JP2005321244A - 光学的測定装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高感度で屈折率などの光学特性を測定することができる光学的測定装置を提供する。
【解決手段】 光導波路22の第1端面25、第2端面26以外の少なくとも一部の側面22sを被測定物Sが存在する空間と接するように配置した被測定物感知領域24が設けられてなるセンサ部20と、光導波路22の透過スペクトルまたは反射スペクトルを取得するための入射光を第1端面25に放射する光源31と、第2端面26から放射される透過光を光導波路22からの出射光として検出する光検出器41とを備え、光導波路22には、一部透過反射膜25a、26aを第1端面および第2端面のそれぞれに形成した光共振器を設け、光導波路22内に入射した入射光が光共振器で多重反射して出射したときの第2端面26からの出射光により得られる透過スペクトルに基づいて被測定物に関する情報を計測する。
【選択図】図1
【解決手段】 光導波路22の第1端面25、第2端面26以外の少なくとも一部の側面22sを被測定物Sが存在する空間と接するように配置した被測定物感知領域24が設けられてなるセンサ部20と、光導波路22の透過スペクトルまたは反射スペクトルを取得するための入射光を第1端面25に放射する光源31と、第2端面26から放射される透過光を光導波路22からの出射光として検出する光検出器41とを備え、光導波路22には、一部透過反射膜25a、26aを第1端面および第2端面のそれぞれに形成した光共振器を設け、光導波路22内に入射した入射光が光共振器で多重反射して出射したときの第2端面26からの出射光により得られる透過スペクトルに基づいて被測定物に関する情報を計測する。
【選択図】図1
Description
本発明は、基板上に形成した光導波路を用いて、光導波路の周囲に存在する被測定物を計測する光学的測定装置に関し、さらに詳細には、光導波路の表面近傍に存在する被測定物の影響による光導波路の等価屈折率あるいは光路長の変化に基づいて、当該被測定物に関する情報を計測する光学的測定装置に関する。
本発明の光学的測定装置は、例えば、光導波路の周囲に存在する被測定物の有無、あるいは被測定物の濃度、密度、あるいは屈折率変化、あるいは光導波路に付着する被測定物の厚さ等の情報を取得するのに用いることができる。
具体的には、被測定物が蛋白質である場合に、蛋白質を固定化しうる固定物質層への蛋白質の結合しやすさを観測する蛋白質機能解析装置に用いることができる。
また、被測定物が特定種類のガスである場合に、当該ガス分子と反応したり相互作用したりしてガスの存在を検知するガス検出装置に用いることができる。
また、被測定物が特定種類のガスである場合に、当該ガス分子と反応したり相互作用したりしてガスの存在を検知するガス検出装置に用いることができる。
このように、本発明は、光導波路を用いて、気体中や液体中に存在する各種被測定物のモニタリング、あるいは、定量分析、定性分析を行う光学的測定装置に利用される。
被測定物のモニタリング、定量、定性分析などに利用される光学測定においては、被測定物の光透過率、吸光度、反射率などを測定することが多い。最も一般的な光学測定方法は、被測定物に直接、モニタ光を照射して、透過光あるいは反射光を観測する方法である。
しかしながら、種々の理由により、被測定物に直接モニタ光を照射して透過光や反射光を測定することができない場合も少なくない。
そのため、被測定物質に直接、光を照射することなく、光学的測定を行う測定手法が必要となる。このような測定方法として、例えば、被測定物に光導波路を接するように配置して、光導波路の等価屈折率、光路長の変化を測定することにより、間接的に被測定物の光学的特性を測定するセンサデバイス技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
しかしながら、種々の理由により、被測定物に直接モニタ光を照射して透過光や反射光を測定することができない場合も少なくない。
そのため、被測定物質に直接、光を照射することなく、光学的測定を行う測定手法が必要となる。このような測定方法として、例えば、被測定物に光導波路を接するように配置して、光導波路の等価屈折率、光路長の変化を測定することにより、間接的に被測定物の光学的特性を測定するセンサデバイス技術が開示されている(例えば特許文献1参照)。
このセンサデバイスは、基準導波路(参照側)と感知導波路(測定側)との2本の光導波路を用いる。このうち、感知導波路側は、被測定物に接した状態と、被測定物と接していない状態との2つの異なる状態で測定するようにし、感知導波路近傍にある被測定物の影響によって感知導波路側の等価屈折率が変化するようにする。一方、基準導波路側は、被測定物から離隔した位置で被測定物の影響を受けないように測定する。そして、これらの光導波路を通過した2本の光束を干渉させる。このとき、感知導波路を被測定物に接した状態と接していない状態とでは、干渉縞の位置が移動する。この干渉縞の移動量は、感知導波路の等価屈折率の変化、ひいては感知導波路の周囲に存在する被測定物の濃度変化や厚さ変化に対応するので、干渉縞の移動量の測定から被測定物に関する情報を計測することができる。
特表2003−515126号公報
光導波路を通過する2光束の干渉作用によって発生する干渉縞の解析から光学的特性を得ようとする場合、干渉縞の緩やかな明暗変化に基づいて被測定物の光学的特性を評価することとなる。
しかしながら、干渉縞の緩やかな明暗変化に基づいて、干渉縞の移動量、すなわち、光導波路の光路長変化を高い精度で測定することは、非常に困難である。
例えば、光導波路を、測定しようとする試料液体に曝し、試料液体中に含まれる微量物質(例えば、生体試料中の蛋白質など)による試料液体の屈折率や濃度変化の影響を、干渉縞の移動量から測定しようとする場合、屈折率や濃度変化が微小であるため、干渉縞の移動として現れない場合もある。
そこで、本発明は、光導波路を用いて、光導波路と接する領域に存在する微量物質の光学的特性を測定する場合に、高感度な測定が可能である光学的測定装置を提供することを目的とする。
しかしながら、干渉縞の緩やかな明暗変化に基づいて、干渉縞の移動量、すなわち、光導波路の光路長変化を高い精度で測定することは、非常に困難である。
例えば、光導波路を、測定しようとする試料液体に曝し、試料液体中に含まれる微量物質(例えば、生体試料中の蛋白質など)による試料液体の屈折率や濃度変化の影響を、干渉縞の移動量から測定しようとする場合、屈折率や濃度変化が微小であるため、干渉縞の移動として現れない場合もある。
