JP5005374B2 - Di缶 - Google Patents
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Description
1缶あたり、0.1gの削減でも、アルミニウム缶市場年間180億缶に適用できれば、大きな環境負荷低減が達成できる。
DI缶を製造する場合の材料及び製造方法に関して、DI缶には、例えば、引張り強さ等の耐圧強度に係る材料強度とピンホール特性が製品特性として要求され、缶体胴部のしごき易さを表す特性(以下、DI成形性という。)とDI缶のネック部の成形し易さを表す特性(以下、ネック成形性という。)がDI缶を容易に製造するための特性として要求され、これらの特性が相互に密接に関連して他の特性の阻害要因となっていることを突き止めた。
また、高強度材を開発し、材料強度を高めることにより、缶底の耐圧強度を増すことが考えられるが、極端な高強度材の使用は、DI成型性を阻害するので缶の生産性を低下させる虞がある。
一方、比較的板厚の厚い材料を使用し、DIのしごき率を大きくして、ウォール厚(缶胴の肉厚)を薄くする方法も考えられるが、ウォール厚を薄くすると、突刺強度が低下し、流通ピンホールの発生の可能性が増すという虞がある。
以上、得られた知見から、引張り強さ等の材料強度や材料の加工硬化に基づく耐圧強度とピンホール特性、DI成形性といった、材料特性と成形方法に関してDI缶に要求される特性を、従来の製造技術にとらわれることなく抜本的に見直すことにより画期的な改善を行うこととした。
請求項1に記載された発明は、アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、前記アルミニウム合金の板材は、鋳塊に熱間圧延、冷間圧延が施されるとともに所定板厚とされ、焼鈍により再結晶が生じた中間板材に最終圧下率が45%〜80%の冷間仕上げ圧延が施されて板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされ、アフターベーキング耐力が245MPa以上335MPa以下とされており、胴部は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされていることを特徴とする。
その結果、突起物や砂が押込まれた場合の破断が抑制されて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保されるとともに、薄肉化による缶体重量の軽量化が実現される。
最終圧下率=((t1−tf)/t1)×100(%)
で算出され、
例えば、図8(A)のように熱間圧延(H)後に、中間焼鈍(IA)と最終の冷間圧延(CF)を施す場合には、熱間圧延(H)が施された段階、すなわち冷間圧延(C1)前の板の厚さがt1とされ、最終の冷間圧延(CF)が終了した段階の板の厚さがtfとされる。また、例えば、図8(B)のように熱間圧延(H)後に、冷間圧延(C1)と焼鈍が施される場合には、最終的に中間焼鈍(IA)が行なわれた段階の板の厚みをt1とし、最終の冷間圧延(CF)が終了した段階の板の厚さtfとされる。この場合、図8(B)において2点鎖線で示したフローが、複数回、例えば、4〜5回行なわれる場合もあるが、その回数には依存しない。
図1は、この発明の一実施形態として示したDI缶の製造方法を、図2はDI缶を示す図であり、この図において符号10は、DI缶を示している。
まず、Al合金の溶湯を常法により脱ガス、介在物除去を行い、半連続鋳造により厚さ550mm、幅1.5m、長さ4.5mのスラブに鋳造し、スラブに均熱化処理を施した後、厚さが6.5mmになるまで熱間圧延を施し、その後、冷間圧延を施す。
次に、この板材Wをカッピングプレスによって絞り加工することによりカップ状体W1に成形する。
再絞りしごき加工に用いるDI加工装置は、再絞り加工するための円形の貫通孔を有する一枚の再絞りダイと、この再絞りダイと同軸に配列される円形の貫通孔を有する複数枚(例えば、3枚)のアイアニング・ダイ(しごきダイ)と、アイアニング・ダイと同軸とされ、上記それぞれのアイアニング・ダイの各貫通孔の内部に嵌合可能とされ、軸方向に移動自在とされる円筒状のパンチスリーブと、このパンチスリーブの外側に嵌合された円筒状のカップホルダースリーブとを備えている。
