JP2004323467A - 皮膚外用剤 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】皮膚外用剤において、シラン抽出物と、オウカホウシュン,シンキンソウ,トウキンセンカ,パセリ,フキタンポポ,アルテア,ニンジン,オトギリソウ,セイヨウニワトコ,ゲンノショウコ,ユキノシタ,ナツメ,シャクヤク,トウキ,ブクリョウタケ,カシア,モモから選択される1種又は2種以上の植物及び菌類抽出物を併用する。
【選択図】 なし
Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シラン抽出物と、特定の植物及び菌類抽出物を組み合わせて用いることにより、皮膚になじみやすく、高い皮膚保湿効果,美肌効果及び肌荒れ改善効果を発揮し得る皮膚外用剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、薬用植物をはじめとする多種類の植物の抽出物が皮膚外用剤に用いられてきた(例えば、非特許文献1,非特許文献2等)。近年、自然志向及び動物愛護による植物志向の高まりを受けて、ますます植物や菌類抽出物に有効成分を求める傾向が高まっている。
【0003】
しかし植物や菌類の抽出物は、それぞれが多様な作用を有するものの、総じてその作用はさほど強くないことが多く、皮膚外用剤において、期待する作用効果の生じる量の植物や菌類抽出物を含有させると、好ましくない着色,着臭が見られたり、製剤安定性の低下が見られたりすることがあった。複数の植物や菌類抽出物を併用して作用効果の増強を図る試みもなされてはいるが、皮膚の生理機能には種々の因子が複雑に関与するため、皮膚の状態を十分に向上させることは困難である。
【0004】
一方、本発明に係る皮膚外用剤を得る際に用いるシラン(Bletilla striata (Thunb.) Reichb. f.)は、日本及び中国に分布するラン科(Orchidaceae)の多年性草本の一種である。また、シランの地下鱗茎を乾燥調製したものは、生薬「ビャッキュウ(BLETILLAE TUBER)」として知られており、古来より止血,排膿,粘滑等の薬効を備えた生薬処方の一つとして用いられている。
【0005】
シラン抽出物を配合する皮膚外用剤,化粧料としては、保水性に優れ且つ脂性肌に適応した化粧料(特許文献1)、タウリンとの併用により、老化に伴って菲薄化した皮膚の柔軟性、弾力性を改善し、細胞を賦活化して皮膚の老化を防止する皮膚外用剤(特許文献2)、しみ,そばかす,色黒等の予防又は症状の緩和や増悪の抑制、肌の美白化を目的とした皮膚外用剤(特許文献3)、皮膚の弾性力低下に起因するシワ、たるみを生ずるとされているメイラード反応を阻害するメイラード反応阻害剤(特許文献4)、ストレスの皮膚への影響を予防・改善・抑制することが出来、ストレスに起因する皮膚の不調に対応することが出来る皮膚外用組成物(特許文献5)、脱毛,ニキビ等の予防,治療に有効であるテストステロン−5α−レダクターゼ阻害剤(特許文献6)等が開示されている。
【0006】
しかしながら、シラン抽出物と、本願発明の特定の植物及び菌類抽出物から選ばれる1種又は2種以上を併用することに関する具体的な例示、更に、これらを併用することにより、皮膚になじみやすく、高い皮膚保湿効果,美肌効果及び肌荒れ改善効果を発揮し得る皮膚外用剤を得ることができるという本発明の顕著な効果については、上記文献等において何ら記載されていなかった。
【0007】
【特許文献1】
特開昭57−102809号公報
【特許文献2】
特開平5−310549号公報
【特許文献3】
特開平7−252128号公報
【特許文献4】
特開平11−106336号公報
【特許文献5】
特開2000−212028号公報
【特許文献6】
特開2001−187742号公報
【非特許文献1】
フレグランス ジャーナル,FJ社,1979年,臨時増刊第1号
【非特許文献2】
フレグランス ジャーナル,FJ社,1986年,臨時増刊第6号
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明においては、皮膚の生理機能を十分に向上させることにより、高い皮膚保湿効果,美肌効果及び肌荒れ改善効果を発揮することができ、かつ皮膚とのなじみもよく、製剤安定性及び安全性に優れる皮膚外用剤を得ることを目的とした。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するべく種々検討した結果、シラン抽出物と、特定の植物及び菌類の抽出物を組み合わせて含有させることにより、良好な皮膚保湿効果,美肌効果及び肌荒れ改善効果が得られることを見いだし、本発明を完成するに至った。
