JP2008194276A - メダルゲーム装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 メダルの移動をより躍動的に見せ、娯楽性を高めること。
【解決手段】プッシャーテーブル8の側面に設けられた台座7に、メダルMを立てた状態で射出する縦式メダル射出装置72を設ける。縦式メダル射出装置72の射出口72aの直後には、射出されたメダルMが直線性をもって自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ74を設ける。また、スロープ74を下った先の遊技盤22の下端面22aに複数の突起部76を間隔をおいて配置することで凹凸面部を形成する。縦式メダル射出装置72から排出されたメダルは進行方向の左右バラツキをもってそれぞれ異なる位置で突起部76の形成する凹凸面部に当り転倒して、プッシャーテーブル8の上面に載置される。
【選択図】図6
【解決手段】プッシャーテーブル8の側面に設けられた台座7に、メダルMを立てた状態で射出する縦式メダル射出装置72を設ける。縦式メダル射出装置72の射出口72aの直後には、射出されたメダルMが直線性をもって自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ74を設ける。また、スロープ74を下った先の遊技盤22の下端面22aに複数の突起部76を間隔をおいて配置することで凹凸面部を形成する。縦式メダル射出装置72から排出されたメダルは進行方向の左右バラツキをもってそれぞれ異なる位置で突起部76の形成する凹凸面部に当り転倒して、プッシャーテーブル8の上面に載置される。
【選択図】図6
Description
本発明は、遊技媒体としてメダルを用いたゲームを実行するメダルゲーム装置に関する。
プッシャー型とよばれるメダルゲーム装置が知られている。
プッシャー型のメダルゲーム装置は、筐体の遊技空間に、前端がメダル落下口の上方に向かって延設された固定テーブルと、固定テーブル後方に設けられた筐体の挿通孔(出入口)から固定テーブルの上面を滑るようにして、上面に沿ってメダル落下口方向に前後動するプッシャーテーブルとが備えられている。そして、固定テーブルの上面並びにプッシャーテーブルの上面に、それら上面を概ね覆う程度に多数のメダルが載置される。プッシャーテーブルの前端は、固定テーブル上面との間に隙間がない、或いは、隙間があったとしてもメダル厚さよりも小さい隙間となるような配置・形状を有しており、プッシャーテーブルの前端面で固定テーブル上に載置されたメダルを押すことができるようになっている。
プッシャー型のメダルゲーム装置は、筐体の遊技空間に、前端がメダル落下口の上方に向かって延設された固定テーブルと、固定テーブル後方に設けられた筐体の挿通孔(出入口)から固定テーブルの上面を滑るようにして、上面に沿ってメダル落下口方向に前後動するプッシャーテーブルとが備えられている。そして、固定テーブルの上面並びにプッシャーテーブルの上面に、それら上面を概ね覆う程度に多数のメダルが載置される。プッシャーテーブルの前端は、固定テーブル上面との間に隙間がない、或いは、隙間があったとしてもメダル厚さよりも小さい隙間となるような配置・形状を有しており、プッシャーテーブルの前端面で固定テーブル上に載置されたメダルを押すことができるようになっている。
ある形態のメダルゲーム装置では、遊技者が新たなメダルをゲーム装置に挿入すると、挿入されたメダルと同数のメダルが遊技空間奥に垂直に立設された遊技盤の上流に投入される。遊技空間の盤面には、盤面に対して垂直に複数の釘が突設されるとともに、遊技盤の前方側(=遊技者側)に盤面と平行に釘を挟む格好で透明カバーが併設されている。遊技盤の上流に投入されたメダルは、釘に当りながらランダムにその移動方向を変えて遊技盤に沿って流下し、やがてプッシャーテーブルの上面に到達し載置される。
プッシャーテーブルが固定テーブルに沿ってスライドしながら後進すると、プッシャーテーブルは筐体の挿通孔(出入口)に引っ込む格好になる。プッシャーテーブルの引き込みに伴って、プッシャーテーブルの上面後ろ側に載置されているメダルは挿通孔の端部に当たって相対的に前方に押されることになる。すると、プッシャーテーブルの上面に載置されていた他のメダルは次々に玉突き状に前方側に押され、プッシャーテーブルの前端側に載置されていたメダルが、プッシャーテーブルが後進してできた固定テーブルの上面の空き領域に落下する。
そして次に、プッシャーテーブルが固定テーブル上をスライドして前進すると、新たに固定テーブル上に落下したメダルがプッシャーテーブルの前端面によって前方に押される。すると今度は固定テーブルの上面に載置されたメダルが次々に連鎖的に前方側に押される格好となる。そして、載置されていたメダルの一部が固定テーブルの前端からメダル落下口に落下し、落下したメダルはメダル払出口から払い出される。
しかし、固定テーブルの前端には上方に屈曲した傾斜面が形成されており、この傾斜面を越えなければメダルはメダル落下口に落ちないようになっている。つまり、傾斜面がメダルの移動の抵抗となり、メダルが容易にメダル落下口に落下するのを抑制するように作用する。この傾斜面によって、例えば遊技者がメダルを一枚挿入したとして、新たに投入されたメダルによってプッシャーテーブル上から固定テーブルにメダルを落とし、さらに新たに固定テーブル上に落ちたメダルが既に固定テーブル上に載置されていたメダルを押したとしても、一枚のメダルも固定テーブルから落ちずに傾斜面で折り重なるようにして堆積するケースが生じる。ところが、メダルの堆積にも限界がある。したがって、固定テーブルに落下したメダルの位置如何によっては、プッシャーテーブルによって十分にメダルが堆積した部分を押し出し、たった一枚のメダルで大量のメダルを取得できる場合も起り得る。つまり、メダルの堆積を発生させることよって「特別な幸運」を手に出来るチャンスを作り出している。
近年では、メダルとは別種の遊技媒体としてボールを固定テーブル上に供給するものも知られている(例えば、特許文献1を参照。)。こうした形態のメダルゲーム装置では、固定テーブル上に供給されたボールが固定テーブル上に載置されたメダルとともに運ばれてメダル落下口に落下すると、メダルと仕分けされて回収機構及び搬送機構によって抽選装置に搬送されて抽選の媒体とされる構成となっている。メダルとは形状の異なるボールを加えて視覚的に変化を持たせるとともに、このボールを抽選の媒体として抽選を実行することで、単にメダルをテーブルから落とすだけでは得られないより「特別な幸運」を手に出来るチャンスに富んだメダルゲームを実現している。
特開2002−253842号公報
ところで、本来メダルは円板状を成しているのであるから、側面外周を接地面にして縦に転がることや表裏反転することで、躍動的な動きや見た目の変化を楽しむこともできるはずである。しかし、従来のメダルゲーム装置ではそうしたメダルの特徴を十分に遊技で活かしきれていなかった。
