JP2008194710A - Di缶 - Google Patents

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貴志 長谷川
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Abstract

【課題】ピンホールの発生を防止しつつ、缶体重量の軽量化を実現すること。
【解決手段】アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶10であって、前記アルミニウム合金の板材Wは、鋳塊に熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされ、胴部11は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされていることを特徴とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、内容物が密封される缶体に用いられるDI缶に関するものである。
飲料等の内容物が充填、密封される缶体として、開口端部に缶蓋が巻締められるフランジ部が形成された缶や、開口端部にキャップが螺着されるボトル缶が、広く市場において流通している。このような缶体に用いられるDI缶は、従来、JIS3004(AA3004)またはJIS3104(AA3104)などのAl合金からなる板材に絞りしごき加工(Drawing & Ironing)を施すことにより形成されている。
従来から、缶体の流通過程において、その胴部に、例えば先鋭体が接触又は衝突することにより発生する微細な孔、又は缶と缶の間に異物が挟まった状態で擦れることにより生じる微細な孔や破断等のいわゆる流通ピンホール(以下、ピンホールという。)が発生し、その内容物が漏洩する等の問題があった。このような問題を解決するための手段として、例えば下記特許文献1に示されるような缶胴の偏肉量を減少し、缶を薄肉化、軽量化するための技術が開示されている。
特開平06−87032号公報
近年CO2排出量削減等環境保護の観点から、使用する原材料の削減による、アルミニウム缶の軽量化の要請が強くなっている。具体的には、0.1g以上(約1%以上)の缶重量削減を目指し、耐圧強度の低下や生産性を阻害せず、さらに流通ピンホールに強い軽量缶の開発が必要になった。
1缶あたり、0.1gの削減でも、アルミニウム缶市場年間180億缶に適用できれば、大きな環境負荷低減が達成できる。
上記のように、缶体重量の増加を抑制しつつ缶体の耐圧強度を確保し、さらに、缶体の製造を容易に安定して行うことを課題とし、この課題を解決するために、本発明の発明者らが鋭意研究した結果、以下のような知見を得た。
DI缶を製造する場合の材料及び製造方法に関して、DI缶には、例えば、引張り強さ等の耐圧強度に係る材料強度とピンホール特性が製品特性として要求され、缶体胴部のしごき易さを表す特性(以下、DI成形性という。)とDI缶のネック部の成形し易さを表す特性(以下、ネック成形性という。)がDI缶を容易に製造するための特性として要求され、これらの特性が相互に密接に関連して他の特性の阻害要因となっていることを突き止めた。
すなわち、缶を従来より軽くするには、アルミニウム合金材料の板厚を薄くして、全体的に肉厚の薄い缶を製造する方法が考えられるが、板厚を薄くすると、缶底の耐圧強度が低下し、所望の品質が得られないという問題がある。
また、高強度材を開発し、材料強度を高めることにより、缶底の耐圧強度を増すことが考えられるが、極端な高強度材の使用は、DI成型性を阻害するので缶の生産性を低下させる虞がある。
一方、比較的板厚の厚い材料を使用し、DIのしごき率を大きくして、ウォール厚(缶胴の肉厚)を薄くする方法も考えられるが、ウォール厚を薄くすると、突刺強度が低下し、流通ピンホールの発生の可能性が増すという虞がある。
また、DI成形性、ネック成形性を向上させるために材料強度自体を低下させると、耐圧強度や、ピンホール特性が低下し、耐圧強度や、ピンホール特性を向上させると、DI成形性、ネック成形性が低下するという互いに相反する関係にある。
以上、得られた知見から、引張り強さ等の材料強度や材料の加工硬化に基づく耐圧強度とピンホール特性、DI成形性と、ネック成形性といった、材料特性と成形方法に関してDI缶に要求される特性を、従来の製造技術にとらわれることなく抜本的に見直すことにより画期的な改善を行うこととした。
本発明は、このような事情を考慮してなされたもので、製造コストを増大させることなく、ピンホールの発生を抑制するとともに軽量化が可能なDI缶を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
請求項1に記載された発明は、アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、かつ前記アルミニウム合金の板材は、鋳塊に熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされ、胴部は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされていることを特徴とする。
