JP2008191053A - Sprセンサ装置およびsprセンサヘッド - Google Patents
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Abstract
【課題】低コストで有意な測定結果を安定して得ることができるSPRセンサヘッドおよびSPRセンサ装置を提供する。
【解決手段】SPRセンサヘッド20は、光ファイバ21,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23,1/2波長板24,プリズム25,反射鏡26,平板27および金属膜28を含む。プリズム25の第1平面25aに入射された光は、プリズム25内部を進み、プリズム25の第2平面25bおよび平板27の第1主面27aを経て、平板27の第2主面27bで全反射される。全反射された光は、平板27の第1主面27aおよびプリズム25の第2平面25bを経て、プリズム25内部を進み、プリズム25の第3平面25cから外部へ出射される。外部へ出射された光は、反射鏡26に垂直入射して反射鏡26により反射される。平板27はプリズム25に対して着脱自在である。
【選択図】図1
【解決手段】SPRセンサヘッド20は、光ファイバ21,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23,1/2波長板24,プリズム25,反射鏡26,平板27および金属膜28を含む。プリズム25の第1平面25aに入射された光は、プリズム25内部を進み、プリズム25の第2平面25bおよび平板27の第1主面27aを経て、平板27の第2主面27bで全反射される。全反射された光は、平板27の第1主面27aおよびプリズム25の第2平面25bを経て、プリズム25内部を進み、プリズム25の第3平面25cから外部へ出射される。外部へ出射された光は、反射鏡26に垂直入射して反射鏡26により反射される。平板27はプリズム25に対して着脱自在である。
【選択図】図1
Description
本発明は、表面プラズモン共鳴現象を利用したSPRセンサ装置およびSPRセンサヘッドに関するものである。
SPRセンサ装置は、表面プラズモン共鳴(Surface PlasmonResonance、以下「SPR」という。)現象を利用した測定装置である(特許文献1参照)。このSPRセンサ装置は、測定対象物の微小な屈折率変化を測定することができ、例えば、免疫反応等の細胞内での蛋白質の相互作用を測定することができる。SPRセンサ装置において用いられるSPRセンサヘッドは、具体的な構成としては種々のものが提案されているが、一例としては、1平面に金属膜が形成されたプリズムを含む構成とされる。
このような金属膜が形成された平面に対してプリズム内部から光が入射されて全反射され、その全反射された光のスペクトルが測定される。その全反射の際に特定波長においてSPR現象が生じるので、測定された光のスペクトルは該特定波長において急激な減衰を示す。また、その特定波長は、金属膜に接している測定対象物の屈折率に依存する。したがって、スペクトルにおいて急激な減衰を示す特定波長に基づいて、測定対象物の屈折率や屈折率変化が測定され得る。
特開2002−340790号公報
ところで、SPRセンサ装置により生体組織の反応や相互作用を測定する際には、一度使用されたSPRセンサヘッドは廃棄されることが望ましい。また、SPRセンサヘッドの全体が廃棄されることになるとコスト高になるので、SPRセンサヘッドの一部(測定対象物が接する領域を含む部分)が廃棄される一方で、残部が繰返して利用されることが望ましい。
しかし、SPRセンサヘッドにおいて、繰返して使用される第1構成部分に対して、1回限り使用される第2構成部分を着脱自在な構成とした場合、第1構成部分に対する第2構成部分の取り付け誤差や第2構成部分の形状バラツキに因り、測定の度に測定条件が異なる可能性があり、それ故、有意な測定結果が安定して得られない可能性がある。
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、低コストで有意な測定結果を安定して得ることができるSPRセンサヘッドおよびSPRセンサ装置を提供することを目的とする。
