JP2008187982A - 作業車両 - Google Patents

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Abstract

【課題】耕耘機の目標耕耘深さを予め設定するための耕深設定ダイヤル68と、耕深設定ダイヤル68の正逆回転操作量に応じて昇降制御油圧シリンダを駆動させるための駆動調節機構とを備えたトラクタにおいて、耕深設定ダイヤル68のレイアウト及びデザイン上の設計自由度を確保する。
【解決手段】耕深設定ダイヤル68は、手動にて正逆回転操作されるダイヤル摘み121と、ダイヤル摘み121と一体的に回転する回転プーリ体122とを備える。正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の一端は、回転プーリ体122の正逆回転にて一方のワイヤを引っ張ると他方のワイヤが追随するようにして、回転プーリ体122に取り付ける。両ワイヤ128,129の他端は、互いに逆方向の引っ張り力を与えるように耕深入力アームに連動連結する。
【選択図】図12

Description

本願発明は、走行機体にリンク機構を介して昇降調節可能に装着された作業機にて各種作業を実行するトラクタ等の作業車両に関するものである。
従来から、作業車両としてのトラクタは、エンジンが搭載された走行機体と、走行機体にリンク機構を介して昇降動可能に装着されたロータリ式の耕耘機と、耕耘機を昇降動させる昇降制御油圧シリンダと、耕耘機の目標耕耘深さを予め設定するための耕深設定手段と、耕深設定手段の操作量に応じて昇降制御油圧シリンダを駆動させるための駆動調節機構とを備えている。
かかる構成のトラクタの一例が特許文献1に開示されている。特許文献1のトラクタでは、耕深設定手段として正逆回転操作可能な耕深設定ダイヤルが採用されている。耕深設定ダイヤルは、操縦座席の一側方に位置するサイドコラム上に配置されていて、操縦座席の下方にあるミッションケース上に配置された駆動調節機構に、接続リンクを介して連動連結されている。
この場合、耕耘作業時における耕耘深さの調節は、耕耘機に設けられたリヤカバーの状態(上下回動角度)を、ワイヤやリンク等を介して駆動調節機構にフィードバックし、リヤカバーが耕深設定手段にて予め設定された目標耕耘深さに対応した姿勢となるように昇降制御油圧シリンダを駆動させることによって実行される。
特開2007−14246号公報
ところで、特許文献1のトラクタでは、耕深設定ダイヤルと駆動調節機構とが接続リンクを介して連動連結されている。この場合、駆動調節機構の取り付け位置や接続リンクの可動スペース等を考慮すると、接続リンクの長さをあまり長くできないから、いきおい耕深設定ダイヤルの取り付け位置が制限されることになり、レイアウト及びデザイン上の設計自由度が低下すると共に、取り付け位置によっては耕深設定ダイヤルの操作性が悪くなるという問題があった。
そこで、本願発明は上記の問題点を解消した作業車両を提供することを技術的課題とするものである。
この技術的課題を解決するため、請求項1の発明は、エンジンが搭載された走行機体と、この走行機体にリンク機構を介して昇降動可能に装着された作業機と、当該作業機を昇降動させる昇降制御アクチュエータと、前記作業機の目標高さを予め設定するためのダイヤル式の目標高さ設定手段と、この目標高さ設定手段の回動操作量に応じて前記昇降制御アクチュエータを駆動させるための駆動調節機構とを備えている作業車両であって、前記目標高さ設定手段と前記駆動調節機構とは、前記目標高さ設定手段の正逆回転操作に応じた押し引き方向の作用力を伝達する索条手段を介して連動連結されているというものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載した作業車両において、前記目標高さ設定手段は、手動にて正逆回転操作されるダイヤル摘みと、当該ダイヤル摘みと一体的に回転する回転プーリ体とを備えており、前記索条手段は正転用ワイヤと逆転用ワイヤとの2本からなり、前記両ワイヤの一端は、前記回転プーリ体の正逆回転にて一方のワイヤを引っ張ると他方のワイヤが追随するようにして、前記回転プーリ体に取り付けられており、前記両ワイヤの他端は、互いに逆方向の引っ張り力にて前記駆動調節機構を作動させるようにして、前記駆動調節機構に取り付けられているというものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載した作業車両において、前記回転プーリ体はその軸心方向から見て実質上円弧状に形成されている一方、前記ダイヤル摘みと前記回転プーリ体との共通軸を回転可能に軸支するダイヤルブラケットには、前記両ワイヤにおけるアウタ管の一端部を支持するアウタ管受け部が形成されていると共に、前記回転プーリ体の外周弦部に当接して前記回転プーリ体の回転操作範囲を規制するストッパー体が取り付けられているというものである。
請求項4の発明は、請求項1〜3のうちいずれかに記載した作業車両において、前記作業機は圃場にて耕耘作業を行うための耕耘機であり、前記目標高さ設定手段は前記耕耘機の目標耕耘深さを予め設定するための耕深設定ダイヤルであるというものである。