【0010】
すなわち、本発明においては、シラン抽出物と、オウカホウシュン,シンキンソウ,トウキンセンカ,パセリ,フキタンポポ,アルテア,ニンジン,オトギリソウ,セイヨウニワトコ,ゲンノショウコ,ユキノシタ,ナツメ,シャクヤク,トウキ,ブクリョウタケ,カシア,モモから選択される1種又は2種以上の植物及び菌類抽出物を組み合わせて皮膚外用剤に配合する。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明において用いる植物及び菌類について説明する。
【0012】
本発明において用いるシランの部位としては、特に限定はされず、葉部、茎部,花部等の地上部,果実,地下鱗茎部の各部位から選択される一種又は二種以上、若しくは全草を用いることができ、中でも地下鱗茎部が好ましく使用される。また、市販の生薬「ビャッキュウ」を用いてもよい。
【0013】
本発明において用いるオウカホウシュン(Primula sikkimensis Hook.)は、サクラソウ科(Primulaceae)に属する植物で、主としてシベリアから中国内陸部を経てヒマラヤに至る高原地帯の冷涼な気候の地域に分布・自生する。抽出には、花、果実、種子、葉、茎、根等の何れの部位を用いても良く、更にはその全草を用いても良い。
【0014】
本発明において用いるシンキンソウ(Lycopodium clavatum)は、ヒカゲノカズラ科(Lycopodiaceae)に属する多年草若しくは1年草で、北半球の温帯域を中心に分布する植物である。抽出には、胞子、胞子嚢穂、葉、茎、根等の何れの部位を用いて抽出しても良く、更にはその全草を用いて抽出しても良い。
【0015】
本発明において用いるトウキンセンカ(Calendula officinalis L.)はキク科(Compositae)に属する1年生〜2年草で、葉,茎,花,根等の各部位及び全草を用いることができるが、花を用いることが好ましい。
【0016】
本発明において用いるパセリ(Petroselinum crispum (Mill.) Nym. Ex A.W.Hill.)はセリ科(Umbelliferae)に属する2年草又は多年草で、葉,茎,花,果実等の各部位及び全草を用いることができるが、葉及び茎を用いることが好ましい。
【0017】
本発明において用いるフキタンポポ(Tussilago farfara L.)はキク科(Comp ositae)に属する多年草で、葉,茎,花,根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉又は花を用いることが好ましい。
【0018】
本発明において用いるアルテア(ビロウドアオイ)(Althaea officinalis L.)はアオイ科(Malvaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,根等の各部位及び全草を用いることができるが、葉又は根を用いることが好ましい。
【0019】
本発明において用いるニンジン(Daucus carota L.)はセリ科(Umbelliferae)に属する多年草で、葉,茎,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根部を用いることが好ましい。
【0020】
本発明において用いるオトギリソウ(Hypericum erectum Thunb.;Hypericum perforatum L.)は、オトギリソウ科(Guttiferae)に属する多年草で、葉,茎,花,根等の各部位及び全草を用いることができるが、地上部位を用いることが好ましい。
【0021】
本発明において用いるセイヨウニワトコ(Sambucus nigra L.)は、スイカズラ科(Caprifoliaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,根,果実,漿果等の各部位及び全草を用いることができるが、花又は漿果を用いることが好ましい。
【0022】
本発明において用いるゲンノショウコ(Geranium nepalense Sweet. var. thunbergii (Sieb. et Zucc.) Kudo)は、フウロソウ科(Geraniaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。
【0023】
本発明において用いるユキノシタ(Saxifraga stolonifera Meerb.)は、ユキノシタ科(Saxifragaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実等の各部位及び全草を用いることができるが、全草を用いることが好ましい。
