JP2015043301A - アルミニウムペースト、並びに太陽電池素子及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、線膨張のミスマッチングによるシリコンウエハの湾曲を除去し又は最小限にすると同時に、太陽電池の信頼性及び電気的性能を改善できるアルミニウム電極を得ることができるアルミニウムペーストを提供する。
【解決手段】本発明のアルミニウムペーストは、(a)少なくとも1種のアルミニウム源、(b)少なくとも1種のホウ素ドープシリコンナノ粒子、及び(c)有機ビヒクルを含み、前記アルミニウム源に含有されるアルミニウムと前記ホウ素ドープシリコンナノ粒子との合計に対するアルミニウムの割合が、50質量%〜95質量%であり、かつシリコンナノ粒子におけるホウ素の含有率が、1018atom/cm以上である。
【選択図】なし

Description

本発明は、アルミニウムペースト、並びにこのペーストを用いて作製される太陽電池及びその製造方法に関する。特に、本発明は、電極形成用のアルミニウムペースト、並びにこのペーストを用いて作製される電極を有する太陽電池及びその製造方法に関する。
結晶からなるシリコン(Si)を用いた太陽電池は、一般的に、シリコン(Si)の薄ウエハから作られる。ここでは、このウエハに好適なドーパント源によってリン(P)やホウ素(B)を拡散させてPN接合を形成することによって、太陽光からの光を電気に変える起電層を与えて、太陽光発電に使用することが可能となる太陽電池素子とする。このシリコンウエハの太陽光が入射する側には、光をより多く取り込む工夫として、テクスチャー加工というマイクロメートルサイズのピラミッド構造を形成すると共に、入射する太陽光の反射損失を防ぐための反射防止膜(ARC)で被覆することが行われており、これによって太陽電池の効率が高められている。
この結晶系シリコン太陽電池に関して、例えば、p型のシリコン基板を用いた太陽電池素子であれば、光が照射される前面側では、銀からなる二次元の電極グリッドパターンの前面電極(front−contact)が形成されており、もう一方の側である裏面電極(back−contact)は、アルミニウム(Al)によりなされている。これら前面電極と裏面電極を有する太陽電池では、前面電極と裏面電極を交互につなぎ合わせていくことで、太陽電池モジュールにおいて一つのセルを次のセルへと電気的に連絡することを可能としている。これらの電極は、PN接合部から外部へと出力するための電気的な出力路である。
シリコン系太陽電池の電極のために用いられる金属ペーストは、通常、ガラスフリットを含んでいる。ガラスフリットの役割としては、ガラス成分中に金属酸化物を含有することによって、(a)ペースト組成物の焼結温度を低く抑えること、(b)焼結の際にシリコンとの低い接触抵抗の形成を促進すること等の所望の効果を得ることである。このようにな金属ペーストには、通常、金属又は半導体の酸化物である添加物、例えば、SiO、Sb、In、Ga、SnO、ZnO、TiO、ZrO、Al、B、ホウ酸、及及びこれらの組合せからなる群から選ばれる添加物が含有されている。
現在、太陽電池に用いられるシリコンウエハは、200μmより薄い厚さ(180μm程度のものが主流)となっている。シリコン基板は薄くなることで、光により電荷分離した電荷が電極まで届く距離が短くなり、したがって再結合による発電効率の低下を少なくして、取り出せる電荷を向上させることができる。理論的には、100μm程度の厚みで極大の特性が得られることが知られており、シリコンウエハとしてはより薄い基板が求められている。
しかしながら、ウエハの厚さが薄くなると、焼結強度も小さくなるので、電池の湾曲(屈曲)が増加する傾向がある。これは、少なくとも部分的に、アルミニウムの熱膨張係数(CTE)(20〜300℃の範囲で232×10−7/℃)とシリコンの熱膨張係数(CTE)(20〜300℃の範囲で26×10−7/℃)とが大きく異なっていることによる。この湾曲(屈曲)によって、場合によっては、シリコンウエハが割れること等の問題が生じることもある。