具体的には、上述のような従来のメダルゲーム装置において遊技者が見ることのできるメダルの様子は、プッシャーテーブルや固定テーブル上に載置された状態か、筐体奥に垂直に立設された遊技盤を流下する状態がほとんどである。何れの状態もメダルの表面或いは裏面の何れかの面をほとんど変化させずに見せ続けているに過ぎない。遊技盤を流下する状態でさえも、メダルは釘に当ることでその流下方向を左右に変えるが、投入を始めたときに見せている表面或いは裏面が反転することはなく、そのままの姿勢で流下しきるに過ぎない。
また、遊技空間に新たなメダルを投入する構造としては、左右に首振り自在な樋状のメダル投入器でプッシャーテーブルの上面に向けて転がし入れる形態もある。しかし、この形態の場合でも、メダル投入器から投入されプッシャーテーブル上面に落下・載置されるまでは、樋の中を転がるメダルを見る事はできないし、仮に見ることができたとしてもメダルの進行方向は遊技者の視線に沿うために、メダルが転がる躍動的な様子を楽しむには不十分であった。そもそも遊技者にしてみれば、何所にメダルを入れるか目標地点に注視しているのが普通であり、メダル投入器内のメダルに注目するものではない。メダル投入器から投入されプッシャーテーブル上面に落下・載置するまでの僅かな間では、メダルの表裏面が変化する余地があるともいえるが、時間にすると瞬きほどにすぎないので、やはりメダルの特徴を十分に遊技で活かしているとは言えなかった。
本発明はこうした事情を鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、メダルの移動をより躍動的に見せることで、メダルゲームをより活発で派手に演出し娯楽性を高めることである。
上記課題を解決する第1の発明は、多数のメダルが載置されるメダル載置面を有するメダル載置部(例えば、図1の固定テーブル6)と、メダル落下口に向けて前記メダル載置面に沿った往復運動を行い、前記メダル載置面上の載置物を押し出すプッシャー部(例えば、図1のプッシャーテーブル8)と、前記メダルを立てた状態で排出するメダル排出部(例えば、図1の縦式メダル射出装置72)と、前記メダル排出部の排出口から前記プッシャー部上面又は前記メダル載置面に向けて、前記排出されたメダルが直進性を持って自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ部(例えば、図1のスロープ74)と、を備えたメダルゲーム装置である。
第1の発明によれば、メダルを立てた状態で排出し、自立転動可能な傾斜角を成したスロープ部上を転がしてプッシャー部上面又は前記メダル載置面に向けて供給することができる。メダルを、ガイド等に支えられることなく自立して転がりながら遊技空間に駆け込むようにして登場させることで、メダルを躍動的に見せ、メダルゲームの娯楽性を高めることができる。
第2の発明は、前記スロープ部は、前記メダル排出部の排出口近傍部分が最も急な傾斜角を有してなる第1の発明のメダルゲーム装置である。
第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、メダル排出部から排出された直後にメダルの転動速度を増加させて自立転動の直進性を高めることができる。
第3の発明は、前記メダル排出部は、排出するメダルに所定の付勢力を付与する付勢手段(例えば、図6の電磁ノッカー73)を有する第1又は第2の発明のメダルゲーム装置である。
第3の発明によれば、第1又は第2の発明と同様の効果を奏するとともに、排出するメダルに所定の付勢力を付与することができるので、メダルが直進性を有してスロープ部を自立転動するのをより確実にするとともに、付勢してメダルを排出させることで、転動する様子に力強さを与えてより躍動的に見せることができる。
第4の発明は、前記スロープ部は、所定の遊技位置から見て横方向に傾斜する斜面を有してなる第1〜第3の何れかの発明のメダルゲーム装置である。
第4の発明によれば、第1〜第3の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、メダルを所定の遊技位置から見て横方向に転がすことができるので、転がるメダルの様子をより目立つように見せることができる。
第5の発明は、前記スロープ部を下った延長方向に面方向が当該延長方向に交差する凹凸面部(例えば、図6の遊技盤22の下端面22a、突起部76)を備える第1〜第4の何れかの発明のメダルゲーム装置である。
また第6の発明のように、第5の発明のメダルゲーム装置を更に、前記スロープ部が、前記プッシャー部上面に向けて傾斜する傾斜面を有してなり、前記凹凸面部が、前記プッシャー部の直上位置であり、前記プッシャー部の往復運動時に前記プッシャー部上面に載置されたメダルを掻き落とし可能な位置に設けられてなるメダルゲーム装置としても良い。
或いは第8の発明のように、第5の発明のメダルゲーム装置を更に、前記スロープ部が、前記メダル載置面に向けて傾斜する傾斜面であって、流下方向が前記プッシャー部の押出面に交差する方向の傾斜面を有してなり、前記凹凸面部が、前記プッシャー部の押出面でなるメダルゲーム装置としても良い。
第5、第6及び第8の発明によれば、第1〜第4の何れかの発明と同様の効果を奏するとともに、スロープ部を下ったメダルを凹凸面部に当てて転倒させることができる。そもそも、メダルの形状や、メダル排出部からの排出姿勢、メダルゲーム装置の設置姿勢、振動などによって、メダル排出部から排出されスロープ部を転動する方向にある程度のバラツキが生じる。メダルがスロープ部を下った先に凹凸面部を設けることで、転がった先でそれぞれのメダルを確実に転倒させることができる。また、凹凸によって転倒する姿勢や方向に更なるバラツキを生じさせ、プッシャー部上面又はメダル載置面にメダルを満遍なく拡散して載置させることができる。
第7の発明は、前記凹凸面の位置を可変する位置可変部(例えば、図8のロッド78、往復動機構79)を備える第5又は第6の発明のメダルゲーム装置である。
第7の発明によれば、第5又は第6の発明と同様の効果を奏するとともに、メダルの転動する方向と、凹凸面部との相対位置を変化させることによって、メダルが転倒する姿勢や方向によりバラツキを生じさせ、プッシャー部上面又はメダル載置面にメダルをより一層満遍なく拡散して載置させることができる。
第9の発明は、前記凹凸面部は、縦長の凸部及び凹部が横に並列して凹凸が形成されてなる第5〜第8の何れかの発明のメダルゲーム装置である。
第9の発明によれば、第5〜第8の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、凹凸面部に縦方向の溝が左右に並列されるように凹凸が形成されているので、立った状態で転動し、衝突するメダルの端面と溝の方向を合わせることで、衝突した位置でできるだけ速やかに転倒させることができる。したがって、凹凸面部に衝突したが倒れることなくメダルが偏った位置に載置されてしまうといったことをより効果的に抑制することができる。
第10の発明は、前記メダル排出部は、所定の特典付与処理発動時に所定数のメダルを連続的又は間欠的に排出する第1〜第9の何れか一の発明のメダルゲーム装置である。