本願発明によると、作業機の目標高さを予め設定するためのダイヤル式の目標高さ設定手段と、この目標高さ設定手段の回動操作量に応じて昇降制御アクチュエータを駆動させるための駆動調節機構とは、前記目標高さ設定手段の正逆回転操作に応じた押し引き方向の作用力を伝達する索条手段を介して連動連結されているから、前記索条手段の長さを変えれば、前記駆動調節機構の取り付け位置に制約されることなく、前記目標高さ設定手段の取り付け位置を任意の箇所に設定できる。従って、前記目標高さ設定手段のレイアウト及びデザイン上の設計自由度を確保できると共に、前記目標高さ設定手段の操作性向上に寄与できるという効果を奏する。
請求項2の発明によると、前記目標高さ設定手段は、手動にて正逆回転操作されるダイヤル摘みと、当該ダイヤル摘みと一体的に回転する回転プーリ体とを備えており、前記索条手段は正転用ワイヤと逆転用ワイヤとの2本からなり、前記両ワイヤの一端は、前記回転プーリ体の正逆回転にて一方のワイヤを引っ張ると他方のワイヤが追随するようにして、前記回転プーリ体に取り付けられており、前記両ワイヤの他端は、前記両ワイヤの他端は、互いに逆方向の引っ張り力にて前記駆動調節機構を作動させるようにして、前記駆動調節機構に取り付けられている。
このため、前記ダイヤル摘みを正逆回転操作した分だけ、前記各ワイヤが互いに逆方向の引っ張り力にて前記駆動調節機構を作動させ、この作動量に応じて前記昇降制御アクチュエータが駆動することになる。換言すると、前記ダイヤル摘みの正逆回転操作量と前記駆動調節機構の作動量とが1対1で対応することになる。従って、リンクを介して連結した前記特許文献1の構造に比べて、前記目標高さ設定手段の操作効率(これと前記駆動調節機構とのリンク効率)が格段に向上するという効果を奏する。
更に、請求項3の発明によると、前記ダイヤル摘みと前記回転プーリ体との共通軸を回転可能に軸支するダイヤルブラケットに、前記両ワイヤにおけるアウタ管の一端部を支持するアウタ管受け部が形成されていると共に、前記回転プーリ体の外周弦部に当接して前記回転プーリ体の回転操作範囲を規制するストッパー体が取り付けられているから、前記ダイヤル摘み、前記回転プーリ体、前記ストッパー体、及び前記両ワイヤを前記ダイヤルブラケットに組み付けた状態で、任意の箇所に取り付け可能になる。すなわち、前記目標高さ設定手段及び前記両ワイヤをユニット化した状態で、任意の箇所に取り付け可能になる。このため、前記目標高さ設定手段の組み付け作業を効率よく行えるという効果を奏する。
以下に、本願発明を作業車両としてのトラクタに適用した実施形態を図面(図1〜図12)に基づいて説明する。図1はトラクタの左側面図、図2はトラクタの平面図、図3は作業機用昇降機構の概略左側面図、図4は作業機用昇降機構の概略平面図、図5は図2のV−V視側面断面図、図6は耕耘機の概略背面図、図7はトラクタの油圧回路図、図8は耕深調節機構の概略斜視図、図9は図8のIX−IX視背面断面図、図10は昇降モータと当接アームとの関係を示す右側面図、図11は耕深設定ダイヤル及び作業機昇降レバーの概略斜視図、図12は耕深設定ダイヤルの説明図である。
(1).トラクタの概要
図1及び図2に示すように、実施形態におけるトラクタ1の走行機体2は、左右一対の前車輪3と同じく左右一対の後車輪4とで支持されている。前記走行機体2の前部に搭載したディーゼル式エンジン5にて後車輪4及び前車輪3を駆動することにより、トラクタ1は前後進走行するように構成される。エンジン5はボンネット6にて覆われる。走行機体2の上面にはキャビン7が設置され、該キャビン7の内部には、操縦座席8と、かじ取りすることによって前車輪3の操向方向を左右に動かすようにした操縦ハンドル(丸ハンドル)9とが設置されている。キャビン7の外側部には、オペレータが乗降するステップ10が設けられ、該ステップ10より内側で且つキャビン7の底部より下側には、エンジン5に燃料を供給する燃料タンク11が設けられている。
図1及び図2に示すように、キャビン7内の操縦ハンドル9は、操縦座席8の前方に位置する操縦コラム60上に設けられている。操縦コラム60の右方には、作業機であるロータリ式の耕耘機24(詳細は後述する)を所定高さまで強制的に昇降操作するためのレバー式の自動昇降スイッチ62と、走行機体2を制動操作するための左右ブレーキペダル63とが配置されている。操縦コラム60の左方には、走行機体2の進行方向を前進と後進とに切り換え操作するための前後進切換レバー64と、クラッチペダル65とが配置されている。
操縦座席8の左右両側にはサイドコラム61が配置されており、右サイドコラム61上には、変速操作用の主変速レバー66、耕耘機24の高さ位置を手動で変更調節するための作業機昇降レバー67、及び、耕耘機24の目標耕耘深さを予め設定する耕深設定手段としての耕深設定ダイヤル68等が配置されている。左サイドコラム61上には、副変速レバー69及びPTO変速レバー70が配置されている。左サイドコラム61の前方にはデフロックペダル71が配置されている。
実施形態では、作業機昇降レバー67の前傾操作にて耕耘機24が下降し、後傾操作にて上昇する設定になっている。また、耕深設定ダイヤル68を図2及び図12(b)の平面視において時計回りに回動させると、耕耘機24の目標耕耘深さが深くなる設定になっている。