この発明に係るDI缶によれば、鋳塊に熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされたアルミニウム合金の板材にしごき率が54.2%以上64.8%以下の絞りしごき加工が施されるので、胴部の肉厚を0.095mm以上0.110mm以下としつつ、胴部の引張り強さを加工限度に対する余裕を確保しつつ340MPa以上410MPa以下とすることができる。
その結果、突起物や砂が押込まれた場合の破断が抑制されて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保されるとともに、薄肉化による缶体重量の軽量化が実現される。
本発明に係るDI缶によれば、製造コストを増大させることなく充分なピンホール特性が確保され、かつ軽量化が可能とされる。
以下、図面を参照し、この発明の一実施形態について説明する。
図1は、この発明の一実施形態として示したDI缶の製造方法を、図2はDI缶を示す図であり、この図において符号10は、DI缶を示している。
DI缶10は、アルミニウム合金製の有底筒状のDI缶であって、板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされるアルミニウム合金の板材に、しごき率が54.2%以上64.8%以下とされる絞りしごき加工を施して成形されており、例えば、缶軸方向の大きさ、すなわち高さが約122.5mm、外径が65mm以上67mm以下とされている。胴部は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが、340MPa以上410MPa以下とされ、かつこの場合の缶体重量が11.6g以下とされている。
また、底部12は、図2に示すように、胴部11の缶軸方向における内側に向けて凹むドーム部12aを備えるとともに、このドーム部12aの外周縁部が胴部11の缶軸方向における外側に向けて突出する環状凸部12cとされている。この環状凸部12cの缶軸方向における頂部が、DI缶10が正立姿勢となるように、このDI缶10を接地面L上に配置したときに接地面Lに接する接地部12bとされる。
また、DI缶10は、ポリエステル系塗料を使用して、文字情報等の印刷部分も含め、胴部11の外面を印刷、塗装し、この外面印刷及び外面塗装がされたDI缶10を180℃×30秒間加熱することにより50mg/dmの塗膜を形成させた後に、DI缶10の内面にエポキシ系塗料を使用して内面塗装し、200℃×60秒間加熱することにより40mg/dmの塗膜を形成させた外面印刷、外面塗装及び内面塗装がされている。
また、アルミニウム合金の板材Wは、例えば、重量%(以下、同じ)で、Si≦0.4%,Fe≦0.5,Cu:0.05〜0.3%,Mn:1.0〜1.5%,Mg:0.8〜1.3%,Zn≦0.25%とされ、残部がAlと不可避不純物とから構成されている。
板材Wは、表面において直径(円相当直径)1〜10μmの金属間化合物が3500〜4500個/mmの密度、1〜3%の面積率で分布していることが好ましく、絞りしごき加工後の胴部11の厚さが0.095mm以上0.110mm以下とされた場合に、胴部11の引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされる。また、伸びが3%以上6%未満とされることが、より好適とされる。
そのために、板材Wは、熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく冷間圧延されている。
直径1〜10μmの金属間化合物が3500個/mm以上とされ、金属間化合物のマトリックス全体に占める面積率が1%以上とされることにより、胴部11の加工組織が強固になり過ぎることが抑制され、その後の熱処理における充分な引張り強さと伸びが確保可能とされ、直径1〜10μmの金属間化合物が4500個/mm以下とされ、金属間化合物のマトリックス全体に占める面積率が3%以下とされることにより、胴部11の成形過程における熱処理での軟化の進行が抑制されて充分な強度を確保することが可能とされる。
つぎに、上記実施形態に係るDI缶10の成形に用いるアルミニウム合金の板材の製造方法について説明する。
まず、Al合金の溶湯を常法により脱ガス、介在物除去を行い、半連続鋳造によりスラブに鋳造し、スラブに均熱化処理を施した後、熱間圧延を施し、その後、冷間圧延を施して板厚が0.240mm以上0.270mm以下の板材Wに形成される。
このとき、上述したように、金属間化合物の分布密度および面積率を得るためには、通常、熱間圧延工程と冷間圧延工程との間で行われる中間焼鈍を実施しないことが好ましい。
また、冷間圧延されたアルミニウム合金の板材Wは、150mg/mを越え300mg/m以下の塗油量でリオイルを施されていることが好ましい。
次に、板材Wを打ち抜いて直径が約150mmとされた円板状の板材(ブランク)Wを成形する。
次に、この板材Wをカッピングプレスによって絞り加工することによりカップ状体W1に成形する。
次いで、DI加工装置によって、カップ状体W1に再絞りしごき加工を施して有底筒状体W2を形成する。このときの、しごき率は、例えば、60.4%で胴部11の最薄部における肉厚が0.100mmになるまで絞りしごき加工が施される。
