JP2008180670A - 力学量センサ - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、出力信号の感度を向上させることができる力学量センサを提供することを目的とするものである。
【解決手段】本発明の力学量センサは、変形部30と押圧部33との接続箇所に押圧部33の重心が位置するように構成することにより、基板21における押圧部33が基板21に対して平行な状態を保ったまま変形する構成としたものであり、変形部の変形の変曲点が変形部の長手方向の略中央に生じるため、一対の歪抵抗素子の一方に引張応力を生じさせるとともに、他方に圧縮応力を生じさせることができ、これにより、出力信号の感度を向上させることができる。
【選択図】図3
【解決手段】本発明の力学量センサは、変形部30と押圧部33との接続箇所に押圧部33の重心が位置するように構成することにより、基板21における押圧部33が基板21に対して平行な状態を保ったまま変形する構成としたものであり、変形部の変形の変曲点が変形部の長手方向の略中央に生じるため、一対の歪抵抗素子の一方に引張応力を生じさせるとともに、他方に圧縮応力を生じさせることができ、これにより、出力信号の感度を向上させることができる。
【選択図】図3
Description
本発明は、特に、自動車や各種産業機械に使用される重量、力、加速度、微少変位によって発生する歪を検出する力学量センサに関するものである。
従来のこの種の力学量センサについて、以下、図面を参照しながら説明する。
図4は従来の力学量センサの斜視図、図5は同力学量センサの回路図を示したもので、この図4、図5において、1は固定台、2は基板で、この基板2は前記固定台1に一端が固着されている。3は押圧部で、この押圧部3は前記基板2の他端に固着されている。4は歪抵抗素子で、この歪抵抗素子4は前記基板2の表面に設けられるとともに、一端を電源電極5に電気的に接続している。6は第1のバイアス抵抗で、この第1のバイアス抵抗6は前記基板2の表面に設けられるとともに、一端を前記歪抵抗素子4の他端および第1の出力電極7に電気的に接続し、かつ他端をGND電極8に電気的に接続している。9は第2のバイアス抵抗で、この第2のバイアス抵抗9は前記電源電極5に一端を電気的に接続するとともに、他端を第2の出力電極10に電気的に接続している。11は第3のバイアス抵抗で、この第3のバイアス抵抗11は一端を前記第2の出力電極10に電気的に接続するとともに、他端を前記GND電極8に電気的に接続している。そして、前記歪抵抗素子4、第1のバイアス抵抗6、第2のバイアス抵抗9および第3のバイアス抵抗11によりブリッジ回路を構成している。
以上のように構成された従来の力学量センサについて、次にその動作を説明する。
押圧部3に例えば加速度等により外力が作用すると、この外力により、基板2が変形する。この場合、基板2の表面には歪抵抗素子4が設けられており、前記基板2の変形量に比例して歪抵抗素子4の抵抗値が変化する。そして、前記歪抵抗素子4、第1のバイアス抵抗6、第2のバイアス抵抗9および第3のバイアス抵抗11によりブリッジ回路が構成されているため、第1の出力電極7および第2の出力電極10の電圧差により、前記押圧部3に加わる外力を検出するものである。
なお、この出願の発明に関する先行技術文献情報としては、例えば、特許文献1が知られている。
特開平8−29273号公報
しかしながら、上記従来の構成においては、歪抵抗素子4、第1のバイアス抵抗6、第2のバイアス抵抗9および第3のバイアス抵抗11でブリッジ回路を構成しているため、1つの歪抵抗素子4に発生する歪量の変化のみで出力信号が出力されることになり、その結果、第1のバイアス抵抗6、第2のバイアス抵抗9および第3のバイアス抵抗11の歪量の変化は出力に関与しないため、出力信号の感度が低くなってしまうという課題を有していた。
本発明は上記従来の課題を解決するもので、出力信号の感度を向上させることができる力学量センサを提供することを目的とするものである。
上記目的を達成するために本発明は、以下の構成を有するものである。