この有底筒状体W2は、側壁がしごかれることで冷間加工硬化されて強度が高くなる。
DI加工装置によって形成された有底筒状体W2の開口端部W2aは、その缶軸方向に波打つような凹凸形状とされ不均一であるため、有底筒状体W2の開口端部W2aを切断してトリミングすることにより缶軸方向における側壁の高さを全周に亙って均一にする。このようにして、胴部11と底部12とを有する横断面円形のDI缶10を形成される。
外面塗装は、例えば、ポリエステル系塗料を使用して、DI缶10の胴部の外面に印刷、塗装をし、この外面印刷及び外面塗装がされたDI缶10を180℃×30秒間以上加熱して行ない、内面塗装は、外面に塗装が施されたDI缶10の内面に、例えば、エポキシ系塗料を使用して内面塗装し、200℃×60秒間以上加熱することにより行なう。
ネッキング加工をする場合、例えば、開口端部の外側に同心に配置された円環状のネッキングダイに対して、開口端部側をDI缶10の軸線方向に複数回にわたって押し当てることにより、DI缶10の開口端部を順次縮径して、ネック部13を形成する。
また、カップ状体W1に施される再絞りしごき加工は、有底筒状体W2に形成されたときのしごき率が54.2%以上64.8%以下となるように設定されている。
しごき率=(板材Wの厚さ−胴部11の厚さ)/板材Wの厚さ×100(%)
により算出される。
胴部11の厚さとは、胴部11の最薄部、例えば接地部12bから缶軸方向上方に60mm離れた部分における胴部11の肉厚とされる。そして、この胴部11の厚さは0.095mm以上0.110mm以下とされる。
この検証試験の引張り強さの測定は、図9に示すように、DI缶10の缶底面の圧延方向に対し45°で交差するDI缶10の周方向位置で胴部11を缶軸方向に切り出した試験片を用いた。
ここで、上記実施形態においては、缶胴重量については11.6g以下を、突き刺し強度については39.0N以上を適正範囲として評価した。
図4は、胴部11の肉厚(mm)及び引張り強さ(MPa)に対応する突刺し比強度(N/mm)を示す図であり、図中に示した突刺し比強度(N/mm)のうち、カッコ内に記載されているものが適正範囲外のものを示している。ここで、突刺し比強度(N/mm)とは、胴部11の引張り強さ(MPa)を胴部11の肉厚(mm)で除して得られる数値である。したがって、缶胴11の単位肉厚あたりの突刺し強度(N)を表している。
図5は、アルミニウム合金の板材Wの板厚(mm)及び胴部11の肉厚(mm)に対応する缶体重量(g)を示す図であり、カッコ内に記載されているものが適正範囲外のものを示している。
図6は、アルミニウム合金の板材Wの板厚(mm)及び胴部11の肉厚(mm)に対応するしごき率(%)を示す図である。
その結果、突起物や砂が押込まれた場合の破断が抑制されて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保されるとともに、薄肉化による缶体重量の軽量化が実現される。
その結果、薄肉化による缶体重量の軽量化と、加工硬化が加工限度よりも小さな値に抑えられて突き刺し強度が高く充分なピンホール特性が確保される。
また、上記実施の形態で記載した以外の内面塗装、外面塗装を施すことも可能である。
11 胴部
12 底部
W 板材
Claims (1)
- アルミニウム合金の板材に絞りしごき加工を施して形成された有底筒状のDI缶であって、
前記アルミニウム合金の板材は、鋳塊に熱間圧延、冷間圧延が施されるとともに所定板厚とされ、焼鈍により再結晶が生じた中間板材に最終圧下率が45%〜80%の冷間仕上げ圧延が施されて板厚が0.240mm以上0.270mm以下とされ、アフターベーキング耐力が245MPa以上335MPa以下とされており、
胴部は、肉厚が0.095mm以上0.110mm以下とされるとともに引張り強さが340MPa以上410MPa以下とされていることを特徴とするDI缶。
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