線膨張係数のミスマッチングによる湾曲を軽減する方法としては、例えば、化学エッチング(酸腐食)を用いて、アルミニウムペースト焼成後に形成するAl−Si合金を取り除き、応力緩和を行う方法がある。しかしながら、この方法では、付加的なエッチング処理が必要となるため、さらなるコスト増につながってしまうという問題がある。
別の方法としては、アルミニウム層とシリコンウエハとの間の熱膨張ミスマッチを低減させる別元素からなる添加剤を用いる方法が提案されている。しかしながら、この方法では、添加元素との反応によって不動態化質が形成されてしまうこと等によって、電極としての特性が低下し、結果として、太陽電池の性能が低下する問題がある。
その他の方法としては、アルミニウム電極の厚みを低減させて、線膨張差による応力差を低減させる方法がある。しかしながら、この方法では、アルミニウムで低い抵抗を得るために、高い焼成温度が必要となり、シリコン基板とアルミニウムで形成される裏面電界(BSF)層が不完全になる場合がある。その結果、太陽電池の特性が低下する問題がある。
この不完全なBSFの特性回避のために、アルミニウムに対して、他の金属元素やホウ素源となる添加元素を入れることで、アルミニウムによる裏面電界(BSF)の効果を高め、アルミニウムペーストの薄膜化における高温処理に対して、裏面電界(BSF)層の低下を回避する方法も提案されている(特許文献1〜3)。しかしながら、この方法によっても、アルミニウム自体の線膨張係数の変化への影響は低く、シリコン基板の薄膜化によりこの材料が与える効果が限定的であると共に、シリコンとアルミニウム自体の線膨張率のミスマッチングによる本質的な問題の回避はなされていない。
特表2009−530845号公報 特表2010−533379号公報 特表2010−538466号公報
上記記載のように、特許文献1に示されるB等を含有するアルミニウムでは、自体の線膨張係数の変化への影響は低く、シリコン基板の薄膜化によりこの材料が与える効果が限定的であると共に、シリコンとアルミニウム自体の線膨張率のミスマッチングによる本質的な問題の回避はなされていない。
したがって、本発明では、シリコンウエハとアルミニウム電極との間の熱膨張率のミスマッチによる問題を解消できるアルミニウムペーストを提供する。
本件発明者等は、鋭意検討の結果、下記の本発明に想到した。
〈1〉(a)少なくとも1種のアルミニウム源、
(b)少なくとも1種のホウ素ドープシリコンナノ粒子、及び
(c)有機ビヒクル、
を含み、上記アルミニウム源に含有されるアルミニウムと上記ホウ素ドープシリコンナノ粒子との合計に対するアルミニウムの割合が、50質量%〜95質量%であり、かつシリコンナノ粒子におけるホウ素の含有率が、1018atom/cm以上である、アルミニウムペースト。
〈2〉ガラス組成物を更に含有している、上記〈1〉項に記載のアルミニウムペースト。
〈3〉上記ホウ素ドープシリコンナノ粒子の平均1次粒子径が100nm以下である、上記〈1〉又は〈2〉項に記載のアルミニウムペースト。
〈4〉上記〈1〉〜〈3〉項のいずれか一項に記載の上記アルミニウムペーストを、シリコン基板に塗布し、そして焼成することを含む、アルミニウム電極の製造方法。
〈5〉上記〈4〉項に記載の方法によって製造される、アルミニウム電極。
〈6〉上記〈4〉項に記載の方法によってアルミニウム電極を製造することを含む、太陽電池の製造方法。
〈7〉上記〈6〉項に記載の方法によって製造される、太陽電池。
〈8〉アルミニウム及びホウ素ドープシリコンナノ粒子が焼成されてなる、アルミニウム電極。
〈9〉上記〈8〉項に記載のアルミニウム電極を有する、太陽電池。
本発明のアルミニウムペーストによれば、ホウ素ドープシリコンナノ粒子を用いることによって、線膨張のミスマッチングによるシリコンウエハの湾曲を除去し又は最小限にすると同時に、太陽電池の信頼性及び電気的性能を改善できるアルミニウム電極を得ることができる。
理論に限定されるものではないが、これは、本発明のアルミニウムペーストによれば、アルミニウムとシリコンとが含有されているアルミニウム電極が形成されることによって、シリコンウエハとアルミニウム電極との間の熱膨張率のミスマッチを抑制すると共に、シリコン粒子がホウ素ドープされていることによって、アルミニウム電極の電気的性能が改良されていると考えられる。
