンゾトリアゾール、2−(2’
−ヒドロキシ−3’−第三ブチル−5’−メチルフェニ
ル)ベンゾトリアゾール、レゾルシノールモノベンゾエ
ート、2’−エチルヘキシル−2−シアノ−3−フェニ
ルシンナメート等が挙げられる。これらの紫外線吸収剤
(D)は1種または2種以上組み合わせて用いられる。
【0043】これらのうちでは、ベンゾトリアゾール系
化合物が好ましい。上記紫外線吸収剤(D)は、耐候性
改良用被覆組成物中の上記変性オレフィン系重合体
(A)100重量部(固形分)に対して、通常、0.1
〜10重量部、好ましくは0.3〜3重量部の量で含有
されていることが望ましい。このような量で紫外線吸収
剤(D)が含まれていると、紫外線による塗膜の劣化、
被塗物の酸素劣化が著しく抑制される傾向がある。 <光安定剤(E)>光安定剤(E)としては、含まれる
樹脂類に紫外線が照射されて生じた活性遊離基(ラジカ
ル)を捕捉、吸収等して樹脂劣化などを防止しうるもの
で、ヒンダードアミン系化合物、ベンゾエート系化合
物、ヒンダードフェノール系化合物等が挙げられ、ヒン
ダードアミン系化合物が好ましい。
【0044】ヒンダードアミン系化合物としては、具体
的には、例えば、ビス(2,2,6,6−テトラメチル
−4−ピペリジン)セバケート、ビス(1,2,2,
6,6−ペンタメチル−4−ピペンジル)−2−ブチル
−2−(4−ハイドロキシ)−3,5−テトラブチルベ
ンジル)プロパンジケート、 ビス(1,2,2,6,
6−ペンタメチル−4−ピペンジル)セバケート、8−
アセチル−3−ドデシル−7,7,9,9−テトラメチ
ル−1,3,8−トリアゾスピロ(4,5)デカン−
2,4−ジエンなどが挙げられる。
【0045】これらの光安定剤は1種または2種以上組
み合わせて用いられる。これらの光安定剤のうちでは、
セバケート系が好ましい。上記光安定剤(E)は、耐候
性改良用被覆組成物中の上記変性オレフィン系重合体
(A)100重量部(固形分)に対して、通常、0.1
〜10重量部、好ましくは0.3〜3重量部の量で含有
されていることが望ましい。このような量で光安定剤
(E)が含まれていると、少量で従って安価に効率よ
く、基材中に含まれる樹脂成分の劣化を防止できる傾向
がある。
【0046】本発明に係る上記耐候性改良用被覆組成物
には、上記成分以外に、通常の塗料特にプライマーに含
まれるような任意成分、例えば、アルミナ等の耐摩耗改
質材、透明性を失わない程度の量の炭カル、タルク、炭
酸バリウム、マイカ、クレー等の体質顔料、光沢を下げ
るための二酸化ケイ素粉末、アクリルビーズなどが本発
明の目的に反しない範囲で含まれていてもよい。
【0047】<塗装>このような耐候性改良用被覆組成
物を、後述するような各種基材表面に常法に従って塗布
し硬化させれば、基材の材質感が良好に発揮され、耐候
性などに優れた塗膜が得られる。より具体的には、基材
表面に上記耐候性改良用被覆組成物を刷毛塗り、スプレ
ー塗装、ロールコーター塗装等の塗装方法にて、得られ
る塗膜の乾燥膜厚が例えば、5〜25μm厚となるよう
に1〜複数回塗装し、常温乾燥、加熱乾燥、焼き付け等
の硬化方法、中でも短時間で乾燥塗膜が得られる点で好
ましい加熱乾燥法にて、例えば、80℃×10分程度、
加熱硬化させることにより塗膜を形成させればよい。
【0048】本発明では、上記のようにして得られた耐
候性改良用被覆組成物からなる塗膜の表面に、さらに、
アクリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料(ウレタ
ン架橋型アクリル樹脂塗料)、ウレタン樹脂塗料、フッ
素樹脂塗料、アクリルシリコーン樹脂塗料、塩化ビニル
樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料などの塗料を塗布するこ
とにより、耐候性に優れた透明塗膜(上塗塗膜)が少な
くとも1層以上形成されていても良い。なお、本発明に
おいては、上記記載からも明らかなように、耐候性改良
用被覆組成物からなる塗膜(層)は、特に、該耐候性改
良用被覆組成物からなる塗膜上に必要により設けられる
ことのある、上記上塗塗膜との関係で、プライマー
(層)などとも言うことがある。
【0049】このような上塗塗膜(層)は、耐候性改良
用被覆組成物からなる塗膜(プライマー(層))との付