【0024】
本発明において用いるナツメ(Ziziphus jujuba Mill.)は、クロウメモドキ科(Rhamnaceae)に属する高木で、葉,枝,幹,樹皮,根,花,果実等の各部位を用いることができるが、果実を用いることが好ましい。また、ナツメの果実を乾燥させたものは、「タイソウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。
【0025】
本発明において用いるシャクヤク(Paeonia lactiflora Pall.)は、ボタン科(Paeoniaceae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、シャクヤクの根を乾燥させたものは、西洋において生薬として用いられてきた。
【0026】
本発明において用いるトウキ(Angelica acutiloba (Sieb. et Zucc.) Kitagawa)はセリ科(Umbelliferae)に属する多年草で、葉,茎,花,果実,根等の各部位及び全草を用いることができるが、根を用いることが好ましい。また、トウキの根を乾燥させたものは「トウキ」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。
【0027】
本発明において用いるブクリョウタケ(Poria cocos (Fr.) Wolf)は、サルノコシカケ科(Polyporaceae)に属する担子菌類である。また、ブクリョウタケの菌核を乾燥させたものは、「ブクリョウ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。
【0028】
本発明において用いるカシア(Cinnamomi cassia Presl.)は、クスノキ科(Lauraceae)に属する小高木で、葉,枝,幹,樹皮,根,花,果実等の各部位を用いることができるが、樹皮を用いることが好ましい。また、カシアの樹皮を乾燥させたものは、「ケイヒ」と呼ばれる生薬であり、かかる生薬を用いることもできる。
【0029】
本発明において用いるモモ(Prunus persica (L.) Batsch)は、バラ科(Rosa ceae)に属する高木で、葉,枝,幹,樹皮,根,花,果実,種子等の各部位を用いることができるが、種子を用いることが好ましい。また、モモの種子は、「トウニン」と呼ばれる生薬の一種であり、かかる生薬を用いることもできる。
【0030】
つづいて、本発明において用いる植物及び菌類抽出物の抽出方法について述べる。
【0031】
本発明において、上記各植物及び菌類は生のまま抽出操作に供しても良いが、抽出効率を考えると細切,乾燥,粉砕等の処理を行った後抽出を行うことが好ましい。抽出は、抽出溶媒に浸漬して行う。抽出効率を上げるため撹拌を行ったり、抽出溶媒中でホモジナイズしても良い。抽出温度としては、5℃程度から抽出溶媒の沸点以下の温度とするのが適切である。抽出時間は抽出溶媒の種類,抽出温度によっても異なるが、4時間〜14日間程度とするのが適切である。また、超臨界流体,亜臨界流体を用いた抽出方法をとることもできる。
【0032】
抽出溶媒としては、水を用いることが最も好ましいが、そのほか、メタノール,エタノール,プロパノール,イソプロパノール等の低級アルコール、1,3−ブチレングリコール,プロピレングリコール,ジプロピレングリコール,グリセリン等の多価アルコール、ジエチルエーテル,ジプロピルエーテル等のエーテル類、酢酸エチル,酢酸ブチル等のエステル類、アセトン,エチルメチルケトン等のケトン類等の極性有機溶媒、また、生理食塩水,リン酸緩衝液,リン酸緩衝生理食塩水等、あるいは石油エーテル,n−ヘキサン,n−ペンタン,n−ブタン,n−オクタン,シクロヘキサン等の炭化水素類、四塩化炭素,クロロホルム,ジクロロメタン,トリクロロエチレン,ベンゼン,トルエンなどの無極性若しくは低極性溶媒から選択される1種又は2種以上の溶媒を好適に使用することができる。また、抽出に水,二酸化炭素,エチレン,プロピレン,エタノール,メタノール,アンモニア等の超臨界流体,亜臨界流体を用いても良く、この際エントレーナーとして上記の溶媒を用いることもできる。
【0033】
また、抽出物はそのままでも外用剤基剤に添加できるが、濃縮,乾固したものを水,極性溶媒に再度溶解したり、あるいは脱色,脱臭,脱塩等の精製処理,分画処理を行った後に用いても良い。また保存のためには、精製処理の後凍結乾燥し、用時に溶媒に溶解して用いることが好ましい。あるいは、リポソーム等のベシクル,マイクロカプセル等に内包させることもできる。
