JP5444711B2 - 分析素子およびこれを用いた分析装置 - Google Patents

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Description

本発明は、気体または液体の試料を分析する分析素子およびこれを用いた分析装置に関する。
近年の医療研究の進展に伴い、人間の息に含まれる成分に着目した健康診断方法が確立されつつある。例えば内臓に疾患がある場合、どのような疾患に対してどのような成分ガスが呼気に含まれるのか、という呼気分析診断研究が進展してきた。呼気分析は、患者(被験者)の血液検査時の注射器などのような物理的ストレスも無く、気軽に試料採集できるという特徴を有しており、既に、質量分析器を使った胃中のピロリ菌分析手法が医療診断技術として実用化されている。呼気中には更に多くの健康情報を含んでいることが最近分かっており、今後の普及発展が期待される。
さらに、血液等の微量の液体成分を分析できる技術の進歩も望まれる。また、生体試料に限られることはなく、たとえば、大気中に含まれる微量のガスを測定するための技術開発も盛んに行われている。
特開2005−300212公報 特開平6−281568公報 Manfred Murtz,Optics & Photonics News, vol. 16,No.1,pp.30−35(2005)
上述の呼気分析は、実用化された質量分析器による手法においては、呼気採集や分析に相当の時間を必要とし、その場で直ぐに計測・診断できる手法ではなかった。ところが最近、呼気に対して、赤外線を使った透過吸収分光法によるリアルタイムでオンライン計測ができることが、非特許文献1に報告された。これは、呼気に含まれる微量ガス成分に赤外線吸収を生じされる赤外透過吸収分光法を用いるもので、対象微量ガス成分の吸収波長光の透過吸収計測により、ppb〜ppmオーダーの極微量ガスに対しても、瞬時にガス種とその絶対量を計測することが可能である。
しかしながら、現状の赤外線吸収計測では、実験室環境における計測ができるに留まっており、実験室定盤上に光学部品から構築されたレーザー光源を含む光学系のみならず、一般に数10cm(上述の非特許文献1の報告で用いられたものは50cm)もの長さを有する「ガスセル」と呼ばれる部品(被測定対象ガスを閉じ込め、赤外吸収を生じさせる領域)を有しており、医療現場に気軽に持ち込めるような可搬性が無い、という課題を有していた。
従って本発明が解決しようとする課題のひとつは、オンライン計測型呼気分析システムの形態、中でも特に、携行するうえで大きな障害となる、そのガスセルのサイズにある。
なお、本発明では微量の気体や液体からなる試料を前提とした透過吸収分光法を行うことを原理として用いることを意図しており、全反射吸収分光法(ATR法)とは分光方法が異なるが、前述の全反射吸収分光法に用いるための検出部分を光導波路とすることによって小型化する手法が、特許文献1に報告されている。
特許文献1では、光導波路の上部クラッド領域の代わりに被測定対象物を塗布し、被測定対象物の屈折率を利用して光導波路の一部として機能させる一方、被測定対象物に分布している光に対して吸収を生じさせ、結果として全反射吸収分光が行えるというものである。
この手法は、ある程度の屈折率を有する塗布可能な物質に対しては有効であるが、本発明が目指す微量ガスに対して測定を行うことを考えた場合、層方向の光分布に不均一が生じ、基板側への光放射が生じ易いなど、安定した伝搬状態が作り難い構造となっている。加えて、実際の光導波路の加工を想定した場合、コア層が直接上面に表出した構造となっており、製造工程において容易に入ると想定される微少なスクラッチ等によって過大な導波損失が生じてしまう、という課題も有している。
特許文献2には、全反射吸収分光法(ATR法)を利用した液体成分分析装置が記載されている。同文献の図1に記載されているように、この装置では、検出光が、検出光導波路の側面から入射され光導波路内を全反射しながら進行する。しかしながら、この方式では、エバネッセント光の吸収は光導波路界面で光が全反射する箇所でのみ生じるため、充分な測定感度を実現することが困難であった。また、入射角度が極めて限られているため、光の入射、及び出射角度を定めることが困難であるという課題もあった。さらに、特許文献2に示される全反射吸収分光法(ATR法)には、以下のような問題もある。
(1)光導波路の片側だけを使っているため、吸収量が少ない。
(2)試料の屈折率によって全反射角が大きく変わり、赤外発光ダイオード(LED)を反射させて斜めから光入射しているため、そもそも試料によっては全反射条件が得られない場合がある。
(3)試料の実効的屈折率変動の影響を受けやすいため、均一かつ同一厚で試料を試料室へ導入しないと、過剰損失(散乱損失など)が生じ、高感度測定に向かない。
以上のように、光導波路を用いる従来例では、試料セルとして用いることができる、微量の気体や液体を検出するのに適した光導波路構造ではなかった。
本発明の目的は、小型でありながら、気体または液体成分を高精度で測定できる分析素子並びに分析装置を実現することにある。
本発明によれば、
気体または液体の試料が導入される試料室と、
該試料室と隣接して設けられ、試料を検出する検出光が導波する検出光導波路と、
検出光導波路に対し、検出光導波路に沿う方向に進行する検出光を検出光導波路の端面から入射させる検出光入射部と、を備え、
上記検出光導波路は、試料室内に露出する露出面を有し、
検出光導波路は、試料室を挟んで並行して設けられた第一および第二の検出光導波路を含み、第一の検出光導波路および第二の検出光導波路の間に試料室が設けられ
第一および第二の検出光導波路の光導波方向が同じ方向であり、
第一および第二の検出光導波路の備えるそれぞれの露出面が、試料室を挟んで対向しており、
第一の検出光導波路と第二の検出光導波路とを、双方の導波路の間で光結合が生じるように近接させたことを特徴とする分析素子が提供される。
試料セルに検出光を透過させる従来の方式においては、セルは、その中に試料を収容できるように中空の構造をとる必要がある。検出光は、この中空部分を透過することとなるため、導波路の方向を変えることが困難であった。
これに対して本発明の分析素子は、検出光が導波する光導波路と、試料の収容されるセルとを分離した構造となっている。セル中に試料が存在すると、光導波路からしみ出たエバネッセント光の吸収が起こる結果、光導波路中を導波する光の強度が低下する。この強度低下を検出することで試料の定性、定量分析が行われる構成とすることができる。
本発明は、こうした分析方式を採用するため、小型でありながら、気体または液体またはこれらの混合物からなる試料を高精度で測定することが可能となる。さらに、第一の検出光導波路と第二の検出光導波路との間に試料室が設けられ、第一および第二の検出光導波路の光導波方向が同じ方向であり、第一および第二の検出光導波路の備えるそれぞれの前記露出面が、前記試料室を挟んで対向しており、第一の検出光導波路と第二の検出光導波路とを、双方の導波路の間で光結合が生じるように近接させているので、試料室の光強度分布を高め、より高精度の分析が可能となる。
また、光導波路は、たとえば半導体の積層構造やポリマー、無機材料等で構成することができるので、曲線光導波路と結合させる等の構成をとることにより導波路の方向を任意に変えることもできる。このため、限られた領域内に、導波路を高密度で集積し、長い光路長を確保することが可能となる。
さらに、本発明に係る素子は、検出光が、検出光導波路の端面から入射され検出光導波路に沿う方向に進行するように構成されているため、充分な測定感度を実現することができる。従来の全反射吸収分光法(ATR法)では、検出光が、検出光導波路の側面から入射され光導波路内を全反射しながら進行する。この方式では、エバネッセント光の吸収は光導波路界面で光が全反射する箇所でのみ生じるため、充分な測定感度を実現することが困難であった。また、入射角度が極めて限られているため、光の入射、及び出射角度を定めることが困難であるという課題もあった。本発明においては、こうした課題が解決され、充分な測定精度が実現される。
検出光導波路は、たとえば、所定の方向に延在して設けられた構成とすることができる。また、上記露出面は、上記検出光導波路に沿って帯状に設けられた構成とすることができる。
