JP2008189558A - テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤 - Google Patents

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Abstract

【課題】新たなテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤を提供する。テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用に基づき、有効な育毛、発毛および脱毛防止作用を示し、種々の要因の薄毛、脱毛症状を予防し改善し得る。
【解決手段】毛髪用化粧料または医薬品が、コショウ科(Piperaceae)コショウ(Piper nigrum)の葉、またはその抽出物、さらにはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンを含有すること。
【選択図】なし

Description

本発明は、コショウ(Piper nigrum)の葉抽出物、さらにはクベビン(cubebin)、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビン(3,4-dimethoxy-3,4-desmethylendioxycubebin)を含有するテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤に関するものであり、新規にして、かつ、安全な皮膚外用剤として有用な育毛化粧料、医薬品、及び前立腺肥大症に有効な処置剤に関するものである。
男性ホルモンの1種であるテストステロンは、還元酵素であるテストステロン5α−レダクターゼにより還元され、作用の強いジヒドロテストステロンとなる。毛乳頭においてはこの生成されたジヒドロテストステロンはレセプターと結合して複合体を形成し、特定のDNAに作用することによってmRNAの発現を介してある種の蛋白質が合成され、これが毛包上皮系細胞に働いて、毛成長や毛周期(ヘアサイクル)に異常を引き起こし、毛包を萎縮させ、脱毛を誘発する原因となることが知られている。
従って、ジヒドロテストステロンの生成を有効に抑制または阻害し、さらに積極的に毛成長を促進する作用は、脱毛(男性型脱毛)の予防・治療および育毛を促進することができるのである。
すなわち、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用、毛成長促進作用を有する物質を得ることができれば、これにより、頭皮機能を高め、脱毛を防止し、毛髪の発毛、成長、正常化を促すことができ、育毛、脱毛防止などの効果に優れる育毛剤を得ることができるのである。
また、ジヒドロテストステロンの生成が高まると、皮脂分泌能が亢進し、脂漏性脱毛およびニキビ(尋常性ざ瘡)が発症することも知られている。従って、ジヒドロテストステロンの生成を抑制または阻害することができれば、すなわち、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用、毛成長促進作用を有する物質を得ることができれば、脂漏性脱毛、ニキビを予防し、治療することができるのである。
さらに、ジヒドロテストステロンの生成が高まると、前立腺肥大症、前立腺癌が発症することも知られており、ジヒドロテストステロンの生成を抑制または阻害することができれば、すなわち、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を有する物質を得ることができれば、前立腺肥大症、前立腺癌を予防し、治療することができるのである。
これらの考えをもとに、本発明者は種々のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤、毛成長促進剤、医薬品、および前立腺肥大治療剤の開発に取り組んでいるが、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤に関する技術は種々あり、養毛剤に関する技術(例えば、特許文献1参照。)、男性ホルモンが関与する種々の疾患の治療および予防に関する技術(例えば、特許文献2参照。)等、種々の技術がある。
特開平9−221413号公報 特開平8−310923号公報
本発明者は、本発明者と久保氏とで共同発明し、平成16年8月19日に公開された特開2004−231574号公報に、メラニン産生不全症の予防および/または治療剤、あるいはメラニン産生促進剤に関する発明として記載されている、クベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビン、及び3,’4’−ジメトキシ−3’,4’−デスメチレンジオキシクベビンに注目した。
そこで、本発明者は、当該化合物について更に鋭意研究を行った。その結果、クベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンがテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を有し、ジヒドロテストステロンの作用に由来する疾患に効果のあることを発見した。しかし、3’,4’−ジメトキシ−3’,4’−デスメチレンジオキシクベビンは前記の作用及び効果がないことも発見した。
さらに、コショウ科(Piperaceae)コショウ属(Piper)のコショウ(Piper nigrum)の葉にクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンが多く含まれていることを発見した。
又、前記特許文献1は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤とパセリの抽出物を併用してなる技術を示しているが、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤としてコショウの葉及びクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンに関する技術は示されていない。又、特許文献2もこれらの技術は示されていない。