一方、図1に示すように、走行機体2は、前バンパ12及び前車軸ケース13を有するエンジンフレーム14と、エンジンフレーム14の後部にボルトにて着脱自在に固定する左右の機体フレーム16とにより構成される。機体フレーム16の後部には、エンジン5からの回転動力を適宜変速して前後四輪3,3,4,4に伝達するためのミッションケース17が搭載されている。後車輪4は、ミッションケース17の外側面から外向きに突出するように装着された後車軸ケース18を介して取り付けられている。左右の後車輪4の上方は、機体フレーム16に固定されたフェンダ19にて覆われている。左右フェンダ19の上面に前述した左右サイドコラム61が取り付けられている。
図3及び図4に示すように、ミッションケース17の後部上面には、耕耘機24を昇降動するための油圧式の作業機用昇降機構20が着脱可能に取り付けられている。耕耘機24は、ミッションケース17の後部に、一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22からなる3点リンク機構を介して連結される。左右ロワーリンク21の前端側は、ミッションケース17の後部の左右側面にロワーリンクピン25を介して回動可能に連結されている。トップリンク22の前端側は、作業機用昇降機構20の後部のトップリンクヒッチ26にトップリンクピン27を介して連結されている。さらに、ミッションケース17の後側面には、耕耘機24にPTO駆動力を伝達するためのPTO軸23が後向きに突出するように設けられている。
図3及び図4に示すように、作業機用昇降機構20には、後述する単動形の昇降制御油圧シリンダ28にて回動させるための一対の左右リフトアーム29が設置されている。進行方向に向かって左側のロワーリンク21とリフトアーム29とは、左リフトロッド30を介して連結されている。進行方向に向かって右側のロワーリンク21とリフトアーム29とは、右リフトロッドとしての複動形の傾斜制御油圧シリンダ32及び当該傾斜制御油圧シリンダ32のピストンロッド33を介して連結されている。
図1に示すように、耕耘機24における下リンクフレーム35の前端と左右一対のロワーリンク21とは、下ヒッチピン35aを介して連結されている。トップリンク22の各後端側と上リンクフレーム34の前端側とは、上ヒッチピン34aを介して連結されている。
図1、図2、図5及び図6に示すように、耕耘機24は、横長筒状のメインビーム36と、メインビーム36の左右側端部にそれぞれ上端側が連結されたチェンケース37及び軸受板38と、チェンケース37及び軸受板38の下端側に左右両端部が回転自在に軸支された耕耘爪軸39と、耕耘爪軸39に放射状にて着脱可能に取り付けられた複数の耕耘爪40と、耕耘爪40の回転軌跡の上方を覆うように配置された耕耘上面カバー41と、耕耘爪40の回転軌跡の左右側方を覆うように配置された左右耕耘サイドカバー42と、耕耘爪40の回転軌跡の後方を覆うように配置された耕耘リヤカバー43と、メインビーム36に前端側を取り付けて後方に長く延びた耕深調節フレーム44と、上リンクフレーム34の後端側と耕深調節フレーム44の前後方向の中間部とをつなぐ伸縮調節可能な耕深調節軸45等を備えている。
下リンクフレーム35はメインビーム36に一体的に連結されている(図2及び図6参照)。トップリンク22は、ターンバックル22aの回転にて伸縮させて、該トップリンク22の長さを変更調節可能となるように構成されている(図3及び図4参照)。上リンクフレーム34の前後方向の中間部は、耕深支点軸34bを介してメインビーム36に回動可能に連結されている(図1参照)。耕深調整フレーム44の前端側はメインビーム36に一体的に連結されている。耕深調整ハンドル45a(図1参照)の回転操作にて耕深調整軸45を伸縮させたときには、一対の左右ロワーリンク21及びトップリンク22にて支持される耕耘機24が前傾又は後傾姿勢に変化して、耕耘爪40による耕耘深さが変更可能に構成されている。
図1、図5及び図6に示すように、メインビーム36の左右中央部には、PTO軸23からの駆動力を入力するためのギヤケース46が配置されている。PTO軸23とギヤケース46の前面側のPTO入力軸46aとは、両端に自在継手が備えられた伸縮自在な伝動軸46bを介して連結されている。PTO軸23からの動力は、ギヤケース46に内蔵されたベベルギヤ(図示せず)、メインビーム36に内蔵された回転軸(図示せず)、チェンケース37に内蔵されたスプロケット及びチェン(図示せず)等を介して耕耘爪軸39に伝達され、耕耘爪40を図1及び図5において反時計方向に回転させる。
図5及び図6に示すように、走行機体2の左右幅方向に長い耕耘上面カバー41の後端部には、枢着軸47を介して耕耘リヤカバー43の前端側が連結されている。耕耘上面カバー41の上面後部には、後傾姿勢の一対の左右ハンガーフレーム48が立設されている。耕耘リヤカバー43の上面の後端側と左右ハンガーフレーム48とは1対の左右ハンガー機構49を介して上下動可能に連結されている。各ハンガーフレーム48の上端部には受圧軸体48aが水平軸線(中心線)回りに回動可能に配置されている。
各ハンガー機構49における細長い丸棒形のハンガーロッド50は、受圧軸体48aに水平軸線(中心線)と直交する方向に摺動可能に貫通している。ハンガーロッド50の下端部は、支軸53を介して、耕耘リヤカバー43の後部上面に設けられたブラケット54に回動自在に連結されている(図5参照)。ハンガーロッド50の上端側には下降規制ピン51が設けられている。受圧軸体48aと下降規制ピン51の間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の下降規制板52がハンガーロッド50の軸線方向に摺動可能に被嵌されている。また、ハンガーロッド50の下部側(支軸53より上側)には、上昇規制ピン55が配置されている。受圧軸体48aと上昇規制ピン55との間のハンガーロッド50には、ドーナツ形の上下座板56,57を介して、耕耘リヤカバー43に鎮圧力を付与するための鎮圧用圧縮バネ58が被嵌されている。