着性に優れ、しかも、この上塗塗膜(層)が上記耐候性
改良用被覆組成物からなる塗膜(層)表面に形成される
ことにより、得られる耐候基材は、耐候性、塗膜強度、
耐水性、耐薬品性、耐湿性、耐衝撃性、耐摩耗性等の点
でいっそう補強される傾向がある。 <基材>上記耐候処理に供される基材としては、特に限
定されないが、好ましくは基材が優れた木質感等の材質
感を有し、しかもその材質感が活かされることが望まれ
るようなものが好適であり、例えば、木質・プラスチッ
ク複合材、例えば、木質粉末とプラスチックとを溶融混
練し、成型した複合材が挙げられる。
【0050】プラスチックとしては、ポリエチレン、ポ
リプロピレン、ポリブテン等のオレフィン系重合体;ポ
リエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレー
ト等のポリエステル;ポリ塩化ビニル等の塩化ビニル樹
脂;等が例示できる。これらの木質・プラスチック複合
材の内では、木質材とオレフィン系重合体とからなる複
合材が上記耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜をその
表面に形成した場合にその材質感を活かすことができ、
耐候性を向上できるなどの点で基材として好ましい。 <上塗塗膜(層)>上塗塗膜(層)の形成用の上塗塗料
のうちでは、アクリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂
塗料(ウレタン架橋型アクリル樹脂塗料)、ウレタン樹
脂塗料、フッ素樹脂塗料、アクリルシリコーン樹脂塗
料、シリコーン樹脂塗料が、耐候性改良用被覆組成物か
らなる塗膜(プライマー(層))との接着性、上塗塗膜
自体の耐候性、強度、耐汚染性、耐水性、耐薬品性、耐
湿性、耐衝撃性、耐摩耗性の点で好ましい。
【0051】これら上塗塗料としては、何れも公知のも
のが広く使用できる。例えば、アクリル樹脂塗料は、
(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸エステル、
(メタ)アクリル酸ヒドロキシルアルキル等の(メタ)
アクリル酸系モノマーを溶媒中で(共)重合したものを
主な塗膜形成成分としている。上記(メタ)アクリル酸
エステルとしては、(メタ)アクリル酸メチル、エチ
ル、ブチル、2-エチルヘキシルなど(メタ)アクリル
酸のC1〜C10程度のアルキルエステル;(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸2
-ヒドロキシプロピルなど(メタ)アクリル酸のヒドロ
キシルアルキルエステル(アルキル基:C1〜C10程
度);その他、(メタ)アクリル酸グリシジルなど(メ
タ)アクリル酸のエポキシ基含有エステル、(メタ)ア
クリル酸メトキシエステルなど(メタ)アクリル酸のア
ルコキシ基含有エステル(アルコキシ基の炭素数:C1
〜C5程度)などが挙げられる。
【0052】アクリルウレタン樹脂塗料(ウレタン架橋
型アクリル樹脂塗料)は、上記(メタ)アクリル酸のヒ
ドロキシルアルキルエステルなど、水酸基を含有する
(メタ)アクリル酸系モノマーを必須モノマー成分とし
て含んでなる(共)重合体と、イソシアネート系硬化剤
とを反応させ、ウレタン結合により架橋・硬化させて使
用される。
【0053】該イソシアネート系硬化剤としては、イソ
シアネート基を2個以上有する限り常温硬化用、加熱硬
化用などの何れでもよく、例えば、トリレンジイソシア
ネート(TDI)、ジフェニルメタンジイソシアネー
ト、リジンジイソシアネートメチル、イソホロンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HD
I)、ノルボルナンジイソシアネートメチル(NBD
I)やそれらのトリマー、それらジイソシアネートのア
ダクト物(例:トリメチロールプロパンアダクト等)、
それらジイソシアネートの尿素結合による三量体等が挙
げられ、これら硬化剤のイソシアネート基は、アセト酢
酸エチル、ε−カプロラクタムなどのブロック剤などに
よりブロックされていてもよい。
【0054】これらイソシアネート系硬化剤のうちで
は、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)のトリ
マー、トリメチロールプロパンアダクト、尿素結合によ