そこで、本発明は、光導波路を用いて、光導波路と接する領域に存在する微量物質の光学的特性を測定する場合に、高感度な測定が可能である光学的測定装置を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の光学的測定装置は、互いに離隔する第1端面、第2端面を有する光導波路が形成されるとともに、この光導波路の第1端面、第2端面以外の少なくとも一部の側面を被測定物が存在する空間と接するように配置した被測定物感知領域が設けられてなるセンサ部と、光導波路の透過スペクトルまたは反射スペクトルを取得するための入射光を第1端面に放射する光源と、第1端面から放射される反射光、または、第2端面から放射される透過光のいずれかを光導波路からの出射光として検出する光検出器とを備え、光導波路には、入射光波長に対しての一部透過反射膜を光導波路の第1端面および第2端面のそれぞれに形成した光共振器が設けられ、光導波路内に入射した入射光が光共振器で多重反射して出射したときの第2端面からの出射光により得られる透過スペクトル、または、第1端面からの出射光により得られる反射スペクトルのいずれかに基づいて被測定物に関する情報を計測するようにしている。
この光学的測定装置によれば、被測定物が存在する測定空間に、第1端面、第2端面を除く光導波路の一部側面(あるいは全側面でもよい)を接するようにした被測定物感知領域を設ける。被測定物感知領域に存在する被測定物の濃度や屈折率等が変化すると、光導波路の等価屈折率も変化するようになる。この等価屈折率の変化、あるいは等価屈折率変化に起因する光導波路の光路長変化から、被測定物の光学的特性を測定する。
ここで、光導波路の一対の端面(第1端面、第2端面)には、一部透過反射膜が形成され、光導波路を用いた光共振器が構成されているので、いわゆるエタロン型の干渉フィルタとして機能するようになり、光導波路内に入射した入射光は、光導波路内で多重反射することになる。
その結果、光導波路からの出射光として得られる透過スペクトルまたは反射スペクトルには、多重反射による急峻なピークが現れる。このピークは、光導波路の等価率変化、光路長変化を敏感に反映しているので、ピーク波長位置から光導波路の周囲の存在する被測定物の情報を計測するようにする。
ここで、光導波路の一対の端面(第1端面、第2端面)には、一部透過反射膜が形成され、光導波路を用いた光共振器が構成されているので、いわゆるエタロン型の干渉フィルタとして機能するようになり、光導波路内に入射した入射光は、光導波路内で多重反射することになる。
その結果、光導波路からの出射光として得られる透過スペクトルまたは反射スペクトルには、多重反射による急峻なピークが現れる。このピークは、光導波路の等価率変化、光路長変化を敏感に反映しているので、ピーク波長位置から光導波路の周囲の存在する被測定物の情報を計測するようにする。
ここで、センサ部に設けられる光導波路は、光学的測定を行おうとする波長範囲の光が吸収されない材料であればどのようなものでもよく、また、どのような方法で形成してもよい。例えば、ガラス基板上に光導波路を形成したものでもよい。すなわち、ガラス基板上に、イオン交換法などの周知の手法で、屈折率が異なるイオン置換光導波路を形成するようにしてもよい。
光導波路の形状は、離隔する第1端面と第2端面とが、互いに対向するように配置された直線状の光導波路であることが好ましいが、多重反射することができるのであれば曲線状であってもかまわない。
光導波路の形状は、離隔する第1端面と第2端面とが、互いに対向するように配置された直線状の光導波路であることが好ましいが、多重反射することができるのであれば曲線状であってもかまわない。
また、被測定物感知領域は、第1端面と第2端面との間の光導波路表面に形成されるが、この被測定物感知領域の面積に比例して被測定物による光学的変化の影響が大きくなるので、できるだけ測定空間と接する光導波路側面の面積を大きくするのが望ましい。
入射光を第1端面に放射するための光源には、透過スペクトルまたは反射スペクトルの測定波長範囲の発光が可能な光源を用いる。光源の発光方法としては、単色光を発光させて波長を順次変化するようにしてもよいし、測定光学系に分光器を用いる場合は、測定波長範囲を含むブロードな波長範囲で発光可能な光源を用いてもよい。
光検出器には、測定波長範囲の光強度を検出することができるフォトダイオード、フォトマル等の検出器を用いる。なお、第2端面から放射される透過光を、光導波路からの出射光として検出する場合は、第2端面の後方に光検出器を設ける。一方、第1端面から放射される反射光(光導波路で多重反射し第1端面から放射される光)を測定する場合には、光源からの入射光と分離するために、ハーフミラーを介して第1端面側に入射する入射光と反射光との光路を分離し、反射光のみが検出できる位置に光検出器を設ける。
光導波路の第1端面および第2端面のそれぞれに形成される一部透過反射膜は、誘電多層膜(例えば、SiO2/SiN多層積層膜)を用いることができるが、これに限らず、入射光波長に応じて一部透過反射膜となる材料であればよい。
なお、本発明の光学的測定装置で取得される被測定物の情報とは、要するに、光導波路の等価屈折率変化あるいは光路長変化に基づいて求めることができる情報であり、例えば、被測定物の有無、被測定物の屈折率、濃度、被測定物が光導波路に付着する場合は、付着した被測定物の厚み等の情報である。
上述したように、光導波路に入射した光は、光導波路の第1端面、第2端面に形成された一部透過反射膜により光共振器が形成され、第1端面、第2端面間を多重反射することになり、光導波路内に形成されたいわゆるエタロン(Fabry-Perot)型の干渉フィルタとして機能するようになる。
入射光の波長を走査するか、あるいは、光導波路の前部もしくは後部に分光器を設け、エタロン型フィルタとして機能する光導波路の透過スペクトルあるいは反射スペクトルを求めることにより、急峻な透過率ピークまたは反射率ピークが現れる透過スペクトルまたは反射スペクトルを得ることができる。このピークは、光導波路の等価屈折率の変化、ひいては光導波路の等価屈折率変化の原因となる光導波路周囲の被測定物の屈折率等の変化に対し、非常に敏感であることから、ピーク波長を求めることにより等価屈折率変化、光路長変化を計測すれば、光導波路周囲の被測定物の光学的な情報を高感度に計測することができる。
入射光の波長を走査するか、あるいは、光導波路の前部もしくは後部に分光器を設け、エタロン型フィルタとして機能する光導波路の透過スペクトルあるいは反射スペクトルを求めることにより、急峻な透過率ピークまたは反射率ピークが現れる透過スペクトルまたは反射スペクトルを得ることができる。このピークは、光導波路の等価屈折率の変化、ひいては光導波路の等価屈折率変化の原因となる光導波路周囲の被測定物の屈折率等の変化に対し、非常に敏感であることから、ピーク波長を求めることにより等価屈折率変化、光路長変化を計測すれば、光導波路周囲の被測定物の光学的な情報を高感度に計測することができる。
エタロン型の干渉フィルタを利用した本発明の効果について、さらに理論計算を用いて説明する。
2つの一部透過ミラー(一部透過反射膜)が直線距離dの間隔で対向するように配置され、これに平面波が入射したとき、透過率は、次式で与えられる。
