JP2008192921A - 厚膜導体組成物および太陽電池セルの裏面Ag電極 - Google Patents

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Abstract

【課題】裏面Al集電電極への接合信頼性の高い裏面Ag電極を確実に形成することが可能な厚膜導体組成物および、該厚膜導体組成物を用いることにより形成される、裏面Al集電電極への接合信頼性の高い裏面Ag電極を提供する。
【解決手段】裏面Ag電極を形成するために用いられる厚膜導体組成物として、Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有させたものを用いる。
また、Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有する厚膜導体組成物を、裏面Al集電電極の表面に付与し、焼き付けることにより、裏面Al集電電極5に接続配線のはんだ接合を行うための裏面Ag電極6を形成する。
【選択図】図1

Description

本願発明は、厚膜導体組成物およびそれを用いて形成される電極に関し、詳しくは、Si基板を用いた太陽電池セルの裏面Al集電電極と接合、導通するように配設され、裏面Al集電電極と、裏面Al集電電極に接続されるべき接続配線とを電気的に接続するための裏面Ag電極を形成するために用いられる厚膜導体組成物およびそれを用いて形成される裏面Ag電極に関する。
従来のSi基板を用いた太陽電池セルの一つに、例えば、図2に示すような構造を有する太陽電池セルがある。なお、特許文献1図6にも同様の構成のものが開示されている。
図2に示すように、この太陽電池セルにおいては、P型Si基板1の光を受光する面(表面)側に、活性不純物を拡散させてなるN型不純物層2(N+の拡散層)が形成され、さらに、その上には、太陽光の反射を防ぐためSiO2,TiO2,SiNなどからなる反射防止膜3が形成されており、反射防止膜3上には、反射防止膜3を貫通して、P型Si基板1のN型不純物層2に達するように、表面電極(グリッド電極4、バスバー電極4a)などが形成されている。
また、P型Si基板1の裏面側には、そのほぼ全面にAlを主成分とする裏面Al集電電極5が形成されている。そして、裏面Al集電電極5上には、複数の太陽電池セル間を接続する接続配線を接続するための、Agを主成分とする裏面Ag電極6が形成されている。
なお、表面電極4の一部(バスバー電極)4aと裏面Ag電極6には、複数の太陽電池セルを接続する際に必要な接合配線(インターコネクター)がはんだ接合される。
ところで、このような構成を有する太陽電池セルにおいて、表面電極4に関しては、Niを含むAgペースト材料を用いることが提案されており(特許文献2参照)、接合信頼性および導通信頼性の高い表面電極4を形成することが可能である。
しかしながら、裏面Ag電極6に関しては、Alを主成分とする裏面Al集電電極5上に、Agを主成分とする裏面Ag電極6を形成する際に、図3に模式的に示すように、裏面Al集電電極5と裏面Ag電極6の重なり部分にAg−Al合金層7が形成されることにより、裏面Al集電電極5と裏面Ag電極6の間で剥離が生じ、信頼性が低いという問題点がある。
そして、近年、複数の太陽電池セルを接続配線により互いに接続して、高特性の太陽電池モジュールを得る見地から、裏面Al集電電極上に信頼性の高い裏面Ag電極を確実に形成することができる方法に対する要求が高まっているが、この要求に未だ十分に応えることができていないのが実情である。
特開2000−332269号公報 特開昭58−96777号公報
本願発明は、上記課題を解決するものであり、裏面Al集電電極への接合信頼性や導通信頼性の高い裏面Ag電極を確実に形成することが可能な厚膜導体組成物および、該厚膜導体組成物を用いて形成される、裏面Al集電電極への接合信頼性の高い裏面Ag電極を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本願発明(請求項1)の厚膜導体組成物は、
Si基板と、前記Si基板の互いに対向する一対の主面のうち、光を受光する面として機能する一方主面に配設された表面電極と、他方主面に配設された、Alを主成分とする裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極と接合、導通するように配設され、前記裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極に接続されるべき接続配線とを電気的に接続するための、Agを主成分とする裏面Ag電極とを備えた太陽電池セルの、前記裏面Ag電極を形成するために用いられる厚膜導体組成物であって、
Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、前記Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有していること
を特徴としている。
また、請求項2の裏面Ag電極は、
Si基板と、前記Si基板の互いに対向する一対の主面のうち、光を受光する面として機能する一方主面に配設された表面電極と、他方主面に配設された、Alを主成分とする裏面Al集電電極とを備えた太陽電池セルの、前記裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極に接続されるべき接続配線とを電気的に接続するための、Agを主成分とする裏面Ag電極であって、
Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、前記Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有する厚膜導体組成物を、前記裏面Al集電電極の表面に付与し、焼き付けることにより、前記裏面Al集電電極に接合、導通するように形成されたものであること
を特徴としている。
本願発明(請求項1)の厚膜導体組成物は、太陽電池セル用のSi基板の裏面に配設されたAlを主成分とする裏面Al集電電極上に、接続配線が接続されることになる裏面Ag電極を形成するために用いられる厚膜導体組成物を、Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有する組成にするとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有させるようにしているので、裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分にAg−Al合金層が形成されることを抑制、防止して、剥離などが生じにくく信頼性の高い裏面Ag電極を形成することが可能になる。
すなわち、裏面Ag電極を形成するための厚膜導体組成物(電極ペースト)に微量の微粉Ni粉末を含有させた場合、他の金属に比べAgおよびAlとの固溶範囲が狭い材料であるNi粒子が、厚膜導体組成物(電極ペースト)を焼成する工程でAg粒子の周囲に存在することにより、裏面Al集電電極中のAl粒子と、Ag粒子の間の合金化反応が抑制される。
これより
(a)裏面Ag電極と裏面Al集電電極の重なり部分における剥離、
(b)基板へのクラックの発生、
(c)裏面Ag電極と裏面Al集電電極との電気的接合不良、
(d)接続配線の裏面Ag電極へのはんだ接合性不良の発生
などを抑制することが可能になり、抵抗損失を低減して、太陽電池モジュールの特性を向上させることが可能になる。
また、請求項2の裏面Ag電極は、本願発明の厚膜導体ペーストを用いて形成されるものであって、電気的接合不良、接続配線の裏面Ag電極へのはんだ接合性不良などの発生を抑制することが可能であることから、抵抗損失の低い、高特性の太陽電池モジュールを形成するのに有意義である。
太陽電池モジュールを形成する際の太陽電池セル間の接続配線(インターコネクター)により電気的に接続するにあたり、(a)裏面Al集電電極に接続配線のはんだ接合を行うための裏面Ag電極と裏面Al集電電極との重なり部分における電極剥離、(b)裏面Ag電極と裏面Al集電電極との電気的接合不良、(c)接続配線の裏面Ag電極へのはんだ接合性不良、(d)基板クラックの発生などを改善することにより、抵抗損失が抑制され、太陽電池モジュールの特性は向上する。
そのためには、裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分における、焼成時のAl融点付近(650〜700℃)における、Ag−Al合金化反応に起因する体積収縮による裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分へのストレスを抑制することが必要になる。
すなわち、裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分におけるAl粒子とAg粒子の接触点から進行する合金化反応を抑制することが必要になる。そして、そのためには、裏面Ag電極の形成用の導電性ペースト(厚膜導体組成物)に微量のNi粉末を含有させることが有効である。Niは他の金属に比べAg、Alとの固溶範囲が狭く、導電性ペーストに微粒のNi粉末を微量含有させた場合、焼成工程でAg粒子の周囲に微粒のNi粒子が存在するため、裏面Al集電電極中のAl粒子との合金化反応を抑制することが可能となる。また、Niは廉価汎用的な粉末材料であることから、入手が容易でコストの増大を招くおそれもない。