る三量体、もしくは、ノルボルナンジイソシアネートメ
チル(NBDI)が耐候性、取り扱い性、入手の容易さ
の点で好ましい。ウレタン樹脂塗料は、通常、ポリエス
テルポリオール等のポリオールと、上記イソシアネート
系硬化剤とを反応させ、ウレタン結合により架橋・硬化
させて使用される。好ましいイソシアネート系硬化剤も
上記アクリルウレタン樹脂塗料の場合と同様である。
【0055】フッ素樹脂塗料としては、溶剤分散型、粉
体型、溶剤可溶型、エマルジョン型などの何れでもよい
が、中でも、溶剤可溶型、溶剤分散型、エマルジョン型
のものが取り扱い易さの点で好ましい。フッ素樹脂塗料
は、例えば、3−フッ化塩化エチレン等のフッ化オレフ
ィンとアルキルビニルエーテルとの(交互)共重合体
(FEVE)や、4−フッ化エチレン等のフッ化オレフ
ィンと酢酸ビニル等のビニルエステルとの(交互)共重
合体などに代表される上記有機溶剤可溶型のフッ素樹脂
と、上記イソシアネート系硬化剤とを反応させ、ウレタ
ン結合(−ROH+−R’NCO→−ROCONHR’
−)により架橋・硬化させて使用される。好ましいイソ
シアネート系硬化剤も上記アクリルウレタン樹脂塗料の
場合と同様である。
【0056】これら上塗塗料には、前記耐候性改良用被
覆組成物の場合と同様、その他の添加剤が配合されてい
てもよい。これら上塗塗料は、上記上塗塗料の種類に応
じて、刷毛塗り、ロールコーター、スピンコーター、粉
体塗装、静電塗装など常法により塗装し、常温乾燥、加
熱乾燥などを適宜利用し硬化させればよい。
【0057】その硬化上塗塗膜の膜厚は、例えば、10
〜200μm厚程度である。 <耐候性の改良された基材(耐候基材)>本発明に係る
耐候基材は、上記したように基材の表面を耐候性改良用
被覆組成物からなる塗膜にて被覆することにより製造さ
れるが、このような耐候基材では、基材表面、少なくと
も紫外線などの影響を受けやすい側の基材表面が、上記
耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜にて被覆されてい
る。
【0058】本発明の好ましい態様においては、この耐
候性改良用被覆組成物からなる塗膜(プライマー
(層))の表面は、上記したように、さらにアクリル樹
脂塗料、アクリルウレタン樹脂塗料(ウレタン架橋型ア
クリル樹脂塗料)、ウレタン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料
などの透明塗料からなる塗膜(上塗塗膜)にて被覆され
ていることが耐候性、塗膜強度、耐汚染性、耐水性、耐
薬品性、耐湿性、耐衝撃性、耐摩耗性に優れるためいっ
そう望ましい。
【0059】本発明に係る耐候基材が、基材とその表面
に設けられた耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜
(層)とを有する場合、この耐候性改良用被覆組成物か
らなる塗膜の乾燥膜厚は、通常、5〜100μm厚、好
ましくは15〜50μm厚程度である。また、本発明に
係る耐候基材が、基材と、その表面に設けられた耐候性
改良用被覆組成物からなる塗膜(層)と、その表面に設
けられた上記上塗塗膜(層)とを有する場合、この耐候
性改良用被覆組成物からなる塗膜(プライマー(層))
の乾燥膜厚は、上記と同様であり、上塗塗膜(層)の乾
燥膜厚は、通常、15〜300μm厚、好ましくは25
〜100μm厚程度である。
【0060】上記何れの態様においても、前述したよう
に、基材の材質としては木質・プラスチック複合材(合
成木材)が好ましい。
【0061】
【発明の効果】本発明に係る耐候性改良用被覆組成物
を、ポリプロピレン(PP)やポリエチレン(PE)等
の合成樹脂を主成分とする成形品、特に合成木材成形品
の表面に塗装することにより、基材のもつ木質感などの
優れた材質感を保持しつつ、しかも基材の耐候性も著し
く向上させることができる。
【0062】すなわち、本発明に係る耐候基材は、基材
表面に耐候性改良用被覆組成物から成る塗膜が塗設され
ており、基材の材質感が屋外など強い紫外線照射を受け
るような環境下においても長期間保持され、耐候性に優
れている。また本発明によれば、上記耐候基材を効率よ
く安全に製造し得る耐候基材の製造方法が提供される。
【0063】
【実施例】以下、本発明に係る耐候性改良用被覆組成