T(λ)=(1・A1・R1)×(1・A2・R2)/((1・√(R1×R2)2+4√(R1×R2)×sin(δ/2)×sin(δ/2))
(1)式
ただし、A1,A2は一部透過ミラー(一部透過反射膜)の吸収率
R1,R2は一部透過ミラー(一部透過反射膜)の反射率
2つの一部透過ミラー(一部透過反射膜)が直線距離dの間隔で対向するように配置され、これに平面波が入射したとき、透過率は、次式で与えられる。
T(λ)=(1・A1・R1)×(1・A2・R2)/((1・√(R1×R2)2+4√(R1×R2)×sin(δ/2)×sin(δ/2))
(1)式
ただし、A1,A2は一部透過ミラー(一部透過反射膜)の吸収率
R1,R2は一部透過ミラー(一部透過反射膜)の反射率
また、δはミラー間を一往復したときの位相シフトであり、(2)式で表される。
δ=4Π・n・d/λ (2)式
ただし、Πは円周率
δ=4Π・n・d/λ (2)式
ただし、Πは円周率
(1)式、(2)式に関し、光導波路に形成した光共振器によるエタロン型干渉フィルタの典型的な値(パラメータ)は以下のとおりである。ただしNeffは、光導波路の等価屈折率である。
R1=R2=0.99
A1=A2≒0
Neff=2.0
d=10mm
λ=632.8nm
これらの値を用いて、光導波路の透過スペクトル特性、および、光導波路の等価屈折率をわずかに変化させたときの透過スペクトルシフトについて説明する。
R1=R2=0.99
A1=A2≒0
Neff=2.0
d=10mm
λ=632.8nm
これらの値を用いて、光導波路の透過スペクトル特性、および、光導波路の等価屈折率をわずかに変化させたときの透過スペクトルシフトについて説明する。
今、光導波路が5mmの長さの範囲で試料溶液と接するように配置されているものとし、試料溶液の屈折率が変化することにより、この範囲の光導波路の等価屈折率が10−7だけ変化したとする。このときの試料溶液の屈折率変化前および変化後の透過スペクトルを図12に示す。
(1)式から得られる透過スペクトルには、干渉フィルタとして機能する光共振器のFSR(Free Spectral Range)ごとに1つの急峻なピークが観測されている。さらに、10−7程度の等価屈折率の変化にともなって生じたピーク位置のシフトが観測されている。ピーク波長のシフト量は、光路長変化に比例することから、予め、基準となる既知試料を用いて光路長変化とシフト量とを関係付ける検量線を求めておくことにより、高感度で光路長変化、ひいては光路長変化から屈折率などの光学的情報を得ることができる。
なお、図12は(1)式で求めた透過スペクトルから、1つのFSRの範囲だけを示した図である。エタロン型フィルタの透過スペクトルは、周期的に変動し、このときの周期はFSRによって定まる。したがって、透過スペクトルの測定波長範囲を、FSRの範囲よりもさらに拡大すると、FSR単位ごとに同様のピークが出現することになるが、いずれか1つのピークに着目してシフト量を観測すればよいので、図12では、図示を1つのFSRの範囲に限っている。
本発明の効果を確認するため、比較例として、従来方法である干渉縞解析による観測例について説明する。図13は、2つの光導波路(サンプル側流路、リファレンス側流路)を用いて干渉縞を発生させ、光路長変化を観測する場合の測定系を説明する図であり、図14は、その計算結果を説明する図である。
図13において、一方の導波路であるサンプル側流路101は、屈折率が変化する試料感知領域にサンプル溶液が接した状態とサンプル溶液が接していない状態とをとりうる流路とし、他方のリファレンス側導波路102は、試料溶液から離れた光導波路とする。
図14は、サンプル側流路101とリファレンス側流路102とを通過する光により干渉縞を発生させたときの観測位置と干渉縞光強度との関係を示す図である。図は、サンプル側流路101にサンプル溶液を接した状態での光強度と、サンプル側流路101にサンプル溶液を接していない状態での光強度との2つの波形を示している。なお、光導波路に関する値(パラメータ)は、上述した図12の光導波路と同じである。
図14に見られるように、サンプル側流路101にサンプル溶液を接した場合と接していない場合での干渉縞とは、殆ど波形差がなく、重なって見える。したがって、光路長変化を観測できるほどの分解能が得られていない。
図12と図14とから明らかなように、光導波路に光共振器を形成し、干渉フィルタを利用した本発明の方が、はるかに高感度に光路長変化を観測することができている。
図12と図14とから明らかなように、光導波路に光共振器を形成し、干渉フィルタを利用した本発明の方が、はるかに高感度に光路長変化を観測することができている。
また、本発明において、第1端面、第2端面に形成される一部透過反射膜の入射光波長に対する反射率が95%以上99.9%以下であるようにすれば、第1端面、第2端面間での多重反射により、急峻なピークを持つスペクトルを得ることができ、ピーク波長から光路長変化を求めることが容易になる。
また、被測定物感知領域は、光導波路のコア層を露出するようにすれば、クラッド層を介して被測定物を感知する場合よりも測定感度を向上させることができる。
また、光源に波長可変レーザを用いるようにすれば、波長可変レーザの発光波長を走査することにより、分光器を用いることなく、透過(反射)スペクトルを得ることができる。
また、被測定物感知領域は、光導波路のコア層を露出するようにすれば、クラッド層を介して被測定物を感知する場合よりも測定感度を向上させることができる。
また、光源に波長可変レーザを用いるようにすれば、波長可変レーザの発光波長を走査することにより、分光器を用いることなく、透過(反射)スペクトルを得ることができる。
また、光源として、光共振器のFSR以上の波長幅の連続スペクトル光を発光する光源を用いるとともに、光源と光導波路との間(いわゆる前分光)、または、光導波路と光検出器との間(いわゆる後分光)に、単一波長光を選択的に取り出すための分光器を設けるようにすれば、連続発光スペクトルの光源を利用することができる。
また、光源と光導波路との間に、入射光の偏向角度を切り替える偏向角度調整部をさらに設け、異なる偏向角度で計測した透過スペクトルまたは反射スペクトルに基づいて、被測定物に関する情報を計測するようにすれば、1つの測定対象について、2つの偏向角度で測定することができ、より複雑な解析が可能となる。例えば、2つの偏向角度での光路長のデータから屈折率データと厚みデータ(被測定物感知領域に付着する試料の厚みデータ)とを分離して取得することができる。
また、光源と光導波路との間に、入射光の偏向角度を切り替える偏向角度調整部をさらに設け、異なる偏向角度で計測した透過スペクトルまたは反射スペクトルに基づいて、被測定物に関する情報を計測するようにすれば、1つの測定対象について、2つの偏向角度で測定することができ、より複雑な解析が可能となる。例えば、2つの偏向角度での光路長のデータから屈折率データと厚みデータ(被測定物感知領域に付着する試料の厚みデータ)とを分離して取得することができる。