本発明の請求項1に記載の発明は、電源電極、出力電極およびGND電極を設けるとともに、これらの電極と電気的に接続される回路パターンを設けた電極部と、この電極部に一端が固定されるとともに少なくとも一対の歪抵抗素子とこの一対の歪抵抗素子と電気的に接続される回路パターンを設けた変形部と、この変形部の他端に固定された押圧部とを備え、前記変形部と押圧部との接続箇所に押圧部の重心が位置するように構成したもので、この構成によれば、前記変形部と押圧部との接続箇所に押圧部の重心が位置するように構成しているため、基板における押圧部は基板に対して平行な状態を保ったまま変形することになり、これにより、変形部の変形の変曲点が変形部の長手方向の略中央に生じるため、一対の歪抵抗素子の一方に引張応力を生じさせるとともに、他方に圧縮応力を生じさせることができ、これにより、出力信号の感度を向上させることができるという作用効果を有するものである。
本発明の請求項2に記載の発明は、特に、電極部、変形部および押圧部を同一の基板に設けたもので、この構成によれば、電極部、変形部および押圧部を同一の基板に設けているため、電極部、変形部および押圧部を一体に形成することができ、これにより、部品点数の削減が図れるという作用効果を有するものである。
以上のように本発明の力学量センサは、電源電極、出力電極およびGND電極を設けるとともに、これらの電極と電気的に接続される回路パターンを設けた電極部と、この電極部に一端が固定されるとともに少なくとも一対の歪抵抗素子とこの一対の歪抵抗素子と電気的に接続される回路パターンを設けた変形部と、この変形部の他端に固定された押圧部とを備え、前記変形部と押圧部との接続箇所に押圧部の重心が位置するように構成しているため、基板における押圧部は基板に対して平行な状態を保ったまま変形することになり、これにより、変形部の変形の変曲点が変形部の長手方向の略中央に生じるため、一対の歪抵抗素子の一方に引張応力を生じさせるとともに、他方に圧縮応力を生じさせることができ、これにより、出力信号の感度を向上させることができるという優れた効果を奏するものである。
以下、本発明の一実施の形態における力学量センサについて、図面を参照しながら説明する。
図1は本発明の一実施の形態における力学量センサの上面図、図2は同力学量センサの側断面図である。
図1、図2において、21は樹脂製あるいは金属製の基板で、この基板21における長手方向の一端側には電極部22を設けており、さらにこの電極部22の上面には、電源電極23、GND電極24、出力電極25および調整電極26を設けるとともに、これらの電極と電気的に接続される回路パターン27を設けている。そしてまた、前記電極部22にはドリフト調整抵抗28を設けており、かつこのドリフト調整抵抗28は一端をGND電極24に電気的に接続するとともに、他端を出力電極25と電気的に接続している。さら、前記電極部22には感度調整抵抗29を設けており、かつこの感度調整抵抗29は一端を出力電極25に電気的に接続するとともに、他端を調整電極26と電気的に接続している。また、前記基板21には、変形部30を設けており、かつこの変形部30は一端を前記電極部22に固定するとともに、上面に第1の歪抵抗素子31を設けており、そしてこの第1の歪抵抗素子31は一端を回路パターン27を介して前記電極部22における電源電極23と電気的に接続するとともに、他端を出力電極25および感度調整抵抗29に電気的に接続している。そしてまた、前記変形部30には、第2の歪抵抗素子32を設けており、かつこの第2の歪抵抗素子32は一端を前記電極部22におけるGND電極24およびドリフト調整抵抗28に電気的に接続するとともに、他端を第1の歪抵抗素子31、出力電極25、感度調整抵抗29およびドリフト調整抵抗28に電気的に接続している。また、前記基板21にはコ字形状の押圧部33を設けており、かつこの押圧部33は前記変形部30の他端に固定している。そしてこの押圧部33の重心は、前記変形部30と押圧部33との接続箇所に位置するように構成している。
上記した本発明の一実施の形態においては、電極部22、変形部30および押圧部33を同一の基板21に設けているため、電極部22、変形部30および押圧部33を一体に形成することができ、これにより、部品点数の削減が図れるという効果を有するものである。
以上のように構成された本発明の一実施の形態における力学量センサについて、次にその組立方法を説明する。
まず、予め、電極部22、変形部30および押圧部33が設けられた金属ベース基材(図示せず)にガラスペースト(図示せず)を印刷した後、約850℃で約45分間焼成することにより、基板21を形成する。
次に、前記基板21における電極部22および変形部30の表面に位置してメタルグレーズ系のカーボンのペーストを印刷し、そして約850℃で約45分間焼成することにより、前記基板22にドリフト調整抵抗28、感度調整抵抗29、第1の歪抵抗素子31および第2の歪抵抗素子32を形成する。