物、耐候性の改良された基材(耐候基材)および耐候基
材の製造方法について実施例に基づいてさらに具体的に
説明するが、本発明は、係る実施例により何ら限定され
るものではない。なお、以下の実施例、比較例におい
て、各成分の配合量は、特にその趣旨に反しない限り、
重量部で示し、「部」は重量部表示で示す。
【0064】なお、以下の実施例、比較例で用いた配合
成分の組成、物性等は以下の通り。(注1) プロピレン/α−オレフィン共重合体の不飽
和ジカルボン酸グラフト変性物の塩素化物 :プロピレン
/α−オレフィンの共重合(モル%)比=75/25、
該共重合体100重量%に対する不飽和ジカルボン酸グ
ラフト変性物量:4重量%、グラフト変性物を塩素化し
たものに含まれる塩素含有量:25%、重量平均分子量
(Mw):80×1000。
【0065】(注2)ポリプロピレン/ポリオレフィン
系熱可塑性エラストマー組成物の不飽和ジカルボン酸グ
ラフト変性物:ポリプロピレン10〜60重量%とポリ
オレフィン系熱可塑性エラストマー90〜40重量%と
の組成物を、マレイン酸またはその無水物等の不飽和ジ
カルボン酸にてグラフト変性してなる変性ポリオレフィ
ン系熱可塑性エラストマー組成物(例:三井化学(株)
製の「ミラストマー(R)」(MFR:5〜20g/1
0分(ASTM D 1238)、密度0.88〜0.
90g/cm3(ASTM D 1505))等。)(注3) エRチレン/酢酸ビニル共重合体の不飽和ジ
カルボン酸グラフト変性物: エチレン/酢酸ビニルの共
重合(モル%)比:90/10、該共重合体に対する不
飽和ジカルボン酸グラフト変性物量:4重量%。重量平
均分子量(Mw):17×10000。(注4) 塩素化ポリプロピレン変性アクリル樹脂 :ア
クリル樹脂に、60℃以下の脱塩素反応を生じない温度
で微量の無水マレイン酸とBPO(ベンゾイルパーオキ
サイド)を使用し、プロピレン/α−オレフィン共重合
体の不飽和ジカルボン酸グラフト変性物の塩素化物を接
触させ、グラフト変性した低塩素化PP変性アクリル樹
脂。重量平均分子量(Mw):50×1000。低塩素
化PP含有量:20%。 (注5) <透明性耐候性顔料(B)> ・酸化鉄透明顔料(茶色):平均粒径0.06μm。 ・水酸化鉄透明顔料(黄色):平均粒径0.05μm。 ・酸化銅酸化クロム焼成顔料(黒):平均粒径0.57
μm。 <試験条件>・促進耐候性試験: (イ)サンシャインウェザーメーター試験による場合:
サンシャインウェザーメーター(製造元:スガ試験機社
製、型番:WEL−SUN−HC−B、紫外線発生用光
源:カーボンアーク灯。定期的な人工雨を設定。)にて
促進耐候試験を、「JIS K 5400.9.8」に
準拠して行った。 [暴露条件] 照射波長:295〜700mm 暴露時間:500,1000,3000時間でチェック ブラックパネル温度:63±3℃ 降雨時間:18分/120分毎 (ロ)スーパーUV試験による場合:スーパーUV試験
機(製造元:岩崎電気(株)製、アイスーパーテスター
SUV−W23、紫外線発生用光源:波長295〜45
0nm、出力100W/cm2)にて劣化促進試験を実
施した。・変色度: 変色度は「JIS−Z−8722」に規定さ
れる分光測色法による標準板との色差(ΔE)で求め
た。・付着性試験: 付着性は、「JIS−K−5400」の
1mm碁盤目テープ法により評価した。
【0066】
【実施例A1】<耐候性改良用被覆組成物>上記プロピ
レン/α−オレフィン共重合体の不飽和ジカルボン酸グ
ラフト変性物の塩素化物10重量部と、酸化鉄透明顔料
1重量部と、キシレン49重量部と、トルエン40重量
部(合計100重量部)を常法により混合して、耐候性
改良用被覆組成物(プライマー)を得た。
【0067】該耐候性改良用被覆組成物の配合組成を併
せて表1に示す。
【0068】
【実施例A1〜A10、比較例B1〜B2】実施例A1
において、配合成分およびその成分量を表1に示すよう
に代えた以外は、実施例A1と同様にして、耐候性改良
用被覆組成物を製造した。これら耐候性改良用被覆組成
物の配合組成および各成分量を表1に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
【実施例1】<複合材/耐候性改良用被覆組成物(層)
>ポリプロピレン50重量%と木粉50重量%とからな
