JP3844688B2 - 全反射減衰を利用したセンサー - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面プラズモンの発生を利用して試料中の物質を定量分析する表面プラズモンセンサー等の、全反射減衰を利用したセンサーに関し、特に詳細には、光源部を改良して測定精度を向上させた、全反射減衰を利用したセンサーに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属中においては、自由電子が集団的に振動して、プラズマ波と呼ばれる粗密波が生じる。そして、金属表面に生じるこの粗密波を量子化したものは、表面プラズモンと呼ばれている。
【0003】
従来、この表面プラズモンが光波によって励起される現象を利用して、試料中の物質を定量分析する表面プラズモンセンサーが種々提案されている。そして、それらの中で特に良く知られているものとして、 Kretschmann配置と称される系を用いるものが挙げられる(例えば特開平6−167443号参照)。
【0004】
上記の系を用いる表面プラズモンセンサーは基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されて試料に接触させられる金属膜と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られ、かつ表面プラズモン共鳴による全反射減衰が生じ得るように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して表面プラズモン共鳴の状態、つまり全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0005】
なお上述のように種々の入射角を得るためには、比較的細い光ビームを偏向させて上記界面に入射させてもよいし、あるいは光ビームに種々の角度で入射する成分が含まれるように、比較的太い光ビームを上記界面に収束光状態であるいは発散光状態で入射させてもよい。前者の場合は、光ビームの偏向にともなって反射角が変化する光ビームを、光ビームの偏向に同期移動する小さな光検出器によって検出したり、反射角の変化方向に沿って延びるエリアセンサによって検出することができる。一方後者の場合は、種々の反射角で反射した各光ビームを全て受光できる方向に延びるエリアセンサによって検出することができる。
【0006】
上記構成の表面プラズモンセンサーにおいて、光ビームを金属膜に対して全反射角以上の特定入射角θSPで入射させると、該金属膜に接している試料中に電界分布をもつエバネッセント波が生じ、このエバネッセント波によって金属膜と試料との界面に表面プラズモンが励起される。エバネッセント光の波数ベクトルが表面プラズモンの波数と等しくて波数整合が成立しているとき、両者は共鳴状態となり、光のエネルギーが表面プラズモンに移行するので、誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射した光の強度が鋭く低下する。この光強度の低下は、一般に上記光検出手段により暗線として検出される。
【0007】
なお上記の共鳴は、入射ビームがp偏光のときにだけ生じる。したがって、光ビームがp偏光で入射するように予め設定しておく必要がある。
【0008】
この全反射減衰(ATR)が生じる入射角θSPより表面プラズモンの波数が分かると、試料の誘電率が求められる。すなわち表面プラズモンの波数をKSP、表面プラズモンの角周波数をω、cを真空中の光速、εとεをそれぞれ金属、試料の誘電率とすると、以下の関係がある。
【0009】
【数1】
Figure 0003844688
試料の誘電率εが分かれば、所定の較正曲線等に基づいて試料中の特定物質の濃度が分かるので、結局、上記反射光強度が低下する入射角θSPを知ることにより、試料の誘電率つまりは屈折率に関連する特性を求めることができる。
【0010】
また、全反射減衰(ATR)を利用する類似のセンサーとして、例えば「分光研究」第47巻 第1号(1998)の第21〜23頁および第26〜27頁に記載がある漏洩モードセンサーも知られている。この漏洩モードセンサーは基本的に、例えばプリズム状に形成された誘電体ブロックと、この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、このクラッド層の上に形成されて、試料に接触させられる光導波層と、光ビームを発生させる光源と、上記光ビームを上記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られ、かつ光導波層での導波モードの励起による全反射減衰が生じ得るように種々の角度で入射させる光学系と、上記界面で全反射した光ビームの強度を測定して導波モードの励起状態、つまり全反射減衰状態を検出する光検出手段とを備えてなるものである。
【0011】
上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、光ビームを誘電体ブロックを通してクラッド層に対して全反射角以上の入射角で入射させると、このクラッド層を透過した後に光導波層においては、ある特定の波数を有する特定入射角の光のみが導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんどが光導波層に取り込まれるので、上記界面で全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。そして導波光の波数は光導波層の上の試料の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角を知ることによって、試料の屈折率や、それに関連する試料の特性を分析することができる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
