JP2008184764A - トンネル掘進機 - Google Patents

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【課題】動力が不要で簡単な構造とすることでコストの低減が図れるうえ、チャンバー内における掘削土砂の付着や固結を抑制するようにした。
【解決手段】トンネル掘進機1は、カッタ10と隔壁との間に掘削土砂を取り込んで混ぜるためのチャンバー20を設けてなり、チャンバー20内でカッタスポーク12とともにカッタ回転支持軸11を中心にトンネル周方向に回転する中間支持ビーム15と、隔壁に回転可能に設けた攪拌回転軸31に固定された攪拌羽根32を、チャンバー20内に配置させてなる攪拌装置30とを備えている。攪拌装置30は、攪拌羽根32の回転範囲が中間支持ビーム15の描く回転軌道に交差するように配置されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、カッタと隔壁との間に掘削土砂を取り込んで混ぜるためのチャンバーを設けてなるトンネル掘進機に関する。
従来、シールドトンネルの掘削に用いられるシールド掘進機では、泥土圧や泥水圧によって掘削機前方の地山(切羽)を保持しながら掘進する方法がある。このとき、切羽面を切削するカッタの構造には、カッタビットを設けたカッタスポークを設けたもの(スポーク方式)や、ドーム状のカッタ面板にカッタビットを備えたもの(面板方式)がある。面板方式では、カッタ面板にスリット状の開口部を設け、この開口部を通じてチャンバー内に掘削土砂を取り込むようにしている。一方、スポーク方式は、カッタ中心を回転軸とし、その回転軸が掘削機本体に支持されるものであり、さらにカッタスポークの長手方向略中間部に中間支持ビームが掘削機本体の隔壁から支持されているものがある。
ところで、上述のようなシールド掘進機では、チャンバー内には、掘進中、或いは停止中も前述のように所定の圧力で地山を抑えた状態としておく必要があることから、泥水や泥土、掘削土砂などが常時充填された状態となっている。そのため、カッタビット間、スポーク、カッタ回転支持軸、中間支持ビームなどの突出部、凹凸部、狭い箇所に掘削土砂が付着しやすいといった不具合があった。とくに、チャンバー内において周速度の遅い掘進機中央部に位置する中間支持ビームの取り付け部には、土砂が付着しやすくなっている。つまり、土砂が付着した状態のまま、例えば数時間或いは数日間停止させるような場合には、その土砂が固着、固結してチャンバー内が閉塞した状態になり、カッタを起動させて回転させる際などにカッタトルクが増大し、カッタの電流値が過大となってカッタが回転できなくなるといった弊害が生じていた。さらには、推進推力も大きくなり、掘進速度の低下を招き、工期が長くなる要因となっていた。
そのため、一般的にはチャンバー内にアジテータが設けられ、このアジテータを駆動モータなどを用いて回転させることで、泥水、泥土、掘削土砂が十分に混ざるように、且つ前述したように付着を少なくするようにしている。
また、カッタ周囲に付着する土砂を除去するようにした装置を備えたシールド掘進機が、例えば特許文献1に開示されている。
特許文献1は、カッタのスポークやカッタ回転支持軸などに噴射孔を多数配置し、それら噴射孔と隔壁内に設けた高圧水圧送設備とを配管で連結し、掘進中或いは停止中などに、土砂が付着した箇所に向けて高圧水を噴射して、その付着土砂を除去するようにしたものである。
特開2006−97458号公報
しかしながら、特許文献1は、多数の噴射孔と配管、高圧水圧送装置、そして高圧水圧送装置を駆動させるための動力が必要となり、構造が複雑であるうえ、コストが増大するといった問題があった。また、アジテータを用いる場合も特許文献1と同様であり、アジテータを駆動させるための動力が必要となっていた。
さらに、チャンバー内の圧力は、泥水や泥土、掘削土砂が常に所定の圧力となるように充填された状態となっている。そのため、特許文献1の噴射装置では、高圧水を噴出させても目標とする付着土砂に達する間に噴射圧が低下し、十分な圧力をもって噴射できず、確実に除去できないといった欠点がある。とくに、チャンバー内に位置する中間支持ビームに土砂が付着すると、前述のごとくチャンバー内が閉塞してカッタが回転できなくなるといった不具合が生じるおそれがあった。