また、被測定物感知領域が、被測定物を含む気体、または、被測定物を含む液体が流れる流路に形成されるようにすれば、流路を流れる被測定物質を逐次測定することができる。
また、被測定物が直接付着しうる被測定物付着性材料を用いてなるか、または、被測定物を固定化するための固定物質層が形成されてなるかのいずれかによる被測定物付着領域が含まれるようにすれば、試料流体中の被測定物の濃度が低くても、被測定物を付着させ、濃縮した状態で測定することができる。また、被測定物付着領域に付着するか否かにより、被測定物と固定物質層との相互作用について判断することができる。また、試料中から特定物質を抽出して測定することができる。例えば、蛋白質の測定において、特定の蛋白質が付着しやすい材料、あるいは固定物質層を用いることにより、その蛋白質を選択的に抽出して測定することができる。
また、被測定物が直接付着しうる被測定物付着性材料を用いてなるか、または、被測定物を固定化するための固定物質層が形成されてなるかのいずれかによる被測定物付着領域が含まれるようにすれば、試料流体中の被測定物の濃度が低くても、被測定物を付着させ、濃縮した状態で測定することができる。また、被測定物付着領域に付着するか否かにより、被測定物と固定物質層との相互作用について判断することができる。また、試料中から特定物質を抽出して測定することができる。例えば、蛋白質の測定において、特定の蛋白質が付着しやすい材料、あるいは固定物質層を用いることにより、その蛋白質を選択的に抽出して測定することができる。
また、被測定物と接することにより光学的特性が変化する反応層が形成された被測定物反応領域が含まれるようにすれば、反応層の変化を検出することにより、被測定物の存在を検出することができる。
また、光学的測定装置のセンサ部に、被測定物感知領域が設けられた被測定物測定用の光導波路とともに、被測定物の影響が及ばない参照用の光導波路を設けるようにすれば、参照用の光導波路からの検出データを参照することにより、周囲温度の影響を除去した高精度な光学的測定を行うことができるようになる。
また、光学的測定装置のセンサ部に、被測定物感知領域が設けられた被測定物測定用の光導波路とともに、被測定物の影響が及ばない参照用の光導波路を設けるようにすれば、参照用の光導波路からの検出データを参照することにより、周囲温度の影響を除去した高精度な光学的測定を行うことができるようになる。
また、被測定物感知領域の長さが異なる複数の光導波路を形成するようにすれば、領域の長さが異なる、2つの被測定物感知領域からの検出データを比較することにより、温度変化の影響を除いた高精度な光学測定を行うことができるようになる。
また、被測定物付着領域、被測定物反応領域の長さが異なる複数の光導波路が形成するようにした場合も、領域の長さが異なる、2つの被測定物付着領域、被測定物反応領域からの検出データを比較することにより、温度変化の影響を除いた高精度な光学測定を行うことができるようになる。
また、被測定物付着領域、被測定物反応領域の長さが異なる複数の光導波路が形成するようにした場合も、領域の長さが異なる、2つの被測定物付着領域、被測定物反応領域からの検出データを比較することにより、温度変化の影響を除いた高精度な光学測定を行うことができるようになる。
以下、本発明の光学的測定装置について、図面を用いて説明する。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。光学的測定装置10は、基板21上に光導波路22が形成されたセンサ部20、光導波路22へ入射光を放射する光源である波長可変レーザ31、波長可変レーザ31を駆動するレーザ駆動回路32、光導波路22を透過したレーザ光を出射光として検出する光検出器41、光検出器41の出力信号に同期させてレーザ駆動回路32を制御する制御部51とを備える。
(実施例1)
図1は、本発明の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。光学的測定装置10は、基板21上に光導波路22が形成されたセンサ部20、光導波路22へ入射光を放射する光源である波長可変レーザ31、波長可変レーザ31を駆動するレーザ駆動回路32、光導波路22を透過したレーザ光を出射光として検出する光検出器41、光検出器41の出力信号に同期させてレーザ駆動回路32を制御する制御部51とを備える。
センサ部20には、ガラス基板21が用いられる。光導波路22は、基板21表面の一部をイオン交換法により屈折率が異なるように処理することによって形成される。
光導波路22の側面22s(光導波路22の表面のうち外部に露出している面)には、流路23が取り付けられる。この流路23の一部は、側面22sと接合され、側面22sが流路23の一部を形成するようにしてある。これにより、流路23内を流れる被測定物S(気体あるいは液体として供給される)が、光導波路側面22sと接触するようにしてある。
光導波路22の側面22s(光導波路22の表面のうち外部に露出している面)には、流路23が取り付けられる。この流路23の一部は、側面22sと接合され、側面22sが流路23の一部を形成するようにしてある。これにより、流路23内を流れる被測定物S(気体あるいは液体として供給される)が、光導波路側面22sと接触するようにしてある。
側面22sのうち、流路23を流れる被測定物Sが側面22sに接近あるいは接触することによって、光導波路22の等価屈折率に影響を及ぼす領域を、被測定物感知領域24と呼ぶ。
なお、光導波路は、一般には、光が導波するコア層と、コア層の周囲に形成されるクラッド層との2重層により構成され、コア層がクラッド層により周囲を囲まれるように構成されているが、ここで用いる光導波路22では、クラッド層を形成せず、コア層のみで構成するようにしている。これは、コア層からしみ出す光(エバネッセント光)が、クラッド層で減衰されてから被測定物Sに届くのを避け、効率よく流路23の被測定物Sに届くようにするためである。これにより、被測定物Sの影響が、光導波路22の等価屈折率の変化として現れやすくなる。
ただし、被測定物Sの影響が、光導波路22の等価屈折率の変化として表れる程に、十分に薄いクラッド層であれば、保護層として設けてもよい。
光導波路22の端面のうちで、波長可変レーザ31側(入射光側)の端面となる第1端面25、光検出器41側(透過光側)の端面となる第2端面26には、誘電多層膜からなる一部透過反射膜25a、26aが形成されている。
この一部透過反射膜25a、26aは、第1端面25と第2端面26との間に、光共振器を構成する。光共振器は、入射光を多重反射し、出射光として第2端面26から透過光を放射する。
光導波路22の端面のうちで、波長可変レーザ31側(入射光側)の端面となる第1端面25、光検出器41側(透過光側)の端面となる第2端面26には、誘電多層膜からなる一部透過反射膜25a、26aが形成されている。