上に説明した表面プラズモンセンサーや漏洩モードセンサー等の従来の全反射減衰を利用したセンサーにおいては、光源として半導体レーザが多く用いられている。
【0013】
しかし、この半導体レーザを光源に用いた従来の全反射減衰を利用したセンサーにおいては、全反射減衰の状態を検出する光検出手段の出力が急激に変動することがあり、そのために測定精度が損なわれるという問題が認められている。
【0014】
本発明は上記の事情に鑑みてなされたものであり、全反射減衰の状態を検出する光検出手段の出力が急激に変動することを防止して、高い測定精度を得ることができる全反射減衰を利用したセンサーを提供することを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明による一つの全反射減衰を利用したセンサーは、前述したように、
誘電体ブロックと、
この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触させられる薄膜層と、
光ビームを発生させる光源と、
前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
前記光源として、高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とするものである。
【0016】
本発明による別の全反射減衰を利用したセンサーは、特に前述の表面プラズモンセンサーとして構成されたものであり、
誘電体ブロックと、
この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触させられる金属膜と、
光ビームを発生させる光源と、
前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、表面プラズモン共鳴による全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
前記光源として、高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とするものである。
【0017】
また、本発明によるさらに別の全反射減衰を利用したセンサーは、特に前述の漏洩モードセンサーとして構成されたものであり、
誘電体ブロックと、
この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、
このクラッド層の上に形成されて、試料に接触させられる光導波層と、
光ビームを発生させる光源と、
前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、前記光導波層での導波モードの励起による全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
前記光源として、高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とするものである。
【0018】
なお上記の本発明による各センサーにおいて、半導体レーザとしては、発振波長安定化手段を備えたものが用いられる。
【0019】
そのような発振波長安定化手段としては、例えば半導体レーザから射出されたレーザビームの一部を該半導体レーザにフィードバックさせる光学系と、このフィードバックされるレーザビームの波長を選択する回折格子(グレーティング)やバンドパスフィルタ等の波長選択手段とからなるものを用いることができる。
【0020】
上記の波長選択手段を例えばバルクグレーティングから構成する場合は、上述の光フィードバックを行なう光学系を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させる反射型グレーティングとから構成し、この反射型グレーティングを波長選択手段として兼ねて用いることができる。
【0021】
また、上記光フィードバックを行なう光学系および波長選択手段を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を反射させる部分反射型グレーティングによって構成することも可能である。
【0022】
さらに、上記光フィードバックを行なう光学系および前記波長選択手段を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームとは反対方向に出射した後方出射光を反射させる反射型グレーティングによって構成することも可能である。
【0023】
一方、上記の波長選択手段を例えば狭透過帯域バンドパスフィルタから構成する場合は、光フィードバックを行なう光学系を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させるミラーとから構成し、このミラーと半導体レーザとの間のレーザビームの光路に狭透過帯域バンドパスフィルタを配して用いることができる。
【0024】