第10の発明によれば、第1〜第9の発明の何れかと同様の効果を奏するとともに、特典付与処理の発動に伴ってメダルを特徴的に排出・供給することができる。したがって、特典付与は勿論、転がり出て供給されるメダルをより印象的に演出するといったことができる。
第11の発明は、遊技者によるメダルの投入を検出する投入検出部(例えば、図9の通過センサ14)を備え、前記メダル排出部は、前記投入検出部の検出に応じてメダルを排出する第1〜第9の何れかの発明のメダルゲーム装置である。
第11の発明によれば、第1〜第9の何れかの発明と同様の効果を奏するとともに、遊技者によるメダルの投入をより印象的に見せることができる。
本発明によれば、メダルを立てた状態で排出し、自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ部上を転がしてプッシャー部上面又は前記メダル載置面に向けて供給することができる。メダルを、何に支えられることなく立った状態で転がりながら遊技空間に駆け込むようにして登場させることで、メダルを躍動的に見せ、メダルゲームの娯楽性を高めることができる。
〔実施形態〕
以下、図面を参照しながら、本発明を適用した実施形態について説明する。本実施形態では、遊技媒体として金属製のメダルを用いるプッシャータイプのメダルゲーム装置を例に挙げて説明する。
以下、図面を参照しながら、本発明を適用した実施形態について説明する。本実施形態では、遊技媒体として金属製のメダルを用いるプッシャータイプのメダルゲーム装置を例に挙げて説明する。
[装置の構成]
図1は、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000の構成の一例を示す正面外観図である。同図に示すように、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000は、透明カバーガラス2で囲まれた遊技空間GSを画成し、この遊技空間GS内に前端がメダル落下口4の上方に向かって延設された固定テーブル6と、この固定テーブル6の上面に沿って周期的に往復動されるプッシャーテーブル8とを備えた、所謂「プッシャー型」と称されるメダルゲーム装置に分類される基本構成を有している。通常、遊技装置1000の管理人らによって遊技開始前に固定テーブル6並びにプッシャーテーブル8の上面に多数のメダルMが予め載置される。
図1は、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000の構成の一例を示す正面外観図である。同図に示すように、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000は、透明カバーガラス2で囲まれた遊技空間GSを画成し、この遊技空間GS内に前端がメダル落下口4の上方に向かって延設された固定テーブル6と、この固定テーブル6の上面に沿って周期的に往復動されるプッシャーテーブル8とを備えた、所謂「プッシャー型」と称されるメダルゲーム装置に分類される基本構成を有している。通常、遊技装置1000の管理人らによって遊技開始前に固定テーブル6並びにプッシャーテーブル8の上面に多数のメダルMが予め載置される。
尚、以下では、上下・左右方向を、図1に向かっての上下・左右方向として説明する。すなわち、メダルゲーム装置をプレイする遊技者にとっての上下・左右方向と同じである。しかし、前後方向については、図1に向かって奥方を後方、手前方を前方として説明する。すなわち、固定テーブル6を基準として、メダル落下口4の方向を前方、その逆方を後方として説明する。
さて本実施形態では、遊技者はメダル投入器10に新たなメダルMを挿入して遊技する。メダル投入器10は、支柱10aによって所定角度範囲だけ左右方向に首振り自在に支持された投入ガイド部10bを有する。投入ガイド部10bは、例えばメダルMを立てた状態で挿入可能な上向きに開口した溝を形成している。遊技者にとって手前側(=支柱10aによる支持部側)は、透明カバーガラス2より外側にあり、先端部が透明カバーガラス2に設けられた投入ガイド挿入口2aを抜けてプッシャーテーブル8の前方上方に至るように配置されている。したがって、メダル投入器10の投入ガイド部10bに挿入されたメダルMは、投入ガイド部10bの溝を転動して遊技空間GS内に案内・投入され、プッシャーテーブル8の上面に落下し転倒して載置される。
プッシャーテーブル8は、遊技空間GSの奥に立設された遊技盤22の下方に設けられた挿通孔28(出入口)から出入するように、固定テーブル6上にスライド移動可能に載置されており、遊技盤22の背面側に搭載された公知の往復動機構(不図示)によって装置前後方向に周期的に往復運動する。
プッシャーテーブル8が、固定テーブル6上をスライドするようにして後進(退行)すると、その上面に載置されているメダルも載置されたまま一緒に後進する。プッシャーテーブル8が後進に伴って挿通孔28に引き込まれると、後進した分だけプッシャーテーブル8の延出長が短くなる。従って、プッシャーテーブル8の上面後方に載置されていたメダルMが挿通孔28の周縁に当って相対的に前方に押される格好になる。すると、プッシャーテーブル8に載置されていた他のメダルも玉突き状に連鎖的に前方へ押され、ついには前端側に載っているメダルMが固定テーブル6上に落下する。
また、プッシャーテーブル8は、その前進(押出動作)に伴って前方端面が押出部として機能し、固定テーブル6に載置されたメダルMはプッシャーテーブル8に押されて(=プッシュされて)前方に移動する。すると今度は、固定テーブル6に載置されているメダルMが玉突き状に前方へ押される格好になる。
固定テーブル6の前端部には、遊技空間GSの前方下面に開口したメダル落下口4の上方に向かって傾いた傾斜部9が設けられており、前方に押されるメダルはこの傾斜部9に沿って登ることになる。登る間、メダルMは固定テーブル6の上面に対して傾斜姿勢となる。メダルMが、更に前方に押されて傾斜部9の傾斜を乗り越えるに至るとメダル落下口4に落下する。
メダル落下口4の下部は、落下したメダルMの通過を検出する通過センサ84を備えた通路82に連通している。通過センサ84は、物体の通過を検出する手段であって、例えば投光素子と受光素子とを組み合わせ遮光によって物体の通過を検出するセンサや、超音波の反射時間から距離を計測する距離センサなどによって実現できる。通過する物体に接触して揺動する揺動スイッチなどでも良い。
メダル落下口4に落下したメダルMは、この通路82を通ってメダル収容部12に収容される。そして、該通路82を通過する際に検出されたメダルMと同数だけ、メダル収容部12に収容されているメダルが公知の搬送機構(不図示)によって取得メダル払出口30に搬送され、メダル受皿32へ払い出される。
また、固定テーブル6は、前端の横幅すなわちメダル落下端部の横幅がプッシャーテーブル8の横幅よりも広く設定されており、プッシャーテーブル8の前進限界位置近傍からメダル落下口11に向かって左右に拡幅する形状を成している。そして、拡幅部分の左右側壁部にそれぞれメダルMのみが進入可能な側部メダル落下口11が設けられており、この側部メダル落下口11に落下したメダルMは、不図示のメダル収容部に収容され、メダル受皿32へは払い出されない。