最後に、前記基板21における電極部22および変形部30の表面に位置して銀のペーストを印刷し、そして約850℃で約45分間焼成することにより、前記基板21における電極部22に電源電極23、GND電極24、出力電極25、調整電極26および回路パターン27を形成する。
以上のようにして組み立てられた本発明の一実施の形態における力学量センサについて、次にその動作を説明する。
押圧部33に上方より荷重が負荷されると、図3に示すように、この荷重により、基板21における変形部30の長手方向の略中央に変形の変曲点34が生じるように基板21が変形する。この変形により、基板21における変形部30の表面に設けられた第1の歪抵抗素子31に圧縮応力が加わって、第1の歪抵抗素子31の抵抗値が小さくなるとともに、第2の歪抵抗素子に引張応力が加わって、第2の歪抵抗素子32の抵抗値が大きくなる。この場合、前記第1の歪抵抗素子31、第2の歪抵抗素子32、電源電極23、GND電極24、出力電極25および回路パターン27により、ハーフブリッジ回路を構成しているため、出力電極25から出力される中点電位は、変形部30の変位に伴って高くなり、これにより、押圧部33に加わる荷重を検出することができるものである。
この場合、変形部30と押圧部33との接続箇所に押圧部33の重心が位置するように構成しているため、基板21における押圧部33は基板21に対して平行な状態を保ったまま変形することになり、これにより、図3に示すように、変形部30の変形の変曲点34が変形部30の長手方向の略中央に生じるため、第1の歪抵抗素子31に圧縮応力を生じさせるとともに、第2の歪抵抗素子32に引張応力を生じさせることができ、これにより、出力信号の感度を向上させることができるという効果を有するものである。
本発明に係る力学量センサは、出力信号の感度を向上させることができるという効果を有するものであり、特に自動車や各種産業機械に使用される重量、力、加速度、微少変位によって発生する歪を検出する力学量センサとして有用なものである。
21 基板
22 電極部
23 電源電極
24 GND電極
25 出力電極
27 回路パターン
30 変形部
31 第1の歪抵抗素子
32 第2の歪抵抗素子
33 押圧部
22 電極部
23 電源電極
24 GND電極
25 出力電極
27 回路パターン
30 変形部
31 第1の歪抵抗素子
32 第2の歪抵抗素子
33 押圧部
Claims (2)
- 電源電極、出力電極およびGND電極を設けるとともに、これらの電極と電気的に接続される回路パターンを設けた電極部と、この電極部に一端が固定されるとともに少なくとも一対の歪抵抗素子とこの一対の歪抵抗素子と電気的に接続される回路パターンを設けた変形部と、この変形部の他端に固定された押圧部とを備え、前記変形部と押圧部との接続箇所に押圧部の重心が位置するように構成した力学量センサ。
- 電極部、変形部および押圧部を同一の基板に設けた請求項1記載の力学量センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2007016018A JP2008180670A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 力学量センサ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2007016018A JP2008180670A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 力学量センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
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Family
ID=39724670
Family Applications (1)
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JP2007016018A Pending JP2008180670A (ja) | 2007-01-26 | 2007-01-26 | 力学量センサ |
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2007
- 2007-01-26 JP JP2007016018A patent/JP2008180670A/ja active Pending
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