本願発明の厚膜導体組成物においては、Ni粉末として、平均粒径が0.1〜1.0μmの範囲のものを用いることが望ましい。
これは、Ni粉末の平均粒径が0.1μm未満の場合、吸油量が大きくなり、ペースト化が困難になるか、仮にペースト化することができてもペースト粘度およびチクソ性が高くなりすぎてスクリーン印刷での連続印刷への対応が困難になることによる。
また、Ni粉末の平均粒径1.0μmを越える場合、多量に存在するAg粒子の周囲に微粒のNi粒子を配置するという構成が崩れ、裏面Ag電極中のAg粒子どうしの焼結反応と同時に、裏面Al集電電極中のAl粒子と裏面Ag電極中のAg粒子との合金化反応が生じることを抑制することが困難になることによる。
さらに、Ni粒子の添加割合は、Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の範囲とすることが望ましい。これは、Ni粒子の割合が0.5重量%未満の場合、多量に存在するAg粒子の周囲に微粒のNi粒子を配置するという構成が崩れ、裏面Ag電極中のAg粒子どうしの焼結反応と同時に、裏面Al集電電極中のAl粒子と裏面Ag電極中のAg粒子との合金化反応が生じることを抑制することが困難になることによる。
また、Ni粒子の添加割合が2.0重量%を越えると、Ag粒子どうしの焼結が抑制されすぎて、裏面Ag電極としての導電性が著しく低下するだけでなく、裏面Ag電極の最表層のAg面が減少することより接続配線(インターコネクター)とのはんだ接合強度が低下するという問題点がある。
したがって、本願発明においては、Ni粉末として、平均粒径が0.1〜1.0μmの範囲のものを用い、このNi粉末を、Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有させることが望ましい。
なお、従来より太陽電池セルの裏面電極であるAl集電電極に対して、太陽電池モジュールを形成する際の、接続配線(インターコネクター)のはんだ接合するための裏面Ag電極は、Ag粉末を導電成分とする導電性ペーストを塗布して焼き付けることにより形成されるのが一般的である。
そして、導電性ペーストとしては、平均粒径0.5〜5μm程度のAg粉末65〜85重量%と、平均粒径0.5〜5μm程度のPb−B23−SiO2系などのガラスフリット1.0〜5.0重量%と、エチルセルロースをブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ターピネオールからなる混合有機溶剤に20重量%程度溶解した有機ビヒクル適量と、さらに必要な添加剤とを配合し、混練した導電性ペーストが用いられている。
本願発明は、このような導電性ペーストに対して適用することが可能であり、これらの導電性ペーストを構成する材料に対して、上述の請求項1の発明の要件を満たすようにNi粉末を配合することにより、本願発明の厚膜導体組成物を得ることができる。
なお、Ag粉末としては、平均粒経0.5〜3μmの球状粉末や不定形粉末などを用いることが可能であり、また、導電性ペースト(厚膜導体組成物)の印刷性を向上させる見地からは、これらのAg粉末を複数種混合したものや、平均一次粒径が0.1μmの凝集微粉などを用いることが可能である。そして、Ag粉末としては、平均比表面積として1.0〜2.0m2/gのものを用いることが特に好ましい。
また、ガラスフリットとしては上述のものの他にも、Pb−Bi23−SiO2系やBi23−B23−SiO2系などのガラスフリットを用いることが可能であるが、ガラスフリットとしては軟化点(Ts)が400〜550℃のものを用いることが特に好ましい。
また、有機ビヒクルとしては、その他にもニトロセルロースやアクリルなどを、各種印刷工法に適した有機溶剤に溶解させたものを用いることができる。
さらに、厚膜導体組成物(導電性ペースト)の流動性、Ag粉末の分散性などを調整するための添加剤として、界面活性剤、脂肪酸などを添加することも可能である。
以下に本願発明の実施例を示して、本願発明の特徴とするところをさらに詳しく説明する。
[導電性ペースト(厚膜導体組成物)の作製]