[抽選機能の説明]
さて、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000は抽選機能を有し、抽選で特別ボーナスに当選すると、特典として特別払出口40或いは縦式メダル射出装置72からボーナスとしてのメダルが所定枚数だけ排出される。そして、本実施形態ではメダルMとは別種の特別遊技媒体100を用いて抽選実行のタイミングを決定する。
さて、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000は抽選機能を有し、抽選で特別ボーナスに当選すると、特典として特別払出口40或いは縦式メダル射出装置72からボーナスとしてのメダルが所定枚数だけ排出される。そして、本実施形態ではメダルMとは別種の特別遊技媒体100を用いて抽選実行のタイミングを決定する。
図2は、本実施形態における特別遊技媒体100の外形的特徴について示す図である。図2(a)に示すように、特別遊技媒体100は、光透過性の樹脂から形成された略球形の形状をした多面体であり、全高がメダルMの厚さに対し2倍以上を有する転動体であって、傾斜があると自然転動することができる。但し、本実施形態の特別遊技媒体100は転動面全周が多数の三角形平面102で覆われている。この三角形平面102は、当該平面を接地面とした場合、水平から静止限界角度θまでの範囲の斜面に載置しても自重で転動を開始せずに静止した状態を維持する。つまり、水平から静止限界角度θまでの範囲が、自然転動しない非転動傾斜角度範囲となる。
そして、本実施形態では、この静止限界角度θは、図2(b)に示すように、固定テーブル6の傾斜部9によってメダルMが傾斜した状態にされる傾斜面角度θmよりも大きくなるように設定されている。つまり、傾斜部9で堆積したメダルの上に特別遊技媒体100を載置しても自然に転動しないように設定されている。勿論、特別遊技媒体100が載置される面が静止限界角度θより大きい角度θnを成している場合には、図2(c)に示すように、自然に転動を開始して傾斜面を下ることになる。
尚、特別遊技媒体100の三角形平面102の数は適宜設定することができる。また、平面形状も三角形に限るものではなく、五角形や六角形などその他の多角形でも良いし円でも良い。
尚、特別遊技媒体100の三角形平面102の数は適宜設定することができる。また、平面形状も三角形に限るものではなく、五角形や六角形などその他の多角形でも良いし円でも良い。
そして、本実施形態では図1に示すように、特別遊技媒体100を、遊技空間GS内に設けた特別遊技媒体供給部66からプッシャーテーブル8の上面に排出・供給する。
特別遊技媒体供給部66から排出された特別遊技媒体100は、プッシャーテーブル8の上面に直接載るか、またはプッシャーテーブル8の上面に載置されていたメダルMに載った状態となる。そして、特別遊技媒体100がプッシャーテーブル8の前後動に伴って固定テーブル6に押し出される。
特別遊技媒体供給部66から排出された特別遊技媒体100は、プッシャーテーブル8の上面に直接載るか、またはプッシャーテーブル8の上面に載置されていたメダルMに載った状態となる。そして、特別遊技媒体100がプッシャーテーブル8の前後動に伴って固定テーブル6に押し出される。
そして、プッシャーテーブル8上の特別遊技媒体100はプッシャーテーブル8の前後動に伴って固定テーブル6上のメダルMとともに移動され、固定テーブル6上の特別遊技媒体100は、メダルMと一緒にメダル落下口4に向けて移動する。特別遊技媒体100がメダル落下口4に落下すると、落下した特別遊技媒体100を検出して制御ユニット50で抽選処理を実行する。
制御ユニット50には、CPU(中央演算装置)52やICメモリ54などの電子・電気部品が搭載されており、ICメモリ54に予め記憶されていたプログラムに従ってCPU52が各種演算処理を実行してメダルゲーム装置1000の各部の制御や抽選処理を実行する。
本実施形態における抽選処理は、メダル落下口4へ落下した特別遊技媒体100を検出したことを条件に実行される。例えば、図1に示すように、筐体上部に埋め込まれた液晶ディスプレイ44に、3連スロットが回転する画面を表示させるとともに、抽選の結果に応じた出目を表示させるように表示制御する。そして、抽選の結果、特別ボーナスに当選した場合には、例えば「777」のように3つ同種の図柄を揃えて表示制御する。そして、メダル貯留部16に貯留されているメダルから所定数のメダルMを、メダル射出装置19を作動させて特別払出口40より遊技盤22の上流側に大量に(例えば、一度に10〜30枚といった数だけ)排出させるように制御し、遊技者に特典を付与する。
また別の特典付与の形態として、制御ユニット50は更に、抽選の結果、別の特別ボーナスに当選した場合には、例えば「333」のように先の特別ボーナス当選時とは異なる3つ同種の図柄を揃えて液晶ディスプレイ44の3連スロットに表示制御する。そして、プッシャーテーブル8の側部の台座7に設置された縦式メダル射出装置72から複数のメダルを射出して特典を付与する。
[遊技盤周りの構造についての説明]
次に、特典の付与に係る構造について詳細に述べる。
遊技盤22の下端はプッシャーテーブル8の挿通孔28の上部に連結されており、特別払出口40から排出された大量のメダルMは、遊技盤22に突設された釘26に当りながら下ってプッシャーテーブル8に載置される。場合によっては固定テーブル6に載置されることもあるであろう。そして、メダルMは、プッシャーテーブル8の往復動に伴ってプッシャーテーブル8上から固定テーブル6上に落下・載置され、更に続くプッシャーテーブル8の往復動に伴ってメダル落下口4に向けて押し出される。そして、多くのメダルMがメダル落下口4に落下し、取得メダル払出口30より払い出されることになる。したがって、上手く特別遊技媒体100をメダル落下口4に落とし、なお且つ抽選で特別ボーナスに当選すれば、遊技者は一度に多数のメダルMを獲得することができる。
次に、特典の付与に係る構造について詳細に述べる。
遊技盤22の下端はプッシャーテーブル8の挿通孔28の上部に連結されており、特別払出口40から排出された大量のメダルMは、遊技盤22に突設された釘26に当りながら下ってプッシャーテーブル8に載置される。場合によっては固定テーブル6に載置されることもあるであろう。そして、メダルMは、プッシャーテーブル8の往復動に伴ってプッシャーテーブル8上から固定テーブル6上に落下・載置され、更に続くプッシャーテーブル8の往復動に伴ってメダル落下口4に向けて押し出される。そして、多くのメダルMがメダル落下口4に落下し、取得メダル払出口30より払い出されることになる。したがって、上手く特別遊技媒体100をメダル落下口4に落とし、なお且つ抽選で特別ボーナスに当選すれば、遊技者は一度に多数のメダルMを獲得することができる。