そこで、本発明の目的は、新たな育毛用化粧料、すなわち、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を有し、毛髪成長促進作用による、有効な育毛、発毛および脱毛防止作用を示し、種々の要因の薄毛、脱毛症状を予防し改善し得る育毛用化粧料を提供すること、且つ、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を有し、ジヒドロテストステロンの作用に由来する疾患の治癒に用いる薬剤を提供することである。
上記課題を解決するために、本発明のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤は、コショウ科(Piperaceae)コショウ属(Piper)コショウ(Piper nigrum)の葉抽出物を有効成分として含有することからなる。
又、請求項2記載の発明は、構造式
Figure 2008189558
に表される化合物クベビン(cubebin)を有効成分として含有することからなる。
又、請求項3記載の発明は、構造式
Figure 2008189558
に表される化合物3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビン(3,4-dimethoxy-3,4-desmethylendioxycubebin)を有効成分として含有することからなる。
又、請求項4記載の発明は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤が皮膚外用剤であることを示している。
又、請求項5記載の発明は、皮膚外用剤が医薬品であることを示している。
又、請求項6記載の発明は、皮膚外用剤が育毛用化粧料であることを示している。
さらに、請求項7記載の発明は、テストステロン5α−レダクターゼ阻害剤が前立腺肥大症処置剤であることを示している。
本発明において用いられるコショウ科(Piperaceae)コショウ属(Piper)植物は、コショウ(Piper nigrum)を挙げることができ、かつ、本発明において、コショウ(Piper nigrum)は、その葉を生のままでも乾燥したものでも使用することができるが、使用性、製剤化等の点から乾燥粉末あるいは溶媒抽出物として用いることが好ましい。
本発明において、コショウ(Piper nigrum)の葉抽出物は常法により得ることができる。例えば植物の葉を水および/または親水性有機溶媒を用いて抽出して抽出液を得る一般公知の方法を用いることができる。さらにこの抽出液から凍結乾燥、噴霧乾燥、減圧留去など一般公知の溶媒除去方法により粉末を得ることができる。親水性有機溶媒としては、例えばメタノール、エタノール、プロパノール、ブタノールなどの炭素数1〜4の低級アルコール、エチルエーテル、メチルエーテルなど単素数2〜4のエーテルやアセトン、メチルエチルケトンなど炭素数2〜4のケトンなどが挙げられる。これらの中で、特にエタノールが好ましい。これらの溶媒は単独でも、2種以上を組み合わせて使用してもよく、また、水とこれらの親水性有機溶媒を混合して使用してもよい。水と混合して用いる混合溶媒として好ましい抽出溶媒は、含水アルコールが挙げられ、特に含水エタノールが好ましい。
これらの抽出溶媒の使用量は特に制限されない。抽出の具体的方法は、例えばエキス剤、チンキ剤などを製する際に用いられる冷浸法、温浸法、パーコレーション法などを適用することができる。得られた抽出液はそのまま、またはさらに濃縮したり、希釈したり、精製したりして用いることもできる。
さらに、これらの抽出液や粉末を、カラムクロマトグラフィーなどを用いて精製することにより、単一成分であるクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンを用いることもできる。
本発明者の見いだしたところによれば、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用、毛再生促進作用は、コショウ(Piper nigrum)の葉抽出物を有効成分とするものが発現するのである。また、その抽出物から単離したクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンは、そのまま他の成分と混和し、育毛剤および毛髪用化粧料として使用することができ、さらに、通常の化粧料、医薬部外品、医薬品などに用いられる成分と混合して脱毛、ニキビなどの予防および/または治療などに用いる場合には、非経口的に投与することが好ましい。この場合、コショウ葉またはその抽出物、またはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンは、育毛剤、毛髪用化粧料、脱毛またはニキビ予防・治療剤の全組成中に、植物の乾燥固形分(抽出物の場合は抽出に用いた植物の乾燥固形分)に換算して0.001〜20重量%、特に0.01〜10重量%配合するのが好ましい。
このようにして得られる本発明の脱毛またはニキビの予防・治療剤は、例えば経口投与、局所投与などの方法で用いることができるが、皮膚外用剤に配合して、皮膚に塗布するのが簡便であり好ましい。ここで、皮膚外用剤としては、軟膏剤、ローション剤などの薬用外用剤、クリーム、化粧水、乳液、ファンデーション、油性化粧料、パック剤、皮膚洗浄剤などの化粧料などが挙げられる。
これらの皮膚外用剤は、全組成中に、コショウ葉の抽出物、またはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンを、乾燥固形分(抽出物の場合は抽出に用いた植物の乾燥固形分)として0.0001〜20重量%、特に0.01〜10重量%配合するのが好ましく、通常の方法に従って製造することができる。その際には、通常の皮膚外用剤に用いられる成分、例えば油剤、界面活性化剤、保湿剤、薬効成分、アルコール類、防腐剤、増粘剤、色素、香料などを、本発明の効果を損なわない範囲で適宣組み合わせて配合することができる。