再絞りしごき加工に用いるDI加工装置は、再絞り加工するための円形の貫通孔を有する一枚の再絞りダイと、この再絞りダイと同軸に配列される円形の貫通孔を有する複数枚(例えば、3枚)のアイアニング・ダイ(しごきダイ)と、アイアニング・ダイと同軸とされ、上記それぞれのアイアニング・ダイの各貫通孔の内部に嵌合可能とされ、軸方向に移動自在とされる円筒状のパンチスリーブと、このパンチスリーブの外側に嵌合された円筒状のカップホルダースリーブとを備えている。
DI加工装置による再絞り加工は、カップW1をパンチスリーブと再絞りダイとの間に配置して、カップホルダースリーブ及びパンチスリーブを前進させてカップホルダースリーブが、再絞りダイの端面にカップW1の底面を押し付けてカップ押し付け動作を行ないながら、パンチスリーブがカップW1を再絞りダイの貫通孔内に押し込むことにより行われる。その結果、所定の内径を有する再絞り加工されたカップが成形される。引き続き、再絞り加工されたカップを複数のアイアニング・ダイを順次通過させて徐々にしごき加工をして、カップ状体の側壁をしごいて側壁を延伸させて側壁高さを高くするとともに壁厚を薄くして有底筒状体W2を形成する。
しごき加工が終了した有底筒状体W2は、パンチスリーブがさらに前方に押し出して底部をボトム成形金型に押圧することにより、底部が、例えばドーム形状に形成される。
この有底筒状体W2は、側壁がしごかれることで冷間加工硬化されて強度が高くなる。
次に、有底筒状体W2の開口端部W2aをトリミングする。
DI加工装置によって形成された有底筒状体W2の開口端部W2aは、その缶軸方向に波打つような凹凸形状とされ不均一であるため、有底筒状体W2の開口端部W2aを切断してトリミングすることにより缶軸方向における側壁の高さを全周に亙って均一にする。このようにして、胴部11と底部12とを有する横断面円形のDI缶10を形成される。
このようにして形成されたDI缶10は、洗浄して潤滑油等を除去した後に表面処理を施して乾燥し、次いで外面印刷、外面塗装を施し、その後内面塗装を施す。
外面塗装は、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、DI缶10の胴部の外面に印刷、塗装をし、この外面印刷及び外面塗装がされたDI缶10を180℃×30秒間以上加熱して行ない、内面塗装は、外面に塗装が施されたDI缶10の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して内面塗装し、200℃×60秒間以上加熱することにより行なう。
次いで、DI缶10にネッキング加工及びフランジング加工を施して、DI缶10の胴部11が開口端に向かって縮径されたネック部13と、ネック部13の開口端に接続されるフランジ部14を形成させる。
ネッキング加工をする場合、例えば、開口端部の外側に同心に配置された円環状のネッキングダイに対して、開口端部側をDI缶10の軸線方向に複数回にわたって押し当てることにより、DI缶10の開口端部を順次縮径して、ネック部13を形成する。
この実施の形態において、板材(ブランク)Wは、直径145mm以上155mm以下、厚さが0.240mm以上0.270mm以下の円板形状とされ、カップ状体W1は、軸線方向における大きさが約42mm、外径が約90mmとされている。
また、カップ状体W1に施される再絞りしごき加工は、有底筒状体W2に形成されたときのしごき率が54.2%以上64.8%以下となるように設定されている。
ここで、しごき率とは、
しごき率=(板材Wの厚さ−胴部11の厚さ)/板材Wの厚さ×100(%)
により算出される。
胴部11の厚さとは、胴部11の最薄部、例えば接地部12bから缶軸方向上方に60mm離れた部分における胴部11の肉厚とされる。そして、この胴部11の厚さは0.095mm以上0.110mm以下とされる。
以下、図3から図7に、いわゆる25k材、26k材、28k材、30k材、33k、35k材に関して、上記実施形態に係るDI缶10の作用、効果を検証した検証結果を示す。この実施の形態における25k材、26k材、28k材、30k材、33k、35k材の引張り強さは、それぞれ、290MPa、310MPa、330MPa、340MPa、380MPa、410MPaである。
この検証試験の引張り強さの測定は、図8に示すように、DI缶10の缶底面の圧延方向に対し45°で交差するDI缶10の周方向位置で胴部11を缶軸方向に切り出した試験片を用いた。
また、突き刺し強度は、胴部の缶軸方向に接地部から上方に60mm離れた位置(缶軸方向に缶の略中央の位置)の外面に、曲率半径0.5mmの押圧子を胴部の径方向内方に向かって50mm/minで移動させて、缶の胴部に穴があいたときの押圧力の大きさを測定し、それを突き刺し強度とした。
ここで、上記実施形態においては、缶胴重量については11.6g以下を、突き刺し強度については39.0N以上を適正範囲として評価した。
図3は、胴部11の肉厚(mm)及び引張り強さ(MPa)に対応する突刺し強度(N)を示す図であり、図中に示した突刺し強度(N)のうち、カッコ内に記載されているものが適正範囲外のものを示している。
図4は、胴部11の肉厚(mm)及び引張り強さ(MPa)に対応する突刺し比強度(N/mm)を示す図であり、図中に示した突刺し比強度(N/mm)のうち、カッコ内に記載されているものが適正範囲外のものを示している。ここで、突刺し比強度(N/mm)とは、胴部11の引張り強さ(MPa)を胴部11の肉厚(mm)で除して得られる数値である。したがって、缶胴11の単位肉厚あたりの突刺し強度(N)を表している。