図3は、本実施形態におけるメダルゲーム装置1000の部分縦断面図であって、図の左方が装置前方、図の右方が装置後方に当る。同図に示すように、本実施形態の遊技盤22は従来のメダルゲーム装置と異なり、遊技空間GSの奥に、斜面を装置前方に向けて斜めに立設されている。その角度は、特別払出口40から排出されたメダルMが斜面に沿って自重で自然にすべり落ち、その勢いで釘26に乗り上げるのに十分な角度とされ、遊技盤22の表面の状態やメダルMの形状等の兼ね合いによって適宜設定する。
遊技盤22には、盤面上の突起部として複数の釘26が突設されている。釘26は、釘の頭を前方向き、且つ略水平または水平よりもやや斜め下向きに突設されている。遊技盤22の上流側の面を基準にするならば、釘26は90°以上の鈍角を成しているとも言える。尚ここで言う「略水平」とは、パチンコ等で見られる釘の角度調節範囲内で水平と見なせる程度の角度を言う。
図4は、釘26の周囲を部分的に抜き出した部分縦断面図であり、水平線を一点破線で示している。
図4(a)に示すように、遊技盤22に対して垂直に釘26を突設する形態は、従来のメダルゲーム装置やパチンコなどで良く見られるところであるが、傾斜配置された遊技盤22にこうした形態を適用しても、遊技盤22を流下するメダルMが釘26に当たっても姿勢をそのままにして流下方向が変化するのみである。
図4(a)に示すように、遊技盤22に対して垂直に釘26を突設する形態は、従来のメダルゲーム装置やパチンコなどで良く見られるところであるが、傾斜配置された遊技盤22にこうした形態を適用しても、遊技盤22を流下するメダルMが釘26に当たっても姿勢をそのままにして流下方向が変化するのみである。
これに対して本実施形態では、図4(b)或いは図4(c)に示すように、釘26はメダルMの直径よりも長い胴部26aと、胴部26aよりも大径の頭部26bを供えており、遊技盤22を流下してきたメダルMが流下する勢いによって乗り上げ可能な角度で突設されている。具体的には、例えば釘26は従来パチンコなどで見られる釘の調整の範囲を超えて、釘の頭を前方向き、且つ略水平(図4(b))からやや斜め下向き(図4(c))に突設されている。そのため、遊技盤22を流下してきたメダルMは、釘26に乗り上げる。そして、そのまま自重によって左右何れかの方向に傾いて滑り落ちるか、流下する勢いが強くともメダルMの外周端がフランジ状の頭部26bに当って勢いの方向が変えられやはり左右何れかの方向に傾いて滑り落ちる。この過程で、流下方向が変わるとともにメダル姿勢が変化し表裏の向きが変化する。メダルMの流下速度や釘26へ当る姿勢にもよるが、表裏が変わらず再び遊技盤22を流下する場合も有るが、十分な流下速度が得られるならば釘26に乗り上げて滑り落ちる際に表裏は反転する場合もある。
この結果、遊技盤22の盤面を滑落するメダルMの表裏の向きが変化し、或いは表裏が反転する。時には宙に跳ね上がるといった振る舞いをする。また、遊技盤22は、跳ね上がり又は表裏反転したメダルMが、再び遊技盤22に落下し釘26に衝突するのに適当な傾斜角度と全長に設定されている。従って、特別払出口40から払い出されたメダル郡を遊技者から見ると、視覚的に、木の葉が舞い散るようにそこ此処でメダルMの表裏がチラツキ、裏返って見えるので煌びやかで派手な印象となる。よって、娯楽性が高められるとともに、いかにも素晴らしい特典を得たかのような満足感を視覚的に遊技者に与えることが可能になる。
また、本実施形態では釘26を金属製とする。したがって、特別払出口40から払い出されたメダルが、プッシャーテーブル8の上面に載置されるまでに何度となく釘26と衝突する都度、あたかも多数のコインを掬い上げて落としたときのような音を生み出し、聴覚的に、より一層特典を素晴らしいものであるような演出をすることができる。
更には、本実施形態では、図3に示すように、遊技空間GSの天井部分に遊技盤22に投光するスポット光源70が設けられている。スポット光源70は、制御ユニット50によって特別払出口40からメダル払出とともに点灯され、所定時間後に消灯するように制御される。スポット光源70から投光された光は、遊技盤22を流下する過程で跳ね上がり、表裏が反転するときに乱反射し、視覚的により一層煌びやかな印象を高める効果を生む。尚、スポット光源70の設置数、設置角度、投光の色や点灯パターン(=明滅パターン)などは適宜設定することができる。特典の都度、投光の色や点灯パターンを変更するように制御するとより多彩な演出が可能になり好適である。
尚、釘26を水平に突設させた場合、傾斜上流より斜面を滑落してきたメダルMが、時として釘26でバランスをとって停止するといった現象が起きる可能性が否定できないので、釘26を図4(c)に示したように、やや斜め下向きに突設するのが望ましい。その結果、傾斜上流より斜面を滑落してきたメダルMが釘26に乗り上げたとしても釘26が更に傾斜していることによって該メダルは釘26から自重によって滑り落ちることになり、釘26でバランスをとって停止するといった現象を回避することができる。
[メダルを立てた状態で排出する構造の説明]
図5は、プッシャーテーブル8の周りを俯瞰視した図であり、図6は、縦式メダル射出装置72周りの斜視図である。
図5は、プッシャーテーブル8の周りを俯瞰視した図であり、図6は、縦式メダル射出装置72周りの斜視図である。
これらの図に示すように、縦式メダル射出装置72は、例えば、電磁力で所定方向に揺動する電磁式ノッカー73でメダルMの外周面を強打し付勢するといった公知の射出構造を内蔵し、下側からメダル収容部12(図1参照)より公知のメダル搬送機構(非図示)によって供給されたメダルMを立てた状態で支持し、支持したメダルMを一枚ずつ射出口72a(=払出口)より射出・払出しする装置である。縦式メダル射出装置72は、メダルをプッシャーテーブル8の後端に向けた姿勢で、プッシャーテーブル8の左側部にプッシャーテーブル8の上面より一段高く形成された台座7の上面、プッシャーテーブル8の左斜め前方に配置されている。
縦式メダル射出装置72の射出口72aの射出方向前方には、射出されたメダルMがプッシャーテーブル8の上面に向かって直進性を持って自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ74が設けられている。
より具体的には、スロープ74は、台座7の上面に遊技者からみて右斜前方を向くように設けられている。縦式メダル射出装置72の射出口72aに隣接して形成された比較的傾斜角が急な第1斜面74aと、第1斜面74aから連続するより緩やかな傾斜の第2斜面74bを備える。第2斜面74bの末端は、プッシャーテーブル8に面した台座7の端面に至る。また本実施形態では、第1斜面74aおよび第2斜面74bには、転動するメダルMの側面に接触してスロープを下る間に転倒するのを防止するためのガイドは設けられていない。
より具体的には、スロープ74は、台座7の上面に遊技者からみて右斜前方を向くように設けられている。縦式メダル射出装置72の射出口72aに隣接して形成された比較的傾斜角が急な第1斜面74aと、第1斜面74aから連続するより緩やかな傾斜の第2斜面74bを備える。第2斜面74bの末端は、プッシャーテーブル8に面した台座7の端面に至る。また本実施形態では、第1斜面74aおよび第2斜面74bには、転動するメダルMの側面に接触してスロープを下る間に転倒するのを防止するためのガイドは設けられていない。