本発明において、第一および第二の検出光導波路の間隔は、第一および第二の検出光導波路の幅の和をDとしたとき、好ましくはD以下、より好ましくはD/2以下とする。このようにすれば、試料室の光強度分布をさらに高めることができる。ここで、第一および第二の検出光導波路は、直線状、曲線状のいずれであってもよいが、所定距離離間して並行に設けることが好ましい。いずれも直線状として互いに平行となるように設けることがより好ましい。
さらに本発明によれば、上記分析素子において、
入射された上記検出光を、第一および第二の検出光導波路に分波する分波器と、
第一および第二の検出光導波路から出射された検出光を合波する合波器と、
合波された上記検出光を出射する検出光出射部と、を備えることを特徴とする分析素子が提供される。
この分析素子は、さらに、以下の構成を備えるものとしてもよい。
基板と、
該基板上に、下部クラッド層、コア層、および上部クラッド層がこの順に積層された多層膜からなる第一および第二のメサ部と、
を含む光導波路構造を有し、
第一および第二のメサ部は並行して設けられ、
上記第一および第二の上記メサ部の各コア層が、それぞれ上記第一および第二の検出光導波路であって、上記第一および第二のメサ部に挟まれた空間が上記試料室をなし、
上記コア層の側面が上記試料室内に露出している、分析素子。
分析素子において、
上記分波器と、上記第一および第二の検出光導波路と、上記合波器と、からなる第一および第二のユニットを備え、
第一および第二のユニットは光学的に結合されており、
第一のユニットに含まれる上記検出光導波路と、第二のユニットに含まれる上記検出光導波路とは、それぞれ光導波方向が異なるように構成してもよい。
ここで、第一および第二のユニット間が曲線光導波路で結合された構成を採用することもできる。さらに、第一のユニットに含まれる上記検出光導波路と、第二のユニットに含まれる上記検出光導波路とが、いずれも直線状に設けられ、それぞれ平行に設けられている構成としてもよい。
本発明において、上記検出光入射部および上記検出光出射部は、ミラーを備え、それぞれのミラーにおいて、上記検出光の一部が反射するとともに残りが透過するように構成してもよい。このようにすれば、より高精度の分析が可能となる。また、出射光の減衰率に基づく定量分析も可能となる。
また、本発明によれば、
光源と、光源から光を入射する分析部と、分析部から出射する光を検出する光検出器とを含む分析装置であって、
上記分析部は、上記の分析素子を備え、
上記分析素子が備える分析部に入射する光の強度と、分析部から出射する光の強度との関係から、試料の分析を行うことを特徴とする分析装置
が提供される。
本発明において、上記分析部が、呼気を収集して上記試料室に導く呼気収集部をさらに備える構成としてもよい。このようにすれば、呼気を迅速かつ正確に分析することのできる分析素子が実現される。
さらに本発明によれば、以下の構成の分析装置およびシステムが提供される。
(A)上記分析素子を、ガスセルとして備えるガス分析装置。
(B)上記分析素子を、ガスセルとして備える呼気分析装置。
(C)上記(A)のガス分析装置と、コンピュータとが接続され、上記ガス分析装置により分析されたガス成分データを解析する構成を特徴とするガス分析システム。
(D)上記(A)に記載されたガス分析装置と、コンピュータとが、ネットワークに接続され、上記ガス分析装置により分析されたガス成分データに基づいて解析を行うことを特徴とするガス分析システム。
(E)上記(D)のガス分析システムが、携帯電話内に構築されていることを特徴とするガス分析システム。
(F)上記(B)の呼気分析装置と、コンピュータとが接続され、前記呼気分析装置により分析された呼気成分データに基づいて健康診断を行うことを特徴とする呼気分析診断システム。
(G)上記(B)の呼気分析装置と、コンピュータとが、ネットワークに接続され、前記呼気分析装置により分析された呼気成分データに基づいて健康診断を行うことを特徴とする呼気分析診断システム。
(H)上記(G)の呼気分析診断システムが、携帯電話内に構築されていることを特徴とする呼気分析診断システム。
以下、上記(A)〜(H)に係る発明の作用について説明する
上記(A)〜(H)において、光導波路型セルは、光導波路として作用する。その一方で、積極的に気相中に光が分布するよう作用し、加えて、外部から容易に微量ガス導入が許容されるよう作用する。
微量ガスに対する光透過吸収分光において、通常用いられるガスセルは、筒状(長さ数10cm程度、半径数cm程度)の部品である。密閉空間中に被測定対象ガスを充填し、その空間中に光を伝播させるものである。一般に光は直進するため、測定に有効な光吸収を生じさせるには、この程度の大きなサイズにならざるを得なかった。もしも、空間伝搬の代わりに光導波路による伝搬が利用できれば、同一の光路長を数mm〜数cm角程度のサイズに収めることができる。但し、光導波路による光伝搬は、通常は固体中を伝搬するわけであり、被測定微量ガスを光導波路中に含む構成ではない。また、中空導波路という、空間を全反射鏡で囲む構成も考えられるが、全反射鏡で囲まれている密閉構造(外部空間とは隔絶された構造)であるがために、微量ガスを外から導入することが物理的に困難な構造である。加えて、完璧に100%反射させることのできる反射鏡を中空導波路中に作ることは困難で、基本的には中空導波路は導波損失の大きい光導波路とならざるを得ず、数10cm以上の伝搬に適した構造ではなかった。
上記(A)〜(H)における光導波路型セルは、光導波路から構成されながらも気相中に積極的に光が分布するよう構成されており、かつ、中空導波路とは異なり、密閉構造ではないことから、上述したように、光導波路として作用し、積極的に気相中に光が分布するよう作用し、加えて、外部から容易に微量ガスが導入されるよう作用する。
本発明によれば、小型でありながら、気体または液体成分を高精度で測定できる分析素子並びに分析装置が提供される。
上述した目的、およびその他の目的、特徴および利点は、以下に述べる好適な実施形態、およびそれに付随する以下の図面によってさらに明らかになる。
第1の実施形態を示す図である。 第2の実施形態を示す構造概要図である。(b)は、(a)を拡大した図である。 第2の実施形態で用いられるガス検知用光導波路の断面構造概要図である。 第2の実施形態で用いられる入射光導波路、光合分岐導波路、曲線光導波路、出射光導波路の断面構造概要図である。 第2の実施形態で示すガス検知用光導波路によるガス検知の原理を説明する図である。 第2、第4、第6の実施形態の光導波路型セルの製造方法を示す工程図で、(a)、(b)は断面図である。 第2、第4、第6の実施形態の光導波路型セルの製造方法を示す工程図で、(a)、(b)は断面図である。 第3、第5および第7の実施形態を示す構成概要図である。 第3、第5および第7の実施形態で用いられる光導波路型ガスセルの構成概要図である。 第6の実施形態を示す構成概要図である。 第2、第4、第6の実施形態で示す光合分岐導波路の一例である。 第2、第4、第6の実施形態で示す光合分岐導波路を説明する図である。
次に、本発明の好ましい実施形態について説明する。
(第1の実施形態)
第1の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図1に本実施形態に係る分析素子10の概略構成を示す。
この分析素子10は、気体の試料が導入される試料室11と、該試料室11と隣接して設けられ、試料を検出する検出光が導波する検出光導波路12a、bと、検出光導波路12a、bに対し、検出光導波路12a、bに沿う方向に進行する検出光を検出光導波路12a、bの端面から入射させる検出光入射部13と、を備え、検出光導波路12a、bは、試料室11内に露出する露出面14を有する。
検出光は、検出光入射部13から検出光導波路12aに入射し、検出光導波路12a、bを導波し、検出光出射部16から出射する。曲線導波路部15は、検出光入射部13と、検出光出射部16を接続する。曲線導波路部15は、例えば、光ファイバーを用いることができる。
本実施形態において、検出光は、検出光導波路12a、bの端面から入射され、検出光導波路12a、bに沿う方向に検出光が進行する。また、試料が気体であることから、試料は、検出光導波路の全長にわたって光吸収することも可能である。
検出光導波路12a、bは、いずれも所定の方向に延在する直線形状を有し、それぞれ平行に設けられている。
検出光導波路12a、bは、試料室11を挟んで並行して設けられ、検出光導波路12aおよび検出光導波路12bの間に試料室11が設けられている。
また、分析素子10は、検出光導波路12a、bの備えるそれぞれの露出面14が、試料室11を挟んで対向するように設けられている。