耕耘機24が非耕耘位置にあるとき、すなわち耕耘機24が地面から離れた高さに持ち上げられたときは、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに下向きに回動する。そうすると、下降規制ピン51が下降規制板52に当接して、下降規制板52が受圧軸体48aに当接する結果、耕耘リヤカバー43がその後端側を最下降させた姿勢に維持されることになる。
一方、耕耘機24が耕耘位置にあるとき、すなわち耕耘機24を地面に降ろして耕耘爪40を着地させたときや耕耘作業中においては、耕耘リヤカバー43の後端側が、耕耘された耕土との接地圧にて枢着軸47回りに上方に回動することになる。また、耕耘リヤカバー43の後端側が枢着軸47回りに上方に回動したときは、上昇規制ピン55及び下座板57を介して鎮圧用圧縮バネ58が圧縮されて、耕耘リヤカバー43の後端側の上向き回動が鎮圧用圧縮バネ58の付勢力にて規制される。このため、耕耘爪40から耕耘リヤカバー43の後方に排出される耕土量が制限されたり、地面が耕耘リヤカバー43の移動にて均平に均されたりすることになる。
(2).トラクタの油圧回路構造
次に、図7を参照しながら、トラクタの油圧回路75構造について説明する。
トラクタ1の油圧回路75には、エンジン5からの動力にて作動する作業機用油圧ポンプ76を備えている。作業機用油圧ポンプ76は、作業機用昇降機構20内にある昇降制御アクチュエータとしての昇降制御油圧シリンダ28に作動油を供給制御するための昇降用油圧切換弁77と、傾斜制御油圧シリンダ32に作動油を供給制御するための傾斜制御電磁弁78とに、分流弁79を介して接続されている。
昇降用油圧切換弁77は、作業機昇降レバー67の操作にて切り換え作動可能に構成されている(詳細は後述する)。傾斜制御電磁弁78は、作業機昇降機構20の上面に配置されたローリングセンサ72及び作業機ポジションセンサ73(図3及び図4参照)の検出結果に対応した電磁ソレノイドの駆動にて自動的に切り換え作動するように構成されている。
作業機昇降レバー67の操作にて昇降用油圧切換弁77が切り換え作動すると、昇降制御油圧シリンダ28が伸縮駆動して、リフトアーム29を昇降回動させる。その結果、ロワーリンク22を介して耕耘機24が昇降動することになる。
また、ローリングセンサ72及び作業機ポジションセンサ73の検出情報に基づいて傾斜制御電磁弁78が自動的に切り換え作動すると、傾斜制御油圧シリンダ32が伸縮駆動して、右リフトロッド31の長さが変化する。その結果、ロワーリンク22を介して耕耘機24が左右に傾斜することになる。なお、油圧回路75には、リリーフ弁や流量調整弁、チェック弁、オイルクーラ、オイルフィルタ等も備えている(図7参照)。
(3).駆動調節機構の構造
次に、図3、図4及び図8〜図11を参照しながら、駆動調節機構80の構造について説明する。
昇降制御油圧シリンダ28の駆動を司る駆動調節機構80は、耕耘機24の耕耘深さ調節に際して昇降用油圧切換弁77の切り換えを機械的に行うためのものであり、作業機用昇降機構20の上部に配置されている。実施形態の駆動調節機構80は、作業機昇降レバー67や耕深設定ダイヤル68からの操作力、及びリフトアーム29や耕耘リヤカバー43からのフィードバック作用力を適宜変換して、昇降用油圧切換弁77のスプールにつながる連動ロッド85に伝達するように構成されている。
以下に、駆動調節機構80の具体的構造について説明する。図4、図8及び図9に示すように、駆動調節機構80は、作業機用昇降機構20を構成する昇降ケース74の右側面部に回動可能に軸支された左右横長の入力軸部材81、この入力軸部材81と同心状に延びるようにして昇降ケース74の左側面部に回動可能に軸支されたフィードバック軸部材82、入力軸部材81とフィードバック軸部材82との間に位置していて、2つのリンク片83a,83bの中途部を縦向きの合流ピン84にて回動可能に枢着してなる平面視X字状のクロスリンク83、及び、合流ピン84から前向きに突出した連動ロッド85を備えている。
詳細は図示していないが、連動ロッド85の中途部は、昇降ケース74の上部内面に前後スライド可能に吊支されている。従って、クロスリンク83も連動ロッド85と共に前後スライド可能になっている。また、連動ロッド85の先端には、昇降用油圧切換弁77のスプールを、バネ手段の弾性付勢力にて常時当接させている。
入力軸部材81は、左右横長の入力内軸86と、入力内軸86に左右抜け不能で且つ相対回転可能に被嵌された入力外筒軸87とからなる同心状の二重軸構造になっている。入力内軸86のうち入力外筒軸87からの外向き突出部位には、作業機昇降レバー67の基端部に形成されたボス部67aが相対回転可能に被嵌されている。このため、作業機昇降レバー67は入力内軸86回りに前後傾動可能になっている。