縦式メダル射出装置72の上下の射出方向は、第1斜面74aに略平行からやや斜め上方から交差させる要領で設定されている。したがって、射出口72aから射出されたメダルMは、第1斜面74aを転動しながら加速し、更に第2斜面74b上を転動する。急な第1斜面74aから緩やかな第2斜面74bへメダルMを転がすことで、射出されたメダルMを加速するとともにスロープ74の斜面で跳ねるのを抑制し、確実にスロープ74の上面を立った状態で直進性をもって自立転動できるように工夫されている。尚、第1斜面74aと第2斜面74bの接合部分は、傾斜角に段差を設けず、漸次傾斜が緩くなる曲面とし、なだらかに繋げられた構成であっても良い。
このように、縦式メダル射出装置72によってメダルMを立てた状態で排出するとともに、スロープ74で排出されたメダルを直進性を維持して自立転動させながら、メダルの表面或いは裏面を遊技者に見せることで、メダルMが転がる様子で躍動的なイメージを作り出し遊技を華やかに演出し娯楽性を高めることができる。
さて本実施形態では、縦式メダル射出装置72から射出されスロープ74を下ったメダルMが到達し、衝突する位置にメダルの射出方向と交差する面に沿って凹凸面部が形成されている。具体的には、本実施形態では遊技盤22の下端面22a、つまりプッシャーテーブル8が出入りする挿通孔28の上端面に、メダルMの直径よりは薄い板材からなる長方形の板材からなる突起部76が間隔をおいて複数固定されている。突起部76の縦辺が上下方向に合わせて固定されているため、遊技盤22の下端には縦長の凸部及び凹部が横に並列して形成される格好となる。
尚、突起部76の下端は、プッシャーテーブル8の上面よりも、メダルMの厚さよりは小さい程度に隙間を設けて配置されており、プッシャーテーブル8が挿通孔28に出入りするのを阻害することは無く、プッシャーテーブル8の往復運動時によってその上面に載置されたメダルMを相対的に押し出して、掻き落とすことができる。
尚、突起部76の下端は、プッシャーテーブル8の上面よりも、メダルMの厚さよりは小さい程度に隙間を設けて配置されており、プッシャーテーブル8が挿通孔28に出入りするのを阻害することは無く、プッシャーテーブル8の往復運動時によってその上面に載置されたメダルMを相対的に押し出して、掻き落とすことができる。
縦式メダル射出装置72から射出されスロープ74を下ったメダルMが凹凸面部に衝突する位置は、必ずしも一定であるとは限らない。例えば、電磁式ノッカー73aで押し出され射出口72aを出る際の接触状態や、メダルMの表面と側外周との成す角度(例えば、側外周のテーパ)や、落下等の衝突によって生じた側外周の凹凸やエッジのめくれなどの状態、メダルゲーム装置1000の設置角度や振動、既にプッシャーテーブル8の前後動及びプッシャーテーブル8に載置されているメダル上を転がることによる進路の変更などの諸要素によって、例えば図6(b)に示すようにメダルMの進行方向が左右方向にばらつく。その結果、遊技盤22の下端面22aに対して夫々異なる位置で衝突することになる。
もしも従来のメダルゲーム装置のように、下端面22aに相当する部分に凹凸面部が設けられていない平坦な形状であったとすると、メダルMの進行方向が左右方向にばらついたとしてもメダルMは衝突位置近傍で倒れることなく、下端面22aに寄り添う格好で転動を続けることになる。そのため、縦式メダル射出装置72から離れた側にメダルが偏って載置されてしまうといった好ましくない状態となる。しかし、本実施形態では、衝突する下端面22aに、突起部76によって凹凸部が形成されているため、下端面22aに衝突したメダルMはそれぞれの衝突位置近傍で倒れてプッシャーテーブル8の上面に載置されることになる。つまり、縦式メダル射出装置72から供給されたメダルMを、プッシャーテーブル8に適当に拡散して満遍なく配置させることが可能になる。
また、本実施形態では下端面22aには、縦方向の溝が左右に並列されるように凹凸が形成されているので、縦回転して衝突するメダルMの端面と溝の方向が合い、衝突した位置でできるだけ速やかに転倒するように作用する。したがって、下端面22aに衝突したが倒れることなく縦式メダル射出装置72から離れた側にメダルが偏って載置されてしまうことをより効果的に抑制することができる。
また、本実施形態では、突起部76の側面(図6の例ならば正面より向かって左の側面)にメダルMが当ってやや跳ね返り、下端面22aからやや斜め前方に離れた位置に転倒させるように作用する場合もある。よって、より一層縦式メダル射出装置72から供給されたメダルMを、プッシャーテーブル8に適当に拡散して満遍なく配置させることができる。
[循環機構の説明]
次に、特別遊技媒体100を循環可能に回収・選別する循環機構について説明する。
図7は、本実施形態における特別遊技媒体100の循環機構の概要を説明するための斜視透視図である。尚、メダル落下口4の内部が見えるように前端部分をカットした状態で図示している。
次に、特別遊技媒体100を循環可能に回収・選別する循環機構について説明する。
図7は、本実施形態における特別遊技媒体100の循環機構の概要を説明するための斜視透視図である。尚、メダル落下口4の内部が見えるように前端部分をカットした状態で図示している。
本実施形態のメダルゲーム装置1000は、特別遊技媒体100の循環機構として、ストレーナ60と、ストレーナ60で捕捉・選別された特別遊技媒体100が自然転動によって進入・収容される特別遊技媒体ストック部64と、この特別遊技媒体ストック部64に収容されている特別遊技媒体100を特別遊技媒体供給部66へ補充する補充部68とを備える。そして、特別遊技媒体ストック部64の進入口近傍には、特別遊技媒体100の通過を検知する通過センサ62が設けられている。
ストレーナ60は、メダル落下口4に落下した特別遊技媒体100とメダルMとを仕分けし、特別遊技媒体100のみを捕捉する。具体的には、メダル落下口4内の左右方向に張られた3本のロッド60a,60b,60cによって形成されており、遊技装置1000の正面向かって左側が高く、右側が低くなるように傾斜配置されている。傾斜角度は、特別遊技媒体100の静止限界角度θより大きい角度を成している。ストレーナ60の右端は、メダル挿入口4の右側壁に開口された遊技装置1000の右側内部への進入口80の下端に固定されている。
また、3本のロッドは下向き三角形の各頂点に配置されている。下向き三角形の上部両サイドのロッド60a及び60bとメダル落下口4の壁面との間隙、及び上部両サイドのロッド60a及び60bと中央のロッド60cとの間隙は、メダルMが通過するのには十分であるが特別遊技媒体100は通過できない幅に設定される。
進入口80から入ってすぐのところには、特別遊技媒体ストック部64が併設されている。特別遊技媒体ストック部64は、特別遊技媒体100の静止限界角度θより大きい角度で後方(図の右奥方向)に向かって傾斜した前後方向に長い樋を形成している。特別遊技媒体ストック部64の傾斜上流側が進入口80に隣接し、特別遊技媒体100が進入可能に接続されている。