また、上記光フィードバックを行なう光学系を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を反射させるハーフミラーから構成し、このハーフミラーと半導体レーザとの間のレーザビームの光路に狭透過帯域バンドパスフィルタを配して用いることもできる。
【0025】
さらに、上記光フィードバックを行なう光学系を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームとは反対方向に出射した後方出射光を反射させるミラーから構成し、このミラーと半導体レーザとの間のレーザビームの光路に狭透過帯域バンドパスフィルタを配して用いることもできる。
【0026】
また上記波長選択手段としては、コアに複数の屈折率変化部が等間隔に形成された光ファイバーからなり、レーザビームを反射回折させるファイバーグレーティングを適用することも可能である。
【0027】
このようなファイバーグレーティングを適用する場合、例えば前記光フィードバックを行なう光学系を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を分岐させる光分岐手段と、この光分岐手段で分岐されたレーザビームを逆向きの光路を辿るように反射させるファイバーグレーティングとから構成し、このファイバーグレーティングを波長選択手段として兼ねて用いることができる。
【0028】
また、上記の光フィードバックを行なう光学系および波長選択手段を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームの光路に配されて該レーザビームの一部を反射させる部分反射型ファイバーグレーティングによって構成することもできる。
【0029】
さらに、上記光フィードバックを行なう光学系および波長選択手段を、半導体レーザから誘電体ブロックに向かうレーザビームとは反対方向に出射した後方出射光を反射させるファイバーグレーティングによって構成することもできる。
【0030】
なお、以上のように光フィードバックによって発振波長を安定化する場合、半導体レーザに重畳される高周波の周波数は、200MHz〜1000MHzの範囲にあることが望ましい。
【0031】
他方、上述のような光フィードバックは行なわないで発振波長を安定化することもできる。例えば、光ビームを発生させる光源として、DFB(distributed feedback:分布帰還型)レーザや、DBR(distributed Bragg reflector :分布ブラッグ反射型)レーザを用いることにより、発振波長を安定化することができる。
【0032】
さらに発振波長安定化手段は上述のものに限らず、その他、レーザの駆動電流や温度を電気的に精密に制御する手段等を用いることもできる。
【0033】
【発明の効果】
本発明者の研究によると、光源に半導体レーザを用いる従来の全反射減衰を利用したセンサーにおいて、全反射減衰の状態を検出する光検出手段の出力が急激に変動して測定精度が損なわれるという問題は、発振モードの跳びによるものであることが判明した。
【0034】
この知見に基づいて、本発明の全反射減衰を利用したセンサーにおいては、高周波重畳駆動される半導体レーザが光源として用いられたことにより、発振モードが多重化する。こうして発振モードが多重化していると、モードの違いによる光検出手段の出力のズレが平均化されて、該出力が急激に変動することがなくなり、高い測定精度が得られるようになる。
【0035】
また、本発明の全反射減衰を利用したセンサーにおいて、特に半導体レーザ発振波長安定化手段を備えていることにより、半導体レーザの発振波長の変動が抑制されるので、この発振波長の変動によって上記光検出手段の出力にドリフトやノイズが発生することも防止され、さらに高い測定精度が得られるようになる。
【0036】
そして光フィードバックによって発振波長を安定化する場合、本発明者の実験によると、半導体レーザに重畳される高周波の周波数を200MHz〜1000Hzの範囲に設定しておくと、半導体レーザの発振波長(中心波長)が安定して所定値に保たれることが判明した。そこで、高周波の周波数を上記範囲に設定しておけば、安定した測定信号が得られて、特に高精度の測定が可能になる。
【0037】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面形状を示すものであり、また図2はその表面プラズモン検出部の側面形状を示すものである。
【0038】
図示されるようにこの表面プラズモンセンサーは、誘電体であるガラスから形成されて、図2の紙面に垂直な方向(図1中では上下方向)に長軸が延びる三角柱形のプリズム10と、このプリズム10の一面に形成されて、試料11に接触させられる例えば金、銀等からなる金属膜12と、例えば中心波長が685nmの1本の光ビーム(レーザビーム)13を発生させる半導体レーザ14と、上記光ビーム13をプリズム10に通し、該プリズム10と金属膜12との界面10aに対して、種々の入射角が得られるように入射させる光学系15と、上記界面10aで全反射した光ビーム13の光量を検出する第1の光検出手段16および第2の光検出手段17と、これらの光検出手段16、17に接続された比較器18とを備えている。
【0039】