入力内軸86のうち作業機昇降レバー67のボス部67aより外側の部位には、下向きに延びる当接アーム88が固着されている一方、作業機昇降レバー67のボス部67aには、当接アーム88に後方から当接可能なL字押圧アーム67bが下向きに突設されている。当接アーム88は、図示しないバネ手段の弾性付勢力にて、L字押圧アーム67bに向かう後ろ向きの回動方向に常時付勢されている。
入力内軸86のうち昇降ケース74内の基端部には、下向きに延びる入力伝達アーム89が固着されている。入力伝達アーム89の先端部(下端部)には、クロスリンク83における上側の昇降用リンク片83aの右端部に折り曲げ形成された右下向き片に後方から当接可能な昇降入力押圧ピン90が固着されている。
入力外筒軸87における昇降ケース74からの外向き突出部位には、耕深入力筒軸91がキーを介して相対回転不能に被嵌されている。耕深入力筒軸91には耕深入力アーム92が下向き突設されている。詳細は後述するが、耕深入力アーム92は、索条手段としての正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129を介して耕深設定ダイヤル68に連動連結されている。
入力外筒軸87のうち昇降ケース74内の中途部には、下向きに延びる入力伝動アーム93が固着されている。入力伝動アーム93の先端部(下端部)には、クロスリンク83における下側の耕深用リンク片83bの右端部に折り曲げ形成された右上向き片に後方から当接可能な耕深入力押圧ピン94が固着されている。
なお、作業機昇降レバー67のボス部67aと、耕深入力筒軸91及び入力外筒軸87との間には皿バネ等からなる弾性部材95が介装されている。当該弾性部材95の弾性復原力による摩擦摺動抵抗を利用して、作業機昇降レバー67及び耕深設定ダイヤル68が任意の操作位置で保持可能になっている。
他方、フィードバック軸部材82も、前述した入力軸部材81と同様の二重軸構造になっており、左右横長のフィードバック内軸96と、フィードバック内軸96に左右抜け不能で且つ相対回転可能に被嵌されたフィードバック外筒軸97とを備えている。フィードバック内軸96のうちフィードバック外筒軸97からの外向き突出部位には、下向きに延びる昇降フィードバックアーム98が固着されている。図3及び図4に示すように、昇降フィードバックアーム98の先端部(下端部)は、中継ロッド105を介してリフトアーム29の基部に連動連結されている。
フィードバック内軸96のうち昇降ケース74内の基端部には、下向きに延びるフィードバック伝達アーム99が固着されている。フィードバック伝達アーム99の先端部(下端部)には、昇降用リンク片83bの左端部に折り曲げ形成された左下向き片に後方から当接可能な昇降フィードバック押圧ピン100が固着されている。
フィードバック外筒軸97における昇降ケース74からの外向き突出部位には、耕深フィードバック筒軸101がキーを介して相対回転不能に被嵌されている。耕深フィードバック筒軸101には耕深フィードバックアーム102が下向き突設されている。詳細は図示していないが、耕深フィードバックアーム102の先端部(下端部)は、中間ロッド106(図3及び図4参照)、中間リンク機構及び接続ワイヤ107(図5参照)を介して、耕耘リヤカバー43に連動連結されている。
フィードバック外筒軸97のうち昇降ケース74内の中途部には、下向きに延びるフィードバック伝動アーム103が固着されている。フィードバック伝動アーム103の先端部(下端部)には、耕深用リンク片83bの左端部に折り曲げ形成された左上向き片に後方から当接可能な耕深フィードバック押圧ピン104が固着されている。
作業機昇降レバー67を前後傾動操作した場合は、そのボス部67aに下向き突設されたL字押圧アーム67b及び当接アーム88が入力内軸86回りに回動して、入力内軸86自身をその軸心回りに回動させ、入力伝達アーム89の昇降入力押圧ピン90を昇降用リンク片83aの右下向き片に接離させる。
このとき、リフトアーム29の状態(上下回動角度)は、中継ロッド105を介して昇降フィードバックアーム98にフィードバックされ、フィードバック内軸96をその軸心回りに回動させ、フィードバック伝達アーム99の昇降フィードバック押圧ピン100を昇降用リンク片83aの左下向き片に接離させる。
そうすると、設定側である作業機昇降レバー67の操作力と、フィードバック側であるリフトアーム29のフィードバック作用力とがクロスリンク83にて合成され、この合成力にて連動ロッド85が前後方向にスライド移動する。その結果、昇降用油圧切換弁77が切り換え作動して昇降制御油圧シリンダ28を伸縮駆動させ、リフトアーム29ひいては耕耘機24が作業機昇降レバー67の前後傾動操作量に比例して昇降回動する。
耕深設定ダイヤル68を正逆回転操作した場合は、正転用ワイヤ128又は逆転用ワイヤ129を介して、耕深入力アーム92付きの耕深入力筒軸91及び入力外筒軸87を入力内軸86回りに回動させ、入力伝動アーム93の耕深入力押圧ピン94を耕深用リンク片83bの右上向き片に接離させる。
このとき、耕耘リヤカバー43の状態(上下回動角度)は、接続ワイヤ107、中間リンク機構及び中間ロッド106を介して、耕深フィードバックアーム102にフィードバックされ、フィードバック外筒軸97をフィードバック内軸96回りに回動させ、フィードバック伝動アーム103の耕深フィードバック押圧ピン104を耕深用リンク片83bの左上向き片に接離させる。