検出光導波路12a、bは、試料室11内に露出する露出面14を有する。露出面14は、各検出光導波路に沿って帯状に設けられている。検出光導波路12a、bの側壁部は試料室11の壁面をなしている。
試料室11は、検出光導波路12a、bの側壁部によって挟まれた領域をいい、これらの側壁部によって区画されている。
検出光導波路12a、bを光が導波するとき、露出面14から検出光導波路12a、bを導波する光の一部がしみ出し、試料室中に一定の光が分布する。試料室11内に導入された気体は、このしみ出る光を吸収する。この試料室11内の気体の光吸収の程度に応じて、検出光導波路中を導波する光の強度が低下する。この光強度低下分を検出することで試料の分析を行うことができる。
試料室11は、ガスセル機能を有する試料導入領域である。また、試料室11は、試料の保有される領域である。この領域において、試料は、流通していてもよいし、停滞してもよい。
本実施形態に係る分析素子10を用いた気体の吸光分析方法の例を以下に示す。
試料室11に吸光係数が既知の気体を導入し、検出光入射部13から、あらかじめ、所定の強度の光を入射させる。光は、検出光導波路12a、bに沿って進行し、検出光出射部16から出射する。この出射した光の強度を光検出器により検出する。検出光導波路12a、bに入射した光の強度と、検出光導波路12a、bから出射した光の強度の関係から、気体の吸光度を求め、気体の濃度を算出する。
本実施形態の作用効果について、以下に説明する。
本実施形態の分析素子によれば、検出光が導波する検出光導波路と、試料セルとが分離しているため、光導波路の平面レイアウトの自由度が向上する結果、長い光路長を確保することが可能となる。したがって、本発明の分析素子を用いることにより、分析装置を小型化しかつ微量な試料を精密に測定することができる。
また、本実施形態の分析素子は、検出光を光導波路に導波させるので、従来のガスセル方式に比べ、光損失を少なくすることができる。
試料セルに検出光を透過させる従来の方式においては、セルは、その中に試料を収容できるように中空の構造をとる必要がある。検出光は、この中空部分を透過することとなるため、導波路の方向を変えることが困難であった。
これに対して本発明の分析素子は、検出光が導波する光導波路と、試料の収容されるセルとを分離した構造となっている。セル中に試料が存在すると、光導波路からしみ出たエバネッセント光の吸収が起こる結果、光導波路中を導波する光の強度が低下する。この強度低下を検出することで試料の定性、定量分析が行われる構成とすることができる。
本発明は、こうした分析方式を採用するため、小型でありながら、気体または液体またはこれらの混合物からなる試料を高精度で測定することが可能となる。
また、光導波路は、たとえば半導体の積層構造やポリマー、無機材料等で構成することができるので、曲線光導波路と結合させる等の構成をとることにより導波路の方向を任意に変えることもできる。このため、限られた領域内に、導波路を高密度で集積し、長い光路長を確保することが可能となる。
次に、本発明の他の実施形態について説明する。以下の説明においては、分析素子のことを、適宜、「光導波路型セル」という。
(第2の実施形態)
第2の実施形態について図2を参照して詳細に説明する。
この光導波路型セル801は、検出光を入射する入射光導波路101と、入射された検出光を分波する光合分岐導波路102と、分波された検出光が導かれるガス検知用光導波路103と、ガス検知用光導波路103から出射された検出光を合波する光合分岐導波路102と、合波された検出光を出射する出射光導波路105とを備え、ガス検知用導波路103は、ガスが導入される試料室11と、試料室11を挟んで並行して設けられた2つの検出光導波路とを備えるとともに、検出光導波路は、試料室11内に露出する露出面を有しており、入射光導波路101は、検出光導波路に沿う方向に進行する検出光を入射させるように構成されている。
ここで、検出光を分波、合波する構成としては種々のものを採用することができる。図2はその一例を示すものである。図2(a)で示す光合分岐導波路102は、1×2MMIカップラ構造を示しており、図2(b)で示す光合分岐導波路102は、Y型分岐型構造を示すものである。本実施形態における光合分岐導波路102は、入射された検出光を分波し、かつ、ガス検知用光導波路103から出射された検出光を合波する機能を有する限りにおいては、どのような構造を取ることも可能である。
図3は、図2のA−A’で示される、ガス検知用光導波路103の断面構造を示す図である。
光導波路型セル801は、Si基板層201と、Si基板層201上に、SiO第一クラッド層202、Siコア層203、およびSiO第二クラッド層204がこの順に積層された多層膜からなる2つのハイメサ205と、を含む光導波路構造を有し、ハイメサ205はそれぞれ並行して設けられ、2つのSiコア層203が、それぞれ検出光導波路であって、2つのハイメサ205に挟まれた空間が試料室11をなし、Siコア層203の側面が試料室11内に露出している。
図2にもどり、この光導波路型セル801について、更に説明すると、光導波路型セル801は、ガス検知用導波路103と、2つの光合分岐導波路102と、からなる複数のユニットを備え、各ユニットは光学的に結合されており、隣り合うユニットに含まれる検出光導波路は、それぞれ光導波方向が異なる。ユニット内の2つの検出光導波路の光導波方向は同じ方向である。
各ユニット間は曲線光導波路104で結合されている。
また、各ユニットに含まれる検出光導波路は、いずれも直線状に設けられ、それぞれ平行に設けられている。
また、各ユニットは、いずれも、試料室を挟んで並行して設けられた検出光導波路を備える。
本実施形態において、並行する検出光導波路に挟まれた領域のみならず、これら検出光導波路の外側に隣接する領域も試料室として機能する。すなわち、検出光導波路の外側に隣接する領域においても、試料の光吸収が起こる。
光導波路型セル801は、基板100上に、入射光導波路101と、光合分岐導波路102と、ガス検知用光導波路103と、曲線光導波路104と、出射光導波路105とが集積されている。入射光導波路101および出射光導波路105は導波路幅0.9μm程度、長さ100μm程度、光合分岐導波路102は導波路幅4μm程度、長さ25μm程度として構成されている。またガス検知用光導波路103は領域長が1cm程度で構成されている。
また図2のA−A'で示される、ガス検知用光導波路103の断面構造は、図3に示されるように2本のハイメサ光導波路が、導波路間隔900nm程度に近接した構造となっており、それぞれの光導波路幅は幅900nm程度となっている。曲線光導波路104は、曲率半径を5μm程度としている。また、図2(a)のB−B'で示される、入射光導波路101と、光合分岐導波路102と、曲線光導波路104の断面構造は、図4で示されるようにハイメサ構造としている。図3および図4で示される光導波路の層構造としては、Si基板層201上に、SiO第一クラッド層202、Siコア層203、SiO第二クラッド層204が積層されたハイメサ構造205となっている。SiO第一クラッド層202層厚は1μm程度、Siコア層203層厚は0.3μm程度、SiO第二クラッド層204層厚は1μm程度となっている。使用波長帯は通信波長帯(1.55μm帯)近傍としている。
以下、本発明による第2の実施形態の光導波路型セルによって、微量ガス成分が検知できる原理を説明する。図3に示される様に、本発明による光導波路型セルのガス検知用光導波路103は、2本の近接したハイメサ光導波路から構成されている。第2の実施形態の光導波路型セルでは、2本のハイメサ光導波路を近接させた構造をガス検知導波路としている。このため、双方の光導波路間で光結合が生じることに起因して、気相中への光分布量が増大する。図5は、3次元ビーム伝搬法を用いて、2本のハイメサ光導波路間隔dに対する空気中の光分布率Γairを求めた結果を示すもので、間隔dがおよそ900nm程度の時、約30%もの光が気相中に分布していることが判る。
図5に示した結果から、各ハイメサ光導波路の幅をx、導波路間隙をdとすると、気相中の光強度分布を高める観点から、
x/10≦d≦2x
とすることが好ましく、
x/2≦d≦3x/2
とするのがより好ましいことがわかる。
なお、図5の例では、光強度分布が最大になるのはx=dのときであった。