本発明は、上述する問題点に鑑みてなされたもので、動力が不要で簡単な構造とすることでコストの低減が図れるうえ、チャンバー内における掘削土砂の付着や固結を抑制するようにしたトンネル掘進機を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明に係るトンネル掘進機では、カッタと隔壁との間に掘削土砂を取り込んで混ぜるためのチャンバーを設けてなるトンネル掘進機であって、チャンバー内で、カッタとともにカッタ回転支持軸を中心にトンネル周方向に回転するチャンバー内回転体と、隔壁に回転可能に設けた攪拌回転軸に固定された攪拌羽根を、チャンバー内に配置させてなる攪拌装置とを備え、攪拌装置は、攪拌羽根の回転範囲がチャンバー内回転体の描く回転軌道に交差するように配置されていることを特徴としている。
本発明では、攪拌装置の攪拌羽根は、カッタとともに回転するチャンバー内回転体によって回転方向に押されて回転することになる。そして、チャンバー内回転体の押し込みの際に、チャンバー内回転体が攪拌羽根に接触することから、チャンバー内回転体に付着している掘削土砂が削り落とされることになり、チャンバー内の空間が確保され、付着、固結によってトンネル掘進機のカッタトルクや推進力が増大することを抑制することができる。そのため、所定の掘進速度を確保することができ、工期に遅れを生じさせないようにすることができる。また、攪拌羽根で攪拌する作用もあるため、チャンバー内における混合状態が良好となり、掘削土砂の取り込み効率を向上させることができる。
また、本発明に係るトンネル掘進機では、攪拌装置は、チャンバー内回転体とカッタ回転支持軸との間に配置されていることが好ましい。
本発明では、チャンバー内回転体とカッタ回転支持軸との間の空間、すなわち相対的にカッタの周速度が遅く掘削土砂が付着、固結しやすい位置に、攪拌羽根を回転させるように配置させることで、チャンバー内が土砂の固結により閉塞することを抑制することができる。これによって、例えばスクリューコンベアなどによる排土が良好な状態を維持でき、掘削効率を向上させることができる。
本発明のトンネル掘進機によれば、チャンバー内回転体の回転によって攪拌装置に回転力を与えることができるので、攪拌羽根を動かすための駆動装置が不要となり、簡単な構造で設備コストの低減を図ることができる。
また、チャンバー内回転体と攪拌羽根とが接触することから、チャンバー内回転体に付着した掘削土砂を除去することができる。そのため、チャンバー内における掘削土砂の付着や固結が抑制されてチャンバー内の閉塞を防ぐことができ、カッタトルクが増大してカッタが停止するといった不具合がなくなるうえ、スクリューコンベアなどによる排土が良好になることから掘進効率の向上を図ることができる。
以下、本発明に係るトンネル掘進機の実施の形態について、図1乃至図5に基づいて説明する。
図1は本発明の実施の形態によるトンネル掘進機を示す側面図、図2はトンネル掘進機を正面から見た図、図3は図1に示す攪拌装置の拡大図、図4は図3に示す攪拌装置のA−A線断面図、図5(a)、(b)は攪拌装置を回転させた状態を示す図である。
図1に示すように、本実施の形態のトンネル掘進機1は、切羽の地山に所定の圧力をかけながら掘進するシールド掘進機を対象とし、一般の各種のシールド掘削機と同様に、外殻を形成する円筒形のスキンプレート2の前部に地山を掘削するためのカッタ10を備え、スキンプレート2の後部でセグメント4をトンネル断面形状に沿ったリング状に組み立てながら掘進するものである。ここで、本実施の形態による掘削方式は、掘削土砂の粘性を低下させるための粘性低下材などの溶液(以下、「泥土」という)を混ぜて排土する泥土圧方式が採用されている。
さらに具体的にトンネル掘進機1は、スキンプレート2の先端にカッタ回転支持軸11によって回転可能に支持されたカッタ10を備え、カッタ10の後方にはカッタ回転支持軸11を支持するとともにスキンプレート2の断面を覆う隔壁3が設けられている。そして、カッタ10と隔壁3との間の空間は、掘削土砂と泥土とが練り混ぜられて所定圧で保持されるチャンバー20となっている。
また、スキンプレート2の内空側には、セグメント4を組み立てるためのエレクタ5と、組み立てられるセグメント4に反力を取って推進するためのシールドジャッキ6が適宜数配置されている。
ここで、チャンバー20は、カッタ10と、隔壁3とにより囲まれて形成された空間をなし、カッタ10の回転によって掘削された掘削土砂が取り込まれるとともに、その土砂とチャンバー20内に供給される泥土とが混ぜられる空間をなしている。そして、チャンバー20は、掘削土砂と、後述する送泥管9から供給される泥土量と、後述するスクリューコンベア21による排土量とをバランスさせてチャンバー20内の圧力を一定に調整することで切羽を安定に保持されるように構成されている。