半導体レーザ14には、直流電源1から抵抗2を介して所定の直流電流Iが供給され、そしてこの直流電流Iには、高周波電源回路3からAC結合用コンデンサ4を介して高周波RFがACとして重畳されるようになっている。したがってこの半導体レーザ14は、高周波重畳駆動される。なお高周波RFの周波数は例えば350MHz程度とされる。
【0040】
入射光学系15は、半導体レーザ14から発散光状態で出射した光ビーム13を平行光化するコリメーターレンズ20と、平行光化された光ビーム13の径を拡大させるビームエキスパンダ21と、拡径された光ビーム13を上記界面10a上で収束させる集光レンズ22とから構成されている。
【0041】
ここで光ビーム13は、界面10aに対してp偏光で入射させる。そのようにするためには、予め半導体レーザ14をその偏光方向が所定方向となるように配設すればよい。その他、波長板や偏光板で光ビーム13の偏光の向きを制御してもよい。
【0042】
なおコリメーターレンズ20とビームエキスパンダ21との間には、発振波長安定化手段30が設けられているが、それについては後述する。
【0043】
光ビーム13は、集光レンズ22により上述のように集光されるので、図2中に最小入射角θと最大入射角θとを例示するように、界面10aに対して種々の入射角θで入射する成分を含むことになる。なおこの入射角θは、全反射角以上の角度とされる。そこで、光ビーム13は界面10aで全反射し、この反射した光ビーム13には、種々の反射角で反射する成分が含まれることになる。
【0044】
一方、第1の光検出手段16および第2の光検出手段17は、一例として2分割フォトダイオード等からなる。第1の光検出手段16は上記界面10aで全反射した光ビーム13のうち、第1の反射角範囲(比較的低角度の範囲)にある成分の光量を検出するように配され、第2の光検出手段17は上記界面10aで全反射した光ビーム13のうち、第2の反射角範囲(比較的高角度の範囲)にある成分の光量を検出するように配されている。
【0045】
以下、上記構成の表面プラズモンセンサーによる試料分析について説明する。分析対象の試料11は金属膜12に接触する状態に保持される。そして上述のように集光された光ビーム13が、金属膜12に向けて照射される。この金属膜12とプリズム10との界面10aで全反射した光ビーム13は、第1の光検出手段16および第2の光検出手段17によって検出される。
【0046】
このとき第1の光検出手段16が出力する光量検出信号S1と、第2の光検出手段17が出力する光量検出信号S2は比較器18に入力され、比較器18はそれら両信号S1、S2の差分を示す差分信号Sを出力する。
【0047】
ここで、界面10aにある特定の入射角θSPで入射した光は、金属膜12と試料11との界面に表面プラズモンを励起させるので、この光については反射光強度Iが鋭く低下する。つまり、全反射した光ビーム13の強度Iと入射角θとの関係は概ね図3の(A)、(B)にそれぞれ曲線a、bで示すようなものとなる。この全反射減衰(ATR)入射角θSPや、反射光強度Iと入射角θとの関係曲線が分かれば、試料11中の特定物質を定量分析することができる。以下、その理由を詳しく説明する。
【0048】
上記第1の反射角範囲と第2の反射角範囲とが例えば連続していて、それら両範囲の境界の反射角がθであるとすると、入射角θよりも入射角が小さい範囲、大きい範囲の光が各々光検出手段16、17の一方、他方によって検出される。
【0049】
一例として、θよりも入射角が小さい範囲の光が第1の光検出手段16によって検出され、θよりも入射角が大きい範囲の光ビームが第2の光検出手段17によって検出されるものとすると、第1の光検出手段16は図3の(A)、(B)でそれぞれ斜線を付した範囲の光を検出することになり、その検出光量は(A)の場合よりも(B)の場合の方が大きくなる。反対に、第2の光検出手段17による検出光量は(A)の場合よりも(B)の場合の方が小さくなる。このように、第1の光検出手段16の検出光量と第2の光検出手段17の検出光量は、入射角θと反射光強度Iとの関係に応じた特有の差異を生じることになる。
【0050】
したがって、予め求めてある各試料毎の検量線等を参照すれば、第1の光検出手段16が出力する光量検出信号S1と、第2の光検出手段17が出力する光量検出信号S2との差を示す比較器18の出力、すなわち差分信号Sに基づいて、分析試料11に関する全反射減衰(ATR)入射角θSPや、入射角θと反射光強度Iとの関係曲線を推定可能となり、該試料11中の物質を定量分析できるようになる。
【0051】
なお以上は、第1の反射角範囲と第2の反射角範囲とが連続している場合について説明したが、それら両範囲が連続していない場合でも、第1の光検出手段16の検出光量と第2の光検出手段16の検出光量は、入射角θと反射光強度Iとの関係に応じた特有の差異を生じるから、同様にして試料11中の物質を定量分析することができる。
【0052】
また、金属膜12の上に、測定対象の試料中の特定物質と結合するセンシング媒体を固定しておき、それと例えば液体の試料とを接触させると、上記特定物質とセンシング媒体との結合状態に応じてセンシング媒体の屈折率が変化するので、上記差分信号Sを測定し続けることにより、この結合状態の変化の様子を調べることができる。つまりこの場合は、液体試料およびセンシング媒体の双方が、分析対象の試料となる。そのような特定物質とセンシング媒体との組合せとしては、例えば抗原と抗体等が挙げられる。
【0053】