る木質・プラスチック複合材(縦15cm×横7cm×
厚み0.5cm)の表面に、上記耐候性改良用被覆組成
物A1を、ハケにて1回塗布して常温:23℃にて7日
間静置して乾燥させた[塗膜の乾燥膜厚:15μm
厚]。
【0071】得られた耐候性改良用被覆組成物から成る
塗膜付きの木質・プラスチック複合材(耐候基材とも言
う。)について、サンシャインウェザーメーター(紫外
線発生用光源:カーボンアーク灯。定期的な人工雨を設
定。)にて促進耐候試験[JIS A 6008に準拠]を行っ
た。その結果、ブラックパネル温度63℃一定条件で5
00時間の促進曝露を行った場合では、促進耐候性試験
による色相の変化(ΔE)は2.1となり、また、10
00時間の促進曝露を行った場合では、ΔEは9.8と
なった。
【0072】付着性は、100目(残存升目数)/10
0目(全升目数)となった。結果を併せて表2に示す。
【0073】
【実施例2〜11、比較例1〜2】実施例1において、
木質・プラスチック複合材の種類、耐候性改良用被覆組
成物の種類をそれぞれ表2に示すものに代えた以外は、
実施例1と同様にして、耐候基材を作製して、上記サン
シャインウェザーメーターおよび/またはスーパーUV
によるΔEの測定、付着性試験を行った。
【0074】結果を表2に示す。
【0075】
【実施例12】<複合材/耐候性改良用被覆組成物(プ
ライマー)層/上塗塗膜>ポリプロピレン50重量%と
木粉50重量%とからなる木質・プラスチック複合材
(縦15cm×横7cm×厚み0.5cm)の表面に、
上記耐候性改良用被覆組成物A2(プライマー)を、ハ
ケにて1回塗布して常温:23℃にて7日間静置して乾
燥させた[塗膜の乾燥膜厚:15μm厚]。
【0076】次いで、上記耐候性改良用被覆組成物A2
からなる塗膜表面に、上記アクリルウレタン樹脂塗料
(上塗塗料とも言う。)をハケにて1回塗布して常温:
23℃にて7日間静置して乾燥させた[塗膜の乾燥膜
厚:35μm厚]。得られた塗膜付きの木質・プラスチ
ック複合材(耐候基材とも言う。)について、サンシャ
インウェザーメーターにて促進耐候試験を行った。
【0077】その結果、500時間の促進曝露を行った
場合では、ΔEは1.8となり、また、1000時間の
促進曝露を行った場合では、ΔEは4.2となり、30
00時間の促進曝露を行った場合では、ΔEは7.9と
なった。また付着性は、100目(残存升目数)/10
0目(全升目数)となった。結果を併せて表2に示す。
【0078】
【実施例13〜15、比較例3〜5】実施例12におい
て、木質・プラスチック複合材の種類、耐候性改良用被
覆組成物の種類、上塗塗料の種類それぞれ表2に示すも
のに代えた以外は、実施例12と同様にして、耐候基材
を作製して、上記サンシャインウェザーメーターおよび
/またはスーパーUVによる促進耐候性試験、付着性試
験を行った。
【0079】結果を表2に示す。
【0080】
【表2】
【0081】比較例1に示すように、木質・プラスチッ
ク複合材(基材)の表面に、耐候性改良用被覆組成物か
らなる塗膜(層)と上塗塗膜(層)の両方を有しないも
のに比べて、実施例1〜11に示すように基材表面に耐
候性改良用被覆組成物からなる塗膜(層)が設けられて
いると、色差ΔEが小さく変色度は小さく耐候性に優れ
ることが分かる。
【0082】また、実施例12〜14と実施例3とを対
比し、また実施例15と実施例7とを対比すれば明らか
なように、木質・プラスチック複合材(基材)の表面
に、耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜(層)と上塗
塗膜(層)の両方を有するもの(実施例12〜14、実
施例15)では、基材表面に耐候性改良用被覆組成物か
らなる塗膜(層)は有するが上塗塗膜を有しない場合
(実施例3、実施例7)に比して、さらに色差ΔEが小
さく変色度は小さく耐候性に優れ、付着性は同様に保持