図1及び図2に示すように、カッタ10は、トンネル断面の中心軸上に配置されたカッタ回転支持軸11と、カッタ回転支持軸11の切羽側端部から中央支持部11bを介して径方向に放射状に延びる複数のカッタスポーク12、12、…と、カッタスポーク12、12、…のそれぞれの長手方向略中間部をカッタ10の周方向に連結する連結リング13、13、…と、連結リング13の外周部に固定されるとともにカッタスポーク12、12同士の間に配置される補助カッタスポーク14と、一端をカッタリング7(後述する)の前面に固定させるとともに他端をカッタスポーク12と連結リング13との交差部(カッタスポーク12の長手方向中間部)に固定させてなる中間支持ビーム15(チャンバー内回転体)とからなる。中間支持ビーム15は、カッタ10の周方向に一定の所定間隔をもって複数設けられている。
このように構成されるカッタ10は、カッタスポーク12、12、…がカッタ回転支持軸11を中心にトンネル周方向に回転することによって切羽面を掘削するようになっている。
カッタ回転支持軸11は、一端が隔壁3に軸受によって回転可能に支持され、他端の前面(切羽側)にはセンタビット11aが設けられている。そして、カッタスポーク12と補助カッタスポーク14の前面には、適宜な位置に多数のカッタビット12a、12a、…が取り付けられている。
図1に示すように、隔壁3は、切羽の水や土砂がスキンプレート2の内側へ流入しないように切羽側と機内側を隔離するために設けられたものであって、トンネル進行方向に直交した略垂直面をなす略円盤状に形成させている。そして、隔壁3は、外周側にリング状に形成された外周隔壁3Aと、外周隔壁3Aの内周側に円盤状に形成された内周隔壁3Bとからなる。この外周隔壁3Aの内周面と内周隔壁3Bの外周面との間には、環状に形成されたカッタリング7が回転可能に設けられている。
このカッタリング7は、全周にわたってラック歯車(図示省略)が形成されていて、外周隔壁3A或いは内周隔壁3Bに固定されたカッタ駆動モータ8のピニオン歯車(図示省略)と噛合した状態となっている。すなわち、カッタ駆動モータ8によってカッタリング7がトンネル周方向に回転するとともに、カッタリング7に支持されているカッタ10がカッタ回転支持軸11を中心に回転する構成となっている。
また、隔壁3には、泥土を搬送してチャンバー20に送出する送泥管9と、チャンバー20内に取り込まれた土砂をチャンバー20の外部に排出するスクリューコンベア21と、チャンバー20内で掘削土砂を混ぜるためのアジテータ22及び攪拌装置30とが設けられている。
図1に示すように、送泥管9は、チャンバー20内の圧力を設定値に維持するために、スクリューコンベア21によって排出される排泥量と調整しながらチャンバー20内に泥土を補充するものである。すなわち、チャンバー20に送泥管9から泥土を加圧供給することで泥土圧により切羽を安定させつつ掘削を行い、泥土と混ざった掘削土砂をスクリューコンベア21から排出するようにされたものである。
スクリューコンベア21は、土砂取り込み口21aをチャンバー20の下部内に突出した状態で固定されている。これにより、このスクリューコンベア21はチャンバー20内を設定圧に保持しつつ、チャンバー20内の掘削土砂を隔壁3の内側(すなわちスキンプレート2内)へ取り出し、外部(機内側)へ排出させる構成となっている。
図1及び図2に示すように、アジテータ22は、チャンバー20内に2台配置されている。これらのアジテータ22、22は隔壁3の背面側に設置されたアジテータ駆動装置22aに連結され、隔壁3に回転軸22bを回転可能に備えてチャンバー20内に突出する攪拌翼22cを備えている。この攪拌翼22cを回転軸22bを中心に回転させることで、掘削土砂や泥土で満たされたチャンバー20内に取り込んだ掘削土砂が沈降するなどして固まらないようにかき混ぜるようになっている。
図3及び図4に示すように、攪拌装置30は、チャンバー20内の隔壁3(内周隔壁3B)に回転可能に設けられた攪拌回転軸31と、チャンバー20内に配置されるとともに攪拌回転軸31を中心に回転可能に設けられた複数(本実施の形態では4本)の攪拌羽根32、32、…とを有している。