そうすると、設定側である耕深設定ダイヤル68の操作力と、フィードバック側である耕耘リヤカバー43のフィードバック作用力とがクロスリンク83にて合成され、この合成力にて連動ロッド85が前後方向にスライド移動する。その結果、昇降用油圧切換弁77が切り換え作動して昇降制御油圧シリンダ28を伸縮駆動させ、リフトアーム29ひいては耕耘機24が、耕深設定ダイヤル68にて設定された目標耕耘深さを維持するように昇降回動するのである。
なお、耕深設定ダイヤル68にて目標耕耘深さを設定してから耕耘作業を実行する場合は原則として、作業機昇降レバー67を最下降位置まで前傾操作しておく。
ところで、実施形態では、昇降ケース74の右側面のうち当接アーム88より前方の部位に、横軸回りに回動可能な回動ディスク111を有する強制昇降モータ110が取り付けられている(図4、図8及び図10参照)。強制昇降モータ110の回動ディスク111と当接アーム88の先端部(下端部)とは連結リンク112を介して連結されている。
また、強制昇降モータ110の近傍箇所には、感知アーム115付きのアーム位置センサ114が配置されている。このアーム位置センサ114は、連結リンク112の先端に形成された突出片113との当接による感知アーム115の回動角度から、当接アーム88の回動位置、ひいてはリフトアーム29の状態(上下回動角度)を検出するポテンショメータ式のものである。
耕耘機24が耕耘位置にある状態で、操縦コラム60の左方に配置された前後進切換レバー64を後進側に操作すると、強制昇降モータ110の駆動にて連結ロッド112が前方に引っ張られ、当接アーム88及び入力内軸86が強制的に図10の反時計回りに回動する。そうすると、入力伝達アーム89の昇降入力押圧ピン90が昇降用リンク片83aの右下向き片を押圧して、連動ロッド85を前向きにスライド移動させる。その結果、昇降用油圧切換弁77が切り換え作動して昇降制御油圧シリンダ28を伸長駆動させ、リフトアーム29ひいては耕耘機24を強制的に非耕耘位置(地面から離れた所定高さ)まで上昇させることになる。
かかる動作態様は、操縦コラム60の右方に配置された自動昇降スイッチ62を上昇側に操作した場合にも行われる。
その後、自動昇降スイッチ62を下降側に操作すると、前述の態様とは逆に、強制昇降モータ110の駆動にて連結ロッド112が後方に押しやられ、当接アーム88(及び入力内軸86)が、L字押圧アーム67bに当たるまで強制的に図10の時計回りに回動する。そして、結果的に、昇降制御油圧シリンダ28を短縮駆動させ、リフトアーム29ひいては耕耘機24を、耕深設定ダイヤル68にて設定された目標耕耘深さまで強制的に下降させることになる。
なお、右フェンダ19より機体中央側の箇所にはレバーガイド板116が配置されている(図4、図8及び図11参照)。作業機昇降レバー67は、レバーガイド板116の中央付近に形成された昇降用ガイド溝116a、及び右サイドコラム61に形成された昇降用コラムガイド溝61aを貫通して、右サイドコラム61の上面に突出している。主変速レバー66も、レバーガイド板116の前部に形成された主変速用ガイド溝116b、及び右サイドコラム61に形成された主変速用コラムガイド溝61bを貫通して、右サイドコラム61の上面に突出している。また、レバーガイド板116の後部に形成された貫通穴116cには、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129を挿通させている。
(4).耕深設定ダイヤルの構造及びこれと駆動調節機構との連動関係
次に、図8、図10〜図12を参照しながら、耕深設定ダイヤル68の構造及びこれと駆動調節機構80との連動関係について説明する。
右サイドコラム61上に配置された目標高さ設定手段としての耕深設定ダイヤル68は回転操作式のものであり、手動にて正逆回転操作される平面視略円形状のダイヤル摘み121と、当該ダイヤル摘み121と一体的に回転する平面視略円弧状の回転プーリ体122と、ダイヤル摘み121及び回転プーリ体122の共通軸123を回転可能に軸支するダイヤルブラケット124とを備えている。
ダイヤル摘み121は共通軸123の上端部に着脱可能に取り付けられている。共通軸123の上部は右サイドコラム61を貫通しており、ダイヤル摘み121は右サイドコラム61上に露出している。ダイヤル摘み121の外周縁部は指を掛け易いように平面視で略波形に形成されている(図12(b)参照)。
回転プーリ体122は共通軸123の中途部に取り付けられている。ダイヤルブラケット124は、右フェンダ19の上面に溶接固定されたプレート板125の上面にボルト締結されている。共通軸123の下部は、ダイヤルブラケット124とプレート板125とを貫通しており、当該下部には皿バネ等からなる弾性部材126を介してナット127がねじ込み被嵌されている。このため、実施形態では、2か所の弾性部材95,126(図9及び図12(a)参照)の弾性復原力による摩擦摺動抵抗の協働作用によって、耕深設定ダイヤル68は任意の操作位置で保持可能になっている。
回転プーリ体122には、索条手段である正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の一端が、回転プーリ体122の正逆回転にて一方のワイヤ128(129)を引っ張ると他方のワイヤ129(128)が追随するようにして取り付けられている。そして、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の他端は、互いに逆方向の引っ張り力を与えるように駆動調節機構80の耕深入力アーム92に関連させている。