次に、発振波長安定化手段30について説明する。この発振波長安定化手段30は、光ビーム13の偏光を制御するλ/2板31と、このλ/2板31を通過した光ビーム13を一部反射、分岐させるビームスプリッタ32と、分岐された光ビーム13Rが入射する位置に配された反射型グレーティング(回折格子)33とから構成されている。
【0054】
分岐されて反射型グレーティング33に入射した光ビーム13Rは、このグレーティング33において極めてスペクトルが狭い状態に波長選択されて、入射光路を逆向きに辿るように反射する。この光ビーム13Rはビームスプリッタ32およびλ/2板31を介して半導体レーザ14にフィードバックされる。このようにして、半導体レーザ14の後方端面(図1中の左端面)と反射型グレーティング33とで外部共振器が構成される形となり、半導体レーザ14の発振波長は反射型グレーティング33の選択波長にロックされる。
【0055】
以上のようにして半導体レーザ14の発振波長が安定化すると、発振波長変動により差分信号Sにノイズが発生することが防止され、試料分析に関して高い測定精度が実現される。
【0056】
さらに本装置においては、前述のようにして半導体レーザ14が高周波重畳駆動されるので、その発振モードが多重化する。こうして発振モードが多重化していると、モードの違いによる差分信号Sの値のズレが平均化されるので、その値が急激に変動することがなくなり、高い測定精度が得られるようになる。
【0057】
次に、図4を参照して本発明の第2の実施形態について説明する。なおこれ以降に説明する実施形態の装置は全て、図1に示した装置と比べると、基本的に発振波長安定化手段のみが異なるものであり、その他の表面プラズモン検出部等は同様に形成されている。また図4において、図1中のものと同等の要素については同番号を付し、それらについての説明は特に必要の無い限り省略する(以下、同様)。
【0058】
この第2実施形態の装置の発振波長安定化手段30Aは、光フィードバックを行なう光学系および波長選択手段を兼ねる部分反射型グレーティング34によって構成されている。この部分反射型グレーティング34は、半導体レーザ14からプリズム10(図2参照)に向かう光ビーム(レーザビーム)13の光路に配されて、該光ビーム13の一部を反射させる。
【0059】
この反射した光ビーム13は半導体レーザ14にフィードバックされ、それにより半導体レーザ14の発振波長は、部分反射型グレーティング34の選択波長にロックされる。
【0060】
そしてこの第2実施形態の装置でも、半導体レーザ14が高周波重畳駆動されることにより、第1実施形態におけるのと同様の効果が得られる。なおこの点は、以下に説明する各実施形態でも同様であるので、この半導体レーザ14の高周波重畳駆動に関する説明は省略する。
【0061】
次に、図5を参照して本発明の第3の実施形態について説明する。この第3実施形態の装置の発振波長安定化手段30Bは、反射型グレーティング33およびコリメーターレンズ35によって構成されている。
【0062】
反射型グレーティング33は、コリメーターレンズ35とともに光フィードバックを行なう光学系を構成する一方、波長選択手段も兼ねている。すなわち、半導体レーザ14からプリズム10(図2参照)とは反対方向に出射した後方出射光13Qは、コリメーターレンズ35によって平行光化された後、反射型グレーティング33に入射する。
【0063】
この反射型グレーティング33で反射した後方出射光13Qは半導体レーザ14にフィードバックされ、それにより半導体レーザ14の発振波長が、反射型グレーティング33の選択波長にロックされる。
【0064】
次に、図6を参照して本発明の第4の実施形態について説明する。この第4実施形態の装置の発振波長安定化手段40は、ビームスプリッタ32により分岐された光ビーム13Rが入射する位置に配された狭透過帯域バンドパスフィルタ41と、そこを透過した光ビーム13Rを集光する集光レンズ42と、この集光レンズ42による光ビーム13Rの収束位置に配設されたミラー43とで構成されている。
【0065】
光ビーム13Rは上記狭透過帯域バンドパスフィルタ41により、極めてスペクトルが狭い状態に波長選択された後、ミラー43で反射して入射光路を逆向きに辿る。この光ビーム13Rはビームスプリッタ32およびλ/2板31を介して半導体レーザ14にフィードバックされる。それにより、半導体レーザ14の発振波長が狭透過帯域バンドパスフィルタ41の選択波長にロックされ、この場合も高い測定精度が実現される。
【0066】
なお、上記ビームスプリッタ32の代わりに、ハーフミラーを用いることも可能である。
【0067】
本実施の形態において、高周波電源回路3から半導体レーザ14の駆動電流に重畳させる高周波RFの周波数は、前述した200MHz〜1000Hzの範囲に入る350MHzである。高周波RFの周波数をこの値に設定しておくことにより、図2に示した光検出手段16、17が各々出力する光量検出信号S1、S2が安定し、ひいては差分信号Sも安定して、特に高精度の測定が可能であることが確認された。
【0068】
次に、図7を参照して本発明の第5の実施形態について説明する。この第5実施形態の装置の発振波長安定化手段40Aは、半導体レーザ14からプリズム10(図2参照)に向かう光ビーム(レーザビーム)13の光路に順次配された狭透過帯域バンドパスフィルタ41、集光レンズ44、ハーフミラー45およびコリメーターレンズ46から構成されている。
【0069】