以上のように、本実施形態に係る素子では気相中に所定の強度の光が分布するので、微量ガス成分に対して透過吸収分光が可能となる。本実施形態によれば、曲線光導波路104を介してガス検知用光導波路103が複数個集積される構成をとることにより、ガス検知用光導波路103の総光路長としては、およそ1cm角程度のサイズ内に約10mもの光路長が実現でき、従来のガスセルに比較して1桁以上長い光路長でありながら、素子サイズとしては1桁以上小型のセルが実現できることになる。
なお、本実施形態では、ハイメサを2本近接する構造としたが、本数は2本以上であってもよく、例えば3本であっても良いし、5本であっても良い。また、本実施形態では、ガス検知用光導波路103は直線部のみとした構成になっているが、曲線光導波路104においても、複数のハイメサ導波路を近接させたガス検知用光導波路として構成してもよい。その際、その間の不要な光合分岐導波路を略することも可能である。加えて、曲率半径を5μmに設定しているが、これに限るわけではなく、例えば25μmであっても良いし、500μmであっても構わない。更に、入射光導波路101、出射光導波路105の前後に、光ファイバーとの結合効率を向上させるためのスポットサイズ変換器もしくはテーパー光導波路を挿入してもよい。また、ガス検知用光導波路103領域の長さは1cm程度としているが、これに限るわけではなく、長くても短くてもよく、例えば3cmであっても良いし、1mmであっても良い。また、本実施形態では、入射光導波路101と出射光導波路105とは異なる端面方向に形成される光導波路構造としているが、これに限るわけではなく、同一端面方向に入射光導波路101と出射光導波路105とを形成してもよい。また、使用波長帯を通信波長帯(1.55μm帯)近傍としたが、これに限るわけではなく、例えば可視光帯や中赤外光帯であってもよい。
また、光合分岐導波路102は通常の1×2光合分岐導波路として構成しているが、これに限るわけではなく、例えば分岐数は複数ハイメサ光導波路の本数に応じて変えてよいし、光分布整合領域を有する光合分岐導波路であってもよい。
図11は、光合分岐導波路102の一例を示す図である。この光合分岐導波路102は、光分布整合領域1001を付加している。以下、この光合分岐導波路102の構造と機能について説明する。
図12は、二重ハイメサ構造を使った場合の取り得る光フィールド形状を示す図である。シミュレーションにより、図12で示す光フィールド状態を作り出すことで、高い光強度分布率を得ることができることが分かった。図12の実線で示すように、光導波路中に強いピークが2つ見られること、光導波間の谷に、その左右の強いピークの裾と中心に弱いピークがあることを仮定する。そうすると、二重ハイメサ構造の伝搬光は、ほぼ5つのガウシアンビームの重ねあわせとして近似できる。図11に示す光合分岐導波路102は、この5つのガウシアンビームの重ね合わせ状態を作り出すよう設計した。
この光合分岐導波路102は、左右の通常のハイメサ光導波路に、急峻に横方向で短距離間のみ内側に2本の光導波路を付加することで、最初の4ピークを表現することができる。また、中心の弱いピークについては、MMI領域長を、理論的最適値よりも若干短め、若しくは若干長めにすることで、本来は左右の光導波路にだけ光が結合するところ、一部の光が真ん中にも現れる、という効果を利用することができる。したがって、この光合分岐導波路102により、5つのガウシアンビームの重ね合わせ状態を作り出すことができる。この光分布整合領域1001を付加した光合分岐導波路102を用いることにより、伝搬光の結合損失を抑えることが可能となる。
次に、図6および図7を参照して上記ハイメサ構造を含む分析素子の製造方法を説明する。
はじめに、通常のSOI基板501上に、熱CVD法を用いてSiO膜502を堆積する(図6(a))。次に、ステッパ(縮小投影露光)によるフォトリソグラフィ法を用いて導波路形状にマスク503を形成する(図6(b))。このマスクを用いて、誘導結合プラズマ(ICP)法によりエッチングを施し、ハイメサ601を形成する(図7(a))。この後、ハイメサ601直上のマスク503を有機溶剤およびアッシング法により除去する(図7(b))。この後、光導波路型セル801を切り出し、端面を研磨して、素子の製造を終了する。
なお、本実施形態では、リソグラフィにステッパを用いているが、これに限るわけではなく、例えば電子ビーム露光であってもよい。またSiO膜502形成法に熱CVDを用いているが、例えばプラズマCVD法であっても、スパッタ法であってもよい。また、メサ形成工程方法についてもICP法に限るわけではなく、例えばRIE法であってもよい。また、本実施形態では、エッチングをSi基板層201にまで到達させたハイメサ構造としているが、必ずしもSi基板層201にまでエッチングを施す必要は無く、Siコア層203がエッチングされていればよい。また、本実施形態では、SOI基板501を用い、コア層をSi、クラッド層をSiOとする光導波路構造としているが、基本的には光導波路が構成される材料系であればこれに限定する必要は無い。例えば、基板をSi、クラッド層をSiO、コア層をSiNとしても良いし、化合物半導体系として基板をInP、クラッドをInP、コア層をInGaAsPとしてもよく、もちろん、ポリマー系材料としてもよい。また本実施形態では、光導波路型セル801を切り出した後研磨しているが、へき開を行ってもよい。
(第3の実施形態)
第3の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図8は、第3の実施形態として、ガス分析装置の構成概要図を示す。
このガス分析装置は、波長可変光源701と、波長可変光源701から光を入射する光導波路型ガスセル702と、光導波路型ガスセル702から出射する光を検出するフォトディテクター703とを含む。光導波路型ガスセル702は、光導波路型セル801を備え、光導波型セル801を備える光導波路型ガスセル702に入射する光の強度と、光導波路型ガスセル702から出射する光の強度との関係から、試料の分析を行う。
このガス分析装置は、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とが光ファイバー704によって接続された構成となっている。
前記光導波路型ガスセル702の構成概要図を図9に示す。筐体800中に、光導波路型セル801と、先球ファイバー802と、ガス導入ポート803と、ガス排出ポート804とが設けられている。筐体800は、その内部に気体試料が導入されるようになっている。ガス導入ポート803から導入される測定対象微量ガスを筐体800内に引き込むように、ガス排出ポート804には真空ポンプ805が接続されており、かつ、ストップバルブ806および圧力ゲージ807が設けられ、筐体800内の圧力が制御できるようになっている。
光導波路型セル801は、筐体800の内部に収容されており、その構造は、前述の第2の実施形態にて説明した光導波路型セルと同等のものとなっている。
本実施形態において、筐体800全体がガスセルとして機能するので、その内部に配置される検出光導波路の周囲に気体試料が導入されることとなる。このため、並行する検出光導波路に挟まれた領域のみならず、これら検出光導波路の外側に隣接する領域も試料室として機能する。すなわち、検出光導波路の外側に隣接する領域においても、試料の光吸収が起こる。
また本実施形態では、十分な赤外吸収を得るために、第2の実施形態で説明したガス検知用導波路103の長さを30mm、曲線光導波路104の曲率半径を5μmと設定し、約3cm角の光導波路型セル内に、およそ10mもの総光導波路長が実現されたものとしている。
以下、本実施形態の分析装置を用いた分析方法を示す。
ガス導入ポート803からガスを吸引し、筐体800を測定すべきガスで満たす。波長可変光源701から光強度Iを取得する。また、フォトディテクター703で検出される光強度をIとする。IとIの関係から、ガスの吸光度を得ることができる。また、ガスの吸光係数が既知であれば、ガスの濃度を求めることができる。
以下、第3の実施形態によるガス分析装置が、可搬可能な小型で実現される原理を説明する。従来のガスセルは、空間伝搬光を利用する透過吸収分光を用いるため、その長さは数十cmから1m程度にも達する部品であり、しかもその前後にレンズ等の光学部品を配置する必要性から、振動にもデリケートであり、とても可搬可能な形態ではなかった。本実施形態によるガス分析装置を構成する光導波路型セル801は、筐体800中に、光ファイバーと共に固定された部品として実現されている。従って、そのサイズは、筐体を含めても高々数cm程度以内であり、長さで比較すると、一桁から二桁も小さく、もちろん容易に運搬できる。しかも光ファイバーが共に固定されていることから、通常の光通信用部品、例えば半導体レーザーと同様に運搬しても光軸ずれ等を心配する必要が無く、気軽に運搬可能な形態となっている。一方で、総光路長は10mと、通常の空間伝搬型ガスセルと比較して2桁以上長く設定しているため、より高感度に微量ガスが検知できる。