すなわち、実施形態では、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129が、回転プーリ体122と耕深入力アーム92とをつなぐインナワイヤ128a,129aと、インナワイヤ128a,129aに摺動可能に被嵌された可撓性のアウタ管128b,129bとにより構成されている。
両インナワイヤ128a,129aの一端部は、回転プーリ体122の外周円弧部130に形成されたガイド溝130aに巻き掛けるような状態で枢支ピン132にて枢着されている。そして、両インナワイヤ128a,129bは、回転プーリ体122の外周弦部131を挟んで両側に分かれて延びている。このため、両インナワイヤ128a,129bは、あたかも1本でつるべ式に巻き掛けられているかのような状態になっている。
他方、図8及び図10に示すように、正転用インナワイヤ128aの他端部は、耕深入力アーム92の後方から前向きに延びて耕深入力アーム92の先端部に連結されている。逆転用インナワイヤ129aの他端部は、耕深入力アーム92の前方から後ろ向きに延びて耕深入力アーム92の先端部に連結されている。かかる構成から分かるように、正転用インナワイヤ128a及び逆転用インナワイヤ129aの引っ張り方向は互いに前後逆向きになっている。つまり、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129は、耕深設定ダイヤル68の正逆回転操作に応じた押し引き両方向の作用力を、駆動調節機構80の耕深入力アーム92に伝達できる。
このため、ダイヤル摘み121を図12(b)の時計回りに正回転操作して、目標耕耘深さを深くしたい場合は、正転用インナワイヤ128aが耕深入力アーム92を後方に引っ張って入力内軸86回りに後ろ向き回動させる。そうすると結果的に、昇降制御油圧シリンダ28が短縮駆動して、耕耘機24の目標耕耘深さが深く設定される。
逆に、ダイヤル摘み121を図12(b)の反時計回りに逆回転操作して、目標耕耘深さを浅くしたい場合は、逆転用インナワイヤ129bが耕深入力アーム92を前方に引っ張って入力内軸86回りに前向き回動させる。そうすると結果的に、昇降制御油圧シリンダ28が伸長駆動して、耕耘機24の目標耕耘深さが浅く設定されるのである。
図12(a)(b)に示すように、両アウタ管128b,129bの一端部は、ダイヤルブラケット124の後端側に形成された左右一対のアウタ管受け部133,134にそれぞれ固定されている。正転用アウタ管128bの他端部は、昇降ケース74の右側面に固定されたブラケット板135の後ろアウタ管受け部137に固定され、逆転用アウタ管129bの他端部はブラケット板135の前アウタ管受け部136に固定されている(図8参照)。
ダイヤルブラケット124のうちアウタ管受け部133,134に近い箇所には、ピン軸状のストッパー体138が上向き突設されている。回転プーリ体122の外周弦部131がストッパー体138に当接することにより、回転プーリ体122ひいてはダイヤル摘み121が共通軸123回りに所定角度θ以上回転しないように規制されている。実施形態では、回転プーリ体122の回転操作範囲θが約120°程度に設定されている(図12(b)参照)。
(5).作用及び効果
以上の構成によると、耕深設定ダイヤル68と駆動調節機構80の耕深入力アーム92とは、耕深設定ダイヤル68の正逆回転操作に応じた押し引き両方向の作用力を伝達する正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の2本を介して連動連結されているから、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の長さを変えれば、駆動調節機構80の取り付け位置に制約されることなく、耕深設定ダイヤル68の取り付け位置を任意の箇所に設定できる。従って、耕深設定ダイヤル68のレイアウト及びデザイン上の設計自由度を確保できると共に、耕深設定ダイヤル68の操作性向上に寄与できる。
また、実施形態の耕深設定ダイヤル68は、手動にて正逆回転操作されるダイヤル摘み121と、ダイヤル摘み121と一体的に回転する回転プーリ体122とを備えている。そして、回転プーリ体122には、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の一端が、回転プーリ体122の正逆回転にて一方のワイヤ128(129)を引っ張ると他方のワイヤ129(128)が追随するようにして取り付けられており、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の他端は、互いに逆方向の引っ張り力にて耕深入力アーム92を入力内軸86回りに回動させるように、耕深入力アーム92に前後から取り付けられている。