比表面積1.5m2/gの球状Ag粉末、軟化点450℃のPb−B23−SiO2系ガラスフリット、エチルセルロースをブチルカルビトール、ブチルカルビトールアセテート、ターピネオールからなる混合有機溶剤に20重量%の割合で溶解した有機ビヒクル、スクリーン印刷性を改善するための添加剤であるリン酸エステル系界面活性剤、および、表1に示すように、平均粒径の異なる球状Ni粉末を配合し、乳鉢で混合した後に、3本ロールミルにて混練し、表1に示すような導電性ペースト(厚膜導体組成物)を作製した。
なお、表1において、実施例とした試料は本願発明の要件を備えた試料であり、比較例とした試料は本願発明の要件を備えていない試料である。
Figure 2008192921
なお、表1の各導電性ペーストにおいて、Ag粉末の比表面積は、一般的なBET法により測定し、ガラスフリットの軟化点はTG−DTAにより測定した。また、Ni粉末の平均粒径(D50)は一般的な光散乱型粒度分布計により測定した。
Ni粉末としては粒子形状が球状の球状粉末に限らず、不定形粉末、扁平状粉末、あるいはこれらを複数種類混合したものなどを使用することが可能であるが、球状粉末を用いることが特に好ましい。また、このようなNi粉末と同様な効果を示すものとして、有機Ni化合物、NiコートAg粉末があるが、汎用性、価格、添加量調整、厚膜導体組成物(導電性ペースト)への均一分散性などを総合的に考慮すると、Ni粉末が最も有効である。
[裏面Ag電極の形成]
(1)表1の各導電性ペーストを用いて、幅10mm、長さ20mmの印刷パターンのスクリーン版を用いてSi基板(単結晶Siウエハ基板)にAlペーストを印刷した。
(2)それから、150℃の熱風循環式オーブンで5分間乾燥した。
(3)次に、表1の各導電性ペーストを幅方向に半分(5mm)が、(1)の工程でSi基板上に印刷されたAlペーストパターンに、重なるように印刷した後、150℃の熱風循環式オーブンで5分間乾燥した。
(4)その後700℃で短時間高速焼成処理することにより、裏面Ag電極を形成した。
それから、以下の各事項について、評価のための測定、観察を行った。
(a)導電性ペースト(厚膜導体組成物)の状態(太陽電池セルの裏面Al集電電極への印刷性などに影響する流動性)
評価方法:性状の目視確認
(b)裏面Al集電電極と裏面Ag電極の剥離の発生の有無
評価方法:電極部目視観察
(c)単結晶Siウエハ基板へのクラックの発生の有無
評価方法:裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部表面の顕微鏡観察
(d)裏面Al集電電極と裏面Ag電極との電気的接合不良の有無
評価方法:裏面Al集電電極と裏面Ag電極間の導電性の測定
(e)裏面Ag電極の導電性
評価方法:裏面Ag電極自体の導電性の測定
(f)太陽電池裏面(P層)に形成されるP+層(BSF効果付与)の形成性
評価方法:電極部断面の顕微鏡拡大観察
上記の各事項についての評価結果を表2に示す。
Figure 2008192921
さらに、Ni粉末の有効性を評価するため、Ni粉末の粒径および導電性ペースト(厚膜導体組成物)への添加量が、導電性ペーストの特性および電極特性に与える影響を表3にまとめて示す。
なお、表2において、実施例とした試料は本願発明の要件を備えた試料であり、比較例とした試料は本願発明の要件を備えていない試料である。
また、表1と表2において、同一の試料番号のものは同一の試料であり、例えば表2における試料番号1の試料は、表1における試料番号1の試料と同じ試料である。
Figure 2008192921
表1および2より、裏面Ag電極形成用の導電性ペーストに微量の微粉Ni粉末を、本願発明の条件を満たす範囲、すなわち、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi微粉をAg粉末に対して0.5〜2.0重量%の範囲で含有させた場合に、上記の(a)〜(f)の各事項について、良好な結果が得られることが確認された。
Niは他の金属に比べAg、Alとの固溶範囲が狭い材料であるため、電極を焼成する際にAg粒子の周囲に微粒のNi粒子が存在することにより、Ag粒子と裏面Al集電電極中のAl粒子との合金化反応が抑制される。
その結果、上記(a)〜(f)の諸特性が向上する。ただし、上記(a)の導電性ペーストの性状が向上するのは、Ni粉末の粒径によるところが大きいものと考えられる。
なお、図1は、この導電性ペースト(厚膜導体組成物)を用いて、裏面Al集電電極上に、接続配線をはんだ接合するための裏面Ag電極を形成した太陽電池セルの一例を示す図であり、(a)は正面断面図、(b)は底面図である。