なお本実施形態では、十分な赤外吸収を得るために、ガス検知用導波路103の長さを30mm、曲線光導波路104の曲率半径を5μmと設定し、約3cm角の光導波路型セル801内に、およそ10mもの総光導波路長が実現された光導波路型セル801としているが、これに限るわけではなく、ガス検知用導波路103の長さ、曲線光導波路104の曲率半径、および素子サイズは、測定対象目的によって自由に設定することができる。また本実施形態では先球ファイバーを用いているが、光導波路型セル801に光結合が行える形態であればこれに限る必要は無い。また、本実施形態では波長可変光源を用いた構成としているが、これに代わり、広帯域光源、例えばスーパールミネッセントダイオードやスーパーコンティニウム光を用いてもよい。更に、本実施形態ではフォトディテクターを用いた構成としているが、これに代わり、波長と光強度の両方を測定できる機能を具備するもの、例えばスペクトラムアナライザー、もしくはアレイ格子型導波路グレーティングとフォトディテクターとを組み合わせることにより、吸収波長と吸収量とを同時に高感度で測定することも勿論可能である。
また、本実施形態におけるガス分析装置に呼気を導入することで、呼気分析装置として使用することが出来る。また、本実施形態のガス分析装置は、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とを組み合わせる構成としているが、これに限るわけではなく、全てをモノリシック集積もしくはハイブリッド集積してもよい。
また、本実施形態におけるガス分析装置とコンピュータを接続し、或いは更にネットワークにも接続することができる。
コンピュータは、物質固有のデータを有する。例えば、モル吸光係数などである。したがって、ガス分析装置によって、波長可変光源701から出射する光の強度と、フォトディテクター703により検出された光の強度に基づいて、コンピュータにより、ガス中に含まれる微量の成分の濃度を解析することができる。また、波長可変光源701から出射する光の強度と、フォトディテクター703により検出された光の強度から検量線を作成して、吸光係数を算出することもできる。さらに、得られたデータを保存して、経時的な変化も調べてもよい。このように、本実施形態におけるガス分析装置とコンピュータを接続することにより、分析内容を解析することの出来るガス分析システムが構築できる。更にネットワークに接続すれば、測定場所と遠隔された場所から分析結果を送信することができ、この分析結果によりコンピュータにて解析し、評価することができる。また、本実施形態では、光導波路型セル801を筐体800内に配置しているが、この代わりに、携帯電話内に、波長可変光源と、光導波路型セルと、フォトディテクターを集積配置することももちろん出来る。さらに、このガス分析システムにおいて、分析ガスの代わりに呼気を導入すれば、呼気中に含まれる各成分の濃度を調べることができる。呼気中に含まれる気体の濃度は体調や病気によって変化するものである。したがって、このガス分析システムを利用することにより、健康状態を調べたり、病気を診断したりすることも可能となる。
(第4の実施形態)
第4の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
第4の実施形態としては図2に示される第2の実施形態と同様で、基板100上に、入射光導波路101と、光合分岐導波路102と、ガス検知用光導波路103と、曲線光導波路104と、出射光導波路105とが集積されている。導波路構成は第2の実施形態と同一であり、第2の実施形態との差異は、入射光導波路101と出射光導波路105の端面に、高反射率(HR)膜が形成されている点である。それぞれのHR膜において、検出光の一部が反射するとともに残りが透過するように構成されている。
HR膜は、光を反射し、かつ透過できるものであれば、特に限定されるものではない。したがって、入射光導波路101と出射光導波路105との異なる端面に半反射膜が形成されていればよい。半反射膜の反射率は、たとえば90%以上、あるいは99.9%以上とすることができる。
HR膜は、異なった材料からなる薄膜を多層に積層することにより実現する。HR膜の性能にとって重要なことは、光吸収が小さいことと、表面粗さが小さいことである。
そこで、光吸収が小さい材料を用いることにより、HR膜の光吸収を小さくすることができる。材料は、使用する波長によって適宜設計変更されるものであり、たとえばSiOや五酸化タンタル等の酸化物、フッ化ランタン等のフッ化物を用いることができる。本実施形態においては、SiOを好適に用いることができる。
また、表面粗さを小さくするためには、成膜手法を検討するとよい。使用する基板を超平滑面に研磨し、その面に超平滑な膜を積層することにより、高反射機能を有する膜を作製することができる。たとえば、スパッタ法を用いて作製した膜は非常にスムーズな面が得られる。
以下、本発明による第4の実施形態の光導波路型セルによって、微量ガス成分が検知できる原理を説明する。本実施形態は、第2の実施形態と同様に、気相中に分布する光によって、微量ガス成分に対して透過吸収分光が可能となる点、および素子サイズとしては従来のガスセルに比べて1桁以上小型のセルが実現できる点については、同様の原理である。これに加えて、本実施形態においては、入射光導波路101と出射光導波路105の端面に、HR膜が形成されている。従って、入射光導波路101から光導波路内に導入された光は出射光導波路105端面および入射光導波路101端面においてHR膜により反射する。光は、一反射毎に少しずつその強度を減衰させながら往復を繰り返し、光がHR膜により反射される際、その光の一部はHR膜の外に漏れ出す。この漏れ出す光の強度は、経時変化によって、指数関数的に減少するので、漏れ出す光の光強度と時間をプロットすることにより、光の減衰係数を求めることができる。この減衰係数は、試料の濃度に応じて変化するものであるので、減衰係数によって、試料の濃度を求めることができる。また、最終的に得られる出射光導波路105からの透過吸収光としては、実効的な光路長としておよそ10m程度に伝搬した後の透過吸収光と等価な測定結果が得られることになる。したがって、微量の試料濃度を求めることが可能となる。たとえば、HR膜間の距離を1m以上とし、99.9%程度のHR膜を用いれば、実効的光路長約1000mを得ることができる。これは、濃度が約10ppmの試料を測定するのに十分な光路長である。
なお、本実施形態では、入射光導波路101と出射光導波路105との異なる端面にHR膜を形成しているが、これに限るわけではなく、同一端面方向に入射光導波路101と出射光導波路105とを形成し、その端面にのみHR膜を形成してもよい。また、第2の実施形態と同様に、本形態においても、ハイメサの本数は2本以上であればよく、例えば3本であっても良いし、5本であっても良い。曲線光導波路104においても、複数のハイメサ導波路を近接させたガス検知用光導波路として構成してもよい。その際、その間の不要な光合分岐導波路を略することも可能である。加えて、曲率半径は、例えば25μmであっても良いし、500μmであっても構わない。更に、入射光導波路101、出射光導波路105の前後に、光ファイバーとの結合効率を向上させるためのスポットサイズ変換器もしくはテーパー光導波路を挿入してもよい。また、ガス検知用光導波路103領域の長さは1cm程度としているが、これに限るわけではなく、長くても短くてもよく、例えば3cmであっても良いし、1mmであっても良い。また、使用波長帯を通信波長帯(1.55μm帯)近傍としたが、これに限るわけではなく、例えば可視光帯や中赤外光帯であってもよい。また、光合分岐導波路102は通常の1×2光合分岐導波路として構成しているが、これに限るわけではなく、例えば分岐数は複数ハイメサ光導波路の本数に応じて変えてよいし、図11に示すような、光分布整合領域を有する光合分岐導波路であってもよい。
次に、図6および図7を参照して本実施形態に係る光導波路型セルの製造方法を説明する。