本発明に係るSPRセンサヘッドは、表面プラズモン共鳴(SPR)現象を利用したSPRセンサ装置において用いられるSPRセンサヘッドであって、(1) 互いに平行な第1主面および第2主面を有し、第2主面上に金属膜が形成された平板と、(2) 入射端に入射した光を出射端から出射する入射光学系と、(3)第1平面,第2平面および第3平面を有し、平板の第1主面が第2平面に密着され、入射光学系の出射端から出射された光が第1平面に入射され、その第1平面に入射された光を内部で伝播させ第2平面を経て平板の第2主面で全反射させ、その平板の第2主面で全反射させた光を第2平面を経て内部で伝播させて第3平面から外部へ出射するプリズムと、(4) プリズムの第3平面から外部へ出射された光が垂直入射され、その入射された光を反射させ、その反射させた光をプリズムの第3平面に入射させる反射鏡と、を備えることを特徴とする。さらに、本発明に係るSPRセンサヘッドは、入射光学系の出射端,プリズムおよび反射鏡の相対的位置関係が固定され、プリズムに対して平板が着脱自在であることを特徴とする。
このSPRセンサヘッドでは、入射光学系の出射端から出射された光は、プリズムの第1平面に入射され、プリズム内部を進み、プリズムの第2平面および平板の第1主面を経て、平板の第2主面で全反射される。その平板の第2主面で全反射された光は、平板の第1主面およびプリズムの第2平面を経て、プリズム内部を進み、プリズムの第3平面から外部へ出射される。プリズムの第3平面から外部へ出射された光は、反射鏡に垂直入射して反射鏡により反射される。その反射鏡により反射された光は、往路と同じ経路を逆方向に辿る復路を経て戻って行く。そして、この戻って来た光のスペクトルに基づいて、SPR現象が発現した光波長が求められ、平板の金属膜に接している測定対象物の誘電率または屈折率が求められる。
特に、本発明のSPRセンサヘッドでは、入射光学系の出射端,プリズムおよび反射鏡の相対的位置関係が固定されている一方で、プリズムに対して平板が着脱自在とされている。このことから、SPRセンサヘッドのうち平板以外の部分を繰返し使用することができる一方で、平板のみを一度使用した後に廃棄することができるので、低コストで測定を行うことができる。また、プリズムの第1平面と第2平面とがなす角と、第3平面と第2平面とがなす角とを互いに等しくしておくと、平板の取り付け誤差や厚み誤差が存在したとしても、また、光の波長が変化したとしても、同一条件で測定を行うことが可能であり、それ故に、有意な測定結果を安定して得ることができる。さらに、往路および復路それぞれで同一位置においてSPR現象を発現させることができるので、高感度な測定が可能である、
本発明に係るSPRセンサヘッドは、入射光学系からプリズムの第1平面への光の入射方向がプリズムの第2平面と平行であり、プリズムの第3平面から外部への光の出射方向がプリズムの第2平面と平行であるのが好適である。また、このとき、入射光学系は、(a) プリズムの第2平面に垂直に進行する光が入射され、その入射光のうちs偏光成分をプリズムの第2平面に平行に出射する偏光ビームスプリッタと、(b)その偏光ビームスプリッタから出射されたs偏光の光を入力し、その光をp偏光として、そのp偏光の光をプリズムの第1平面に入射させる1/2波長板と、を含むのが好適である。この場合には、SPRセンサヘッドの組立および調整が容易である。
本発明に係るSPRセンサヘッドでは、入射光学系は、(a) プリズムの第1平面に入射させるべき光を導光する光ファイバと、(b)その光ファイバの先端から出射される光をコリメートするコリメートレンズと、を含むのが好適である。この場合には、光源部や測定部を含む装置本体とSPRセンサヘッドとの間が光ファイバにより光学的に接続されて、光源部から出力された光は光ファイバを経てSPRセンサヘッドに導入され、SPRセンサヘッドにおいてSPR現象の影響を受けた光は光ファイバを経て測定部によりスペクトルが測定される。
本発明に係るSPRセンサ装置は、(1) 上記の本発明に係るSPRセンサヘッドと、(2)SPRセンサヘッドに含まれるプリズムの第1平面に入射させるべき光を出力し、SPRセンサヘッドに含まれる入射光学系の入射端に該光を入射させる光源と、(3) SPRセンサヘッドに含まれるプリズムの第1平面から出射された光を受光して、その受光した光のスペクトルを測定する測定部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、低コストで有意な測定結果を安定して得ることができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。また、各図において、SPRセンサヘッド20を説明する際の便宜の為に、xyz直交座標系が示されている。
図1は、本実施形態に係るSPRセンサ装置1の構成図である。図2は、本実施形態に係るSPRセンサヘッド20の斜視図である。本実施形態に係るSPRセンサ装置1は、装置本体10およびSPRセンサヘッド20を備える。装置本体10は、光源11,測定部12,表示部13,ビームスプリッタ14および集光レンズを含む。また、SPRセンサヘッド20は、光ファイバ21,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23,1/2波長板24,プリズム25,反射鏡26,平板27および金属膜28を含む。