攪拌羽根32、32、…は、正面(切羽側)から見て十字状に配置されている。そして、攪拌回転軸31は、中間支持ビーム15とカッタ回転支持軸11との間に配置され、カッタ回転支持軸11と略平行に設けられている。なお、この攪拌回転軸31は、図示しない軸受などによって隔壁3に取り付けられ、左右両方向に自由に回転できるようになっている。また、各攪拌羽根32には、攪拌回転軸31と同じ方向に突出する突出羽根部材33が適宜数設けられている。
そして、攪拌装置30は、攪拌羽根32の回転範囲(図4に示す二点鎖線K)が中間支持ビーム15の描く回転軌道(図4に示す一点鎖線H)に交差するように配置されている。つまり、攪拌羽根32は、掘削時に回転するカッタスポーク12とともに回転する中間支持ビーム15に接触し、攪拌回転軸31を中心に回転するように構成されている。
次に、このように構成される攪拌装置30を備えたトンネル掘進機1による施工方法と攪拌装置30の動作について図面に基づいて説明する。
先ず、図1に示すように、トンネル掘進機1は、カッタ駆動モータ8を駆動させてカッタリング7を回転させ、中間支持ビーム15を介してカッタリング7に連結されたカッタスポーク12を回転させる。そうすると、複数のカッタスポーク12、12、…に備えられているカッタビット12a及びセンタビット11aによって切羽面が切削される。そして、その切削土砂をチャンバー20内で泥土と混合させ、その掘削土砂が沈降してチャンバー20内で固まらないようにアジテータ22によりかき混ぜ、その土砂をスクリューコンベア21によってチャンバー20の外部へ排出させる。このとき、チャンバー20には、送泥管9を介して泥土を加圧供給し、その加圧泥土により切羽を安定に保持した状態でカッタ10により切羽面を掘削するとともに、エレクタ5によりセグメント4を組み立てて、そのセグメント4から反力をとってシールドジャッキ6により掘進を行う。
次に、攪拌装置30の動作について図面を用いて詳細に説明する。
先ず、図4において真上(このときの位置を回転角度θ0とする)の位置にある中間支持ビーム15を第1中間支持ビーム15Aとし、その第1中間支持ビーム15Aから時計回りの順に符号15B、15C、…とする。そして、第1中間支持ビーム15Aが回転角度θ0の位置のとき、第1中間支持ビーム15Aが接触する攪拌羽根32を第1攪拌羽根32Aとし、その第1攪拌羽根32Aから時計回りの順に符号32B、32C、32Dとする。
図4、図5(a)及び(b)に示すように、カッタ10の回転に伴って第1中間支持ビーム15Aが図4の回転角度θ0から順次図5(a)のθ1、図5(b)のθ2へと図面で反時計回り(矢印E1方向)に回転していくと、少なくとも1つの攪拌羽根32が中間支持ビーム15の回転軌道H上に位置され、回転移動する中間支持ビーム15によって攪拌羽根32がその回転方向に押され、攪拌回転軸31を中心にして図面で反時計回り(矢印E2方向)に回転する。
さらに具体的に説明すると、図5(a)に示すように、第1中間支持ビーム15Aが回転角度θ1(θ0から反時計回りに例えば15度)の位置に移動すると、第2攪拌羽根32Aが中間支持ビーム15の回転軌道Hから離れた位置に移動するとともに、第2攪拌羽根32Bの外周部が前記回転軌道H上に位置するようになる。次いで、図5(b)に示すように、さらにカッタ10が回転し、第1中間支持ビーム15Aが回転角度θ2(θ0から反時計回りに例えば30度)の位置に移動すると、第1中間支持ビーム15Aが第1攪拌羽根32Aから離れるとともに、第2中間支持ビーム15Bによって第2攪拌羽根32Bがその回転方向に押されることになる。このように、攪拌装置30は、カッタ10が回転している間、順次中間支持ビーム15によって回転力が与えられることになる。
また、中間支持ビーム15による押し込みの際に、中間支持ビーム15が攪拌羽根32に接触することから、中間支持ビーム15に付着している掘削土砂が削り落とされることになり、チャンバー20内の空間が確保され、付着、固結によってトンネル掘進機1のカッタトルクや推進力が増大することを抑制することができる。そのため、所定の掘進速度を確保することができ、工期に遅れを生じさせないようにすることができる。また、攪拌羽根32で攪拌する作用もあるため、チャンバー20内における混合状態が良好となり、掘削土砂の取り込み効率を向上させることができる。
さらに、中間支持ビーム15とカッタ回転支持軸11との間の空間、すなわち相対的にカッタ10の周速度が遅く掘削土砂が付着、固結しやすい位置に、攪拌羽根32を回転させるように配置させることで、チャンバー20内が掘削土砂の固結により閉塞することを抑制することができ、スクリューコンベア21による排土が良好な状態を維持できるとともに、掘削効率を向上させることができる。