製法としては第2の実施形態と同様であり、はじめに、通常のSOI基板501上に、熱CVD法を用いてSiO膜502を堆積する(図6(a))。次に、ステッパ(縮小投影露光)によるフォトリソグラフィ法を用いて導波路形状にマスク503を形成する(図6(b))。このマスクを用いて、誘導結合プラズマ(ICP)法によりエッチングを施し、ハイメサ601を形成する(図7(a))。この後、ハイメサ601直上のSiOマスク503を有機溶剤およびアッシング法により除去する(図7(b))。この後、光導波路型セル801を切り出し、端面を研磨する。この後、入射光導波路101端面、および出射光導波路105端面に、スパッタ法を用いて多層膜HR膜を形成し、素子の製造を終了する。
なお、本実施形態でも、リソグラフィにステッパを用いているが、これに限るわけではなく、例えば電子ビーム露光であってもよい。またSiO膜形成法に熱CVDを用いているが、例えばプラズマCVD法であっても、スパッタ法であってもよい。また、メサ形成工程方法についてもICP法に限るわけではなく、例えばRIE法であってもよい。また、本実施形態では、エッチングをSi基板層201にまで到達させたハイメサ構造としているが、必ずしもSi基板層201にまでエッチングを施す必要は無く、Siコア層203がエッチングされていればよい。また、本実施形態では、SOI基板を用い、コア層をSi、クラッド層をSiOとする光導波路構造としているが、基本的には光導波路が構成される材料系であればこれに限定する必要は無い。例えば、基板をSi、クラッド層をSiO、コア層をSiNとしても良いし、化合物半導体系として基板をInP、クラッドをInP、コア層をInGaAsPとしてもよいし、もちろん、ポリマー系材料としてもよい。また本実施形態では、光導波路型セル801を切り出した後研磨しているが、へき開を行ってもよい。
(第5の実施形態)
第5の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
本実施形態に係る構成は、図8に示される第3の実施形態と同様で、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とが光ファイバー704によって接続された構成となっている。前記光導波路型ガスセル702の構成も、図9に示される第3の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。本実施形態と第3の実施形態との差異は、前記光導波路型ガスセル702を構成する光導波路型セル801が、第4の実施形態で説明した光導波路型セルと同等のものである点である。
以下、第5の実施形態によるガス分析装置が、可搬可能な小型で実現される原理を説明する。第3の実施形態と同様に、本実施形態によるガス分析装置を構成する光導波路型ガスセル702は、筐体800中に、光ファイバーと共に固定された部品として実現されている。従って、容易に運搬できる。しかも光ファイバーが共に固定されていることから、通常の光通信用部品、例えば半導体レーザーと同様に運搬しても光軸ずれ等を心配する必要が無く、気軽に運搬可能な形態となっている。一方で、実効的総光路長は10mと、通常の空間伝搬型ガスセルと比較して5桁以上長く設定しているため、より高感度に微量ガスが検知できる。
なお、本実施形態においても、ガス検知用導波路103の長さ、曲線光導波路104の曲率半径、および素子サイズは、測定対象目的によって自由に設定してもよい。また、本実施形態では波長可変光源を用いた構成としているが、これに代わり、広帯域光源、例えばスーパールミネッセントダイオードを用いてもよい。更に、本実施形態ではフォトディテクターを用いた構成としているが、これに代わり、波長と光強度の両方を測定できる機能を具備するもの、例えばスペクトラムアナライザー、もしくはアレイ格子型導波路グレーティングとフォトディテクターとを組み合わせることにより、吸収波長と吸収量とを同時に高感度で測定することも勿論可能である。また、本実施形態においては、光導波路型セルの両端面に高反射鏡が設定されていることから、入射光をパルス光とし、出射光におけるパルス光強度の減衰時間を計測することによって光吸収量を求めることができるキャビティリングダウン法を適用し、更に高感度に微量ガスを検知する構成とすることもできる。
また、本実施形態におけるガス分析装置に呼気を導入することで、呼気分析装置として使用することが出来る。また、本実施形態のガス分析装置は、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とを組み合わせる構成としているが、これに限るわけではなく、全てをモノリシック集積もしくはハイブリッド集積してもよい。
また、本実施形態におけるガス分析装置とコンピュータを接続し、或いは更にネットワークにも接続することにより、分析内容を解析することの出来るガス分析システムが構築できる。分析ガスの代わりに呼気を導入すれば、更に、本実施形態では、光導波路型セル801を筐体800内に配置しているが、この代わりに、携帯電話内に、波長可変光源と、光導波路型セルと、フォトディテクターを集積配置することももちろん出来る。
本実施形態の分析装置を用いた分析方法の例を以下に説明する。
ガス導入ポート803から試料となる気体を吸引し、筐体800を測定すべきガスで満たす。波長可変光源701から光強度Iを取得する。また、フォトディテクター703で検出される光強度をIとする。IとIの関係から、試料の吸光度を得ることができ、試料の吸光係数が既知であれば、試料の濃度を求めることができる。
(第6の実施形態)
第6の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
図10を参照すると、第6の実施形態として、光導波路型セルの光導波路構成概要図が示されている。第4の実施形態と同様に、通常のSOI基板100上に、入射光導波路101と、光合分岐導波路102と、ガス検知用光導波路103と、曲線光導波路104と、第1の出射光導波路905と、第2の出射光導波路906とが集積され、入射光導波路101と第2の出射光導波路906の端面に、高反射率(HR)膜が形成されている。更に半導体光アンプ901がハイブリッド集積されている。導波路構成は第4の実施形態と同様であり、第4の実施形態との差異は、半導体光アンプ901がハイブリッド集積されている点である。
以下、第6の実施形態の光導波路型セルによって、微量ガス成分が検知できる原理を説明する。本実施形態は、第2の実施形態と同様に、気相中に分布する光によって、微量ガス成分に対して透過吸収分光が可能となる点、および素子サイズとしては従来のガスセルに比べて1桁以上小型のセルが実現できる点、更に、光導波路内に導入された光は出射光導波路端面および入射光導波路端面において反射を繰り返し、実効的な光路長としておよそ10m程度に伝搬した後の透過吸収光と等価な測定結果が得られる点については、第4の実施形態と同様である。加えて本実施形態では、半導体光アンプをハイブリッド集積している。従って、光導波路で仮に過大な伝搬損失が生じたとしても、信号が減少し測定感度が低減することを回避することが可能となる。
なお、本実施形態では第4の実施形態と同様に、入射光導波路101と出射光導波路との異なる端面にHR膜を形成しているが、これに限るわけではなく、同一端面方向に入射光導波路101と出射光導波路とを形成し、その端面にのみHR膜を形成してもよい。また、第4の実施形態と同様に、本実施形態においても、ハイメサの本数は2本以上であればよく、例えば3本であっても良いし、5本であっても良い。曲線光導波路104においても、複数のハイメサ導波路を近接させたガス検知用光導波路として構成してもよい。その際、その間の不要な光合分岐導波路を略することも可能である。加えて、曲率半径は、例えば25μmであっても良いし、50μmであっても構わない。更に、入射光導波路、出射光導波路の前後に、光ファイバーとの結合効率を向上させるためのスポットサイズ変換器もしくはテーパー光導波路を挿入してもよい。また、ガス検知用光導波路103領域の長さは1cm程度としているが、これに限るわけではなく、長くても短くてもよく、例えば3cmであっても良いし、1mmであっても良い。加えて、本実施形態では、半導体光アンプ901をハイブリッド集積しているが、半導体光アンプに代えて、スーパールミネッセントダイオードとしても良いし、半導体光アンプ901の変わりに、ファブリペロ型半導体レーザーとした場合であっても、高感度に測定できる構成となりうる。更に、半導体光アンプ501等の発光デバイスの挿入位置は、高反射面の内側であればどこでもよく、例えば入射光導波路101側へ挿入しても良いし、曲線光導波路103の一部に挿入しても良い。更に加えて、本実施形態では、光導波路と発光デバイスとをハイブリッド集積しているが、もちろんハイブリッドに限定するわけではなく、例えば光導波路を一般に使用されるInP/InGaAsP系とし、発光デバイスをモノリシック集積する構成とすることもできる。また、使用波長帯を通信波長帯(1.55μm帯)近傍としたが、これに限るわけではなく、例えば可視光帯や中赤外光帯であってもよい。また、光合分岐導波路102は通常の1×2光合分岐導波路として構成しているが、これに限るわけではなく、例えば分岐数は複数ハイメサ光導波路の本数に応じて変えてよいし、図11に示すような、光分布整合領域を有する光合分岐導波路であってもよい。