装置本体10では、光源11から出力された光は、ビームスプリッタ14により反射され、レンズ15により集光され、光ファイバ21の第1端21aに入射されて、光ファイバ21により導光されて行く。また、光ファイバ21により導光されて来て第1端21aから出射された光は、レンズ15により集光され、ビームスプリッタ14を透過し、測定部12により受光されて、そのスペクトルが測定部12により測定される。そして、その測定されたスペクトルは表示部13により表示される。
装置本体10に対し光学的に接続されたSPRセンサヘッド20は、装置本体10から出力された光をプリズム25に入射させる為の入射光学系として、光ファイバ21,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23および1/2波長板24を含む。光ファイバ21の第1端21aが入射光学系の入射端に相当する。また、1/2波長板24の出射側が入射光学系の出射端に相当する。
光ファイバ21は、装置本体10から出力された光を第1端21aに入射し、その光を導光して第2端21bから出射する。コリメートレンズ22は、その光ファイバ21から出射された光をコリメートして出力する。なお、光ファイバ21の第2端21bからの光の出射方向およびコリメートレンズ22の光軸方向をz方向とする。
偏光ビームスプリッタ23は、コリメートレンズ22によりコリメートされた光を入力し、その光をs偏光成分とp偏光成分とに偏波分離して、そのうちs偏光の光をx方向に出力する。1/2波長板24は、偏光ビームスプリッタ23からx方向に出力されたs偏光の光を入力し、その光をp偏光としてx方向に出力する。
プリズム25は、第1平面25a,第2平面25bおよび第3平面25cを有し、例えば石英ガラス等の透明材料からなる。プリズム25の第2平面25bはxy面に平行である。プリズム25の第1平面25aおよび第3平面25cそれぞれはxz面に垂直である。プリズム25の第1平面25aは、1/2波長板24からx方向に出力されたp偏光の光が入射される。また、プリズム25の第3平面25cは、光をx方向に出力して、その光を反射鏡26に入射させる。
反射鏡26は、yz面に平行な反射面を有し、プリズム25の第3平面25cから外部へx方向に出射された光が垂直入射される。そして、この反射鏡26は、その入射された光を反射させ、その反射させた光をプリズム25の第3平面25cに入射させる。
平板27は、互いに平行な第1主面27aおよび第2主面27bを有し、例えば石英ガラス等の透明材料からなる。平板27の第1主面27aは、直接に又はマッチングオイルを介して、プリズム25の第2平面25bに密着される。平板27の第2主面27b上には金属膜28が形成されている。金属膜28は、例えば金や銀の蒸着膜であり、厚さが数十nmである。
ここで、SPRセンサヘッド20において、光ファイバ21の第2端21b,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23,1/2波長板24,プリズム25および反射鏡26は、相対的位置関係が固定されている。一方、平板27はプリズム25に対して着脱自在である。
光源11から出力され光ファイバ21により導光されて光ファイバ21の第2端21bからz方向に出射された光は、コリメートレンズ22によりコリメートされて偏光ビームスプリッタ23に入射される。偏光ビームスプリッタ23に入射された光のうちs偏光の光は、偏光ビームスプリッタ23からx方向に出射され、1/2波長板24によりp偏光とされる。1/2波長板24によりp偏光とされてx方向に出力された光は、プリズム25の第1平面25aに入射される。
外部からプリズム25の第1平面25aに入射された光は、プリズム25内部を進み、プリズム25の第2平面25bおよび平板27の第1主面27aを経て、平板27の第2主面27bで全反射される。その平板27の第2主面27bで全反射された光は、平板27の第1主面27aおよびプリズム25の第2平面25bを経て、プリズム25内部を進み、プリズム25の第3平面25cから外部へx方向に出射される。なお、外部からx方向に進んでプリズム25の第1平面25aに入射した光が平板27の第2主面27bで全反射されるよう、プリズム25および平板27それぞれの屈折率に応じてプリズム25の形状が定められる。
プリズム25の第3平面25cから外部へ出射された光は、反射鏡26に垂直入射して反射鏡26により反射される。その反射鏡26により反射された光は、光ファイバ21の第2端21bから反射鏡26に到るまでの往路と同じ経路を逆方向に辿る復路を経て、光ファイバ21の第2端21bに入射される。