この一部透過反射膜25a、26aは、第1端面25と第2端面26との間に、光共振器を構成する。光共振器は、入射光を多重反射し、出射光として第2端面26から透過光を放射する。
一部透過反射膜25a、26aの反射率は、入射光波長に対して、95%〜99.9%であることが、透過スペクトル特性において急峻なピークを発生させる上で好ましい。通常は、98%〜99%程度の反射率にするが、測定の迷光が大きい場合にはこの反射率範囲内で、反射率を低く抑え、逆に、測定分解能を高めたい場合には反射率を高めるようにする。
光源としての波長可変レーザ31の種類は、特に限定されない。例えば、波長可変レーザ31として、外部共振器型の半導体レーザを用いることができる。このレーザは、スペクトル幅が2MHz程度の縦単一モードで発振させ、レーザ駆動回路32により、発振波長を走査することができればよい。
なお、レーザには、一部透過反射膜25a、26aによる光共振器のFSR以上の波長可変性能が必要である。これは、FSRの全範囲の透過スペクトルを得るようにするためである。
光検出器41には、フォトダイオード、光電子増倍管などが用いられる。
なお、レーザには、一部透過反射膜25a、26aによる光共振器のFSR以上の波長可変性能が必要である。これは、FSRの全範囲の透過スペクトルを得るようにするためである。
光検出器41には、フォトダイオード、光電子増倍管などが用いられる。
次に、この光学的測定装置10による測定について説明する。
波長可変レーザ31から放射されたレーザ光が、図示しない光ファイバ光学系あるいはレンズ光学系によって、第1端面25から光導波路22(正確には光導波路のコア層)に入射され、入射光となる。
入射光は、第1端面25および第2端面26に形成された一部透過反射膜25a、26aにより多重反射する。このとき、光導波路22は、波長の半分の整数倍が光路長(光学的距離)となる光に対してのみ高い透過率を示す選択フィルタとして機能する。
波長可変レーザ31から放射されたレーザ光が、図示しない光ファイバ光学系あるいはレンズ光学系によって、第1端面25から光導波路22(正確には光導波路のコア層)に入射され、入射光となる。
入射光は、第1端面25および第2端面26に形成された一部透過反射膜25a、26aにより多重反射する。このとき、光導波路22は、波長の半分の整数倍が光路長(光学的距離)となる光に対してのみ高い透過率を示す選択フィルタとして機能する。
一方、流路23には、被測定物Sを含まない溶媒Wのみの流体(リファレンス流体)と、被測定物Sを含んだ溶媒Wからなる流体(サンプル流体)とをそれぞれ流すようにして、双方について測定を行うようにする。
測定に際し、光導波路22内を通過する光は、被測定物感知領域24で流路23を流れる流体に近接することとなり、エバネッセント場の影響を受ける。その結果、光導波路22を通過する光の等価屈折率が流路23を流れる流体の影響を受けて変化し、光導波路22の等価屈折率、光路長を変化する。
測定に際し、光導波路22内を通過する光は、被測定物感知領域24で流路23を流れる流体に近接することとなり、エバネッセント場の影響を受ける。その結果、光導波路22を通過する光の等価屈折率が流路23を流れる流体の影響を受けて変化し、光導波路22の等価屈折率、光路長を変化する。
流路23を流れる被測定物Sの濃度が変化することにより発生する溶媒Wの屈折率変化をδnとすると、光導波路22の透過屈折率はδnの関数として、Neff(δn)として表される。光導波路22の物理的な長さをLとすると、光導波路22の透過波長ピークλpは、
次式を満たす。
次式を満たす。
Neff(δn,d)・L=m・λp/2 (3)式
ただし、mは自然数
ただし、mは自然数
すなわち、被測定物Sの影響による溶媒Wの屈折率変化が、透過屈折率Neffの変化を誘起し、さらに光導波路の透過ピーク波長λpの変化として検出されることになる。したがって、制御部51によりレーザ駆動回路32で発振波長を制御して波長掃引を行い、このときの光検出器41の出力信号から透過スペクトルを求め、透過ピーク波長λpを求めることにより、光導波路22の等価屈折率、ひいては、流路23を流れる溶媒W中の被測定物Sの濃度変化、あるいは屈折率変化を求めることができる。
図2は、被測定物Sを含まない溶媒Wのみの流体(リファレンス流体)と、被測定物Sを含んだ溶媒Wからなる流体(サンプル流体)とを、それぞれ流路23に流したときの透過ピーク波長λpのシフトの状態を示す図である。測定で求めたピーク波長λpのシフト量と(3)式とから等価屈折率変化が求まる。
(実施例2)
図3は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。図において、図1と同じものについては、同符号を付すことにより説明を省略する(実施例2以降で説明する各実施形態についても同様である)。この光学的測定装置11では、波長可変レーザ31と光導波路22との間にビームスプリッタ42を設けている。ビームスプリッタ42は、波長可変レーザ31から送られる入射光を光導波路22に導くとともに、光導波路22からの反射光(多重反射光)を入射光と分離して光検出器41に導くようにしてある。光学的測定装置11は、このような構成をとることにより、図1の透過スペクトル測定に代えて、反射スペクトル測定による反射ピーク波長λpのシフト量から光導波路22の等価屈折率変化を求めることができる。
図3は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。図において、図1と同じものについては、同符号を付すことにより説明を省略する(実施例2以降で説明する各実施形態についても同様である)。この光学的測定装置11では、波長可変レーザ31と光導波路22との間にビームスプリッタ42を設けている。ビームスプリッタ42は、波長可変レーザ31から送られる入射光を光導波路22に導くとともに、光導波路22からの反射光(多重反射光)を入射光と分離して光検出器41に導くようにしてある。光学的測定装置11は、このような構成をとることにより、図1の透過スペクトル測定に代えて、反射スペクトル測定による反射ピーク波長λpのシフト量から光導波路22の等価屈折率変化を求めることができる。
(実施例3)
図4は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置12では、光源に赤色発光の半導体レーザ33(たとえばAlGaAs系半導体レーザ)を用いるとともに、光導波路22と光検出器41との間に分光器42を設けている。この分光器42には、例えばエタロンミラーを駆動して波長走査を行うファブリペロー干渉分光器を用いることができる。制御部51は、レーザ駆動回路32を制御するとともに、光検出器41の出力信号に同期して分光器42の分光波長を走査するようにしている。