特に、本発明のアルミニウムペーストによれば、微細なホウ素ドープシリコンナノ粒子を用いることによって、アルミニウムとのペースト状態における添加元素の分散性を均質化すると共に、アルミニウム電極の均質な形成を実現することができる。
《アルミニウムペースト》
本発明のアルミニウムペーストは、(a)少なくとも1種のアルミニウム源、(b)少なくとも1種のホウ素ドープシリコンナノ粒子、及び(c)有機ビヒクルを含有しており、アルミニウム源に含有されるアルミニウムとホウ素ドープシリコンナノ粒子との合計に対するアルミニウムの割合が、50質量%〜95質量%であり、かつシリコンナノ粒子におけるホウ素の含有率が、1018atom/cm以上である。
この本発明のアルミニウムペーストは、随意に他の添加成分、特にガラス組成物、金属、及び/又は金属酸化物を更に含有していてもよい。これらの他の添加成分については、特許文献1〜3の記載を参照することができる。
なお、本発明のアルミニウムペーストを用いてアルミニウム電極を形成する場合、本発明のアルミニウムペーストを、シリコン基板等の基板に塗布し、そして焼成して、アルミニウム電極を形成することができる。
本発明のアルミニウムペーストは、スクリーン印刷、噴出、パッド印刷、インクジェット印刷、及びホットメルト印刷方法等によって用いられるものであってよいが、特にスクリーン印刷において用いることができるスクリーン印刷用アルミニウムペーストである。
本発明のアルミニウムペーストを基材に塗布した後の焼成は、例えば、有機ビヒクルを少なくとも部分的に除去する工程としての200℃以下での第1加熱工程、他の有機物を除去する工程としての300℃〜600℃の温度での第2加熱工程、アルミニウムを焼成する工程としての600℃〜1000℃での第3加熱工程を含むことができる。ただし、この焼成条件は、例示であり、具体的な焼成条件は、シリコンウエハとアルミニウムペーストとの間に低い抵抗の接触を形成することができるようにして任意に決定できる。
なお、本発明のアルミニウムペーストを基板に塗布してアルミニウム電極を形成する場合、本発明のアルミニウムペーストを単独で用いて、電極を形成するとができる。また、本発明のアルミニウムペーストを、ホウ素ドープシリコンナノ粒子を有さない他のアルミニウムペーストと組み合わせて用いて、本発明のアルミニウムペーストから作られた層と他のアルミニウムペーストから作られた層とが積層された電極を形成することもできる。また、異なる組成の本発明のアルミニウムペーストを組み合わせて用いて、シリコンナノ粒子の含有率が異なる層の積層体からなる電極を形成することもできる。
本発明のアルミニウムペーストによれば、アルミニウム及びホウ素ドープシリコンナノ粒子が焼成されてなるアルミニウム電極を形成することができる。
〈アルミニウム源〉
アルミニウム源は、アルミニウム金属、アルミニウム合金、アルミニウム塩、及び/又は有機金属アルミニウムであってよく、焼成により電極を形成することができれば、その形態はいかなるものでも使用することができる。
アルミニウム源が粒子の形態である場合、その形状は、球状、フレーク状、又はコロイド懸濁液等いかなる形態であってもよく、あるいはこれらの組み合わせであってもよい。ペーストを形成する場合、粒子の大きさは主として約0.1〜100μmの粒子径のものを用いることができ、特に50μm以下、30μm以下、又は10μm以下である場合がさらに好ましい。
ここで、本発明においては、粒子の粒子径は、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)、透過型電子顕微鏡(TEM:Transmission Electron Microscope)等による観察によって撮影した画像を元に直接に投影面積円相当粒子径を計測し、集合数100以上からなる粒子群を解析することで、数平均一次粒子径として求めることができる。
アルミニウム粒子の例としては、Alcoa,Inc、Pittsburgh,PA、Ampal,Inc、Flemington,NJ等が市販しているものを使用することもできる。
アルミニウム源が、アルミニウム合金である場合、これは、アルミニウムと、ホウ素、ケイ素、ガリウム、インジウム、アンチモン、及びマグネシウムからなる群から選択される金属を含有するものを用いてもよい。例えば、Al−Si,Al−Mg,Al−Ga,Al−In,Al−Sb,Al−Sn,Al−Znの合金であってもかまわない。