集光レンズ44およびハーフミラー45は光フィードバックを行なう光学系を構成している。つまり光ビーム13の一部は、集光レンズ44による収束位置に配されたハーフミラー45で反射して、半導体レーザ14にフィードバックされる。
【0070】
その際光ビーム13は、狭透過帯域バンドパスフィルタ41により波長選択されて半導体レーザ14にフィードバックされる。それにより、半導体レーザ14の発振波長が狭透過帯域バンドパスフィルタ41の選択波長にロックされ、この場合も高い測定精度が実現される。
【0071】
次に、図8を参照して本発明の第6の実施形態について説明する。この第6実施形態の装置の発振波長安定化手段40Bは、半導体レーザ14から出射する後方出射光13Qを平行光化するコリメーターレンズ47と、コリメーターレンズ47を通過した後の後方出射光13Qの光路に配された狭透過帯域バンドパスフィルタ41と、そこを透過した後方出射光13Qを集光する集光レンズ42と、この集光レンズ42による後方出射光13Qの収束位置に配設されたミラー43とで構成されている。
【0072】
上記集光レンズ42およびミラー43は、光フィードバックを行なう光学系を構成し、狭透過帯域バンドパスフィルタ41は波長選択手段を構成している。すなわち、後方出射光13Qは上記狭透過帯域バンドパスフィルタ41により波長選択され、ミラー43で反射して入射光路を逆向きに辿り、半導体レーザ14にフィードバックされる。それによりこの場合も、半導体レーザ14の発振波長が狭透過帯域バンドパスフィルタ41の選択波長にロックされる。
【0073】
次に、図9を参照して本発明の第7の実施形態について説明する。この第7実施形態の装置の発振波長安定化手段50は、半導体レーザ14から出射した光ビーム13を一部反射、分岐させるビームスプリッタ51と、分岐された光ビーム13Rを反射させるミラー52と、そこで反射した光ビーム13Rを集光する集光レンズ53と、この集光レンズ53による光ビーム13Rの収束位置に一端面が位置するように配された反射型ファイバーグレーティング54とから構成されている。
【0074】
反射型ファイバーグレーティング54は、クラッド内にそれよりも高屈折率のコアが埋め込まれてなり、そしてコアには複数の屈折率変化部が等間隔に形成された光ファイバーである。この反射型ファイバーグレーティング54は、一例としてクラッド外径が125 μm、コア径が約10μmの光通信用光ファイバーのコアに、紫外域のエキシマレーザ光を用いて二光束干渉露光により干渉縞を形成させ、コアの光が照射された部分の屈折率を変化(上昇)させることにより作成される。なおこの屈折率変化は、コアにドープされている酸化ゲルマニウムが紫外線照射により化学変化を起こすことによって生じると考えられている。
【0075】
集光レンズ53により集光された光ビーム13Rは、反射型ファイバーグレーティング54の端面からコア内に入射し、そこを伝搬する。コアに形成された上記屈折率変化部は、光ビーム13Rの伝搬方向に沿ったグレーティング(回折格子)を構成している。このグレーティングは、コアを伝搬する光ビーム13Rのうち、その周期に対応した特定波長の光のみを反射回折させ、半導体レーザ14にフィードバックさせる。そこで、半導体レーザ14の発振波長が反射型ファイバーグレーティング54の選択波長にロックされる。
【0076】
次に、図10を参照して本発明の第8の実施形態について説明する。この第8実施形態の装置の発振波長安定化手段50Aは、半導体レーザ14から出射した光ビーム13を集光する集光レンズ55と、ファイバーカップラを構成する第1のファイバー56および第2のファイバー57とから構成されている。第1のファイバー56は前述したような屈折率変化部を有するものであり、第2のファイバー57は第1のファイバー56に結合されている。
【0077】
上記第2のファイバー57に一端面側から入射してそこを伝搬する光ビーム13は、一部が両ファイバー56、57の結合部分において第1のファイバー56の方に移って、二系統に分岐される。第2のファイバー57を伝搬してその他端面から出射した光ビーム13は、表面プラズモンによる試料分析に用いられる。
【0078】
一方、第1のファイバー56に移った光ビーム13は、該第1のファイバー56を伝搬してその屈折率変化部において反射回折する。反射回折した光ビーム13は、集光レンズ55を介して半導体レーザ14にフィードバックされ、半導体レーザ14の発振波長が第1のファイバー56の選択波長にロックされる。
【0079】
次に、図11を参照して本発明の第9の実施形態について説明する。この第9実施形態の装置の発振波長安定化手段50Bは、半導体レーザ14から出射した光ビーム13を集光する集光レンズ55と、この集光レンズ55による光ビーム13の収束位置に一端面が位置するように配された部分反射型ファイバーグレーティング58とから構成されている。
【0080】
部分反射型ファイバーグレーティング58は、基本的に前記反射型ファイバーグレーティング54と同様のものであり、コアを伝搬する光ビーム13のうち、その周期に対応した特定波長の光のみを一部反射回折させ、半導体レーザ14にフィードバックさせる。そこで、半導体レーザ14の発振波長が部分反射型ファイバーグレーティング58の選択波長にロックされる。
【0081】
なおこの場合、部分反射型ファイバーグレーティング58を透過した光ビーム13が、表面プラズモンによる試料分析に用いられる。
【0082】