されることが分かる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) B32B 27/32 101 B32B 27/32 101 C09D 127/12 C09D 127/12 133/00 133/00 163/00 163/00 175/04 175/04 Fターム(参考) 4D075 AE03 CA02 CA04 CA13 CA32 CA34 CA38 CA44 CB06 DA06 DB21 DB36 DB38 DB40 DB43 DB48 DB63 DC01 EA07 EA43 EB12 EB13 EB15 EB16 EB19 EB20 EB22 EB38 EB43 EB56 EC01 EC07 EC11 EC17 EC30 EC47 EC49 EC54 4F100 AK01A AK03B AK03J AK07B AK07J AK25B AK28B AK28J AK68B AL05B AL06B AL07B AP00A BA02 CA05B CA07B CA13B GB07 JK06 JL09 JL16 JN01B JN01H YY00B 4J038 CG031 CG141 CH231 CP031 GA12 JA02 JA05 JA16 JA24 JA53 KA06 KA08 KA12 NA03 PC06 PC08

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】(A)不飽和カルボン酸グラフト変性オレ
    フィン系重合体(a1)、その塩素化物(a2)および
    その塩素化物で変性されたアクリル系重合体(a3)か
    らなる群から選ばれた少なくとも1種の変性オレフィン
    系重合体と、 (B)透明性耐候性顔料と、 (C)有機溶剤と、 を含むことを特徴とする耐候性改良用被覆組成物。
  2. 【請求項2】さらに、紫外線吸収剤(D)および/また
    は光安定剤(E)を含有する請求項1に記載の耐候性改
    良用被覆組成物。
  3. 【請求項3】上記変性オレフィン系重合体(A)100
    重量部に対して、透明性耐候性顔料(B)を1〜30重
    量部の量で、有機溶剤(C)を10〜2000重量部の
    量で含有することを特徴とする請求項1〜2の何れかに
    記載の耐候性改良用被覆組成物。
  4. 【請求項4】上記変性オレフィン系重合体(A)100
    重量部に対して、さらに、上記紫外線吸収剤(D)を
    0.1〜10重量部の量で、上記光安定剤(E)を0.
    1〜10重量部の量で含有することを特徴とする請求項
    1〜3の何れかに記載の耐候性改良用被覆組成物。
  5. 【請求項5】上記変性オレフィン系重合体(A)が、プ
    ロピレン系重合体、エチレン・プロピレン・ジエン共重
    合体、エチレン・酢酸ビニル共重合体からなる群から選
    ばれた少なくとも1種のオレフィン系重合体の不飽和カ
    ルボン酸グラフト変性物、その塩素化物、その塩素化物
    で変性されたアクリル系重合体の何れかである請求項1
    〜4の何れかに記載の耐候性改良用被覆組成物。
  6. 【請求項6】上記変性オレフィン系重合体(A)を構成
    する不飽和カルボン酸成分が、マレイン酸または無水マ
    レイン酸である請求項1〜5の何れかに記載の耐候性改
    良用被覆組成物。
  7. 【請求項7】請求項1〜6の何れかに記載の耐候性改良
    用被覆組成物が、木質・プラスチック複合材被覆用であ
    る請求項1〜6の何れかに記載の耐候性改良用被覆組成
    物。
  8. 【請求項8】基材の表面が、請求項1〜6の何れかに記
    載の耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜にて被覆され
    た耐候基材。
  9. 【請求項9】上記基材が木質・プラスチック複合材であ
    る請求項8に記載の耐候基材。
  10. 【請求項10】請求項1〜6の何れかに記載の耐候性改
    良用被覆組成物からなる塗膜にて被覆された基材の表面
    が、さらに、アクリル樹脂塗料、アクリルウレタン樹脂
    塗料、ウレタン樹脂塗料、フッ素樹脂塗料、アクリルシ
    リコーン樹脂塗料、シリコーン樹脂塗料からなる群から
    選ばれた少なくとも1種の透明塗料からなる塗膜にて被
    覆された耐候基材。
  11. 【請求項11】基材の表面を、請求項1〜6の何れかに
    記載の耐候性改良用被覆組成物からなる塗膜にて被覆す
    ることを特徴とする、耐候基材の製造方法。
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