したがって、メダルMや特別遊技媒体100がメダル落下口4に落下すると、メダルMはストレーナ60をすり抜けて落下を続け漏斗状の通路82でメダル収容部12に導かれて収容される。通路82には、通過センサ84が設けられており、メダル落下口4に落下したメダルMの通過を検知することができる構成となっている。尚、通過センサ84は、検出信号を制御ユニット50に出力する。
一方、メダル落下口4に落下した特別遊技媒体100は、ストレーナ60が形成する下向き三角形の樋で捕捉される。特別遊技媒体100はストレーナ60の上を自然転動し、進入口80から遊技装置1000の右側装置内部へ進入する。
つまり、ストレーナ60を構成する3本のロッドの配置関係並びにストレーナ60の右端部周辺の構造によって、ストレーナ60で捕捉された特別遊技媒体100とメダルMとが選別されて、前者が特別遊技媒体ストック部64、後者がメダル収容部12に収容されることになる。
つまり、ストレーナ60を構成する3本のロッドの配置関係並びにストレーナ60の右端部周辺の構造によって、ストレーナ60で捕捉された特別遊技媒体100とメダルMとが選別されて、前者が特別遊技媒体ストック部64、後者がメダル収容部12に収容されることになる。
そして、特別遊技媒体ストック部64の傾斜上流部分には、ストレーナ60で捕捉・選別され各ストック部に進入する特別遊技媒体100の通過を検出する通過センサ62が設けられている。
通過センサ62は、物体の通過を検出する手段であって、例えば投光素子と受光素子とを組み合わせ遮光によって物体の通過を検出するセンサや、超音波の反射時間から距離を計測する距離センサなどによって実現できる。或いは、転動する特別遊技媒体100と接触して揺動する揺動スイッチなどでも良い。そして、通過センサ62の検出信号は制御ユニット50に出力され、特別遊技媒体100の通過を検出したことを契機にして制御ユニット50が抽選処理を実行する。
さて、特別遊技媒体ストック部64の傾斜下方側は補充部68が配置されており、特別遊技媒体ストック部64にストックされている特別遊技媒体100が傾斜方向に自然転動して下ることによって常に補充部68に供給される構成となっている。
補充部68は、モータ68aによって駆動される偏心カム68bと、上下方向に配置された直動器68cのスライダに固定されて偏心カム68bの回転に伴って上下方向に往復動される特別遊技媒体プッシャー68dと、特別遊技媒体100の位置を保持する落下防止片68eとを備えている。
モータ68aは、制御ユニット50によって動作が制御され、例えば通過センサ84で検出するメダルが所定枚数(例えば、30枚)カウントされる都度作動され、偏心カム68bを一回転させる。
偏心カム68bが最小リフトの状態では、特別遊技媒体プッシャー68dの上面は特別遊技媒体ストック部64の底面とほとんど同じ高さ又はそれ以下の位置にあり、特別遊技媒体ストック部64の傾斜によって自然転動した特別遊技媒体100が特別遊技媒体プッシャー68d上に導かれる。
落下防止片68eは、特別遊技媒体プッシャー68dを挟んで左右の固定位置にそれぞれ設けられた弾性片であり、上端が特別遊技媒体プッシャー68dの側に向けて屈曲しており、特別遊技媒体プッシャー68dの上に導かれた特別遊技媒体100の落下を抑止することができる。つまり、偏心カム68bのリフトが増すと、特別遊技媒体プッシャー68dは特別遊技媒体100を上面に乗せたまま直動器68cの設置方向(上下方向)に沿ってスライドし、特別遊技媒体100を押し上げる。この際、特別遊技媒体100の押し上げに伴って落下防止片68eは各々外向きに押し広げられた格好となる。更に特別遊技媒体100が押し上げられて落下防止片68eの先端が特別遊技媒体100の下面側に回ると、押し上げられていた先端が弾性によって元の姿勢に戻る。すると、左右双方の落下防止片68eの先端部が互いに向き合うようにして閉じた格好となり、押し上げられた特別遊技媒体100を下から支えて落下を防止するように機能する。尚、特別遊技媒体プッシャー68dは、偏心カム68bのリフトが減少すると自重によって下方に移動する。
特別遊技媒体プッシャー68dの直上には、特別遊技媒体供給部66の円筒通路66aの下端が配置されており、特別遊技媒体プッシャー68dによって押し上げられた特別遊技媒体100は円筒通路66a内に挿入され、挿入された特別遊技媒体100は落下防止片68eによって落下が防止される。
円筒通路66a内には、所定数の特別遊技媒体100しか収容されないので、特別遊技媒体プッシャー68dによって新たな特別遊技媒体100が下から挿入されると、既に収容されていた特別遊技媒体100のうち最上位置の特別遊技媒体100が一つ上部開口端より外に押し出される。
特別遊技媒体供給部66の上端、すなわち円筒通路66aの上端は、遊技空間GSのプッシャーテーブル8の横に突出しており、その先端には円筒通路66aの開口端から押し上げられた特別遊技媒体100をプッシャーテーブル8上に落下させるようにガイドする供給ガイド66bが設けられている。したがって、円筒通路66a内に収容さていた特別遊技媒体100が上部開口端より外に押し出されると、供給ガイド66bにガイドされながら転動・落下し、プッシャーテーブル8上に供給される。したがって、メダル挿入口10から所定枚数だけメダルが挿入される都度、新たな特別遊技媒体100がプッシャーテーブル8上に供給されることになる。
さて、例えば図3に示すように、固定テーブル6の拡幅領域まで押された特別遊技媒体100cは、やがて固定テーブル6のメダル落下端まで押され、特別遊技媒体100dのような位置に至る。メダル落下端には傾斜部9が形成されているので、メダルMは傾斜を乗り越えなければならなくなる。傾斜を乗り越えるための抵抗が生まれて、メダルMは傾斜姿勢となり、後ろから次々に折り重なるように堆積する。
しかし、メダルMは傾斜姿勢になるが、特別遊技媒体100dは、転動面に多数の面を有し静止限界角度θまでの傾斜では自然転動しないように設定されている。別の言い方をすると、傾斜部9付近に堆積したメダルの上面の成す角度が静止限界角度θに達しないように、傾斜部9の傾斜面の前後方向の幅とメダルの径との関係から「メダルが取り得る傾斜角度」<「静止限界角度θ」の条件を満たすように設定されているともいえる。したがって、傾斜部9でメダルMが傾斜姿勢で堆積したとしても、基本的には、特別遊技媒体100は自然転動で後退することなくメダルMに載ったままとなり、やがて堆積したメダル群とともにメダル落下口4に落下し、ストレーナ60で捕捉されることになる。
そして、前述のようにメダル落下口4に落下したメダルMは、ストレーナ60をすり抜けてメダル収容部12に収容され、それと同数のメダルが取得メダル払出口30から払い出される。これに対して、メダル落下口4に落下した特別遊技媒体100はストレーナ60で捕捉・選別され特別遊技媒体ストック部64に収容され、再び特別遊技媒体供給部66へ循環する。
[変形例の説明]