図4は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置12では、光源に赤色発光の半導体レーザ33(たとえばAlGaAs系半導体レーザ)を用いるとともに、光導波路22と光検出器41との間に分光器42を設けている。この分光器42には、例えばエタロンミラーを駆動して波長走査を行うファブリペロー干渉分光器を用いることができる。制御部51は、レーザ駆動回路32を制御するとともに、光検出器41の出力信号に同期して分光器42の分光波長を走査するようにしている。
ここで半導体レーザ33の発振帯域(発光波長幅)とFSRとの関係について説明する。光導波路22の第1端面25と第2端面26との間の距離は、通常、1〜20mm程度が選定されているため、一部透過反射膜25a、26aによる光共振器のFSRは数GHz〜数100GHzである。上述した赤色発光の半導体レーザ33は、このFSR以上の発振帯域を有するため、FSRの全範囲の透過スペクトルを得るための連続光源としての要件を満たしている。
この光学的測定装置12によれば、半導体レーザ33から光共振器のFSR以上の波長幅(発振帯域)のレーザ光が放射され、光導波路22で多重反射し、第2端面26から出射して透過光となる。この透過光を分光器42により分光計測し、光検出器41で検出することにより、透過スペクトルを得ることができる。
得られた透過スペクトルには、図1の場合と同様に、透過ピーク波長λpが出現する。透過ピーク波長λpは、流路23を流れる溶媒Wに含まれる被測定物Sの影響を受けてシフトすることから、図1と同様の方法でシフト量から光導波路の等価屈折率などを求めることができる。
得られた透過スペクトルには、図1の場合と同様に、透過ピーク波長λpが出現する。透過ピーク波長λpは、流路23を流れる溶媒Wに含まれる被測定物Sの影響を受けてシフトすることから、図1と同様の方法でシフト量から光導波路の等価屈折率などを求めることができる。
なお、半導体レーザ33の発光スペクトルが、光共振器のFSRよりはるかに広い波長幅(発振帯域)で発光している場合、光共振器によって多数の透過ピークが出現することとなる。透過ピーク数が多すぎて、ピークの判別が困難な場合は、別途に波長選択フィルタを取り付けて波長幅を制限することにより、透過ピーク数を判別可能な数に低減するようにしてもよい。
(実施例4)
図5は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置13は、図4で示したような光導波路22の後側に設ける分光器42(後分光器)に代えて、半導体レーザ33と光分光器22との間、すなわち光導波路22の前側に分光器43(前分光器)を設けるようにしている。これ以外は、図4と同じである。光導波路22の入射光側に分光器43を設けることにより、入射光を単色光として測定を行うようにしている。この光学的測定装置13によっても、図4と同様に分光計測により透過スペクトルを得ることができる。
図5は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置13は、図4で示したような光導波路22の後側に設ける分光器42(後分光器)に代えて、半導体レーザ33と光分光器22との間、すなわち光導波路22の前側に分光器43(前分光器)を設けるようにしている。これ以外は、図4と同じである。光導波路22の入射光側に分光器43を設けることにより、入射光を単色光として測定を行うようにしている。この光学的測定装置13によっても、図4と同様に分光計測により透過スペクトルを得ることができる。
(実施例5)
図6は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置14は、図5の光学的測定装置13において、分光器43と光導波路22との間に入射光の偏向角を調整する偏向角調整機構44を設けている。偏向角調整機構44としては、偏向子を用いることができるが、入射光が直線偏向の場合は、1/2波長板を用いてもよい。
光学的測定装置14では、偏向子を設けることにより、入射光をTEモード、TMモードに分けて観測することができ、1つの測定対象に対して、TEモードとTMモードとの2つの透過スペクトルを得ることができる。
図6は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図である。この光学的測定装置14は、図5の光学的測定装置13において、分光器43と光導波路22との間に入射光の偏向角を調整する偏向角調整機構44を設けている。偏向角調整機構44としては、偏向子を用いることができるが、入射光が直線偏向の場合は、1/2波長板を用いてもよい。
光学的測定装置14では、偏向子を設けることにより、入射光をTEモード、TMモードに分けて観測することができ、1つの測定対象に対して、TEモードとTMモードとの2つの透過スペクトルを得ることができる。
同じ測定対象にTEモードとTMモードとによる測定を行ったとき、等価屈折率が異なる2つの測定結果が得られる。例えば、被測定物感知領域24に被測定物Sが付着するようにしてある場合、付着する被測定物Sの屈折率、被測定物Sが被測定物感知領域24に付着する厚さが、それぞれ光導波路22の等価屈折率に影響を及ぼすが、屈折率、厚さは、それぞれTEモードでの等価屈折率、TMモードでの等価屈折率に与える影響が異なるので、TEモードの透過スペクトル測定結果とTMモードの透過スペクトル測定結果が異なるようになる。TEモード、TMモードでの測定をそれぞれ行うことにより、屈折率と厚さとをそれぞれ計測することができる。
(実施例6)
図7は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図であり、図7(a)は、その斜視図(ただし、流路を省略)である。この光学的測定装置15は、基板21上に同じ長さの2つの光導波路22A、22Bが形成され、それぞれ透過光を検出する光検出器41A、41Bが設けられている。そして波長可変レーザ31から放射されるレーザ光がビームスプリッタやミラーなどの光学系によって2光束に分岐し、光導波路22A、22Bに入射するようにしてある。
図7は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図であり、図7(a)は、その斜視図(ただし、流路を省略)である。この光学的測定装置15は、基板21上に同じ長さの2つの光導波路22A、22Bが形成され、それぞれ透過光を検出する光検出器41A、41Bが設けられている。そして波長可変レーザ31から放射されるレーザ光がビームスプリッタやミラーなどの光学系によって2光束に分岐し、光導波路22A、22Bに入射するようにしてある。