光ファイバ21の第2端21bに入射された光は、光ファイバ21により導光され測定部12により受光されてスペクトルが測定される。その測定されたスペクトルは表示部13により表示される。そして、その測定されたスペクトルは表示部13により表示される。
図3は、本実施形態に係るSPRセンサヘッド20におけるSPR現象の説明図である。この図には、プリズム25,平板27および金属膜28が示されている他、プリズム25と平板27との間のマッチングオイル29も示されており、また、金属膜28に接して配置された測定対象物9も示されている。
平板27から反射膜28へ光が入射する際の入射角が臨界角以上であると、その光は平板27と反射膜28との界面(すなわち、平板27の第2主面27b)で全反射され、また、その全反射によりエバネセント波が平板27の第2主面27bの外側に生じる。さらに、所定の条件下では、自由電子が存在する金属膜28と、誘電体である測定対象物9との界面において、電磁波である光と自由電子との結合により電子の粗密波が励起される。この電子の粗密波が表面プラズモンと呼ばれる。
表面プラズモンのエネルギは、界面に強く集中しているので、測定対象物9の屈折率または誘電率に敏感である。また、表面プラズモンの励起は、光の入射角や波長に強く依存している。すなわち、特定の入射角および波長において、表面プラズモン共鳴(SPR)現象が発現する。SPRセンサ装置1は、このようなSPR現象を利用して、金属膜28に接して配置される測定対象物9の屈折率や屈折率変化を測定し、例えば、免疫反応等の細胞内での蛋白質の相互作用を測定することができる。
SPR現象が生じる条件は、平板27から反射膜28へp偏光の光が入射して全反射した際に生じるエバネセント波のx方向の波数kpxと表面プラズモンの波数kspとが互いに一致することである。表面プラズモンの波数kspは下記(1)式で表される。また、エバネセント波の界面に平行な方向の波数成分kpxは下記(2)式で表される。ここで、ωは光の角周波数であり、λは光の波長であり、cは真空中の光速であり、θは平板27から金属膜28への光の入射角である。また、npは平板27の屈折率であり、εmは金属膜28の誘電率であり、εsは測定対象物9の誘電率である。
SPR現象が生じる条件下では、光のエネルギが表面プラズモンのエネルギに変化する。したがって、平板27から金属膜28へ入射する光が単色光である場合、特定の入射角θでSPR現象が強く発現するので、その入射角において全反射の際の反射率が急激に小さくなる。或いは、平板27から金属膜28へ入射する光が白色光である場合、特定の波長λでSPR現象が強く発現するので、その波長λにおいて全反射の際の反射率が急激に小さくなる。
本実施形態に係るSPRセンサ装置1は、光源11から白色光をSPRセンサヘッド20へ出力するとともに、SPRセンサヘッド20から戻って来た光のスペクトルを受光部12により測定して、その測定したスペクトルにおいて大きく減衰している波長を求める。そして、その波長に基づいて測定対象物9の誘電率または屈折率を求め、ひいては、測定対象物9における反応等を測定することができる。
特に、本実施形態に係るSPRセンサヘッド20においては、光ファイバ21の第2端21b,コリメートレンズ22,偏光ビームスプリッタ23,1/2波長板24,プリズム25および反射鏡26は、相対的位置関係が固定されている。その一方で、平板27はプリズム25に対して着脱自在とされている。したがって、SPRセンサヘッド20のうち平板27以外の部分を繰返し使用することができる一方で、平板27のみを一度使用した後に廃棄することができるので、低コストで測定を行うことができる。
また、平板27を取り替えるときに、平板27の第1主面27aとプリズム25の第2平面25bとを密着させるだけであるので、その密着の際に両者の間の間隔に誤差が存在したとしても、往路(光ファイバ21の第2端21bから反射鏡26に到るまでの経路)を経た光は、反射鏡26に垂直入射して、往路と同じ経路を逆方向に辿る復路を経る。また、平板27の厚みに誤差が存在したとしても、同様に、往路を経た光は、反射鏡26に垂直入射して、往路と同じ経路を逆方向に辿る復路を経る。このように、平板27の取り付け誤差や厚み誤差が存在したとしても、同一条件で測定を行うことが可能であり、それ故に、有意な測定結果を安定して得ることができる。さらに、往路および復路それぞれで同一位置においてSPR現象を発現させることができるので、高感度な測定が可能である、