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の実施形態がこれらに限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜構成要素の追加、変更、削除を行っても良い。
以上、本発明を適用した実施形態について説明したが、本発明の実施形態がこれらに限られるものではなく、発明の趣旨を逸脱しない限りにおいて適宜構成要素の追加、変更、削除を行っても良い。
例えば、上記実施形態では、遊技盤22の下端面22aに凹凸部を形成するために、複数の突起部76を固定する構造としたがこれに限らない。具体的には、例えば図8に示すように、複数の突起部76の代わりに、縦方向に溝を形成する波状の凹凸面を有する波状突起部76Bを用いる構成としても良い。勿論、この場合の波状の凹凸面は周期的な凹凸に限らずランダムな凹凸を形成するとしても良い。
更には、上記実施形態では下端面22aの凹凸部構造は固定であったが、図8に示すように、これを可動させてもよい。具体的には、波状突起部76Bの背面(下端面22a側の面)にロッド78を固定し、このロッド78を下端面22aに設けられた左右方向に長い挿通孔を遊嵌して遊技盤22の背面に配置された公知の往復動機構79に連結し、左右方向に周期的に往復動させる構成としても良い。こうした場合、下端面22aの凹凸部構造が非固定となるので下端面22aに衝突したメダルをより不規則に満遍なく拡散することができるようになる。
また、上記実施形態では、縦式メダル射出装置72は、抽選で当選した場合の特典付与としてのメダルを排出するように用いられていたが、遊技者が遊技に使用するメダルMを新たに投入するのに用いる構成としても良いのは勿論である。例えば、図9に示すように、メダル挿入口10Bにメダルを挿入すると、通過センサ14Bでこれを検出し、検出した数と同数のメダルを縦式メダル射出装置72から射出する構成とすることができる。
また、上記実施形態ではスロープ74を直線状の斜面としたが、これに限らない。例えば図10に示すように、第1斜面74aに代えて透明樹脂で成形された曲線ダクト74cを設け、縦式メダル射出装置72から排出されたメダルMが曲線ダクト74c内を落下する様子を遊技者に見せるようにしても良い。曲線ダクト74cを下ったメダルMは第2斜面74bの部分で、やはり自立して転動する状態になってスロープを下る。尚、曲線ダクト74cの上流端部を透明カバーガラス2の開口部に連結して、遊技者が曲線ダクト74cにメダルを挿入して遊技する構成としても良いのは勿論である。また、スロープ74の曲線の形態も適宜設定可能である。例えば、第2斜面74bにバンク角を設けることで、メダルMを旋回させるようにして転動させる構成とすることもできる。
また、上記実施形態では、遊技盤22の下端面22cに突起部76を固定して凹凸面部を形成する構成としたが、例えば図11に示すように、突起部76をプッシャーテーブル8の前端面に固定して該前端面に凹凸面部を形成し、縦式メダル射出装置72及びスロープ74によって、メダルMを立てた状態でプッシャーテーブル8の前端面に向けて転動させる構成としても良い。勿論、上記実施形態と図11の形態の両者を合わせ、遊技盤22の下端面22cと、プッシャーテーブル8の前端面の両方に凹凸面部を設け、それぞれに縦式メダル射出装置72及びスロープ74を用意し、抽選の結果によって何れの縦式メダル射出装置72からメダルを排出するか決定するとしてもよい。
4 メダル落下口
6 固定テーブル
8 プッシャーテーブル
9 傾斜部
22 遊技盤
22a 下端面
26 釘
27 突起部
60 ストレーナ
64 特別遊技媒体ストック部
66 特別遊技媒体供給部
68 補充部
72 縦式メダル射出装置
74 スロープ
76 突起部
100 特別遊技媒体
6 固定テーブル
8 プッシャーテーブル
9 傾斜部
22 遊技盤
22a 下端面
26 釘
27 突起部
60 ストレーナ
64 特別遊技媒体ストック部
66 特別遊技媒体供給部
68 補充部
72 縦式メダル射出装置
74 スロープ
76 突起部
100 特別遊技媒体
Claims (11)
- 多数のメダルが載置されるメダル載置面を有するメダル載置部と、
メダル落下口に向けて前記メダル載置面に沿った往復運動を行い、前記メダル載置面上の載置物を押し出すプッシャー部と、
前記メダルを立てた状態で排出するメダル排出部と、
前記メダル排出部の排出口から前記プッシャー部上面又は前記メダル載置面に向けて、前記排出されたメダルが直進性を持って自立転動可能な傾斜角をなしたスロープ部と、
を備えたメダルゲーム装置。 - 前記スロープ部は、前記メダル排出部の排出口近傍部分が最も急な傾斜角を有してなる請求項1に記載のメダルゲーム装置。
- 前記メダル排出部は、排出するメダルに所定の付勢力を付与する付勢手段を有する請求項1又は2に記載のメダルゲーム装置。
- 前記スロープ部は、所定の遊技位置から見て横方向に傾斜する斜面を有してなる請求項1〜3の何れか一項に記載のメダルゲーム装置。
- 前記スロープ部を下った延長方向に面方向が当該延長方向に交差する凹凸面部を備える請求項1〜4の何れか一項に記載のメダルゲーム装置。
- 前記スロープ部は、前記プッシャー部上面に向けて傾斜する傾斜面を有してなり、
前記凹凸面部は、前記プッシャー部の直上位置であり、前記プッシャー部の往復運動時に前記プッシャー部上面に載置されたメダルを掻き落とし可能な位置に設けられてなる
請求項5に記載のメダルゲーム装置。 - 前記凹凸面の位置を可変する位置可変部を備える請求項5又は6に記載のメダルゲーム装置。
- 前記スロープ部は、前記メダル載置面に向けて傾斜する傾斜面であって、流下方向が前記プッシャー部の押出面に交差する方向の傾斜面を有してなり、
前記凹凸面部は、前記プッシャー部の押出面でなる
請求項5に記載のメダルゲーム装置。 - 前記凹凸面部は、縦長の凸部及び凹部が横に並列して凹凸が形成されてなる請求項5〜8の何れか一項に記載のメダルゲーム装置。
- 前記メダル排出部は、所定の特典付与処理発動時に所定数のメダルを連続的又は間欠的に排出する請求項1〜9の何れか一項に記載のメダルゲーム装置。
- 遊技者によるメダルの投入を検出する投入検出部を備え、
前記メダル排出部は、前記投入検出部の検出に応じてメダルを排出する
請求項1〜9の何れか一項に記載のメダルゲーム装置。
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2007
- 2007-02-14 JP JP2007033255A patent/JP2008194276A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2020065602A (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 株式会社コナミアミューズメント | ゲーム装置 |
WO2020085209A1 (ja) * | 2018-10-22 | 2020-04-30 | 株式会社コナミアミューズメント | ゲーム装置 |
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