次に、図6および図7を参照して第6の実施形態の製造方法を説明する。
製法としては第2の実施形態と同様であり、始めに、通常のSOI基板501上に、熱CVD法を用いてSiO膜502を堆積する(図6(a))。次に、ステッパ(縮小投影露光)によるフォトリソグラフィ法を用いて導波路形状にマスク503を形成する(図6(b))。このマスクを用いて、誘導結合プラズマ(ICP)法によりエッチングを行い、ハイメサ601を形成する(図7(a))。このとき、半導体光アンプ501を集積する領域については全面的にエッチングを施す。この後、ハイメサ601直上のSiOマスク503を有機溶剤およびアッシング法により除去する(図7(b))。この後、光導波路型セル801を切り出し、端面を研磨する。この後、入射光導波路101端面、および出射光導波路105端面に、スパッタ法を用いて多層膜HR膜を形成し、半導体光アンプ501をハイブリッド集積して、素子の製造を終了する。
なお、本実施形態でも、リソグラフィにステッパを用いているが、これに限るわけではなく、例えば電子ビーム露光であってもよい。またSiO膜形成法に熱CVDを用いているが、例えばプラズマCVD法であっても、スパッタ法であってもよい。また、メサ形成工程方法についてもICP法に限るわけではなく、例えばRIE法であってもよい。また、本実施形態では、エッチングをSi基板層201にまで到達させたハイメサ構造としているが、必ずしもSi基板層201にまでエッチングを施す必要は無く、Siコア層203がエッチングされていればよい。また、本実施形態では、SOI基板を用い、コア層をSi、クラッド層をSiOとする光導波路構造としているが、基本的には光導波路が構成される材料系であればこれに限定する必要は無い。例えば、基板をSi、クラッド層をSiO、コア層をSiNとしても良いし、化合物半導体系として基板をInP、クラッドをInP、コア層をInGaAsPとしてもよいし、もちろん、ポリマー系材料とすることもできる。さらに、本実施形態では光アンプをハイブリッド集積したが、モノリシック集積してもよい。また本実施形態では、光導波路型セル801を切り出した後研磨しているが、へき開を行ってもよい。
(第7の実施形態)
第7の実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
構成は、図8で示される第2の実施形態と同様で、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とが光ファイバーによって接続された構成となっている。前記光導波路型ガスセル702の構成も、図9に示される第3の実施形態と同様であるので、その説明は省略する。本実施形態と第3の実施形態との差異は、前記光導波路型ガスセル702を構成する光導波路型セル801が、第6の実施形態で説明した光導波路型セルと同等のものである点である。
以下、第7の実施形態によるガス分析装置が、可搬可能な小型で実現される原理を説明する。第3の実施形態と同様に、本実施形態によるガス分析装置を構成する光導波路型ガスセル702は、筐体800中に、光ファイバーと共に固定された部品として実現されている。従って、容易に運搬できる。しかも光ファイバーが共に固定されていることから、通常の光通信用部品、例えば半導体レーザーと同様に運搬しても光軸ずれ等を心配する必要が無く、気軽に運搬可能な形態となっている。一方で、実効的総光路長は10mと、通常の空間伝搬型ガスセルと比較して5桁以上長く設定しているため、より高感度に微量ガスが検知できる。しかも光アンプを光導波路型セル801にハイブリッド集積しているので、光導波路で仮に過大な伝搬損失が生じたり、光ファイバーとの過剰損失が生じたとしても、信号が減少し測定感度が低減することを回避することが可能となる。
なお本実施形態においても、ガス検知用導波路103の長さ、曲線光導波路104の曲率半径、および素子サイズは、測定対象目的によって自由に設定してもよい。また、本実施形態では波長可変光源を用いた構成としているが、これに代わり、広帯域光源、例えばスーパールミネッセントダイオードやスーパーコンティニウム光を用いてもよい。更に、本実施形態ではフォトディテクターを用いた構成としているが、これに代わり、波長と光強度の両方を測定できる機能を具備するもの、例えばスペクトラムアナライザー、もしくはアレイ格子型導波路グレーティングとフォトディテクターとを組み合わせることにより、吸収波長と吸収量とを同時に高感度で測定することも勿論可能である。また、本実施形態においては、光導波路型セルの両端面に高反射鏡が設定されていることから、入射光をパルス光とし、出射光におけるパルス光強度の減衰時間を計測することによって光吸収量を求めることができるキャビティリングダウン法を適用し、更に高感度に微量ガスを検知する構成とすることもできる。さらに、本実施形態では光アンプをハイブリッド集積したが、モノリシック集積してもよい。
また、本実施形態におけるガス分析装置に呼気を導入することで、呼気分析装置として使用することが出来る。また、本実施形態のガス分析装置は、波長可変光源701と、光導波路型ガスセル702と、フォトディテクター703とを組み合わせる構成としているが、これに限るわけではなく、全てをモノリシック集積もしくはハイブリッド集積してもよい。
また、本実施形態におけるガス分析装置とコンピュータを接続し、或いは更にネットワークにも接続することにより、分析内容を解析することの出来るガス分析システムが構築できる。分析ガスの代わりに呼気を導入すれば、更に、本実施形態では、光導波路型セル801を筐体800内に配置しているが、この代わりに、携帯電話内に、波長可変光源と、光導波路型セルと、フォトディテクターを集積配置することももちろん出来る。
第2の実施形態(図2)に示す光導波路型セル801を用いて気体試料の定量分析を行った場合の結果についてシミュレーションを実施した。
この光導波路型セル801においては、全光量の30%が導波路間に分布する。セルの総光導波路長は5mとした。また、試料は、濃度の異なるアンモニア含有空気(5、10、20ppm)および濃度の異なるメタン含有空気(250、500、1000ppm)を設定した。ブランクはアンモニアおよびメタンを何れも含まない空気とした。入射光の波長は、試料をアンモニア含有空気とした場合は1.5μmとし、試料をメタン含有空気とした場合は1.65μmとした。ブランクの出射光強度と、各試料に光吸収させた際の出射光強度をそれぞれ調べ、ブランクの出射光強度に対する試料測定時の出射光強度を光強度低下率として算出した。
表1に、アンモニア含有空気を試料とした場合の結果を示す。また、表2に、メタン含有空気を試料とした場合の結果を示す。
Figure 0005444711
Figure 0005444711
第2の実施形態で示す方法に従って、図2に示す光導波路型セル801を製造し、評価した。
光ファイバーを用いて入射光導波路101に波長可変光源を接続し、出射光導波路105にフォトディテクターを接続した。試料として、メタン含有空気を用意し、光導波路型セル801に導入した。波長可変光源から波長1.55μmの光を入射光導波路101から入射し、出射光導波路105から出射する光をフォトディテクターで検出した。ブランクはメタンを含有しない通常の空気とし、試料とブランクを用いたときの出射光の強度をそれぞれ測定した。
その結果、メタン含有空気を用いたときは、ブランクに対して出射光の光強度が低下することが確認された。
第4の実施形態で示す方法に従って、図2に示す光導波路型セル801を製造し、評価した。実施例1で用いた光導波路型セル801とは異なり、入射光導波路101端面、および出射光導波路105端面には、多層膜HR膜が形成されている。