このため、ダイヤル摘み121を正逆回転操作した分だけ、各ワイヤ128,129が耕深入力アーム92を前後に引っ張って入力内軸86回りに前後回動させ、この前後回動量に応じて昇降制御油圧シリンダ28が伸縮駆動することになる。換言すると、ダイヤル摘み121の正逆回転操作量と耕深入力アーム92の前後回動量とが1対1で対応することになる。従って、リンクを介して連結した特許文献1の構造に比べて、耕深設定ダイヤル68の操作効率(これと耕深入力アーム92とのリンク効率)が格段に向上する。
更に、実施形態では、ダイヤル摘み121及び回転プーリ体122の共通軸123を回転可能に軸支するダイヤルブラケット124に、両ワイヤ128,129におけるアウタ管128b,129bの一端部を支持するアウタ管受け部133,134が形成されていると共に、回転プーリ体122の回転操作範囲θを規制するストッパー体138が取り付けられているから、ダイヤル摘み121、回転プーリ体122、ストッパー体138、及び両ワイヤ128,129をダイヤルブラケット124に組み付けた状態で、任意の箇所に取り付け可能になる。すなわち、耕深設定ダイヤル68及び両ワイヤ128,129をユニット化した状態で、任意の箇所に取り付け可能になる。このため、耕深設定ダイヤル68の組み付け作業を効率よく行えるのである。
(6).その他
本願発明は、前述の実施形態に限らず、様々な態様に具体化できる。例えば本願発明はトラクタに限らず、田植機やコンバイン等の農作業機や、ホイルローダ等の特殊作業用車両にも適用可能である。
また、索条手段としては、正転用ワイヤ128及び逆転用ワイヤ129の2本からなるものに限らず、1本のワイヤであってもよい。この場合、1本のワイヤを回転プーリ体122につるべ式に巻き掛け、その巻き掛け部分を回転プーリ体122に固定してもよいし、回転プーリ体122の一端と耕深入力アーム92とを1本のプッシュプルワイヤにて連動連結してもよい。
その他、各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更が可能である。
トラクタの左側面図である。 トラクタの平面図である。 作業機用昇降機構の概略左側面図である。 作業機用昇降機構の概略平面図である。 図2のV−V視側面断面図である。 耕耘機の概略背面図である。 トラクタの油圧回路図である。 耕深調節機構の概略斜視図である。 図8のIX−IX視背面断面図である。 昇降モータと当接アームとの関係を示す右側面図である。 耕深設定ダイヤル及び作業機昇降レバーの概略斜視図である。 (a)は耕深設定ダイヤルの左側面図、(b)は(a)のXIIb−XIIb視平面断面図である。
符号の説明
1 トラクタ
2 走行機体
8 操縦座席
17 ミッションケース
19 フェンダ
20 作業機用昇降機構
24 作業機としての耕耘機
28 昇降制御アクチュエータとしての昇降制御油圧シリンダ
29 リフトアーム
43 耕耘リヤカバー
61 左右サイドコラム
67 作業機昇降レバー
68 目標高さ設定手段としての耕深設定ダイヤル
74 昇降ケース
77 昇降用油圧切換弁
80 駆動調節機構
81 入力軸部材
82 フィードバック軸部材
83 クロスリンク
84 合流ピン
85 連動ロッド
91 耕深入力筒軸
92 耕深入力アーム
121 ダイヤル摘み
122 回転プーリ体
123 共通軸
124 ダイヤルブラケット
128 正転用ワイヤ
129 逆転用ワイヤ
133 左アウタ管受け部
134 右アウタ管受け部
138 ストッパー体

Claims (4)

  1. エンジンが搭載された走行機体と、この走行機体にリンク機構を介して昇降動可能に装着された作業機と、当該作業機を昇降動させる昇降制御アクチュエータと、前記作業機の目標高さを予め設定するためのダイヤル式の目標高さ設定手段と、この目標高さ設定手段の回動操作量に応じて前記昇降制御アクチュエータを駆動させるための駆動調節機構とを備えている作業車両であって、
    前記目標高さ設定手段と前記駆動調節機構とは、前記目標高さ設定手段の正逆回転操作に応じた押し引き方向の作用力を伝達する索条手段を介して連動連結されている、
    作業車両。
  2. 前記目標高さ設定手段は、手動にて正逆回転操作されるダイヤル摘みと、当該ダイヤル摘みと一体的に回転する回転プーリ体とを備えており、
    前記索条手段は正転用ワイヤと逆転用ワイヤとの2本からなり、前記両ワイヤの一端は、前記回転プーリ体の正逆回転にて一方のワイヤを引っ張ると他方のワイヤが追随するようにして、前記回転プーリ体に取り付けられており、前記両ワイヤの他端は、互いに逆方向の引っ張り力にて前記駆動調節機構を作動させるようにして、前記駆動調節機構に取り付けられている、
    請求項1に記載した作業車両。
  3. 前記回転プーリ体はその軸心方向から見て実質上円弧状に形成されている一方、
    前記ダイヤル摘みと前記回転プーリ体との共通軸を回転可能に軸支するダイヤルブラケットには、前記両ワイヤにおけるアウタ管の一端部を支持するアウタ管受け部が形成されていると共に、前記回転プーリ体の外周弦部に当接して前記回転プーリ体の回転操作範囲を規制するストッパー体が取り付けられている、
    請求項2に記載した作業車両。
  4. 前記作業機は圃場にて耕耘作業を行うための耕耘機であり、前記目標高さ設定手段は前記耕耘機の目標耕耘深さを予め設定するための耕深設定ダイヤルである、
    請求項1〜3のうちいずれかに記載した作業車両。
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