図7(b)は、光導波路22A、22Bの断面を説明する図である。光導波路22Aは、コア層のみからなり、コア層に直接流路23Aが接するようにして、側面22sが流路23Aの一部を形成するようにしてある。したがって、光導波路22Aは、流路23Aを流れる流体の影響を受けて、等価屈折率が変化するようにしてある。一方、他方の光導波路22Bは、コア層の上にクラッド層27が形成してある。クラッド層27は、光導波路22Bを通過する光のエバネッセント場が流路23Bに進入しない程度に十分厚く形成してあり、したがって、流路23Bを流れる流体の影響を受けて等価屈折率が変化しないようにしてある。
なお、光導波路22A、22Bは、クラッド層の有無以外に差異はなく、同じ基板上に形成されていることから、実質的に同一温度とみなすことができる。
なお、光導波路22A、22Bは、クラッド層の有無以外に差異はなく、同じ基板上に形成されていることから、実質的に同一温度とみなすことができる。
次に、光学的測定装置15による測定について説明する。この装置においても、図1と同様の操作で測定が行われる。このとき、光導波路22Aは、流路23Aの影響を受けるため、流路23Aを流れる溶媒W中の被測定物Sの濃度によって等価屈折率がδnだけ変化する。一方、光導波路22Bは、クラッド層27により流路23Bの影響を受けることがないため、等価屈折率は変化しない。
そして、光導波路22A、22Bは実質的に同一温度であるとみなせるため、温度変化δTによる導波路の屈折率変化(δn(δT))、物理長変化率(l(δT))の影響は全く同じである。
そして、光導波路22A、22Bは実質的に同一温度であるとみなせるため、温度変化δTによる導波路の屈折率変化(δn(δT))、物理長変化率(l(δT))の影響は全く同じである。
したがって、光導波路22A、22Bそれぞれの光路長変化dla、dlbは、以下の式で表すことができる。
dla=Neff・d−(Neff+δn+δn(T))・d・(1+l(δT))
(4)式
dlb=Neff・d−(Neff+δn(T))・d・(1+l(δT))
(5)式
dla=Neff・d−(Neff+δn+δn(T))・d・(1+l(δT))
(4)式
dlb=Neff・d−(Neff+δn(T))・d・(1+l(δT))
(5)式
さらに、(4)、(5)式から光導波路22A、22Bの間の光路長変化dLは、
次式となる。
dL=δn・d・(1+l(δT)) (6)式
次式となる。
dL=δn・d・(1+l(δT)) (6)式
誘電体では、l(δT)は、およそ1×10−6(℃−1)の桁以下であることから、温度制御のばらつきを±0.1℃以内とすることにより、10−7の桁の等価屈折率変化を測定することが可能であることになる。さらに、熱膨張係数が小さい材料を用いて導波路を形成するか、あるいは、温度制御の精度を向上させることにより、さらに微細な等価屈折率変化も測定可能になる。
(実施例7)
図8は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図であり、図8(a)は、その斜視図(ただし、流路を省略)である。この光学的測定装置16は、基板21上に同じ長さの2つの光導波路22A、22Cが形成され、それぞれ透過光を検出する光検出器41A、41Cが設けられている。そして波長可変レーザ31から放射されるレーザ光がビームスプリッタやミラーなどの光学系によって2光束に分岐し、光導波路22A、22Cに入射するようにしてある。
図8は、本発明の他の一実施形態である光学的測定装置の構成を示す図であり、図8(a)は、その斜視図(ただし、流路を省略)である。この光学的測定装置16は、基板21上に同じ長さの2つの光導波路22A、22Cが形成され、それぞれ透過光を検出する光検出器41A、41Cが設けられている。そして波長可変レーザ31から放射されるレーザ光がビームスプリッタやミラーなどの光学系によって2光束に分岐し、光導波路22A、22Cに入射するようにしてある。
図8(b)は、光導波路22A、22Cの断面を説明する図である。光導波路22A、22Cは、ともにコア層のみからなり、これらのコア層と流路23A、23Cとが接することにより、被測定物感知領域24A、24Cを形成するようにしてある。ここで、被測定物感知領域24Aと被測定物感知領域24Cとの長さが異なるようにしてあり、流路23Aと流路23Cとに同一流体が流れるときに、それぞれの流路23A、23Cを流れる流体が光導波路22A、22Cに与える影響が異なるようにしてある。
なお、光導波路22A、22Cは、同じ基板上に形成されていることから、実質的に同一温度とみなすことができる。
光学的測定装置16による測定では、2つの光導波路による測定を行い、差分を求めることにより、(3)式における光導波路の物理的な長さLの温度変化による影響を除き、等価屈折率を求めることができる。
光学的測定装置16による測定では、2つの光導波路による測定を行い、差分を求めることにより、(3)式における光導波路の物理的な長さLの温度変化による影響を除き、等価屈折率を求めることができる。
次に、本発明の光学的測定装置をより効果的に利用するため、被測定物の性質に応じて改良された被測定物感知領域について説明する。
これまでの実施例では、被測定物が流れる流路内に被測定物感知領域を形成し、被測定物感知領域近傍を流れる流体(気体または液体)に含まれる被測定物の濃度変化で生じた光導波路の等価屈折率の変化を測定するものであった。
これまでの実施例では、被測定物が流れる流路内に被測定物感知領域を形成し、被測定物感知領域近傍を流れる流体(気体または液体)に含まれる被測定物の濃度変化で生じた光導波路の等価屈折率の変化を測定するものであった。
しかしながら、単に被測定物感知領域近傍を流れる被測定物をそのまま測定するだけでは、被測定物濃度が低い場合には、検出感度を向上させることは容易ではない。そのため、被測定物を濃縮して測定することが望まれる。特に、測定試料中に被測定物が存在するか否かを調べたい場合は、なおさらである。このような目的のために、被測定物付着領域を形成する例と、被測定物反応領域を形成する例について説明する。
(被測定物付着領域)
図9、図10は、流路23と光導波路22とが接する被測定物感知領域の少なくとも一部に被測定物が付着する被測定物付着領域を設けたものである。
このうち、図9では、光導波路22を構成する材料に被測定物を付着する効果を備えたものを利用している。例えば、蛋白質を被測定物とする場合、SiO2は蛋白質を付着する能力を有しているので、光導波路22のコア層をSiO2系材料で形成し、これを被測定物感知領域24にすることにより、流路23を流れる蛋白質が付着するようになり、濃縮された状態での測定が可能になる。
図9、図10は、流路23と光導波路22とが接する被測定物感知領域の少なくとも一部に被測定物が付着する被測定物付着領域を設けたものである。
このうち、図9では、光導波路22を構成する材料に被測定物を付着する効果を備えたものを利用している。例えば、蛋白質を被測定物とする場合、SiO2は蛋白質を付着する能力を有しているので、光導波路22のコア層をSiO2系材料で形成し、これを被測定物感知領域24にすることにより、流路23を流れる蛋白質が付着するようになり、濃縮された状態での測定が可能になる。