【0034】
本発明における上述の植物及び菌類抽出物の皮膚外用剤に対する配合量としては、好ましくは0.00001〜5重量%、特に0.0001〜1重量%の範囲である。この範囲であれば、シラン抽出物と、特定の植物及び菌類抽出物を組み合わせて配合した場合、製剤及び製剤中の植物及び菌類抽出物の経時安定性に影響を及ぼすことが無く、より高い効果を発揮させることができる。
【0035】
本発明に係る皮膚外用剤は、ローション剤,乳剤,ゲル剤,クリーム剤,軟膏剤,粉末剤,顆粒剤等、種々の剤型で提供することができる。また、化粧水,乳液,クリーム,美容液,パック等の皮膚化粧料、メイクアップベースローション,メイクアップベースクリーム等の下地化粧料、乳液状,油性,固形状等の各剤型のファンデーション,アイカラー,チークカラー等のメイクアップ化粧料、クレンジングクリーム,クレンジングローション,クレンジングフォーム,洗顔石鹸,ボディシャンプー等の皮膚洗浄料、ヘアーシャンプー,ヘアーリンス,ヘアートリートメント等の毛髪用化粧料等としても提供することができる。
【0036】
なお本発明に係る皮膚外用剤には、上記植物及び菌類の抽出物の他に、油性成分,界面活性剤,保湿剤,顔料,紫外線吸収剤,抗酸化剤,香料,防菌防黴剤等の一般的な医薬品及び化粧料用原料や、皮膚細胞賦活剤,美白剤等の生理活性成分をも含有させることができる。
【0037】
【実施例】
更に、実施例により、本発明の特徴について詳細に説明する。なお、特に断らない限り、実施例中の量目は重量%で示した。
【0038】
まず、本発明に用いるシラン抽出物を下記の要領で調製した。
【0039】
[シラン抽出物1]
シランの全草を乾燥,粉砕した後、500gを精製水1,000mLに浸漬し、25℃で7日間静置した。抽出液をろ過してろ液を回収し、シラン抽出物1とした。
【0040】
[シラン抽出物2]
市販のビャッキュウを粉砕した後、30gを50容量%エタノール水溶液300mLに浸漬し、25℃で7日間静置した。抽出液をろ過してろ液を回収し、シラン抽出物2とした。
【0041】
更に、本発明において用いる植物又は菌類の各抽出物の製造例について以下に示す。
【0042】
[製造例1,製造例3〜製造例18]
表1に示した植物及び菌類各200gを乾燥,粉砕し、50容量%エタノール水溶液各1リットル中にて20℃で3日間撹拌抽出した後、ろ過してろ液を回収し、製造例1,製造例3〜製造例18に係る植物抽出物を得た。
【0043】
【表1】
【0044】
[製造例2]
オウカホウシュンの果実50gを超臨界装置の抽出槽に充填し、抽出槽圧力15MPa、抽出槽温度40℃の条件下で、超臨界状態の二酸化炭素を用いて、超臨界抽出法による抽出操作を行った。なお、エントレーナーとしてエタノールを使用した。約4時間二酸化炭素を流通した後、オウカホウシュン抽出物を得た。
【0045】
つぎに、シラン抽出物と、製造例1〜製造例18に示した植物及び菌類の抽出物を用いた皮膚外用剤の実施例を示す。
【0046】
製法:(1)〜(7)の油相成分を混合し、加熱溶解して75℃とする。一方(8)〜(10)の水相成分を混合,溶解して75℃に加熱する。次いで、この水相成分に前記油相成分を添加して予備乳化した後ホモミキサーで均一に乳化し、冷却後40℃にて(11)及び(12)を添加,混合する。
【0047】
上記本発明の実施例1〜実施例18及び(12)の成分を配合せずに精製水に代替して調製した比較例1について、肌荒れ改善効果を検討した。25〜50才の健常人10名を一群として、実験的な肌荒れを誘起させる前の肌状態をマイクロスコープで撮影し、表2に示した基準によりそのスコアを求めた。実験的な肌荒れは、上腕内側部をエーテル、アセトン(1:1容量比)混液にて処理することにより誘起させた。更にその後は7日間にわたって毎日朝と夜の2回被験美容液を塗布し、肌荒れ誘起の1日後及び7日後に前記と同様肌状態のスコアを求めた。同時に、肌荒れ誘起の1日後及び7日後に塗布部位角質層の水分量の測定を行った。角質層水分量は、皮膚表面コンダクタンスの測定値(μムーオ)により示した。結果を表3に示す。
【0048】
【表2】
【0049】
【表3】
【0050】
表3に示したとおり、本発明の実施例1〜実施例18にかかる、シラン抽出物と、植物及び菌類の抽出物を併用して配合した美容液を皮膚に適用することにより、肌荒れ改善効果を示し、角質層水分量が上昇することが明らかになった。これに対し、シラン抽出物のみを配合してなる比較例1においては、肌荒れ改善及び角質層水分量の増加傾向は認められるものの、その効果は実施例より明らかに低いものであった。