光ファイバーを用いて入射光導波路101に波長可変光源を接続し、出射光導波路105にフォトディテクターを接続した。試料として、メタン含有空気を用意し、光導波路型セル801に導入した。波長可変光源から波長1.55μmの光を入射光導波路101から入射し、出射光導波路105から出射する光をフォトディテクターで検出した。ブランクはメタンを含有しない通常の空気とし、試料とブランクを用いたときの出射光の強度をそれぞれ測定した。
フォトディテクターで検出される光の強度は、経時変化によって、指数関数的に減少することが確認された。メタン含有空気を用いたときは、ブランクに比し、光強度の低下が早く光の減衰係数が大きいことが確認された。
以上、図面を参照して本発明の実施形態について述べたが、これらは本発明の例示であり、上記以外の様々な構成を採用することもできる。
上記実施形態では、試料としてガスを例にして説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、気体および液体の混合試料や液体の試料も用いることができる。
また、上記実施形態において、試料室は、半開放構造を例にして説明したが、密閉構造や密封構造とすることもできる。並行する検出光導波路に挟まれた領域のみならず、これら検出光導波路の外側に隣接する領域も試料室として機能する。すなわち、検出光導波路の外側に隣接する領域においても、試料の光吸収が起こる。
また、試料室を挟んで並行して設けられた第一のおよび第二の検出光導波路の間隙(試料室の幅)は、検出光導波路の屈折率および導波路中を導波する光の波長に応じて適宜設計されるものであり、導波路の間隙を所定の範囲にすることにより、光結合が生じることに起因して、試料室中への光分布量を増加させることができるが、第一および第二の検出光導波路の幅の和以下とすると好ましい。
ここで、第一および第二の検出光導波路の幅を等しくすることが好ましいが、この場合、第一および第二の検出光導波路の幅をx、第1および第二の検出光導波路の間隙をdとして、
x/10≦d≦2x
とすることが好ましく、
x/2≦d≦3x/2
とすることがより好ましい。
こうすることにより、両導波路間にある試料室に分布する光の強度を効果的に高めることができ、この結果、測定対象となる試料を高精度に分析することが可能となる。
また、上記実施形態において、試料室光分布率が好ましくは10%以上、より好ましくは20%以上となるように、第一および第二の検出光導波路の間隔を調整することができる。試料室光分布率は、以下の式で表すことができる。
試料室光分布率=(試料室に分布する光強度)/(伝搬光強度)
試料室光分布率が大きいほど伝搬光に生じる赤外吸収は大きくなり、より短い光路長でセンシングが可能となる。

Claims (23)

  1. 気体または液体の試料が導入される試料室と、
    該試料室と隣接して設けられ、前記試料を検出する検出光が導波する検出光導波路と、
    前記検出光導波路に対し、前記検出光導波路に沿う方向に進行する検出光を前記検出光導波路の端面から入射させる検出光入射部と、を備え、
    前記検出光導波路は、前記試料室内に露出する露出面を有し、
    前記検出光導波路は、前記試料室を挟んで並行して設けられた第一および第二の検出光導波路を含み、第一の検出光導波路および第二の検出光導波路の間に前記試料室が設けられ
    前記第一および第二の検出光導波路の光導波方向が同じ方向であり、
    前記第一および第二の検出光導波路の備えるそれぞれの前記露出面が、前記試料室を挟んで対向しており、
    前記第一の検出光導波路と前記第二の検出光導波路とを、双方の導波路の間で光結合が生じるように近接させたことを特徴とする分析素子。
  2. 前記検出光導波路は、所定の方向に延在して設けられたことを特徴とする請求項1記載の分析素子。
  3. 前記露出面が、前記検出光導波路に沿って帯状に設けられた請求項1記載の分析素子。
  4. 前記第一および第二の検出光導波路の間隔は、前記第一および第二の検出光導波路の幅の和以下であることを特徴とする請求項記載の分析素子。
  5. 下記式で定義される試料室光分布率
    試料室光分布率=(試料室に分布する光強度)/(伝搬光強度)
    が10%以上となるように、第一および第二の検出光導波路の間隔が調整されたことを特徴とする請求項記載の分析素子。
  6. 前記第一および第二の検出光導波路が、互いに平行となるように設けられた請求項記載の分析素子。
  7. 入射された前記検出光を、前記第一および第二の検出光導波路に分波する分波器と、
    前記第一および第二の検出光導波路から出射された検出光を合波する合波器と、
    合波された前記検出光を出射する検出光出射部と、を備えることを特徴とする請求項1記載の分析素子。
  8. 基板と、
    該基板上に、下部クラッド層、コア層、および上部クラッド層がこの順に積層された多層膜からなる第一および第二のメサ部と、を含む光導波路構造を有し、
    第一および第二のメサ部は並行して設けられ、
    前記第一および第二のメサ部の各コア層が、それぞれ前記第一および第二の検出光導波路であって、前記第一および第二のメサ部に挟まれた空間が前記試料室をなし、
    前記コア層の側面が前記試料室内に露出していることを特徴とする請求項1または7記載の分析素子。
  9. 前記分波器と、前記第一および第二の検出光導波路と、前記合波器と、からなる第一および第二のユニットを備え、
    前記第一および第二のユニットは光学的に結合されており、第一のユニットに含まれる前記検出光導波路と、第二のユニットに含まれる前記検出光導波路とは、それぞれ光導波方向が異なることを特徴とする請求項記載の分析素子。
  10. 前記第一および第二のユニット間が曲線光導波路で結合されたことを特徴とする請求項記載の分析素子。
  11. 第一のユニットに含まれる前記検出光導波路と、第二のユニットに含まれる前記検出光導波路とが、いずれも直線状に設けられ、それぞれ平行に設けられていることを特徴とする請求項記載の分析素子。
  12. 前記検出光入射部および前記検出光出射部は、ミラーを備え、それぞれのミラーにおいて、前記検出光の一部が反射するとともに残りが透過するように構成されたことを特徴とする請求項記載の分析素子。
  13. 前記検出光出射部と結合する光増幅器をさらに有することを特徴とする請求項12記載の分析素子。
  14. 光源と、前記光源から光を入射する分析部と、前記分析部から出射する光を検出する光検出器とを含む分析装置であって、
    前記分析部は、請求項に記載の分析素子を備え、
    前記分析素子を備える分析部に入射する光の強度と、分析部から出射する光の強度との関係から、前記試料の分析を行うことを特徴とする分析装置。
  15. 前記分析部は、呼気を収集して前記試料室に導く呼気収集部をさらに備えることを特徴とする請求項14記載の分析装置。
  16. 請求項1から13いずれかに記載された分析素子を、ガスセルとして備えることを特徴とするガス分析装置。
  17. 請求項1から13いずれかに記載された分析素子を、ガスセルとして備えることを特徴とする呼気分析装置。
  18. 請求項16に記載されたガス分析装置と、コンピュータとが接続され、前記ガス分析装置により分析されたガス成分データを解析する構成を特徴とするガス分析システム。
  19. 請求項16に記載されたガス分析装置と、コンピュータとが、ネットワークに接続され、前記ガス分析装置により分析されたガス成分データに基づいて解析を行うことを特徴とするガス分析システム。
  20. 請求項19に記載されたガス分析システムが、携帯電話内に構築されていることを特徴とするガス分析システム。
  21. 請求項17に記載された呼気分析装置と、コンピュータとが接続され、前記呼気分析装置により分析された呼気成分データに基づいて健康診断を行うことを特徴とする呼気分析診断システム。
  22. 請求項17に記載された呼気分析装置と、コンピュータとが、ネットワークに接続され、前記呼気分析装置により分析された呼気成分データに基づいて健康診断を行うことを特徴とする呼気分析診断システム。
  23. 請求項22に記載された呼気分析診断システムが、携帯電話内に構築されていることを特徴とする呼気分析診断システム。
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