また、図10では、被測定物感知領域24に固定物質層28を形成するようにしている。例えば、蛋白質を被測定物とする場合、糖鎖を固定物質して被測定物感知領域に固着しておくことにより、流路23を流れる蛋白質が付着するようになる。
このように、被測定物付着領域を形成することは、蛋白質を測定対象とする場合に有効な方法となる。
このように、被測定物付着領域を形成することは、蛋白質を測定対象とする場合に有効な方法となる。
被測定物付着領域を形成した場合には、付着する蛋白質等の濃度(密度)、厚さの情報が必要となる。この場合、先に実施例5で説明した偏向角調整機構を設けることにより、濃度(密度)と厚さとを分離して計測することができるようになる。
(被測定物反応領域)
図11は、流路23と光導波路22とが接する被測定物感知領域24の少なくとも一部に、被測定物が吸着し、反応することで屈折率などの光学的性質が変化する被測定物反応領域29を設けたものである。例えば、NOxなどのガスの検知を行う場合、NOxと接することで反応する物質を被測定物感知領域24に形成することにより、NOxを吸着することで生じる光導波路の等価屈折率を計測することができる。
図11は、流路23と光導波路22とが接する被測定物感知領域24の少なくとも一部に、被測定物が吸着し、反応することで屈折率などの光学的性質が変化する被測定物反応領域29を設けたものである。例えば、NOxなどのガスの検知を行う場合、NOxと接することで反応する物質を被測定物感知領域24に形成することにより、NOxを吸着することで生じる光導波路の等価屈折率を計測することができる。
なお、被測定物付着領域、被測定物反応領域を形成して測定を行う場合に、これら領域を複数形成し、光導波路22のコア層の上にクラッド層を設けた領域と、クラッド層を設けていない領域とで測定するようにすれば、実施例6のときと同様に、温度制御の精度を向上させることができる。
また、被測定物付着領域、被測定物反応領域を形成して測定を行う場合に、長さが異なる複数の被測定物付着領域、被測定物反応領域を形成すれば、実施例7のときと同様に、光導波路の物理的な長さの温度変化による影響を除き、等価屈折率を求めることができる。
本発明は、被測定物の屈折率、濃度、密度、付着厚さなどの光学的特性を測定する光学的測定装置に利用することができる。
10〜16:光学的測定装置
20:センサ部
21:基板
22:光導波路
23:流路
24:被測定物感知領域
25:第1端面
25a:一部透過反射膜
26:第2端面
26a:一部透過反射膜
27:クラッド層
28:被測定物付着領域
29:被測定物反応領域
31:波長可変レーザ
33:半導体レーザ
41:光検出器
42、43:分光器
51:制御部
20:センサ部
21:基板
22:光導波路
23:流路
24:被測定物感知領域
25:第1端面
25a:一部透過反射膜
26:第2端面
26a:一部透過反射膜
27:クラッド層
28:被測定物付着領域
29:被測定物反応領域
31:波長可変レーザ
33:半導体レーザ
41:光検出器
42、43:分光器
51:制御部
Claims (12)
- 互いに離隔する第1端面、第2端面を有する光導波路が形成されるとともに、この光導波路の第1端面、第2端面以外の少なくとも一部の側面を被測定物が存在する空間と接するように配置した被測定物感知領域が設けられてなるセンサ部と、
光導波路の透過スペクトルまたは反射スペクトルを取得するための入射光を第1端面に放射する光源と、
第1端面から放射される反射光、または、第2端面から放射される透過光のいずれかを光導波路からの出射光として検出する光検出器とを備え、
光導波路には、入射光波長に対しての一部透過反射膜を光導波路の第1端面および第2端面のそれぞれに形成した光共振器が設けられ、
光導波路内に入射した入射光が光共振器で多重反射して出射したときの第2端面からの出射光により得られる透過スペクトル、または、第1端面からの出射光により得られる反射スペクトルのいずれかに基づいて被測定物に関する情報を計測することを特徴とする光学的測定装置。 - 一部透過反射膜の入射光波長に対する反射率が95%以上99.9%以下であることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 被測定物感知領域は、光導波路のコア層が露出してなることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 光源に波長可変レーザが用いられることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 光源として、光共振器のFSR以上の波長幅の連続スペクトル光を発光する光源が用いられるとともに、光源と光導波路との間、または、光導波路と光検出器との間に単一波長光を選択的に取り出す分光器が設けられることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 光源と光導波路との間に入射光の偏向角度を切り替える偏向角度調整部をさらに設け、異なる偏向角度で計測した透過スペクトルまたは反射スペクトルに基づいて、被測定物に関する情報を計測することを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 被測定物感知領域が、被測定物を含む気体、または、被測定物を含む液体が流れる流路に形成されることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 被測定物感知領域は、被測定物が直接付着しうる被測定物付着性材料を用いてなるか、または、被測定物を固定化するための固定物質層が形成されてなるかのいずれかによる被測定物付着領域が含まれることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 被測定物感知領域は、被測定物と接することにより光学的特性が変化する反応層が形成された被測定物反応領域が含まれることを特徴とする請求項1に記載の光学的測定装置。
- 請求項1に記載の光学的測定装置において、センサ部には、前記被測定物感知領域が設けられた被測定物測定用の光導波路とともに、被測定物の影響が及ばない参照用の光導波路が設けられたことを特徴とする光学的測定装置。
- 請求項1に記載の光学的測定装置において、被測定物感知領域の長さが異なる複数の光導波路が形成されることを特徴とする光学的測定装置。
- 請求項8または請求項9のいずれかに記載の光学的測定装置において、被測定物付着領域または被測定物反応領域の長さが異なる複数の光導波路が形成されることを特徴とする光学的測定装置。
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