〈ホウ素ドープシリコンナノ粒子〉
本発明のホウ素ドープシリコンナノ粒子は、例えばレーザー熱分解法、特にCOレーザーを用いたシランガスのレーザー熱分解法によって得ることができる。
ドーパント成分であるホウ素に関しては、シランガスに対して、ジボラン等のホウ素化合物のガスをホウ素のドーピング濃度に合わせて混合することで、所望となるドーピング濃度のホウ素ドーピングシリコンナノ粒子を得ることができる。
シリコンナノ粒子に含まれるホウ素の割合は、アルミニウムに対するホウ素の添加効果を得る範囲は、1018atom/cm以上、例えば1018atom/cm〜1022atom/cmであるが、ホウ素の添加効果を高める点では、1019atom/cm〜1022atom/cmであるほうが好ましく、1020atom/cm〜1022atom/cmであるほうがさらに好ましく、1021atom/cm〜1022atom/cmが最も好ましい。
シリコンナノ粒子の粒径は、平均一次粒径としてアルミニウムとの混合の均一性の観点から、100nm以下であることが好ましく、さらには、80nm以下が好ましく、50nm以下であることが最も好ましい。
アルミニウムペーストの特性を調整するために、アルミニウムペーストにリンドープシリコンナノ粒子を更に添加することもできる。リンドープシリコンナノ粒子のリンドープ濃度としては、1018atom/cm〜1022atom/cmで、1019atom/cm〜1022atom/cmであるほうが好ましく、1020atom/cm〜1022atom/cmであるほうがさらに好ましく、1021atom/cm〜1022atom/cmが最も好ましい。なお、リンドープシリコンナノ粒子は、ドーピングガスの成分を、フォスフィン等のリン化合物にすることによって製造できる。
〈有機ビヒクル〉
有機ビヒクルは、アルミニウム源、及びホウ素ドープシリコンナノ粒子を分散及び/又は溶解させている有機媒体であって、一般に、溶媒に溶解した樹脂溶液であり、その多くは樹脂とチキソトロープ剤の両者を含む溶媒溶液である。アルミニウムペーストの有機部分は、有機溶媒、熱可塑性樹脂等を含む。
有機溶媒としては、α又はβ−テルピネオールのようなテルペン、若しくは、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールジブチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテルアセテート、ヘキシレングリコール等や、又は混合物を用いることができる。
ビヒクルは、その他特性を調整するために、硬化ヒマシ油及びそれらの誘導体等のチキソトロープ剤や脂肪酸エステルからなる湿潤剤を加えてもよい。有機ビヒクルに関しては、組成は、この組合せ限定されるものではなく、適宜調整することができる。
〈ガラス組成物〉
接触抵抗を減少し、太陽電池の電気的性能を向上するために、必要に応じて、アルミペーストにガラス組成物を添加することもできる。例えば、Bi、Sb、In、Ga、SnO、ZnO、SiO、ZrO、Al、B、V、Ta等が挙げられ、これらガラス組成物を1つ、又は複数混合して添加することもできる。
〈他の添加物〉
焼成工程におけるアルミニウムとシリコンの反応を抑えるため、粘土、ファインシリコン、又はそれらの化合物のような添加物を、添加することができる。また、Pb、Bi、In、Ga、Sn、Zn、及びこれと少なくとも1種の他の金属との合金のような、低融点の金属添加物も、低温条件で電極を製造するため、あるいは焼成温度範囲を広げるために添加することができる。
〈ペースト調整〉
本発明にかかるアルミニウムペーストは、ミキサー等の撹拌によって調製することができる。ペーストへの添加物は、最終的に必要とされるペースト粘性、ウェットプリントの厚さ等によって適宜選択することができる。得られるペーストの粘度は例えば、100〜500kcpsの範囲で用途によって調整する。
《太陽電池》
本発明の太陽電池は例えば、太陽電池の裏面部分の一部又は全面にアルミニウムペーストを塗布して製造することができる。ただし、本発明の太陽電池はこの裏面電極を有するものに限られるものではない。
太陽電池としては、セレクティブエミッター型、PERL型、PERC型、IBC型等の太陽電池、特に変換効率が20%を超える太陽電池にも使用することができる。