この太陽電池セルは、図1(a),(b)に示すように、P型Si基板1の表面側に、N型不純物層2が形成され、その上に太陽光の反射を防ぐため反射防止膜3が形成されている。そして、反射防止膜3上にはP型Si基板1のN型不純物層2に達するように表面電極(グリッド電極4、バスバー電極4a)が形成されている。
また、P型Si基板1の裏面側には、裏面Al集電電極5が形成されており、この裏面Al集電電極5上に、複数の太陽電池セル間を接続する接続配線を接続するための裏面Ag電極6が形成されている。
そして、この裏面Ag電極6を、本願発明の導電性ペースト(厚膜導体組成物)を用いて形成することにより、太陽電池モジュールを形成する際に、太陽電池セル間を接続配線(インターコネクター)により接続するにあたり、接続配線をはんだ接合するための裏面Ag電極6と裏面Al集電電極5の重なり部分の電極剥離、P型Si基板1へのクラック、裏面Ag電極6と裏面Al集電電極5との電気的接合不良、接続配線のはんだ接合性不良などを改善することが可能になり、低抵抗損失で、高性能の太陽電池モジュールを効率よく製造することが可能になる。
なお、本願発明は上記実施例に限定されるものではなく、Si基板の具体的な構成、裏面Al集電電極の配設態様、表面電極、裏面Ag電極の具体的な形状や配設個数、配設位置などに関し、発明の範囲内において種々の応用、変形を加えることができる。
上述のように、本願発明によれば、裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分にAg−Al合金層が形成されることを抑制、防止して、剥離などが生じにくく信頼性の高い裏面Ag電極を効率よく形成することが可能な厚膜導体組成物を提供することが可能になる。
その結果、裏面Ag電極と裏面Al集電電極の重なり部分における剥離、基板へのクラックの発生、裏面Ag電極と裏面Al集電電極との電気的接合不良、接続配線の裏面Ag電極へのはんだ接合性不良などの発生を抑制することが可能で、低抵抗損失で、高特性の太陽電池モジュールを得ることが可能になる。
したがって、本願発明は、太陽電池セルおよびそれを用いた太陽電池モジュールの製造分野などに広く適用することが可能である。
本願発明の厚膜導体組成物を用いて、裏面Al集電電極上に裏面Ag電極を形成した太陽電池セルを示す図であり、(a)は正面断面図、(b)は底面図である。 従来の太陽電池セルを示す図である。 従来の太陽電池セルの裏面Al集電電極と裏面Ag電極の重なり部分の近傍を模式的に示す断面図である。
符号の説明
1 P型Si基板
2 N型不純物層
3 反射防止膜
4 表面電極(グリッド電極)
4a 表面電極(バスバー電極)
5 裏面Al集電電極
6 裏面Ag電極

Claims (2)

  1. Si基板と、前記Si基板の互いに対向する一対の主面のうち、光を受光する面として機能する一方主面に配設された表面電極と、他方主面に配設された、Alを主成分とする裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極と接合、導通するように配設され、前記裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極に接続されるべき接続配線とを電気的に接続するための、Agを主成分とする裏面Ag電極とを備えた太陽電池セルの、前記裏面Ag電極を形成するために用いられる厚膜導体組成物であって、
    Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、前記Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有していること
    を特徴とする厚膜導体組成物。
  2. Si基板と、前記Si基板の互いに対向する一対の主面のうち、光を受光する面として機能する一方主面に配設された表面電極と、他方主面に配設された、Alを主成分とする裏面Al集電電極とを備えた太陽電池セルの、前記裏面Al集電電極と、前記裏面Al集電電極に接続されるべき接続配線とを電気的に接続するための、Agを主成分とする裏面Ag電極であって、
    Ag粉末と、Ni粉末と、ガラスフリットと、ビヒクルとを含有するとともに、平均粒径が0.1〜1.0μmのNi粉末を、前記Ag粉末に対して0.5〜2.0重量%の割合で含有する厚膜導体組成物を、前記裏面Al集電電極の表面に付与し、焼き付けることにより、前記裏面Al集電電極に接合、導通するように形成されたものであること
    を特徴とする裏面Ag電極。
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