本発明にかかる、コショウ(Piper nigrum)の葉および、その抽出物、またはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンは、優れたテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用および毛再生促進作用を示し、コショウ(Piper nigrum)の葉および、その抽出物、またはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンを含有する育毛剤および毛髪用化粧料または医薬品は、育毛、発毛および脱毛防止作用を示し、種々の要因の薄毛あるいは脱毛症状を予防し改善し得る育毛剤および毛髪用化粧料を得るために有用なものである。また、本発明にかかるコショウ葉および、この抽出物、またはクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンを含有する医薬品にすれば、脂漏性脱毛、ニキビを予防し、治療することができ、さらに、前立腺肥大症、前立腺癌を予防し、治療することができるのである。
以下、組成例、実施例及び実験例を挙げて本発明をさらに説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
組成例1(エモリエントクリーム)
以下に示す組成のエモリエントローションを通常の方法により製造した。
Figure 2008189558
得られたクリームは、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用に優れたものであり、脱毛症及びニキビなどを改善することができた。
組成例2(エモリエントローション)
以下に示す組成のエモリエントローションを通常の方法により製造した。
Figure 2008189558
得られたローションは、テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用に優れたものであり、脱毛症及びニキビなどを改善することができた。
実施例1
タイから購入したタイ産コショウ(Piper nigrum)の乾燥葉を用いて、その乾燥葉を粉砕し、10倍量のメタノールで1時間、3回還流抽出後、ろ過した。ろ液を減圧下で溶媒を留去し得たエキス(収率;13.6%、以下、コショウエキスと略記する)を被検体とした。
また、クベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンは下記の方法でコショウエキスから単離し、被検体とした。Piper nigrum(コショウ)の葉(乾燥重量;100 g)を細切し、メタノール(各1 L)で、還流抽出(各1時間)を3回行った。抽出液を減圧濃縮し、メタノール抽出エキス(13.6 g)を得、12.8 gをヘキサン、酢酸エチル、水で順次分配した。酢酸エチル可溶相を濃縮して得られたエキス(4.1 g、収率4.4%)のうち3.8 gをシリカゲルカラムクロマトグラフィー(Merck No. 1.07734 silica gel 60;240 g、カラム内径4.5 cm、高さ30 cm、ヘキサン:酢酸エチル=4:1から1:1で流出)に付し、活性画分A(756 mg、2:1から1:1で溶出される画分)および活性画分B(520 mg、1:1で溶出される画分)を得た。これら分画をそれぞれ、再度シリカゲルカラムクロマトグラフィーに付し精製した後、再結晶により、画分Aからクベビン(cubebin)を160 mg、画分Bから3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビン(3,4-dimethoxy-3,4-desmethylendioxycubebin)を142 mg得た。これら化合物は1Hおよび13C-NMRデータの詳細な解析および融点と旋光度値等から同定した。
実験例1(テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用)
実施例1で得られた抽出エキスおよび単離したクベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンのテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を調べた。
1.酵素液(S-9)の調製
5α-Reductase粗酵素液の調製は今井(今井嘉郎、蛋白質核酸酵素、10、170−186(1965))の方法に準じた。すなわち、24時間絶食した6週齢のSD系雄性ラットの肝臓を氷冷したKrebs-Ringer phosphate buffer(pH 7.4)で灌流後、摘出した。これに、5倍量の氷冷したTris-HCl buffer(10 mM、pH 7.2)を加えてホモジナイズし、900×g、10分間遠心分離した。この上清を5,000×g、10分間遠心分離し、さらに上清を9,000×g、10分間遠心分離した時に得られた上清を5α-reductase粗酵素液として用いた。粗酵素液のタンパク量をLowry法(日本生化学会編、“基礎生化学実験法 第3巻 タンパク質 I.検出・構造解析法、”東京化学同人、東京、2001、pp. 15、16。)にて測定し、タンパク量が14 mg/mLになるようにTris−HCl bufferにて希釈調整した。粗酵素液は、使用するまで−80℃で凍結保存し、用時溶解して用いた。
2.テストステロン5α−レダクターゼ阻害作用
5α-Reductase阻害活性試験はIbata(Ibata Y., J. Soc. Cosmet. Chem. Japan, 92, 78−83 (1988))の方法に準じた。Testosteroneはpropylene glycol-Tris-HCl buffer(1:1 v/v)に溶解した。被検体は50% ethanolに溶解した。すなわち、Tris-HCl buffer 1.0 mL、testosterone(500 μg/mL)0.3 mL、被検体溶液0.2 mLおよび粗酵素液 1.0 mLを混和し、NADPH(0.77 mg/mL)0.5 mLを加えて反応を開始した。37℃、30分間incubationした後、dichloromethane 5.0 mLを加えて反応を停止した。内部標準物質(I. S.、p-hydroxybenzoic acid n-hexyl ester、0.1 mg/mL)0.5 mLを加えて10分間振とうし、900×g、10分間遠心分離した。上層を除去した後、dichloromethane層約4 mLを分取し、溶媒を留去後methanol 5.0 mLを加え、高速液体クロマトグラフィー(HPLC)用の被検液とした。なお、陽性対照薬にはethinylestradiolを用いた。阻害率(%)は5α-reductaseによって変換されずに残ったtestosterone量を指標に次式から求めた。