次に、図12を参照して本発明の第10の実施形態について説明する。この第10実施形態の装置の発振波長安定化手段50Cは、半導体レーザ14から出射した後方出射光13Qを収束させる集光レンズ59と、この集光レンズ59による後方出射光13Qの収束位置に一端面が位置するように配された反射型ファイバーグレーティング54とから構成されている。
【0083】
この反射型ファイバーグレーティング54で反射した後方出射光13Qは半導体レーザ14にフィードバックされ、それにより半導体レーザ14の発振波長が、反射型ファイバーグレーティング54の選択波長にロックされる。
【0084】
次に、図13を参照して本発明の第11の実施形態について説明する。この第11実施形態の装置は、図2に示した装置と比べると、プリズム10に代えてガラスからなる概略直方体状の誘電体ブロック62が用いられている点が基本的に異なる。この誘電体ブロック62は、プリズム60の上面に屈折率マッチング液61を介して結合されている。
【0085】
この装置において光ビーム13は、誘電体ブロック62と金属膜12との界面62aにおいて全反射するように、プリズム60を介して導入される。そして、誘電体ブロック62とプリズム60とは、互いに同材料から形成されるとともに、それらと同じ屈折率を有する屈折率マッチング液61を介して結合されていることにより、光学的には、一体のプリズムを用いる場合と同等の構造となっている。
【0086】
なお本発明は、以上説明したタイプの表面プラズモンセンサーに限らず、その他例えば、金属膜上に被測定物と特異結合する物質の層を設け、ある特定の成分のみを検出するようにした表面プラズモンセンサー、例えば抗原抗体反応を検出するセンサーや、金属膜上に配した被測定物の物性の2次元分布を測定するようにした表面プラズモンセンサー等に対しても適用可能である。
【0087】
次に、図14を参照して本発明の第12の実施形態について説明する。この第12実施形態の装置は先に説明した漏洩モードセンサーであり、本例では誘電体ブロック10の一面(図中の上面)にクラッド層70が形成され、さらにその上に光導波層71が形成されている。
【0088】
以上の点以外、本装置は基本的に図1および図2に示した第1実施形態の装置と同様に構成されている。すなわち、光ビーム13を発する半導体レーザは高周波重畳駆動され、またその発振波長を安定化する手段も設けられており(図1参照)、それによって第1の実施形態におけるのと同様の効果が得られる。
【0089】
本実施形態において誘電体ブロック10は、例えば合成樹脂やBK7等の光学ガラスを用いて形成されている。一方クラッド層70は、誘電体ブロック10よりも低屈折率の誘電体や、金等の金属を用いて薄膜状に形成されている。また光導波層71は、クラッド層70よりも高屈折率の誘電体、例えばPMMAを用いてこれも薄膜状に形成されている。クラッド層70の膜厚は、例えば金薄膜から形成する場合で36.5nm、光導波層71の膜厚は、例えばPMMAから形成する場合で700nm程度とされる。
【0090】
上記構成の漏洩モードセンサーにおいて、図示外のレーザ光源から出射した光ビーム13を、誘電体ブロック10を通してクラッド層70に対して全反射角以上の入射角で入射させると、該光ビーム13が誘電体ブロック10とクラッド層70との界面10bで全反射するが、クラッド層70を透過して光導波層71に特定入射角で入射した特定波数の光は、該光導波層71を導波モードで伝搬するようになる。こうして導波モードが励起されると、入射光のほとんどが光導波層71に取り込まれるので、上記界面10bで全反射する光の強度が鋭く低下する全反射減衰が生じる。
【0091】
光導波層71における導波光の波数は、該光導波層71の上の試料11の屈折率に依存するので、全反射減衰が生じる上記特定入射角に対応する差分信号Sに基づいて、前述と同様にして試料11の屈折率や、それに関連する試料11の特性を分析することができる。
【0092】
以上、光フィードバックにより光源の発振波長を安定化する実施形態について説明したが、本発明ではそのような光フィードバックの手法を用いずに、光源としてDFB(distributed feedback:分布帰還型)レーザや、あるいはDBR(distributed Bragg reflector :分布ブラッグ反射型)レーザ等、もとより発振波長安定化手段を備えた光源を用いることも可能であり、その場合も同様の効果を奏する。
【0093】
さらに発振波長安定化手段としては、その他、レーザの駆動電流や温度を電気的に精密に制御することによって発振波長を安定させる手段も適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図2】図1の表面プラズモンセンサーの一部を示す側面図
【図3】表面プラズモンセンサーにおける光ビーム入射角と、光検出手段による検出光強度との概略関係を示すグラフ