図5は、アルミニウム合金の板材Wの板厚(mm)及び胴部11の肉厚(mm)に対応する缶体重量(g)を示す図であり、カッコ内に記載されているものが適正範囲外のものを示している。
図6は、アルミニウム合金の板材Wの板厚(mm)及び胴部11の肉厚(mm)に対応するしごき率(%)を示す図である。
図7は、上記図3から図6に示した検証結果をまとめたグラフであり、胴部11の引張り強さ(MPa)ごとに、缶体重量に大きく影響する胴部11の肉厚(mm)(横軸)とピンホール特性に影響する突刺し強度(N)(縦軸)との関係を示したものである。図7のグラフによると、これらDI缶は、G1、G2、G3の3つの群に区分することが可能であり、G1で示される従来缶の群はピンホール特性が充分とされる突刺し強度39Nに対する余裕が小さく、G2で示される群は突刺し強度は充分であるが缶体重量が重くなり、G3で示される群は充分な突刺し強度と缶体重量を満足するものである。
上記、図3から図7に示した検証結果により、鋳塊に熱間圧延、冷間圧延が施されるとともに所定板厚とされ、自然に再結晶が生じた中間板材に最終圧下率が45%〜90%の冷間仕上げ圧延が施され板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされたアルミニウム合金の板材にしごき率が54.2%以上64.8%以下の絞りしごき加工を施すことで、胴部の肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされ引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされるとともに充分な突刺し強度が確保されることが検証された。
その結果、突起物や砂が押込まれた場合の破断が抑制されて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保されるとともに、薄肉化による缶体重量の軽量化が実現される。
上記実施形態に係るDI缶10によれば、胴部の肉厚を0.095mm以上0.110mm以下と薄肉しつつ引張り強さを加工限度に対する余裕を確保しつつ340MPa以上410MPa以下と高強度にすることができる。
その結果、薄肉化による缶体重量の軽量化と、加工硬化が加工限度よりも小さな値に抑えられて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保される。
なお、本発明の技術的範囲は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において種々の変更を加えることが可能であり、例えば、前記実施形態では、厚さが0.240mm以上0.270mm以下、外径が145mm以上155mm以下とされた円板状の板材Wに絞りしごき加工を施すことにより、胴部11の肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされるDI缶10を形成したが、絞りしごき加工におけるしごき率を54.2%以上64.8%以下の範囲内で変更することにより、前記厚さ、外径、容量の異なるDI缶10を形成することも可能である。
また、最終圧下率45%〜90%の冷間仕上げ圧延を施すことにより上記最終板厚の板材Wとして形成する場合について説明したが、上記冷間仕上げ圧延による製造方法に限られるものではない。
また、上記実施の形態で記載した以外の内面塗装、外面塗装を施すことも可能である。
また、上記実施の形態においては、高さが約122.5mm、外径が65mm以上67mm以下のいわゆる容量が350mlとされる飲料缶に用いられるDI缶について説明したが、上記以外の大きさを有する例えば、500ml缶に適用してもよいし、開口端部に缶蓋を巻締めるフランジ部を有するDI缶について説明したが、このDI缶の開口端部にネッキング加工を施して肩部とキャップが螺着可能とされる口金部とを有するボトル缶に用いることも可能である。
ピンホールが発生を防止するとともに、缶体重量の軽量化が可能なDI缶を提供することができる。
本発明に係るDI缶の製造方法を示す工程図である。 図1に示すDI缶の縦断面図である。 本発明のDI缶に係る検証試験における突刺し強度を説明する図である。 本発明のDI缶に係る検証試験における突刺し比強度を説明する図である。 本発明のDI缶に係る検証試験における突刺し強度と軽量化の関係を説明する図である。 本発明のDI缶に係る缶体重量を説明する図である。 本発明のDI缶に係るしごき率を説明する図である。 本発明に係る検証試験において引張り強さ、伸びを測定するために用いた試験片のDI缶における採取位置を説明する図である。
符号の説明
10 DI缶
11 胴部
12 底部
W 板材

Claims (1)

  1. アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、前記アルミニウム合金の板材は、鋳塊に熱間圧延後、中間焼鈍を施すことなく板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされ、胴部は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされていることを特徴とするDI缶。
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