阻害率(%)=
(被検液を加えた時のtestosterone量−control 30 min時のtestosterone量)/
(control 0 min時のtestosterone量−control 30 min時のtestosterone量)×100
Control 0 min:NADPHを加える前にdichloromethaneを加えることにより、あらかじめ反応を停止させておいたもの。
Control 30 min:被検液を加えずに反応を起こしたもの。
HPLC(SHIMADZU SCL-10A VP、SPD-10AV VP)は以下の条件で測定し、内部標準物質法を用いてtestosterone量を求めた。カラム;YMC-Pack ODS-AM(150×4.6 mm I. D.)、移動相;methanol-H2O(65:35若しくは60:40)、流速;1.0 mL/min、検出波長;UV 254 nm、カラム温度;40℃、注入量;10 μL、I. S.;p-hydroxybenzoic acid n-hexyl ester、保持時間(min);Testosterone;9−10、I. S.;20−21。
コショウエキスのテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用の実験結果を表1に示す。表1から明らかなように、コショウエキスはテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を示した。
表1
Figure 2008189558
クベビン、3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビンのテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用の実験結果を表2に示す。表2から明らかなように、コショウから得たこれら化合物はテストステロン5α−レダクターゼ阻害作用を示した。
表2
Figure 2008189558
実験例2(テストステロン処置毛再生障害マウスにおける毛成長促進作用)
実施例1で得られたコショウエキスの毛再生障害抑制作用を調べた。
横山の方法(横山大三郎、FRAGRANCE JOURNAL、27、50−56(1999))に準じて行った。すなわち、6週齢のC57BL雄性マウスの背部をバリカンおよびシェーバーで剪毛し、その翌日から0.05% testosterone(ethanol溶解)を100 μL剪毛部に1日1回連日塗擦した。Testosterone塗擦の30分後、コショウエキスをエタノールで溶解した被検液100 μLを塗擦した。毛成長は目視で経日的に毛成長スコアを設定し、評価した。なお、毛成長スコアは目視的に0:全く毛の成長が認められない状態、2:正常な毛の約20%回復した状態、4:正常な毛の20−40%回復した状態、6:正常な毛の約40−60%回復した状態、8:正常な毛の60−80%回復した状態、10:80%−完全に回復した状態と設定した。陽性対照薬には2% oxendolone溶液を用いた。
その結果は表3に示した。6週齢のC57BLマウスの背部を剪毛し、その翌日から0.05%のtestosteroneを処置(塗擦)すると、testosterone処置群(Testosterone-treated control)の毛成長はtestosterone無処置群(対照群)のそれに比して有意に抑制された。コショウエキスには塗擦22日目からその毛再生障害を有意に改善する作用が見出された。陽性対照薬のoxendoloneには2%濃度で毛再生障害を有意に改善する作用が認められた。
表3
Figure 2008189558

Claims (7)

  1. コショウ科(Piperaceae)コショウ属(Piper)コショウ(Piper nigrum)の葉抽出物を有効成分として含有することを特徴とするテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  2. 構造式
    Figure 2008189558
    に表される化合物クベビン(cubebin)を有効成分として含有することを特徴とするテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  3. 構造式
    Figure 2008189558
    に表される化合物3,4−ジメトキシ−3,4−デスメチレンジオキシクベビン(3,4-dimethoxy-3,4-desmethylendioxycubebin)を有効成分として含有することを特徴とするテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  4. 皮膚外用剤であることを特徴とする請求項1、2、又は3記載のいずれか1項に記載のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  5. 皮膚外用剤が医薬品であることを特徴とする請求項4に記載のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  6. 皮膚外用剤が育毛用化粧料であることを特徴とする請求項4に記載のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
  7. 前立腺肥大症処置剤であることを特徴とする請求項1、2、又は3記載のいずれか1項に記載のテストステロン5α−レダクターゼ阻害剤。
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