さらに、本実施形態に係るSPRセンサヘッド20においては、光ファイバ21の第2端21bと偏光ビームスプリッタ23との間の光学系の光軸がz方向に平行(プリズム25の第2平面25bに垂直)であり、偏光ビームスプリッタ23とプリズム25の第1平面25aとの間の光学系の光軸がx方向に平行であり、プリズム25の第3平面25cと反射鏡26との間の光学系の光軸がx方向に平行である。このように、互いに直交するx方向またはz方向に平行となるように部品間の光学系の光軸が設定されているので、SPRセンサヘッド20の組立および調整が容易である。
本発明は、上記実施形態に限定されるものではなく、種々の変形が可能である。例えば、プリズム25および平板27それぞれの材料は、石英ガラスであるのが好適であるが、他の透明ガラスであってもよいし、透明樹脂であってもよい。平板27は、透明樹脂からなり可撓性を有するフィルムであってもよい。
上記実施形態では、SPRセンサヘッド20内に設けられた偏光ビームスプリッタ23および1/2波長板24により、プリズム25に入射させるべき光をp偏光とした。しかし、偏光ビームスプリッタ23および1/2波長板24に替えて、反射鏡および偏光子が用いられてもよい。また、装置本体10内からp偏光の光を出力することとし、光ファイバ21として偏波保持光ファイバを用いてもよい。後者の場合、光ファイバ21の第2端21bから出射される光は既にp偏光であるので、光ファイバ21の第2端21bからコリメートレンズ22を経てプリズム25の第1平面25aに到る光学系の光軸はx方向に平行とされる。
光源11から出力される光は、連続光であってもよいし、ディザが施された光であってもよく、後者の場合にはスペックル雑音を低減することができる。
1…SPRセンサ装置、10…装置本体、11…光源、12…測定部、13…表示部、14…ビームスプリッタ、15…集光レンズ、20…SPRセンサヘッド、21…光ファイバ、22…コリメートレンズ、23…偏光ビームスプリッタ、24…1/2波長板、25…プリズム、26…反射鏡、27…平板、28…金属膜、29…マッチングオイル。
Claims (5)
- 表面プラズモン共鳴(以下「SPR」という。)現象を利用したSPRセンサ装置において用いられるSPRセンサヘッドであって、
互いに平行な第1主面および第2主面を有し、前記第2主面上に金属膜が形成された平板と、
入射端に入射した光を出射端から出射する入射光学系と、
第1平面,第2平面および第3平面を有し、前記平板の前記第1主面が前記第2平面に密着され、前記入射光学系の前記出射端から出射された光が前記第1平面に入射され、その前記第1平面に入射された光を内部で伝播させ前記第2平面を経て前記平板の前記第2主面で全反射させ、その前記平板の前記第2主面で全反射させた光を前記第2平面を経て内部で伝播させて前記第3平面から外部へ出射するプリズムと、
前記プリズムの前記第3平面から外部へ出射された光が垂直入射され、その入射された光を反射させ、その反射させた光を前記プリズムの前記第3平面に入射させる反射鏡と、
を備え、
前記入射光学系の前記出射端,前記プリズムおよび前記反射鏡の相対的位置関係が固定され、
前記プリズムに対して前記平板が着脱自在である、
ことを特徴とするSPRセンサヘッド。 - 前記入射光学系から前記プリズムの前記第1平面への光の入射方向が前記プリズムの前記第2平面と平行であり、
前記プリズムの前記第3平面から外部への光の出射方向が前記プリズムの前記第2平面と平行である、
ことを特徴とする請求項1記載のSPRセンサヘッド。 - 前記入射光学系は、
前記プリズムの前記第2平面に垂直に進行する光が入射され、その入射光のうちs偏光成分を前記プリズムの前記第2平面に平行に出射する偏光ビームスプリッタと、
その前記偏光ビームスプリッタから出射されたs偏光の光を入力し、その光をp偏光として、そのp偏光の光を前記プリズムの前記第1平面に入射させる1/2波長板と、
を含むことを特徴とする請求項2記載のSPRセンサヘッド。 - 前記入射光学系は、
前記プリズムの前記第1平面に入射させるべき光を導光する光ファイバと、
その光ファイバの先端から出射される光をコリメートするコリメートレンズと、
を含むことを特徴とする請求項1記載のSPRセンサヘッド。 - 請求項1〜4の何れか1項に記載のSPRセンサヘッドと、
前記SPRセンサヘッドに含まれる前記プリズムの前記第1平面に入射させるべき光を出力し、前記SPRセンサヘッドに含まれる前記入射光学系の前記入射端に該光を入射させる光源と、
前記SPRセンサヘッドに含まれる前記プリズムの前記第1平面から出射された光を受光して、その受光した光のスペクトルを測定する測定部と、
を備えることを特徴とするSPRセンサ装置。
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