【図4】本発明の第2の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図5】本発明の第3の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図6】本発明の第4の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図7】本発明の第5の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図8】本発明の第6の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図9】本発明の第7の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図10】本発明の第8の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図11】本発明の第9の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図12】本発明の第10の実施形態による表面プラズモンセンサーの平面図
【図13】本発明の第11の実施形態による表面プラズモンセンサーの一部を示す側面図
【図14】本発明の第12の実施形態による表面プラズモンセンサーの一部を示す側面図
【符号の説明】
1 直流電源
2 抵抗
3 高周波電源回路
4 コンデンサ
10 誘電体ブロック
10a 誘電体ブロックと金属膜との界面
10b 誘電体ブロックとクラッド層との界面
11 試料
12 金属膜
13 光ビーム
13R 分岐された光ビーム
13Q 後方出射光
14 半導体レーザ
15 入射光学系
16 第1の光検出手段
17 第2の光検出手段
18 比較器
20 コリメーターレンズ
21 ビームエキスパンダ
22 集光レンズ
30、30A、30B 発振波長安定化手段
31 λ/2板
32 ビームスプリッタ
33 反射型グレーティング
34 部分反射型グレーティング
35 コリメーターレンズ
40、40A、40B 発振波長安定化手段
41 狭透過帯域バンドパスフィルタ
42 集光レンズ
43 ミラー
44 集光レンズ
45 ハーフミラー
46、47 コリメーターレンズ
50、50A、50B、50C 発振波長安定化手段
51 ビームスプリッタ
52 ミラー
53、55、59 集光レンズ
54 反射型ファイバーグレーティング
56 第1のファイバー
57 第2のファイバー
58 部分反射型ファイバーグレーティング
60 プリズム
61 屈折率マッチング液
62 誘電体ブロック
62a 誘電体ブロックと金属膜との界面
70 クラッド層
71 光導波層

Claims (5)

  1. 誘電体ブロックと、
    この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触させられる薄膜層と、
    光ビームを発生させる光源と、
    前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと前記薄膜層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
    前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
    前記光源として、発振波長安定化手段を備えて、かつ高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とする全反射減衰を利用したセンサー。
  2. 誘電体ブロックと、
    この誘電体ブロックの一面に形成されて、試料に接触させられる金属膜と、
    光ビームを発生させる光源と、
    前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックと金属膜との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
    前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、表面プラズモン共鳴による全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
    前記光源として、発振波長安定化手段を備えて、かつ高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とする全反射減衰を利用したセンサー。
  3. 誘電体ブロックと、
    この誘電体ブロックの一面に形成されたクラッド層と、
    このクラッド層の上に形成されて、試料に接触させられる光導波層と、
    光ビームを発生させる光源と、
    前記光ビームを前記誘電体ブロックに対して、該誘電体ブロックとクラッド層との界面で全反射条件が得られるように種々の角度で入射させる光学系と、
    前記界面で全反射した光ビームの強度を測定して、前記光導波層での導波モードの励起による全反射減衰の状態を検出する光検出手段とを備えてなる全反射減衰を利用したセンサーにおいて、
    前記光源として、発振波長安定化手段を備えて、かつ高周波重畳駆動される半導体レーザが用いられたことを特徴とする全反射減衰を利用したセンサー。
  4. 前記発振波長安定化手段が、前記半導体レーザから射出されたレーザビームの一部を該半導体レーザにフィードバックさせる光学系と、このフィードバックされるレーザビームの波長を選択する波長選択手段とから構成されていることを特徴とする請求項1から3いずれか1項記載の全反射減衰を利用したセンサー。
  5. 前記半導体レーザに重畳される高周波の周波数が200MHz〜1000MHzであることを特徴とする請求項記載の全反射減衰を利用したセンサー。
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