上述のように実施の形態によるトンネル掘進機では、中間支持ビーム15の回転によって攪拌装置30に回転力を与えることができるので、攪拌羽根32を動かすための駆動装置が不要となり、簡単な構造で設備コストの低減を図ることができる。
また、中間支持ビーム15と攪拌羽根32とが接触することから、中間支持ビーム15に付着した掘削土砂を除去することができる。そのため、チャンバー20内における掘削土砂の付着や固結が抑制されてチャンバー20内の閉塞を防ぐことができ、カッタトルクが増大してカッタが停止するといった不具合がなくなるうえ、スクリューコンベア21による排土が良好になることから掘進効率の向上を図ることができる。
以上、本発明によるトンネル掘進機の実施の形態について説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、本実施の形態では中間支持ビーム15によって攪拌羽根32を回転させる構成としているが、中間支持ビーム15に限定されることはなく、他の回転体であってもかまわない。要は、チャンバー20内にあって、カッタ10とともに回転して攪拌羽根32をその攪拌回転軸31を中心に回転させるチャンバー内回転体であればよいのである。
また、攪拌装置30の形状、大きさは本実施の形態に限定されることはない。例えば、本実施の形態では攪拌羽根32の本数を4本としているが、3本、又は5本以上などとしてもよく、攪拌羽根の長さ寸法や、攪拌羽根の回転範囲(つまり、図4に示す二点鎖線K)などは、トンネル外径の大きさやトンネル掘進機の形状などに対応させて適宜設定すればよい。
そして、攪拌装置30の数量についても1台であることに限定されることはなく、複数台を適宜な位置に配置させてもよい。さらに、本実施の形態では、1台の攪拌装置30と別にアジテータ駆動装置22aによって駆動するアジテータ22を2台設けているが、これらのアジテータ22に代えて本攪拌装置30とし、それらの攪拌羽根32の回転範囲が中間支持ビーム15の回転軌道に交差するように設けるようにしてもかまわない。
また、本実施の形態では、攪拌装置30の攪拌回転軸31が中間支持ビーム15とカッタ回転支持軸11との間、すなわち内周隔壁3Bに設けられているが、攪拌装置30の配置についてはこれに限定されず、例えば外周隔壁3Aに攪拌回転軸31を設け、主に中間支持ビーム15の外周側を攪拌させるようにしてもよい。
さらに、本実施の形態では泥土圧方式のシールド掘進機を対象としているが、トンネル掘進機やカッタの形式、形状、カッタの回転方向等、本実施の形態に制限されることはなく、例えば、排泥管を備えた泥水圧方式のシールド掘進機に適用してもかまわない。さらに、カッタの形状も例えばカッタ回転支持軸に直交する垂直面となるような面板状のカッタであってもよく、その場合、面板の背面、つまりチャンバー内に面板とともに回転するチャンバー内回転体が設けられていればよいのである。
本発明の実施の形態によるトンネル掘進機を示す側面図である。 トンネル掘進機を正面から見た図である。 図1に示す攪拌装置の拡大図である。 図3に示す攪拌装置のA−A線断面図である。 (a)、(b)は攪拌装置を回転させた状態を示す図である。
符号の説明
1 トンネル掘進機
2 スキンプレート
3 隔壁
10 カッタ
11 カッタ回転支持軸
12 カッタスポーク
15 中間支持ビーム(チャンバー内回転体)
20 チャンバー
21 スクリューコンベア
22 アジテータ
30 攪拌装置
31 攪拌回転軸
32 攪拌羽根
H 中間支持ビームの回転軌道
K 攪拌羽根の回転範囲


Claims (2)

  1. カッタと隔壁との間に掘削土砂を取り込んで混ぜるためのチャンバーを設けてなるトンネル掘進機であって、
    前記チャンバー内で、前記カッタとともにカッタ回転支持軸を中心にトンネル周方向に回転するチャンバー内回転体と、
    前記隔壁に回転可能に設けた攪拌回転軸に固定された攪拌羽根を、前記チャンバー内に配置させてなる攪拌装置と、
    を備え、
    前記攪拌装置は、前記攪拌羽根の回転範囲が前記チャンバー内回転体の描く回転軌道に交差するように配置されていることを特徴とするトンネル掘進機。
  2. 前記攪拌装置は、前記チャンバー内回転体と前記カッタ回転支持軸との間に配置されていることを特徴とする請求項1に記載のトンネル掘進機。
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