【0051】
更に、各群のパネラーに、被験美容液の皮膚へのなじみやすさを評価させた。また使用試験期間中に、試料を使用した際に皮膚刺激感を感じたり、紅斑や発疹等の異常があったかどうかについて聞き取り調査を行った。皮膚へのなじみやすさと、皮膚刺激感及び皮膚異常の有無については、表4に示す評価基準に従って点数化させ、10名の平均値を算出した。これらの結果は表5に示した。
【0052】
【表4】
【0053】
【表5】
【0054】
表5において、本発明の実施例1〜実施例18使用群は、いずれについても皮膚とのなじみが良好であるとの評価が得られた。また今回使用試験に供した各試料については、問題となる皮膚刺激感,皮膚異常は認められていなかった。
【0055】
製法:(8)〜(17)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(1)〜(7)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、(18)を加え混合、更に冷却して50℃にて(19)〜(27)を添加,混合する。
【0056】
製法:(1)に(2)〜(19)の成分を順次添加して、混合,溶解,均一化する。
【0057】
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(7),(8)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して中和した後混合し、75℃に加温した(9)〜(12)を加え、冷却して50℃にて(13)〜(21)を添加,混合しながら更に冷却する。
【0058】
製法:(7)〜(15)の油相成分を混合,加熱溶解して70℃とする。一方(1)〜(6)の水相成分を混合,加熱溶解して70℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して50℃にて(16)〜(24)を添加,混合しながら更に冷却する。
【0059】
製法:(1)に(2)〜(20)の成分を順次添加して、混合,溶解,均一化する。
【0060】
製法:(10)〜(13)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(1)〜(9)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この油相成分に前記水相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して50℃にて(14)〜(29)を添加,混合し、更に冷却する。
【0061】
製法:(7)〜(21)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(1)〜(6)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化し、冷却して50℃にて(22)〜(33)を添加,混合し、更に冷却する。
【0062】
製法:(10)〜(14)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(1)〜(9)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この油相成分に前記水相成分を徐々に添加して予備乳化した後、ホモミキサーにて均一に乳化する。(15)〜(18)を混合,加熱溶解して80℃とした後冷却し、50℃で(19),(20)及び前記乳化物を添加し、混合する。次いで(21)〜(30)を添加,混合し、更に冷却する。
【0063】
製法:(1)〜(6)の油相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。一方(7),(8)の水相成分を混合,加熱溶解して80℃とする。この水相成分に前記油相成分を徐々に添加して中和した後混合し、75℃に加温した(9)〜(14)を加え、冷却して50℃にて(15)〜(23)を添加,混合しながら更に冷却する。
【0064】
なお、本発明の各実施例については、25℃で6カ月間保存した場合に、着色、着臭、内容成分の凝集,析出又は沈着、相分離といった状態の変化は全く認められなかった。
【0065】
【発明の効果】
以上詳述したように、本発明により、高い皮膚保湿効果,美肌効果及び肌荒れ改善効果を有し、かつ皮膚とのなじみがよく、製剤安定性及び安全性に優れる皮膚外用剤を得ることができた。
Claims (1)
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