以下の実施例で用いられた単結晶p型シリコンウエハは、1辺15.6cm(6インチウエハ)で厚さ約180μmであった。これらのウエハには、PN接合層を有する光受光面側にテクスチャー形成を行うと共に、窒化ケイ素反射防止膜を被覆した。これらのシリコンウエハのシート抵抗は、約1〜5Ω/□である。
ホウ素ドープシリコンナノ粒子としては、COレーザーを用いたシランガスのレーザー熱分解法により形成した平均一次粒子径35nmのホウ素ドープシリコンナノ粒子(ホウ素ドープ濃度7.7×1021atoms/cm)を使用した。
比較例となるアルミペーストは、Ferro Corporationより市販されているAmpa13510を参照して、表1で示す組成比で調製した。
太陽電池の光受光側のペーストとしては、Ferro Corporation表面電極ペースト(CN33−455)を使用した。具体的には、光受光側の銀電極は、フィンガーライン100μm、ライン幅2.8mmで、スクリーン印刷を実施した。
裏面では、200メッシュのスクリーンを用いて、プリントした。プリントに用いたペースト量は1.5gであった。
前面及び裏面でスクリーン印刷した電極は、それぞれ180℃で10分乾燥させた後、400℃30秒、820℃4秒の条件で共焼成(ファイヤースルー)を行った。
上記のようにして形成した太陽電池について、セル特性と湾曲を測定した。
なお、実施例1〜3では、アルミニウム粉末とホウ素ドープシリコンナノ粒子の組成比率のみを変化させた。
比較例1では、アルミニウム粉末100%となる組成比のアルミニウムペーストを用いた以外は、実施例と同等の実験を行った。
比較例2では、アルミニウム粉末とホウ素ドープシリコンナノ粒子の合計に基づいて、ホウ素ドープシリコンナノ粒子の割合を60質量%とした以外は、実施例と同等の実験を行った。
比較例3では、ホウ素によりドーピングがなされていないシリコンシリコンナノ粒子を用いた以外は、実施例と同等の実験を行った。
実施例及び比較例のアルミニウムペースト組成比を下記の表1に示し、評価結果を下記の表2に示す。
Figure 2015043301
Figure 2015043301
表2において、Jscは、短絡電流密度を表し、Vocは出力電流0で測定された開回路電圧を示し、FFは曲線因子であり、Effはセル変換効率を示す。
表2からは、実施例の太陽電池ではVoc、FF及びEffが良好であることから、電極とシリコン基板との接触が良好であることが理解される。また、表2からは、実施例の太陽電池では、湾曲の値が良好であることから、シリコン基板とアルミニウム電極との熱膨張率のミスマッチの問題が緩和されていることが理解される。

Claims (9)

  1. (a)少なくとも1種のアルミニウム源、
    (b)少なくとも1種のホウ素ドープシリコンナノ粒子、及び
    (c)有機ビヒクル、
    を含み、前記アルミニウム源に含有されるアルミニウムと前記ホウ素ドープシリコンナノ粒子との合計に対するアルミニウムの割合が、50質量%〜95質量%であり、かつシリコンナノ粒子におけるホウ素の含有率が、1018atom/cm以上である、アルミニウムペースト。
  2. ガラス組成物を更に含有している、請求項1に記載のアルミニウムペースト。
  3. 前記ホウ素ドープシリコンナノ粒子の平均1次粒子径が100nm以下である、請求項1又は2に記載のアルミニウムペースト。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載の前記アルミニウムペーストを、シリコン基板に塗布し、そして焼成することを含む、アルミニウム電極の製造方法。
  5. 請求項4に記載の方法によって製造される、アルミニウム電極。
  6. 請求項4に記載の方法によってアルミニウム電極を製造することを含む、太陽電池の製造方法。
  7. 請求項6に記載の方法によって製造される、太陽電池。
  8. アルミニウム及びホウ素ドープシリコンナノ粒子が焼成されてなる、アルミニウム電極。
  9. 請求項8に記載のアルミニウム電極を有する、太陽電池。
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